JP5368140B2 - SiCを用いた縦型MOSFETの製造方法 - Google Patents

SiCを用いた縦型MOSFETの製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、SiCを用いた縦型のMOSFETを、イオン注入を用いて作製するSiCを用いた縦型MOSFETの製造方法に関するものである。
従来、SiCを用いた縦型のMOSFETを、イオン注入を用いて作製する場合には、ソース領域とベース領域のイオン注入に用いるマスクの幅を変える必要がある(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−233503号公報(請求項1)
しかしながら、上述した従来の半導体装置の製造方法においては、ソース領域とベース領域のイオン注入において異なるマスクを使用するために、MOSFETを作製する工程数が増加するという問題がある。また、MOSFETの特性を決定する要素の一つであるチャネル長は各マスクの加工精度や2つのマスクの合わせ精度に左右され、素子の微細化を進める場合に大きな問題となる。また、素子の微細化を進めた場合、微細化によるチャネル抵抗の低減とトレードオフの関係にあるJFET抵抗の増大という問題がある。
この発明は上述した点に鑑みてなされたもので、素子の微細化で問題となるチャネル抵抗とJFET抵抗のトレードオフの関係を改善することができるSiCを用いた縦型MOSFETの製造方法を得ることを目的とする。
また、SiCを用いた縦型のMOSFETのソース領域とベース領域をイオン注入で作製するときに同一のマスクを用いて作製することができ、かつ素子の微細化を進めることができるSiCを用いた縦型MOSFETの製造方法を得ることを目的とする。
この発明に係るSiCを用いた縦型MOSFETの製造方法は、エピタキシャル成長したSiCのドリフト領域の表面上に、前記表面に対する法線からの角度として30°以上60°以下のテーパ角度を有し、イオン注入の飛程がSiCと同じ材料を用いたイオン注入マスクを使用して、前記表面を介してSiCの前記エピタキシャル層に第1のイオンを注入することにより、前記SiCのドリフト領域に第1の導電型を有するpベース領域を形成することと、前記イオン注入マスクを使用して、前記表面を介して前記SiCのドリフト領域に第2のイオンを注入することにより、前記表面に対する法線からの角度として30°以上60°以下の範囲内でテーパ角度を有し、前記pベース領域内に第2の導電型を有するソース領域を形成することと、前記pベース領域および前記ソース領域を形成した後に、前記表面側において、前記ドリフト領域の上部、および前記ドリフト領域の両端に設けられた前記pベース領域の上部にゲート電極を形成するとともに、前記表面と反対側の裏面側において、ドレイン電極を形成することとを備える。
また、エピタキシャル成長したSiCのドリフト領域の表面上に、前記表面に対する法線からの角度として20°以上45°以下のテーパ角度を有する、SiOマスクをイオン注入マスクとして使用して、前記表面を介してSiCの前記エピタキシャル層に第1のイオンを注入することにより、前記SiCのドリフト領域に第1の導電型を有するpベース領域を形成することと、前記イオン注入マスクを使用して、前記表面を介して前記SiCのドリフト領域に第2のイオンを注入することにより、前記表面に対する法線からの角度として30°以上60°以下の範囲内でテーパ角度を有し、前記pベース領域内に第2の導電型を有するソース領域を形成することと、前記pベース領域および前記ソース領域を形成した後に、前記表面側において、前記ドリフト領域の上部、および前記ドリフト領域の両端に設けられた前記pベース領域の上部にゲート電極を形成するとともに、前記表面と反対側の裏面側において、ドレイン電極を形成することとを備える。
また、エピタキシャル成長したSiCのドリフト領域の表面上に、前記SiCのドリフト領域の表面に対する法線にほぼ平行な側面を有する、イオン注入の飛程がSiCと同じ材料を用いたマスクをイオン注入マスクとして使用して、前記表面に対する法線からの角度として70°以下の角度を形成する方向に前記表面を介して前記SiCのドリフト領域に第1のイオン注入することにより、前記SiCのドリフト領域内に第1の導電型を持つpベース領域を形成することと、前記イオン注入マスクを使用して、前記法線にほぼ平行な方向に前記表面を介して前記SiCの層に第2のイオンを注入することにより、前記表面に沿って測定される前記pベース領域のチャネル長が少なくとも0.3ミクロンであるように、前記ベース領域内の前記ドリフト領域と接する面との反対側の面に、第2の導電型を有するソース領域を形成することと、前記pベース領域および前記ソース領域を形成した後に、前記表面側において、前記ドリフト領域の上部、および前記ドリフト領域の両端に設けられた前記pベース領域の上部にゲート電極を形成するとともに、前記表面と反対側の裏面側において、ドレイン電極を形成することとを備える。
