JP5372669B2 - ステッピングモータ制御回路及びアナログ電子時計 - Google Patents
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Description
前記アナログ電子時計では指針を回転駆動するモータとして、ロータ収容孔及びロータの停止位置を決める位置決め部を有するステータと、前記ロータ収容孔内に配設されたロータと、コイルとを有し、前記コイルに交番信号を供給して前記ステータに磁束を発生させることによって前記ロータを回転させると共に、前記位置決め部に対応する位置に前記ロータを停止するようにした2極PM(Permanent Magnet)型ステッピングモータが使用されている。
図8(a)に示すように、正転駆動用の正転駆動パルスPfはステッピングモータを正転させるための回転駆動部Pw1とステッピングモータに制動をかけるための制動部Pr1を有している。正転駆動パルスPf1による一方極性の駆動と、正転駆動パルスPf2による他極性の駆動とを、正転駆動間隔Sfを空けて交互に行うことにより、所定角度ずつ連続して正転する駆動が行われる。逆転駆動用の逆転駆動パルスPbは、パルス幅が相互に異なる複数のパルスP1〜P3を有しており、逆転駆動パルスPb1による一方極性の駆動と、逆転駆動パルスPb2による他極性の駆動とを、逆転駆動間隔Sbを空けて交互に行うことにより、所定角度ずつ連続して逆転する駆動が行われる。正転駆動から逆転駆動への切替は切替間隔S1を空けて行われる。
また、本発明に係るアナログ電子時計によれば、レトログラード運針を行うアナログ電子時計において、正転駆動から逆転駆動への切替え時に運針異常が生じないようにすることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るステッピングモータ制御回路を用いたアナログ電子時計のブロック図で、クロノグラフ指針を扇形に正逆回転駆動(レトログラード運針)することによって計測時間を表示するクロノグラフ機能と、時刻を計時して表示する計時機能とを有するクロノグラフ時計の例を示している。図1には主にクロノグラフ機能に関する構成部分を示しており、一般的な構成である時計機能に関する構成部分は省略して描いている。
尚、レトログラード運針させる指針としては、クロノグラフ時計の場合にはクロノグラフ針(例えばクロノグラフ秒針)あるいは時刻針のいずれとしてもよく又、時刻表示機能のみを有するアナログ電子時計の場合には時刻針でもよい。
ステッピングモータ102は、ステッピングモータ駆動パルス回路107によって正転駆動及び逆転駆動が行われるステッピングモータで、図示しないクロノグラフ指針を扇形に正方向及び逆方向に運針する。
詳細は後述するが、制御回路106は、電流検出回路108が前記検出抵抗に所定値を超える電圧が生じた(即ち、駆動コイルに所定値を超える電流が流れた)ことを検出した場合ステッピングモータ102のロータの振動が安定していないと判定し、電流検出回路108が前記検出抵抗に前記所定値を超える電圧が生じない(即ち、駆動コイルに所定値を超える電流が流れない)ことを検出した場合にはステッピングモータ102のロータの振動が安定していると判定し、ロータの振動が安定しているか否かに応じて、正逆駆動パルスの切替間隔を調整する。
尚、発振回路104及び分周回路105は信号発生手段を構成し、電流検出回路108は、電流検出手段を構成している。また、発振回路104、分周回路105、制御回路106、ステッピングモータ駆動パルス回路107、電流検出回路108は制御手段を構成している。
図2において、ステッピングモータ102は、ロータ収容用貫通孔203を有するステータ201、ロータ収容用貫通孔203に回転可能に配設されたロータ202、ステータ201と接合された磁心208、磁心208に巻回された駆動コイル209を備えている。ステッピングモータ102をアナログ電子時計に用いる場合には、ステータ201及び磁心208はネジ又はカシメ(図示せず)によって地板(図示せず)に固定され、互いに接合される。駆動コイル209は、第1端子OUT1、第2端子OUT2を有している。
尚、詳細は後述するが、正転駆動パルスは、所定時間幅を有し矩形波状の回転駆動部と短い時間幅の複数のパルスを有する櫛歯状の制動部とを有している。正転駆動パルスは、回転駆動部及び制動部を連続する1つの矩形波によって構成する、回転駆動部及び制動部の双方を櫛歯状の駆動パルスによって構成する等の変更が可能である。
尚ここでは、ステッピングモータ102の回転方向は、反時計回り方向を正方向とし、その逆(時計回り方向)を逆方向としている。ステッピングモータ102が正方向に回転すると指針は時計回り方向に回転し、ステッピングモータ102が逆方向に回転すると指針は反時計回り方向に回転するように構成されている。
このようにして、正転駆動を複数回行い、逆転駆動を複数回行うことにより、表示領域の一端から他端までの間でレトログラード運針を行う。
図3は、本発明の第1の実施の形態の動作を説明するための信号波形図、図4及び図5は本発明の第1の実施の形態の動作を説明するための拡大信号波形図である。
発振回路104は所定周波数の基準クロック信号を発生し、分周回路105が発振回路104で発生した前記信号を分周して計時の基準となる時計信号を制御回路106に出力する。時刻表示を行う場合、制御回路106は前記時計信号を計時して時刻表時用のステッピングモータ(図示せず)を駆動し、時刻針により時刻表示を行う。
