JP5365551B2 - 内燃機関制御装置 - Google Patents

内燃機関制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5365551B2
JP5365551B2 JP2010049088A JP2010049088A JP5365551B2 JP 5365551 B2 JP5365551 B2 JP 5365551B2 JP 2010049088 A JP2010049088 A JP 2010049088A JP 2010049088 A JP2010049088 A JP 2010049088A JP 5365551 B2 JP5365551 B2 JP 5365551B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
combustion engine
internal combustion
ram
core
cylinder pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010049088A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011185117A (ja
Inventor
竜路 岡村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2010049088A priority Critical patent/JP5365551B2/ja
Publication of JP2011185117A publication Critical patent/JP2011185117A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5365551B2 publication Critical patent/JP5365551B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、内燃機関制御装置に関する。
上記技術分野の内燃機関制御装置として、種々の構成を採用したものが提案されている。例えば、特許文献1には、車両の内燃機関の制御のうちクランク角同期による処理を行うクランク角同期処理部と時間同期による処理を行う時間同期処理部とを別々に備えることで、クランク角同期の処理と時間同期の処理とが互いに干渉することを防止する内燃機関制御装置が記載されている。
特開2006−17054号公報
ところで、前述のような内燃機関制御装置においては、更なる利便性の向上のため、内燃機関の早期始動すなわち始動時間の短縮が強く望まれている。
そこで、本発明は、内燃機関の始動時間の短縮を図ることができる内燃機関制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、複数のコアを有し、内燃機関の制御に関する演算を行うマルチコアプロセッサを備えた内燃機関制御装置であって、内燃機関の状態に関する内燃機関状態量を検出する状態量検出手段と、状態量検出手段の検出した内燃機関状態量に基づいて内燃機関の制御量を演算する第1のコアと、内燃機関の制御を行う第2のコアと、第1のコアに付随する第1のRAM[Random Access Memory]と、第2のコアに付随する第2のRAMと、状態量検出手段による内燃機関状態量の検出信号をAD変換する第1の変換手段と、第1の変換手段がAD[Analog to Digital]変換した内燃機関状態量の検出信号を第1のRAM又は第2のRAMに書き込ませる書き込み手段と、を備え、通常制御時において、書き込み手段は第1の変換手段がAD変換した内燃機関状態量の検出信号を第1のRAMに書き込み、第1のコアが第1のRAMに書き込まれた内燃機関状態量の検出信号に基づいて演算した制御量に基づいて第2のコアが内燃機関の制御を行い、始動制御時において、書き込み手段は第1の変換手段がAD変換した内燃機関状態量の検出信号を第2のRAMに書き込み、第2のコアが第2のRAMに書き込まれた内燃機関状態量の検出信号に基づいて演算した制御量に基づいて、第2のコアが内燃機関の始動制御を行うことを特徴とする。ここで、第1のRAMが第1のコアに付随するとは、第1のコアと第1のRAMとが専用バスで接続されている状態をいう他、第1のコアと共通バスのみで接続されている場合であっても第1のコアが第1のRAMに対して優先的なアクセスが可能になっている状態等も含む。
