JP5368213B2 - Gnss受信機 - Google Patents

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Description

本発明は、衛星から送信された信号を受信して、受信機の位置を測位するGNSS(Global Navigation Satellite System)受信機に関する。
GNSSは衛星からの信号を受信して測位を行うシステムであり、米国のGPS、ロシアのGLONASS、EUのGALILEO等が存在する。GNSS衛星(以下、衛星ということもある)は、衛星ごとに異なる拡散コードで情報をスペクトラム拡散し、共通のキャリア周波数で変調して衛星信号として送信する。GNSS受信機(以下、受信機、ということもある)では、各衛星から送信された衛星信号が合成されたものを受信する。GNSS受信機が受信を開始する場合、地球の裏側に位置する衛星からの衛星信号は受信できないため、受信可能な可視衛星をサーチして、その結果見つかった衛星からの信号を安定して継続できるよう、追尾を行う。
サーチは、打ち上げられている衛星からの受信信号の中から受信可能な衛星信号を探す処理である。衛星毎の拡散コードは既知であるが、衛星信号を受信する為には周波数と拡散コード位相を決定する必要がある。
キャリア周波数は既知である(GPS L1では1575.42MHz)が、衛星と受信機の移動によるドップラー効果の影響があるから、正確に受信するための周波数は衛星毎に異なる。また、衛星毎の拡散コード系列は既知であるが、受信信号に逆拡散を実行する為には、拡散コード位相を決定する必要がある。
このことから、サーチ処理では、各衛星に対して周波数と拡散コード位相を総当りで調べ、それぞれの相関値を計算する。その結果得られたピーク相関値があらかじめ規定した閾値を超えた場合、その衛星の衛星信号は受信可能であると判断し、そのピーク相関値が得られる周波数と拡散コード位相を決定する。
サーチ処理で受信可能と判断した衛星信号について、受信を継続する為に追尾処理を行う。衛星と受信機の位置関係は時々刻々変化するので、追尾処理では、周期的に受信周波数やコード位相などの制御を行い、安定した受信を継続する。
従来から一般に用いられているGNSS受信機の概略構成を図1に示す。アンテナ1で、複数の衛星からの衛星信号を受信する。周波数変換部2は、キャリア周波数で変調された衛星信号を中間周波数(IF)に周波数変換する。A/D変換部は、周波数変換された衛星信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する。
信号処理部4は、制御部20からの制御内容に従い、受信信号の信号処理を行う。一般にハードウェアで実装されることが多く、主に、サーチ部と複数の追尾チャネルとにより構成される。
サーチ部10は、制御部20から指定された衛星番号についてサーチ処理を行い、その衛星が受信可能か否か、及びピーク相関値が得られる周波数と拡散コード位相を決定し、結果を制御部20に通知する。
追尾チャネル11〜1nは、制御部20から指定される衛星番号、周波数、拡散コード位相に従い、受信信号の相関処理を行う。相関処理の結果得られた相関値を、制御部20に通知する。
1つの追尾チャネルは1つの衛星からの衛星信号に対する相関処理を行う。GNSS
受信機で測位を行うためには最低4衛星からの衛星信号の受信結果が必要なので、一般に、4ch以上の追尾チャネルが実装される。
制御部20は、一般にソフトウェアで実行される。信号処理部4でのハードウェア処理を制御し、そのハードウェア処理結果を取得し、それに基づき次のようなサーチ部の制御及び追尾チャネルの制御を行う。このように、制御部20と信号処理部4でのハードウェアは処理のループが組まれている。
サーチ部10へ制御部20から衛星番号を指定してサーチを実行させ、その結果の情報を取得する。そして、サーチの結果得られた情報、すなわち受信可能な衛星番号、周波数、拡散コード位相を追尾チャネル11〜1nに順次設定し、処理を指示する。各追尾チャネルから取得した相関値に基づき最適な受信周波数等を算出し、周期的に当該追尾チャネルに再設定する。