さらに、エピタキシャル成長したSiCのドリフト領域の表面上に、前記SiCのドリフト領域の表面に対する法線にほぼ平行な側面を有する、SiOマスクをイオン注入マスクとして使用して、前記表面に対する法線からの角度として75°以下の角度を形成する方向に前記表面を介して前記SiCのドリフト領域に第1のイオンを注入することにより、前記SiCのドリフト領域内に第1の導電型を持つpベース領域を形成することと、前記イオン注入マスクを使用して、前記法線にほぼ平行な方向に前記表面を介して前記SiCのドリフト領域に第2のイオンを注入することにより、前記ドリフト領域との間隔に相当する前記pベース領域の厚みが少なくとも0.3ミクロンの厚さをもつように、前記pベース領域内の前記ドリフト領域と接する面と反対側の面に、第2の導電型を有するソース領域を形成することと、前記pベース領域および前記ソース領域を形成した後に、前記表面側において、前記ドリフト領域の上部、および前記ドリフト領域の両端に設けられた前記pベース領域の上部にゲート電極を形成するとともに、前記表面と反対側の裏面側において、ドレイン電極を形成することとを備える。
この発明によれば、SiCを用いた縦型のMOSFETのベース領域にテーパを入れることでチャネル抵抗とJFET抵抗のトレードオフの関係を改善することができ、素子の微細化を進めることができる。
また、この発明によれば、SiCを用いた縦型のMOSFETを製造する際、ソース領域とベース領域とを、同一マスクを用いてイオン注入により形成して、選択的な不純物のドーピングをセルフアラインで行いMOSFETを作製することができ、素子の微細化を進めることができる。
この発明の実施の形態1により作製した半導体装置(SiC縦型MOSFET)を示す断面図である。 この発明の実施の形態1により作製した半導体装置の素子構造を説明するための図である。 この発明の実施の形態1により作製した半導体装置のオン抵抗を説明するための図である。 この発明の実施の形態1により作製した半導体装置におけるpベース領域5の間隔LdとJFET抵抗Rjの関係を実験で調べた結果を示す図である。 この発明の実施の形態1により作製した半導体装置におけるpベース領域5のテーパ角度θとチャネル長Lch、pベース領域の間隔Ld1、Ld2の関係を説明するための図で、nソース領域4にテーパを形成した場合を示す。 この発明の実施の形態1により作製した半導体装置におけるpベース領域5のテーパ角度θとチャネル長Lch、pベース領域の間隔Ld1、Ld2の関係を説明するための図で、nソース領域4にテーパを形成しない場合を示す。 この発明の実施の形態1により作製した半導体装置におけるpベース領域5のテーパ角度とオン抵抗の関係を表す図で、nソース領域4にテーパを形成した場合を示す。 この発明の実施の形態1により作製した半導体装置におけるpベース領域5のテーパ角度とオン抵抗の関係を表す図で、nソース領域4にテーパを形成しない場合を示す。 この発明の実施の形態1により作製した半導体装置におけるpベース領域5のテーパ角度とパンチスルーが生じる限界を説明する図である。 この発明の実施の形態2に係る半導体装置の製造方法を説明するもので、ソース領域4とベース領域5をイオン注入で形成する方法を説明するための図である。 この発明の実施の形態2により作製した半導体装置におけるマスクのテーパ角度とチャネル長Lch、pベース領域5のテーパ角度の関係を示す図で、注入マスクとSiCの飛程が同じ場合を示す図である。 この発明の実施の形態2により作製した半導体装置におけるマスクのテーパ角度とチャネル長Lch、pベース領域5のテーパ角度の関係を示す図で、注入マスクがSiOの場合を示す図である。 この発明の実施の形態3及び5により作製した半導体装置(SiC縦型MOSFET)を示す断面図である。 この発明の実施の形態3に係る半導体装置の製造方法を説明するもので、ソース領域4とベース領域5をイオン注入で形成する方法を説明するための図である。 この発明の実施の形態3により作製した半導体装置におけるイオン注入角度とチャネル長Lch、pベース領域5のテーパ角度の関係を示す図で、注入マスクとSiCの飛程が同じ場合を示す図である。 この発明の実施の形態3により作製した半導体装置におけるイオン注入角度とチャネル長Lch、pベース領域5のテーパ角度の関係を示す図で、注入マスクがSiOの場合を示す図である。 この発明の実施の形態3により作製した半導体装置におけるイオン注入角度とオン抵抗の関係を示す図で、注入マスクとSiCの飛程が同じ場合を示す図である。 この発明の実施の形態3により作製した半導体装置においてイオン注入角度とオン抵抗の関係を示す図で、注入マスクがSiOの場合を示す図である。 この発明の実施の形態4及び6により作製した半導体装置(SiC縦型MOSFET)を示す断面図である。 この発明の実施の形態4に係る半導体装置の製造方法を説明するもので、ソース領域4とベース領域5をイオン注入で形成する方法を説明するための図である。 この発明の実施の形態5に係る半導体装置の製造方法を説明するもので、ソース領域4とベース領域5をイオン注入で形成する方法を説明するための図である。 この発明の実施の形態6に係る半導体装置の製造方法を説明するもので、ソース領域4とベース領域5をイオン注入で形成する方法を説明するための図である。