本発明に係る内燃機関制御装置によれば、複数のコアに演算処理を分担させるマルチコアプロセッサにおいて、内燃機関の通常制御時に第1のコアが演算した内燃機関の制御量に基づいて第2のコアが内燃機関の制御を行うことで演算処理が適切に分担され、処理能力の向上を図ることができる。しかも、内燃機関の始動制御時においては、第2のコアが制御量の演算と内燃機関の始動制御との両方の処理を行うことにより、内燃機関状態量が第1のコア及び第1のRAMを経由することによる通信時間の遅れがなくなるので、内燃機関の始動時間の短縮を図ることができる。また、この内燃機関制御装置では、内燃機関の始動制御時において第1の変換手段がAD変換した内燃機関状態量の検出信号を第2のRAMに書き込ませるため、第2のコアは自身に付随する第2のRAMから内燃機関状態量の検出信号を読み込んで制御量の演算を行うことができる。従って、この内燃機関制御装置によれば、第2のコアに付随しない第1のRAM等に内燃機関状態量の検出信号が書き込まれる場合と比べて、第2のコアは内燃機関状態量の検出信号を高速で読み込むことができるので、第2のコアによる制御量の演算速度を向上させることができる。このことは内燃機関の始動時間の短縮に寄与する。
また、本発明に係る内燃機関制御装置においては、内燃機関状態量は内燃機関が有する複数の気筒の筒内圧であり、第1のコア及び第2のコアは、内燃機関の通常制御時において、複数の気筒の筒内圧に基づいて内燃機関の制御量を演算し、第1のコアの演算した制御量と第2のコアの演算した制御量との比較に基づいて異常があるか否かを判定することが好ましい。
この内燃機関制御装置によれば、内燃機関の通常制御時において第1のコアで内燃機関の制御量を演算する際に、第2のコアでも内燃機関の制御量の演算を行うことにより、第1のコアで演算された内燃機関の制御量と第2のコアで演算された内燃機関の制御量との比較に基づいて装置の異常を判定することが可能になる。従って、この内燃機関制御装置によれば、異常を判定して対処することが可能になるので、装置に対する信頼性の向上を図ることができる。
或いは、本発明に係る内燃機関制御装置においては、状態量検出手段の検出した内燃機関状態量をAD変換する第2の変換手段を更に備え、内燃機関状態量は内燃機関が有する複数の気筒の筒内圧であり、第1の変換手段は、複数の気筒の各々の筒内圧の検出信号をAD変換し、第2の変換手段は、複数の気筒の筒内圧の検出信号を足し合わせた信号をAD変換し、書き込み手段は、第1の変換手段がAD変換した検出信号を第1のRAMに書き込ませると共に、第2の変換手段がAD変換した検出信号を足し合わせた信号を第2のRAMに書き込ませ、第1のコアは、第1のRAMに書き込まれた検出信号に基づいて内燃機関の制御量を演算し、第2のコアは、第2のRAMに書き込まれた検出信号を足し合わせた信号に基づいて内燃機関の制御量を演算し、第1のコアの演算した制御量と第2のコアの演算した制御量との比較に基づいて異常があるか否かを判定することが好ましい。
この内燃機関制御装置によれば、第1の変換手段及び第1のRAMを介して第1のコアで演算された内燃機関の制御量と第2の変換手段及び第2のRAMを介して第2のコアで演算された内燃機関の制御量との比較に基づいて異常を判定するので、変換手段、RAM、コアの全要素の異常の有無について効率的に判定することができる。しかも、複数の気筒の燃焼タイミングがそれぞれ異なり筒内圧の変化も気筒ごとに相違するため複数の気筒の筒内圧の検出信号を足し合わせた信号から内燃機関の制御量を演算可能であることに基づき、第2の変換手段に入力される信号を一つにまとめることで、第2の変換手段の入力チャンネル数を少なくすることができる。従って、この内燃機関制御装置によれば、第2の変換手段の入力チャンネル数を少なくすることができるので、装置の構成の簡素化及び低コスト化を図ることができる。
本発明によれば、内燃機関の始動時間の短縮を図ることができる。
本発明に係る内燃機関制御装置の一実施形態を示すブロック図である。 内燃機関制御装置のCPUの処理の流れを示すフローチャートである。 始動制御時の処理の流れを示すフローチャートである。 通常制御時の処理の流れを示すフローチャートである。 高回転制御時の処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示されるように、本実施形態に係る内燃機関制御装置1は、車両の内燃機関の制御を行うものである。本実施形態では、内燃機関として4気筒のレシプロエンジンを制御する場合について説明する。内燃機関制御装置1は、装置全体を統括的に制御するECU[Electronic Control Unit]2を備えている。
ECU2は、クランクセンサ3、第1の筒内圧センサ4、第2の筒内圧センサ5、第3の筒内圧センサ6,及び第4の筒内圧センサ7と接続されている。クランクセンサ3は、内燃機関のクランク軸の回転角を検出するセンサである。クランクセンサ3が出力するクランク角信号は、例えば角度10CAで一周期のパルス信号として出力され、ECU2に入力される。