サーチ部10の具体的な構成例を図2に示す。図2において、入力される受信信号が乗算器101でキャリアNCO102からの周波数とミキシングされ、コード相関器103に供給される。コード相関器103では、乗算器101からの信号とコード発生器105からのコード系列との相関が取られる。コード発生器105からのコード系列のコード番号とコード位相は、制御部20からの制御によりスキャンされる。
キャリア相関とコード相関が取られた信号は、積分器106で所定時間毎に積分され、更に電力化部107でI信号とQ信号とから電力を求めて(I+Q)、バッファ及びソート部108へ供給する。バッファ及びソート部108では、コード位相毎の相関電力をソートし、最大相関電力とそのコード位相を探して、制御部20へ供給する。制御部20からは、キャリアNCO102へ周波数を設定し、また、コード発生器105へコード番号とコード位相を設定する。
サーチ処理では、周波数とコード位相を決定する。このために制御部20では、既に受信している衛星信号から取得したアルマナック(概略の衛星軌道情報)を基に、サーチ対象衛星のドップラー周波数を予測する。その予測周波数周辺のいくつかの周波数でコード位相のサーチを行い、最大相関値が得られる周波数を決定する。この処理を周波数スキャンと呼ぶ。
サーチ部10では、制御部20から指定された周波数とコード番号について、キャリア相関器101とコード相関器103でキャリア周波数とコード系列の相関演算を行う。コード系列のコード位相をずらしながら相関演算を行い、全コード位相に対する相関電力をそれぞれ算出する。全コード位相に対する相関電力が得られたら相関電力でソートを行い、最大相関電力が得られるコード位相とその相関電力を決定し、制御部20へ出力する。この処理をコード位相スキャンと呼ぶ。
すなわち周波数スキャンとコード位相スキャンにより、最大相関値が得られる周波数とコード位相が決定する。
追尾チャネル#nの具体的な構成例を図3に示す。GNSS受信機内には図1に示すように複数の追尾チャネルが含まれるが、図3はその1つのみを示すものであり、他の複数個の追尾チャネルも同様の構成である。
図3において、入力される受信信号が乗算器1n1で、キャリアNCO1n2からの周波数との相関が取られ、コード相関器1n3に供給される。キャリアNCO1n2からの周波数は、制御部20から設定されたものである。コード相関器1n3では、キャリア相関器1n1からの信号とコード発生器1n5からのコード系列との相関が取られる。コード発生器1n5からのコード系列のコード番号は、制御部20から設定されており、コード位相は、コードNCO1n4から制御されている。コードNCO1n4からのコード位相は、制御部20から設定されたものである。
コード相関が取られた信号は、積分器1n6で所定時間毎に相関値のI成分、Q成分毎に積分され、制御部20へ供給する。制御部20からは、キャリアNCO1n2へ周波数を設定し、コードNCO1n4へコード位相を設定し、コード生成器1n5へコード番号を設定する。
制御部20は、ある衛星に対するサーチ処理の結果得られた周波数、コード番号及びコード位相を、追尾チャネル#nに設定する。追尾チャネル#nは指定された周波数、コード番号及びコード位相で相関演算を行い、相関結果のI成分とQ成分を制御部20へ出力し、制御部20では安定した受信を継続するように、最適な周波数とコード位相を随時算出し、追尾チャネル#nへ設定する。
4つ以上の衛星信号が追尾できたら、それらの信号の受信結果に基づいて、受信機の位置(緯度、経度、高度)を測定する。これが測位処理である。但し、追尾チャネルで衛星信号を追尾している場合であっても、受信信号レベルが低い場合、その受信結果を測位処理に利用しない場合がある。受信信号レベルが低い衛星信号の受信結果を測位処理に用いた場合、測位精度が悪化する場合があるためである。
