JP5369369B2 - 表面電位分布の測定方法、表面電位の測定装置、感光体静電潜像の測定装置、潜像担持体及び画像形成装置 - Google Patents

表面電位分布の測定方法、表面電位の測定装置、感光体静電潜像の測定装置、潜像担持体及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真方式による画像形成装置の感光体静電気潜像等における表面電位分布の測定方法、該表面電位の測定装置、該測定方法または測定装置による感光体正殿潜像の測定装置、該測定方法または測定装置により評価した潜像担持体、並びに該潜像担持体を用いた画像形成装置に関する。
従来、レーザプリンタやデジタル複写機などの電子写真方式の画像形成装置では、画像情報に応じて変調された光源からの光を走査光学系などを介して感光体上に集光させるとともに、所定の方向(主走査方向)に走査させ、感光体上に静電潜像を形成している。そして、その静電潜像にトナーを付着させ、該トナーを紙などに転写して出力画像としている。
感光体上に形成される静電潜像は、出力画像の品質に大きく影響する。そこで、感光体上に形成された静電潜像を評価する方法及び装置が種々提案されている。そして、その評価結果を画像形成装置の設計にフィードバックすることにより、出力画像の品質向上を図っていた。
すなわち、従来から市販品としてある振動容量型の表面電位計は、数百〜数千Vの電位を数Vの電位分解能で計測することが可能ではあるが、原理的にセンサプローブを試料から離れた場所に設置せざるを得ないため、空間分解能が数mm以上しかなく1mm以下の領域の電位計測をすることが困難である。
一方、電子ビームを用いた静電潜像の観察方法として、例えば特開平3−49143号公報(特許文献1)に開示されたものがある。この技術では観察対象とする試料としては、LSIチップや静電潜像を記憶・保持できる試料に限定されている。すなわち、前述のような暗減衰を生じる通常の感光体を対象としては、測定することができない。通常の誘電体は電荷を半永久的に保持することができるので、電荷分布を形成後、時間をかけて測定を行っても、測定結果に影響を与えることはない。しかしながら、感光体の場合は、抵抗値が無限大ではないので、電荷を長時間保持できず、暗減衰が生じ時間とともに表面電位が低下してしまう。感光体が電荷を保持できる時間は、暗室であってもせいぜい数十秒である。従って、帯電・露光後に電子顕微鏡(SEM)内で観察しようとしても、その準備段階で静電潜像は消失してしまう。
そこで、特開2003−295696号公報(特許文献2)に開示されているように、本出願人は、暗減衰を有する感光体試料であっても静電潜像を測定する方式を提案している。すなわち、試料表面に電荷分布があると、空間に表面電荷分布に応じた電界分布が形成される。このため、入射電子(荷電粒子ビーム)によって、発生した2次電子はこの電界によって押し戻され、検出器に到達する量が減少する。従って、電界強度が強い部分は暗く、弱い部分は明るくコントラストがつき、表面電荷分布に応じたコントラスト像を検出することができる。 従って、露光した場合には、露光部が黒、非露光部が白となり、これより形成された静電潜像を測定することができる。
また、同様に、荷電粒子ビームを用いた静電潜像あるいは表面電位分布の測定方法および装置として、特開2003−305881号公報(特許文献3)、特開2005−166542号公報(特許文献4)及び特開2005−221935号公報(特許文献5)に開示されたものがある。
特開平3−49143号公報 特開2003−295696号公報 特開3003−305881号公報 特開2005−166542号公報 特開2005−221935号公報
しかし、従来の技術では、表面電化及び表面電位をミクロンオーダーのような高分解能で計測するのは困難であり、例えば画像形成装置の感光体上に形成された静電潜像を評価する上で、改良の余地があった。
本発明は、従来技術ではきわめて困難であった、例えば感光体上の静電潜像の表面電荷及び表面電位を1mm以下の領域であっても数百〜数千Vの電位を数Vの電位分解能で計測することが可能な表面電位測定方法及び装置を提供するとともに、該方法および装置により評価した高性能な潜像担持体(感光体)及びこの潜像担持体を備えた画像形成装置を提供することを課題とする。
なお、本願明細書で説明する表面電荷は、厳密には、電荷は試料内に空間的に散らばっていることは周知の通りである。このため、表面電荷とは、電荷分布状態が、厚さ方向に比べて、面内方向に大きく分布している状態を指すことにする。また、電荷は、電子だけでなく、イオンも含める。また、表面に導電部があり、導電部分に電圧が印加されて、それにより、試料表面あるいはその近傍が電位分布を生じている状態であってもよい。
請求項1に記載の本発明の表面電位分布の測定方法は、表面電位分布(あるいは電荷分布)を有する試料に対して、荷電粒子ビームを走査し、該走査によって得られる検出信号により、試料の表面電位分布(あるいは電荷分布)の状態を測定する表面電位分布の測定方法において、入射荷電粒子ビームが試料に到達せず反転する軌道上に反転粒子検知部材を配置し、入射荷電粒子ビームが試料に到達せず反転している時は、反転粒子検知部材に衝突させることで、入射荷電粒子が検出器に到達することを妨げて検出量を減少する構成とすることにより、前記走査によって得られる観察像の中に、反転粒子検知部材に起因して暗くなる部分を作り出し、前記暗くなる部分の確認により、前記荷電粒子ビームが、前記試料に到達せずに反転している状態であることを検知することで、該試料の表面電位を測定することを特徴とする。
