JP5372815B2 - ガスタービン燃焼器 - Google Patents

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本発明はガスタービン燃焼器の構造に関する。
ガスタービン燃焼器においては、拡散燃焼方式,予混合燃焼方式がある。拡散燃焼方式では、起動から定格負荷条件までのターンダウン比が大きく広範囲の燃焼安定性を確保するため、燃料を燃焼室に直接噴射する。一方、予混合燃焼方式は、窒素酸化物(NOx)を低減するために燃料と空気を予め混合して燃焼室に供給する燃焼方式である。予混合燃焼方式には予混合器内に火炎が逆流して構造物を焼損する逆火現象が発生する等の課題がある。
この課題に対して、燃焼室に対向配置された複数の燃料ノズルと複数の空気ノズルを概略同軸上に配置し、燃料と空気を同軸流として燃焼室に供給する燃焼器が特許文献1に開示されている。この燃焼器では混合が急速に促進され、混合距離を短くすることが可能となり、その結果逆火が抑制されている。
特開2003−148734号公報
環境に対する規制や社会的要求が日増しに強くなっており、予混合燃焼方式のガスタービンにおいても更なる低NOx化が要求されており、特許文献1に記載のガスタービン燃焼器では、燃料と空気を複数の同軸噴流とし、燃料を燃焼室に均一に供給することでNOxを低減している。特許文献1では、空気が圧縮機から吐出された後、燃焼器の下流側から外筒と燃焼器ライナの間を通過し、空気の一部がライナに設けた冷却孔からライナ壁面の冷却空気として燃焼室に流入し、残りの空気が燃焼器の上流側で流れの向きを反転して空気ノズルに流入し燃焼室に噴出されるリバースフロー式の燃焼器が用いられている。リバースフロー式の燃焼器は空気の多くを燃焼器ライナの対流冷却に使用できる。
しかしながら、リバースフロー式の燃焼器においては、燃焼室の上流側で空気の流れが反転するため、燃焼器の外周側に空気のよどみ域が生じ外周側に配置された空気ノズルに空気が流入しにくくなる可能性がある。空気ノズルごとに空気流量が異なると、燃焼室における燃料濃度に偏りが生じ、NOxが増加する可能性がある。
このNOの増加を抑制するために、軸中心側の空気ノズルにオリフィスなどを設けて流量配分を調整する方法があるが、燃焼器の圧力損失が増加し燃焼器の効率が低下する可能性がある。
また、空気ノズルごとに供給する燃料流量を変化させる方法もあるが、空気流量分布に応じて複数の燃料系統が必要となり、コストの増加や燃料制御の複雑化が必要となる。
本発明の目的は、各空気ノズルから燃焼室に供給される空気流量のばらつきを抑制した低NOxガスタービン燃焼器を提供する事である。
燃料と空気を燃焼させる燃焼室と燃焼室を形成する燃焼器ライナを備え、燃料を噴出する燃料ノズルと空気を噴出する空気ノズルを燃焼室上流に配置し、空気は燃焼室の下流側から燃焼器ライナの外側を通過し、燃焼室の上流側で流れの向きを反転して空気ノズルに流入し燃焼室に噴出される燃焼器において、燃焼器の半径方向外側に配置された空気ノズルの入口部は、燃焼器の軸中心側に配置された空気ノズルの入口部よりも下流側にあり、空気ノズルは燃焼室の上流側に設置した壁状部材に設けられた多数の孔であり、前記壁状部材の上流側端面は階段状に燃焼器の軸中心側に向かって突き出ており、各段差に空気ノズルが配置されているように構成する。
本発明によれば、各空気ノズルから燃焼室に供給される空気流量のばらつきを抑制した低NOxガスタービン燃焼器を提供できる。