追尾チャネルで受信した衛星信号を復調すると、航法メッセージが得られる。航法メッセージには衛星の軌道情報や、衛星状態に関する情報等が含まれている。ある衛星に何らかの異常がある場合、衛星の健康状態が「不健康」として航法メッセージで送信される。そのためGNSS受信機では、航法メッセージを復調した結果、ある衛星が不健康であった場合は、仮にサーチ処理でその衛星を捕捉しても、その衛星に対して追尾は行わない。従って、不健康な衛星の信号を追尾したり、その受信結果が測位処理に用いられる事はない。
相関演算は、受信信号にキャリア周波数とドップラー周波数を掛けてベースバンド信号に変換し、拡散コードで畳み込み演算を行うことであり、その演算結果を相関値と呼ぶ。受信対象の衛星信号に対応した周波数、拡散コード系列、拡散コード位相で相関演算を行うことが自己相関である。自己相関値は、周波数サーチ及びコード位相サーチによって、そのピークが得られる。
一方、受信対象の衛星信号に対して、別の拡散コード系列で相関演算を行うことを相互相関と呼ぶ。相互相関による相関値は、(1)入力信号のドップラー周波数と、相関演算で使用するドップラー周波数の差分、(2)入力信号のコード系列及びコード位相、並びに、相関演算で使用するコード系列及びコード位相、によって変化する。
GPS C/Aコードの場合、相互相関の最大相関値は、自己相関値と比較して、−21.6dB程度となる。すなわち、ある衛星(#1とする)の信号を受信する追尾チャネルにおいて自己相関値が−120dBmだった場合、他の衛星信号を受信する追尾チャネルでは、衛星#1信号の相互相関値が最大−142dBmの大きさで現れる。また相互相関は、2つの衛星のドップラー周波数の差がNkHzの場合に大きく現れる事が知られている。ここで、Nは整数である。
GNSS受信機を携帯電話に組み込む場合等、屋内利用を想定したGNSS受信機では高感度化を図る必要がある。これは、建物の壁を通過することにより大きく減衰した弱信号を受信し、測位を可能とするためである。屋内では多くの衛星からの信号が壁に遮られて弱信号となる事が予想されるが、一方、伝搬経路が窓等の開口部である場合は、屋外受信と同等レベルの強信号として受信される可能性がある。すなわちGNSS受信機を屋内利用する場合、強信号と弱信号のレベル差が、屋外利用の場合と比較して非常に大きくなることが考えられる。
ここで、GNSS受信機が受信を継続しながら、屋外から屋内へ移動する状況を想定すると、相互相関の影響により追尾チャネルで誤追尾が発生する可能性がある。この状況について、以下に説明する。
可視衛星が2つ存在し、衛星#1の信号を追尾チャネル#1で追尾し、衛星#2の信号を追尾チャネル#2で追尾している状態を仮定する。この時GNSS受信機は屋外に存在しており衛星信号に対する遮蔽物が無く、衛星信号#1、2共に強信号で受信しているものとする。この場合、衛星信号#1、#2共に正常にサーチ、追尾が可能である。この時の追尾チャネル#1の相関波形を図4に示す。図4では、追尾チャネル#1で受信する衛星信号#1の自己相関レベルが、衛星信号#2による相互相関レベルよりも十分強いことを表している。衛星信号#1と#2の受信信号強度が同じ場合、前述の通り、追尾チャネル#1に現れる衛星信号#2による相互相関レベルのピーク値は、衛星信号#1による自己相関レベルよりも21.6dB程度低い。
次にGNSS受信機が屋内へ移動し、衛星#1の受信信号レベルが建物の壁の影響で徐々に低下するが、衛星#2の信号は窓を通過して受信するために受信レベルがほとんど低下しない場合を考える。衛星#1の受信信号レベルが低下するに従って衛星信号#1の自己相関レベルは徐々に低下する。一方衛星#2の受信信号レベルは低下しないので、衛星信号#2による相互相関レベルはそのまま維持される。そして衛星#1の受信信号レベルが屋外で受信していた時よりも21.6dB以上低下した時点で、衛星信号#1の自己相関レベルは、衛星信号#2の相互相関レベルのピーク値よりも低くなる。この時、もし衛星信号#1による自己相関ピークと衛星信号#2による相互相関ピークのコード位相が近い場合は、自己相関から相互相関ピークに追尾が乗り移り、誤追尾状態となる恐れがある。この時の相関レベルの様子を図5に示す。