請求項2に記載の本発明の表面電位の測定装置は、試料に対して、荷電粒子ビームを走査する手段と、該走査によって得られる荷電粒子の信号を検出する手段と、試料の電荷分布の状態を測定する手段と、を備え、前記入射荷電粒子ビームが試料に到達せず反転する軌道上に配置された反転粒子検知部材を有し、入射荷電粒子ビームが試料に到達せず反転している時は、反転粒子検知部材に衝突させることで、入射荷電粒子が検出器に到達することを妨げて検出量を減少する構成とすることにより、前記走査によって得られる観察像の中に、反転粒子検知部材に起因して暗くなる部分を作り出し、前記荷電粒子ビームが、前記試料に到達せずに反転している状態であることを前記暗くなる部分を確認できるようにして検知することで、該試料の表面電位を測定することを特徴とする。
請求項3に記載の本発明の表面電位の測定装置は、請求項2に記載の表面電位の測定装置であって、前記反転粒子を検知する反転粒子検知部材は、メッシュ状であることを特徴とする。
請求項4に記載の本発明の表面電位の測定装置は、請求項3に記載の表面電位の測定装置であって、前記メッシュ状の反転粒子検知部材は、非磁性の導電性材料であることを特徴とする。
請求項5に記載の本発明の表面電位の測定装置は、請求項2に記載の表面電位の測定装置であって、前記反転粒子を検知する反転粒子検知部材を、前記試料面に対して0.1mm以上上方に配置することを特徴とする。
請求項6に記載の本発明の表面電位の測定装置は、請求項2に記載の表面電位の測定装置であって、前記荷電粒子ビームの加速電圧を変える手段を有することを特徴とする。
請求項7に記載の本発明の表面電位の測定装置は、請求項2に記載の表面電位の測定装置であって、表面電位のバイアスを変化させる手段を有することを特徴とする。
請求項8に記載の本発明の感光体静電潜像の測定装置は、請求項2乃至7のいずれか一項に記載の表面電位の測定装置と、試料に対して、荷電粒子を照射することで、該試料上に帯電電荷を生成させる手段と、該試料上に露光して静電潜像を形成するための光学系手段と、を備え、試料面を電子ビームで走査し、該走査で得られる検出信号により、試料面の静電潜像分布を測定することを特徴とする。
請求項9に記載の本発明の潜像担持体は、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の測定方法または測定装置を用いて、潜像担持体の耐絶縁性を評価したときに、試料の厚さ方向にかかる電界強度が10V/μm以下では、5μm以上の大きさの電荷リークの発生がないことを特徴とする。
請求項10に記載の本発明の画像形成装置は、請求項9に記載の潜像担持体を用い、該潜像担持体の感光面に対して光走査を行うことにより潜像を形成し、現像して可視化することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、表面電位分布を有する試料に対して、荷電粒子ビームを走査し、該走査によって得られる検出信号により、試料の電荷分布あるいは電位分布の状態を測定する方法において、反転粒子検知部材により、入射荷電粒子が、試料に到達せずに反転している状態であることを検知することで、従来は困難であった、1mm以下の領域の表面電位を高精度に測定することが可能となる。測定領域は、1mm以上であっても構わない。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1と同様に、反転粒子検知部材により、入射荷電粒子が、試料に到達せずに反転している状態であることを検知することで、従来は困難であった、1mm以下の領域の表面電位を高精度に測定することが可能となる装置を提供することができる。測定領域は、1mm以上であっても構わない。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2の効果に加えて、反転粒子を検知する反転粒子検知部材は、メッシュ状を有することにより、入射荷電粒子が試料に到達したか、反転したかの識別をしやすくなるため、数千V程度の表面電位であっても1V程度の電位精度を測定することが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項3の効果に加えて、メッシュ状の反転粒子検知部材の材質をアルミニウムやりん青銅といった非磁性、SUSなどの弱磁性材料を用いることにより、入射荷電粒子の軌道に影響を与えることなく、測定することができる。また、導電性材料を用いることにより、材料が帯電することによる電磁場の影響を抑制することができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項2の効果に加えて、反転粒子を検知する反転粒子検知部材を試料面に対して0.1mm以上上方に配置することで、反転した入射荷電粒子が、部材に衝突しやすくなるため、電位の検知感度を向上させることができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項2の効果に加えて、荷電粒子ビームの加速電圧を変える手段を有することにより、入射荷電粒子が試料に到達したか反転したかを検出することが可能となるため、表面電位を計測することが可能となる。この方式の場合、表面電位は、帯電電荷であっても、導電材料に電位が印加された場合でも適用可能である。