まず、この発明の概要について説明する。SiCを用いた縦型のMOSFETを作製する場合、熱処理による不純物の拡散は困難であり、Siを用いた縦型のMOSFETの作製で用いられているような不純物の熱拡散によるセルフアラインプロセスを行うことができない。通常、選択的な不純物のドーピングはイオン注入により行われる。
イオン注入により形成される領域の形状に関して、Siの場合では熱拡散が大きいためにイオン注入領域の形状(テーパ角度)を制御することが困難であったが、SiCの場合は熱拡散がほとんど無視できるためイオン注入領域の深さ方向と横方向の形状(テーパ角度)を容易に制御できる。
また、これまでは注入マスクの側面は垂直であり、イオン注入も基板に対して垂直方向から行っていたが、その際、同一マスクを用いたセルフアラインプロセスにより不純物をドーピングすることは不可能であり、ソース領域とベース領域をイオン注入するときに幅の異なるマスクを使う必要があった。また、イオン注入後は1500℃程度の活性化アニールが必要であり、活性化アニールを行うときにSiC表面が荒れるなどのダメージを受ける可能性がある。
このため、イオン注入を行うときに用いる同一マスクとしてゲート電極を用いた場合、活性化アニールを行ったときにゲート電極やゲート酸化膜にダメージを受けるためにゲート電極を注入用のマスクとして使用することは困難である。
そこで、この発明に係るSiCを用いた縦型のMOSFETは、ソース領域とベース領域をイオン注入で作製するときにイオン注入用の同一のマスクを用いることを特徴とする。マスクの形状をテーパ状にする、あるいは斜め方向からのイオン注入を行うことにより、選択的な不純物のドーピングをセルフアラインで行いMOSFETを作製する。この方法により作製したベース領域はテーパ形状となるため、従来のベース領域の形状がほぼ垂直であるものに比べてJFET抵抗が小さくなるという特徴を持つ。以下、具体的な実施の形態について説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1により作製した半導体装置(SiC縦型MOSFET)を示す断面図である。基板7上にエピタキシャル成長したドリフト領域6中にイオン注入によりソース領域4、ベース領域5を形成し、ゲート酸化膜2、ゲート電極1、ソース電極3、ドレイン電極8を形成することでMOSFETを作製する。
この半導体装置において、図2に示すように、pベース領域5にテーパ角度θを入れることの効果について説明する。半導体装置(縦型MOSFET)の性能を表すオン抵抗は、図3に示すように、いくつかの成分、つまり、ソースコンタクト抵抗Rcs、nソースシート抵抗Rn+、チャネル抵抗Rch、JFET抵抗Rj、ドリフト抵抗Rd、基板抵抗Rsub及びドレインコンタクト抵抗Rcdに分けられる。SiCを用いた縦型のMOSFETの場合、現状ではチャネル抵抗Rchが最も大きく、SiC縦型MOSFETの実用化に向けた最大の課題になっている。
チャネル抵抗Rchを低減する方法として、素子の微細化(MOSFETのチャネル長を短くし、チャネル幅を大きくする)がある。この場合、pベース領域5の間隔(図2参照、Ld1:pベース領域5の上部間隔、Ld2:pベース領域5の下部間隔)が短くなり、JFET抵抗Rjが大きくなるというトレードオフの関係がある。Pベース領域5のテーパ角度θを入れることは、チャネル抵抗RchとJFET抵抗Rjのトレードオフ関係を改善する効果がある。
この効果を具体的に見積もるために、まず、テーパ角度θが0°のMOSFETのテスト試料を作製し、pベース領域5の間隔とJFET抵抗Rjの関係を実験により調べた結果を図4に示す。テスト試料は、車載用や産業用のインバータに用いられる耐圧1200Vの素子を想定し、ドリフト領域6にキャリア濃度1×1016cm−3、10μmの基板を用いて作製した。その結果、JFET抵抗Rjはpベース領域5の間隔Ld(Ld=Ld1=Ld2)が小さくなると急激に増大することが分かる。
図4に示す結果から、JFET抵抗Rjを小さくするにはpベース領域5の間隔Ldを大きくすれば良いが、この場合、MOSFETの耐圧が低下する。実際に、テスト試料を作製して評価した結果、pベース領域5の間隔Ldが4μm以上の場合、ゲート酸化膜2にかかる電界が大きくなり、pn接合から予測される理論耐圧に比べてMOSFETの耐圧が低下することがわかった。
