JP5372721B2 - 映像信号処理装置、方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、映像信号処理装置、方法及びプログラムに関し、特に、入力される映像信号について動き推定及び動き補償を行う映像信号処理装置、方法及びプログラムに関する。
特許文献1は、動き補償型のフレームレート変換(FRC:Frame Rate Converter)に関する技術が開示されている。フレームレート変換は、動画における一のフレームと、この一のフレームより後に表示されるべき別のフレームとに基づいてこれらのフレームの間に表示される補間フレームを生成する技術である。このフレームレート変換では補間フレームを生成して挿入することで、表示される動画が対象の動きをより滑らかに表現できるという効果を得ることができる。ここで、この特許文献1には、当該動き補償型のフレームレート変換処理に起因して、画面端部などの有効画像端部近傍で発生する内挿画像の乱れや歪みを抑制するための画像表示装置等に関する技術が開示されている。特許文献1にかかる画像表示装置は、入力画像信号の動きベクトルを検出する動きベクトル検出回路と、動きベクトルの検出を行う位置が有効画像端部近傍であるかどうかを判断する有効画像端部判定回路と、有効画像端部判定回路の判定結果に従ってベクトルを切り換えるベクトル切り換え回路とを備える。ベクトル切り換え回路は、動きベクトルの検出を行う位置が有効画像端部近傍である場合、0ベクトルに固定するとともに、それ以外の領域である場合は、動きベクトル検出回路で検出された動きベクトルを内挿ベクトル割付回路へ出力する。
特許文献2には、滑らかな再生画像が得られるフレームレート変換処理装置に関する技術が開示されている。特許文献2にかかるフレームレート変換処理装置は、動画像の各フレーム毎に、動き検出手段によって検出された画像の動きに関する情報に基づいて、パンまたはチルト状態での画像であるか否かを判定するパン・チルト判定手段、パン・チルト判定手段によってパンまたはチルト状態での画像ではないと判定されたフレームについては画像の動き量を0に設定し、パンまたはチルト状態での画像であると判定されたフレームについては、動き検出手段によって検出された画像の動きに関する情報から画像の動き量を求め、得られた動き量を画像の動き量として設定する動き量設定手段、ならびに動き量設定手段によってフレーム毎に設定された画像の動き量に基づいて、フレームレート変換に必要な予測画像を生成する予測画像生成手段を備えている。
テレビやモニタ等の表示装置の表示方式には、プログレッシブ及びインタレースがある。また、これらの表示方式に対応した映像信号フォーマットには、プログレッシブ信号及びインタレース信号がある。尚、本願出願時は未公開であるが、IP(Interlace - Progressive)変換に関する関連出願として特願2008−295472号がある。
特開2008−118505号公報 特開2006−304266号公報
特許文献1及び2にかかるフレームレート変換では、入力された映像信号が過去に不正な変換が行われたものである場合に、当該映像信号に対して動き補償を行うと、却って、不正な変換による影響が拡大するという問題がある。フレームレート変換は、入力された映像信号が含まれる複数のフレームに基づいて、当該複数のフレームの間に挿入すべき補間フレームを生成するものである。より詳細には、フレームレート変換では、参照する複数のフレームのそれぞれを形成する画素のそれぞれを動きベクトルによって対応づけ、動きベクトルによって対応づけされた画素のそれぞれを用いて補間フレームを形成する画素を生成することを基本とする。そうすると、補間フレームを生成する際に参照する複数のフレームが、フレームレート変換を行う前の段階の何らかの処理の影響で、本来備えているべき画素の情報(例えば、特定の画素の輝度等の値)とは異なる画素の情報を備えてしまっているとすれば、フレームレート変換で生成する補間フレームの画素も誤った画素が生成される可能性が出てくる。これは、本来、参照しているフレームに含まれているべき画素とは異なる画素が当該参照しているフレームに含まれているため、動きベクトルによって参照しているフレームのそれぞれを形成する画素同士を対応付けたとしても、そもそもこの動きベクトルによる画素の対応付けが誤っている可能性があるためである。これでは、補間フレームに正しい画素が形成されず、補間フレームを含めて表示される動画は、誤った画像をより多く表示することになる。結果として、表示される対象の動きをより滑らかにするというフレームレート変換の効果を得られないばかりか、かえって本来の動画の質を悪化させてしまうことになりかねない。
特許文献1及び2にかかるフレームレート変換では、入力された映像信号をそのままフレームレート変換する。そのため、過去に不正な変換が行われた映像信号が入力される場合、その変換結果である補間映像信号にその不正な状態が継承されてしまう。特に、入力信号がインタレース信号からIP変換した結果のプログレッシブ信号に対してフレームレート変換により補間を行った場合、過去のIP変換に起因する不正な状態がより拡大してしまうことが多い。つまり、IP変換とは、例えば、一のフレームの奇数ラインに含まれる画素又は偶数ラインに含まれる画素のみが順次送信されている(インタレース信号)場合に、受信したフレームの中で欠落しているラインに含まれる画素を補間して、当該補間が行われたフレームの先頭のラインに含まれる画素から順次に出力する(プログレッシブ信号)技術である。ところが、このIP変換による補間は、常に正しく行われるとは限らない。例えば、ある一のラインの一の画素を補間するために、欠落していないラインに含まれる画素の情報を参照する場合には、参照する画素が有する情報によっては、補間される画素が正しい画素とは異なる情報(輝度信号や色差信号の値)を有する画素に変換されてしまう場合がある。フレームレート変換を行う際に参照するフレームに、IP変換によって誤って補間された画素を含むフレームが含まれていると、フレームレート変換によって生成される補間フレームは、誤った画素に基づいて生成された画素を含むことになる。このような補間フレームは、本来表示すべき対象とは異なる対象の動きを補間するフレームである。この場合に表示される動画は、本来表示すべき対象とは異なる対象の動きを表示するフレームをより多く含んでしまうことになる。結果として、フレームレート変換によって表示する対象の動きを滑らかにするどころか、かえって表示される動画の質を悪化させてしまう。
尚、上述した課題は、フレームレート変換に限らず、動き補償処理の他の手法であるMJC(Movie Judder Cancellation)システムにおいても同様に発生し得る。
本発明の第1の態様にかかる映像信号処理装置は、第1の時刻に表示されるべき第1のフレームが前記第1のフレームに含まれているべき画素と異なっている画素を含む場合には、前記第1のフレームに含まれているべき画素と異なっている画素が前記第1のフレームに含まれているべき画素となるよう補正を行うと共に、前記第1の時刻より前の第2の時刻に表示されるべき第2のフレームが前記第2のフレームに含まれているべき画素と異なっている画素を含む場合に、前記第2のフレームに含まれているべき画素と異なっている画素が前記第2のフレームに含まれているべき画素となるよう補正を行う補正部と、前記第1及び第2のフレームのそれぞれを参照して、前記第1及び第2の時刻の間の時刻に表示されるべき補間フレームを生成する動き補償部と、を備える。
本発明の第2の態様にかかる映像信号処理方法は、第1の時刻に表示されるべき第1のフレームが前記第1のフレームに含まれているべき画素と異なっている画素を含む場合には、前記第1のフレームに含まれているべき画素と異なっている画素が前記第1のフレームに含まれているべき画素となるよう補正を行うステップと、前記第1の時刻より前の第2の時刻に表示されるべき第2のフレームが前記第2のフレームに含まれているべき画素と異なっている画素を含む場合には、前記第2のフレームに含まれているべき画素と異なっている画素が前記第2のフレームに含まれているべき画素となる補正を行うステップと、前記第1及び第2のフレームのそれぞれを参照して、前記第1及び第2の時刻の間の時刻に表示されるべき補間フレームを生成するステップと、を備える。
本発明の第3の態様にかかる映像信号処理プログラムは、第1の時刻に表示されるべき第1のフレームが前記第1のフレームに含まれているべき画素と異なっている画素を含む場合には、前記第1のフレームに含まれているべき画素と異なっている画素が前記第1のフレームに含まれているべき画素となるよう補正を行う処理と、前記第1の時刻より前の第2の時刻に表示されるべき第2のフレームが前記第2のフレームに含まれているべき画素と異なっている画素を含む場合には、前記第2のフレームに含まれているべき画素と異なっている画素が前記第2のフレームに含まれているべき画素となる補正を行う処理と、前記第1及び第2のフレームに基づいて、前記第1及び第2の時刻の間の時刻に表示されるべき補間フレームを生成する処理と、をコンピュータに実行させる。
本発明の第1乃至第3の態様のそれぞれによれば、補間フレームを生成するために参照される少なくとも二つのフレームである第1および第2のフレームが、本来含んでいるべき画素とは異なっている画素を含んでいる場合、その画素が本来含んでいるべき画素となるような補正を行う。したがって、補間フレームを形成する際に参照されるフレームは正しい画素から形成されることになり、補間フレームを形成する画素が適切に生成され、本発明の第1乃至第3の態様は従来技術による上記した課題を解決することができる。
本発明により、適切な補間フレームを生成することができる映像信号処理装置、方法及びプログラムを提供することができる。
本発明の実施の形態1にかかる映像信号処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1にかかる映像信号処理方法の流れを示すフローチャート図である。 本発明の実施の形態2にかかる映像信号処理システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2にかかるFRCシステムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2にかかるフレームバッファとラインバッファの関係を説明する図である。 本発明の実施の形態2にかかるIPC用の補正の概念を説明する図である。 本発明の実施の形態2にかかるFRC用の動き補償の概念を説明する図である。 本発明の実施の形態2にかかる映像信号処理方法の流れを示すフローチャート図である。 FRCシステムにおける映像出力と再生の原理を説明する図である。 本発明の実施の形態2にかかるFRCシステムにおける映像出力と再生の例を説明する図である。 MJCシステムにおける映像出力と再生の原理を説明する図である。 本発明の実施の形態3にかかるMJCシステムにおける映像出力と再生の例を説明する図である。
