JP5359475B2 - NOx分解素子および発電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、NOxを分解するためのNOx分解素子および発電装置に係り、特に耐酸化性の向上対策に関する。
近年、自動車、特にディーゼルエンジンから排出される排ガス中の窒素酸化物は、環境汚染防止の観点から、規制の対象となっている。窒素酸化物には、NO,NO 2, O,N ,N ,N などがあり、これらを総称してNOxと呼ばれている。そこで、自動車の内燃機関の浄化装置に、触媒を利用してNOxを分解する装置に関する多くの提案が成されている。
非特許文献1においては、尿素選択還元システムが、NOxをエンジンスピードが低い温度域で効率よく窒素と水へと還元浄化するものとして推奨されている。これらの排気ガス浄化装置は、自動車エンジンの排気経路に取り付けられ、排気ガスを浄化する。このために、排気経路の温度やNOx濃度を測定して、尿素の排気経路への噴射量の制御を行う装置である。これに関連する技術として、以下のものがある。
特許文献2では、尿素噴射の後段にNOxセンサを設け、NOとNO 2 とを化学量論的に個別に割り出し、最適な尿素の噴射量を制御している。
特許文献2では、排気経路に、酸化触媒と、その後段に尿素選択還元装置とを配置して、尿素選択還元装置の前段で、酸化触媒の前後に配置した2つのNOxセンサを用いて、NOx分解を行う。
一方、夏季の光化学スモッグなどで知られるように、ディーゼルエンジンに限らず、NOxを含む気体環境は生物にとって好ましくない。
そこで、特許文献3では、大気中のNOx等を分解除去するために、多孔質担体の表面を被覆する酸化チタン薄膜にリン酸カルシウムを島状に分散配置した光触媒の提案がなされている。
特開2004−100699号公報 特開2007−100508号公報 特開2001−232206号公報
平田公信ら,「大型車ディーゼルの尿素選択還元システム」,自動車技術,Vol.60,No.9,2006,pp28-33
上記のような尿素選択還元装置は、自動車にとって大掛かりな尿素選択還元装置を排気系統に配置するものであり、重量増をもたらす。また、尿素の補給を必要とする。このため、自動車分野では、尿素等の還元剤の補給を必要とせず、維持管理が簡単な、できればメインテナンスフリーなNOx分解素子が望まれてきた。また自動車用では、当然のことながら小型で軽量であることは大きな価値を生み出す。
また、自動車に限定されず大気中のNOx等の有害物質を除去する光触媒については、分解速度または分解効率が不足する傾向があった。人が密集する空港、鉄道の駅等では、迅速な有害物質の分解が求められ、光触媒による分解では、対応しきれない場合が生じる。
本発明の目的は、小型化が可能で、高耐酸化性を有する低コストのNOx分解素子を提供することにある。
本発明のNOx分解素子は、少なくともNOxを含む気体が導入される多孔質のカソードと、水素原子を含む気体が導入される多孔質のアノードとを備えている。また、アノードとカソードとの間に、イオン導電性をもつイオン導電材を介在させている。ここで、カソードは、ニッケル(Ni)および/または鉄(Fe)を主成分として構成され、最表層が酸化された金属粒状体を含んでいる、
金属粒状体には、金属粒だけのもの、金属粒連鎖体だけのもの、両者が混在しているものがある。金属粒連鎖体とは、金属粒が連らなってできた数珠状の細長い金属体をいう。
上記構成により、カソード側に、少なくともNOxを含む気体が導入され、アノード側に水素原子を含む気体が導入されると、以下の作用効果が得られる。
アノードでは、水素原子を含むガス(たとえば )が分解される(アノード反応)とともに、電子が発生する。アノード反応で生じた電子は、外部からカソードに送られる。カソードでは、アノードから送られる電子とNOxとの電気化学的反応(カソード反応)によって、NOxが分解され、Nが生成されるとともに、NOx中の酸素が陰イオン化される。この陰イオンは、イオン導電材を通ってアノードに送られ、電気化学的反応によって、アノード反応を促進させる。
このとき、上記カソードにおいて、金属粒状体の酸化膜が触媒となって、電子とNOxとの電気化学的反応が促進される。特に、カソードに、比較的高温(たとえば、250℃〜600℃程度)のNOxを含むガスが導入されると、上記アノードおよびカソードにおける電気化学的反応が促進されることが知られている。よって、NOx分解素子を比較的高温で使用する構成とすれば、小型の素子で、大きな処理能力を確保することができる。しかも、白金(Pt)などの高価な貴金属を使用する必要がないので、低コスト化も可能である。