第1の筒内圧センサ4、第2の筒内圧センサ5、第3の筒内圧センサ6,及び第4の筒内圧センサ7は、内燃機関の4つの気筒にそれぞれ設けられ、気筒の筒内圧を検出するセンサである。筒内圧センサ4〜7の出力する筒内圧信号は、ECU2に入力され、所定の検出タイミングでサンプリングされる。筒内圧センサ4〜7は、特許請求の範囲に記載の状態量検出手段として機能し、気筒の筒内圧は特許請求の範囲に記載の内燃機関状態量に相当する。
また、ECU2は、内燃機関の制御に関する演算処理を行うCPU[Central Processing Unit]10を有している。CPU10は、2つのCPUコア11,12を有するデュアルコアプロセッサである。このCPU10には、LPF[Low Pass Filter]によってフィルタリングされた筒内圧センサ4〜7の筒内圧信号とクランクセンサ3のクランク角信号とが入力される。
また、CPU10は、第1のCPUコア11、第2のCPUコア12、第1のRAM[Random Access Memory]13、第2のRAM14、及びROM[Read Only Memory]15を有している。さらに、CPU10は、第1のADC[Analog to Digital Converter]16、第2のADC17、タイマ18、クランクタイマ19、DMAC[Direct Memory Access Controller]20、及び設定切り替え回路21を有している。CPU10内の各構成要素は内部バスを介して互いに接続されている。
第1のCPUコア11は、筒内圧センサ4〜7から入力された筒内圧信号に基づいて、内燃機関の筒内圧制御量を演算するCPS[Cylinder Pressure Sensor]コアである。このような筒内圧制御量には、例えば点火制御に用いられる点火タイミング制御量等が含まれる。第1のCPUコア11は、演算した内燃機関の制御量を第1のCPUコア11自身に付随する第1のRAM13に書き込む。ここで、第1のRAM13が第1のCPUコア11に付随するとは、第1のCPUコア11と第1のRAM13とが専用バスで接続されている状態をいう他、第1のCPUコア11と共通バスのみで接続されている場合であっても第1のCPUコア11が第1のRAM13に対して優先的なアクセスが可能になっている状態等も含む。
第2のCPUコア12は、内燃機関の制御を行う内燃機関制御コアである。第2のCPUコア12は、設定切り替え回路21の設定に応じて、筒内圧センサ4〜7から入力された筒内圧信号に基づき筒内圧制御量を演算する。第2のCPUコア12は、演算した筒内圧制御量を第2のCPUコア12に付随する第2のRAM14に書き込む。第2のCPUコア12は、第1のRAM13又は第2のRAM14に書き込まれた筒内圧制御量に基づいて内燃機関の制御を実行する。第2のCPUコア12及び第1のCPUコア11は、主記憶装置として機能するROM15から各種アプリケーションプログラムをロードすることで各種演算処理や制御を実行する。
また、第2のCPUコア12は、設定切り替え回路21の設定に応じて、筒内圧センサ4〜7から入力された筒内圧信号に基づき筒内圧制御量の簡略演算を実行する。簡略演算とは、通常の演算より演算行程の一部が簡略化された演算時間の短い演算である。簡略演算の実行後、第2のCPUコア12は、第1のRAM13及び第2のRAM14にそれぞれ書き込まれた筒内圧制御量、すなわち第1のCPUコア11の演算した筒内圧制御量と第2のCPUコア12の演算した筒内圧制御量との差分が所定の閾値以下であるか否かを判定する。
第2のCPUコア12は、第1のCPUコア11の演算した筒内圧制御量と第2のCPUコア12の演算した筒内圧制御量との差分が所定の閾値以下であると判定した場合、CPU10に異常はないと判断して内燃機関の制御を続ける。第2のCPUコア12は、第1のCPUコア11の演算した筒内圧制御量と第2のCPUコア12の演算した筒内圧制御量との差分が所定の閾値を超えていると判定した場合、CPU10に異常があると判断して内燃機関の制御を中止する。
第1のADC16は、筒内圧センサ4〜7の各々に対応した4つの筒内圧用入力チャンネルを有している。第1のADC16は、筒内圧センサ4〜7の各々から入力された筒内圧信号のAD[Analog to Digital]変換を行う。第1のADC16は、タイマ18の時間同期又はクランクタイマ19のクランク角同期によりAD変換を行う。クランクタイマ19は、クランクセンサ3のクランク角信号に応じてクランク角同期の処理を行う。第1のADC16は、特許請求の範囲に記載の第1の変換手段として機能する。