以上をまとめると、pベース領域5の間隔Ldについて微細化の観点では、pベース領域5の間隔Ldが小さい方が望ましいが、pベース領域5の間隔Ldが2μm以下になると、JFET抵抗Rjが急激に増大する。また、pベース領域5の間隔Ldが4μm以上になると、MOSFETの耐圧が下がる。したがって、pベース領域5の間隔Ldは2〜4μmが最適である。
以上の結果を元に、pベース領域5のテーパ角度θを入れた場合のJFET抵抗Rjとチャネル抵抗Rchのトレードオフ関係について検討する。つまり、テーパ角度θとJFET抵抗Rj、チャネル抵抗Rchの関係を車載用や産業用のインバータに用いられる耐圧1200Vの素子を想定した仮定を入れて計算する。
MOSFETの構造として、簡単化のため、pベース領域5にテーパ角度θを入れた時にnソース領域4にも同じテーパ角度θを入れた場合と入れない場合(θ=0°)とについて図5と図6を参照して考える。この時、pベース領域5の注入深さをdp、nソース領域4の注入深さをdnとすると、チャネル長Lch、pベース領域5の間隔Ld1、Ld2は図5と図6に示すような関係になる。すなわち、nソース領域4にも同じテーパ角度θを形成した場合は、図5から、チャネル長Lch=(dp−dn)sinθ、Ld2=Ld1+2dpsinθの関係となる。他方、nソース領域4にテーパ角度θを形成しない場合は、図6から、チャネル長Lch=dpsinθ、Ld2=Ld1+2dpsinθの関係となる。
ここで、MOSFETのパラメータとして、車載用や産業用のインバータに用いられる耐圧1200Vの素子を想定し、現在試作を行っているドリフト領域6として、キャリア濃度=1×1016cm−3、10μmの基板、dp=0.9μm、dn=0.3μmとする。また、Ld1=2.5μmとしてテーパ角度θに対して間隔Ld2を計算し、JFET抵抗Rjは間隔Ld2で決まると仮定として、JFET抵抗Rjを図4から求める。また、チャネル抵抗Rchについては、我々が行った試作結果ではチャネル長Lch=2μmの場合でチャネル抵抗Rch=20mΩcmである。今後、素子の微細化(MOSFETのチャネル長を短くし、チャネル幅を大きくする)やプロセスの改善によりチャネル抵抗Rchが小さくなると考えられるため、ここでは、チャネル長Lch=2μmの場合のチャネル抵抗RchをRch=20,10,5mΩcmと仮定した。チャネル抵抗Rchはチャネル長Lchに比例するとしてテーパ角度θに対するチャネル長Lchからチャネル抵抗Rchを計算した。
以上の方法により、nソース領域4にテーパ角度θを入れた場合と入れない場合とのオン抵抗(=Rj+Rch)とテーパ角度θの関係を計算した結果が図7と図8である。テーパ角度θが小さい方(60°以下)は、チャネル長Lchが小さくチャネル抵抗Rchが小さくなるが、テーパ角度θが30°以下では、pベース領域5の下部間隔Ld2が小さくなりJFET抵抗Rjが増大する影響が出てくる。したがって、テーパ角度θとしては、30°〜60°(30°以上60°以下)が良く、より小さい30°〜45°(30°以上45°以下)が好ましい。
図7及び図8において、テーパ角度θが30°以上でパンチスルーなしと記載しているが、これは、図9に示す間隔(ソース領域4とベース領域5の間隔の最小値)Lpがテーパ角度θが30°以下で0.3μm以下となり、パンチスルーが生じてMOSFETの耐圧が下がることを示している。具体的に想定している耐圧1200Vの素子の場合、pベース領域5の濃度は5×1017〜1×1018cm−3、ドリフト領域の濃度1×1016cm−3である。MOSFETのドレイン電圧が1200Vの時の空乏層はpベース領域5側に0.11〜0.23μm伸びる。間隔Lpが空乏層より小さくなるとパンチスルーが生じる。素子作製プロセスのマージンを考慮して間隔Lpが0.3μm以下ではパンチスルーが生じる可能性が高いため、パンチスルーを防ぐにはテーパ角度θを30°以上として、間隔Lpが0.3μm以上になるようにする必要がある。
また、図7及び図8では、Ld1=2.5μmの場合の結果のみを示したが、pベース領域5の間隔Ldの最適値であるLd1=2〜4μmにおいてオン抵抗のテーパ角度依存性は何れも同じである。pベース領域5の上部間隔Ld1が2.5μm以上ではJFET抵抗Rjの影響が小さく、オン抵抗のテーパ角度依存性は図7及び図8とほぼ同じ結果となる。また、pベース領域5の上部間隔Ld1が2.5μm以下ではJFET抵抗Rjの影響が大きく、図7及び図8と比較してオン抵抗の絶対値が何れのテーパ角度においても大きくなるがテーパ角度に対する依存性は同じである。したがって、Ld1=2〜4μmにおいて、pベース領域5のテーパ角度θは30°〜60°が良く、より小さい30〜45°が好ましい。
従って、実施の形態1によれば、SiCを用いた縦型のMOSFETのベース領域5にテーパを入れることで、チャネル抵抗とJFET抵抗のトレードオフの関係を改善することができ、素子の微細化を進めることができる。
実施の形態2.