ここで、上記金属粒状体の表面領域が、強磁性材料であるNiまたはFeを主成分として構成されている。これにより、強磁性金属イオンおよび還元性イオンを含む溶液からの析出過程において、金属粒状体の凝集作用が促進される。つまり、金属粒状体は、数珠状またはひも状に連なる連鎖体となる割合が高くなる。その結果、金属粒状体の導電性が高くなり、電気化学的反応であるカソード反応が促進されるとともに、イオン道電材への陰イオンの移動も促進される。
よって、自動車への搭載に適した小型で処理能力の大きい、かつ、低コストのNOx分解素子を実現することができる。
金属粒状体の表面領域が高耐熱合金化されていることが好ましい。NOxは、一般に酸化力が非常に大きい気体であるので、250℃〜600℃の範囲で、酸化力の強い高酸化雰囲気を生じさせる。このような高酸化雰囲気においても、金属粒状体の表面領域が高耐熱合金化されていることにより、大きな耐酸化性を示す。よって、カソードの劣化が抑制され、酸化に起因する堆積物の発生も抑制され、ひいては、メンテナンスがほとんど不要となる。よって、ランニングコストを削減することができる。
特に、金属粒状体の表面領域は、クロム(Cr)および/またはアルミニウム(Al)に富化されていることにより、高酸化雰囲気においても高い耐酸化性を発揮することができる。このための処理としては、クロマイジング(Chromizing)、アルミナイジング(Aluminizing)などがある。
金属粒状体の酸化された最表層の厚さが、0.5〜100nmであることにより、たとえば250℃〜500℃程度での高酸化雰囲気において、耐酸化性と、電子導電性とが確実に得られる。
カソードは、金属粒状体と、イオン導電性セラミックスとを含む焼結体とすることが好ましい。これによって、カソードの全位置で、NOxの流通性を確保して、NOx中の酸素と陰イオンとの反応を、触媒作用と電子導電性とを確保しながら、進行させることができる。
上記アノードおよび/またはカソードの、イオン導電材と反対側に、多孔質金属体の集電体を配置することができる。これによって、水素原子を含むガスの流通性を、集電体/電極(アノード、カソード)の部分で、確保することができる。さらに、集電体/電極(アノード、カソード)の部分で、高い電子伝導性を確保することができるため、電子の授受を損失なく確実に行うことができる。
カソードとアノードから電力の取り出しができる構成とすることができる。これによって、水素原子を含むガスの1つであるアンモニアを燃料とし、NOx分解素子によって燃料電池を構成して発電を行うことができる。
上記のNOx分解素子は、内燃機関を有する自動車に搭載され、当該内燃機関の排熱を、加熱のための熱源とすることができる。これによって、高いエネルギー効率でNOx分解を行うことが可能になる。
本発明のNOx分解素子によれば、小型化が可能で、低コストのNOx分解素子を実現することができる。また、高耐酸化性機能を持たせることも容易である。
本発明の実施の形態1に係るNOx分解素子の構成を概略的に示すブロック図である。 実施の形態1に係るNOx分解素子の内部構造を示す断面図である。 カソード集電体およびカソードにおける分子、イオンおよび電子の流れの説明図である。 アノードにおける分子、イオンおよび電子の流れの説明図である。 (a),(b)は、順に、アルミナイジング,クロマイジング工程の手順を化学反応式で示す図である。 本発明の実施の形態2に係るNOx分解素子の構成を概略的に示すブロック図である。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るNOx分解素子10の構成を概略的に示すブロック図である。図2は、実施の形態1に係るNOx分解素子10の内部構造を示す断面図である。
図1に示すように、NOx分解素子10は、固体電解質1を挟んで相対向するアノード2およびカソード3を備えている。また、アノード2の外側にはアノード集電体8が、また、カソード3の外側にはカソード集電体7が配置されている。
Figure 0005359475
上記表1は、水素原子を含むガスが分解素子10の使用態様を示すものである。
表1に示すように、NOx分解素子10は、燃料電池として発電させることもできるし、電気分解装置として電力投入して作動させることもできる。本実施の形態1では、図1に示すように、NOx分解素子10を電気分解装置として用いる場合について説明する。これは、表1におけるR2〜R3の電気化学反応の場合に対応する。アノード2に導入する気体の使用容易性などから、通常、アノード2に、水素原子を含むガスである水を導入し、カソード3に分解対象のNOxを導入して、電力投入する構成が用いられる。本実施の形態でも、アノード2に水を、カソード3にNOxを導入する場合、すなわち表1のR3の電気化学反応を行う場合について説明する。