請求項7に記載の発明によれば、請求項2の効果に加えて、試料下部に電圧を印加し、表面のバイアスを変化させることで、入射荷電粒子の加速電圧を変化させること無く、表面電位の絶対値を計測することが可能である。電位計測精度が試料下部に印加する電圧値に依存するため、特に帯電電荷を計測する場合に好適である。
請求項8に記載の発明によれば、試料に対して、荷電粒子を照射することで、試料上に帯電電荷を生成させる手段と、露光させるための光学系手段を有することにより、感光体の静電潜像を高分解能に定量測定することが可能となる。
請求項9に記載の発明によれば、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の測定方法または測定装置を用いて、電荷リークの発生を評価することにより、設計にフィードバックすることができ、各工程のプロセスクォリティが向上するため、高画質、高耐久、高安定、省エネルギ化に優れた潜像担持体を提供することができる。
請求項10に記載の発明によれば、請求項9の潜像担持体の感光面に対して光走査を行うことにより潜像を形成し、現像して可視化することにより、高密度・高画質・高耐久な画像形成装置を提供することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施形態において同様な要素には同符号を付記して説明する。また、荷電粒子とは、電子ビームあるいはイオンビームなど電界や磁界の影響を受ける粒子を指すが、以下、電子ビームを照射する実施例で説明する。図1は実施形態の表面電位の測定装置の要部を示す図であり、この表面電位の測定装置は、荷電粒子ビームとして電子ビームを照射する荷電粒子光学系10、検出部20及び測定制御部30で構成されている。なお、荷電粒子光学系10と検出部20は同一のチャンバ内に配置され、チャンバ内は真空になっている。
荷電粒子光学系10は、電子ビームを発生させるための電子銃11、電子ビームを制御するための、サプレッサ電極及び引き出し電極12、電子ビームのエネルギーを制御するための加速電圧を印加する加速電極13、電子銃から発生された電子ビームを集束させるためのコンデンサレンズ(静電レンズ)14、電子ビームをON/OFFさせるためのビームブランカ15、電子ビームの照射電流を制御するためのアパーチャ(可動絞り)16、非点収差を補正するスティグメータ17、スティグメータを通過した電子ビームを走査させるための走査レンズ(偏向電極)18、走査レンズ18を再び集光させるための静電対物レンズ(静電レンズ)19を備えている。また、ビームブランカ15とアパーチャ16との間には仕切り弁(ゲートバルブ)10aが配置され、静電対物レンズ19の下にはビーム射出開口部10bが配置されている。それぞれのレンズ等には、図示しない駆動用電源が接続されている。なお、イオンビームの場合には、電子銃の代わりに液体金属イオン銃などを用いる。
検出部20は、後述の反転粒子検知部材21、試料Sを載置する試料台22、一次反転荷電粒子や2次電子などを検出する検出器23を備えている。検出器23は、シンチレータ(蛍光体)と光電子倍増管を組み合わせたものである。試料Sから発生した2次電子はエネルギーが低いためシンチレータの表面に印加した高電圧の電界の影響で加速され、光に変換される。この光は、ライトパイプを通って光電子倍増管(PMT)で電流として増幅され電流信号として取り出される。また、試料台22は図示しないXY駆動機構により試料Sの面と平行な2次元的に移動可能になっている。これにより、電子ビーム試料S上で走査することにより像が観察できる。
反転粒子検知部材21は試料Sの上面の近傍に配設され、この表面電位を有する試料Sに向かって入射する入射電子が、試料Sに到達せずに反転した電子(反転粒子、反転電子)を検出するセンサとなっている。このため、この反転粒子検知部材21は、電子ビームによる走査電子領域の外あるいはその近傍に設定されている(請求項1及び2に対応)。
測定制御部30はコンピュータ等で構成されており、検出器23に接続された信号検出部31、検出信号処理手段32及び測定結果出力手段33を備えている。なお、これらの信号検出部31、検出信号処理手段32、測定結果出力手段33は、コンピュータにおける入出力インターフェース、CPUがプログラムを実行することで得られる演算処理機能等の各種機能、プリンタやディスプレイ等の出力装置により構成される。
ここで、反転粒子検知部材21の形状を図2に示す。反転粒子検知部材21は、入射電子が通過する開口部21aと、前記検出器23に到達する電子の一部を遮る遮蔽物(導電部)21bをなす構造からなる。図2(a) のようなホールプレート形状はその一例ある。メッシュは、入射電子あるいは2次電子、反転電子を遮る面積が少ない点で適した形状である(請求項3に対応)。メッシュ形状は、図2(b) のような穴付きグリッドメッシュや、図2(c) のような格子状のグリッドメッシュを用いてもよい。また、メッシュ数は図2(d) のように3以上あっても良く、試料Sの複数箇所の表面電位を測定するときに好適である。
メッシュ形状の場合、遮蔽する領域が広いと2次電子でも影が出来やすく、幅が狭いと反射電子発生時の検出感度が低下する。遮蔽する領域は2〜20%程度が良く、5%程度が好適である。具体的には、メッシュのピッチが1mmであれば、遮蔽する領域の線幅は0.02〜0.2mm程度が良く、0.05mm程度が好適である。
また、反転粒子検知部材21の材質は、アルミニウムやりん青銅といった非磁性、SUSなどの弱磁性材料を用いることにより、入射荷電粒子の軌道に影響を与えることなく、測定することができる。また、導電性材料を用いることにより、材料が帯電することによる電磁場の影響を抑制することができる(請求項4に対応)。また、2次電子放出比が小さい材料であることが望ましい。
また、反転粒子検知部材21と試料Sとのギャップ(間隙)は、近づきすぎると影ができにくいので、0.1mm以上離すことが望ましい(請求項5に対応)。また、離れすぎると検出感度が低下するので、5mm以下程度が望ましい。
また、反転粒子検知部材21の設置場所としては、電子ビームの走査領域のやや外側近傍であると、測定対象物(試料S)を遮らないので望ましいが、走査領域内に設定しても構わない。グリッドメッシュのピッチや形は、測定対象物や観察倍率によって、適切に使い分けることができる。また、反転粒子検知部材21に電圧を印加して、入射電子のエネルギや軌道を制御することに用いても良い。
次に、実施形態の測定装置の動作について説明する。試料Sの表面電位|Vs|が加速電圧|Vacc|よりも小さい(|Vacc|>|Vs|)場合の構成を図3(a) に示す。反転粒子検知部材21は図3(b) のようなグリットメッシュであり、開口部21aより小さい領域をビーム走査領域とする。図3(a) に示すように、入射電子は試料Sに到達し、2次電子が放出される。この放出された2次電子は、検出器23に引き込み電圧で生じる電界強度により、検出器23に到達する。このとき、反転粒子検知部材21に衝突した2次電子は、検出することはできないが、この検出することができない2次電子の、2次電子量全体に占める割合は少ないので、大部分は検出器23に到達し影ができることは無い。このため、図3(c) のような帯電像を観測することができる。
次に、試料Sの表面電位|Vs|が加速電圧|Vacc|よりも大きい(|Vacc|<|Vs|)場合の構成を図4(a) に示す。この場合も、反転粒子検知部材21は図4(b) のようなグリットメッシュであり、開口部21aより小さい領域をビーム走査領域とする。図4(a) に示すように、入射電子は、試料Sに到達する前に反転し、検出器23に引き込み電圧で生じる電界強度により、検出器23に到達しようとする。この場合は、試料Sに到達した場合と異なり、入射電子の軌道は一通りしかないので、反転粒子検知部材21に衝突した全ての入射電子は、反転粒子検知部材21に当たってしまい、検出器23に到達することができない。従って、その位置での検出量は極めて小さくなる。このため、観察像(帯電像)には、反転粒子検知部材21に当たったところだけ検出せず、暗くなる。これにより、図4(c) のように、グリッドメッシュに当たる部分だけ暗くなる帯電像を観測することができる。暗部の像(イ),(ロ),(ハ),(ニ)は、図4(b) に示すグリッドの(イ),(ロ),(ハ),(ニ)の部分に対応していることになる。
以上のことから分かるように、加速電圧Vaccを除々に下げていくと、2次電子像から反転電子像に変わることが計測でき、2次電子像と反転電子像の境界(|Vacc|=|Vs|)を識別することにより試料Sの表面電位Vsを計測することができる(請求項6に対応)。また、加速電圧Vaccを変えて電位測定する方法は、試料Sが導電性材料である場合の表面電位測定に特に有効である。
そして、入射電子の加速電圧Vaccのばらつきはフィールドエミッションタイプであればせいぜい数V以下程度であり、この方法を用いると数百〜数千Vで、1mm以下の領域の電位を数V以下の精度で高精度に測定することが可能となる。入射電子に対してエネルギフィルタをかけることでさらに高精度に測定することができる。
次に、請求項7に対応する実施形態について説明する。入射電子のエネルギと試料Sの表面電位ポテンシャルの関係を変える方法として、試料Sの下面に電圧を印加する方法がある。帯電電荷の場合は、試料Sの下面の電位を変えることで、試料Sの表面の電位をバイアス的に変化させることができる。すなわち、入射電子の加速電圧Vaccは固定にして、試料Sの下面の印加電圧Vsubを変えていくと実際の表面電位はVs+Vsubとなる。
具体的には、入射電子の加速電圧がVacc=2kV、計測対象の帯電電荷による表面電位がVs=−800Vであるとしたとき、Vsubを0Vからマイナス方向に電圧を変えていくと、1:Vsub=0〜−1200Vの場合は、2次電子が発生し、図3(c) のような帯電像を生じる。2:Vsub<−1200Vの場合には、入射電子が反転して、図4(c) のようなグリッドの影が見えることになる。すなわち、Vs=Vacc−Vsub(但し、加速電圧Vacc<0と表現した場合)であり、これにより表面電位Vsは、Vacc−Vsub=−2000V−(−1200V)=−800Vと決定することができる。
計測制御のフローを図5に示す。ステップS1で印加電圧条件を指定するインデックスiを1にし、ステップS2で、入射電子の加速電圧Vaccと、初期印加電圧Vsubを設定する。そして、ステップS3で電子ビームを走査するとともに、ステップS4で反転粒子が検出されたかを判定し、検出されなければステップS5で印加電圧条件を更新して、ステップS3を繰り返す。そして、反転粒子が検出されたらステップS6で表面電位Vsを決定し、ステップS7で表面電位の計測値とする。なお、反転粒子検知部材21(グリッドメッシュ)を試料Sの表面近傍に配置し、GNDに接地すると、表面電位による入射電子の曲がりを抑制する効果も出てくる。
次に、請求項8に対応する実施形態について説明する。まず、感光体試料Sの構成は、主に図6に示すように、導電性支持体の上に電荷発生層(CGL)、電荷輸送層(CTL)が形成されてなる。表面に電荷が帯電している状態で露光されると、電荷発生層CGLの電荷発生材料(CGM)によって、光が吸収され、正負両極性のチャージキャリアが発生する。このキャリアは、電界によって、一方は、電荷輸送層CTLに、他方は導電性支持体に注入される。電荷輸送層CTLに注入されたキャリアは、電荷輸送層CTL中を、電界によって電荷輸送層CTLの表面にまで移動し、感光体表面の電荷と結合して消滅する。これにより、感光体表面に電荷分布を形成する。すなわち、静電潜像を形成する。そして、このように静電潜像を形成した後、前記同様に、感光体試料Sについて表面電荷分布を観測する。
図8は本発明の感光体静電潜像の測定装置の要部を示す図である。この感光体静電潜像の測定装置は、荷電粒子ビームを照射する荷電粒子光学系10と、検出部20と、測定制御部30及び露光部40を有しており、この荷電粒子光学系10、検出部20及び露光部40はすべて同一のチャンバ内に配置され、チャンバ内は真空になっている。荷電粒子光学系10は図示を一部省略してあるが図1のものと略同様であり、その要部を図1と同様の符号を付記して示す。すなわち。電子ビームを発生させるための電子銃11と、引き出し電極12と、電子ビームを集束させるためのコンデンサレンズ14と、アパーチャ16、電子ビームをON/OFFさせるためのビームブランカ15と、ビームブランカ15を通過した電子ビームを走査させるための走査レンズ18と、走査レンズ18を通過した電子ビームを再び集光させるための対物レンズ19とを有している。
露光部40は、後述のように構成される感光体試料Sに関して感度を持つ波長の光源41、コリーメートレンズ42、アパーチャ43、結像レンズ45,46,47などを有してなり、この露光部40の各光学系は、検出部20の試料台22に載置された試料Sに、所望のビーム径、ビームプロファイルを生成するように調整されている。上記光源41としては、LD(レーザ・ダイオード)などを用いることができる。また、LD制御部321などにより光源41を制御し、適切な露光時間、露光エネルギーを照射できるようになっている。試料S上に静電潜像からなるラインのパターンを形成するために、露光部40の光学系にガルバノミラーやポリゴンミラーを用いたスキャニング機構を付けても良い。
なお、測定制御部は、前記同様な信号検出部31、検出信号処理手段32及び測定結果出力手段33を備えるとともに、ホストコンピュータ310、荷電粒子光学系10を制御する荷電粒子制御部320、前記光源41を制御するLED制御部330、除電用のLEDを制御するLED制御部340、試料台22を駆動する試料台駆動部350を備えている。
この感光体静電潜像の測定装置における静電潜像の形成は次のように行う。まず、感光体試料Sに電子ビームを照射させることで帯電させる。加速電圧Vbは、2次電子放出比δが1となる加速電圧より高い加速電圧に設定することにより、入射電子量が、放出電子量より上回るため電子が感光体試料Sに蓄積され、チャージアップを起こす。この結果、感光体試料Sはマイナスの帯電を生じることができる。加速電圧と照射時間を適切に行うことにより、所望の帯電電位を形成することができる。帯電電位が形成されたら、一旦、電子ビームをOFFにする。 なお、別の帯電手段として、接触帯電や注入帯電及びイオン照射帯電でも良い。
なお、上記露光部40に変えて図9に示す露光部50を用いることもできる。この露光部50は、半導体レーザ51、コリメートレンズ52、アパーチャ53、2つの折り返しミラー55,56、集光レンズ58、除電用LED59などを備えている。そして、これらの光学系は、検出部20の試料台22に載置された試料Sに、所望のビーム径、ビームプロファイルを生成するように調整されている。