追尾チャネル#1が誤追尾状態のまま追尾動作を続けると、誤って衛星信号#2の相互相関のコード位相とドップラー周波数に追従してしまうため、測位誤りや位置飛びの原因となる。従って、誤追尾が発生した場合はそれを速やかに検出し、該当する追尾チャネルの追尾処理を中断する必要がある。
GNSS受信機における相互相関の影響を排除する方法について、これまでに様々な方法が提案されている。特許文献1では、信号を捕捉(サーチ)する際に、偽信号による相互相関を検出する方法を提案している。特許文献2では、受信していないPNコードでの相関器を設け、その相関出力の上昇をもってジャミングによる偽相関を検出する方法を提案している。特許文献3では、ロックした信号に対して通常の相関処理と並列に第2のデータパスを設けることにより、自己相関と相互相関とを区別することを提案している。
特許文献4では、強い衛星信号の相互相関による干渉信号を生成し、それを弱信号相関値から減算して、相互相関の影響を無くす方法を提案している。特許文献5では、GPS測位結果が不完全であるかどうかを判断し、不完全の原因となっている衛星を選定することを提案している。特許文献6では、過去の測位結果と衛星の起動情報(エフェメリス)に基づいて衛星のドップラー周波数とコード位相を予測し、それと実測結果とを比較することにより、相互相関による偽相関を排除することを提案している。
特許第3749681号 特開2000−249754 特表2004−507920 US6236354B1 特表2007−504469 特表2007−256184
しかし特許文献1の方法では、一旦正常に追尾された信号が、相互相関により誤追尾状態となる場合への対処は示されていない。特許文献2の方法では、受信していない衛星との相互相関を検出する場合、相互相関の対象となる衛星は複数存在するため、偽相関検出用の相関器は複数個必要であり、回路規模の増加を招く。特許文献3の方法では、ロックしている信号毎に第2のデータパスが必要であり、回路規模の増加を招く。特許文献4の方法では、干渉信号の生成、及び減算回路を追加する必要があり、回路規模の増加を招く。
特許文献5の方法では、衛星の受信信号レベルが低い時や、衛星が不健康である時はその相関結果が測位演算に用いられない場合があるので、相互相関の影響を検出できない可能性がある。特許文献6の方法では、衛星の追尾開始直後や受信信号レベルが低い状態が続いた時は受信データの復調ができず、エフェメリスを用いることができないので、ドップラー周波数とコード位相の予測が出来ない場合がある。
そこで本発明は、GNSS受信機において、衛星信号を追尾開始した後にその衛星信号の受信レベルが低下した時に、相互相関の影響により誤追尾状態となる事を検出する装置を提供する。この装置は、回路規模の増加を最小に抑え、かつ、不健康な衛星の強信号による相互相関にも対応する為に他の追尾チャネル情報や測位結果情報は用いないで実現する。
前記課題を解決するために、本発明は次のような手段をとる。つまり、衛星から送信された信号を受信して受信機の位置を測位するGNSS受信機において、制御部が、ある追尾チャネルの追尾信号電力が弱く相互相関の影響による誤追尾の恐れがあると判断した場合に、信号処理部が、可視衛星を対象に、追尾チャネルの追尾周波数±NkHz(Nは整数)付近の周波数にてサーチ回路でサーチ処理を行い、前記追尾チャネルに相互相関の影響を与えうる強信号衛星を検出することを特徴とする
前記目的は、本願発明によれば、サーチ回路の処理結果を用いて、追尾チャネルの誤追尾を検出することを特徴とするGNSS受信機によって達成される。サーチ回路は通常のGNSS受信機には既存の回路であるため、回路規模の増加を抑えることができる。また本発明によれば、サーチ回路で全ての可視衛星を対象として相互相関の影響を与える強信号衛星を探すので、相互相関の影響を与える強信号衛星が追尾中か否かに依存せず検出できる、という利点がある。また一般には、2つの衛星信号の周波数差がNkHz(Nは整数)である場合に相互相関が強く発生することが知られている。本願発明によると、追尾チャネルの周波数±NkHzの周波数付近でサーチを行うことにより、迅速に相互相関の影響を与える強信号衛星を検出する事ができる。
