JP5376143B2 - 分配包装体 - Google Patents
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Description
前記硬質蓋体は、印刷受容層、硬質中間層および硬質蓋体の裏面となるべき蓋体シール層をこの順に積層してなる硬質複合シートから形成されており且つ250μm以上700μm以下の厚みを有しており、
前記硬質中間層は、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層と厚さ150μm以上500μm以下のポリスチレン樹脂層とを有し、
少なくともエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層がポリスチレン樹脂層よりも印刷受容層側に配置されていることを特徴とする分配包装体を提供する。
<硬質蓋体用の硬質複合シート>
PET(20μm)/AD(10μm)/EVOH(20μm)/AD(10μm)/HIPS[50質量%]+GPPS[50質量%](300μm)/AD(10μm)/LDPE[50質量%]+HDPE[50質量%](10μm)/LDPE(10μm)
Ny(20μm)/EVOH(50μm)/AD(20μm)/LDPE(20μm)
実施例1の硬質複合シートにおいて、「EVOH」と「HIPS+GPPS」との位置関係を入れ替えること以外は、実施例1と同様にして分配包装体詰め食品(マヨネーズ)を製造した。使用した硬質複合シートの層構成は以下のとおりである。
PET(20μm)/AD(10μm)/HIPS[50質量%]+GPPS[50質量%](300μm)/AD(10μm)/EVOH(20μm)/AD(10μm)/LDPE[50質量%]+HDPE[50質量%](10μm)/LDPE(10μm)
実施例1の硬質複合シートにおいて、EVOHの厚さを20μmから10μmに変更した以外は、実施例1と同様にして分配包装体詰め食品(マヨネーズ)を製造した。使用した硬質複合シートの層構成は以下のとおりである。
PET(20μm)/AD(10μm)/EVOH(10μm)/AD(10μm)/HIPS[50質量%]+GPPS[50質量%](300μm)/AD(10μm)/LDPE[50質量%]+HDPE[50質量%](10μm)/LDPE(10μm)
比較例1の硬質複合シートにおいて、EVOHの厚さを20μmから10μmに変更した以外は、実施例1と同様にして分配包装体詰め食品(マヨネーズ)を製造した。使用した硬質複合シートの層構成は以下のとおりである。
PET(20μm)/AD(10μm)/HIPS[50質量%]+GPPS[50質量%](300μm)/AD(10μm)/EVOH(10μm)/AD(10μm)/LDPE[50質量%]+HDPE[50質量%](10μm)/LDPE(10μm)
<硬質複合シート>
PET(20μm)//EVOH(20μm)//HIPS[80質量%]+GPPS[20質量%](300μm)/AD(10μm)/LDPE(10μm)/LDPE(10μm)
Ny(20μm)/EVOH[92質量%]+酸素吸収性樹脂[8質量%](50μm)/AD(20μm)/LDPE(20μm)
実施例3の可撓性複合フィルムにおいて、EVOH層の酸素吸収性樹脂の総量をほぼ一定とし、LDPEの厚さを20μmから100μmに変更し、さらに以下の層構成の可撓性複合フィルムを共押出法により作成した。この可撓性複合フィルムと実施例3の硬質複合シートとを用いて、実施例1と同様の方法で、分配包装体詰め食品(マヨネーズ)を製した。なお、可撓性複合フィルムの酸素バリア層(EVOH[92質量%]+酸素吸収性樹脂[8質量%](50μm))は、当該可撓性複合フィルムの厚さに対して表面保護層の外表面から10〜40%の範囲に位置していた。
Ny(20μm)/EVOH[85質量%]+酸素吸収性樹脂[15質量%](25μm)/Ny(10μm)/EVOH(25μm)/AD(20μm)/LDPE(100μm)
実施例3の硬質複合シートにおいて、「EVOH」と「HIPS+GPPS」との位置関係を入れ替えること以外、実施例4と同様にして分配包装体詰め食品(マヨネーズ)を製造した。使用した硬質複合シートの層構成は以下のとおりである。
PET(20μm)//HIPS[80質量%]+GPPS[20質量%](300μm)//EVOH(20μm)/AD(10μm)/LDPE(10μm)/LDPE(10μm)
実施例4の可撓性複合フィルムにおいて、酸素バリア層(EVOH[85質量%]+酸素吸収性樹脂[15質量%](25μm)/Ny(10μm)/EVOH(25μm))のEVOHアウター層(EVOH[85質量%]+酸素吸収性樹脂[15質量%](25μm))の酸素吸収性樹脂総量をほぼ一定とし、それとEVOHインナー層(EVOH(25μm))のそれぞれの厚さを変更し、以下の可撓性複合フィルムを作成した。この可撓性複合フィルムおよび実施例3の硬質複合シートを用いて、実施例1と同様の方法で、分配包装体詰め食品(マヨネーズ)を製造した。その層構成は以下のとおりである。なお、可撓性複合フィルムの酸素バリア層は、当該フィルムの厚さに対して表面保護層の外表面から10〜40%の範囲に位置していた。
Ny(20μm)/EVOH[90質量%]+酸素吸収性樹脂[10質量%](40μm)/Ny(10μm)/EVOH(10μm)/AD(20μm)/LDPE(100μm)
実施例5の硬質複合シートおよび可撓性複合フィルムを用い、内容物をマヨネーズからシャンプーに変更することにより、実施例1と同様の方法で分配包装体詰め毛髪化粧料(シャンプー)を製造した。
実施例1〜6および比較例1〜3で得られた分配包装体(即ち、分配包装体詰め食品、分配包装体詰め毛髪化粧料)の開口性を次に説明するように評価した。即ち、各実施例及び比較例の分配包装体について、それぞれ100個を準備し、各分配包装体を指でつまんでV字型に折り曲げ線に沿って折り曲げ、目視で開口性を評価した。その結果、実施例1〜6および比較例2で得られた分配包装体は、いずれも問題なく開口できた。一方、比較例1および3で得られたものは、開口できないものがあった。
<酸素バリア性試験評価用のロイコメチレンブルー寒天溶液の調製>