以上の実施形態における感光体試料Sは平面形状である場合について説明したが、曲面であってもよい。すなわち、画像形成装置における潜像担持体として用いる感光体試料Sの場合には一般に円筒形状であり、このような円筒形状の場合には、図10(a) のような構成とすることができる。この感光体静電潜像の測定装置は、荷電粒子ビームを照射する荷電粒子光学系10は図8と同様であり、検出部80内に、反転粒子検知部21、検出器23、露光部60、帯電部70A及び除電部70Bが配設されている。なお、荷電粒子光学系10及び検出部80はすべて同一のチャンバ内に配置され、チャンバ内は真空になっている。
そして、露光部60としては、図10(b) に示すように、スキャニング機構を付けることにより、感光体試料Sの母線方向に対して、ラインパターンを含めた任意の潜像パターンを形成することもできる。図10(b) に示す露光部60は、半導体レーザ61、コリメートレンズ62、シリンダレンズ63、2つの折り返しミラー64,65、ポリゴミラー66、及び2つの走査レンズ67,68などを備えている。半導体レーザ61から出射された露光用のレーザ光はコリメートレンズ62で略平行にされ、このレーザビームはシリンダレンズ63により整形されるとともに、折り返しミラー64でポリゴンミラー66に向けられる。ポリゴンミラー66は入射するレーザー光を所定角度範囲で等角速度的に偏向して走査レンズ67,68に向けて照射する。走査レンズ67,68はポリゴンミラー66で偏向されたレーザ光を等速度的なビームに変換し、このビームは折り返しミラー65を介して感光体試料Sの母線に沿って照射される。これにより、この感光体試料Sの母線方向に対してラインパターンを含めた任意の潜像パターンを形成することができる。
感光体試料Sの表面に電荷分布があると、空間に表面電荷分布に応じた電界分布が形成される。このため、入射電子によって、発生した2次電子はこの電界によって押し戻され、検出器に到達する量が減少する。従って、電荷リーク箇所は、露光部が黒、非露光部が白となり、表面電荷分布に応じたコントラスト像を測定することができる。
次に、電位分布の測定原理について説明する。図7(a) は、検出器23に対応する荷電粒子捕獲器24と、試料SPとの間の空間における電位分布を、等高線表示で説明図的に示したものである。試料SPの表面は、光減衰により電位が減衰した部分を除いては負極性に一様に帯電した状態であり、荷電粒子捕獲器24には正極性の電位が与えられているから、「実線で示す電位等高線群」においては、試料SPの表面から荷電粒子捕獲器24に近づくに従い「電位が高く」なる。従って、試料SPにおける「負極性に均一帯電している部分」である図のQ1点やQ2点で発生した2次電子el1、el2は、荷電粒子捕獲器24の正電位に引かれ、矢印G1や矢印G2で示すように変位し、荷電粒子捕獲器24に捕獲される。
一方、図7(a) において、Q3点は「光照射されて負電位が減衰した部分」であり、Q3点近傍では電位等高線の配列は「破線で示す如く」であり、この部分電位分布では「Q3点に近いほど電位が高く」なっている。換言すると、Q3点の近傍で発生した2次電子el3には、矢印G3で示すように、試料SP側に拘束する電気力が作用する。このため2次電子el3は、破線の電位等高線の示す「ポテンシャルの穴」に捕獲され、荷電粒子捕獲器24に向って移動しない。図7(b) は、上記「ポテンシャルの穴」を模式的に示している。
即ち、荷電粒子捕獲器24により検出される2次電子の強度(2次電子数)は、強度の大きい部分が「静電潜像の地の部分(均一に負帯電している部分 図7(a) の点Q1やQ2に代表される部分)」に対応し、強度の小さい部分が「静電潜像の画像部(光照射された部分 図7(a) の点Q3に代表される部分)」に対応することになる。従って、2次電子検出部で得られる電気信号を、信号処理部で適当なサンプリング時間でサンプリングすれば、前述の如く、サンプリング時刻:Tをパラメータとして、表面電位分布:V(X、Y)を「サンプリングに対応した微小領域」ごとに特定でき、信号処理部により上記表面電位分布:V(X、Y)を2次元的な画像データとして構成し、これをアウトプット装置で出力すれば、静電潜像が可視的な画像として得られる。
例えば、捕獲される2次電子の強度を「明るさの強弱で表現」すれば、静電潜像の画像部分は暗く、地の部分は明るくコントラストがつき、表面電荷分布に応じた明暗像として表現(出力)することができる。勿論、表面電位分布が知れれば、表面電荷分布も知ることができる。なお、実際に試料SPに投影される静電潜像は微小であるが、アウトプット装置から出力される画像は「観察に適した大きさ」に適宜に拡大できる。
具体例として、図11(a) に試料表面の電荷分布によって生じた表面電位分布Vs(x) を示す。ここで、Vs(x) は、便宜上電荷分布を有する誘電体試料の反対面が接地(GND)状態での表面の電位分布を指すことにする。中心電位から外側に向かうに従って、電位がマイナス方向に大きくなっている。図11(b) ,(c) は試料を二次元的に走査したときの検出信号を指す。白い部分は検出量が大きく、黒い部分は検出量が少ないことを表す。
ここで、Vth=Vacc−Vsubとする。Vacc=−1.8kVとすると、電子の加速電圧Vsub=−1200Vの場合には、図11(b) のような測定結果となり、検出信号量に差のある白部と黒部の境界は、Vs(x) =−600Vをスレッシュレベル電位とする等高線であり、このコントラスト像をVth=−600Vのコントラスト像と表現する。Vsb=−1050Vのときは、Vsub=−1200Vに比べて入射電子のエネルギが高い分、試料に到達する可能性が高くなり、入射電子の速度が反転する領域が減り黒い部分が増えてくる。このためVth=−750Vのコントラスト像を得ることができる。