第2のADC17は、筒内圧センサ4〜7から出力された筒内圧信号が足し合わされて入力される1つの筒内圧用入力チャンネルを有している。第2のADC17は、タイマ18の時間同期により筒内圧センサ4〜7を足し合わせた筒内圧信号のAD変換を行う。第2のADC17は、特許請求の範囲に記載の第2の変換手段として機能する。
DMAC20は、第1のCPUコア11及び第2のCPUコア12を介さないデータ転送方式であるDMA[Direct Memory Access]を実現する制御ユニットである。DMAC20は、第1のADC16のAD変換した筒内圧信号を第1のADC16から第1のRAM13又は第2のRAM14に直接書き込ませる。また、DMAC20は、第2のADC17のAD変換した筒内圧信号を第2のADC17から第1のRAM13に直接書き込ませる。DMAC20は、特許請求の範囲に記載の書き込み手段として機能する。
設定切り替え回路21は、クランクセンサ3のクランク角信号に基づいて、内燃機関が始動制御、通常制御、及び高回転制御のいずれの制御状態であるかを判定する。設定切り替え回路21は、内燃機関が始動制御時であると判定した場合、始動制御設定処理を行う。設定切り替え回路21は、始動制御設定処理において、第1のADC16がタイマ18の時間同期により筒内圧信号のAD変換を開始すると共に、DMAC20が第1のADC16のAD変換した筒内圧信号を第2のRAM14に書き込ませるように設定を切り替える。
また、設定切り替え回路21は、内燃機関が通常制御時であると判定した場合、通常制御設定処理を行う。設定切り替え回路21は、通常制御設定処理において、第1のADC16がクランクタイマ19のクランク角同期により筒内圧信号のAD変換を開始すると共に、DMAC20が第1のADC16のAD変換した筒内圧信号を第1のRAM13に書き込ませるように設定を切り替える。同時に、設定切り替え回路21は、第2のADC17がタイマ18の時間同期により筒内圧信号のAD変換を開始すると共に、DMAC20が第2のADC17のAD変換した筒内圧信号を第1のRAM13に書き込ませるように設定を切り替える。
また、設定切り替え回路21は、内燃機関が高回転制御時であると判定した場合、高回転制御を行う。設定切り替え回路21は、高回転制御設定処理において、内燃機関の回転数から第1のCPUコア11及び第2のCPUコア12に対する演算処理の分担割合を決定する。分担割合の決定には、例えば回転数に応じた第1のCPUコア11及び第2のCPUコア12の処理負荷状況を考慮して、最適な処理状況となるように回転数と分担割合とを関連付けた分担割合マップデータが用いられる。設定切り替え回路21は、第1のADC16がクランクタイマ19のクランク角同期により筒内圧信号のAD変換を開始すると共に、決定した分担割合に応じて、DMAC20が第1のADC16のAD変換した筒内圧信号を第1のRAM13又は第2のRAM14に書き込ませるように設定を切り替える。この設定切り替え回路21では、ソフトウェア的な設定の切り替えではなく、より信頼性の高いハード的な設定の切り替えが実現される。
次に、上述した内燃機関制御装置1のCPU10における処理の流れについて図面を参照して説明する。
図2に示されるように、内燃機関制御装置1のCPU10には、まずクランクセンサ3のクランク角信号が入力される(S1)。なお、筒内圧センサ4〜7の筒内圧信号は、所定の検出タイミングで継続的にCPU10に入力されている。CPU10の設定切り替え回路21は、入力されたクランクセンサ3のクランク角信号に基づいて、内燃機関が始動制御時であるか否かを判定する(S2)。
図3に示されるように、設定切り替え回路21は、内燃機関が始動制御時であると判定した場合、始動制御設定処理を行う(S3)。始動制御設定処理の後、タイマ18の時間と同期した第1のADC16による筒内圧信号のAD変換処理が行われる(S4)。第1のADC16のAD変換した筒内圧信号はDMAC20により第2のRAM14に直接書き込まれる。
その後、第2のCPUコア12は、第2のRAM14に書き込まれた筒内圧信号に基づき内燃機関の筒内圧制御量を演算する(S5)。第2のCPUコア12は、演算した筒内圧制御量を第2のCPUコア12に付随する第2のRAM14に書き込む。第2のCPUコア12は、第2のRAM14に書き込まれた筒内圧制御量に基づいて内燃機関の始動制御を実行する(S6)。始動制御の実行後、S1に戻る。
一方、図2に示されるように、設定切り替え回路21は、S2において内燃機関が始動制御時ではないと判定した場合、クランクセンサ3のクランク角信号に基づいて内燃機関が通常制御時であるか否かを判定する(S7)。