アノード2は、後述する構成を有する金属粒状体21と、酸素イオン導電性のセラミックス22とを主成分とする焼結体である。金属粒状体21には、金属粒と金属が連結されてなる金属粒連鎖体とがあるが、本実施の形態では、金属粒状体21が金属粒連鎖体である場合について、説明する。
酸素イオン導電性のセラミックス22としては、SSZ(スカンジウム安定化ジルコニア)、YSZ(イットリウム安定化ジルコニア)、SDC(サマリウム安定化セリア)、LSGM(ランタンガレート)、GDC(ガドリア安定化セリア)などを用いることができる。
また、カソード3は、空隙3hのある多孔体であり、最表面が酸化された金属粒状体31と、酸素イオン導電性のセラミックス32と、好ましくは銀粒子33とを主成分とする焼結体である。金属粒状体31は、ニッケル(Ni)または鉄(Fe)を主成分としており、さらに好ましくはTiを2〜10000ppm程度の微量含むものである。金属粒状体31の少なくとも表面領域は、高耐熱合金化されている。高耐熱合金化処理としては、クロマイジング、アルミナイジングなどがある。金属粒状体21には、金属粒と金属が連結されてなる金属粒連鎖体とがあるが、本実施の形態では、金属粒状体21が金属粒連鎖体である場合について説明する。
酸素イオン導電性のセラミックス32としては、SSC(サマリウムストロンチウムコバルタイト)、LSC(ランタンストロンチウムコバルタイト)、LSM(ランタンストロンチウムマンガナイト)などを用いることができる。
電解質1は、酸素イオン導電性がある、固体酸化物、溶融炭酸塩、リン酸、固体高分子などを用いることができる。特に、固体酸化物は小型化でき、取り扱いが容易なので好ましい。固体酸化物としては、SSZ、YSZ、SDC、LSGM、GDCなどを用いることができる。
カソード集電体7およびアノード集電体8は、連続気孔を持つ金属多孔体であり、ニッケル(Ni)および/または鉄(Fe)を主成分として構成されている。また、金属多孔体の少なくとも表面領域は、高耐熱合金化されている。高耐熱合金化処理としては、クロマイジング、アルミナイジングなどがある。
図3は、カソード集電体7およびカソード3における分子、イオンおよび電子の流れの説明図である。図4は、アノード2における分子、イオンおよび電子の流れの説明図である。以下、図2,図3および図4を参照しながら、本実施の形態のNOx分解素子10における作用を説明する。
本実施の形態では、分解対象のガスはNOxとし、このNOxが酸素イオンを供給する。アノード2で酸素イオンと反応する気体は、アンモニア、VOC(CH など)、および水蒸気のどれでもよい。これによって、表1に示す番号R1〜R3の電気化学反応によるNOx分解が可能である。これらの反応のうち、水蒸気( )は取り扱いが容易で、経済的であるので、とくにR3の電気化学反応に限定して、以下に説明をする。
アノード集電体8に通された水蒸気は、アノード集電体8の空隙を通って、アノード2まで拡散する。そして、アノード2において、下記反応式(1)
O+O −→O +H +2e (1)
に従った電気化学的反応(アノード反応)が生じ、水素原子を含むガスが分解される。この反応は、金属粒状体21の最表層(酸化膜)と、固体電解質1と、空気層とが接触する3層界面で生じる。反応後の流体である +H はアノード2から放出される。
アノード反応における金属粒状体21の重要な機能は、電気化学的反応の触媒としての機能と、電気化学的反応で生じた電子 を伝える導電機能とである。
また、カソード集電体7からカソード3にNOxが通されると、カソード3に導入されたNOx中の酸素は、下記反応式(2)
2NO+4e →N +2O 2− (2)
に従った電気化学的反応(カソード反応)をする。この反応は、金属粒状体31の最表層(酸化膜)と、固体電解質1と、空気層とが接触する3層界面で生じる。反応によって生じた酸素イオン 2− は、カソード3中のセラミックス32から固体電解質1を通って、アノード2に到達する。アノード2に到達した酸素イオン 2− は、水蒸気と反応式(1)に示すアノード反応をして、水蒸気は分解される。
カソード反応における金属粒状体31の重要な機能は、電気化学的反応の触媒としての機能と、電気化学的反応のための電子eを通す導電機能とである。
また、アノード2で生成された電子 は、外部回路を経てカソード3に向かって流れる。カソードで分解されたNOxは、窒素ガスとなって、カソード3およびカソード集電体7から放出される。
上記の反応では、カソード3の電位が、アノード2よりも高くないと、電気化学反応が進行しない。ところが、カソード3で消費される電子の方が、アノード2で発生する電子よりも多いので、アノード2の方が電位が高くなる。よって、電気化学的反応を継続させるためには、電源9により、カソード3側が正となる電位を印加する必要がある。