周辺の静電場環境や電子軌道をあらかじめ計算しておき、それをもとに補正することで、さらに潜像電位測定精度は向上することができる。このように、入射電子の加速電圧あるいは、試料下部に印加する電圧を変えながら、明暗のコントラスト像を検出することにより、潜像プロファイルを測定することが可能となる。そして、前述の方法で露光前の帯電電位を測定することにより、感光体の静電潜像の電位分布を測定することが可能となる。
次に、請求項9に対応する実施形態について説明する。請求項2〜8の構成を用いることにより、試料が静電破壊を起こしているか、どこで発生しているかどうかを特定することができる。しいては耐絶縁性を評価することができる。特に、誘電体の中でも感光体などの潜像担持体を評価することに好適であり、評価結果を設計にフィードバックすることにより、高耐久な感光体を提供することができる。
まず、感光体試料に電子ビームを照射させる。加速電圧E1は、2次電子放出比δが1となる加速電圧E0より高い加速電圧に設定することにより、入射電子量が、放出電子量より上回るため電子が感光体試料に蓄積され、チャージアップを起こす。この結果、感光体試料はマイナスの一様帯電を生じることができる。加速電圧と照射時間を適切に行うことにより、所望の帯電電位を形成することができる。
このように帯電させることで、感光体試料の厚さ方向に対して電界強度を与えることができる。高耐久な感光体は、耐絶縁性が感光体試料の厚さ方向にかかる電界強度で10V/μm以上が望ましい。これを確認するためには、本発明を用いることにより、感光体試料の厚さ方向にかかる電界強度を10V/μmあるいはそれ以上に相当する帯電電位を与えて、電荷リークの発生の有無を評価することによって実現できる。このとき、トナーの大きさは小さくても5μm程度であるため、それ以下の大きさの電荷リークは無視してよい。5μm以上の電荷リークの発生が無ければ、電荷リークの発生は無いと考えてよい。このように、本発明により、表面電位を正確に計測することが可能となるため、感光体試料の耐絶縁性を評価することが可能となる。
次に、請求項10に対応する実施形態について説明する。図12は実施形態の画像形成装置100の要部構成を示す図であり、一実施形態としてレーザプリンタの例を示す。この画像形成装置100は潜像担持体111として「円筒状に形成された光導電性の感光体(感光ドラム)」を有している。この潜像担持体111は感光体試料Sとして前述のように耐絶縁性を評価したものであり、このときに、該潜潜像担持体111(試料)の厚さ方向にかかる電界強度が10V/μm以下では、5μm以上の大きさの電荷リークの発生がないものである。
潜像担持体111の周囲には、帯電手段としての帯電ローラ112、現像装置113、転写ローラ114、クリーニング装置115が配備されている。この実施の形態では「帯電手段」として、オゾン発生の少ない接触式の帯電ローラ112を用いているが、コロナ放電を利用するコロナチャージャを帯電手段として用いることもできる。また、光走査装置117が設けられ、帯電ローラ112と現像装置113との間で「レーザビームLBの光走査による露光」を行うようになっている。図12において、符号116は定着装置、符号118はカセット、符号119はレジストローラ対、符号120は給紙コロ、符号121は搬送路、符号122は排紙ローラ対、符号123はトレイを示している。
画像形成を行うときは、光導電性の感光体である潜像担持体111が時計回りに等速回転され、その表面が帯電ローラ112により均一に帯電され、光走査装置117のレーザビームLBによる光書込による露光により静電潜像が形成される。形成された静電潜像は所謂「ネガ潜像」であって画像部が露光されている。この静電潜像は現像装置113により反転現像され、潜像担持体111上にトナー画像が形成される。転写紙を収納したカセット118は画像形成装置100本体に着脱可能で、図のごとく装着された状態において、収納された転写紙の最上位の1枚が給紙コロ120により給紙される。給紙された転写紙は、その先端部をレジストローラ対119に銜えられる。レジストローラ対119は、潜像担持体111上のトナー画像が転写位置へ移動するのにタイミングをあわせて転写紙を転写部へ送りこむ。送りこまれた転写紙は、転写部においてトナー画像と重ね合わせられ、転写ローラ114の作用によりトナー画像を静電転写される。トナー画像を転写された転写紙は定着装置116でトナー画像を定着されたのち、搬送路121を通り、排紙ローラ対122によりトレイ123上に排出される。トナー画像が転写されたのち、潜像担持体111の表面はクリーニング装置115によりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等が除去される。このように、本発明による非常に望ましい潜像担持体を用いることにより、解像力に優れて高精彩、かつ高耐久で信頼性の高い画像形成装置を製作することができる。