図10は、図1に示す半導体装置(SiC縦型MOSFET)のソース領域4とベース領域5をイオン注入で形成するようにした、この発明の実施の形態2に係る半導体装置の製造方法を説明するための図である。図10に示すようなテーパ形状の注入マスク9を用いてイオン注入を行った場合、テーパの端部10では注入マスク9の下にもイオンが注入される。注入マスク9の下にイオンが注入される領域の幅はイオン注入の深さに比例する。ソース領域4に比べてベース領域5は深い注入を行うために、マスク9の下の領域でソース領域4の注入が行われず、ベース領域5の注入のみが行われる領域が形成される。この部分がMOSFETのチャネルとなる。また、ソース領域4及びベース領域5ともにテーパ形状となり、実施の形態1で述べたように微細化を行ったときにJFET抵抗Rjとチャネル抵抗Rchのトレードオフの関係を改善する効果がある。
チャネル長やベース領域5のテーパ角度は注入マスク9の材質とテーパ角度θで決まる。具体的に、注入マスク9として、(a)イオン注入の飛程がSiCと同じ材料を用いた場合と、(b)我々が現在試作に用いているSiO(注入飛程がSiCの1.7倍)の場合について、注入マスクの形状とチャネル長Lch、ベース領域5のテーパ角度の関係がどうなるかを図11と図12に示す。注入マスク9として、(a)イオン注入の飛程がSiCと同じ材料を用いた場合、図11に示すように、注入マスク9のテーパ角度θとpベース領域5のテーパ角度θは一致し、(b)SiOを用いた場合、図12に示すように、注入マスク9のテーパ角度θに比べてpベース領域5のテーパ角度θ’は、SiOの飛程はSiCの1.7倍となるので、1.7tanθ=tanθ’の関係から大きくなる。
前述した実施の形態1に記載の通り、車載用や産業用のインバータに用いられる耐圧1200Vの素子を作製する場合、pベース領域5のテーパ角度θとして30°〜60°が良く、より小さい30〜45°が好ましい。したがって、イオン注入の飛程がSiCと同じ材料を用いた場合、注入マスク9のテーパ角度θは30°〜60°、より好ましくは30〜45°が良く、注入マスク9がSiOの場合、注入マスク9のテーパ角度θ’は、1.7tanθ=tanθ’の関係から20°〜45°、より好ましくは20〜30°が良い。
また、注入マスク9を所望の形状に加工する方法として、注入マスク9として、SiOを用いる場合、レジストマスクを用いてSiOをドライエッチングするときにSiOとレジストのエッチングの選択比が大きければ、ドライエッチング時にSiOのみがエッチングされ、SiOの注入マスクの側面は垂直になるが、エッチングの選択比を小さくすると、SiOをドライエッチングしている間にレジストもエッチングされ、マスクとして用いているレジストの幅が小さくなる。このような条件でエッチングを行えば、SiOの注入マスクはテーパ形状となり、その角度は、SiOとレジストの選択比によって制御できる。
従って、実施の形態2によれば、上述した方法により、選択的な不純物のドーピングを、同一マスク9を用いたセルフアラインプロセスにより行うことが出来る。また、MOSFETのチャネル長やpベース領域5のテーパ角度は注入マスク9の形状により容易に制御でき、MOSFETの微細化を行う場合に有利である。さらに、pベース領域5のテーパ角度を付けることでチャネル抵抗RchとJFET抵抗Rjのトレードオフ関係を改善することができる。
実施の形態3.
図13は、この発明の実施の形態3により作製した半導体装置(SiC縦型MOSFET)を示す断面図である。基板7上にエピタキシャル成長したドリフト領域6中にイオン注入によりソース領域4、ベース領域5を形成し、ゲート酸化膜2、ゲート電極1、ソース電極3、ドレイン電極8を形成することでMOSFETを作製する。
図14は、この発明の実施の形態3に係る半導体装置の製造方法を説明するもので、ソース領域4とベース領域5をイオン注入で形成する方法を説明するための図である。図14に示すように、例えばNイオンを基板に対して垂直方向から注入すると共に、Alイオンを基板に対してNイオンに比べて注入角度の小さい斜め方向から注入すると、従来と同じ側面が垂直である注入マスク11を用いた場合、Nイオンは注入マスク11下には注入されず、Alイオンのみが注入マスク11下に注入される。この部分がMOSFETのチャネルとなる。また、注入マスク11の材料として、SiCよりイオン注入の飛程が長いSiOなどを用いた場合、ベース領域5がテーパ形状となり、実施の形態1で述べたように微細化を行ったときにJFET抵抗Rjとチャネル抵抗Rchのトレードオフの関係を改善する効果がある。