本発明の第1実施例におけるガスタービン燃焼器の構造を示す全体構成図。 本発明の第1実施例におけるガスタービン燃焼器の燃料制御の一例を示す図。 本発明の第1実施例における空気ノズルおよび空気ノズルプレートを上流側から見た概観図。 本発明の第1実施例における燃料ノズル,空気ノズル,空気ノズルプレートの配置を示した図3中のA−A断面図。 本発明の第1実施例における空気ノズルプレート上流側の流れの様子を示した概念図。 比較例の構造における空気ノズルプレート上流側の流れの様子を示した概念図。 本発明の第2実施例における燃料ノズル,空気ノズル,空気ノズルプレートの配置を示した軸方向断面図。 本発明の第2実施例における空気ノズルプレート下流側の流れの様子を示した概念図。 本発明の第2実施例の別の実施形態における燃料ノズル,空気ノズル,空気ノズルプレートの配置を示した軸方向断面図。 本発明の第3実施例における燃料ノズル,空気ノズル,空気ノズルプレートの配置を示した軸方向断面図。 比較例の構造,第1,第2,第3実施例における燃焼室入口での燃料濃度の半径方向分布の概念図。 本発明の第4実施例における燃料ノズル,空気ノズル,空気ノズルプレートの配置を示した軸方向断面図。 本発明の第4実施例における空気ノズルおよび空気ノズルプレートを上流側から見た概観図。 本発明の第5実施例における燃料ノズル,空気ノズル,空気ノズルプレート,通気孔での流れの様子を示した概念図。 本発明の第6実施例における燃料ノズル,空気ノズル,空気ノズルプレート,通気孔での流れの様子を示した概念図。 本発明の第7実施例における予混合器,予混合器プレートの配置を示した軸方向断面図。 従来構造での予混合器,予混合器プレートの配置の一例を示した軸方向断面図。
燃料ノズルと空気ノズルを概略同軸上に多数配置し、燃料と空気を同軸流として燃焼室に供給する事で、燃料と空気が十分に混合された状態で燃焼室に供給され、低NOx燃焼が可能となる。しかし、空気が圧縮機から吐出された後、燃焼器の下流側から外筒と燃焼器ライナの間を通過し、燃焼器の上流側で流れの向きを反転してから燃焼室に流入するリバースフロー式の燃焼器においては、燃焼室の上流側で空気の流れが反転するため、燃焼器の半径方向外側に空気のよどみ域が生じ、半径方向外側に配置された空気ノズルに空気が流入しにくくなる可能性がある。空気ノズルごとに空気流量が異なると、燃焼室における燃料濃度に偏りが生じ、NOxが増加する可能性がある。
そこで、空気ノズルを燃料ノズルと燃焼室の間に配置した壁状部材(以下、空気ノズルプレートとする)に設けた多数の孔とし、空気ノズルプレートの上流側端面は空気ノズルプレートの軸中心部が階段状に突き出し、各段に空気ノズルを配置する構造とする。このように構成することで、空気の流れが空気ノズルプレートに設けた段差の突き出し部に衝突し静圧を回復するため、半径方向外側のよどみ域が解消され空気が各空気ノズルに均等に供給される。
(第1の実施例)
以下、本発明の第1の実施例を図面により説明する。本実施例のガスタービン燃焼器の全体断面図を図1に示す。圧縮機5で圧縮された圧縮空気10は、ディフューザー7を通って燃焼器に流入し、外筒2と燃焼器ライナ3の間を通過する。その圧縮空気10の一部は燃焼器ライナ3の冷却空気11として燃焼室1に流入する。また、その圧縮空気10の残りは燃焼空気12として空気ノズルプレート20に形成された空気ノズル21に流入し燃焼室1に噴出する。空気ノズルプレート20の軸中心側に配置された空気ノズル21は、噴出する燃焼空気12に燃焼室1の軸周りの旋回がかかるように適度な旋回角を付与している。燃焼空気12に旋回をあたえることで、循環領域100が形成され、火炎101を安定化することができる。
燃料は、燃料母管14から分岐したパイロット燃料供給系統15およびメイン燃料供給系統16を通じて燃料ヘッダー23に供給され、燃料ヘッダー23に接続された複数本の燃料ノズル22に流入する。燃料ノズル22に流入した燃料は燃焼空気12とともに同軸流として燃焼室1に噴出され、燃焼して高温の燃焼ガスを形成する。
この時、各燃料ノズル22の外径や燃料噴孔径は空気ノズルプレート20の配置によらず同じ形状であることが望ましい。これは燃料ノズル22の外径や燃料噴孔径が異なると燃料ノズル22ごとに燃料と空気の混合特性が変化し、燃焼室1において燃料濃度分布が不均一となってNOxが増大する可能性があるためである。