以下では、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略する。
<発明の実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1にかかる映像信号処理装置1の構成を示すブロック図である。映像信号処理装置1は、検出部11と、動き情報生成部12と、補正部13と、動き補償部14とを備える。
検出部11は、入力された映像信号である入力信号21における入力前の変換の精度22を検出する。具体的には、入力信号21は、複数のフレームを連続して順次に表示することにより表示すべき対象の動きを示す動画である。そして、それぞれのフレームが順次、検出部11に入力される。その後、検出部11は、一のフレームに対する処理単位(例えば、複数ラインや一のフレーム全体)ごとに、変換の精度を検出する。ここで、変換の精度の一例としては、検出部11の前段で行われた変換によって、本来の画素とは異なる誤った画素が当該処理単位の全体の画素の内でどの程度含まれているかの割合である。誤った画素であるかどうかを判断する手法には、検出部11に入力された一のフレームが含む画素の輝度信号の周波数成分を周囲の画素の輝度信号の周波数成分と比較して、それらの類似性や相関に基づいて判断する手法があるが、その他にも技術的にはさまざまな手法がある。
動き情報生成部12は、入力信号21から画像の動きに関する動き情報23を生成する。この動き情報23は、具体的な例のひとつとしては動きベクトルである。例えば、動き情報生成部12に入力された一のフレームの一の画素が、当該一のフレームの前に動き情報生成部12に入力されるフレームの内、どの画素に対応するかが決定された場合に、それらの画素の座標を結ぶベクトルを動きベクトルとする。例えば、この動きベクトルは、二つのフレームのそれぞれから、対応する処理単位(例えば複数ライン)に含まれる画素をそれぞれ取り出し、取り出された画素のそれぞれの範囲内で決定される。なお、動きベクトルを決定するにあたっては、必ずしも一のフレームに含まれる一の画素と別のフレームの一の画素を直接、一対一に対応付けられるわけではない。そこで、技術的には、あるフレームの中の一の画素によって定義され、この画素を含む複数の画素からなるブロックを、別のフレームの中の一の画素によって定義され、この別のフレームの当該一の画素を含む複数の画素からなるブロックに対応付ける。そして対応付けられたこれらのブロックを定義する特定画素のそれぞれの座標を始点と終点とする動きベクトルを決定する。なお、動きベクトルは、全ての画素に対して定めることができるわけではなく、動きベクトルが定まらない画素も存在する(例えば、対象物が動いた結果、新しく画面に表示される背景画像を現す画素は、前のフレームが含む画素とは対応付けがとれないため、動きベクトルを定めることができない)。また、検出部11の説明で述べたように、検出部11の前段で何らかの変換が入力されるフレームに施されている場合には、動きベクトルの始点あるいは終点に対応する画素が、正しい画素とは異なる誤った画素となることもある。その場合、このような動きベクトルは、後段の処理部である動き補償部14や補正部13で使用する情報としては不適切となる。したがって、動き情報生成部12は、この動きベクトルがどの程度、補正部13や動き補償部14で使用するに値するかをベクトル信頼度として出力する。このベクトル信頼度も、動き情報生成部12が出力する動き情報23の一例である。
補正部13は、検出部11により検出された精度22に応じて、動き情報23を用いて入力信号21を補正して、補正信号24を出力する。具体的な例としては、まず、入力信号21として、例えば一のフレームの内の上述した処理単位に含まれる画素が補正部13に入力される。例えば、補正部13は、一のフレームの複数ラインに含まれる画素を入力する。そして、入力された画素の中に、本来、この一のフレームが含むべき画素とは異なる画素がある場合には、補正部13はこの一のフレームが含むべき画素とは異なる画素が、当該一のフレームが含むべき画素となるよう補正を行う。具体的には、補正部13は、入力された画素のそれぞれの動きベクトルに基づいて、当該一のフレームとは別のフレームの対応する処理単位に含まれる画素と、入力された画素のそれぞれとを、検出部11が出力する精度22に基づいて重み付け平均する(すなわち補正する)。ここで、補正部13は、当該別のフレームが含む画素に対しても必要な補正を行っている。具体的には、当該別のフレームが、本来当該別のフレームが含むべき画素とは異なる画素を含む場合には、補正部13は、この別のフレームが含むべき画素とは異なる画素が、当該別のフレームが含むべき画素となるよう補正を行っている。なお、具体的な重み付け平均される情報としては、重み付け平均の対象となる画素のそれぞれの輝度信号又は色差信号の値など、その画素を特徴づけるための信号の値がある。これにより、補正部13に入力された画素が、正しい画素の情報によって、重み付け平均の実行前に比べて正しい画素になる。また、補正部13は、精度22だけでなく、動き情報12が出力する動き情報23の一例であるベクトル信頼度に基づいて、又は、精度22とベクトル信頼度の双方に基づいて、上記の重み付け平均を行ってもよい。なお、動きベクトルが定まらない画素に対しては、重み付け平均は行わない。また、精度22の値によっては、補正部13は、上記した補正を行わなくてもよい。
そして、動き補償部14は、動き情報23を用いて、補正信号24に対して動き補償を行い、出力信号25を出力する。具体的には、動き補償部14は、上記一のフレームの上述した処理単位に含まれる画素と上記した当該一のフレームとは別のフレームが処理単位に含む画素とを、補正部13から補正信号24として受け取る。ここで、動き情報生成部12は、上記一のフレームに対して補正部13が前記した補正を行っている場合には、当該一のフレームを形成する画素のそれぞれと当該別のフレームを形成する画素のそれぞれとを対応付ける動きベクトルを、再度算出する。これは、補正部13が当該一のフレームに対して補正を行っている場合においては、動き情報生成部12が生成した動きベクトルは正しく画素の対応付けを行えていない、信頼度の低い動きベクトルである可能性があるからである。このような信頼度の低い動きベクトルを用いると、補間フレームを形成する画素を正しく生成することができなくなる恐れがあるため、再度、動き情報生成部12は動きベクトルを算出するのである。そして、動き補償部14は、受け取った画素のそれぞれと、動きベクトルによって対応付けられており、かつ、当該一のフレームとは別のフレームの対応する処理単位に含まれている画素のそれぞれとに基づいて、これらのフレームの間に表示されるべき補間フレームに含まれる画素を生成する。この補間フレームに含まれる画素を出力信号25として生成する。
以上の処理を、検出部11、動き情報処理部12、補正部13及び動き補償部14は、一フレーム内で定義される処理単位ごとに繰り返す。したがって、一フレームの全ての画素に対して、上述の処理が行われることになる。これにより、最終的に、動き補償部13は、一のフレームと、当該一のフレームとは別のフレーム(例えば、一つ前のフレームなど)の間に表示すべき補間フレームを形成する画素を全て生成して出力することになる。
図2は、本発明の実施の形態1にかかる映像信号処理方法の流れを示すフローチャート図である。まず、検出部11は、入力信号21について、入力前の変換の精度22を検出する(S11)。また、動き情報生成部12は、動き情報23を生成する(S12)。尚、ステップS11及びS12は、いずれのステップが先に実行されても構わない。
続いて、補正部13は、精度22に応じて、動き情報23を用いて映像信号を補正する(S13)。そして、動き補償部14は、動き情報23を用いて補正された映像信号に対して動き補償する(S14)。
これにより、入力信号21に不正な変換が行われていた場合であっても、精度22を検出することにより、補正信号24を生成することができる。そのため、補正信号24に対して動き補償することで、出力信号25の精度を向上させることができる。
<発明の実施の形態2>
図3は、本発明の実施の形態2にかかる映像信号処理システム3の構成を示すブロック図である。映像信号処理システム3は、外部機器(不図示)から入力映像信号41を入力し、所定の変換処理を行い、表示装置4に対して出力映像信号49を出力する。入力映像信号41は、例えば、対象の動きを連続する複数のフレームを順次に表示することで表現する動画である。そして、複数のフレームが順次、映像処理システム3に入力される。映像信号処理システム3は、入力端子(不図示)に対して様々な外部機器からの映像信号を受け付けることが可能である。ここでは、映像信号処理システム3は、インタレース信号又はプログレッシブ信号のいずれも受け付けることが可能である。インタレース信号とは、フレームの各ラインに含まれる画素が、例えば、奇数ライン又は偶数ラインに分けて送信される信号のことである。また、プログレッシブ信号とは、フレームの各ラインに含まれる画素が、先頭のラインに含まれる先頭の画素から最終のラインに含まれる最終の画素まで、順次に送信される信号のことである。また、入力されるプログレッシブ信号には、外部機器により予めIP変換されたものを含むものとする。また、映像信号処理システム3は、出力映像信号49としてプログレッシブ信号を出力するものとする。なお、画素が送信されるとは、ある画素を定義するための信号の値が送信されることを意味する。ある画素を定義する信号の値とは、例えばY、Cb、Cr(輝度信号、色差信号)といった信号の値であり、あるいはR,G、Bといった、色成分そのものを示す信号の値であってもよい。
映像信号処理システム3は、VDEC(Video Decoder)31と、IP変換部32と、セレクタ33と、FRCシステム34と、メモリ35と、DSP(Digital Signal Processor)36とを備える。尚、映像信号処理システム3の構成はこれに限定されない。但し、映像信号処理システム3は、少なくともFRCシステム34を含むものである。