NOx分解素子10の場合、電解質1の酸素イオンの通過時間を短縮し、かつ各電極での電気化学反応速度も確保することが好ましい。そこで、全体の電気化学反応を促進するために、ヒータ等によって、たとえば250℃〜600℃に加熱される。ただし、低温域および高温域の区別、または酸化力の強弱は、NOx中のNOとNO の割合や、大気中の濃度などによって変動するので、それほど明確に分ける必要はない。
−カソード側の構成上のポイント−
NOx分解素子では、NOxの分解は、250℃〜600℃で、酸化力の大きいNOxが流れる雰囲気、つまり、高酸化雰囲気で行われる。ところが、Ni等からなる金属粒状体31については、酸化による触媒作用の劣化や電導性の劣化が生じる。
そこで、本実施の形態のカソード3中の金属粒状体31は、触媒機能および導電機能に加えて、高耐酸化性を有している。具体的には、金属粒状体31の少なくとも表面領域が高耐熱合金化されていること、最表層の酸化膜の厚さが、250℃〜600℃の範囲の高酸化雰囲気に適していること、がポイントである。
本実施の形態では、カソード3の金属粒状体31は、ニッケル(Ni)および/または鉄(Fe)を主成分としており、少なくとも表面領域が、高耐熱合金化されている。金属粒状体31の内部は、高耐熱合金化されている必要はない。むしろ、金属粒状体31の内部が、高耐熱合金化されていないことにより、電気抵抗値を低くして、導電性を高めることができる。さらに好ましくはTiを2〜10000ppm程度の微量含むことにより、触媒機能がより高められる。
特に、ニッケル(Ni)は、めっき体や微粒子の作製が容易なため、連続気孔の金属多孔体を製造する上で、非常に好適な金属である、一定の耐酸化性能を備えている、などの利点を有している。
高耐熱合金化処理としては、クロマイジング、アルミナイジング等がある。これにより、金属粒状体31の表面領域は、Crおよび/またはAlの富化層となっている。NiやFe自体、酸素の分解を促進する触媒作用を有するが、クロマイジングやアルミナイジングによって形成されたCrおよび/またはAlの富化層の酸化物は、これら金属の促進作用をさらに大きく高めることができる。
そして、金属粒状体31の最表層の酸化層31bの厚さは、0.5〜100nmの範囲にある。この厚さ範囲に形成することにより、電子導電性と、高酸化雰囲気に対する高耐酸化性とを確保することができる。酸化層31bの厚さが0.5nm未満では、触媒効果が発現せず、100nmを超えると電気抵抗値が大きくなり、電子伝導性が低下する。すなわち、酸化層31bの厚さが0.5〜100nmの範囲にあることで、触媒効果と電子伝導性とを両立させることができる。
また、金属粒状体31を、金属粒連鎖体とすることにより、導電機能をさらに高めることができる。金属粒連鎖体(金属粒状体31)は、ひも状に細長く、酸化層31bで被覆された中身31aは良導体の金属(Ni)である。電子 は、ひも状の金属粒連鎖体の長手方向に、その中身31aを通って、スムースに流れる。このため、電子 のカソード3への導電性を高く維持することができる。
−アノード側の構成−
上記のカソード3中のNiを主成分とする金属粒状体31の作用は、気体をNOxから水蒸気に置き換えて、そのまま、アノード2中の金属粒状体21についても言えることである。
そこで、アノード2の金属粒状体21も、ニッケル(Ni)からなる金属粒連鎖体とするのがよい。Niに鉄(Fe)を少し含むものであってもよい。さらに好ましくはTiを2〜10000ppm程度の微量含むことにより、触媒機能がより高められる。
−実施の形態1の効果−
上述のように、カソード3およびカソード集電体7には、酸化力の高い気体であるNOxが導入される。250℃〜600℃の比較的高温で酸化力の高い気体が流れる雰囲気(高酸化雰囲気)にさらされる金属は、特別な金属を除いて、当該気体によって酸化されてゆき、所定期間経過後に使用不能になる。カソード3が、使用不能になる形態は、酸化増量による目詰まり(通気性の低下、圧力損失の増大)、集電性能の低下、などである。なお、カソード集電体7においても、高温酸化による同様の、通気性の低下、導電性の低下などが生じる。
一方、アノード2やアノード集電体8などのアノード側は還元性の気体が流通するので、高温酸化の問題は生じにくい。
ここで、本実施の形態では、金属粒状体31の少なくとも表面領域に、クロマイジング、アルミナイジング等の高耐熱合金化処理が施されている。したがって、高酸化雰囲気においても、大きな耐酸化性を示す。よって、高酸化雰囲気におけるカソード3の金属部分の劣化や、反応生成物の堆積を抑制することができる。