本発明は上記各実施形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、上記各実施形態の中で示唆した以外にも、上記各実施形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記各実施形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
本発明の実施形態の表面電位の測定装置の要部を示す図である。 本発明の実施形態における反転粒子検知部材の例を示す図である。 本発明の実施形態における試料の表面電位が加速電圧よりも小さい場合の表面電位の測定装置の動作を説明する図である。 本発明の実施形態における試料の表面電位が加速電圧よりも大きい場合の表面電位の測定装置の動作を説明する図である。 本発明の実施形態における計測制御のフローチャートである。 本発明の実施形態における感光体試料の構成及び作用を説明する図である。 本発明の実施形態における電位分布の測定原理を説明する図である。 本発明の実施形態における感光体静電潜像の測定装置の要部を示す図である。 本発明の実施形態における露光部の他の例を示す図である。 本発明の実施形態における円筒形状の潜像担持体を用いた感光体静電潜像の測定装置の要部及び露光部の一例を示す図である。 本発明の実施形態における試料表面の電位分布状態と試料を二次元的に走査したときの検出信号強度の関係を示す図である。 本発明の実施形態を示す画像形成装置の模式図である。
符号の説明
10 荷電粒子光学系
20 検出部
21 反転粒子検知部材
22 試料台
23 検出器
30 測定制御部
40,50,60 露光部
100 画像形成装置
111 潜像担持体
S 感光体試料

Claims (10)

  1. 表面電位分布を有する試料に対して、荷電粒子ビームを走査し、該走査によって得られる検出信号により、試料の表面電位分布の状態を測定する表面電位分布の測定方法において、
    入射荷電粒子ビームが試料に到達せず反転する軌道上に反転粒子検知部材を配置し、入射荷電粒子ビームが試料に到達せず反転している時は、反転粒子検知部材に衝突させることで、入射荷電粒子が検出器に到達することを妨げて検出量を減少する構成とすることにより、前記走査によって得られる観察像の中に、反転粒子検知部材に起因して暗くなる部分を作り出し、前記暗くなる部分の確認により、
    前記荷電粒子ビームが、前記試料に到達せずに反転している状態であることを検知することで、該試料の表面電位を測定することを特徴とする表面電位分布の測定方法。
  2. 試料に対して、荷電粒子ビームを走査する手段と、該走査によって得られる荷電粒子の信号を検出する手段と、試料の電荷分布の状態を測定する手段と、
    を備え、
    前記入射荷電粒子ビームが試料に到達せず反転する軌道上に配置された反転粒子検知部材
    を有し、
    入射荷電粒子ビームが試料に到達せず反転している時は、反転粒子検知部材に衝突させることで、入射荷電粒子が検出器に到達することを妨げて検出量を減少する構成とすることにより、前記走査によって得られる観察像の中に、反転粒子検知部材に起因して暗くなる部分を作り出し、
    前記荷電粒子ビームが、前記試料に到達せずに反転している状態であることを前記暗くなる部分を確認できるようにして検知することで、該試料の表面電位を測定することを特徴とする表面電位の測定装置。
  3. 前記反転粒子を検知する反転粒子検知部材は、メッシュ状であることを特徴とする請求項2に記載の表面電位の測定装置。
  4. 前記メッシュ状の反転粒子検知部材は、非磁性の導電性材料であることを特徴とする請求項3に記載の表面電位の測定装置。
  5. 前記反転粒子を検知する反転粒子検知部材を、前記試料面に対して0.1mm以上上方に配置することを特徴とする請求項2に記載の表面電位の測定装置。
  6. 前記荷電粒子ビームの加速電圧を変える手段を有することを特徴とする請求項2に記載の表面電位の測定装置。
  7. 表面電位のバイアスを変化させる手段を有することを特徴とする請求項2に記載の表面電位の測定装置。
  8. 請求項2乃至7のいずれか一項に記載の表面電位の測定装置と、
    試料に対して、荷電粒子を照射することで、該試料上に帯電電荷を生成させる手段と、
    該試料上に露光して静電潜像を形成するための光学系手段と、
    を備え、
    試料面を電子ビームで走査し、該走査で得られる検出信号により、試料面の静電潜像分布を測定することを特徴とする感光体静電潜像の測定装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の測定方法または測定装置を用いて、潜像担持体の耐絶縁性を評価したときに、試料の厚さ方向にかかる電界強度が10V/μm以下では、5μm以上の大きさの電荷リークの発生がないことを特徴とする潜像担持体。
  10. 請求項9に記載の潜像担持体を用い、該潜像担持体の感光面に対して光走査を行うことにより潜像を形成し、現像して可視化することを特徴とする画像形成装置。
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