時間計測動作を開始させる場合、先ず、使用者が図示しない操作部をスタート操作して計測動作をスタートさせる。
制御部106は、正転駆動させるための制御信号を所定回数ステッピングモータ駆動パルス回路107に出力して指針が所定時間正転運針するように、ステッピングモータ駆動パルス回路107にステッピングモータ102を正転駆動させる。その後、所定時間計測する毎に、ステッピングモータ102を逆転駆動させるための制御信号をステッピングモータ駆動パルス回路107に出力する。ステッピングモータ駆動パルス回路107は、制御回路106からの各制御信号に応答して、ステッピングモータ102を逆転駆動する。これにより、レトログラード運針が行われる。
図3において、制御回路106はステッピングモータ102を正転駆動する場合、所定時間計測する毎に、ステッピングモータ駆動パルス回路107が極性の異なる正転駆動用の正転駆動パルスPf1、Pf2を交互に出力するようにステッピングモータ駆動パルス回路107を制御する。
ステッピングモータ102は各逆転駆動パルスPb1、Pb2によって逆転駆動され、指針が表示部の前記他端から前記一端に向かって一定周期で逆方向に運針される。
前述したように駆動コイル209には検出抵抗が接続されており、ステッピングモータ102を最後の正転駆動パルスPf2によって駆動した後、ロータ202の自由振動によって駆動コイル209に流れる電流に応じた電圧が前記検出抵抗に発生する。
前記検出抵抗に生じる電圧は、ロータ202の振動の大きさに応じて、図4、図5に示す状態となる。
このようにして、最後の正転駆動パルスPf2駆動後にロータ202の振動が大きく、短時間で安定しない場合でも、最初の逆転駆動パルスPb1による駆動時までにはロータ202の振動を一定値以下に安定させることが可能になり、最初の逆転駆動時に確実に逆回転させることが可能になる。
したがって、レトログラード運針を行うアナログ電子時計において、正転駆動から逆転駆動への切替え時に運針異常が生じないようにすることが可能になり、確実安定なレトログラード運針が可能となる。また、既存技術を利用しているため、複雑な検出回路は不要であり構成が簡単である。
また、前記制御手段は、ステッピングモータ102のロータ202の振動の大きさに応じて前記切替間隔を変化させるようにしているので、安定駆動が可能であると共に短時間で切替駆動が可能になる。
また、本第1の実施の形態によれば、クロノグラフ針を回転駆動するステッピングモータ102と、ステッピングモータ102を制御するステッピングモータ制御回路とを有するアナログ電子時計において、ステッピングモータ制御回路として、前記ステッピングモータ制御回路101を用いたことを特徴とするクロノグラフ時計が提供される。
このように、制御回路106は、ステッピングモータ102の駆動を正転駆動から逆転駆動に切替える場合、最後の正転駆動パルス駆動時の制動を他の正転駆動パルス駆動時の制動よりも大きくするようにしている。また、前記最後の正転駆動パルスの制動は変化させずに、他の主駆動パルスによる駆動時の制動よりも大きい予め定めた一定値としている。
尚、本第2の実施の形態においては、駆動コイル209に流れる電流は検出しないため、本第2の実施の形態の回路ブロックは、図1の構成から電流検出回路108を削除した構成となる。
尚、本第3の実施の形態においても駆動コイル209に流れる電流は検出しないため、本第3の実施の形態の回路ブロックは、図1の構成から電流検出回路108を削除した構成となる。
また、前記各実施の形態は、クロノグラフ時計の例で説明したが、時間計測機能を持たずに時刻表示を行うアナログ電子時計にも適用可能である。
また、ステッピングモータの応用例としてアナログ電子時計の例で説明したが、モータを使用する電子機器に適用可能である。
また、本発明に係る電子時計は、クロノグラフ時計、アナログ電子腕時計、カレンダ機能付きアナログ電子置時計等の各種アナログ電子時計に適用可能である。
102・・・ステッピングモータ
103・・・電源
104・・・発振回路
105・・・分周回路
106・・・制御回路
107・・・ステッピングモータ駆動パルス回路
108・・・電流検出回路
201・・・ステータ
202・・・ロータ
203・・・ロータ収容用貫通孔
204、205・・・切り欠き部(内ノッチ)
206、207・・・切り欠き部(外ノッチ)
208・・・磁心
209・・・駆動コイル
210、211・・・可飽和部
OUT1・・・第1端子
OUT2・・・第2端子
Claims (3)
- 指針を駆動するステッピングモータと、前記ステッピングモータの駆動を正転駆動と逆転駆動に切替駆動することによって前記指針をレトログラード運針する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記ステッピングモータの駆動を正転駆動から逆転駆動に切替える場合、最後の正転駆動パルス駆動時の制動を他の正転駆動パルス駆動時の制動よりも大きくすることを特徴とするステッピングモータ制御回路。 - 前記指針はクロノグラフ指針であることを特徴とする請求項1記載のステッピングモータ制御回路。
- 指針を回転駆動するステッピングモータと、前記ステッピングモータを制御するステッピングモータ制御回路とを有するアナログ電子時計において、
前記ステッピングモータ制御回路として、請求項1又は2記載のステッピングモータ制御回路を用いたことを特徴とするアナログ電子時計。
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