図4に示されるように、設定切り替え回路21は、内燃機関が通常制御時であると判定した場合、通常制御設定処理を行う(S8)。通常制御設定処理の後、クランクタイマ19のクランク角と同期した第1のADC16による筒内圧信号のAD変換処理が行われる(S9)。第1のADC16のAD変換した筒内圧信号はDMAC20により第1のRAM13に直接書き込まれる。その後、第1のCPUコア11は、第1のRAM13に書き込まれた筒内圧信号に基づき内燃機関の筒内圧制御量を演算する(S10)。第1のCPUコア11は、演算した筒内圧制御量を第1のRAM13に書き込む。
同様に、S8の通常制御設定処理の後、タイマ18の時間と同期した第2のADC17による筒内圧信号(各気筒分の信号を足し合わせた信号)のAD変換処理が行われる(S11)。第2のADC17のAD変換した筒内圧信号はDMAC20により第2のRAM14に直接書き込まれる。その後、第2のCPUコア12は、第2のRAM14に書き込まれた筒内圧信号に基づき内燃機関の筒内圧制御量の簡略演算を行う(S12)。第2のCPUコア12は、演算した筒内圧制御量を第2のRAM14に書き込む。
その後、第2のCPUコア12は、第1のRAM13及び第2のRAM14にそれぞれ書き込まれた筒内圧制御量、すなわち第1のCPUコア11の演算した筒内圧制御量と第2のCPUコア12の演算した筒内圧制御量との差分が所定の閾値以下であるか否かを判定する(S13)。
第2のCPUコア12は、第1のCPUコア11の演算した筒内圧制御量と第2のCPUコア12の演算した筒内圧制御量との差分が所定の閾値以下であると判定した場合、CPU10に異常はないと判断して内燃機関の通常制御を実行する(S14)。通常制御の実行後、S1に戻る。また、第2のCPUコア12は、第1のCPUコア11の演算した筒内圧制御量と第2のCPUコア12の演算した筒内圧制御量との差分が所定の閾値を超えていると判定した場合、CPU10に異常があると判断して内燃機関の制御を中止する(S15)。
図5に示されるように、設定切り替え回路21は、S7において内燃機関が通常制御時ではないと判定した場合、内燃機関は高回転制御時であると判定して、高回転制御設定処理を行う(S16)。高回転制御設定処理では、第1のCPUコア11及び第2のCPUコア12に対する演算処理の分配割合が内燃機関の回転数に応じて決定される。
高回転制御設定処理の後、クランクタイマ19のクランク角と同期した第1のADC16による筒内圧信号のAD変換処理が行われる(S17)。その後、設定切り替え回路21の決定した演算処理の分配割合に応じて、第1のADC16のAD変換した筒内圧信号をDMAC20が第1のRAM13又は第2のRAM14に書き込ませる。
第1のCPUコア11及び第2のCPUコア12は、それぞれ第1のRAM13及び第2のRAM14に分配して書き込まれた筒内圧信号に基づいて筒内圧制御量の演算を行う(S18)。第1のCPUコア11は、演算した筒内圧制御量を第1のRAM13に書き込む。第2のCPUコア12は、演算した筒内圧制御量を第2のRAM14に書き込む。その後、第2のCPUコア12は、第2のRAM14に書き込まれた筒内圧制御量に基づいて内燃機関の高回転制御を実行する(S19)。高回転制御の実行後、S1に戻る。
次に、上述した内燃機関制御装置1の作用効果について説明する。
本実施形態に係る内燃機関制御装置1によれば、2つのCPUコア11,12に演算処理を分担させるマルチコアプロセッサとして機能するCPU10において、内燃機関の通常制御時には第1のCPUコア11が気筒の圧力に基づいて内燃機関の筒内圧制御量の演算を行い、第2のCPUコア12が筒内圧制御量に基づいて内燃機関の制御を行うことで演算処理が分担され、処理能力の向上を図ることができる。さらに、内燃機関の始動制御時には第2のCPUコア12が筒内圧制御量の演算と内燃機関の始動制御との両方の処理を行うので、筒内圧信号が第1のCPUコア11及び第1のRAMを経由することによる通信時間の遅れがなくなり、内燃機関の始動時間の短縮を図ることができる。その結果、例えばアイドリングストップ機能を有する車両においては、内燃機関の再起動のスムーズさを向上させることができる。また、本発明によれば、スタータ動作用の電池容量を削減することが可能になり、車両の低コスト化が図られる。
また、この内燃機関制御装置1によれば、内燃機関の始動制御時において第1のADC16がAD変換した筒内圧信号を第2のRAM14に書き込ませるので、第2のCPUコア12は自身に付随する第2のRAM17から筒内圧信号を読み込んで筒内圧制御量の演算を行うことができる。従って、この内燃機関制御装置1によれば、第2のCPUコア12に付随しない第1のRAM13等に筒内圧信号が書き込まれる場合と比べて、第2のCPUコア12は筒内圧信号を高速で読み込むことができるので、第2のCPUコア12による筒内圧制御量の演算速度を向上させることができる。このことは内燃機関の始動時間の短縮に寄与する。