燃料母管14,パイロット燃料供給系統15,メイン燃料供給系統16にはそれぞれ制御弁17,遮断弁18が備えられており、パイロット燃料供給系統15とメイン燃料供給系統16に供給する燃料流量の割合を制御できる。
図2に本実施例におけるガスタービン負荷とパイロット燃料供給系統15,メイン燃料供給系統16に供給される燃料流量の関係を示す。ガスタービン負荷の低い運転条件では、パイロット燃料供給系統15に燃料を供給し、燃焼室1の軸中心部の燃料濃度を高くし、局所的な高温領域を形成することで火炎の安定化を図る。ガスタービン負荷の高い運転条件では、パイロット燃料供給系統15およびメイン燃料供給系統16に燃料を供給し、燃焼室1に供給する燃料の半径方向の濃度分布を均一にすることで、NOxを低減する。
図3に空気ノズルプレート20を上流側から見た図を、図4に図3のA−A断面における燃焼器上流側の断面図を示す。空気ノズルプレート20の上流側端面は空気ノズルプレート20の軸中心部が階段状に突き出し、各段に空気ノズル21を配置する構造とする。図5に図4の上流側突き出し部25近傍の燃焼空気12の流れの様子を示す。燃焼空気12は燃焼器の半径方向外側からフロースリーブ24を通過し、燃焼器の中心軸に向かって流入する。燃焼空気12は燃焼器の中心軸に向かって流れる途中で空気ノズルプレート20の上流側突き出し部25に衝突し、静圧を回復した後に突き出し部25下流の空気ノズル21から燃焼室1へ流入する。燃焼空気12が空気ノズル21に流入する前に静圧を回復することで、空気ノズル21が空気ノズルプレート20のどこに配置されるかによらず流量のばらつきを抑えて燃焼空気12を流入させることができる。突き出し部25の突出し度合いを同程度とすれば、各空気ノズルに流入する燃焼空気12の流入量をより均等にすることができる。
この時、燃料ノズル22先端の燃料噴孔が、燃料ノズル22よりも軸中心側にある突き出し部25の上流側端面よりも燃焼室1側になるように構成することが望ましい。このように構成することで、燃焼器の中心軸に向かって流れる燃焼空気12により、燃料が他の空気ノズル21に流入することを防ぐことができる。
本実施例の特徴は、空気ノズルプレート20の上流側に突き出し部25を設け、空気ノズル21の入口部の軸方向位置を変化させたことにある。比較例として図6に示す特許文献1に開示された構成では、燃焼空気12はフロースリーブ24を通過時に燃焼空気12の流れ方向が回りこむように変化するため、フロースリーブ24近傍には燃焼空気12によどみ域102が発生していた。このため、空気ノズルプレート20の半径方向外側の空気ノズル21aは軸中心側の空気ノズル21bよりも燃焼空気12が流れにくくなり、燃焼空気12が燃焼室1に均一に供給されず、空気流量に半径方向の偏りが生じていた。燃料ヘッダー23に供給された燃料は、各燃料ノズル22に均等に流入し燃焼室1に噴出されるため、燃焼空気12の流量に半径方向の偏りが生じると、燃焼室1に流入する燃料濃度に偏りが生じてNOxが増加する可能性があった。一方、本実施例では、燃焼空気12の静圧を回復させることで、燃焼器の半径方向外側の空気ノズル21にも燃焼空気12が流入するため、燃焼空気12が燃焼室1に均一に供給される。このため、燃焼室1に流入する燃料の半径方向の濃度分布が均一に近づき、NOxを低減できる。この効果は本実施例の燃焼器が、燃料と空気を燃焼させる燃焼室1と、燃焼室1の上流側に配置された複数の空気ノズル21と、複数の空気ノズル21に燃料を噴射する複数の燃料ノズル22とを備え、燃焼室1を形成する燃焼器ライナ3の外側を下流側に向かって通過した後に複数の空気ノズル21を通じて燃焼室1に空気が供給される燃焼器であって、複数の空気ノズル21のうち、燃焼室1の径方向外側に配置された空気ノズル21の入口部が、燃焼器の径方向内側に配置された空気ノズル21の入口部よりも下流側にあることで得られるものである。
本実施例の燃焼器は、空気ノズル21は燃焼室1の上流側に設置した壁状部材である空気ノズルプレート20に設けられた多数の孔であり、空気ノズルプレート20の上流側端面は階段状に燃焼室1の軸中心側に向かって突き出ており、各段差に空気ノズル21が配置されている。空気ノズルプレート20の段差は同心円状に複数設けられ、各段差は燃焼器の軸中心側の段差ほど低くなるようになっている。
本実施例は、メイン燃料供給系統16を燃焼器の半径方向に複数設けて燃料の流量を制御し濃度分布を調整する方法と比べ、少ない燃料供給系統数でNOxを低減することができるため、制御が容易であり、またコストを低減できる。
本実施例では突き出し部25は空気ノズルプレート20の半径方向外側に3段設けているが、段差の数は空気ノズルプレート20や空気ノズル21に応じてその数を増減させてもよい。
(第2の実施例)
第2の実施例を図7に示す。本実施例では空気ノズルプレート20は、上流側端面は軸中心部が階段状に突き出し、下流側端面は半径方向外側が階段状に突き出す構造であって、各段に空気ノズルプレート20を配置する構造とする。
図8に本実施例における空気ノズルプレート20下流側の燃焼空気12および燃料噴流103a,103bの流れの様子を示す。燃焼空気12と燃料噴流103aは空気ノズル21内部で混合しながら同軸流として燃焼室1に噴出する。この時、空気ノズルプレート20の突き出し部26下流側で、燃料噴流103aは半径方向外側に向かって広がり、循環流104を形成する。この循環流104と循環流104よりも半径方向外側から噴出する燃料噴流103bが衝突するせん断領域105では流れに強い乱れが生じ、燃料と燃焼空気12がさらに混合される。
本実施例においては、燃焼室1の径方向外側に配置された空気ノズル21の出口部が、燃焼室1の径方向内側に配置された空気ノズルの出口部よりも下流側にあるため、循環流104により火炎を安定に保炎することができ、また火炎が軸方向にずれて保炎されるため、燃焼器の軸方向での燃焼エネルギーの振動が減衰し燃焼振動を抑制できる。
本実施例の特徴は、空気ノズルプレート20の下流側に突き出し部26を設け、空気ノズル21の出口部の軸方向位置を変化させたことにある。実施例1では、軸中心部に配置された空気ノズル21に燃焼室1の軸周りの旋回がかかるように旋回角を付与し、燃焼室1に循環領域100を形成し火炎101を安定に保炎している。しかし、燃焼室1に燃料を均一に供給すると、燃焼室1の軸中心部の火炎温度が低下し、火炎101を循環領域100だけで安定に保炎できなくなる場合がある。一方、本実施例では、循環領域100に加えて、突き出し部27の下流側に形成される循環流28によっても火炎101を保炎できるため、安定燃焼が可能となる。
本実施例において、空気ノズルプレート20の各段の板厚200を一定とすることで、各空気ノズル21内における燃料噴流103と燃焼空気12との混合距離を一定とすることができる。このように構成した場合、燃焼空気12が空気ノズル21を流れる際に生じる圧力損失を一定とすることができるため、空気ノズル21に流入する空気流量をより均等に近づけることができる。
また、本実施例の別の実施形態として、図9に示すように空気ノズルプレート20の板厚200を、燃焼器の外周側ほど厚くする構造がある。このように構成することで、第1の実施例と比べて燃焼器の外周側での燃料噴流103と燃焼空気12の混合距離を十分に長く確保でき、燃焼器の外周側から発生するNOxをより低減することができる。空気ノズルプレート20の軸中心部は混合距離が短いため混合が若干悪くなるが、その結果燃焼室1の軸中心部に高温の燃焼領域が形成されるため、燃焼安定性が向上する。この結果火炎101の中心軸部で火炎の安定を確保し、火炎101の外周側で低NOx燃焼するため、全体として安定燃焼と低NOx燃焼の両立が可能となる。
(第3の実施例)