そのため、メインテナンスはほとんど必要なく、ランニングコストを大幅に低減することができる。
しかも、上記のアノード2およびカソード3の構成によって、アノード反応およびカソード反応は、非常に高い反応速度で進行する。このため、小型の簡単な構造の素子によって、大量のNOxを含むガスを能率よく分解することができる。
また、白金(Pt)のような高価な貴金属を用いることもないので、イニシャルコストも低くて済む。
さらに、上記のように発電が可能なので、たとえば本実施の形態のNOx分解素子10に内蔵されるヒータの電力を外部から供給しなくてもよいか、または外部からの供給量を減らすことができる。このため、エネルギー効率に優れている。
なお、温度を上げて、触媒に分解対象ガスを接触させるだけで、その分解対象ガスの分解は進行する。それは先行文献に開示されており、上記したように周知である。
しかし、上記のように、NOx分解素子を構成する素子において、カソード3からイオン導電性の固体電解質1を経て、高温で酸素イオンを反応に関与させ、その結果、生じる電子を外に導通させることで、分解反応速度は飛躍的に向上する。上記カソード3の機能、およびその機能をもたらす構成をもつことが、本発明の大きな特徴の一つである。
Figure 0005359475

表2は、クロム処理による耐食性の向上効果を示すデータである。この試験は、SUS304(8〜10%Ni,18〜20%Cr),SUS310S(19〜22%Ni,24〜26Cr),45Cr30Ni合金の板材について、行なっている。試験温度は800℃,900℃で、0.1%SO ,15%CO ,2% ,残 の成分のガスを、100hrの間流している。
表2に示されるように、クロマイジング処理を施したSUS等は、無処理材よりも、約5〜20倍の耐食性,耐腐食量があることがわかる。つまり、カソード3の金属粒状体31に、高耐熱合金化を行うことにより、高温の酸化雰囲気における耐酸化性が向上することがわかる。800℃よりも低い温度範囲250℃〜600℃においても、NOxという酸化力の強いガスが流れる雰囲気は、酸化力の高い高酸化雰囲気である。よって、表2に示す結果は、本実施の形態のNOx分解素子10にも当てはまる。
−金属粒状体の製造方法−
次に、上記のNOx分解素子10の金属粒状体21,31の製造方法について説明する。
1.金属粒状体の形成
カソードおよびアノードの金属粒状体21,31は、還元析出法によって製造するのがよい。この金属粒状体21,31の還元析出法については、特開2004−332047号公報などに詳述されている。ここで紹介されている還元析出法は、還元剤として3価チタン(Ti)イオンを用いる方法であり、析出する金属粒(Ni粒など)は微量のTiを含む。このため、Ti含有量を定量分析することで、3価チタンイオンによる還元析出法で製造されたものと特定することができる。3価チタンイオンとともに存在する金属イオンを変えることで、所望の金属の粒を得ることができる。さらに、金属粒連鎖体とするには、Niの場合はNiイオンを共存させる。Feイオンを微量加えると、微量Feを含むNi粒連鎖体が形成される。また、連鎖体を形成するには、金属が強磁性金属であり、かつ所定のサイズ以上であることがよい。NiもFeも強磁性金属なので、金属粒連鎖体を容易に形成することができる。サイズについての要件は、強磁性金属が磁区を形成して、相互に磁力で結合し、その結合状態のまま金属の析出→金属層の成長が生じて、金属体として全体が一体になる過程で、必要である。所定サイズ以上の金属粒が磁力で結合した後も、金属の析出は続き、たとえば結合した金属粒の境界のネックは、金属粒の他の部分とともに、太く成長する。
そこで、アノード2またはカソード3の金属粒状体21,31に含まれる金属粒の平均直径Dは5nm以上、500nm以下の範囲とするのがよい。また、金属粒連鎖体の平均長さLは0.5μm以上、1000μm以下の範囲とするのがよい。
また、上記平均長さLと平均径Dとの比は3以上とするのがよい。ただし、これら範囲外の寸法を持つものであってもよい。
次に、上記のカソード3の金属粒連鎖体31に、図5(a),(b)に示すアルミナイジング,クロマイジングのような高耐熱合金化処理を施す。アルミナイジング,クロマイジングの双方、あるいは、これ以外の高耐熱合金化処理を行なってもよい。
図5(a)はアルミナイジングの具体例を示している。この方法では、非処理物を、F Al合金粉およびNH Cl粉よりなる調合剤とともに鋼製ケース内に埋め込む。次いで、ケースを密封して、その密封したケースを炉内に装入し、900℃〜1050℃に加熱する。これによってAl拡散浸透層を得ることができ、耐高温酸化性、耐摩耗性等を向上することができる。