VDEC31は、入力映像信号41を入力し、入力映像信号41の属性を解析し、インタレース信号又はプログレッシブ信号のいずれであるかを判定する。具体的には、入力映像信号41がアナログ信号である場合、VDEC31は、同期信号を解析することにより、入力映像信号がインタレース信号であるかプログレッシブ信号であるかを判定する。また、入力映像信号41がデジタル信号である場合、VDEC31は、入力映像信号41の中に含まれるヘッダの情報を参照することにより、入力映像信号41がインタレース信号であるかプログレッシブ信号であるかを判定する。そして、入力映像信号41がインタレース信号であると判定した場合、VDEC31は、インタレース信号42をIP変換部32へ出力する。一方、入力映像信号41がプログレッシブ信号であると判定した場合、VDEC31は、プログレッシブ信号43をセレクタ33へ出力する。
IP変換部32は、入力されるインタレース信号42をプログレッシブ信号44へ変換し、セレクタ33へ出力する。具体的には、IP変換部32は、入力されるインタレース信号42が含む画素で形成される一のフレームの内、欠落しているラインの画素を補間した後、補間の結果として欠落したラインがなくなったフレームの画素のそれぞれを先頭のラインに含まれる画素から順次に出力する(すなわちプログレッシブ信号として出力する)。また、IP変換部32は、インタレースフラグ45をFRCシステム34へ出力する。インタレースフラグ45は、インタレース信号42を含む画素で形成されるフレームをIP変換して、IP変換によって形成されたフレームに含まれる画素をプログレッシブ信号44として出力したことを示す信号である。すなわち、インタレースフラグ45は、IP変換部32がインタレース信号42をプログレッシブ信号44へIP変換した旨を通知するための情報である。例えば、IP変換部32は、IP変換を行った場合に、インタレースフラグ45を立てる。
セレクタ33は、プログレッシブ信号43及びプログレッシブ信号44のいずれかを選択し、プログレッシブ信号46としてFRCシステム34へ出力する。
FRCシステム34は、インタレースフラグ45及びプログレッシブ信号46を入力し、所定の変換を行い、出力映像信号47をメモリ35へ出力する。尚、FRCシステム34の構成及び処理の詳細は、図4を用いて後述する。
メモリ35は、出力映像信号47を格納する記憶装置である。メモリ35は、例えば、RAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリ等であるとよい。DSP36は、メモリ35に格納された変換済みの映像信号を出力映像信号48として読み出し、出力映像信号49として表示装置4へ出力する。
また、表示装置4は、映像信号処理システム3からの出力映像信号49を画面等の出力装置に表示させる。
図4は、本発明の実施の形態2にかかるFRCシステム34の構成を示すブロック図である。FRCシステム34は、インタレースフラグ45及びプログレッシブ信号46を入力し、所定の変換を行い、出力映像信号47a及び47bとして出力する。FRCシステム34は、フレームバッファ51及び52と、ラインバッファ53と、インタレース検出部54と、IPC用動き補償部55と、動き推定部56と、FRC用動き補償部57とを備える。なお、フレームバッファ51と52がそれぞれ設けられているのは、後述するFRC用動き補償部57がフレームレート変換を行う際に参照するフレームの数を2枚のフレームではなく3枚のフレームとすることを可能にするためである。最も簡単な説明としては、FRC用動き補償部57が2枚のフレームを参照してフレームレート変換を行うことであるため、以下では2枚のフレームを参照してフレームレート変換を行うことを具体例として用いて説明する。なお、本発明の実施の形態2において、インタレース検出部54は、上述した実施の形態1における検出部11に対応する。また、動き推定部56は、実施の形態1における動き情報生成部12に対応する。そして、IPC用動き補償部55は、実施の形態1の補正部13に対応する。また、FRC用動き補償部57は、実施の形態1における動き補償部14に対応する。
まず、FRCシステム34に、プログレッシブ信号46として、一のフレームに含まれる画素が入力される(具体的には、その画素を特徴付ける信号の値、例えば、輝度信号や色差信号の値が入力される)。現在、プログレッシブ信号46で画素が入力されるフレームをフレームFBとし、このフレームFBの一つ前にFRCシステム34にプログレッシブ信号46として画素が入力されたフレームをフレームFAとする。後述するように、フレームFAを形成する画素のそれぞれは、必要があれば、IPC用動き補償部55によって補正が施されている。ここで、フレームバッファ51には、フレームFAを形成する画素を表す信号の情報が格納されている。まず、フレームFBの先頭ラインに含まれる画素の情報から、所定のラインまでの画素の情報が、順次にFRCシステム34に入力される。この先頭ラインから所定のラインまでのライン数が、このFRCシステム34の処理単位である。例えば、この実施の形態の説明としては、この処理単位は複数ラインとする。この処理単位のラインに含まれる画素は、ラインバッファ53に格納される。
一方、フレームFAを形成する画素が、フレームバッファ51から出力されラインバッファ53に格納される。具体的には、フレームFAが含む画素の内、ラインバッファ53に格納されたフレームFBの画素に対応する画素がラインバッファに53に書き込まれる。ここで、ラインバッファ53に格納されるフレームFAとFBの画素とラインの関係を説明するために図5を参照する。図5は、フレームFAとFBのそれぞれが、仮想的に、例えば複数のラインからなる4つのライングループを有していることを示している。具体的には、フレームFAはLA1、LA2、LA3及びLA4の4つのライングループを有し、フレームFBはLB1,LB2、LB3及びLB4の4つのライングループを有する。また、例えば、フレームFAのライングループLA2には、ある一の画素範囲RA21が定義されている。フレームFAとFBは動画であるので、フレームFAの画素範囲RA21が次のフレームFBでは、画素範囲RB21に移動しているというケースが考えられる。ここで、本実施の形態では、あくまでひとつの例であるが、フレームFA及びFBのライングループのそれぞれに含まれるラインの数は、20から60ラインである。また、本実施の形態では、例えば、ライングループLA1及びLB1は、同数のラインを有する。同様に、ライングループLA2及びLB2、ライングループLA3及びLB3、ライングループLA4及びLB4のそれぞれは、同数のラインを有する。そして、ライングループLA1乃至LA4のそれぞれ、ライングループLB1乃至LB4のそれぞれも同数のラインを有するとしてもよい。ここで、プログレッシブ信号46として、例えばフレームFBが有するライングループLB1に属するラインに存在する画素が、プログレッシブ信号としてラインバッファ53に書き込まれたとする。具体的には、図5において、ライングループLB1内において、図面最上部に位置するラインに含まれる左端の画素から右端の画素まで順番にラインバッファ53に書き込まれ、次に、当該最上部のラインの一つ下に位置するラインに含まれる左端の画素から右端の画素までが順番にラインバッファ53に書き込まれる。同様にこれを繰り返してライングループLB1に含まれる画素がラインバッファ53に書き込まれる。この場合、フレームバッファ51からフレームFAのライングループLA1に属するラインに存在する画素が出力されラインバッファ53に書き込まれる。
なお、フレームFBの残りの画素も、後述するFRCシステム34の処理の進行に応じてラインバッファ53に上書きされていく。また、フレームバッファ51が記憶しているフレームFAの残り画素についても、後述するFRCシステム34の処理の進行に応じてフレームバッファ51からラインバッファ53に順次書き込まれ、上書きされていく。具体的に説明すると、後述するようにFRC用動き補償部57によって、フレームレート変換において補間フレームを形成する画素の生成にすでに用いられた画素は、ラインバッファ53に記憶しておく必要がなくなる。例えば、FRC用動き補償部57は、詳細は後述するが、IPC用動き補償部55によって後述する補正が行われた画素を含む補正後のライングループLB1と、ライングループLA1の間で補間フレームに必要な画素を生成する。この処理の進行に応じて、ライングループLB1とライングループLA1の画素が、次々とラインバッファ53に記憶しておく必要がなくなっていく。例えば、ライングループLB1の最上部のラインの左端にある画素から右端の画素に向かって順番に、動きベクトルで決定されたライングループLA1の画素を用いて補間フレームの画素を生成する。次に、この最上部のラインの一つ下のラインについて同様に処理する。そして、順次これを繰り返していくとすれば、ライングループLB1の画素は、最上部のラインに含まれる画素から下側のライン含まれる画素に向かって順番に、ラインバッファ53に記憶しておく必要がなくなっていく。
一方で、フレームFBの各画素は、プログレッシブ信号としてFRCシステム34に入力されている。したがって、ライングループLB2の最上部に位置するラインの左端の画素から順番に、ライングループLB2に属する画素がラインバッファ53に入力されていくことになる。そして、ラインバッファ53におけるライングループLB1の最上部のラインの左端の画素から順番に、ライングループLB1に属する記憶不要となった画素が、入力されたライングループLB2に属する画素で順次上書きされていく。
また、フレームレート変換によって補間フレームを生成する場合、ライングループLB1の画素に対応するライングループLA1の画素も使用され、ライングループLA1に属する画素も、次々とラインバッファ53に記憶しておく必要がなくなっていく。ライングループLB1の画素を用いた補間フレームの画素の生成が完了する時点では、ラインバッファ53に記憶されたライングループLA1の画素は、全て不要となっていることになる。具体的には、まず、動きベクトルによって決定される必要なライングループLA1の画素は、すべて使用されたことになり当然、記憶不要となる。また、動きベクトルは、ライングループLA1とライングループLB1の中の全ての画素の間で一対一に定まるわけではないため、補間フレームの形成に用いられない残りの画素も記憶不要となる。すなわち、ライングループLB1の画素を用いた補間フレームの画素の生成が完了する時点では、ラインバッファ53に記憶されたライングループLA1の画素は、全て不要となっていることになる。
そこで、ライングループLB1の画素を用いた補間フレームの画素の生成が完了するまでに、ラインバッファ53に記憶されているが、すでに不要となったライングループLA1の画素を、適宜、ライングループLA2に含まれる画素で上書きしていく。そして、ライングループLB1の画素を用いた補間フレームの画素の生成が完了した時点では、ライングループLA2に含まれる画素が全てラインバッファ53に、ライングループLA1に含まれる画素に変わって書き込まれているようにすればよい。
そうすると、その後、ラインバッファ53に、ライングループLB2に属する画素が全てラインバッファ53に記憶され、ライングループLA2に属する画素も全てラインバッファ53に記憶されているという状況になる。
また、後述するように、フレームバッファ51から一度、ラインバッファ53に書き込まれたフレームFAの画素は、それ以降でフレームバッファ51に格納しておく必要がない。そのため、フレームバッファ51から読み出されたライングループが書き込まれている記憶領域に、プログレッシブ信号46として受信されているフレームFBの画素が上書きされる。具体的に図5の例を用いて説明すれば、まず、フレームFBのライングループLB1に属する画素が先頭ラインから順次、ラインバッファ53に書き込まれていくのに応じて、フレームバッファ51のライングループLA1に属する画素も、順次、先頭ラインからラインバッファ53に書き込まれていく。そのため、フレームバッファ51に記憶されたライングループLA1に属する画素は、先頭ラインから順次、記憶不要となっていく。したがって、フレームFBのライングループLB1のラインバッファ53に書き込まれた画素は、それと同時にフレームバッファ51に記憶されたライングループLA1に属する画素の内、記憶不要となった画素を上書きしていく。また、上述したように、ライングループLA2に属する画素が、後述するFRC用動き補償部57による補間フレームの形成の処理の進行に応じてフレームバッファ51からラインバッファ53に順次出力され書き込まれるため、フレームバッファ51のライングループLA2に属する画素は、順次、フレームバッファ51に記憶しておく必要がなくなる。そして、フレームFBのライングループLB2の先頭ラインの画素をフレームバッファ51に書き込もうとする頃には、フレームバッファ51のライングループLA2の先頭ライン付近の画素は全て記憶不要となっており、上書きしても構わない状況になっている。フレームレート変換における補間フレームの画素の形成は、ライングループLB1の画素の先頭ラインの画素から順次用いて行っており、動きベクトルで決定されるライングループLA1の画素も、対象の動きの連続性から、ライングループLA1の先頭ラインの近傍の画素に対応することが多い。そのため、フレームバッファ51に記憶されたライングループLA2の画素も、ライングループLA2における先頭ライン近傍の画素から順次、ラインバッファ53に出力され、ライングループLA1の先頭ライン近傍の画素を順次上書きするからである。したがって、フレームFBのライングループLB2に属する画素が先頭のラインから順次、フレームバッファ51のライングループLA2の画素に上書きされていく。
このようにして、画素がラインバッファ53、フレームバッファ51の間で動いていく。以上はフレームFA及びFBのライングループLA1、LA2、LB1及びLB2を例にとっての説明であったが、以降も同様であり、それぞれのフレームの画素が、処理状況に応じて、順次、動いていく。
なお、上述したように、フレームバッファ52は、FRC用動き補償部57が、3枚のフレームのそれぞれを形成する画素のそれぞれを参照してフレームレート変換を行う際に必要となるものであり、FRC動き補償部57が3枚のフレームのそれぞれを形成する画素のそれぞれを参照する場合においては、フレームバッファ52には、フレームFAよりもさらに前(例えばひとつ前)のフレームFCを形成する画素が格納されている。そして、例えば、フレームFCも複数のラインからなるライングループを備えており、フレームFBのライングループLB1に対応するライングループに属する画素がフレームバッファ52からラインバッファ53に出力され、ラインバッファ53に書き込まれる。なお、FRC用動き補償部57が3枚のフレームを参照してフレームレート変換を行うこのケースでは、現在、FRCシステム34に入力されているフレームFBの画素は、このフレームFBの二つ前のフレームFCを記憶しているフレームバッファ52に書き込まれることになる。こうすることで、入力されるフレームと、フレームバッファ51及び52に記憶されているフレームのそれぞれとで、常に3時刻分のフレームが形成されるため、FRC用動き補償部57は、3枚のフレームを参照してフレームレート変換を行うことができる。
また、上述した2枚のフレームを用いてフレームレート変換を行う場合でも、上述したように、フレームバッファ51とラインバッファ53の書き込み、読み出しの制御は非常に複雑となり、読み出しと書き込みのタイミングの制御が困難となることも考えられる。その場合には、2枚のフレームを用いてフレームレート変換を行う場合にもフレームバッファ52を導入して、読み出しと書き込みの制御を簡易にすることも考えられる。例えば、フレームバッファ51にフレームFAが記憶されている場合、フレームバッファ51からラインバッファ53に画素の出力が行われるが、フレームFBの画素の書き込みは、フレームバッファ52に行うようにする。つまり、フレームFBがFRCシステム34に入力されているフレームである場合、フレームバッファ51を読み出し専用のバッファとし、フレームバッファ52を書き込み専用のバッファとする。こうすることで、上述したような、ラインバッファ53とフレームバッファ51の間で求められる複雑な読み出しと書き込みのタイミング制御を避けることができる。
以上は、具体的な説明として、処理単位であるライングループの内、フレームFBのライングループLB1に属する画素がラインバッファ53にプログレッシブ信号として書き込まれた場合である。その後、後述するIPC用動き補償部55によってフレームFBのライングループLB1に属する画素が補正され、フレームバッファ51に格納されたライングループLB1の画素のそれぞれに対して補正後の画素が上書きされる。また、IPC用動き補償部55によって補正されたフレームFBのライングループLB1の画素は、ラインバッファ53に格納されているライングループLB1の画素に対して上書きされ、その後、後述するFRC用動き補償部57によって読み出されて使用される。FRC用動き補償部57は、フレームレート変換を行うために、併せて、ラインバッファ53に格納されたライングループLA1に属する画素も、ラインバッファ53から読み出して使用する。以降は、上述の詳細な説明の内容にしたがって、フレームバッファ51とラインバッファ53の記憶する画素が更新され、フレームFBの全ての画素に対して、フレームFAの画素を用いて処理が行われる。
以上を繰り返して、フレームFBの全てのラインに対して本発明の実施の形態に係る処理が行われていく。フレームバッファ51に関して言えば、最初はフレームFAが記憶されているが、その後、徐々にフレームFBの画素が書き込まれ、最終的にはフレームFBを記憶することになる。
このように、ラインバッファ53は、フレームの一部のラインに存在する画素のそれぞれを特徴付ける輝度信号などの値のそれぞれを格納するためのバッファである。ラインバッファ53は、処理対象のフレームの内、補正処理単位である複数のラインである補正対象ラインに対応する画素データを取得し、格納する。補正対象ラインとは、上述したように例えば、20〜60ラインであるが、これに限定されない。ここでは、ラインバッファ53は、プログレッシブ信号46から補正対象ラインに該当する画素データを取得し、格納する。同時に、ラインバッファ53は、フレームバッファ51から、又はFRC用動き補償部57の参照するフレームの数によってはフレームバッファ51及び52のそれぞれから、それぞれ補正対象ラインに該当する画素データであるラインデータ62及び63を取得し、格納する。
図4に戻り、インタレース検出部54は、ラインバッファ53から取得したラインデータ64を解析し、インタレース信号から変換されているか否かを検出する。上述の具体例に即して説明すると、まず、インタレース検出部54は、ラインバッファ53からフレームFBのライングループLB1に属する画素の情報を読み出して取得する。そして、ライングループLB1に属する画素の情報から、FRCシステム34より前の段階でフレームFBに対して行われたIP変換の精度を検出する。そのために、インタレース検出部54は、入力されたライングループLB1の画素の内、IP変換の結果として補間された一の画素の輝度信号の周波数成分と、もともと送信されており、かつ、欠落していないオリジナルの画素であって、前記一の画素の周囲に存在する画素のそれぞれの輝度信号の周波数成分との類似性や相関から、IP変換によって補間された当該一の画素が、正しい画素として補間されているか否かを解析する。なお、輝度信号だけでなく、色差信号の周波数を解析すれば、解析の精度はさらに上がるが、回路規模や処理時間が増大する。このような解析は他にもさまざまな例があり、本発明がこの手法に限定されないことは、当業者が理解するところである。
インタレース検出部54は、同様の処理をIP変換の結果として補間された他の画素の全てに対して行う。そして、インタレース検出部54は、処理単位であるライングループLB1の全体の画素の内、どの程度の割合で誤って補間された画素が含まれているかを算出する。そして、インタレース検出部54は、その割合を、IP変換の精度として出力する。例えば、当該割合が高いほど、フレームFBのLB1の画素に対して行われたIP変換の精度は低いことを示す。逆に、当該割合が高ければ、係るIP変換の精度は高いことを示す。インタレース検出部54は、このIP変換の精度を、変換強度情報65としてIPC用動き補償部55に出力する。変換強度情報65の具体的な形態としてはさまざまな例が考えられるが、例えば、2ビットの値としてもよい。このとき、IP変換の精度が高い又はプログレッシブ信号46が元からプログレッシブ信号であるなどにより補正が不要な場合、変換強度情報65を"00"とし、IP変換の精度が低いために補正が必要な場合、精度の低さに応じて、変換強度情報65を"01"、"10"、"11"の順番で対応付けて設定しても構わない。尚、変換強度情報65の表現方法がこれに限定されないことは勿論である。
また、インタレース検出部54は、後述する動き推定部56がベクトル信頼度というパラメータを算出するために必要な情報として、ライングループLB1の画素の内、誤ってIP変換された画素がどの程度誤っているかを定量的に示す情報を算出する。この情報は、例えば、誤ってIP変換された画素の輝度信号の周波数成分が、当該画素の周囲にあり、補間されていないオリジナルの画素の輝度信号の周波数成分と、どの程度の相関があるかに基づいて算出するなど、さまざまな手法が考えられる。
以上はフレームFBのライングループLB1に存在する画素に対する説明であったが、以降にラインバッファ53に入力されるライングループLB2、LB3及びLB4に属する画素に対しても同様の処理を行う。
以上はフレームFBのライングループLB1の画素を例にした説明であったが、一般的にまとめると、インタレース検出部54は、入力された映像信号を解析して補間エラーの度合いを入力前の変換の精度として検出するとよい。例えば、インタレース検出部54は、フレーム内の複数のラインを比較することにより補間エラーの度合いを入力前の変換の精度として検出する。より具体的には、インタレース検出部54は、オリジナルラインと補間ラインとの周波数を解析し、波形の類似性及び相関性等から補間エラーの度合を検出し、検出した度合に応じて強度を設定してもよい。または、インタレース検出部54は、複数のフレームを比較することにより補間エラーの度合いを入力前の変換の精度として検出してもよい。または、インタレース検出部54は、複数のフレームの輝度信号から周波数を解析し、類似度を判定することにより、波形の類似性又は相関性等から補間エラーの度合を検出し、検出した補間エラーの度合に応じて強度を判定し、変換強度情報65を設定してもよい。言い換えると、インタレース検出部54は、入力されたプログレッシブ信号におけるIP変換の精度に応じて、入力されたプログレッシブ信号の補正を行うか否かを判定する判定手段といえる。
また、インタレース検出部54は、入力された映像信号がインタレース信号から変換されたことを示す信号に基づき、入力前の変換の精度を検出することが望ましい。ここでは、インタレース検出部54は、インタレースフラグ45を入力する。そして、インタレースフラグ45が立っている場合、変換強度情報65をIP変換の精度が高いことを示す値に設定してIPC用動き補償部55へ出力する。尚、インタレースフラグ45が立っている場合、インタレース検出部54は、ラインデータ64を解析しなくても構わない。映像信号処理システム3が内蔵するIP変換部32によりIP変換が行われたことを示すため、変換精度が保障されるためである。
動き推定部56は、ラインデータ66から動き推定処理を行う。具体的には、動き推定部56は、IPC動き補償部55による補正の前は、IPC動き補償部55に対して処理の結果である動きベクトルとベクトル信頼度を動き情報67として出力する。動き推定部56は、IPC動き補償部55による補正の後は、フレームレート変換の実行にあたり、精度のよい動きベクトルを供給すべく、補正後の画素を用いて再度、動きベクトルを決定し、動き情報68としてFRC用動き補償部57に出力する。以下、具体的に説明する。わかりやすく説明するため、フレームFAとフレームFBの例を用いて説明を行う。まず、ラインバッファ53には、フレームFAのライングループLA1に属する画素と、フレームFBのライングループLB1に属する画素が格納されている。動き推定部56は、ライングループLB1に属する画素のそれぞれと、ライングループLA1に属する画素のそれぞれをラインバッファ56から読み出す。そして、動き推定部56は、読み出した画素のそれぞれに対して動きベクトルの決定を行う。例えば、ライングループLA1に属する一の画素がライングループLB1に属する画素の内のどの画素に移動しているのかを決定することができれば、それぞれの画素の座標を結ぶベクトルを動きベクトルとして決定できる。このときの動きベクトルの始点は、ライングループLA1に属する当該一の画素であり、終点はライングループLB1に属する一の画素である。一方で、第1の実施の形態でも説明したように、動きベクトルは画素ごとの対応付けを行うだけでは、一つに決定できないことも多々ある。これは、ライングループLA1に属する一の画素の移動先の画素の候補が、ライングループLB1に属する画素の中に複数、見出されることも多々あるためである。その場合には、ライングループLA1に属する一の画素と、この一の画素の周囲の画素で形成される一定範囲のブロックが、ライングループLB1の画素の内のどのブロックに対応するかを解析することが行われる。ライングループLB1の画素の中で対応するブロックを見つけることができれば、ライングループLB1の当該ブロック内の一の画素を動きベクトルの終点とすることができる。このようにすれば、ライングループLA1の係る画素の移動先をライングループLB1の画素の内からひとつに絞りやすくなり、ライングループLA1とライングループLB1の一画素ごとにひとつの動きベクトルが決定できることが多くなる。動き推定部56は、このようにして、ライングループLA1の画素の全てに対してライングループLB1の画素のいずれかを終点とする動きベクトルを決定しようと試みる。決定することができた動きベクトルの座標の値は、IPC用動き補償部55に出力され、後述の補正に用いられる。一方、動きベクトルが決定できなかった画素に対しては、動きベクトルの座標を出力しない。
さらに、動き推定部56は、下記に説明するように、ベクトル信頼度という情報も算出する。ベクトル信頼度は、決定された一の動きベクトルが、どの程度正しく、画素の動きを特定しているかを示す値である。本実施の形態では、決定された動きベクトルの終点は、まだ現段階で誤ってIP変換されているにも関わらず、IPC用動き補償部55によって補正されていない画素である可能性がある。終点が誤ってIP変換されており、かつ補正も行われていない画素である動きベクトルは、正しく画素の動きを特定できていない可能性がある。そこで、本実施の形態の動き推定部56は、決定した動きベクトルのそれぞれに対してベクトル信頼度を算出する。まず、動き推定部56は、前述したインタレース検出部54が算出した情報、すなわち、フレームFBのライングループLB1に属する画素の内、誤ってIP変換された画素がどの程度誤っているかを示す情報を、インタレース検出部54から取得する。あるいは、インタレース検出部54がこの情報を算出しない場合には、動き推定部56がこの情報を算出するようにしてもよい。そして、動き推定部56は、決定された動きベクトルの終点の座標に対応する画素が、誤ってIP変換された画素である場合に、その画素がどの程度誤っているかの定量的な情報に基づいて、当該動きベクトルの信頼度を示すベクトル信頼度の値を設定する。例えば、動きベクトルの終点の画素の輝度等の信号値が、周囲のオリジナル画素と比べて相関がないほど、その画素は大きく誤っており、当該画素を終点とする動きベクトルの信頼度は低くなるとすることができる。動き推定部56は、決定した動きベクトルのそれぞれに対してこのベクトル信頼度の値を設定して、IPC用動き補償部55に動き情報67として出力する。
以上は、ライングループLA1に属する画素のそれぞれと、ライングループLB1に属する画素のそれぞれとを用いて動きベクトルを決定する場合であるが、その後、ライングループLA2、LB2、LA3及びLB3等、以降のライングループに対しても動き推定部56は同様の処理を行って動きベクトルおよびベクトル信頼度を決定する。なお、上記の処理で決定した動きベクトルやベクトル信頼度は、IPC用動き補償部55が以下に示す補正を行うために必要な情報である。また、FRC用動き補償部57は、より精度のよいフレームレート変換を行う必要があるので、補正後の画素を用いて決定された動きベクトルを用いる必要がある。また、上記処理において、動きベクトルの始点に関しては、ベクトル信頼度の算出において考慮していないが、これは始点となる画素は、すでにICP用動き補償部55が補正を行っているからである。
IPC用動き補償部55は、インタレース検出部54により検出された変換強度情報65と、動き推定部56から受け取った動きベクトル及びベクトル信頼度である動き情報67に基づいて映像信号、すなわちラインバッファ53から入力された画素を補正する。なお、簡易的にはベクトル信頼度は考慮せず、少なくとも動きベクトルと変換強度情報65とに基づいて、ラインバッファ53から入力された画素を補正することもできるが、以下では、上記変換強度情報65、動きベクトル及びベクトル信頼度を用いる例を説明する。なお、IPC用動き補償部55は、補正された画素を補正信号69として出力すると共に、出力映像信号47aとしても出力し、メモリ35に格納する。
ここで、動き補償とは、フレーム間予測においてこれらの動きを補うものである。具体的には、現在のフレーム(補間位置のフレーム)を予測する場合に、現在のフレームにおける時間の前後のフレームを用いて予測するものである。動き補償を行うためには、画像の動き量を推定する動きベクトル探索(ME: Motion Estimation)により求まる動きベクトルが必要となる。つまり、動き補償とは、現在の時間の前後のフレームを動きベクトルに応じて補間し、現在のフレームに対して、補償を行うことである。本発明の実施の形態2にかかるIPC用動き補償部55及び後述のFRC用動き補償部57は、動き推定部56により出力された動き情報67及び68を上述の動きベクトルとして用いることにより動き補償処理を実現する。以下、これをこれまでのように、フレームFAとFBの具体例を用いて説明する。
まず、IPC用動き補償部55は、ラインバッファ53に格納されたフレームFAのライングループLA1に属する画素のそれぞれの情報と、フレームFBのライングループLB1に属する画素のそれぞれの情報をラインバッファ53から読み出して取得する。また、IPC用動き補償部55は、上述したように、動き推定部56からライングループLA1の画素のそれぞれを始点とし、ライングループLB1の画素のいずれかを終点とする動きベクトルを、座標情報として受けとっている。また、それぞれの動きベクトルに対するベクトル信頼度の値も取得している。
IPC動き補償部55の処理を具体的に説明するために、図6を参照する。図6は、本発明の実施の形態2にかかるIPC用の補正の概念を説明する図である。横軸は、時間の流れを示す。ここでは、時刻t+1のフレームはフレームFBであり、現在の処理対象のフレームである。時刻tにおけるフレームはフレームFAであり、フレームFAを形成する画素はすでに必要な補正が行われている。なお、図6におけるフレームFAの画素RAとフレームFBの画素RBは、図面におけるy方向に大きく位置がずれているが、これは作図上で動きベクトルMV(t+1)を図面上にわかりやすく示すためであり、実際にはフレームFAの画素RAはライングループLA1に属している一の画素であり、フレームFBの画素RBはライングループLB1に属しているものとする。この動きベクトルMV(t+1)は、上述した動き推定部56により生成された動きベクトルである。繰り返しになるが、フレームFAは、施されたIP変換の精度が高いため、補正の必要がないフレームであってもよく、すでに補正済みのフレームであってもよい。フレームFBは、施されたIP変換の精度が低いため、補正の必要があるものとする。尚、フレームFAが補正済みの場合、補正フレームFAdを用いるものとする。
ここで、まず、IPC用動き補償部55は、変換強度情報65を補正係数αに変換する。例えば、変換強度情報65から補正係数α(例えば0以上1以下の値)への変換表を予め定義しておくと良い。変換表では、例えば、変換強度情報65が"00"の場合補正係数αを"0"、"01"の場合"0.3"、"10"の場合"0.6"、"11"の場合"1.0"等と対応付けても良い。例えば、フレームFBの変換強度情報65を"10"とした場合、補正係数αは、"0.6"となる。ここで、動き推定部54から受け取ったベクトル信頼度βとする。IPC用動き補償部55はさらに、図6のフレームFAの画素RAとフレームFBの画素RBとを結ぶ動きベクトルMV(t+1)のベクトル信頼度の値を動き推定部56から受け取ったベクトル信頼度の値の中から抽出する。ここで、フレームFAの画素RAを示す信号値(例えば輝度信号や色差信号の値)をPA、フレームFBの画素RBを示す信号値をPBとすると、IPC用動き補償部55は、下記の(1)式で示す演算を行う。
PB'=(1−αβ)PB+αβPA・・・(1)
(1)式のPB'は、図6のフレームFBd、すなわちフレームFBの補正後のフレームに属している画素を示す値である。つまり、PB'は、フレームFBの画素RBを(1)式で補正した結果、得られる画素RBdの値ということになる。
IPC用動き補償部55は、(1)式で示す処理を、フレームFAのライングループLA1とフレームFB1のライングループLB1に含まれる画素のそれぞれのうちで、動きベクトルで特定される全ての画素に対して行う。そして、IPC用動き補償部55は、得られたライングループLB1に属する補正後の画素を示す信号値を、ラインバッファ53に格納されたライングループLB1の画素に上書きする。同様に、IPC用動き補償部55は、フレームバッファ51に格納されたライングループLB1の画素に、補正後の画素を示す信号値を上書きする。また、IPC用動き補償部55は、補正された画素を含むライングループLB1の画素を、出力映像信号47aとして出力する。出力された画素は、図3のメモリ35に書き込まれる。
以上は、ライングループLA1とライングループLB1の画素を用いて具体的にIPC用動き補償部55が行う動作を説明したものであるが、ライングループLA2及びLB2、ライングループLA3及びLB3、ライングループLA4及びLB4についても同様である。このように処理を繰り返して、フレームFBの全ラインの画素に対して、必要な補正が施される。その結果、フレームバッファ51には、補正後のフレームFBdが格納されることになる。
次に、FRC用動き補償部57の動作を説明する。FRC用動き補償部57は、フレームレート変換を実行する処理部である。ここでも、まず、フレームFAやライングループLA1といった具体的な表現を用いて動作を説明する。最初に、FRC用動き補償部57は、ラインバッファ53から、フレームFAのライングループLA1に属する画素のそれぞれと、IPC用動き補償部55によって補正され、ラインバッファ53に上書きされた、補正後のライングループLB1に属する画素のそれぞれを取得する。また、このときに、動き推定部56もライングループLA1に属する画素のそれぞれと、補正後のライングループLB1に属する画素のそれぞれを読み出す。ここで、フレームレート変換には動きベクトルが必要である。ところが、上述した動き推定部56が決定した動きベクトルのそれぞれは、ライングループLB1の画素に必要な補正が施されていない状態で決定されたものである。そのため、そのような動きベクトルの中には、ベクトル信頼度の低いものもあり、フレームレート変換に信頼度が低い動きベクトルを用いることは好ましくない。なぜならば、正しく画素の動きを特定できていない動きベクトルを用いて補間フレームの画素を形成することになる可能性が高くなり、結果として、正しい補間フレームを形成できない可能性が高くなるからである。そこで、動き推定部56は、ライングループLA1の画素のそれぞれと補正後のライングループLB1の画素のそれぞれに対して、上述した処理と同様にして、再度、動きベクトルを決定する。そして決定した動きベクトルを示す情報、例えばベクトルの始点と終点の座標をFRC用動き補償部57に出力する。
FRC用動き補償部57は、動き推定部56がライングループLA1に属する画素のそれぞれと補正後のライングループLB1に属する画素のそれぞれに対して決定した動きベクトルを用いてフレームレート変換を実行する。具体的には、まず、FRC動き補償部57は、一の動きベクトルから、ライングループLA1に属する一の画素と補正後のライングループLB1に属する一の画素を特定する。そして、特定されたライングループLA1に属する一の画素の座標と、補正後のライングループLB1に属する一の画素の座標と、を結ぶ線分上のいずれかの座標に、補間画素を生成する。補間画素の座標の代表的な例は、二つの画素を結ぶ線分の中点が考えられる。補間画素を生成するにあたっては、動きベクトルによって特定された二つの画素を示す信号値のどちらか一方の値をそのまま補間画素を示す信号の値として使ってもよいし、二つの画素を示す信号値の平均をとるなどをしてもよい。なお、上記のように補間画素の座標として、動きベクトルによって特定される二つの画素の中点を採用する場合には、フレームFAの表示時刻と補正後のフレームFBの表示時刻の中間の時刻に表示されるフレームを補間フレームとして生成することになる。FRC動き補償部57は、以上の画素単位の処理を、ライングループLA1と補正後のライングループLB1との間で決定された動きベクトルの全てに基づき特定される画素に対して行う。
なお、動きベクトルはフレームFAとFBのそれぞれの画素の全てを一対一に対応付けて決定できるわけではないので、補間フレームを形成する全ての画素を上記の処理で生成できるわけではない。上記の処理では生成できない画素は、例えば参照するフレームの内のどちらかのフレームの所定の画素をコピーすることで生成することなどが考えられる。
同様にライングループLA2と補正後のライングループLB2等、以降のライングループについても、順次処理が行われ、最終的には全ラインに対して上記と同様の処理が行われる。FRC用動き補償部57は、上記のように処理した画素を出力映像信号47bとして出力し、メモリ35に格納する。その結果、フレームFAと補正後のフレームFBの間に補間される補間フレームが生成され、メモリ35に記憶されることになる。
このように、フレームレート変換では動きベクトルによって始点と終点の画素を特定する必要がある。従来技術では、この動きベクトルが、誤ってIP変換された画素を終点あるいは始点として定義されていたため、このような動きベクトルに基づいて補間画素を生成し、その結果補間フレームが生成されても、補間フレームが表示する画像は正しい補間結果とは異なる可能性があった。しかし、本願発明によれば、誤ってIP変換が行われた画素を補正して得られるフレーム同士で動きベクトルを決定するため、従来技術と比べて精度の高い動きベクトルを決定することができる。これは、フレームレート変換で生成される補間フレームが表示する画像が正しい補間結果となる可能性を高めることにほかならない。すなわち、従来技術の問題点を解決することができる。
図7は、本発明の実施の形態2にかかるFRC用の動き補償の概念を説明する図である。横軸は、時間の流れを示す。ここでは、現在の処理対象のフレームが時刻t+1の補正フレームFBdである場合、時刻t+1の直前のフレームは、時刻tにおける補正フレームFAdであるものとする。そして、補正フレームFAdと補正フレームFBdとを合成する比率を差分時間Δtとする。尚、差分時間Δtは、FRCの場合、例えば、"0.5"とするとよい。このとき、動きベクトルMVに応じた時刻t+1における補正フレームをFdmv(t+1)、動きベクトルMVに応じた時刻tにおける補正フレームをFdmv(t)と表した場合、FRC用動き補償部57による動き補償後のフレームであるFc(t)は、以下の(2)式により算出できる。
Fc(t+Δt)=(1−Δt)×Fdmv(t−1)+Δt×Fdmv(t) ・・・(2)
式(2)のFc(t+Δt)は、図7の例では、補正フレームFAdBdとなる。つまり、補正フレームFAdの画素RAdと、補正フレームFBdの画素RBdとに基づき、補正フレームFAdBdの画素RAdBdが定まる。
尚、一般に、動き推定部56の処理コストは高い。ここでいう処理コストとは、回路規模や処理時間のことである。例えば、本発明の実施の形態2では、IPC用動き補償部55が必要とする動きベクトルと、FRC用動き補償部57が必要とする動きベクトルを、動き推定部56が共通して出力することで、処理コストのひとつである回路規模の増加を抑えることができる。
尚、プログレッシブ信号46がIP変換されていない場合、IPC用動き補償部55は、ラインデータ66に対して補正を行わないようにしてもよい。元々、高精度なプログレッシブ信号であるため、補正を行わないことで処理コストのひとつである処理時間を抑えることができる。また、プログレッシブ信号46が精度の高いIP変換がされていた場合、同様に、IPC用動き補償部55は、ラインデータ66に対して補正を行わないようにしてもよい。これらの場合、IPC用動き補償部55は、そのままプログレッシブ信号46を出力映像信号47aとして出力する。
また、IPC用動き補償部55が補正を行わなかった場合、FRC用動き補償部57は、ラインデータ66として入力時点の映像信号を入力し、動き補償を行う。この場合、出力映像信号47bの精度は、通常通り、高いものとすることができる。
さらに、IPC用動き補償部55及びFRC用動き補償部57は、時分割により処理を切り替える同一の回路により実現しても構わない。これにより、回路規模を抑えることができる。
このように、本発明の実施の形態2にかかるインタレース検出部54は、入力映像信号がインタレース信号からIP変換されたものか否かを、外部からの情報又は入力映像信号の解析結果により判定する。そして、IPC用動き補償部55は、IP変換による破綻領域を検出することにより、動き推定部56により既に生成された動きベクトルに応じて、入力されたプログレッシブ信号に対して高精度な補正を行うことができる。また、FRC用動き補償部57は、補正した映像信号に対して動き補償を行うことにより、FRCシステム34が出力するフレーム全体の画質を改善することができる。
図8は、本発明の実施の形態2にかかる映像信号処理方法の流れを示すフローチャート図である。まず、FRCシステム34は、1フレーム分の入力映像信号をフレームバッファ51に保存する(S21)。次に、FRCシステム34は、入力映像信号のフレームと直前のフレームとにおける補正対象ラインをラインバッファに保存する(S22)。そして、動き推定部56は、動き推定により動きベクトルを生成する(S23)。
また、インタレース検出部54は、入力映像信号の変換の精度を検出する(S24)。尚、ステップS23及びS24の順序はこれに限定されない。そして、インタレース検出部54は、入力映像信号がIP変換済みであるか否かを判定する(S25)。入力映像信号がIP変換済みであると判定した場合、IPC用動き補償部55は、動きベクトルを用いてラインバッファから読み出した入力映像信号について補正する(S26)。そして、IPC用動き補償部55は、補正した入力映像信号をフレームバッファ及びラインバッファへ保存する(S27)。そして、IPC用動き補償部55は、補正した入力映像信号を出力する(S28)。
一方、ステップS25において入力映像信号がIP変換済みであると判定した場合、又は、ステップS27の後、FRC用動き補償部57は、動きベクトルを用いてラインバッファから読み出した映像信号に対して動き補償する(S29)。そして、FRC用動き補償部57は、動き補償された映像信号を出力する(S30)。
図9は、FRCシステムにおける映像出力と再生の原理を説明する図である。図9に示すFRCシステム91は、入力される映像信号を2倍速にする例である。例えば、特許文献1等で用いられるものである。FRCシステム91は、フレームFIA、FIB及びFICの順番で映像信号を入力し、フレームレート変換を行った結果、補正フレームFOAB及びFOBCの順番で出力する。そして、フレームFIA、FIB及びFICは、FRCシステム91への入力とは別に、変換せずに、フレームFOA、FOB及びFOCとしてそのままの順番で出力する。そして、再生順序は、フレームFOA、FOAB、FOB、FOBC及びFOCとなる。このとき、入力映像信号であるフレームFIBが不正なIP変換をされたものである場合、FRCシステム91は、不正な状態を含んだまま、補正フレームFOAB及びFOBCを動き補償する。そのため、再生時には、上記5フレームの内、3フレームが不正なフレームとなり、不正な状態が拡大してしまう。
図10は、本発明の実施の形態2にかかるFRCシステム34における映像出力と再生の例を説明する図である。FRCシステム34は、フレームFIA、FIB及びFICの順番で映像信号を入力し、上述した所定の変換処理を行う。まず、IPC用動き補償部55は、フレームFIA、FIB及びFICを補正して補正フレームFOAd、FOBd及びFOCdの順番で出力する。また、FRC用動き補償部57は、補正フレームFOAd、FOBd及びFOCdに対して動き補償を行い、補正フレームFOAdBd及びFOBdCdの順番で出力する。そして、再生順序は、フレームFOAd、FOAdBd、FOBd、FOBdCd及びFOCdとなる。このとき、このとき、入力映像信号であるフレームFIBが不正なIP変換をされたものである場合、インタレース検出部54は、その不正を検出し、IPC用動き補償部55は、フレームFIBを補正して補正フレームFOBdとして出力する。また、FRC用動き補償部57は、不正が補正された補正フレームFOBdを用いて補正フレームFOAdBd及びFOBdCdを合成する。そのため、FRCシステム34による出力においては、不正が補正済みとなる。そのため、図10においては、入力された3フレームに対して、精度を向上させることができる。
本発明の実施の形態2により、動き検出演算量は増加しない。その理由は、FRCシステム34が備える動き推定部56は、FRCシステム91等が備えるものと同等のもので良く、追加が不要なためである。また、本発明の実施の形態2により、少ない追加コストでIP変換の破綻の抑制と、IP変換結果を参照するFRCの補間画質の改善を両立することができる。
<発明の実施の形態3>
本発明の実施の形態3は、上述した発明の実施の形態2にかかるFRCシステム34が備えるFRC用動き補償部57をMJC(Movie Judder Cancellation)用動き補償部57aに置き換えたものである。ここで、MJCとは、動き補償の一種であり、例えば、1秒間に24枚の映画フィルムの画像を1秒間に120枚表示することで、カクカクとした独特の動きをスムーズに表示することを実現する技術である。尚、本発明の実施の形態3における構成及び動作については、本発明の実施の形態2と同等なもので実現可能であるため、詳細な説明及び図示を省略する。
図11は、MJCシステムにおける映像出力と再生の原理を説明する図である。図11に示すMJCシステム92は、入力される映像信号にMJCによる処理を行う例である。MJCシステム92は、フレームFIA、FIB及びFICの順番で映像信号を入力し、MJCによる処理を行った結果、補正フレームFOAAB、FOABB、FOBBC及びFOBCCの順番で出力する。そして、フレームFIA、FIB及びFICは、MJCシステム92への入力とは別に、変換せずに、フレームFOA、FOB及びFOCとしてそのままの順番で出力する。そして、再生順序は、フレームFOA、FOAAB、FOABB、FOBBC、FOBCC及びFOCとなる。このとき、入力映像信号であるフレームFIBが不正なIP変換をされたものである場合、MJCシステム92は、不正な状態を含んだまま、補正フレームFOAAB、FOABB、FOBBC及びFOBCCを動き補償する。そのため、再生時には、上記6フレームの内、4フレームが不正なフレームとなり、不正な状態が拡大してしまう。
図12は、本発明の実施の形態3にかかるMJCシステム34aにおける映像出力と再生の例を説明する図である。MJCシステム34aは、フレームFIA、FIB及びFICの順番で映像信号を入力し、上述した所定の変換処理の内、FRC処理をMJC処理に置き換えたものを実行する。まず、IPC用動き補償部55は、フレームFIA、FIB及びFICを補正して補正フレームFOAd、FOBd及びFOCdの順番で出力する。また、MJC用動き補償部57aは、補正フレームFOAd、FOBd及びFOCdに対して動き補償を行う。このとき、差分時間Δtを0.4、0.8、1.2及び1.6と変化させる。そのため、MJC用動き補償部57aは、補正フレームFOAdAdBd、FOAdBdBd、FOBdBdCd及びFOBdCdCdの順番で出力する。そして、再生順序は、フレームFOAd、FOAdAdBd、FOAdBdBd、FOBdBdCd、FOBdCdCd及びFOCdとなる。このとき、このとき、入力映像信号であるフレームFIBが不正なIP変換をされたものである場合、インタレース検出部54は、その不正を検出し、IPC用動き補償部55は、フレームFIBを補正して補正フレームFOBdとして出力する。また、MJC用動き補償部57aは、不正が補正された補正フレームFOBdを用いて補正フレームFOAdAdBd、FOAdBdBd、FOBdBdCd及びFOBdCdCdを合成する。そのため、MJCシステム34aによる出力においては、不正が補正済みとなる。そのため、図12においては、入力された3フレームに対して、精度を向上させることができる。
<その他の発明の実施の形態>
一般に、フレームレート変換処理を行うFRCシステムにおいては、入力信号がプログレッシブ信号である。そのため、インタレース信号を当該FRCシステムにより処理させるために、予め前処理としてIP変換によりプログレッシブ信号に変換することが多い。
しかし、当該IP変換は、当該FRCシステムの範囲外であるため、IP変換の性能は保障されない。前処理によりIP変換されたプログレッシブ信号は、例えば、Flicker、Comb又は孤立点などの補間エラーを含む場合がある。
特に、前処理に用いられるIP変換がコストのより低いMA型IP変換である場合、IP変換による補間エラーがより発生しやすい。逆に、IP変換の補間エラーは低減させるために、前処理に用いられるIP変換に動き補償型を用いると、コストが高い。
また、IP変換の補間エラー又は転送経路のノイズが入っている映像に対して、FRCシステムで動きベクトル検出処理を行うと、検出される動きベクトルが不正確となる。その結果として、FRCシステムの補間結果は、より不正確となるという問題がある。
そこで、本発明の実施の形態1乃至3では、不正を補正した上で動き補償を行うため、不正な状態を抑制すると共に、精度を向上させることができる。
さらに、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、既に述べた本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。例えば、上述の実施の形態では、本発明をハードウェアの構成として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。この場合、コンピュータプログラムは、記録媒体に記録して提供することも可能であり、また、インターネットその他の伝送媒体を介して伝送することにより提供することも可能である。また、記録媒体には、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)、ROM(Read Only Memory)カートリッジ、バッテリバックアップ付きRAM(Random Access Memory)メモリカートリッジ、フラッシュメモリカートリッジ、不揮発性RAMカートリッジ等が含まれる。また、通信媒体には、電話回線等の有線通信媒体、マイクロ波回線等の無線通信媒体等が含まれる。
さらに、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、既に述べた本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
1 映像信号処理装置
11 検出部
12 動き情報生成部
13 補正部
14 動き補償部
21 入力信号
22 精度
23 動き情報
24 補正信号
25 出力信号
3 映像信号処理システム
31 VDEC
32 IP変換部
33 セレクタ
34 FRCシステム
34a MJCシステム
35 メモリ
36 DSP
4 表示装置
41 入力映像信号
42 インタレース信号
43 プログレッシブ信号
44 プログレッシブ信号
45 インタレースフラグ
46 プログレッシブ信号
47 出力映像信号
47a 出力映像信号
47b 出力映像信号
48 出力映像信号
49 出力映像信号
51 フレームバッファ
52 フレームバッファ
53 ラインバッファ
54 インタレース検出部
55 IPC用動き補償部
56 動き推定部
57 FRC用動き補償部
57a FRC用動き補償部
61 フレームデータ
62 ラインデータ
63 ラインデータ
64 ラインデータ
65 変換強度情報
66 ラインデータ
67 動き情報
68 動き情報
69 補正信号
91 FRCシステム
92 MJCシステム
FA フレーム
FB フレーム
FAd 補正フレーム
FAdBd 補正フレーム
FBd 補正フレーム
FIA フレーム
FIB フレーム
FIC フレーム
FOA フレーム
FOB フレーム
FOC フレーム
FOAB 補正フレーム
FOBC 補正フレーム
FOAd 補正フレーム
FOBd 補正フレーム
FOCd 補正フレーム
FOAdBd 補正フレーム
FOBdCd 補正フレーム
FOAAB 補正フレーム
FOABB 補正フレーム
FOBBC 補正フレーム
FOBCC 補正フレーム
FOAdAdBd 補正フレーム
FOAdBdBd 補正フレーム
FOBdBdCd 補正フレーム
FOBdCdCd 補正フレーム
LA1 ラインデータ
LA2 ラインデータ
LA3 ラインデータ
LA4 ラインデータ
LB1 ラインデータ
LB2 ラインデータ
LB3 ラインデータ
LB4 ラインデータ
MV 動きベクトル
RA 画素
RAd 画素
RAdBd 画素
RA21 着目点画素
RB 画素
RBd 画素
RB21 着目点画素
t 時刻
t−1 時刻
Δt 差分時間
α 補正係数

Claims (14)

  1. 第1の時刻に表示されるべき第1のフレーム及び前記第1の時刻より前の第2の時刻に表示されるべき第2のフレームのそれぞれにおける入力前の変換の精度を検出する検出部と、
    前記第1のフレームにおける前記入力前の変換の精度が所定値より低い場、当該第1のフレームに含まれる画素と、前記入力前の変換の精度が所定値以上のフレーム、補正済みのフレーム又は入力前に前記変換がされていないフレームのいずれかであり、かつ、当該第1のフレームとは異なるフレームに含まれる画素であって当該第1のフレームに含まれる画素に対応する画素とを用いて、前記第1のフレームにおける前記入力前の変換の精度に基づく重み付け平均により当該第1のフレームの補正を行うと共に、前記2のフレームにおける前記入力前の変換の精度が所定値より低い場、当該第2のフレームに含まれる画素と、前記入力前の変換の精度が所定値以上のフレーム、補正済みのフレーム又は入力前に前記変換がされていないフレームのいずれかであり、かつ、当該第2のフレームとは異なるフレームに含まれる画素であって当該第2のフレームに含まれる画素に対応する画素とを用いて、前記第2のフレームにおける前記入力前の変換の精度に基づく重み付け平均により当該第2のフレームの補正を行う補正部と、
    前記補正後の第1のフレーム及び前記補正後の第2のフレームのそれぞれを参照して、前記第1及び第2の時刻の間の時刻に表示されるべき補間フレームを生成する動き補償部と、
    を有することを特徴とする映像信号処理装置。
  2. 前記検出部は、前記第1のフレームを解析して補間エラーの度合いを前記入力前の変換の精度として検出すとを特徴とする請求項1に記載の映像信号処理装置。
  3. 前記第1のフレームを形成する画素に対応する画素が前記第2のフレームを形成する画素の内のどの画素であるかを特定する動きベクトルと、特定された前記動きベクトルの信頼度を示すベクトル信頼度を算出して前記補正部に出力する動き情報生成部をさらに有し、
    前記補正部は、さらに、前記動きベクトル及び前記ベクトル信頼度に基づいて前記第1のフレームに含まれる画素に対して前記補正を行うことを特徴とする請求項に記載の映像信号処理装置。
  4. 前記補正部は、前記第1のフレームを形成する一の画素を示す信号値と前記動きベクトルによって前記一の画素と対応付けられた前記第2フレームを形成する一の画素を示す信号値とを、前記入力前の変換の精度及び前記ベクトル信頼度に基づいて重み付け平均することを特徴とする請求項に記載の映像信号処理装置。
  5. 前記動き情報生成部は、さらに、前記補正部によって補正された画素を含んだ前記第1のフレームを形成する画素に対応する画素が前記第2のフレームを形成する画素の内のどの画素であるかを特定する動きベクトルを算出して前記動き補償部に出力することを特徴とする請求項に記載の映像信号処理装置。
  6. 前記補正部は、前記第2のフレームを補正した場合、前記第1のフレームに含まれる画素と、当該補正後の前記第2のフレームに含まれる画素であって当該第1のフレームに含まれる画素に対応する画素とを用いて、前記第1のフレームの補正を行う
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の映像信号処理装置。
  7. 第1の時刻に表示されるべき第1のフレームにおける入力前の変換の精度を検出する第1の検出ステップと、
    前記第1のフレームにおける前記入力前の変換の精度が所定値より低い場、当該第1のフレームに含まれる画素と、前記入力前の変換の精度が所定値以上のフレーム、補正済みのフレーム又は入力前に前記変換がされていないフレームのいずれかであり、かつ、当該第1のフレームとは異なるフレームに含まれる画素であって当該第1のフレームに含まれる画素に対応する画素とを用いて、前記第1のフレームにおける前記入力前の変換の精度に基づく重み付け平均により当該第1のフレームの補正を行うステップと、
    前記第1の時刻よりの第2の時刻に表示されるべき第2のフレームにおける前記入力前の変換の精度を検出する第2の検出ステップと、
    前記第2のフレームにおける前記入力前の変換の精度が所定値より低い場、当該第2のフレームに含まれる画素と、前記入力前の変換の精度が所定値以上のフレーム、補正済みのフレーム又は入力前に前記変換がされていないフレームのいずれかであり、かつ、当該第2のフレームとは異なるフレームに含まれる画素であって当該第2のフレームに含まれる画素に対応する画素とを用いて、前記第2のフレームにおける前記入力前の変換の精度に基づく重み付け平均により当該第2のフレームの補正を行うステップと、
    前記補正後の第1のフレーム及び前記補正後の第2のフレームのそれぞれを参照して、前記第1及び第2の時刻の間の時刻に表示されるべき補間フレームを生成するステップと、
    を有することを特徴とする映像信号処理方法。
  8. 前記第のフレームを形成する画素に対応する画素が前記第のフレームを形成する画素の内のどの画素であるかを特定する第1の動きベクトルを算出するステップと
    前記第のフレームが含む画素に対して前記補正が行われた場合に、前記第のフレームを形成する画素に対応する画素が前記第のフレームを形成する画素の内のどの画素であるかを特定する第2の動きベクトルを算出するステップと、
    をさらに有することを特徴とする請求項に記載の映像信号処理方法。
  9. 前記補間フレームは、前記第2の動きベクトルを用いて生成されることを特徴とする請求項8に記載の映像信号処理方法。
  10. 前記第2の検出ステップは、
    前記第のフレームを解析して補間エラーの度合いを前記入力前の変換の精度として検出すとを特徴とする請求項7に記載の映像信号処理方法。
  11. 前記第1の動きベクトルの信頼度を算出するステップをさらに有することを特徴とする請求項8に記載の映像信号処理方法。
  12. 前記第2のフレームの補正を行うステップは、
    前記第1のフレームの補正を行うステップにより前記第1のフレームが補正された場合、前記第2のフレームに含まれる画素と、当該補正後の前記第1のフレームに含まれる画素であって当該第2のフレームに含まれる画素に対応する画素とを用いて、前記第2のフレームの補正を行う
    ことを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の映像信号処理方法。
  13. 第1の時刻に表示されるべき第1のフレームにおける入力前の変換の精度を検出する検出処理と、
    前記第1のフレームにおける前記入力前の変換の精度が所定値より低い場、当該第1のフレームに含まれる画素と、前記入力前の変換の精度が所定値以上のフレーム、補正済みのフレーム又は入力前に前記変換がされていないフレームのいずれかであり、かつ、当該第1のフレームとは異なるフレームに含まれる画素であって当該第1のフレームに含まれる画素に対応する画素とを用いて、前記第1のフレームにおける前記入力前の変換の精度に基づく重み付け平均により当該第1のフレームの補正を行う処理と、
    前記第1の時刻よりの第2の時刻に表示されるべき第2のフレームにおける前記入力前の変換の精度を検出する検出処理と、
    前記第2のフレームにおける前記入力前の変換の精度が所定値より低い場、当該第2のフレームに含まれる画素と、前記入力前の変換の精度が所定値以上のフレーム、補正済みのフレーム又は入力前に前記変換がされていないフレームのいずれかであり、かつ、当該第2のフレームとは異なるフレームに含まれる画素であって当該第2のフレームに含まれる画素に対応する画素とを用いて、前記第2のフレームにおける前記入力前の変換の精度に基づく重み付け平均により当該第2のフレームの補正を行う処理と、
    前記補正後の第1のフレーム及び前記補正後の第2のフレームに基づいて、前記第1及び第2の時刻の間の時刻に表示されるべき補間フレームを生成する処理と、をコンピュータに実行させる映像信号処理プログラム。
  14. 入力されたフレームにおける入力前の変換の精度を検出する検出部と、
    前記入力されたフレームにおける前記入力前の変換の精度が所定値より低い場合、当該フレームに含まれる画素と、前記入力前の変換の精度が所定値以上のフレーム、補正済みのフレーム又は入力前に前記変換がされていないフレームのいずれかであり、かつ、当該フレームとは異なる他のフレームに含まれる画素であって当該フレームに含まれる画素に対応する画素とを用いて、当該フレームにおける前記入力前の変換の精度に基づく重み付け平均により当該フレームの補正を行う補正部と、
    第1の時刻に表示されるべき第1のフレームに対する前記補正部による補正後のフレームと、当該第1の時刻より前の第2の時刻に表示されるべき第2のフレームに対する前記補正部による補正後のフレームとを参照して、前記第1及び第2の時刻の間の時刻に表示されるべき補間フレームを生成する動き補償部と、
    を有することを特徴とする映像信号処理装置。
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