JP5361629B2 - 貼着用反射防止フィルム - Google Patents
貼着用反射防止フィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP5361629B2 JP5361629B2 JP2009215098A JP2009215098A JP5361629B2 JP 5361629 B2 JP5361629 B2 JP 5361629B2 JP 2009215098 A JP2009215098 A JP 2009215098A JP 2009215098 A JP2009215098 A JP 2009215098A JP 5361629 B2 JP5361629 B2 JP 5361629B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- silicone
- refractive index
- intermediate layer
- sticking
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
ところが、ATO微粒子を含んだ帯電防止層を反射防止フィルムの反射防止面と反対側の面に設置した場合、ATO微粒子の高い屈折率が影響して、反射防止フィルムの反射率が大きく変動してしまうという不具合が生じることが判明した。
基材の屈折率≧易接着層の屈折率≧中間層の屈折率≧密着層の屈折率
第2発明は、前記密着層が両末端にのみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンと、両末端及び側鎖にビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンと、末端にのみビニル基を有する分岐上ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンと、末端及び側鎖にビニル基を有する分岐上ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンとから選ばれる少なくとも1種のシリコーンを架橋させてなるものからなることを特徴とする第1発明記載の貼着用反射防止フィルムである。
貼着用フィルムは、直射日光を受けるとシリコーン層と被着体の接着力がアップして貼着用フィルムを剥がす際に、基材とシリコーン層とで剥離が生じてシリコーン層が被着体に残る場合がある。しかし、中間層のバインダーにアクリルポリオールを使用すると、基材にシリコーン層を強固に接着させるので、このような問題は発生しない。アクリルポリオールは、他の水酸基を持った樹脂、例えばポリエステルポリオール等に比べ耐光性の優れた接着力が得られる。
これらのシリコーンの1形態としては、両末端にのみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンとは下記一般式(化1)で表せられる化合物である。
(式中Rは下記有機基、nは整数を表す)
このビニル基以外のケイ素原子に結合した有機基(R)は異種でも同種でもよいが、具体例としてはメチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基、フェニル基、トリル基、などのアリール基、又はこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換した同種又は異種の非置換又は置換の脂肪族不飽和基を除く1価炭化水素基で好ましくはその少なくとも50モル%がメチル基であるものなどが挙げられるが、このジオルガノポリシロキサンは単独でも2種以上の混合物であってもよい。
ここで架橋反応に用いる架橋剤は公知のものでよい。架橋剤の例として、オルガノハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。オルガノハイドロジェンポリシロキサンは1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも3個有するものであるが、実用上からは分子中に2個の≡SiH結合を有するものをその全量の50重量%までとし、残余を分子中に少なくとも3個の≡SiH結合を含むものとすることがよい。
尚、本発明に係る2種の形態のシリコーンは、一般工業製品では、粘着シートに重ね合わせる剥離紙用の剥離剤として使用されるものである。例えば、特開平10−140099には、本発明に係る2種の形態のシリコーンを剥離紙用の剥離剤として使用されていることが記載されている。しかしながら、剥離紙用シリコーンの塗布量は、「シリコーンハンドブック」(日刊工業発刊)の519頁で記載されているように、表面固形分で0.1〜1.0g/m2(厚さ0.1〜1.0μm)程度と非常に少ないものである。従って、本発明に係る2種の形態のシリコーンを剥離剤として塗布した剥離紙ないし剥離シートは、本発明の貼着用フィルムとして使用することは、塗布厚みが少ないことから使用できないものである。
実施例1〜3、比較例1〜3の貼着用反射防止フィルムの作製。
表1に記載の厚み100μmの2種類の両面易接着層付きポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、下記ハードコート塗工液をグラビアコーターで塗工後、80℃で乾燥した後、積算光量500mj/cm2の紫外線を照射して硬化させ、厚さ3μmのハードコート層を形成した。
・ ハードコート塗工液
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(アクリルモノマー、日本化薬製)29重量部
ダロキュア1173(光開始剤、チバスペシャリティケミカル製) 1重量部
MEK 70重量部
次に上記ハードコート層を塗工した上に下記低屈折率塗工液をグラビアコーターで塗工、乾燥した後、塗工済みフィルムを120℃で1時間加熱硬化し、厚さ98nmの反射防止層を形成した。
・ 低屈折率塗工液
フッ素系樹脂液(商品名「オプスターJN7215」、JSR製) 100重量部
[中間層の形成]
上記のようにして作製した反射防止フィルムの反対側の面に、表1に示した各実施例、比較例に対応した下記中間層A〜D塗工液をグラビアコーターで塗布後、80℃で乾燥して厚さ0.3μmの中間層を形成した。
・ 中間層A
アクリルポリオール(商品名「コータックスLH455」、固形分50%、東レファインケミカル製) 20重量部カーボンナノチューブ(固形分100%、商品名「CNF−T」、三菱マテリアル製) 0.3重量部
分散剤(固形分100%) 0.7重量部
MEK 79重量部
・ 中間層B
アクリルポリオール(固形分50%、商品名「コータックスLH455」、東レファインケミカル製) 20重量部
ポリチオフェン(固形分3%、商品名「セプルジーダOC−SC100」信越ポリマー製) 27重量部
MEK 53重量部
・ 中間層C
アクリルポリオール(固形分50%、商品名「コータックスLH455」、東レファインケミカル製) 20重量部ATO微粒子(固形分27%、商品名「LS−110」、ソルベックス製) 56重量部
MEK 24重量部
・ 中間層D
アクリルポリオール(固形分50%、商品名「コータックスLH455」、東レファインケミカル製) 20重量部
MEK 80重量部
[密着層の形成]
上記中間層の上に、下記のシリコーン塗工液を塗工し、150℃、100秒加熱して、シリコーンを架橋させて、厚み25μmのシリコーン層を形成した。
・ シリコーン塗工液
両末端のみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシリコーン 100重量部
(架橋剤を含有する無溶剤型)(商品名「X-62−1347」信越化学工業製)
白金触媒 (商品名「CAT−PL−56」信越化学工業製) 2重量部
以上の様にして作製した貼着用反射防止フィルムを厚み3mmの透明アクリル板に貼着した。次に以下の方法により各サンプルを評価・測定した。
FilmTek3000(光学式膜厚屈折率測定装置、米国SCI社製)を用いて各層の屈折率を測定した。
2.反射率
FilmTek3000(光学式膜厚屈折率測定装置、米国SCI社製)を用いて各サンプルの視感反射率を測定した。
3.中間層の表面抵抗値
100μmPETフィルムに中間層のみを0.3μm塗工したサンプルを作製し、ハイレスタMCP−HT450(表面抵抗値測定器、三菱化学アナリテック製)を用いて表面抵抗値を測定した。
4.密着層の塗工性
次の基準で目視判定を行った。
判定基準
○:塗布面にムラがなく、良好な面質
×:塗布面に静電気の帯電によるムラが発生
上記方法に従って測定および評価結果を表1にまとめる。
※3:実施例1〜3、比較例1〜3で、STDサンプルの反射率と比べ、反射率の上昇率が0.2%未満のものは○、0.2%以上は×と判定した。
Claims (5)
- 透明基材の片面に反射防止処理が施された反射防止フィルムにおいて、反射防止面と反対側の面が、透明基材から易接着層、中間層、密着層の順で積層されており、各層の屈折率が下記の式の関係になっていることを特徴とする貼着用反射防止フィルム。
基材の屈折率≧易接着層の屈折率≧中間層の屈折率≧密着層の屈折率 - 前記密着層が両末端にのみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンと、両末端及び側鎖にビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンと、末端にのみビニル基を有する分岐上ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンと、末端及び側鎖にビニル基を有する分岐上ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンとから選ばれる少なくとも1種のシリコーンを架橋させてなるものからなることを特徴とする請求項1記載の貼着用反射防止フィルム。
- 前記中間層が帯電防止機能を有する中間層であり、カーボンナノチューブとアクリルポリオールからなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の貼着用反射防止フィルム。
- 前記中間層が帯電防止機能を有する中間層であり、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリキノキサリンの少なくとも1種から選ばれる導電性ポリマーとアクリルポリオールからなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の貼着用反射防止フィルム。
- 前記透明基材がポリエステルフィルムであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の貼着用反射防止フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009215098A JP5361629B2 (ja) | 2009-09-17 | 2009-09-17 | 貼着用反射防止フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009215098A JP5361629B2 (ja) | 2009-09-17 | 2009-09-17 | 貼着用反射防止フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011064920A JP2011064920A (ja) | 2011-03-31 |
JP5361629B2 true JP5361629B2 (ja) | 2013-12-04 |
Family
ID=43951236
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009215098A Active JP5361629B2 (ja) | 2009-09-17 | 2009-09-17 | 貼着用反射防止フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5361629B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6175726B2 (ja) * | 2013-04-26 | 2017-08-09 | フジコピアン株式会社 | 耐熱性貼着用シート |
JP6417553B2 (ja) * | 2014-12-25 | 2018-11-07 | フジコピアン株式会社 | 自己貼着生フィルム |
WO2020149283A1 (ja) * | 2019-01-16 | 2020-07-23 | 日本電気株式会社 | カーボンナノブラシ帯電防止塗料 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4783547B2 (ja) * | 2002-06-24 | 2011-09-28 | 富士フイルム株式会社 | プラスチックフイルム及び画像表示装置 |
JP4210732B2 (ja) * | 2002-12-12 | 2009-01-21 | フジコピアン株式会社 | 反射防止フィルム |
JP2005096298A (ja) * | 2003-09-25 | 2005-04-14 | Dainippon Printing Co Ltd | 光学フィルムおよびこの光学フィルムを具備する光学表示装置 |
JP4346086B2 (ja) * | 2004-10-21 | 2009-10-14 | 日東電工株式会社 | 帯電防止性粘着型光学フィルム及び画像表示装置 |
JP2007156391A (ja) * | 2005-11-14 | 2007-06-21 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 反射防止膜付き透明基材 |
JP4505642B2 (ja) * | 2005-11-24 | 2010-07-21 | フジコピアン株式会社 | 貼着用シート |
JP2008055710A (ja) * | 2006-08-30 | 2008-03-13 | Nitto Denko Cs System Kk | 帯電防止性粘着テープ |
JP2009151160A (ja) * | 2007-12-21 | 2009-07-09 | Canon Inc | 電子写真用帯電部材 |
-
2009
- 2009-09-17 JP JP2009215098A patent/JP5361629B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011064920A (ja) | 2011-03-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5506011B2 (ja) | 粘着剤層付き透明導電性フィルムおよびその製造方法 | |
KR101488559B1 (ko) | 투명 도전성 필름 및 터치 패널 | |
JP5079997B2 (ja) | 離型フィルム | |
KR20190040497A (ko) | 플렉시블 화상 표시 장치용 적층체, 및 플렉시블 화상 표시 장치 | |
US20120263947A1 (en) | Pressure-sensitive adhesive layer-attached transparent resin film, laminated film, and touch panel | |
KR20140009512A (ko) | 투명 도전성 적층체 및 터치 패널 | |
JP7046504B2 (ja) | フレキシブルデバイス用キャリアシート | |
KR102603841B1 (ko) | 점착 시트 | |
JP6290377B2 (ja) | 積層体 | |
TWI741051B (zh) | 保護板片 | |
KR20130024965A (ko) | 적층 필름의 제조 방법 | |
JP4882535B2 (ja) | 機能性ガラス体 | |
JP6325653B2 (ja) | 粘着性組成物、粘着剤および粘着シート | |
JP6010381B2 (ja) | 離型フィルム | |
JP5361629B2 (ja) | 貼着用反射防止フィルム | |
JP6175726B2 (ja) | 耐熱性貼着用シート | |
JP2002194084A (ja) | ポリシロキサン構造単位を有する化合物、活性エネルギー線硬化性被覆組成物、及び該組成物の硬化被膜を有する材料 | |
JP4505642B2 (ja) | 貼着用シート | |
JP6584188B2 (ja) | 積層体及びその製造方法 | |
JP4210732B2 (ja) | 反射防止フィルム | |
JP2017024266A (ja) | 積層体及びその製造方法 | |
JP7247220B2 (ja) | 透明導電層形成用基材、透明導電性フィルム、タッチパネルおよび透明導電層形成用基材の製造方法 | |
JP2007021930A (ja) | 偏光板保護フィルム用基材 | |
JP6500077B2 (ja) | 積層体 | |
KR20060067514A (ko) | 광학필름 보호용 대전방지성 폴리에스테르 필름 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120806 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130815 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130828 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130903 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5361629 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |