JP4626439B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。
リーン空燃比での燃焼を実施する内燃機関が公知であり、このような内燃機関の排気通路には、NOXを浄化するためのNOX触媒装置が配置されている。NOX触媒装置は、酸素濃度の高いリーン空燃比の排気ガスからNOXを良好に吸蔵するものであるが、無制限にNOXを吸蔵することはできない。それにより、NOX触媒装置のNOX吸蔵量が飽和する以前に、排気ガス中の酸素濃度を低下させることにより吸蔵されたNOXを放出させ、放出させたNOXを排気ガス中の未燃HC及びCO等の還元物質により還元浄化させるNOX触媒装置の再生処理が必要となる。
一般的に、排気ガス中の酸素濃度を低下させると共に排気ガス中に未燃HC等を存在させるために、燃焼空燃比をリッチにしたり、また、膨張行程又は排気行程において気筒内へ燃料を噴射したりすることが実施されているが、このように気筒内の空燃比をリッチにすると、気筒内でのパティキュレートの生成量が増加してしまう。
それにより、パティキュレートの生成量が増加しないように、機関排気系に微粒子状の燃料を供給することが実施されているが、微粒子状の燃料は酸素及びNOXと良好に反応しない。それにより、微粒子状の燃料を単に排気通路へ供給しても、排気ガス中の酸素濃度を良好に低下させることはできず、また、NOX触媒装置から放出されたNOXを良好に還元浄化することもできない。
この問題を解決することを意図して、機関排気系の燃料供給装置とNOX触媒装置との間にHC吸着酸化装置を配置して、燃料供給装置から供給された微粒子状の燃料をHC吸着酸化装置に吸着させてから蒸発により反応性の高い気体状として放出することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。こうして放出された気体状燃料は、HC吸着酸化装置において排気ガス中の酸素と良好に反応してNOX触媒装置へ流入する排気ガス中の酸素濃度を低下させると共に、NOX触媒装置へ流入してNOX触媒装置から放出されたNOXと良好に反応してNOXを還元浄化させる。
この排気浄化装置においては、燃焼時に発生する未燃HC等をHC吸着酸化装置に吸着しておき、この吸着HCがHC吸着酸化装置において排気ガス中の酸素を使用して燃焼を開始すると、燃料供給装置から微粒子状の燃料が供給され、NOX触媒装置の再生処理を実施するようになっている。
特開2003−97255 特開2004−68784 特開2002−295242
従って、前述の排気浄化装置では、NOX触媒装置のNOX吸蔵量が飽和直前となって再生処置が必要であるにも係わらずに、既にHC吸着酸化装置に吸着されているHCが燃焼を開始しなければ、再生処理が実施されないこととなる。それにより、NOX触媒装置において再生処理が必要と判断された時には、NOX触媒装置のNOX吸蔵量に応じた再生処理期間において、HC吸着酸化装置へ吸着させた微粒子状燃料が徐々に気体状燃料として放出され、HC吸着酸化装置において排気ガス中の酸素の殆どを消費して燃焼し、余剰分の気体状燃料を含む僅かにリッチな空燃比の排気ガスをNOX触媒装置へ流入させて放出されるNOXを還元浄化し、こうしてNOX触媒装置に吸蔵されているNOXを全て還元浄化するようにすることが考えられる。そのためには、NOX触媒装置において再生処理が必要と判断された時には、再生処理に必要な燃料量を、燃料供給装置によってHC吸着酸化装置の上流側へ供給することとなる。
こうしてHC吸着酸化装置の上流側へ供給された微粒子状の燃料は、HC吸着酸化装置に吸着された後に蒸発して気体状燃料として放出され、前述のようにHC吸着酸化装置において燃焼して排気ガス中の酸素を消費することとなるが、微粒子状燃料の供給直前のHC吸着酸化装置の温度が比較的低い時には、蒸発燃料を燃焼させてもHC吸着酸化装置の温度がそれほど高くはならず、HC吸着酸化装置に吸着された燃料が少なくなると、燃料の蒸発が起こり難くなって、一部の燃料がHC吸着酸化装置に残留することがある。
こうしてHC吸着酸化装置に燃料が残留していると、次回の再生処理において、必要量として供給された微粒子状燃料の全てをHC吸着酸化装置が吸着できないことあり、この時には、吸着されない微粒子燃料は、反応性が低いために、NOX触媒装置を単に通過して排気エミッションを悪化させることとなる。
従って、本発明の目的は、NOX触媒装置と、NOX触媒装置の排気上流側に配置されたHC吸着酸化装置と、NOX触媒装置の再生処理に必要な量の微粒子状燃料をHC吸着酸化装置へ供給する燃料供給装置とを具備する内燃機関の排気浄化装置において、HC吸着酸化装置に吸着されずにNOX触媒装置を通過する微粒子状燃料による排気エミッションの悪化を抑制することである。
本発明による請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置は、排気ガスの空燃比がリーンの時には排気ガス中のNOXを吸蔵し、排気ガスの空燃比が理論空燃比又はリッチの時には吸蔵したNOXを放出するNOX触媒装置と、前記NOX触媒装置の排気上流側に配置されて排気ガス中の炭化水素を吸着すると共に酸化機能を有するHC吸着酸化装置と、前記NOX触媒装置からNOXを放出させて還元浄化する再生処理に必要な量の微粒子状燃料を、前記HC吸着酸化装置へ供給する燃料供給装置とを具備し、残留燃料推定手段を備え、今回の再生処理に際して前記HC吸着酸化装置内に前記残留燃料が存在すると判断された時にだけ、前回の再生処理のために前記燃料供給装置により微粒子状燃料が供給されてから今回の再生処理のために前記燃料供給装置から微粒子状燃料が供給されるまでの間において、前記HC吸着酸化装置を昇温させる昇温制御を実施することを特徴とする。
本発明による請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置は、排気ガスの空燃比がリーンの時には排気ガス中のNO X を吸蔵し、排気ガスの空燃比が理論空燃比又はリッチの時には吸蔵したNO X を放出するNO X 触媒装置と、前記NO X 触媒装置の排気上流側に配置されて排気ガス中の炭化水素を吸着すると共に酸化機能を有するHC吸着酸化装置と、前記NO X 触媒装置からNO X を放出させて還元浄化する再生処理に必要な量の微粒子状燃料を、前記HC吸着酸化装置へ供給する燃料供給装置とを具備し、前回の再生処理のために前記燃料供給装置により微粒子状燃料が供給されてから今回の再生処理のために前記燃料供給装置から微粒子状燃料が供給されるまでの間において、前記HC吸着酸化装置を昇温させる昇温制御を実施し、前記昇温制御が実施されてから今回の再生処理に際して前記燃料供給装置から微粒子状燃料を供給するまでの間に、前記HC吸着酸化装置の温度低下期間を設けることを特徴とする。
本発明による請求項3に記載の内燃機関の排気浄化装置は、請求項に記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記昇温制御が実施されてから今回の再生処理に際して前記燃料供給装置から微粒子状燃料を供給するまでの間に、前記HC吸着酸化装置の温度低下期間を設けることを特徴とする。
本発明による内燃機関の排気浄化装置によれば、前回の再生処理のために燃料供給装置により微粒子状燃料が供給されてから今回の再生処理のために燃料供給装置から微粒子状燃料が供給されるまでの間において、HC吸着酸化装置を昇温させる昇温制御を実施してHC吸着酸化装置内に残留燃料が殆ど存在しないようにしている。それにより、前回の再生処理のために燃料供給装置により供給された微粒子状燃料の一部がHC吸着酸化装置に残留していても、昇温制御によって強制的に残留燃料は放出されるために、今回の再生処理において燃料供給装置により供給された必要量の微粒子状燃料のほぼ全てをHC吸着酸化装置に吸着させることができ、その一部が残留燃料によってHC吸着酸化装置に吸着させることができずにNOX触媒装置を通過して排気エミッションを悪化させることは抑制される。