従来から一般に用いられているGNSS受信機の概略構成を示す図 サーチ回路の具体的な構成例を示す図 追尾チャネルの具体的な構成例を示す図 追尾中の衛星信号レベルが十分に強く、相互相関の影響を強く受けていない場合のコード位相対相関レベルの例を示す図 追尾中の衛星信号レベルが弱く、他の衛星信号レベルが強いために相互相関の影響を強く受けている場合のコード位相対相関レベルの例を示す図 GNSS受信機の相互相関対策において、全可視衛星に対するサーチ処理を行ってから判断処理を行う場合の処理フローチャートを示す図 GNSS受信機の相互相関対策において、衛星毎にサーチ処理と判断処理を行う場合の処理フローチャートを示す図
本発明の好適な実施例について、図を参照して説明する。
受信機回路構成は、図1に示す従来から一般に用いられる構成と同様である。この既存回路を用いて処理する手順を図6のフローチャートに示す。
最初に従来と同じ手順で、ある衛星に対してサーチを行い、サーチ検出に成功したら追尾チャネルで追尾を開始する(ステップS101〜S104)。ここでは、追尾チャネル#1で衛星#1の追尾を開始したと仮定する。制御部20では周期的に追尾チャネル#1から相関値を取得し、衛星#1の追尾信号電力を評価する(ステップS105)。
制御部20では、評価した衛星#1の追尾信号電力と閾値1を比較する(ステップS106)。追尾信号電力が閾値1よりも高い場合は相互相関の影響を受ける恐れが無いと判断して追尾を継続する(ステップS111)。一方追尾信号電力が閾値1より低い場合は相互相関の影響を受ける恐れがあると判断し、ステップS107へ進む。
ステップS106における閾値1は限定しないが、一例を示す。GPS衛星の信号の受信電力は、強信号の場合で約−120dBmであると仮定する。相互相関はこれよりも約21.6dB低いレベルで現れるため、約−142dBmとなる。このため、追尾チャネルで受信している信号の電力が−142dBmよりも低くなった場合は、相互相関の影響を受ける可能性があると判断できる。従って、この場合はステップS106における閾値1を−142dBmとする。
ステップS107では、追尾チャネルにて相互相関の影響を受けている可能性があるため、相互相関の影響を与えている強信号衛星を検出するために、全可視衛星に対してサーチを実行する。この時、不健康衛星も強信号を送信している可能性があるため、サーチ対象に含める。また相互相関のレベルには周波数依存性があるので、サーチ周波数を数百Hzステップで変化させ、サーチを実行するのが望ましい。
しかるに前記のような相互相関は、一般に、2つの衛星信号の周波数差がNkHz(Nは整数)の時に相関値が大きくなることが知られているため、サーチ周波数を追尾チャネルの周波数±NkHz付近に限定する手段を取ることによって、より効率的にサーチを実現することも可能である。
つまり、この場合、サーチ周波数を数百Hzステップで変化させる場合と比較して、周波数サーチの時間を短縮することができる。
ステップS108では、サーチ結果のピーク電力から追尾信号電力を減算した結果と、閾値2とを比較する。減算結果が閾値2より大きい場合は、サーチで検出した強信号衛星が追尾信号に相互相関の影響を与えている可能性があるため、ステップS109へ進む。減算結果が閾値2以下の場合は、追尾信号に相互相関の影響を与える強信号衛星をサーチで検出しなかったことを表すため、ステップS111へ進んで追尾を継続する。
ステップS108における閾値2は限定しないが、一例を示す。相互相関は自己相関電力よりも約21.6dB低いレベルで現れるため、ステップS108における閾値2は−21.6dBとすることができる。
ステップS109では、サーチ結果ピーク電力が現れる周波数が、追尾チャネルでの追尾周波数±NkHzとほぼ等しいか否かを判断する。両者は厳密に等しいとは限らず、その範囲は限定しない。両者がほぼ等しい場合は、サーチ結果で得られた強信号衛星からの信号と追尾チャネルで受信している弱信号衛星からの信号との相互相関が、強いレベルで現れている可能性が高いことを示すため、ステップS110へ進んで追尾を中止する。両者が等しくない場合は相互相関の影響を受けている可能性が低いため、ステップS111へ進んで追尾を継続する。