図5(b)はクロマイジングの具体例を示している。この方法では、Niめっき多孔体(Me)を、Cr粉、Al 粉およびNH Cl粉よりなる調合剤とともに、ケース内に埋め込む。次いで、ケース内に ガスまたはArガスを通しながら、炉内にて900℃〜1100℃に加熱する。これによって、Cr拡散浸透層を得ることができ、耐高温酸化性能を高めることができる。
なお、図5(a),(b)では、アルミナイジングおよびクロマイジングともに、粉末法のみを示したが、気体法、溶融塩法など、既存の任意の方法を用いて、AlまたはCrを拡散浸透することができる。
高耐熱合金化処理は、後述する焼結の後でもよい。図5(a),(b)に示す処理の前に、後述する焼結を行う。そして、焼結体の多孔部にCrを含む微粉末、あるいは、Crを含む微粉末およびAlを含む微粉末をすり込んで、高温に保持する。あるいは、Cr,Alを含むガスを焼結体に流しつつ、高温保持することにより、クロマイジング、アルミナイジングを行う。
これにより、金属粒状体31,21の表面領域に、Cr,Al等を浸透させて、クロマイジング,アルミナイジング等を施す。また、コスト低減のために、Crに代えて、酸化クロム(CrO )を用いることができる。その後、次の表面酸化処理を行う。
この方法により、高耐熱合金化された表面領域を焼結温度まで昇温する必要がないので、触媒機能や耐高温酸化性機能を高く維持することができる。
また、焼結後に露出している金属粒状体21,31の表面領域だけを高耐熱合金化処理することができる。つまり、焼結前に、高耐熱合金化処理をすると、焼結前には分離していたが、焼結後に結合した金属粒または金属粒連鎖体の境界も高耐熱合金化されて、導電機能が悪化する。それに対して、この方法では、上記境界部分はNiやFeを主成分とする金属のままであるので、導電機能が高く維持される。
2.焼結
アノード2またはカソード3に含まれるセラミックス22または32の原料粉末の平均径は0.5μm〜50μm程度とする。表面酸化された金属粒状体21,31と、SSZ22,LSZ32との配合比は、mol比で0.1〜10の範囲とする。
焼結方法は、たとえば大気雰囲気中で、温度1000℃〜1600℃の範囲に、30分〜180分間保持することで行う。
カソード3は、酸化層付き金属粒連鎖体31、LSM、Ag粒子33等の焼結体で構成される。Ag粒子の平均径は、10nm〜100nmとするのがよい。銀と、LSMとの配合比は、0.01〜10程度とするのがよい。
3.表面酸化
アノード2,カソード3内の各金属粒状体21,31は、電気化学反応を促進する触媒作用を高めるために、表面酸化される。
表面酸化処理は、(i)気相法による熱処理酸化、(ii)電解酸化、(iii)化学酸化の3種類が好適な手法である。(i)では大気中で500〜700℃にて1〜30分処理するのがよい。最も簡便な方法である。(ii)では標準水素電極基準で3V程度に電位を印加し、陽極酸化することにより表面酸化を行うが、表面積に応じ電気量により酸化膜厚を制御できる特徴がある。しかし、大面積化した場合、均一に酸化膜をつけることは難しい手法である。(iii)では硝酸などの酸化剤を溶解した溶液に1〜5分程度浸漬することで表面酸化する。酸化膜厚は時間と温度、酸化剤の種類でコントロールできるが薬品の洗浄が手間となる。いずれの手法も好適であるが、(i)または(iii)がより好ましい。
望ましい酸化層の厚みは、0.5〜100nmである。ただし、この範囲外であってもかまわない。酸化皮膜が薄すぎると触媒機能が不十分となる。また、わずかな還元雰囲気でもメタライズされてしまう恐れがある。さらに、イオンは酸化膜を通って運ばれるので、ある程度の厚みが必要である。逆に酸化皮膜が厚すぎると触媒性は充分保たれるが、反面、界面での電子伝導性が損なわれ、発電性能が低下する。特に、250℃程度の比較的低温域では、薄くても十分な耐酸化性が得られるので、電子導電性を高くするために薄い酸化膜で十分である。
連鎖状金属粉末の表面酸化の時期は、上記の焼結体形成の前でもよいが、焼結体形成後が好ましい。
次に、カソード集電体7の製造工程、特に、連続気孔の多孔体(以下、めっき多孔体と呼ぶ)について、概略的に説明する。
まず、ウレタン等の樹脂に発泡処理を施し発泡させたものを準備する。次いで、発泡した気孔を連続する気孔連続化処理を行う。気孔連続化処理は、ウレタン溶解性のある薬液により、孔の部分に残存する薄膜を溶解して除膜するか、あるいは、爆発処理で除膜する方法等がある。但し、これらの方法に限られるものではない。また、ブリヂストン等で気孔連続化処理したウレタンを入手することができ、この方法は好ましく用いられている。このあと、気孔内壁に、導電性炭素膜を付着させるか、または無電解めっき等により導電薄膜を形成する。次いで、電気めっきによって、金属めっき層を導電性炭素膜または導電薄膜上に形成する。この金属めっき層が気孔体の骨格となる。金属めっきはニッケルイオンを含むめっき液を用い、Niめっき層を形成するのがよい。Niは、上記の低温域で耐高温酸化性を有し、かつめっき層の形成が容易である。次いで、熱処理によって樹脂を消散させて、金属めっき層のみを残して、Niめっき多孔体とする。