さらに、この内燃機関制御装置1によれば、内燃機関の通常制御時において第1のCPUコア11で内燃機関の制御量を演算する際に、第2のCPUコア12でも内燃機関の制御量の演算を行うことにより、第1のCPUコア11で演算された内燃機関の筒内圧制御量と第2のCPUコア12で演算された内燃機関の筒内圧制御量との比較に基づいて装置の異常を判定することが可能になる。しかも、第1のADC16及び第1のRAM13を介して第1のCPUコア11で演算された内燃機関の筒内圧制御量と第2のADC17及び第2のRAM14を介して第2のCPUコア12で演算された内燃機関の筒内圧制御量との比較に基づいて異常を判定するので、CPUコア11,12、RAM13,14、ADC16,17の全要素の異常の有無について効率的に判定することができる。従って、この内燃機関制御装置1によれば、異常を判定して対処することが可能になるので、装置に対する信頼性の向上を図ることができる。
また、この内燃機関制御装置1によれば、4つの気筒の燃焼タイミングがそれぞれ異なり筒内圧の変化も気筒ごとに相違するため4つの気筒の筒内圧信号を足し合わせた信号から内燃機関の筒内圧制御量を演算可能であることに基づき、第2のADC17に入力される信号を一つにまとめることで、第2のADC17の入力チャンネル数を少なくすることができる。従って、この内燃機関制御装置1によれば、第2のADC17の入力チャンネル数を少なくすることができるので、装置の構成の簡素化及び低コスト化を図ることができる。
さらに、この内燃機関制御装置1によれば、内燃機関の高回転制御において、第1のCPUコア11及び第2のCPUコア12に筒内圧制御量の演算処理を処理負荷状況に応じて適切に分担させることで、処理負荷を低減させ、高回転制御における信頼性の高い筒内圧制御を実現することができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上述した実施形態では、内燃機関として4気筒のレシプロエンジンを制御する場合について説明したが、気筒数は4つのものに限られず、また駆動源としてのモータを備えたハイブリッドエンジン等に対しても好適に適用可能である。
また、CPUコアの数は二個に限られず、三個以上であっても良い。さらに、特許請求の範囲に記載の内燃機関状態量は、気筒の筒内圧に限られない。
また、第1のCPUコア11及び第2のCPUコア12がADCやRAMを共通する構成であっても良い。このように、ADCやRAMが共通であっても、第1のCPUコア11及び第2のCPUコア12がそれぞれ筒内圧制御量を演算し、各CPUコア11,12の演算した筒内圧制御量を比較して異常を検出することで、第1のCPUコア11及び第2のCPUコア12並びに共通しない構成要素について異常があるか否かを適切に判定できる。
1…内燃機関制御装置 2…ECU 3…クランクセンサ 4〜7…筒内圧センサ(状態量検出手段) 10…CPU(マルチコアプロセッサ) 11…第1のCPUコア 12…第2のCPUコア 13…第1のRAM 14…第2のRAM 16…第1のADC(第1の変換手段) 17…第2のADC(第2の変換手段) 20…DMAC(書き込み手段) 21…設定切り替え回路

Claims (3)

  1. 複数のコアを有し、内燃機関の制御に関する演算を行うマルチコアプロセッサを備えた内燃機関制御装置であって、
    前記内燃機関の状態に関する内燃機関状態量を検出する状態量検出手段と、
    前記状態量検出手段の検出した前記内燃機関状態量に基づいて前記内燃機関の制御量を演算する第1のコアと、
    前記内燃機関の制御を行う第2のコアと、
    前記第1のコアに付随する第1のRAMと、
    前記第2のコアに付随する第2のRAMと、
    前記状態量検出手段による前記内燃機関状態量の検出信号をAD変換する第1の変換手段と、
    前記第1の変換手段がAD変換した前記内燃機関状態量の検出信号を前記第1のRAM又は前記第2のRAMに書き込ませる書き込み手段と、
    を備え、
    通常制御時において、前記書き込み手段は前記第1の変換手段がAD変換した前記内燃機関状態量の検出信号を前記第1のRAMに書き込み、前記第1のコアが前記第1のRAMに書き込まれた前記内燃機関状態量の検出信号に基づいて演算した前記制御量に基づいて前記第2のコアが前記内燃機関の制御を行い、
    始動制御時において、前記書き込み手段は前記第1の変換手段がAD変換した前記内燃機関状態量の検出信号を前記第2のRAMに書き込み、前記第2のコアが前記第2のRAMに書き込まれた前記内燃機関状態量の検出信号に基づいて演算した前記制御量に基づいて、前記第2のコアが前記内燃機関の始動制御を行うことを特徴とする内燃機関制御装置。
  2. 前記内燃機関状態量は前記内燃機関が有する複数の気筒の筒内圧であり、
    前記第1のコア及び前記第2のコアは、前記内燃機関の通常制御時において、前記複数の気筒の筒内圧に基づいて前記内燃機関の制御量を演算し、
    前記第1のコアの演算した前記制御量と前記第2のコアの演算した前記制御量との比較に基づいて異常があるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関制御装置。
  3. 前記状態量検出手段の検出した前記内燃機関状態量をAD変換する第2の変換手段を更に備え、
    前記内燃機関状態量は前記内燃機関が有する複数の気筒の筒内圧であり、
    前記第1の変換手段は、前記複数の気筒の各々の筒内圧の検出信号をAD変換し、
    前記第2の変換手段は、前記複数の気筒の筒内圧の検出信号を足し合わせた信号をAD変換し、
    前記書き込み手段は、前記第1の変換手段がAD変換した前記検出信号を前記第1のRAMに書き込ませると共に、前記第2の変換手段がAD変換した前記検出信号を足し合わせた信号を前記第2のRAMに書き込ませ、
    前記第1のコアは、前記第1のRAMに書き込まれた前記検出信号に基づいて前記内燃機関の制御量を演算し、
    前記第2のコアは、前記第2のRAMに書き込まれた前記検出信号を足し合わせた信号に基づいて前記内燃機関の制御量を演算し、
    前記第1のコアの演算した前記制御量と前記第2のコアの演算した前記制御量との比較に基づいて異常があるか否かを判定することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関制御装置。
JP2010049088A 2010-03-05 2010-03-05 内燃機関制御装置 Expired - Fee Related JP5365551B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010049088A JP5365551B2 (ja) 2010-03-05 2010-03-05 内燃機関制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010049088A JP5365551B2 (ja) 2010-03-05 2010-03-05 内燃機関制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011185117A JP2011185117A (ja) 2011-09-22
JP5365551B2 true JP5365551B2 (ja) 2013-12-11

Family

ID=44791709

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010049088A Expired - Fee Related JP5365551B2 (ja) 2010-03-05 2010-03-05 内燃機関制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5365551B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11265005B2 (en) 2019-12-27 2022-03-01 Hyundai Autoever Corp. Device and method for analog-digital conversion

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014066165A (ja) * 2012-09-25 2014-04-17 Toyota Motor Corp エンジン制御装置
JP6981512B2 (ja) * 2016-12-13 2021-12-15 株式会社デンソー 電子制御装置
JP7132837B2 (ja) * 2018-12-03 2022-09-07 株式会社Subaru 独立連動冗長システム
JP7318439B2 (ja) * 2019-09-13 2023-08-01 株式会社デンソー 電子制御装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2573930B2 (ja) * 1986-08-28 1997-01-22 日産自動車株式会社 内燃機関の燃料供給制御装置
JPH02136547A (ja) * 1988-11-18 1990-05-25 Hitachi Ltd エンジン制御装置
JP3050337B2 (ja) * 1991-07-31 2000-06-12 株式会社デンソー 内燃機関の電子制御装置
JP3345817B2 (ja) * 1992-10-27 2002-11-18 本田技研工業株式会社 エンジンの電子制御装置
JPH0771307A (ja) * 1993-09-02 1995-03-14 Nippondenso Co Ltd エンジンの制御弁駆動装置
JP3818218B2 (ja) * 2002-05-22 2006-09-06 トヨタ自動車株式会社 車両用電子制御装置
JP2006017054A (ja) * 2004-07-02 2006-01-19 Toyota Motor Corp 内燃機関制御装置
JP4419943B2 (ja) * 2005-11-11 2010-02-24 株式会社デンソー Cpu間データ転送装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11265005B2 (en) 2019-12-27 2022-03-01 Hyundai Autoever Corp. Device and method for analog-digital conversion

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011185117A (ja) 2011-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5515792B2 (ja) 内燃機関制御装置
JP5365551B2 (ja) 内燃機関制御装置
US9200585B2 (en) Control apparatus for internal combustion engine, method of controlling internal combustion engine, and computer-readable storage medium
KR102101639B1 (ko) 양방향 센서에 의해 공급된 신호를 프로세싱하기 위한 방법 및 대응하는 디바이스
JPH1144250A (ja) 車両用制御装置
JP6911627B2 (ja) Ad変換処理装置
US10746113B2 (en) Method for compensating noise of crank sensor
JP2006161645A (ja) パワートレイン制御用センサ信号処理装置
US10513258B2 (en) Device for controlling hybrid vehicle and method for controlling hybrid vehicle
JP6747346B2 (ja) エンジン制御装置及び電子制御装置
JP2014049916A (ja) 車載用電子制御装置
US9335749B2 (en) Semiconductor data processing apparatus and engine control apparatus
JP6094387B2 (ja) 制御装置
JP2010113419A (ja) マルチコア制御装置
JP6350196B2 (ja) 制御装置
JP4186655B2 (ja) ノックセンサの異常検出装置および異常検出方法
JP5997008B2 (ja) 半導体集積回路装置及びデータ処理システム
US9760163B2 (en) Sensor signal processor
JP6981512B2 (ja) 電子制御装置
JP2013104387A (ja) エンジン制御装置
JP2014096042A (ja) 電子制御装置
JP5799891B2 (ja) Ad変換処理装置
JP6071697B2 (ja) 内燃機関制御装置、内燃機関制御方法及びプログラム
US20200040860A1 (en) Method for engine start control based on fail safe logic and a vehicle having same
JP5223845B2 (ja) 内燃機関の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130805

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130813

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130826

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5365551

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees