JP5369467B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。
排気中に含まれる水を吸着する吸着剤を酸化触媒よりも上流側に備え、該吸着剤に水が吸着されるときの発熱により酸化触媒の温度を上昇させる技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−138824号公報 特開平5−31359号公報 特開2002−89240号公報
ところで、排気通路に複数の触媒を設けることがある。そして、車両への搭載上の制約等から、該車両の床下へ触媒を配置することがある。しかし、吸着剤から触媒までの距離が長くなるため、下流側の触媒の温度上昇が緩慢となる。また、上流側の触媒の温度上昇に熱が消費されると、下流側の触媒に供給される熱が少なくなるため、下流側の触媒の温度上昇が緩慢となる。このように下流側の触媒の温度上昇が緩慢となると、排気の浄化性能が低下する虞がある。また、触媒の種類によっては、配置の仕方により排気の浄化性能を高くすることができる。
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、内燃機関の排気浄化装置において、床下に配置された触媒の温度を速やかに上昇させることができる技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために本発明による内燃機関の排気浄化装置は、以下の手段を採用した。すなわち、本発明による内燃機関の排気浄化装置は、
内燃機関の排気通路であって該内燃機関が搭載される車両の床下を通過する部分に設けられ排気を浄化する1つ以上の床下触媒と、
前記内燃機関の排気通路であって前記車両の床下を通過する部分よりも上流の部分に設けられる前段触媒と、
前記床下触媒の少なくとも1つの直上流に設けられ流入する排気中の所定成分が吸着して発熱することにより温度が上昇する吸着装置と、
を備えることを特徴とする。
ここでいう車両の床下とは、車両の室内空間(車室及び荷物スペース内としても良い)の底面の下側をいう。単に車室の下側としても良い。
また、車両の床下を通過する部分よりも前の部分とは、内燃機関から車両の床下直前までの間をいい、エンジンルーム内としても良い。また、排気マニホールドとしても良い。
床下触媒は、ある程度温度が高くならないと排気中の有害物質を浄化することができない。例えば内燃機関の始動時または始動直後では、前段触媒に排気の熱が奪われるので、床下触媒の温度が低い。ここで、吸着装置に所定成分が吸着されると発熱するので、排気に熱を与える。これにより、排気の温度が上昇するので、該排気が床下触媒を通過することにより該床下触媒の温度が上昇する。
吸着装置に吸着される所定成分は、内燃機関からの排気に元々含まれていた成分であっても良く、外部から排気中に供給した成分であってもよい。なお、以下において「排気中に含まれる成分」といった場合には、内燃機関からの排気に元々含まれていた成分と、外部から排気中に供給した成分と、の両方を含むものとする。吸着装置は、排気中に含まれる成分を吸着するものであれば良く、例えばゼオライトを挙げることができる。
この吸着装置を床下触媒の少なくとも1つの直上流に設けることにより、該床下触媒の温度を上昇させることができる。すなわち、前段触媒からの距離が長いとしても、床下触媒の直上流の吸着装置から熱を供給されるため、該床下触媒の温度を速やかに上昇させることができる。つまり、直上流とは、吸着装置で発生する熱により床下触媒の温度を十分な速さで上昇させることができる範囲を意味する。吸着装置は、床下触媒の上流側に隣接して設けても良い。
本発明においては、前記前段触媒は、モノリス触媒であっても良い。ここで、所定成分が前段触媒よりも上流を流通する排気中に含まれている場合には、該所定成分が前段触媒に付着する虞がある。そうすると、所定成分が吸着装置に到達するまでに時間がかかってしまう。そのため、床下触媒の温度上昇が緩慢となる虞がある。これに対し、前段触媒をモノリス触媒とすると、排気中の所定成分が前段触媒に付着し難くなり、すり抜け易くなる。つまり、より多くの所定成分を吸着装置に速やかに到達させることができるため、床下触媒の温度を速やかに上昇させることができる。
本発明においては、前記床下触媒は吸蔵還元型NOx触媒であり、前記前段触媒は酸化
機能を有する触媒であり、前記前段触媒は前記床下触媒よりも酸化能力が高くても良い。
吸蔵還元型NOx触媒は、流入する排気の酸素濃度が高いときは排気中のNOxを吸蔵し、流入する排気の酸素濃度が低く且つ還元剤が存在するときは吸蔵していたNOxを還元
する機能を有する。この吸蔵還元型NOx触媒では、NOよりもNOのほうが容易に吸
蔵されることが知られている。つまり、排気中のNO濃度を高くすることにより、吸蔵還元型NOx触媒におけるNOxの浄化能力を高めることができる。ここで、前段触媒の酸化性能を高くしておくことにより、排気中に含まれるNOをNOに変えることができる。これにより、床下触媒にて、より多くのNOxを吸蔵させることが可能となる。
また、吸着装置が排気中に含まれる水を吸着する機能を有している場合には、吸蔵還元型NOx触媒の上流において排気中に含まれる水が除去されることになる。ここで、吸蔵
還元型NOx触媒に水が付着すると、NOxの吸蔵能力が低下することが知られている。つまり、吸蔵還元型NOx触媒の上流側の吸着装置で水を除去することにより、該吸蔵還元
型NOx触媒におけるNOx吸蔵能力を高く保つことができる。
本発明においては、前記前段触媒及び前記床下触媒は、吸蔵還元型NOx触媒であって
も良い。
床下触媒は、吸着装置により温度が速やかに上昇されるため、前段触媒よりも早くNOxの吸蔵が可能となる。そのため、前段触媒からNOxが流出したとしても、下流側の床下触媒にて該NOxを吸蔵することができる。
本発明においては、前記前段触媒の直上流に前記吸着装置と同機能の吸着装置を備えることができる。
このようにすることで、前段触媒もより速やかに浄化可能温度まで上昇させることがで
きるため、排気の浄化能力をより高めることができる。
本発明においては、前記前段触媒の直上流に備わる吸着装置よりも、前記床下触媒の直上流に備わる吸着装置のほうが、所定成分を吸着可能な量が多くても良い。
ここで、内燃機関からの排気は最初に前段触媒を通過するため、排気の熱によりまず前段触媒の温度が上昇される。そのため、床下触媒のほうが前段触媒よりも温度が上昇し難い。これに対し、床下触媒の直上流に設けられている吸着装置において、より多くの所定成分を吸着可能にすることで、より多くの熱を発生させることができるため、該床下触媒の温度を速やかに上昇させることができる。これにより、前段触媒と床下触媒との温度を同時に活性温度の下限値まで上昇させることもできる。
また、このときに前段触媒をモノリス触媒としておけば、前段触媒の直上流に設けられている吸着装置から脱離した所定成分を、床下触媒の直上流に設けられている吸着装置で速やかに吸着させることができる。つまり、所定成分を再利用することができる。これにより、床下触媒の温度を速やかに上昇させることができる。
本発明においては、前記吸着装置は、上限温度までは前記所定成分が吸着し該上限温度に達した後は該所定成分が脱離する性質を有し、
前記床下触媒の直上流に備わる吸着装置の上限温度を、前記前段触媒の活性温度の下限値近傍に設定することができる。
ここで、吸着装置は触媒等とは異なり、吸着による温度上昇には上限がある。この上限温度までは所定成分を吸着することにより発熱するが、上限温度を過ぎると吸着していた所定成分が脱離することにより吸熱する。つまり、この上限温度を過ぎると、吸着装置の温度が下降する。そのため、床下触媒での排気の浄化能力が低下する虞がある。
しかし、このときに前段触媒の温度が活性温度の下限値に到達していれば、該前段触媒にて排気の浄化が可能となるため、床下触媒での排気の浄化能力が低下してもあまり問題とならない。つまり、前段触媒の温度が活性温度の下限値まで上昇した場合には、吸着装置から所定成分を脱離させても良い。
ところで、吸着装置に吸着可能な所定成分の量には限りがある。つまり、床下触媒の温度を上昇させようとしても、吸着装置に多くの所定低分が吸着されている状態では、熱が発生しないために床下触媒の温度を上昇させることが困難となる。これに対し、吸着装置からの熱の供給が必要のないときに、該吸着装置から所定成分を脱離させておけば、次回に床下触媒の温度上昇が必要なときに所定成分を吸着させることが可能となる。また、別途吸着装置から所定成分を脱離させる必要がなくなる。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、床下に配置された触媒の温度を速やかに上昇させることができる。
以下、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。
図1は、本実施例に係る内燃機関の排気浄化装置を適用する内燃機関とその排気系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、4つの気筒を有する水冷式の4サイク
ル・ディーゼルエンジンである。この内燃機関1は、車両100の前側に搭載されている。
また、内燃機関1には、排気通路2が接続されている。この排気通路2は、車両100の床101の下側(以下、床下ともいう。)を通って、該車両100の後ろ側まで延びている。この排気通路2の途中には、上流側(すなわち内燃機関1側)から順に前段触媒3と、床下吸着剤4と、床下触媒5とが備えられている。
前段触媒3は、内燃機関1から車両100の床101の下側に到達する前までの間の排気通路2に設けられている。この前段触媒3は、例えば排気マニホールドに設けられていても良い。この前段触媒3は、温度に応じて排気の浄化性能が変化する性質を持つ。例えば三元触媒、酸化触媒、吸蔵還元型NOx触媒等の酸化機能を有するものを用いることが
できる。またこれらを組み合わせて直列に配置したものであっても良い。さらに、これらの触媒の下流にパティキュレートフィルタを備えたものであっても良く、これらの触媒をパティキュレートフィルタに担持させたものであっても良い。
例えば吸蔵還元型NOx触媒(以下、単にNOx触媒という。)は、温度が浄化ウィンドーの範囲内にあるときであって、流入する排気の酸素濃度が高いときは排気中のNOxを
吸蔵し、流入する排気の酸素濃度が低く且つ還元剤が存在するときは吸蔵していたNOx
を還元する機能を有する。また、NOx触媒は、活性温度の下限値まで温度が上昇した後
にCO等の成分を供給することにより、浄化ウィンドーの範囲内まで温度上昇する。
床下吸着剤4は、車両100の床101の下側に設けられている。この床下吸着剤4は、排気中に含まれる水を吸着する機能を有し、例えばNa/Y型ゼオライト、またはK/A型ゼオライトを用いることができる。なお、本実施例においては床下吸着剤4が、本発明における吸着装置に相当する。また、本実施例における床下吸着剤4では水を吸着するが、排気中に含まれる他の成分(排気中に供給される成分を含む)を吸着する性質のものであっても良い。そして、本実施例においては水が、本発明における所定成分に相当する。
また、床下触媒5も、車両100の床101の下側に設けられている。この床下触媒5は、温度に応じて排気の浄化性能が変化する性質を持ち、且つ酸化機能を有するものであれば良く、例えば三元触媒、酸化触媒、吸蔵還元型NOx触媒を用いることができる。ま
た、これらの触媒の下流にパティキュレートフィルタを備えたものであっても良く、これらの触媒をパティキュレートフィルタに担持させたものであっても良い。なお、床下吸着剤4は、床下触媒5の直上流に設けられている。
そして、本実施例では、内燃機関1の始動時等において、たとえば床下触媒5の温度を速やかに上昇させるための触媒昇温制御を実行する。ここで、排気中には水が含まれるため、該水が床下吸着剤4に吸着される。このときに、発熱反応が起こる。この発熱反応により排気の温度が上昇するため、下流の床下触媒5の温度を上昇させることができる。例えば、内燃機関1からより多くの水が排出されるように、該内燃機関1の燃料噴射量を増加させることにより触媒昇温制御が実行される。
床下触媒5の温度が活性温度の下限値まで上昇すると、該床下触媒5で酸化反応が可能となる。例えばCOやHを供給すると、これらは床下触媒5にて酸化されるが、このときに発熱するため、該床下触媒5の温度が上昇される。そして、床下触媒5の温度が浄化ウィンドー内に入るまでCOやHの供給を続ければ、排気の浄化をより早く行なうことが可能となる。
なお、CO等の床下触媒5で反応させる成分は、内燃機関1の負荷を調節することにより、該内燃機関1から排出させることができる。また、床下触媒5へ供給する成分を以下「還元剤」という。この還元剤は、外部から排気中へ直接供給しても良い。そして、還元剤には、床下吸着剤4にて吸着され難いものを用いる。これにより、床下吸着剤4よりも上流から還元剤を供給したとしても、該還元剤は床下吸着剤4をすり抜けて床下触媒5へ到達する。
ところで、床下吸着剤4は水を吸着することにより発熱するが、吸着可能な最大量は、温度が上昇するに従い少なくなる。床下吸着剤4の温度が上昇するに従がって、最大吸着量は減少していき、ある温度に達すると0となる。すなわち、床下吸着剤4の温度がある温度に達すると、水を吸着することができなくなるため、該床下吸着剤4の温度は水の吸着によっては上昇しなくなる。しかも、その後に床下吸着剤4から水が離脱し始めるため、該床下吸着剤4の温度が下降する。つまり、床下吸着剤4における水の吸着により上昇される温度には上限がある。このような温度を以下、「上限温度」と称する。
内燃機関1の始動直後では、床下吸着剤4及び床下触媒5の温度は外気温度と等しくなっている。そして、床下吸着剤4を排気が通過するに従って、排気中に含まれる水が床下吸着剤4に吸着されることにより、床下吸着剤4の温度が上昇する。これにより、床下吸着剤4よりも下流の排気の温度が上昇するため、床下触媒5の温度も上昇する。
そして、床下吸着剤4が上限温度に達すると、床下吸着剤4から水の脱離が始まるため、このときの吸熱により床下吸着剤4の温度が低下する。しかし、床下吸着剤4からの水の脱離が完了し、さらに床下吸着剤4に流入する排気の温度が上昇すると、これにより床下吸着剤4の温度も再び上昇を始める。
ここで、本実施例では、床下触媒5の直上流に床下吸着剤4を備えている。この床下触媒5と床下吸着剤4との距離は、該床下吸着剤4で発生する熱により、床下触媒5を十分な速度で温度上昇させることが可能な距離とする。これらは互いに接していても良い。このようにすることで、床下吸着剤4から床下触媒5へ熱を供給することができるので、内燃機関1の冷間始動時等であって床下触媒5の温度が活性温度の下限値よりも低いときに、該床下触媒5の温度を速やかに活性温度の下限値まで上昇させることができる。そうすると、排気の浄化が早期から可能となる。
また、前段触媒3の温度はもともと上昇し易いため、排気の熱により速やかに活性温度の下限値まで上昇する。つまり、前段触媒3と床下触媒5との両方で早期に排気の浄化が可能となる。
さらに、床下吸着剤4に水が吸着すると、床下触媒5に流入する水の量が少なくなる。ここで、床下触媒5にNOx触媒が含まれる場合、該NOx触媒は排気中に水が存在するとNOxの吸蔵能力が低下する。これに対し、水を床下吸着剤4で除去することにより、N
Ox触媒の吸蔵能力を高めることができる。
また、本実施例では、前段触媒3にモノリス触媒を採用することができる。このモノリス触媒は、排気の流れ方向と平行の壁面で囲まれるセルを複数備えており、その壁面に触媒が担持されている。夫々のセル内には排気の流れを遮るものがないため、排気が円滑に通り抜けることができる。そして、複数のセルの夫々は排気の流れ方向と平行に配置されているため、夫々のセルを形成する壁面の厚み分は排気の流れを妨げるものの、全体として排気の抵抗が小さい。このようなことから、モノリス触媒を採用する前段触媒3を排気が通過しても、該前段触媒3に付着する水の量は少ない。つまり、より多くの水が前段触媒3をすり抜けるため、より多くの水を床下吸着剤4へ供給することができる。そのため
、床下吸着剤4でより多くの熱が発生するので、床下触媒5の温度を速やかに上昇させることができる。
なお、本実施例では、運転者が内燃機関1を停止させようとして例えばキースイッチをOFFとしても、内燃機関1をすぐには停止させないようにしてもよい。そして、例えば、床下吸着剤4に吸着されている水の量が規定値以下となったときに内燃機関1を停止させる。このようにすることで、次回の内燃機関1の始動時に床下吸着剤4に水を吸着させることができるため、床下触媒5の温度を速やかに上昇させることができる。
本実施例では、前段触媒3の酸化能力を、床下触媒5の酸化能力よりも高くしても良い。床下触媒5にNOx触媒を採用した場合、NOのほうがNOよりも該NOx触媒に吸蔵され易い。そして、床下触媒5よりも前段触媒3のほうの酸化能力が高ければ、排気中に含まれるNOが前段触媒3でより多くNOに酸化されるため、排気中のNOの濃度を高めることができる。これにより、NOx触媒にてより多くのNOxを吸蔵することが可能となる。つまり、前段触媒3の酸化能力を高くすることで排気中のNO濃度を高くすることができるため、NOx触媒におけるNOxの浄化能力を高めることができる。
本実施例では、前段触媒3及び床下触媒5の両方共NOx触媒としても良い。この場合
、内燃機関1の始動後に前段触媒3よりも床下触媒5のほうが速く活性温度の下限値に到達するように、前段触媒3、床下吸着剤4、及び床下触媒5の容量を決定しても良い。
このようにすることで、前段触媒3よりも床下触媒5のほうが速くNOxの吸蔵が可能
となる。そうすると、例えば前段触媒3に吸蔵されているNOxを還元するために還元剤
を供給したときに、該前段触媒3で還元しきれずに流出するNOxを床下触媒5で吸蔵す
ることができる。これにより、大気中へNOxが放出されることを抑制できる。
なお、本実施例では、床下触媒5を直列または並列に複数備えていても良い。そして、夫々の床下触媒5の直ぐ上流に吸着剤を夫々備えていても良い。
本実施例は、前段触媒3よりも上流に前段吸着剤6を備えている点で実施例1と相違する。以下、実施例1と異なる点を中心に説明する。
前段吸着剤6は、前段触媒3の直上流に備えられている。この前段触媒3と前段吸着剤6との距離は、該前段吸着剤6で発生する熱により、前段触媒3を十分な速度で温度上昇させることが可能な距離とする。前段吸着剤6と前段触媒3とが接していても良い。これにより、前段吸着剤6から前段触媒3へ熱を供給することができるので、内燃機関1の冷間始動時等であって前段触媒3の温度が活性温度の下限値よりも低いときに、該前段触媒3の温度を速やかに活性温度の下限値まで上昇させることができる。そうすると、排気の浄化が早期から可能となる。
この前段吸着剤6は、排気中に含まれる水を吸着する機能を有し、例えばNa/Y型ゼオライト、またはK/A型ゼオライトを用いることができる。
このように、前段触媒3と床下触媒5との夫々の直上流に吸着剤を備えることにより、夫々の触媒の温度を速やかに上昇させることができる。
また、本実施例でも、前段触媒3にモノリス触媒を採用することができる。このようにすることで、前段吸着剤6から脱離した水が前段触媒3に付着することを抑制できるため、該前段触媒3にNOx触媒を採用している場合には該NOx触媒のNOx吸蔵能力が水に
より低下することを抑制できる。さらに、前段吸着剤6から脱離した水を床下吸着剤4へ速やかに供給することができるため、床下触媒5の温度を速やかに上昇させることができる。
そして本実施例では、前段吸着剤6よりも床下吸着剤4のほうが、水を吸着可能な量が多くなるように、夫々の容量を決定しても良い。
ここで、床下触媒5のほうが前段触媒3よりも温度が上昇し難い。これを補うために、床下吸着剤4でより多くの熱を発生させる。つまり、前段吸着剤6よりも床下吸着剤4のほうが、水を吸着可能な量が多くなるように、夫々の容量を決定することで、床下触媒5の温度を速やかに上昇させることができる。これにより、前段触媒3と床下触媒5との温度を同時に活性温度の下限値まで上昇させることもできる。
本実施例では、前段触媒3の活性温度の下限値と、床下吸着剤4が水を吸着可能な上限温度と、が略等しくなるように前段触媒3及び床下吸着剤4を設計しても良い。このようにすることで、前段触媒3の温度が活性温度の下限値に到達するのと同時に床下吸着剤4から水の脱離が始まるため、該床下吸着剤4から水を脱離させるための制御を別途行う必要がなくなる。
ここで、床下吸着剤4に吸着可能な水の量には限りがある。つまり、床下触媒5の温度を上昇させようとしても、床下吸着剤4に多くの水が吸着されている状態では、熱が発生しないために床下触媒5の温度を上昇させることが困難となる。これに対し、床下吸着剤4からの熱の供給が必要のないときに、該床下吸着剤4から水を脱離させておけば、次回の床下触媒5の温度上昇が必要なときに水を吸着させることが可能となる。
そして、前段触媒3でNOxを吸蔵可能となれば、床下触媒5のNOx吸蔵能力が低下しても問題ない。つまり、前段触媒3の温度が活性温度の下限値まで上昇した場合には、床下吸着剤4から水を脱離させて床下触媒5のNOx吸蔵能力が低下したとしても、前段触
媒3でNOxを吸蔵することができる。
なお、本実施例では、床下触媒5を直列または並列に複数備えていても良い。そして、夫々の床下触媒5の直ぐ上流に吸着剤を夫々備えていても良い。
実施例1に係る内燃機関の排気浄化装置を適用する内燃機関とその排気系の概略構成を示す図である。 実施例2に係る内燃機関の排気浄化装置を適用する内燃機関とその排気系の概略構成を示す図である。
符号の説明
1 内燃機関
2 排気通路
3 前段触媒
4 床下吸着剤
5 床下触媒
6 前段吸着剤
100 車両
101 床

Claims (6)

  1. 内燃機関の排気通路であって該内燃機関が搭載される車両の床下を通過する部分に設けられ排気を浄化する1つ以上の床下触媒と、
    前記内燃機関の排気通路であって前記車両の床下を通過する部分よりも上流の部分に設けられる前段触媒と、
    前記床下触媒の少なくとも1つの直上流、及び、前記前段触媒の直上流に設けられ流入する排気中の所定成分が吸着して発熱することにより温度が上昇する吸着装置と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記前段触媒は、モノリス触媒であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記床下触媒は吸蔵還元型NOx触媒であり、前記前段触媒は酸化機能を有する触媒で
    あり、前記前段触媒は前記床下触媒よりも酸化能力が高いことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記前段触媒及び前記床下触媒は、吸蔵還元型NOx触媒であることを特徴とする請求
    項1または2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記前段触媒の直上流に備わる吸着装置よりも、前記床下触媒の直上流に備わる吸着装置のほうが、所定成分を吸着可能な量が多いことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 前記吸着装置は、上限温度までは前記所定成分が吸着し該上限温度に達した後は該所定成分が脱離する性質を有し、
    前記床下触媒の直上流に備わる吸着装置の上限温度を、前記前段触媒の活性温度の下限値近傍に設定することを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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