図6のフローチャートでは、ステップS107で全可視衛星にサーチを行ってからステップS108とS109の判断処理へ移行しているが、サーチ処理と判断処理をある1つの可視衛星に対して行い、その一連の処理を全可視衛星に対して行うようにループすることもできる。この例を、図7のフローチャートに示す。
最初に従来と同じ手順で、ある衛星に対してサーチを行い、サーチ検出に成功したら追尾チャネルで追尾を開始する(ステップS201〜S204)。ここでは、追尾チャネル#1で衛星#1の追尾を開始したと仮定する。制御部20では周期的に追尾チャネル#1から相関値を取得し、衛星#1の追尾信号電力を評価する(ステップS205)。
制御部20では、評価した衛星#1の追尾信号電力と閾値1を比較する(ステップS206)。追尾信号電力が閾値1よりも高い場合は相互相関の影響を受ける恐れが無いと判断し、追尾を継続する(ステップS211)。一方追尾信号電力が閾値1より低い場合は相互相関の影響を受ける恐れがあると判断し、ある可視衛星に対してサーチを実施する(S207)。
ステップS206における閾値1は限定しないが、図6について説明した一例と同様である。
ステップS208では、サーチ結果のピーク電力から追尾信号電力を減算した結果と、閾値2とを比較する。減算結果が閾値2より大きい場合は、サーチで検出した強信号衛星が追尾信号に相互相関の影響を与えている可能性があるため、ステップS209へ進む。減算結果が閾値2以下の場合は、サーチ対象衛星の相互相関が追尾信号に影響を与えないと判断し、S212へ進む。全可視衛星についてサーチが完了したら(ステップS212)、追尾信号に相互相関の影響を与える強信号衛星をサーチで検出しなかったことを表すため、ステップS211へ進んで追尾を継続する。
ステップS208における閾値2は限定しないが、図6で説明した一例と同様である。
ステップS209では、サーチ結果ピーク電力が現れる周波数が、追尾チャネルでの追尾周波数±NkHzとほぼ等しいか否かを判断する。両者は厳密に等しいとは限らず、その範囲は限定しない。両者がほぼ等しい場合は、サーチ結果で得られた強信号衛星からの信号と追尾チャネルで受信している弱信号衛星からの信号との相互相関が、強いレベルで現れている可能性が高いことを示すため、ステップS210へ進んで追尾を中止する。両者が等しくない場合は相互相関の影響を受けている可能性が低いため、ステップS212へ進み、全可視衛星に対してサーチが完了していたら、ステップS211へ進んで追尾を継続する。
なお、ステップS212において、全可視衛星に対してサーチが完了していなければ、サーチ対象可視衛星を変更して(ステップS213)、その衛星に対してサーチを実施する(ステップS207)。
1…アンテナ、 2…周波数変換部、
3…A/D変換部、 4…信号処理部、
10…サーチ部、 11,12〜1n…追尾チャネル(nは追尾チャネル数)、
101〜1n1…乗算器、 102〜1n2…キャリアNCO、
103〜1n3…コード相関器、 1n4…コードNCO、
105〜1n5…コード発生器、 106〜1n6…積分器、
107…電力化部、 108…バッファ及びソート部、
20…制御部。

Claims (1)

  1. 衛星から送信された信号を受信して受信機の位置を測位するGNSS受信機において、制御部が、ある追尾チャネルの追尾信号電力が弱く相互相関の影響による誤追尾の恐れがあると判断した場合に、信号処理部が、可視衛星を対象に、追尾チャネルの追尾周波数±NkHz(Nは整数)付近の周波数にてサーチ回路でサーチ処理を行い、前記追尾チャネルに相互相関の影響を与えうる強信号衛星を検出することを特徴とするGNSS受信機。
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