JP2014181956A - ステッピングモータ制御回路、ムーブメント及びアナログ電子時計 - Google Patents

ステッピングモータ制御回路、ムーブメント及びアナログ電子時計 Download PDF

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Abstract

【課題】非回転の場合や回転したにも拘わらず非回転と誤検出した可能性がある場合に、適切な補正駆動を行うことにより、少ないエネルギで確実に回転させる。
【解決手段】補正駆動パルスP2として相互にエネルギが異なる複数種類の補正駆動パルスP2、P2’が用意されて成り、制御部は、回転検出判定回路114がステッピングモータ109は非回転であることを検出した場合には第1補正駆動パルスP2によってステッピングモータ109を駆動し、ステッピングモータ109は回転したにも拘わらず非回転と誤検出した可能性があることを検出した場合には、非回転であることを検出した場合よりもエネルギが小さい第2補正駆動パルスP2’によってステッピングモータ109を駆動する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ステッピングモータを駆動制御するステッピングモータ制御回路、前記ステッピングモータ制御回路を備えたムーブメント及び前記ムーブメントを備えたアナログ電子時計に関する。
従来から、アナログ電子時計のステッピングモータを主駆動パルスP1によって駆動し、駆動後に設けられた検出区間において、前記ステッピングモータの自由振動によって発生する誘起信号を検出することによって前記ステッピングモータの回転状況を検出し、非回転と検出した場合には主駆動パルスP1よりもエネルギが大きい補正駆動パルスP2によって強制的に回転させるようにした発明が開発されている(特許文献1、2参照)。
また、前記特許文献2記載の発明では、前記検出区間を複数の区間に区分し、前記各区分において前記誘起信号が所定のしきい電圧を超えたか否かを表すパターンによって、回転したか否か等の回転状況を検出し、非回転であることを検出した場合には、主駆動パルスP1と同極性の補正駆動パルスP2によって駆動するように構成されている。
回転しているにも拘わらず、搭載針モーメントが大きい場合や、経年劣化による油の粘性増加や回転部分の摩擦増加等により、回転しているにも拘わらず回転速度が低下して誘起信号VRsがしきい電圧に達せず、非回転と誤検出される場合がある。このような場合でも、非回転時と同じように補正駆動パルスP2によって駆動される。
補正駆動パルスP2は、主駆動パルスP1よりもエネルギが大きいため、負荷増等によって回転し難い場合でも、強制的に回転させることが可能である。
しかしながら、補正駆動パルスP2は、ステッピングモータを確実に回転させることができるようにするため、主駆動パルスP1に比べて極めて大きいエネルギの駆動パルスに設定されている。
したがって、非回転であることを正確に検出した場合のみならず、回転したにも拘わらず非回転の可能性があると誤検出した場合にも補正駆動パルスP2によって駆動するため、大きな電力を消費し又、電源として電池を用いている場合には電池の消耗が大きくなるという問題がある。
逆に、補正駆動パルスP2での駆動による消費電力の増加という問題を解決するために補正駆動パルスP2のエネルギを単に小さくしただけでは、外部磁界が存在する場合やカレンダ負荷の場合等の大きな負荷が周期的に生じる場合等のように負荷が大きい場合には、当該補正駆動パルスP2では確実にステッピングモータを回転させることができなくなる可能性がある。
特公昭61−15385号公報 特開2010−166798号公報
本発明は、前記問題点に鑑み成されたもので、非回転の場合や回転したにも拘わらず非回転と誤検出した可能性がある場合に、適切な補正駆動を行うことにより、少ないエネルギで確実に回転させることを課題としている。
本発明の第1の視点によれば、主駆動パルスによるステッピングモータ駆動後の検出区間において前記ステッピングモータが発生する所定の基準しきい値を超える誘起信号を検出し、前記誘起信号に基づいて回転状況を検出する回転検出部と、主駆動パルスによって前記ステッピングモータを駆動すると共に、前記回転検出部が、前記主駆動パルスによる駆動ではステッピングモータが非回転であることを検出した場合、前記主駆動パルスよりもエネルギが大きい補正駆動パルスによって前記ステッピングモータを駆動する制御部とを備え、前記補正駆動パルスとして相互にエネルギが異なる複数種類の補正駆動パルスが用意されて成り、前記制御部は、前記回転検出部が前記ステッピングモータは回転したにも拘わらず非回転と誤検出した可能性があることを検出した場合には、非回転であることを検出した場合よりもエネルギが小さい補正駆動パルスによって前記ステッピングモータを駆動することを特徴とするステッピングモータ制御回路が提供される。
また、本発明の第2の視点によれば、前記ステッピングモータ制御回路を備えて成ることを特徴とするムーブメントが提供される。
また、本発明の第3の視点によれば、前記ムーブメントを備えて成ることを特徴とするアナログ電子時計が提供される。
本発明に係るステッピングモータ制御回路によれば、非回転の場合や回転したにも拘わらず非回転と誤検出した可能性がある場合に、適切な補正駆動を行うことにより、少ないエネルギで確実に回転させることができる。
また、本発明に係るムーブメントによれば、非回転の場合や回転したにも拘わらず非回転と誤検出した可能性がある場合に、適切な補正駆動を行うことにより、少ないエネルギで確実に回転させることが可能なアナログ電子時計を構築することができる。
また、本発明に係るアナログ電子時計によれば、非回転の場合や回転したにも拘わらず非回転と誤検出した可能性がある場合に、適切な補正駆動を行うことにより、少ないエネルギで確実に回転させることが可能になり、電源として電池を使用する場合には電池の消耗を低減することができる。
本発明の各実施の形態に係るステッピングモータ制御回路、ムーブメント及びアナログ電子時計に共通するブロック図である。 本発明の各実施の形態に使用するステッピングモータの構成図である。 本発明の第1の実施の形態の動作を説明するためのタイミング図である。 本発明の第1の実施の形態の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態の動作を説明するためのタイミング図である。 本発明の第2の実施の形態の動作を説明する判定チャートである。 本発明の第2の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
図1は、本発明の各実施の形態に係るステッピングモータ制御回路、前記ステッピングモータ制御回路を備えたムーブメント、前記ムーブメントを備えたアナログ電子時計に共通するブロック図で、アナログ電子腕時計の例を示している。
図1において、アナログ電子時計は、所定周波数の信号を発生する発振回路101、発振回路101で発生した信号を分周して計時の基準となる時計信号を発生する分周回路102、アナログ電子時計を構成する各電子回路要素の制御や駆動パルスの変更制御を行う制御回路103、電源としての電池104を備えている。
また、アナログ電子時計は、制御回路103から出力される駆動パルスを指定する制御信号に基づいて、駆動パルスを選択する駆動パルス選択信号を出力する駆動パルス選択回路106、駆動パルス選択回路106からの駆動パルス選択信号に対応する主駆動パルスP1を出力する主駆動パルス発生回路107、駆動パルス選択回路106からの駆動パルス選択信号に対応する補正駆動パルスP2を出力する補正駆動パルス発生回路108を備えている。
また、アナログ電子時計は、主駆動パルス発生回路107、補正駆動パルス発生回路108からの駆動パルスP1、P2によって回転駆動されるステッピングモータ109、ステッピングモータ109によって回転駆動され時刻を表示するための時刻針(図1の例では時針111、分針112、秒針113の3種類)や日にち表示用のカレンダ表示部(図示せず)を有するアナログ表示部110を備えている。
また、アナログ電子時計は時計ケース115を備えており、時計ケース115の外面側にアナログ表示部110が配設され又、時計ケース115の内部にはムーブメント116が配設されている。
また、アナログ電子時計は、ステッピングモータ109の自由振動によって発生し回転状況を表す誘起信号VRsを所定の検出区間Tにおいて検出すると共に、所定の基準しきい電圧(基準しきい値)Vcompを超える誘起信号VRsを検出した時刻と区間とを比較して前記誘起信号VRsがどの区間において検出されたのかを判定し回転状況(回転したか否か、または負荷に対する駆動パルスの駆動エネルギの余裕の程度)を表す検出信号を出力する回転検出判定回路114を有している。
回転検出判定回路114は、前記特許文献1、2に記載された回転検出回路と同様の原理を利用して基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを検出する機能を有している。ステッピングモータ109が回転した場合等のように回転動作が一定速度を超える場合には所定の基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsが発生し、ステッピングモータ109が回転しなかった場合等のように回転動作が一定速度以下の場合には誘起信号VRsが基準しきい電圧Vcompを越えないように基準しきい電圧Vcompが設定されている。
詳細は後述するが、本発明の第1の実施の形態では、1種類の主駆動パルスP1と前記主駆動パルスP1よりもエネルギが大きく相互にエネルギが異なる複数種類(第1の実施の形態では2種類)の補正駆動パルスP2を用いている。回転検出判定回路114は、主駆動パルスP1駆動後に設けられ複数の区間(第1の実施の形態では2つの区間T1、T2)に区分された検出区間Tにおいて、ステッピングモータ109の自由振動によって発生する誘起信号VRsに基づいて回転状況を検出する。制御回路103は、回転検出判定回路114が検出した回転状況に基づいて、いずれかの補正駆動パルスP2を選択して駆動する、あるいは、いずれの補正駆動パルスP2によっても駆動は行わずに次サイクルにおいて主駆動パルスP1による駆動を行う等のパルス制御を行う。
また、本発明の第2の実施の形態では、相互にエネルギが異なる複数種類の主駆動パルスP1と前記各主駆動パルスP1よりもエネルギが大きく相互にエネルギが異なる複数種類(第2の実施の形態では2種類)の補正駆動パルスP2を用いている。回転検出判定回路114は、主駆動パルスP1駆動後に設けられ複数の区間(第2の実施の形態では3つの区間T1、T2、T3)に区分された検出区間Tにおいて、ステッピングモータ109の自由振動によって発生する誘起信号VRsに基づいて回転状況を検出する。制御回路103は、回転検出判定回路114が検出した回転状況に基づいていずれかの補正駆動パルスP2を選択して駆動する、あるいは、いずれの補正駆動パルスP2によっても駆動は行わずに次サイクルにおいていずれかの主駆動パルスP1を選択して駆動する等のパルス制御を行う。
発振回路101、分周回路102、制御回路103、電池104、駆動パルス選択回路106、主駆動パルス発生回路107、補正駆動パルス発生回路108、ステッピングモータ109、回転検出判定回路114はムーブメント116の構成要素である。
一般に、時計の動力源、時間基準などの装置からなる時計の機械体をムーブメントと称する。電子式のものをモジュールと呼ぶことがある。時計としての完成状態では、ムーブメントには文字板、針が取り付けられ、時計ケースの中に収容される。
ここで、発振回路101及び分周回路102は信号発生部を構成し、アナログ表示部110は時刻表示部を構成している。回転検出判定回路114は回転検出部を構成している。制御回路103、駆動パルス選択回路106、主駆動パルス発生回路107、補正駆動パルス発生回路108は制御部を構成している。また、発振回路101、分周回路102、制御回路103、駆動パルス選択回路106、主駆動パルス発生回路107、補正駆動パルス発生回路108、回転検出判定回路114はステッピングモータ制御回路を構成している。
図2は、本発明の実施の形態で使用するステッピングモータ109の構成図で、アナログ電子時計で一般に用いられている時計用ステッピングモータの例を示している。
図2において、ステッピングモータ109は、ロータ収容用貫通孔203を有するステータ201、ロータ収容用貫通孔203に回転可能に配設されたロータ202、ステータ201と接合された磁心208、磁心208に巻回されたコイル209を備えている。ステッピングモータ109をアナログ電子時計に用いる場合には、ステータ201及び磁心208はネジ(図示せず)によって地板(図示せず)に固定され、互いに接合される。コイル209は、第1端子OUT1、第2端子OUT2を有している。
ロータ202は、2極(S極及びN極)に着磁されている。磁性材料によって形成されたステータ201の外端部には、ロータ収容用貫通孔203を挟んで対向する位置に複数(本実施の形態では2個)の切り欠き部(外ノッチ)206、207が設けられている。各外ノッチ206、207とロータ収容用貫通孔203間には可飽和部210、211が設けられている。
可飽和部210、211は、ロータ202の磁束によっては磁気飽和せず、コイル209が励磁されたときに磁気飽和して磁気抵抗が大きくなるように構成されている。ロータ収容用貫通孔203は、輪郭が円形の貫通孔の対向部分に複数(本実施の形態では2つ)の半月状の切り欠き部(内ノッチ)204、205を一体形成した円孔形状に構成されている。
切り欠き部204、205は、ロータ202の停止位置を決めるための位置決め部を構成している。コイル209が励磁されていない状態では、ロータ202は、図2に示すように前記位置決め部に対応する位置、換言すれば、ロータ202の磁極軸Aが、切り欠き部204、205を結ぶ線分と直交するような位置(角度θ0位置)に安定して停止している。ロータ202の回転軸(回転中心)を中心とするXY座標空間を4つの象限(第1象限I〜第4象限IV)に区分している。
いま、駆動パルス選択回路104から矩形波の駆動パルスをコイル209の端子OUT1、OUT2間に供給して(例えば、第1端子OUT1側を正極、第2端子OUT2側を負極)、図2の矢印方向に電流iを流すと、ステータ201には破線矢印方向に磁束が発生する。これにより、可飽和部210、211が飽和して磁気抵抗が大きくなり、その後、ステータ201に生じた磁極とロータ202の磁極との相互作用によって、ロータ202は図2の反時計回り方向に180度回転し、磁極軸が角度θ1位置で安定的に停止する。尚、ステッピングモータ109を回転駆動することによって通常動作(本実施の形態ではアナログ電子時計であるため運針動作)を行わせるための回転方向(図2では反時計回り方向)を正方向とし、その逆(時計回り方向)を逆方向としている。
次のサイクルにおいて、駆動パルス選択回路104から、逆極性の矩形波の駆動パルスをコイル209の端子OUT1、OUT2に供給して(前記駆動とは逆極性となるように、第1端子OUT1側を負極、第2端子OUT2側を正極)、図2の反矢印方向に電流を流すと、ステータ201には反破線矢印方向に磁束が発生する。これにより、可飽和部210、211が先ず飽和し、その後、ステータ201に生じた磁極とロータ202の磁極との相互作用によって、ロータ202は前記と同一方向(正方向)に180度回転し、磁極軸が角度θ0位置で安定的に停止する。
以後、このように各サイクル毎に、コイル209に対して極性の異なる信号(交番信号)を供給することによって、前記動作が繰り返し行われて、ロータ202を180度ずつ反時計回り方向に連続的に回転させることができるように構成されている。
制御回路103は、基本的には、相互に極性の異なる主駆動パルスP1で交互に駆動することによってステッピングモータ109を回転駆動し、主駆動パルスP1で回転できなかった場合には、同サイクル内において当該主駆動パルスP1と同極性の補正駆動パルスP2で回転駆動する。
図3は、本発明の第1の実施の形態において、主駆動パルスP1によってステッピングモータ109を駆動した場合のタイミング図で、負荷に対する主駆動パルスP1のエネルギの余裕度を表す状態、ロータ202の回転挙動、誘起信号VRsの発生タイミング、回転状況を表す誘起信号VRsのパターン(各区間T1、T2における誘起信号VRsの判定値)、駆動する補正駆動パルスP2の種別、回転状況の判定結果を示している。
図3において、P1は主駆動パルスP1の駆動範囲を表すと共にロータ202が主駆動パルスP1によって回転駆動される範囲を表し、又、a〜eは主駆動パルスP1の駆動停止後の自由振動によるロータ202の磁極軸Aの回転位置を表す領域である。
主駆動パルスP1による駆動後にステッピングモータの回転状況を検出するための検出区間Tが設けられており、検出区間Tは、最初の所定時間を区間T1(第1区間)、区間T1よりも後の所定時間を区間T2(第2区間)に区分されている。
補正駆動パルスP2(第1補正駆動パルス)の幅は補正駆動パルスP2’(第2補正駆動パルス)の幅よりも長くなっており、これにより、第1補正駆動パルスP2のエネルギは第2補正駆動パルスP2’よりも大きく設定されている。例えば、第2補正駆動パルスP2’の幅を主駆動パルスP1の幅の2倍、第1補正駆動パルスP2の幅を第2補正駆動パルスP2’の幅の2倍に設定する。
検出区間Tにおいて誘起信号VRsを検出する場合、回転検出判定回路114は所定のサンプリング周期で誘起信号VRsをサンプリングすることによって誘起信号VRsを検出するように構成されている。検出区間Tは複数のサンプリング周期によって構成されており、前記各サンプリング周期において誘起信号VRsをサンプリングすることにより、複数の時点で誘起信号VRsが検出される。
このように、主駆動パルスP1による駆動後から始まる検出区間T全体を複数の区間(本実施の形態では2つの区間T1、T2)に区分している。尚、本実施の形態では、主駆動パルスP1による駆動後の誘起信号VRsを回転状況の判定に用いない区間(マスク区間)は設けていない。
ロータ202を中心として、その回転によってロータ202の磁極軸Aが位置するXY座標空間を第1象限I〜第4象限IVに区分した場合、通常負荷を駆動する際の主駆動パルスP1のエネルギの余裕の大きさ(エネルギ余裕度)に応じて、区間T1、区間T2は次のように表すことができる。ここで、通常負荷とは通常時に駆動される負荷を意味しており、本実施の形態では、時刻針(時針111、分針112、秒針113)を駆動する場合の負荷を通常負荷としている。
尚、誘起信号VRsのパターンにおいて、所定の基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsが検出された場合を判定値「1」、所定の基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsが検出されなかった場合を判定値「0」と表している。
負荷に対する主駆動パルスP1のエネルギ状態が「ややエネルギ低い状態」(ステッピングモータ109を回転させることが可能な状態であり、誘起信号VRsのパターン(1,1)が得られる状態)において、区間T1はロータ202を中心とする空間の第2象限II及び第3象限IIIにおいてロータ202の最初の正方向回転状況を判定する区間、区間T2は第3象限IIIにおいてロータ202の最初の正方向回転状況及び最初の逆方向回転以後の回転状況を判定する区間である。この状態では、区間T1の判定値が「1」のため、補正駆動パルスP2は第1補正駆動パルスP2に設定されることになるが、ステッピングモータ109が回転しているため第1補正駆動パルスP2による駆動は行われない。
エネルギ状態が「ややエネルギ低い状態」よりも所定量減少した「非回転状態」(ステッピングモータ109を回転させることができず、誘起信号パターン(1,0)が得られる状態)において、区間T1はロータ202を中心とする空間の第2象限IIにおいてロータ202の最初の正方向回転状況を判定する区間、区間T2は第2象限IIにおいてロータ202の最初の正方向回転状況、第2象限II及び第1象限Iにおいて最初の逆方向回転状況及び2回目の正方向回転以後の回転状況を判定する区間である。この状態では、区間T1の判定値が「1」のため補正駆動パルスP2は第1補正駆動パルスP2に設定され、ステッピングモータ109が非回転のため、第1補正駆動パルスP2による駆動が行われる。
エネルギ状態が「ややエネルギが低い状態」よりも所定量増加した「駆動余裕通常だが反転速度低状態」(回転したにも拘わらず非回転と誤検出した可能性がある状態であり、誘起信号パターン(0,0)が得られる状態)において、区間T1はロータ202を中心とする空間の第3象限IIIにおいてロータ202の最初の正方向回転状況を判定する区間、区間T2は第3象限IIIにおいてロータ202の最初の正方向回転状況及び最初の逆方向回転以後の状況を判定する区間である。
この状態では、区間T1が「0」のため補正駆動パルスP2は第2補正駆動パルスP2’に設定され、ステッピングモータ109は回転したにも拘わらず非回転と誤検出された可能性があるため念のために回転させるように駆動するものであり、第2補正駆動パルスP2’による駆動が行われる。主駆動パルスP1によって回転させることが可能であったかもしれない程度の負荷であるため、第1補正駆動パルスP2よりもエネルギの小さい第2補正駆動パルスP2’でも十分に回転させることができる。
エネルギ状態が「駆動余裕通常だが反転速度低状態」よりも所定量増加した「駆動余裕通常状態」(ステッピングモータ109を回転させることが可能な状態であり、誘起信号パターン(0,1)が得られる状態)において、区間T1はロータ202を中心とする空間の第3象限IIIにおいてロータ202の最初の正方向回転状況を判定する区間、区間T2は第3象限IIIにおいてロータ202の最初の正方向回転状況及び最初の逆方向回転以後の状況を判定する区間である。この状態でも区間T1が「0」のため非回転の場合は第2補正駆動パルスP2’によって駆動されることになるのではあるが、ステッピングモータ109は回転しているため、第2補正駆動パルスP2’による駆動は行われない。
図4は、本発明の第1の実施の形態の動作を示すフローチャートであり、主として制御回路103の処理を示すフローチャートである。
以下、図1〜図4を参照して、本発明の第1の実施の形態の動作を詳細に説明する。
図1において、発振回路101は所定周波数の基準クロック信号を発生し、分周回路102は発振回路101で発生した前記信号を分周して計時の基準となる時計信号を発生し、制御回路103に出力する。
制御回路103は、前記時計信号を計数して計時動作を行い、主駆動パルスP1でステッピングモータ109を駆動するよう制御信号を駆動パルス選択回路106に出力する(ステップS503)。
駆動パルス選択回路106は、制御回路103からの制御信号に応答して主駆動パルス制御信号を主駆動パルス発生回路107に出力する。主駆動パルス発生回路107は主駆動パルス制御信号に応答して主駆動パルスP1によってステッピングモータ109を回転駆動する。ステッピングモータ109は主駆動パルスP1によって回転駆動されて、時刻針111〜113(日付が変わるときにはカレンダ表示部)を回転駆動する。これにより、ステッピングモータ109が正常に回転した場合には、表示部110では、時刻針111〜113によって現在時刻が表示される。また、カレンダ表示部によって今日の日付が表示される。
制御回路103は、回転検出判定回路114が所定の基準しきい電圧Vcompを超えるステッピングモータ109の誘起信号VRsを検出したか否かの判定、及び、前記誘起信号VRsの検出時刻tが区間T1内と判定したか否かの判定(即ち、基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを区間T1内で検出したか否かの判定)を行う(ステップS504)。
制御回路103は、処理ステップS504において基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを区間T1内で検出していないと判定した場合(区間T1の判定値が「0」であり、パターンが(0,x)の場合である。但し判定値「x」は判定値が「1」か「0」か、について問わないことを意味する。)、補正駆動パルスP2を第2補正駆動パルスP2’に設定するように補正駆動パルス発生回路108を制御する(ステップS505)。
補正駆動パルス発生回路108は制御回路103の制御に応答して、自身の補正駆動パルスP2に関する設定を第2補正駆動パルスP2’に設定する。即ち、制御回路103は、区間T1における判定値が「0」の場合、補正駆動パルス発生回路108が第2補正駆動パルスP2’に設定するように制御する。
次に制御回路103は、区間T2において基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを検出したか否かを判定する(ステップS506)。
制御回路103は、処理ステップS506において基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを区間T2内で検出していないと判定した場合(パターンが(0,0)の場合であり、駆動余裕通常だが反転速度低状態の場合である。)、回転したにも拘わらず非回転と誤検出した可能性があると判定して、処理ステップS503の主駆動パルスP1と同極性の第2補正駆動パルスP2’によってステッピングモータ109を強制的に回転させた後、処理ステップS503に戻る(ステップS508)。
駆動パルス選択回路106は、制御回路103の制御に応答して補正駆動パルス制御信号を補正駆動パルス発生回路108に入力する。補正駆動パルス発生回路108は、処理ステップS505で設定した第2補正駆動パルスP2’によってステッピングモータ109を回転駆動する。
制御回路103は、処理ステップS506において基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを区間T2内で検出したと判定した場合(パターンが(0,1)の場合である。)、直ちに処理ステップS503に戻る。
一方、制御回路103は、処理ステップS504において基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを区間T1内で検出したと判定した場合には(パターンが(1,x)の場合である。)、補正駆動パルスP2を第1補正駆動パルスP2に設定するように補正駆動パルス発生回路108を制御する(ステップS516)。
補正駆動パルス発生回路108は制御回路103の制御に応答して、自身の補正駆動パルスP2に関する設定を第1補正駆動パルスP2に設定する。即ち、制御回路103は、区間T1における判定値が「1」の場合、第1補正駆動パルスP2に設定するように制御する。
制御回路103は、区間T2において基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを検出したか否かを判定する(ステップS514)。
制御回路103は、処理ステップS514において基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを区間T2内で検出していないと判定した場合(パターンが(1,0)の場合である。)、非回転と判定して、処理ステップS508に移行し、処理ステップS503の主駆動パルスP1と同極性の第1補正駆動パルスP2による駆動を行うように制御した後、処理ステップS503に戻る。
駆動パルス選択回路106は、制御回路103の制御に応答して補正駆動パルス制御信号を補正駆動パルス発生回路108に入力する。補正駆動パルス発生回路108は、処理ステップS516で設定した第1補正駆動パルスP2によってステッピングモータ109を回転駆動する。
制御回路103は、処理ステップS514において基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを区間T2内で検出したと判定した場合(パターンが(1,1)の場合である。)、直ちに処理ステップS503に戻る。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
上述した第1の実施の形態では1種類の主駆動パルスP1及び複数種類の補正駆動パルスP2を使用すると共に2つの区間T1、T2に区分した検出区間Tを用いて回転状況に応じた補正駆動パルスP2を選択して駆動するように構成したが、本第2の実施の形態では複数種類の主駆動パルスP1及び複数種類の補正駆動パルスP2を用いると共に3つの区間T1、T2、T3に区分した検出区間Tを用いて回転状況に応じて主駆動パルスP1及び補正駆動パルスP2を選択して駆動するように構成している。
図5は、本発明の第2の実施の形態において、主駆動パルスP1によってステッピングモータ109を駆動した場合のタイミング図で、負荷に対する主駆動パルスP1のエネルギの余裕度を表す状態、ロータ202の回転挙動、誘起信号VRsの発生タイミング、回転状況を表す誘起信号VRsのパターン、補正駆動パルスP2の種別、回転状況の判定結果を示している。尚、図5において図3と同一部分には同一符号を付している。
主駆動パルスP1による駆動後にステッピングモータの回転状況を検出するために設けられた検出区間TTは、最初の所定時間を区間T1(第1区間)、区間T1よりも後の所定時間を区間T2(第2区間)、区間T2よりも後の所定時間を区間T3(第3区間)として3つに区分されている。
前記第1の実施の形態と同様に、補正駆動パルスP2(第1補正駆動パルス)の幅は補正駆動パルスP2’(第2補正駆動パルス)の幅よりも長くなっており、これにより、第1補正駆動パルスP2のエネルギは第2補正駆動パルスP2’よりも大きく設定されている。
負荷に対する主駆動パルスP1のエネルギ状態が「ややエネルギ低い状態」(ステッピングモータ109を回転させることが可能な状態であり、誘起信号VRsのパターン(1,1,0)が得られる状態)において、区間T1はロータ202を中心とする空間の第2象限II及び第3象限IIIにおいてロータ202の最初の正方向回転状況を判定する区間、区間T2は第3象限IIIにおいてロータ202の最初の正方向回転状況及び最初の逆方向回転状況を判定する区間、区間T3は第3象限IIIにおいてロータ202の最初の逆方向回転以後の回転状況を判定する区間である。
制御回路103は、この状態では、区間T1の判定値が「1」のため、補正駆動パルスP2は第1補正駆動パルスP2に設定することになるが、ステッピングモータ109が回転しているため第1補正駆動パルスP2による駆動は行わない。また、この状態では、主駆動パルスP1のランクは変更されずに維持される。また、同一エネルギの主駆動パルスP1による連続駆動回数を計数する計数値(PCD)を0にリセットする。
負荷に対する主駆動パルスP1のエネルギ状態が「ややエネルギ低い状態」よりも所定量減少した「かなりエネルギ低い状態」(ステッピングモータ109を回転させることが可能な状態であり、誘起信号VRsのパターン(1,0,1)が得られる状態)において、区間T1はロータ202を中心とする空間の第2象限IIにおいてロータ202の最初の正方向回転状況を判定する区間、区間T2は第2象限II及び第3象限IIIにおいてロータ202の最初の正方向回転状況及び最初の逆方向回転状況を判定する区間、区間T3は第3象限IIIにおいてロータ202の最初の逆方向回転以後の回転状況を判定する区間である。
制御回路103は、この状態では、区間T1の判定値が「1」のため、補正駆動パルスP2は第1補正駆動パルスP2に設定することになるが、ステッピングモータ109が回転しているため第1補正駆動パルスP2による駆動は行わない。また、この状態では、主駆動パルスP1のランクを1ランクアップする。