本発明による請求項1又は3に記載の内燃機関の排気浄化装置によれば、さらに、残留燃料推定手段を備え、今回の再生処理に際してHC吸着酸化装置内に残留燃料が存在すると判断された時にだけ、昇温制御が実施されるようになっているために、HC吸着酸化装置に残留燃料が存在していない時に不必要に昇温制御が実施されることは防止される。
本発明による請求項2又は3に記載の内燃機関の排気浄化装置によれば、さらに、昇温制御が実施されてから今回の再生処理に際して燃料供給装置から微粒子状燃料を供給するまでの間に、HC吸着酸化装置の温度低下期間が設けられている。それにより、昇温制御により昇温されたHC吸着酸化装置の温度が温度低下期間によって低下した後に、燃料供給装置から微粒子状燃料が供給されることになるために、比較的多量の微粒子状燃料をHC吸着酸化装置に吸着させることが可能となる。
図1は本発明による内燃機関の排気浄化装置を示す概略図である。同図において、1はターボチャージャである。ターボチャージャ1のコンプレッサ1aは内燃機関の吸気マニホルドIMへ通じる吸気通路2に配置され、一方、ターボチャージャ1のタービン1bは内燃機関の排気マニホルドEMへ通じる排気通路3に配置されている。内燃機関は、希薄燃焼を実施する内燃機関(例えばディーゼルエンジン)であり、排気ガス中には比較的多くのNOXが含まれている。
このNOXを浄化するために、排気通路3のタービン1bより下流側には、NOX触媒装置6が配置されている。NOX触媒装置6は、アルミナ等を使用して以下に説明するNOX吸蔵触媒と白金Ptのような貴金属触媒とが担持されたモノリス担体又はペレット担体を有するものである。また、NOX触媒装置6は、排気ガスがコージライトのような多孔質材料から形成された隔壁を通過するようにしたパティキュレートフィルタの隔壁表面及び細孔内にNOX吸蔵触媒と貴金属触媒を担持させたものとしても良い。
NOX吸蔵触媒は、例えば、カリウムK、ナトリウムNa、リチウムLi、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類金属、ランタンLa、イットリウムYのような希土類から選ばれた少なくとも一つである。このNOX吸蔵触媒は、排気ガスの空燃比がリーンの時、すなわち、酸素濃度が高い時にはNOXを吸蔵し、空燃比が理論空燃比又はリッチになると、すなわち、酸素濃度が低下すると、吸蔵したNOXを放出するNOXの吸放出作用を行う。このNOXの吸放出に際して、活性酸素が放出され、この活性酸素は輝炎を発生させることなくパティキュレートを酸化除去することができるために、NOX触媒装置6をパティキュレートフィルタとすれば、捕集されたパティキュレートは自動的に酸化除去される。
ところで、NOX触媒装置6は、無制限にNOXを吸蔵することはできず、NOXの放出作用を利用して、NOX触媒装置のNOX吸蔵量が飽和する以前に、排気ガスの空燃比をリッチして、吸蔵されたNOXを放出させて還元浄化するNOX触媒装置の再生処理を実施することが必要となる。
排気ガスの空燃比をリッチするために、燃焼空燃比をリッチにしたり、膨張行程又は排気行程において気筒内へ燃料を噴射したりすると、排気ガス中に比較的多くのパティキュレートが含まれることとなる。それにより、本実施形態では、NOX触媒装置6を再生処理するために、機関排気通路3のタービン1bの上流側には、燃料供給装置4が配置されており、排気ガス中へ微粒子状燃料を供給するようになっている。
しかしながら、排気ガス中へ単に微粒子状燃料を供給しても、僅かに蒸発する気化燃料を除き微粒子状燃料のままでは反応性が低く、排気ガス中の酸素を使用して良好に燃焼したり、NOX触媒装置6からNOXが放出されたとしても、このNOXを良好に還元浄化したりすることはできない。それにより、燃料供給装置4とNOX触媒装置6との間には(本実施形態では、同一ケース内におけるNOX触媒装置6の直上流側)、HC吸着酸化装置5が配置され、燃料供給装置4から供給された微粒子状燃料をHC吸着酸化装置5が吸着してから蒸発により反応性の高い気体状燃料として放出するようにしている。