まず、0.01Mメチレンブルー水溶液(A液)10mL、0.01MSnCl2・0.01MHCl水溶液(B液)50mLおよび2wt%寒天水溶液1L(C液)を調製した。次いで、上記A液10mLおよび上記B液20mLをビーカーに入れてA液による青色を消失させた。すなわち、ロイコメチレンブルー水溶液(D液)を調製し、その後、あらかじめ煮沸しておいた上記C液に上記B液の30mLを加え、更に煮沸を続け、これに上記D液を加え、直ちに約70〜80℃に冷却し、ロイコメチレンブルー寒天溶液を調製した。分配包装体に充填密封したゲル化したロイコメチレンブルー寒天溶液は、酸素が浸入すると白色から青色へと変色する。
実施例1〜5および比較例1〜3で用いた内容物(マヨネーズ)に代えてロイコメチレンブルー寒天溶液を用いた。つまり、可撓性複合フィルムのポケット部に、ゲル化前のロイコメチレンブルー寒天溶液をできる限り満注充填し、吐出口となる突条帯を形成した硬質複合シートと合わせ一部を除きヒートシールした。次いで、個々の分配包装体に切断し、未シール部分よりエアーを除いた後、完全にヒートシールした。次いで、これを冷蔵庫内に入れ、寒天溶液を固化させた。
各分配包装体を35℃、未加湿状態の環境下(dry)で保管し、色の状態により評価した。表1中の下線は複合フィルムの特徴的部分を示す。また表2中「1」は白色、「5」は青色、数値が大きいほど酸素が進入していることを意味し、「−」はその後の保管を中止したことを意味する。
表2からわかるように、実施例1と比較例1、実施例2と比較例2、実施例3と比較例3のそれぞれの対比において、各実施例の分配包装体は、蓋体におけるEVOH層にハーフカットが施されているにも関わらず、EVOH層をPS層より印刷受容層側に配置すること(換言すれば、PS層をEVOH層よりも内容物側に配置すること)により、比較例1の分配包装体に比べ、酸素バリア性が向上していた。
11 硬質蓋体の表面
12 折り曲げ線
13 突部
14 印刷受容層
15 硬質中間層
15a ポリスチレン樹脂層(PS層)
15b エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層(EVOH層)
16 蓋体シール層
17 ハーフカット部
20 可撓性容器体
21 ポケット部
22 表面保護層
23 酸素バリア層
23a 酸素バリアアウター層(EVOHアウター層)
23b 酸素バリアインナー層(EVOHインナー層)
23c 介在層
24 容器体シール層
100 分配包装体
200 硬質複合シート
300 可撓性複合フィルム
Claims (10)
- 表面の中央部に表面側から形成されたハーフカット部を有する折り曲げ線と折り曲げたときに吐出口を形成する突部とを有する硬質蓋体、及び内容物を収容するためのポケット部を有する可撓性容器体を有し、硬質蓋体の裏面に可撓性容器体の周縁部が融着されてなる分配包装体において、
前記硬質蓋体は、印刷受容層、硬質中間層および硬質蓋体の裏面となるべき蓋体シール層をこの順に積層してなる硬質複合シートから形成されており且つ250μm以上700μm以下の厚みを有しており、
前記硬質中間層は、厚さ10μm以上50μm以下のエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層と厚さ150μm以上500μm以下のポリスチレン樹脂層とを有し、
少なくともエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層がポリスチレン樹脂層よりも印刷受容層側に配置されており、
前記ハーフカット部は、ポリスチレン層の全層厚の表面側から10〜90%の深さまで入れられたカットであることを特徴とする分配包装体。
- 前記印刷受容層がポリエステル樹脂層を有し、蓋体シール層がポリエチレン樹脂層を有する請求項1記載の分配包装体。
- 前記硬質中間層において、ポリスチレン樹脂層よりも印刷受容層側に配置されているエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層の厚みが15μm超50μm以下である請求項1または2記載の分配包装体。
- 前記可撓性容器体は、表面保護層、酸素バリア層および硬質蓋体側に配置されるべき容器体シール層をこの順に積層してなる可撓性複合フィルムから形成されており、前記酸素バリア層が、酸素吸収性樹脂を含有するエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層を有する請求項1〜3のいずれかに記載の分配包装体。
- 前記酸素バリア層が、表面保護層側にエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂アウター層と、容器体シール層側にエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂インナー層と、それらに挟持された介在層とを有し、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂インナー層及びエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂アウター層のうち少なくともエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂アウター層が酸素吸収性樹脂を含有する請求項4記載の分配包装体。
- 前記エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂アウター層の厚さが、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂インナー層の厚さよりも大きい請求項5記載の分配包装体。
- 前記酸素バリア層が、表面保護層の表面から可撓性複合フィルムの全厚の5〜50%の範囲に位置する請求項5又は6記載の分配包装体。
- 前記介在層が、ポリアミド樹脂層を有する請求項5〜7のいずれかに記載の分配包装体。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の分配包装体の可撓性容器体のポケット部に液状又はペースト状物が充填されてなる分配包装体詰め製品。
- 液状またはペースト状物が、液状食品またはペースト状食品である請求項9記載の分配包装体詰め製品。
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