より高温での耐酸化性能を得るためには、上述のように、Niめっき多孔体に対して合金化処理を施す。この合金化処理は、Cr、Al、その他の金属を外から表層に拡散導入することにより行われる。合金化を表層のみに止めて、合金化表層付きめっき多孔体とするのが普通であるが、中まで合金化する場合もある。
また、めっき液にニッケルイオンおよび他の金属イオンを溶解させて、めっき体をニッケル合金とすることができる。そのように、直接、合金めっき層を形成することで、ニッケル合金の骨格を形成してもよい。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2に係るNOx分解素子の構成を概略的に示すブロック図である。本実施の形態における反応は、表1の反応R1に対応し、発電素子(燃料電池)でもある。カソード3にはカソード集電体7を流路としてNOxを導入し、アノード2にはアンモニアを導入する。カソード反応は、実施の形態1と同じであるが、アノード反応は、下記式(3)
2NH +3O 2− →N +3H O+6e (3)
に従う。
この場合、アノード2における電子の発生量がカソード3における電子の消費量よりも多くなる。したがって、アノード集電体8の電位は、自然に、カソード集電体7の電位よりも高くなり、電力を取り出すことが可能になる。たとえば図6の負荷5を図示しないヒータとしてこのヒータに電力を供給することができる。
上記のように、実施の形態1との間に、電力の発生と消費という相違はあるが、アノード2/電解質1/カソード3および集電体7,8の構成は、実施の形態1と同様である。
つまり、アノード2およびカソード3も、実施の形態1と同様に、表面酸化された金属粒状体21,31とセラミックス22,32との焼結体によって構成されている。カソード3の金属粒状体31は、実施の形態1と同様に、少なくとも表面領域が高耐熱合金化されている。よって、高温の酸化性雰囲気において、高い耐酸化機能を発揮することができる。
その結果、本実施の形態のNOx分解素子10によっても、小型で簡単な素子によって大量のNOxを迅速に処理することができ、イニシャルコストおよびランニングコストが安価である。
実施の形態1においても説明したように、触媒のもとで分解対象ガスを分解させることは周知である。しかし、本実施の形態では、電気化学反応において二酸化炭素を酸素イオンの供給源として反応に関与させ、実用レベルの分解速度を得るために、250℃〜600℃に加熱しながら、維持管理を容易にすることができる。NOx分解速度の向上については、実施の形態1におけるものと同様に、カソードにおける触媒(銀粒子、酸化層付き金属粒連鎖体)の酸素イオン生成促進、およびアノードにおける銀粒子を除く同様の構成および作用効果を持たせたることで、反応速度を大幅に向上させることができる。
次に、試験体を用いて実際に検証した例について説明する。用いた試験体は、本発明例A1・・、および比較例B1・・である。いずれも、表3に示すとおりである。
Figure 0005359475
試験により、所定の温度で、0.1%(1000ppm)のNOx(初期はNOが10%で、残部はArなどの不活性ガスでバランスしたガスボンベを使用)を含むガスを分解する能力の時間推移を測定した。結果を表4に示す。ただし、表4における基本条件の処理能力とは、実施例2の試験体を用いて、温度400℃で、5h(5時間)経過時点のものである。この時点の処理能力は、NOxを1000ppm含むガスを50mmol/cm・minで流したときの除去効率90%であり、表4には、この値を100として、各試験体の処理能力が相対値で示されている。
Figure 0005359475
表4から、以下のことがわかる。
カソードの金属粒状体がFe20%Niで構成された実施例1(試験番号t1〜t3)だけについてみると、分解温度が300℃、400℃、500℃と、高くなるにつれて、初期(5h)の処理能力は高いが、長時間(10000h(10000時間))使用すると、処理能力が低下する。これは、金属粒状体の表面の劣化によると考えられる。
金属粒状体をNiで構成し、表面層をCrで富化して、酸化層の厚みを、10nm,0.5nm,100nmに変化させた実施例1,3,4(試験番号t2,t5,t6)についてみると、酸化層が薄いほど、初期(5h)の処理能力は高いが、長時間(10000h)使用すると、処理能力が低下する傾向がある。これは、酸化層が薄いほど、金属粒状体の表面が劣化しやすいからと考えられる。
酸化層の厚さが10nm、分解温度が400℃である点が共通で、金属粒状体の表面がCr富化、Niだけ、Al富化、CrAl富化した実施例2,5,6,7について比較すると、10000h経過後における実施例2,6,7(試験番号t4,t8,t9)の処理能力は、いずれも基本条件(5h経過時)の50%以上を保持している。特に、金属粒状体の表面層をCrAl富化した実施例7の処理能力は、10000h経過しても、基本条件の75%を維持している。一方、実施例5の10000h経過後における処理能力は、基本条件(5h経過時)の10%にまで低減している。よって、金属粒状体の表面層をCr,Al,CrAl等によって合金化することにより、高酸化条件においても、高い耐熱性が得られている。特に、金属粒状体の表面をクロマイジングおよびアルミナイジングすることによって、顕著な効果を発揮することができる。
金属粒状体をNiで構成し、Ag10%を添加した実施例8の場合(試験番号t10)、初期(5h経過時)の処理能力は高いものの、10000h経過後には、処理能力が基本条件の40%程度まで低下している。したがって、Ag添加だけでは、十分な耐酸化性が得られていないことがわかる。
金属粒状体をNiで構成し、表面層を合金化せずに、酸化層の厚みを、0.3nm,1000nmとした比較例1,2(試験番号t13,t14)では、いずれも長時間経過後における処理能力が基本条件の30%ないし35%まで低下している。特に、酸化層の厚みを0.3nmまで薄くすると、このような高温での長時間の使用によって、著しく処理能力が低下していることがわかる。つまり、金属粒状体の劣化により触媒機能が十分発現していない。よって、酸化層の厚みは、0.5nm以上であることが好ましい。
酸化層の厚みを1000nmとした比較例2と、0.5nmとした実施例3とを比較すると、比較例2の方が、処理能力の低下が大きい。また、このような厚い酸化層が存在すると、電子伝導性が低下する。よって、酸化層の厚みは、100nm以下であることが好ましい。
上記開示された本発明の実施の形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明のNOx分解素子は、環境保護のためのNOx分解装置や、発電装置として利用することができる。
1 イオン導電性電解質
2 アノード
3 カソード
3h 空隙
5 負荷
7 カソード集電体
7a 骨格部
7h 空隙
8 アノード集電体
9 電源
21 金属粒状体
22 セラミックス
31 金属粒状体
32 セラミックス
33 銀粒子

Claims (7)

  1. NOxを分解するために用いられる素子であって、
    少なくともNOxを含む気体が導入される多孔質のカソードと、
    前記カソードと対をなし、水素原子を含む気体が導入される多孔質のアノードと、
    前記アノードとカソードとの間に介在し、イオン導電性をもつイオン導電材とを備え、
    前記カソードは、ニッケル(Ni)および/または鉄(Fe)を主成分として構成され、最表層が酸化された金属粒状体を含むとともに、
    前記金属粒状体の酸化された最表層の厚さが、0.5〜100nmである、NOx分解素子。
  2. 請求項1記載のNOx分解素子において、
    前記カソードの金属粒状体の少なくとも表面領域が高耐熱合金化されており、その最表層が酸化されている、NOx分解素子。
  3. 請求項2記載のNOx分解素子において、
    前記金属粒状体の表面領域は、クロム(Cr)および/またはアルミニウム(Al)に富化されている、NOx分解素子。
  4. 請求項1〜のうちいずれか1つに記載のNOx分解素子において、
    前記カソードは、前記金属粒状体と、イオン導電性セラミックスとの焼結体である、NOx分解素子。
  5. 請求項1〜のうちいずれか1つに記載のNOx分解素子において、
    前記アノードおよび/またはカソードの、前記イオン導電材と反対側に、多孔質金属体の集電体が配置されている、NOx分解素子。
  6. 請求項1〜のうちいずれか1つに記載のNOx分解素子において、
    前記イオン導電材、アノードおよびカソードを、加熱するヒータをさらに備え、
    前記カソードと前記アノードから取り出された電力が、前記ヒータに供給される、NOx分解素子。
  7. 請求項1〜のうちいずれか1つに記載のNOx分解素子において、
    内燃機関を有する自動車に搭載され、当該内燃機関の排熱を、加熱のための熱源とする、NOx分解素子。
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