負荷に対する主駆動パルスP1のエネルギ状態が「かなりエネルギ低い状態」よりも所定量減少した「非回転状態」(ステッピングモータ109を回転させることができず、誘起信号パターン(1,0,0)が得られる状態)において、区間T1はロータ202を中心とする空間の第2象限IIにおいてロータ202の最初の正方向回転状況を判定する区間、区間T2は第2象限IIにおいてロータ202の最初の正方向回転状況、第2象限II及び第1象限Iにおいて最初の逆方向回転状況を判定する区間、区間T3は第1象限Iにおいてロータ202の最初の逆方向回転状況及び2回目の正方向回転以後の回転状況を判定する区間である。
制御回路103は、この状態では、区間T1の判定値が「1」のため補正駆動パルスP2は第1補正駆動パルスP2に設定し、ステッピングモータ109が非回転のため、第1補正駆動パルスP2による駆動を行う。
負荷に対する主駆動パルスP1のエネルギ状態が「ややエネルギ低い状態」よりも所定量減増加した「駆動余裕通常だが反転速度低状態」(回転したにも拘わらず非回転と誤検出した可能性がある状態であり、誘起信号パターン(0,0,0)が得られる状態)において、区間T1はロータ202を中心とする空間の第3象限IIIにおいてロータ202の最初の正方向回転状況を判定する区間、区間T2は第3象限IIIにおいてロータ202の最初の正方向回転状況及び最初の逆方向回転状況を判定する区間、区間T3は第3象限IIIにおいてロータ202の最初の逆方向回転後の回転状況を判定する区間である。
制御回路103は、この状態では、区間T1の判定値が「0」のため補正駆動パルスP2を第2補正駆動パルスP2’に設定し、ステッピングモータ109は非回転であるが回転した可能性もあるため念のために第2補正駆動パルスP2’による駆動を行う。
負荷に対する主駆動パルスP1のエネルギ状態が「駆動余裕通常だが反転速度低状態」よりも所定量減増加した「駆動余裕通常」(回転した状態であり、誘起信号パターン(0,1,0)が得られる状態)において、区間T1はロータ202を中心とする空間の第3象限IIIにおいてロータ202の最初の正方向回転状況を判定する区間、区間T2は第3象限IIIにおいてロータ202の最初の正方向回転状況及び最初の逆方向回転状況を判定する区間、区間T3は第3象限IIIにおいてロータ202の最初の逆方向回転後の回転状況を判定する区間である。
制御回路103は、この状態では、区間T1の判定値が「0」のため、補正駆動パルスP2は第2補正駆動パルスP2’に設定することになるが、ステッピングモータ109が回転しているため第2補正駆動パルスP2’による駆動は行わない。また、この状態では、同一エネルギの主駆動パルスP1によって連続して駆動する毎に、連続駆動回数を計数する計数値(PCD)に1加算し、前記計数値が所定値になったとき主駆動パルスP1を1ランクダウンする。
図6は本発明の第2の実施の形態の動作をまとめた判定チャートである。同図において、前述したとおり、基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを検出した場合を判定値「1」、基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを検出できなかった場合を判定値「0」と表している。また、「0/1」は、判定値が「1」、「0」のどちらでもよいことを表している。制御回路103は、誘起信号VRsのパターンに応じて図示したパルス制御を行う。
回転検出判定回路114が誘起信号VRsのパターンを出力し、制御回路103はその内部に記憶した図6の判定チャートを参照して主駆動パルスP1のランク変更、補正駆動パルスP2の切り換え、駆動パルスP1、P2、P2’による駆動等のパルス制御を行ってステッピングモータ109を回転制御する。
図7は、本発明の第2の実施の形態の動作を示すフローチャートであり、主として制御回路103の処理を示すフローチャートである。図4と同一処理を行う部分には同一符号を付している。
以下、図1、図5〜図7を参照して、本発明の第2の実施の形態の動作を説明する。
図1において、発振回路101は所定周波数の基準クロック信号を発生し、分周回路102は発振回路101で発生した前記信号を分周して計時の基準となる時計信号を発生し、制御回路103に出力する。
制御回路103は、前記時計信号を計数して計時動作を行い、先ず主駆動パルスP1nのエネルギランクnを1にすると共に回数Nを0にして(図7のステップS501)、最小パルス幅の主駆動パルスP11でステッピングモータ109を回転駆動するように制御信号を出力する(ステップS502、S503)。回数Nは同一エネルギの主駆動パルスP1によって連続して駆動した回数を表す。
駆動パルス選択回路106は、制御回路103からの制御信号に対応する主駆動パルスP11を選択するように主駆動パルス制御信号を出力し、主駆動パルス発生回路107は主駆動パルス制御信号に応答して主駆動パルスP11によってステッピングモータ109を回転駆動する。ステッピングモータ109は主駆動パルスP11によって回転駆動されて、時刻針111〜113(日付が変わるときにはカレンダ表示部)を回転駆動する。これにより、ステッピングモータ109が正常に回転した場合には、表示部1110では、時刻針111〜113によって現在時刻が表示される。また、カレンダ表示部によって今日の日付が表示される。
制御回路103は、回転検出判定回路114が所定の基準しきい電圧Vcompを超えるステッピングモータ109の誘起信号VRsを検出したか否か及び前記誘起信号VRsの検出時刻tは区間T1内と判定したか否かの判定(即ち、基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを区間T1内で検出したか否かの判定)を行う(ステップS504)。
制御回路103は、処理ステップS504において基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを区間T1内で検出していないと判定した場合(パターンが(0,x,x)の場合である。但し判定値「x」は判定値が「1」か「0」かを問わないことを意味する。)、補正駆動パルスP2として第2補正駆動パルスP2’に設定するように補正駆動パルス発生回路108を制御する(ステップS505)。
補正駆動パルス発生回路108は制御回路103からの制御に応答して、発生可能な補正駆動パルスP2を第2補正パルスP2’に設定する。
次に制御回路103は、区間T2において基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを検出したか否かを判定する(ステップS506)。
制御回路103は、処理ステップS506において基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを区間T2内で検出していないと判定した場合(パターンが(0,0,x)の場合である。)、基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを区間T3内で検出したか否かを判定する(ステップS507)。
制御回路103は、処理ステップS507において基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを区間T3内で検出していないと判定した場合(パターンが(0,0,0)であり、駆動余裕通常だが反転速度低状態の場合である。)、回転したにも拘わらず非回転と誤検出した可能性があると判定して、処理ステップS503の主駆動パルスP1と同極性の補正駆動パルスP2(ここでは、処理ステップS505において設定した第2補正駆動パルスP2’)によってステッピングモータ109を強制的に回転させる(ステップS508)。
次に制御回路103は、当該主駆動パルスP1のランクnを1ランクアップして主駆動パルスP1(n+1)に変更すると共に回数Nを0にリセットして処理ステップS503に戻る(ステップS509)。
次回の処理ステップS503における駆動は、主駆動パルスP1(n+1)によって行われる。
制御回路103は、処理ステップS507において、基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを区間T3内で検出したと判定した場合(パターンが(x,0,1)の場合である。)、補正駆動パルスP2による駆動は行わずに主駆動パルスP1を1ランクアップして主駆動パルスP1(n+1)に変更すると共に回数Nを0にリセットして処理ステップS503に戻る(ステップS510)。
制御回路103は、処理ステップS506において基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを区間T2内で検出したと判定した場合(パターンが(0,1,x)の場合である。)、回数Nに1加算した後(ステップS511)、回数Nが所定回数になったか否かを判定する(ステップS512)。
制御回路103は、処理ステップS512において、回数Nが所定回数になっていないと判定した場合は処理ステップS503に戻り、回数Nが所定回数になったと判定した場合には主駆動パルスP1を1ランクダウンして主駆動パルスP1(n−1)に変更すると共に回数Nを0にリセットした後に処理ステップS503に戻る(ステップS513)。
一方、制御回路103は、処理ステップS504において基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを区間T1内で検出したと判定した場合には(パターンが(1,x,x)の場合である。)、補正駆動パルスP2として第1補正駆動パルスP2に設定するように補正駆動パルス発生回路108を制御する(ステップS516)。
補正駆動パルス発生回路108は制御回路103からの制御に応答して、発生可能な補正駆動パルスP2を第1補正パルスP2に設定する。
次に制御回路103は、区間T2内において基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを検出したか否かを判定する(ステップS514)。
制御回路103は、処理ステップS514において基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを区間T2内で検出していないと判定した場合(パターンが(1,0,x)の場合である。)、処理ステップS507に移行して、区間T3内で基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを検出したか否かを判定する。
制御回路103は、処理ステップS507において基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを区間T3内で検出していないと判定した場合(パターンが(1,0,0)であり、非回転状態の場合である。)、処理ステップS503の主駆動パルスP1と同極性の補正駆動パルスP2(ここでは、処理ステップS516において設定した第1補正駆動パルスP2)によってステッピングモータ109を強制的に回転させ(ステップS508)、処理ステップS509を介して処理ステップS503に戻る。
制御回路103は、処理ステップS514において基準しきい電圧Vcompを超える誘起信号VRsを区間T2内で検出したと判定した場合(パターンが(1,1,x)の場合である。)、回数Nを0にリセットした後に処理ステップS503に戻る(ステップS515)。
以上述べたように、本発明の実施の形態に係るステッピングモータ制御回路は、主駆動パルスP1によるステッピングモータ109駆動後の検出区間Tにおいてステッピングモータ109が発生する所定の基準しきい値Vcompを超える誘起信号VRsを検出し、誘起信号VRsに基づいて回転状況を検出する回転検出判定回路114と、主駆動パルスP1によってステッピングモータ109を駆動すると共に、回転検出判定回路114が、主駆動パルスP1による駆動ではステッピングモータ109が非回転であることを検出した場合、主駆動パルスP1よりもエネルギが大きい補正駆動パルスP2によってステッピングモータ109を駆動する制御部と、を備え、補正駆動パルスP2として相互にエネルギが異なる複数種類の補正駆動パルスP2が用意されて成り、前記制御部は、回転検出判定回路114がステッピングモータ109は回転したにも拘わらず非回転と誤検出した可能性があることを検出した場合には、非回転であることを検出した場合よりもエネルギの小さい第2補正駆動パルスP2’によってステッピングモータ109を駆動することを特徴としている。
ここで、検出区間Tは複数の区間T1、T2、T3に区分され、回転検出判定回路114は、前記各区間T1、T2、T3において基準しきい値Vcompを超える誘起信号VRsを検出したか否かを表すパターンに基づいて回転状況を検出するように構成されて成り、前記制御回路は、回転検出判定回路114が最初の区間T1において基準しきい値Vcompを超える誘起信号VRsを検出しなかった場合は、検出した場合よりもエネルギの小さい第2補正駆動パルスP2’で駆動するように構成することができる。
また、検出区間Tは複数の区間T1、T2、T3に区分され、前記回転検出部は、各区間T1、T2、T3において基準しきい値Vcompを超える誘起信号VRsを検出したか否かを表すパターンに基づいて回転状況を検出するように構成されて成り、前記制御回路は、回転検出判定回路114が最初の区間T1において基準しきい値Vcompを超える誘起信号VRsを検出した場合は、検出しなかった場合よりもエネルギの大きい第1補正駆動パルスP2で駆動するように構成することができる。
したがって、非回転の場合や回転したにも拘わらず非回転と誤検出した可能性がある場合に、適切な補正駆動を行うことにより、少ないエネルギで確実に回転させることができる。
また、回転速度が遅くなるに従って誘起信号VRsの発生時期が遅れたりレベルが低下する現象を利用して回転状況を検出する回転検出部を用いて、回転状況に応じたエネルギの補正駆動パルスP2によって駆動するため、確実に回転させることが可能になり又、省電力化が可能になる。
また、回転誤検出が発生した場合の余分な消費電流発生(補正駆動パルスP2の無駄な発生)の量を減少させることで、電源として電池を使用した場合の電池寿命低下を抑制することができる。
また、本発明の実施の形態に係るムーブメント116によれば、非回転の場合や回転したにも拘わらず非回転と誤検出した可能性がある場合に、適切な補正駆動を行うことにより、少ないエネルギで確実に回転させることが可能なアナログ電子時計を構築することができる。
また、本発明の実施の形態に係るアナログ電子時計によれば、非回転の場合や回転したにも拘わらず非回転と誤検出した可能性がある場合に、適切な補正駆動を行うことにより、少ないエネルギで確実に回転させることが可能になり、電源として電池を使用する場合に長期間の使用が可能になる。
尚、前記実施の形態では、検出区間Tを2区間T1、T2に区分した例と3区間T1〜T3に区分した例を説明したが、複数の区間に区分して用いることが可能である。
また、前記実施の形態では、各駆動パルスのエネルギを変えるために、パルス幅が異なるようにしたが、櫛歯状のパルスの個数を変える、あるいはパルス電圧を変える等によっても、駆動エネルギを変えることが可能である。
また、ステッピングモータの応用例として電子時計の例で説明したが、モータを使用する電子機器に適用可能である。
本発明に係るステッピングモータ制御回路は、ステッピングモータを使用する各種電子機器に適用可能である。
また、本発明に係るムーブメント及び電子時計は、カレンダ機能付きアナログ電子腕時計、クロノグラフ時計をはじめ、各種のアナログ電子時計に適用可能である。
101・・・発振回路
102・・・分周回路
103・・・制御回路
104・・・電池
106・・・駆動パルス選択回路
107・・・主駆動パルス発生回路
108・・・補正駆動パルス発生回路
109・・・ステッピングモータ
110・・・アナログ表示部
111・・・時針
112・・・分針
113・・・秒針
114・・・回転検出判定回路
115・・・時計ケース
116・・・ムーブメント
201・・・ステータ
202・・・ロータ
203・・・ロータ収容用貫通孔
204、205・・・切り欠き部(内ノッチ)
206、207・・・切り欠き部(外ノッチ)
208・・・磁心
209・・・コイル
210、211・・・可飽和部
OUT1・・・第1端子
OUT2・・・第2端子

Claims (5)

  1. 主駆動パルスによるステッピングモータ駆動後の検出区間において前記ステッピングモータが発生する所定の基準しきい値を超える誘起信号を検出し、前記誘起信号に基づいて回転状況を検出する回転検出部と、
    主駆動パルスによって前記ステッピングモータを駆動すると共に、前記回転検出部が、前記主駆動パルスによる駆動ではステッピングモータが非回転であることを検出した場合、前記主駆動パルスよりもエネルギが大きい補正駆動パルスによって前記ステッピングモータを駆動する制御部とを備え、
    前記補正駆動パルスとして相互にエネルギが異なる複数種類の補正駆動パルスが用意されて成り、
    前記制御部は、前記回転検出部が前記ステッピングモータは回転したにも拘わらず非回転と誤検出した可能性があることを検出した場合には、非回転であることを検出した場合よりもエネルギが小さい補正駆動パルスによって前記ステッピングモータを駆動することを特徴とするステッピングモータ制御回路。
  2. 前記検出区間は複数の区間に区分され、前記回転検出部は、前記各区間において前記基準しきい値を超える誘起信号を検出したか否かを表すパターンに基づいて回転状況を検出するように構成されて成り、
    前記制御回路は、前記回転検出部が最初の区間において前記基準しきい値を超える誘起信号を検出しなかった場合は、検出した場合よりもエネルギの小さい補正駆動パルスで駆動することを特徴とする請求項1記載のステッピングモータ制御回路。
  3. 前記検出区間は複数の区間に区分され、前記回転検出部は、前記各区間において前記基準しきい値を超える誘起信号を検出したか否かを表すパターンに基づいて回転状況を検出するように構成されて成り、
    前記制御回路は、前記回転検出部が最初の区間において前記基準しきい値を超える誘起信号を検出した場合は、検出しなかった場合よりもエネルギの大きい補正駆動パルスで駆動することを特徴とする請求項1記載のステッピングモータ制御回路。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一に記載のステッピングモータ制御回路を備えて成ることを特徴とするムーブメント。
  5. 請求項4記載のムーブメントを備えて成ることを特徴とするアナログ電子時計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110460273A (zh) * 2019-08-30 2019-11-15 深圳市众安威视技术有限公司 云台摄像头电机跳步修正电路

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