第3の実施例を図10に示す。本実施例は空気ノズルプレート20に設けた突き出し部25が軸中心部に向かうほど小さくなるように構成している。図10中の記号で表せば
〔式1〕
201>202>203
となるように構成している。
本形状とした場合実施例1と比べて外周側の突き出し部25により多くの燃焼空気12が衝突するため、外周側の空気ノズル21を流れる燃焼空気12の流量は多く、軸中心側の空気ノズル21に少なく流れる。このため、燃焼室1の軸中心側は燃料濃度が高くなり、高温の燃焼ガスを形成する。各実施例における燃焼室1の入口部での燃料濃度分布の概念図を図11に示す。軸中心側の高温の燃焼ガスは、旋回により半径方向外側に広がるため、燃焼室1の外周側の燃料濃度の低い領域でも安定に火炎を形成することができる。また、燃焼室1の外周側は燃料濃度が低く燃焼温度が低下するため、燃焼器ライナ3のメタル温度を低く抑えることができる。
本実施例は、実施例1よりも火炎を安定させることができるため、発熱量の低い燃料を燃焼させる場合に適している。
(第4の実施例)
第4の実施例を図12に示す。本実施例は、空気ノズルプレート20の上流側端面と燃料ヘッダー23との間を流れる燃焼空気の通過面積204が、205で示した、通過面よりも軸中心側の空気ノズル21の開口面積の合計205Sよりも小さくなるように構成している。図13に空気ノズル21を上流側から見た図を示す。通過面よりも軸中心側の空気ノズル21の開口面積の合計205Sとは、図13中のハッチングで示した空気ノズルの開口面積の合計を意味する。式2に通過面積204、総開口面積205Sの関係を示す。
〔式2〕
204<205S
また、各段の通過面積204は空気ノズルプレート20の軸中心部ほど狭くなるように構成する。
本形状とした場合、すなわち、ある段での径方向の空気の通過面積が、この段より径方向内側の段に設けられた空気ノズル21の開口面積の合計よりも小さくなるような形状の場合、突き出し部25の各段に設けた空気ノズル21に流入する空気流量はスロート部となる通過面積204によって決定され、軸中心側の空気ノズル21に流入する空気流量が少なくなり、第3の実施例と同様に火炎を安定化し燃焼器ライナ3のメタル温度を低く抑えることができる。
(第5の実施例)
第5の実施例を図14に示す。本実施例は燃焼空気12が流通するための通気孔30を空気ノズルプレート20の突き出し部25に接するように設けている。
本形状とした場合、燃焼空気12は空気ノズルプレート20の突き出し部25に衝突し、空気ノズル21および通気孔30に流入する。空気ノズル21に流入した燃焼空気12は空気ノズル21内部で同軸噴流として燃料と混合しながら燃焼室1に流入し、火炎を形成する。通気孔30から流入した燃焼空気12は空気ノズルプレート20の燃焼室1側の突き出し部27に沿って燃焼室1に流入し、空気ノズルプレート20を冷却する。
第2の実施例においては、燃焼空気12が空気ノズルプレート20の突き出し部25に衝突した際に、十分に静圧が回復しきらずに空気ノズルプレート20近傍によどみ域を形成し、燃焼空気12が空気ノズル21に入りにくくなって圧力損失が増大する可能性がある。本実施例では、燃焼空気12の一部を燃焼室1に流入させる通気孔30を設けることで、よどみ域の形成を防ぐことができ、圧力損失の増大を回避できる。
(第6の実施例)
第6の実施例を図15に示す。本実施例は第5の実施例の別の実施形態であり、空気ノズルプレート20の突き出し部25から空気ノズル21へ貫通する通気孔30を設けている。
このように構成する事で、空気ノズルプレート20の突き出し部25に衝突した燃焼空気12は、その一部が通気孔30を通過して空気ノズル21の壁面から噴出し、空気ノズル21内部に乱れ106を発生させ燃焼空気12と燃料との混合を促進できる。
(第7の実施例)
第7の実施例を図16に示す。本発明は複数の予混合器を備えたガスタービン燃焼器にも適用できる。