チャネル長やベース領域5のテーパ角度は注入マスク11の材質とイオン注入角度で決まる。具体的には、注入マスク11として、(a)イオン注入の飛程がSiCと同じ材料を用いた場合と、(b)我々が現在試作に用いているSiO(注入飛程がSiCの1.7倍)の場合について、イオン注入角度とチャネル長Lch、ベース領域5のテーパ角度の関係がどうなるかを図15と図16に示す。(a)イオン注入の飛程がSiCと同じ材料を用いた場合、図15に示すように、pベース領域5のテーパ角度はマスク形状に一致し、垂直となる。(b)SiOの場合、図16に示すように、pベース領域5にはテーパが形成され、テーパ角度θ’は0°より大きくなる。
ここで、前述した実施の形態1と同様に、MOSFETのパラメータとして車載用や産業用のインバータに用いられる耐圧1200Vの素子を想定して現在試作を行っているドリフト領域6のキャリア濃度1×1016cm−3、基板の厚さ=10μm、dp=0.9μm、dn=0.3μmとして注入角度の最適値を検討する。
まず、注入マスク11として、(a)イオン注入の飛程がSiCと同じ材料を用いた場合について考える。注入角度θによってpベース領域5の角度は変化しないのでJFET抵抗Rjは変化しない。また、イオン注入角度θに対してチャネル長Lchが計算でき、チャネル抵抗Rchが求められる。実施の形態1で述べたように、pベース領域5の間隔Ld1=2.5μmとしてイオン注入角度θに対するオン抵抗(=Rj+Rch)を求めると図17のようになる。ここでは、Ld1=2.5μmの場合を示したが、pベース領域5の間隔Ld1がいくらの値であっても注入角度θに対して単調にオン抵抗が下がっている傾向はいずれも同じである。つまり、注入角度θが大きくチャネル長Lchが小さい方がオン抵抗は下がる。しかし、チャネル長Lchが小さくなると、実施の形態1で述べたのと同様に、パンチスルーが生じ、耐圧が下がってしまう。すなわち、図15の場合、チャネル長Lchは、Lch=dp・cosθと表すことができ、Lp=Lch=0.3μm以下でパンチスルーが生じる。このことを考慮すると、間隔Lpを0.3μm以上にするには、イオン注入角度θを70°以下にする必要がある。
以上をまとめると、注入マスク11として、(a)イオン注入の飛程がSiCと同じ材料を用いた場合、イオン注入角の最適値はθが70°以下であり、マージンを考慮して注入角度の大きい60°〜70°とするのが好ましい。
次に、注入マスク11として、(b)SiO(注入飛程がSiCの1.7倍)を用いた場合について考える。イオン注入角度θに対して、チャネル長Lch、pベース領域5のテーパ角度θ’が計算できる。実施の形態1で述べたように、Ld1=2.5μmとしてテーパ角度θ’に対してLd2を計算し、JFET抵抗RjはLd2で決まると仮定として、JFET抵抗Rjを図4から求める。チャネル抵抗Rchについてもチャネル長Lchから同様に計算するとイオン注入角度θに対するオン抵抗(=JFET抵抗Rj+チャネル抵抗Rch)は図18のようになる。
ここでは、Ld1=2.5μmの場合を示したが、Ld1=2〜4μmであれば、注入角度θに対して単調にオン抵抗が下がっている傾向は何れも同じである。つまり、注入角度θが大きくチャネル長Lchが小さい方がオン抵抗が下がり、JFET抵抗Rjが変化する影響は小さい。また、パンチスルーについて検討すると、Lpを0.3μm以上にするには注入角度θを75°以下にする必要がある。すなわち、図16の場合、Lch=1.7dp・cosθ、tanθ=0.7cotθ’、Lp=Lch・cosθ’−dn・sinθ’と表すことができ、Lp=0.3μm以下でパンチスルーが生じる。このことを考慮すると、間隔Lpを0.3μm以上にするには、イオン注入角度θを75°以下にする必要がある。
以上をまとめると、注入マスク11として、(b)SiO(注入飛程がSiCの1.7倍)を用いた場合、イオン注入角度の最適値はθが75°以下であり、マージンを考慮して注入角度の大きい65°〜75°とするのが好ましい。
また、実際のイオン注入においては、注入角度を基板のオリエンテーションフラットを利用して注入マスクの向きに合わせて基板を傾けるだけでイオン注入角度を制御できる。図14では、Alの注入を左右の異なる2つの角度から注入しているが、左右それぞれ2つ以上の異なる注入角度でイオン注入しても良い。また、基板を左右に傾けるだけでなく、イオン注入時に基板を傾けて回転させれば1回の注入で図14と同じ注入を実現できる。
従って、実施の形態3によれば、上述した法により、選択的な不純物のドーピングを同一マスクを用いたセルフアラインプロセスにより行うことが出来る。特に、MOSFETのチャネル長は、イオン注入の深さや角度により容易に制御でき、MOSFETの微細化を行う場合、従来のイオン注入に異なるマスクを用いる場合に比べて有利である。また、注入マスクとしてイオン注入の飛程がSiCより長い材料を用いれば、pベース領域5にテーパを形成することができ、MOSFETの微細化を行う場合にチャネル抵抗RchとJFET抵抗Rjのトレードオフ関係を改善することができる。
実施の形態4.