HC吸着酸化装置5は、ゼオライトのような細孔構造を有する比表面積の大きな材料(例えば、ゼオライトの一種であるモルデナイト)から形成されたハニカム構造を有し、多数の軸線方向に延在する隔壁によって細分された多数の軸線方向空間を有している。各隔壁の両側表面上及び細孔内表面には白金Ptのような貴金属触媒が担持されている。
このように構成されたHC吸着酸化装置5は、各隔壁の表面上及び細孔内に微粒子状の液体燃料を良好に吸着し、蒸発によって気体状燃料として徐々に放出する。蒸発時の気体状燃料の炭素数は多いが、貴金属触媒によってクラッキングされて炭素数の少ないHCに改質される。この改質された気体状のHCは貴金属触媒によって直ちに排気ガス中の酸素と反応して酸化される。このようにしてHC吸着酸化装置に吸着された微粒子状燃料は、蒸発して排気ガス中の殆どの酸素と良好に反応して排気ガス中の酸素濃度を低下させると共に排気ガス中に気体状のHCとして残存する。こうして、酸素濃度が低下した排気ガス(例えば、14.0程度のリッチ空燃比の排気ガス)がNOX触媒装置6へ流入すると、NOX触媒装置6からはNOXが放出され、放出されたNOXを排気ガス中に残存する気体状のHCによって良好に還元浄化することができる。
ところで、HC吸着酸化装置5へ吸着させることができる微粒子状燃料量は、図2に示すようにHC吸着酸化装置5の温度が高いほど少なくなり、また、図3に示すようにHC吸着酸化装置5内の排気ガスの空間速度、すなわち、排気ガスの流速が速いほど少なくなる。もし、燃料供給装置4によってHC吸着酸化装置5へ吸着させることができる微粒子状燃料量を超えて燃料が供給されても、この超過分の燃料は、反応性の低い微粒子状燃料としてNOX触媒装置6を単に通過して排気エミッションを悪化させるだけである。
こうして、燃料供給装置4から供給される燃料量は、図4に示すように、回転数及び負荷により定められる機関運転状態毎のHC吸着酸化装置5における吸着可能最大量にほぼ一致するように設定されており、すなわち、低回転低負荷時には、排気ガス温度が低いためにHC吸着酸化装置5の温度が低くなり、また、排気ガスの流速も遅くなるために、供給燃料量は多く設定され、一方、高回転高負荷時には、排気ガス温度が高いためにHC吸着酸化装置5の温度が高くなり、また、排気ガスの流速も速くなるために、供給燃料量は少なく設定される。このように設定された供給燃料量でも非常に短時間で排気ガス中へ供給されると、HC吸着酸化装置5へ流入する排気ガス中の微粒子状燃料の濃度が非常に高くなり、HC吸着酸化装置5へ吸着され難くなるために、HC吸着酸化装置5へ流入する排気ガスの空燃比がほぼ1からほぼ7の範囲内となるように供給燃料量の供給時間が設定されることが好ましい。
このように、NOX触媒装置6の再生処理時において、機関運転状態毎に燃料供給装置4から供給される燃料量が設定されているために、設定された供給燃料量において排気ガス中の酸素の消費に使用される以外の気体状とされるHC量(排気ガス中に残存するHC量)に対応するNOX量しか還元浄化することができない。すなわち、機関運転状態毎にNOX触媒装置6から放出させて還元浄化することができるNOX量は、図4に示す供給燃料量と同じ傾向となり、すなわち、低回転低負荷時には、比較的多量のNOXを還元浄化させることができ、一方、高回転高負荷時には、比較的少量のNOXしか還元浄化させることができない。こうして、機関運転状態毎に再生処理における還元浄化可能なNOX量が設定され、機関運転状態毎の供給燃料量は、機関運転状態毎の再生処理に必要な燃料量となる。
図5は、本実施形態の排気浄化装置においてNOX触媒装置6の再生処理を実施するためのフローチャートである。先ず、ステップ101において、現在の機関運転状態における単位時間当たりのNOXの排出量NOXAが算出される。この排出量NOXAは、例えば機関運転状態毎に予めマップ化しておくこともできる。次いで、ステップ102においては、単位時間当たりのNOXの排出量NOXAが、NOX触媒装置6のNOX吸蔵量ΣNOXとして積算される。
次いで、ステップ103では、現在の機関運転状態における還元浄化可能なNOX量NXが算出される。このNOX量NXは、前述したように設定されており、例えば機関運転状態毎に予めマップ化しておくことができる。ステップ104では、NOX吸蔵量ΣNOXが還元浄化可能なNOX量NXに達しているか否かが判断され、この判断が否定される時にはそのまま終了するが、肯定される時には、NOX触媒装置6の再生時期であり、ステップ105へ進む。
ステップ105では、前回の再生処理において燃料供給装置4が燃料を供給してから今までに、HC吸着酸化装置の温度が設定温度以上となっている積算時間Tが設定積算時間T1以上であるか否かが判断される。HC吸着酸化装置の温度は、HC吸着酸化装置に温度センサを配置して直接的に監視すれば良い。また、HC吸着酸化装置の温度を、機関運転状態毎の測定又は推定されるHC吸着酸化装置へ流入する排気ガス温度に基づき推定するようにしても良いが、この場合には、再生処理において吸着された燃料が蒸発して放出される際にHC吸着酸化装置において排気ガス中の酸素を利用して燃焼するために、この燃焼熱による昇温も考慮する必要がある。ステップ105における判断が肯定される時には、前回の再生処理において燃料供給装置4が燃料を供給してから今までに、HC吸着酸化装置の温度は、少なくとも設定積算時間において設定温度以上となっており、前回の再生処理において吸着した燃料はほぼ全て放出されていると推定することができ、ステップ108へ進んで、現在の機関運転状態に対して設定されている供給燃料量を今回の再生処理に必要な燃料量として燃料供給装置4により排気ガス中へ供給する。
こうして供給された微粒子状燃料は、ほぼ全てHC吸着酸化装置5に吸着されるために、吸着しきれない燃料が存在してNOX触媒装置6を通過するようなことは殆どない。しかしながら、ステップ105の判断が否定される時には、前回の再生処理において燃料供給装置4が燃料を供給してから今までに、HC吸着酸化装置5の温度がそれほど高まっておらず、又は、設定温度以上に高まっても短時間であり、前回の再生処理において吸着した燃料の一部が残留していると推定される。この場合において、現在の機関運転状態においてHC吸着酸化装置5の吸着可能最大量にほぼ一致するように設定された供給燃料量が燃料供給装置4によって供給されれば、HC吸着酸化装置5に残留する燃料分は吸着することはできず、微粒子状燃料としてNOX触媒装置6を通過して排気エミッションを悪化させることとなる。
それにより、ステップ105の判断が否定される時には、ステップ106において、HC吸着酸化装置5を昇温させる昇温制御が実施され、HC吸着酸化装置5の残留燃料を強制的に放出させる。こうして放出される燃料は、気体状であり、HC吸着酸化装置5において排気ガス中の酸素を使用して燃焼し、NOX触媒装置6をそのまま通過して排気エミッションを悪化させることはない。この昇温制御としては、HC吸着酸化装置5に電気ヒータ7を配置して、この電気ヒータ7を作動すれば良い。また、HC吸着酸化装置5の下流側に排気絞り弁を設けて、この排気絞り弁を閉弁することにより、排気ガスの熱をHC吸着酸化装置5の昇温に有効利用するようにしても良く、内燃機関の燃料噴射弁によりポスト燃料噴射を実施して内燃機関から排出される排気ガス温度を高めるようにしても良い。このような昇温制御によって、HC吸着酸化装置の温度を少なくとも設定積算時間において設定温度以上とするのと同等のエネルギをHC吸着酸化装置へ与えることにより、HC吸着酸化装置の残留燃料をほぼ完全に放出させるようにする。
次いで、ステップ107において、昇温制御の完了から設定時間が経過したか否かが判断される。この判断が肯定されてからステップ108において燃料供給装置4により燃料を供給することとなる。この設定時間は、昇温制御により昇温されたHC吸着酸化装置5の温度が昇温制御前の現在の機関運転状態に対応する温度に低下するまでの温度低下期間である。ステップ107の判断が省略されて、昇温制御完了直後に燃料供給装置4により燃料を供給するのであれば、燃料供給装置4による供給燃料量は、昇温制御により高まったHC吸着酸化装置5の温度に適した量へ減量されなければならず、これに対応して、ステップ104の判断の閾値とした還元浄化可能なNOX量NXも同様に減量しておかなければならない。
本フローチャートのステップ105において、前回の再生処理において燃料供給装置4が燃料を供給してから今までに、HC吸着酸化装置の温度が、少なくとも設定積算時間において設定温度以上となっているか否かを判断するようにしたが、HC吸着酸化装置の温度が設定温度より高くなっているほど、設定積算時間を短くするようにしても良い。
また、本フローチャートにおいては、ステップ105の判断が否定された時にだけ昇温制御を実施するようにしたが、HC吸着酸化装置の温度を測定及び推定することなくステップ105の判断を省略して、前回の再生処理のために燃料供給装置4により微粒子状燃料が供給されてから今回の再生処理のために燃料供給装置4から微粒子状燃料が供給されるまでの間において、必ず昇温制御を実施するようにしても良い。本実施形態においては、NOX触媒装置6の再生処理に際して、昇温制御が実施され、その後の温度低下期間が設けられるために、これらの間にNOX触媒装置6にさらにNOXが吸蔵されることを考慮して、ステップ104の判断の閾値は、還元浄化可能なNOX量NXから設定量だけ減少させるようにしても良い。
本発明による内燃機関の排気浄化装置を示す概略図である。 HC吸着酸化装置の温度とHC吸着酸化装置に吸着させることができる微粒子状燃料量との関係を示すグラフである。 HC吸着酸化装置内の空間速度とHC吸着酸化装置に吸着させることができる微粒子状燃料量との関係を示すグラフである。 機関運転状態毎に設定された供給燃料量を示すマップである。 NOX触媒装置の再生処理を実施するためのフローチャートである。
符号の説明
3 排気通路
5 HC吸着酸化装置
6 NOX触媒装置
7 電気ヒータ

Claims (3)

  1. 排気ガスの空燃比がリーンの時には排気ガス中のNOXを吸蔵し、排気ガスの空燃比が理論空燃比又はリッチの時には吸蔵したNOXを放出するNOX触媒装置と、前記NOX触媒装置の排気上流側に配置されて排気ガス中の炭化水素を吸着すると共に酸化機能を有するHC吸着酸化装置と、前記NOX触媒装置からNOXを放出させて還元浄化する再生処理に必要な量の微粒子状燃料を、前記HC吸着酸化装置へ供給する燃料供給装置とを具備し、残留燃料推定手段を備え、今回の再生処理に際して前記HC吸着酸化装置内に前記残留燃料が存在すると判断された時にだけ、前回の再生処理のために前記燃料供給装置により微粒子状燃料が供給されてから今回の再生処理のために前記燃料供給装置から微粒子状燃料が供給されるまでの間において、前記HC吸着酸化装置を昇温させる昇温制御を実施することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 排気ガスの空燃比がリーンの時には排気ガス中のNO X を吸蔵し、排気ガスの空燃比が理論空燃比又はリッチの時には吸蔵したNO X を放出するNO X 触媒装置と、前記NO X 触媒装置の排気上流側に配置されて排気ガス中の炭化水素を吸着すると共に酸化機能を有するHC吸着酸化装置と、前記NO X 触媒装置からNO X を放出させて還元浄化する再生処理に必要な量の微粒子状燃料を、前記HC吸着酸化装置へ供給する燃料供給装置とを具備し、前回の再生処理のために前記燃料供給装置により微粒子状燃料が供給されてから今回の再生処理のために前記燃料供給装置から微粒子状燃料が供給されるまでの間において、前記HC吸着酸化装置を昇温させる昇温制御を実施し、前記昇温制御が実施されてから今回の再生処理に際して前記燃料供給装置から微粒子状燃料を供給するまでの間に、前記HC吸着酸化装置の温度低下期間を設けることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記昇温制御が実施されてから今回の再生処理に際して前記燃料供給装置から微粒子状燃料を供給するまでの間に、前記HC吸着酸化装置の温度低下期間を設けることを特徴とする請求項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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