本実施例において、燃焼空気12は燃焼器の外周側からフロースリーブ24を通過し、燃焼器の軸中心部に向かって流入する。燃焼空気12は軸中心部に流れる途中で予混合器31および予混合器プレート33に設けた突き出し部34に衝突し、静圧を回復して予混合器31の上流側に複数設けられた空気孔32から予混合器31の内部に流入する。予混合器31に設けた空気孔32は流入する燃焼空気12が旋回成分を持つように形成する。燃料は予混合器31の上流側から噴射され、燃焼空気12の旋回によって急速に混合されて燃焼室1に流入し、火炎を形成する。予混合器31内部で燃焼空気12と燃料を十分に混合してから燃焼させることでNOxを低減できる。
図17に示すような予混合器31および空気孔32の軸方向位置を揃えた燃焼器では、フロースリーブ24を通過した燃焼空気12が軸方向に向かう速度成分を持つため、入口が燃焼器の半径方向外側を向いた空気孔32により多くの燃焼空気12が流入し、予混合器31内部において燃焼空気12の偏流が生じ、燃焼空気12と燃料が十分に混合されない可能性がある。本実施例では、燃焼空気12を予混合器31および予混合器プレート33に衝突させ、静圧を一度回復させてから予混合器31内部に流入させるため、予混合器31に周方向に均等に近い流量にて燃焼空気12を供給することができNOxを低減できる。
1 燃焼室
2 外筒
3 燃焼器ライナ
4 トランジションピース
5 圧縮機
6 タービン
7 ディフューザー
8 エンドカバー
10 圧縮空気
11 ライナ冷却空気
12 燃焼空気
14 燃料母管
15 パイロット燃料供給系統
16 メイン燃料供給系統
17 制御弁
18 遮断弁
20 空気ノズルプレート
21,21a,21b 空気ノズル
22 燃料ノズル
23 燃料ヘッダー
24 フロースリーブ
25 突き出し部(上流側)
26 突き出し部(下流側)
30 通気孔
31 予混合器
32 空気孔
33 予混合器プレート
34 予混合器プレート突き出し部
100 循環領域
101 火炎
102 よどみ域
103,103a,103b 燃料噴流
104 循環流
105 せん断領域
106 乱れ
200 空気ノズルプレート板厚
201,202,203 突き出し部高さ
204 空気ノズルプレート−燃料ヘッダー間通過面積
205 空気孔開口面積

Claims (4)

  1. 燃料と空気を燃焼させる燃焼室と、前記燃焼室の上流側に配置された複数の空気ノズルと、前記複数の空気ノズルに燃料を噴射する複数の燃料ノズルとを備え、前記燃焼室を形成する燃焼器ライナの外側を流側に向かって通過した後に前記複数の空気ノズルを通じて前記燃焼室に空気が供給される燃焼器であって、
    前記複数の空気ノズルのうち、燃焼器の径方向外側に配置された空気ノズルの入口部が、燃焼器の径方向内側に配置された空気ノズルの入口部よりも下流側にあり、
    前記空気ノズルは前記燃焼室の上流側に設置した壁状部材に設けられた多数の孔であり、前記壁状部材の上流側端面は階段状に燃焼器の軸中心側に向かって突き出ており、各段差に前記空気ノズルが配置されていることを特徴とする燃焼器。
  2. 請求項1に記載の燃焼器において、
    燃焼器の径方向外側に配置された空気ノズルの出口部は、燃焼器の径方向内側に配置された空気ノズルの出口部よりも下流側にあることを特徴とする燃焼器。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃焼器において、
    前記壁状部材に段差を同心円状に複数設け、各段差は燃焼器の軸中心側の段差ほど低く
    なるように構成したことを特徴とする燃焼器。
  4. 請求項3に記載の燃焼器において、
    ある段での径方向の空気の通過面積が、前記段より径方向内側の段に設けられた空気ノ
    ズルの開口面積の合計よりも小さいことを特徴とする燃焼器。
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