図19は、この発明の実施の形態4により作製した半導体装置(SiC縦型MOSFET)を示す断面図である。基板7上にエピタキシャル成長したドリフト領域6中にイオン注入によりソース領域4、ベース領域5を形成し、ゲート酸化膜2、ゲート電極1、ソース電極3、ドレイン電極8を形成することでMOSFETを作製する。
図20は、この発明の実施の形態4に係る半導体装置の製造方法を説明するもので、ソース領域4とベース領域5をイオン注入で形成する方法を説明するための図である。図20に示すように、テーパ形状の注入マスク9を用いて基板に対して垂直方向と斜め方向からのイオン注入を行うことで、前述した実施の形態2,3と同様に、注入マスク9下にベース領域5のみが注入される領域を形成する。この部分がMOSFETのチャネルとなる。チャネルの長さ、pベース領域5のテーパ角度は、イオン注入の深さと注入角度、注入マスクの形状(テーパの角度)により制御できる。
従って、実施の形態4によれば、上述した方法により、選択的な不純物のドーピングを同一マスクを用いたセルフアラインプロセスにより行うことが出来る。特に、実施の形態2,3に比べてチャネル長やpベース領域5のテーパ角度を制御するパラメータが多く、MOSFETの微細化を容易に行うことが出来、かつチャネル抵抗RchとJFET抵抗Rjのトレードオフ関係を改善することができる。
実施の形態5.
図21は、図13に示す半導体装置(SiC縦型MOSFET)のソース領域4とベース領域5をイオン注入で形成するようにした、この発明の実施の形態5に係る半導体装置の製造方法を説明するための図である。図21に示すように、ソース領域4とベース領域5のいずれも基板に対して斜め方向からイオン注入で作製する。注入角度θが小さい方がマスク10下に注入される領域の幅が大きくなるのでソース領域4よりもベース領域5のイオン注入角度を小さくすれば、マスク10下でベース領域5のみが注入されるところが形成される。この部分がMOSFETのチャネルとなる。チャネルの長さは、実施の形態3と同様に、イオン注入の深さと注入角度により制御できる。
従って、実施の形態5によれば、上述した方法により、選択的な不純物のドーピングを同一マスクを用いたセルフアラインプロセスにより行うことが出来る。特に、MOSFETのチャネル長は、イオン注入の深さや角度により容易に制御でき、MOSFETの微細化を行う場合、従来のイオン注入に異なるマスクを用いる場合に比べて有利である。また、同一マスクの材料としてイオン注入の飛程がSiCより長い材料を用いれば、pベース領域5にテーパを形成することができ、MOSFETの微細化を行う場合にチャネル抵抗RchとJFET抵抗Rjのトレードオフ関係を改善することができる。
実施の形態6.
図22は、図19に示す半導体装置(SiC縦型MOSFET)のソース領域4とベース領域5をイオン注入で形成するようにした、この発明の実施の形態6に係る半導体装置の製造方法を説明するための図である。図22に示すように、テーパ形状の注入マスク9を用いて基板に対してソース領域4とベース領域5のいずれも基板に対して斜め方向からイオン注入で作製する。注入角度θが小さい方がマスク9下に注入される領域の幅が大きくなるのでソース領域4よりもベース領域5のイオン注入角度を小さくすれば、マスク9下でベース領域5のみが注入されるところが形成される。この部分がMOSFETのチャネルとなる。注入マスクがテーパ形状である効果も加わり、チャネルの長さやpベース領域5のテーパ角度は、イオン注入の深さと注入角度、注入マスクの形状(テーパの角度)により制御できる。
従って、実施の形態6によれば、上述した方法により、選択的な不純物のドーピングを同一マスクを用いたセルフアラインプロセスにより行うことが出来る。特に実施の形態2,3に比べてチャネル長、pベース領域5のテーパ角度を制御するパラメータが多く、MOSFETの微細化を容易に行うことが出来る。また、pベース領域5のテーパ角度を付けることでチャネル抵抗RchとJFET抵抗Rjのトレードオフ関係を改善することができる。
1 ゲート電極、2 ゲート酸化膜、3 ソース電極、4 ソース領域、5 ベース領域、6 ドリフト領域、7 基板、8 ドレイン電極、9,10 注入マスク。

Claims (8)

  1. エピタキシャル成長したSiCのドリフト領域の表面上に、前記表面に対する法線からの角度として30°以上60°以下のテーパ角度を有し、イオン注入の飛程がSiCと同じ材料を用いたイオン注入マスクを使用して、前記表面を介してSiCの前記エピタキシャル層に第1のイオンを注入することにより、前記SiCのドリフト領域に第1の導電型を有するpベース領域を形成することと、
    前記イオン注入マスクを使用して、前記表面を介して前記SiCのドリフト領域に第2のイオンを注入することにより、前記表面に対する法線からの角度として30°以上60°以下の範囲内でテーパ角度を有し、前記pベース領域内に第2の導電型を有するソース領域を形成することと、
    前記pベース領域および前記ソース領域を形成した後に、前記表面側において、前記ドリフト領域の上部、および前記ドリフト領域の両端に設けられた前記pベース領域の上部にゲート電極を形成するとともに、前記表面と反対側の裏面側において、ドレイン電極を形成することと
    を備えるSiCを用いた縦型MOSFETの製造方法。
  2. 前記表面に対する法線に対し傾斜方向に沿って第1のイオンを注入することと、
    表面に対する法線に沿って第2のイオンを注入することと
    を含む請求項1に記載のSiCを用いた縦型MOSFETの製造方法。
  3. 前記pベース領域と前記ソース領域の両方が、前記表面に対する法線からの角度として30°以上60°以下の範囲内でテーパ角度を有するように、前記表面に対する法線に対し傾斜する各角度で前記第1と第2のイオンを注入することを含む請求項1に記載のSiCを用いた縦型MOSFETの製造方法。
  4. エピタキシャル成長したSiCのドリフト領域の表面上に、前記表面に対する法線からの角度として20°以上45°以下のテーパ角度を有する、SiOマスクをイオン注入マスクとして使用して、前記表面を介してSiCの前記エピタキシャル層に第1のイオンを注入することにより、前記SiCのドリフト領域に第1の導電型を有するpベース領域を形成することと、
    前記イオン注入マスクを使用して、前記表面を介して前記SiCのドリフト領域に第2のイオンを注入することにより、前記表面に対する法線からの角度として30°以上60°以下の範囲内でテーパ角度を有し、前記pベース領域内に第2の導電型を有するソース領域を形成することと、
    前記pベース領域および前記ソース領域を形成した後に、前記表面側において、前記ドリフト領域の上部、および前記ドリフト領域の両端に設けられた前記pベース領域の上部にゲート電極を形成するとともに、前記表面と反対側の裏面側において、ドレイン電極を形成することと
    を備えるSiCを用いた縦型MOSFETの製造方法。
  5. 前記表面に対する法線に対し傾斜方向に沿って第1のイオンを注入することと、
    表面に対する法線に沿って第2のイオンを注入することと
    を含む請求項4に記載のSiCを用いた縦型MOSFETの製造方法。
  6. 前記pベース領域と前記ソース領域の両方が、前記表面に対する法線からの角度として30°以上60°以下の範囲内でテーパ角度を有するように、前記表面に対する法線に対し傾斜する各角度で前記第1と第2のイオンを注入することを含む請求項4に記載のSiCを用いた縦型MOSFETの製造方法。
  7. エピタキシャル成長したSiCのドリフト領域の表面上に、前記SiCのドリフト領域の表面に対する法線にほぼ平行な側面を有する、イオン注入の飛程がSiCと同じ材料を用いたマスクをイオン注入マスクとして使用して、前記表面に対する法線からの角度として70°以下の角度を形成する方向に前記表面を介して前記SiCのドリフト領域に第1のイオン注入することにより、前記SiCのドリフト領域内に第1の導電型を持つpベース領域を形成することと、
    前記イオン注入マスクを使用して、前記法線にほぼ平行な方向に前記表面を介して前記SiCの層に第2のイオンを注入することにより、前記表面に沿って測定される前記pベース領域のチャネル長が少なくとも0.3ミクロンであるように、前記ベース領域内の前記ドリフト領域と接する面と反対側の面に、第2の導電型を有するソース領域を形成することと、
    前記pベース領域および前記ソース領域を形成した後に、前記表面側において、前記ドリフト領域の上部、および前記ドリフト領域の両端に設けられた前記pベース領域の上部にゲート電極を形成するとともに、前記表面と反対側の裏面側において、ドレイン電極を形成することと
    を備えるSiCを用いた縦型MOSFETの製造方法。
  8. エピタキシャル成長したSiCのドリフト領域の表面上に、前記SiCのドリフト領域の表面に対する法線にほぼ平行な側面を有する、SiOマスクをイオン注入マスクとして使用して、前記表面に対する法線からの角度として75°以下の角度を形成する方向に前記表面を介して前記SiCのドリフト領域に第1のイオンを注入することにより、前記SiCのドリフト領域内に第1の導電型を持つpベース領域を形成することと、
    前記イオン注入マスクを使用して、前記法線にほぼ平行な方向に前記表面を介して前記SiCのドリフト領域に第2のイオンを注入することにより、前記ドリフト領域との間隔に相当する前記pベース領域の厚みが少なくとも0.3ミクロンの厚さをもつように、前記pベース領域内の前記ドリフト領域と接する面と反対側の面に、第2の導電型を有するソース領域を形成することと、
    前記pベース領域および前記ソース領域を形成した後に、前記表面側において、前記ドリフト領域の上部、および前記ドリフト領域の両端に設けられた前記pベース領域の上部にゲート電極を形成するとともに、前記表面と反対側の裏面側において、ドレイン電極を形成することと
    を備えるSiCを用いた縦型MOSFETの製造方法。
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