以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
[定量充填装置の基本構成]
図1は本発明の実施の形態に係る定量充填装置10およびこれを含む定量包装システムの一例を示す模式図である。図1に示すように、定量充填装置10は、貯留槽部11、計量ホッパ21aおよび21b、集合シュート31、制御部41を備えており、定量充填装置10の下方には、包装装置50が配置されている。後述するように、定量充填装置10および包装装置50は、互いの動作が連係するように構成されている。また、包装装置50で用いられる容器(あるいは包装材)は充填袋300であって、この充填袋300に被計量物が所定重量ずつ充填されるように構成されている。
定量充填装置10が備える貯留槽部11は、計量および充填の対象となる粉粒体を被計量物として貯留する。本実施の形態では、貯留槽部11は、2個の貯留槽11a(図中左側)および11b(図中右側)が横に並行配置されて一体化された構成となっており、個々の貯留槽11aおよび11bは、例えば錐形状(円錐や角錐等)の頂点が下側に配置するような形状となっている。貯留槽11aおよび11bの上端は径の大きな開口が形成されるとともに、狭まった下端には径の小さな開口が形成されている。貯留槽11aおよび11bの下端の開口には、それぞれ開閉可能な投入ゲート12aおよび12bが設けられている。
投入ゲート12aおよび12bは、投入ゲート開閉駆動部13により駆動されることで開閉し、投入ゲート開閉駆動部13は、制御部41により制御される。なお、図1においては、図示の便宜上、投入ゲート開閉駆動部13は、貯留槽11bの投入ゲート12bを開閉駆動するもののみ図示している。
本実施の形態では、貯留槽部11は、錐形状の貯留槽11aおよび11bが並列して単一の槽として一体化している構成となっているが、それぞれ独立した構成であってもよい。投入ゲート12aおよび12bは、カットゲートとして構成され、投入ゲート開閉駆動部13は、当該カットゲートを駆動する公知のモータ駆動機構により構成されるが、これらに限定されない。
投入ゲート12aおよび12bの下側には、それぞれ計量ホッパ21aおよび21bが位置し、各計量ホッパ21aまたは21bを支持するように重量検出器22aまたは22bがそれぞれ設けられている。重量検出器22aおよび22bは、それぞれが支持している計量ホッパ21aまたは21bの重量変化を電気信号として検出し、制御部41に出力するよう構成されている。各計量ホッパ21aまたは21bの上端は開口となっており、投入ゲート12aまたは12bが開いて貯留槽11aまたは11bの下端の開口から落下する被計量物を受けるように構成されている。
ここで、計量ホッパ21aおよび21bのそれぞれの下端の開口には、開閉可能な排出ゲート23aおよび23bが設けられており、これら排出ゲート23aおよび23bは、それぞれ排出ゲート駆動モータ24aおよび24bによって開閉される。排出ゲート駆動モータ24aおよび24bはいずれも制御部41により制御される。なお、図1においては、図示の便宜上、制御部41による制御を示す矢印は、計量ホッパ21bの排出ゲート23bを開閉する排出ゲート駆動モータ24bのみ付されている。
計量ホッパ21aおよび21bの外形状は、本実施の形態では、貯留槽11aおよび11bのような錐形状ではなく柱形状(管状)であり、その内径は、上側の開口の内径も含め、投入ゲート12aおよび12bから投入される被計量物を確実に受けられるサイズとなっている。重量検出器22aおよび22bは、本実施の形態では、ロードセル(図中「LC」として表示)が用いられている。重量検出器22aまたは22bによる計量ホッパ21aまたは21bを支持する構成は公知の構成が採用される。排出ゲート23aおよび23bは、柱状の計量ホッパ21aおよび21bにおいて下側に向かって開く扉状ゲートとなっており、本実施の形態では、被計量物を下方に排出しやすくするために、扉同士の接触部は下側に突出するように位置している。また、本実施の形態では、排出ゲート駆動モータ24aおよび24bとしてステッピングモータが用いられている。
本実施の形態では、貯留槽部11から排出ゲート23aまたは23bまでの被計量物の流れを見れば、貯留槽11a、投入ゲート12a、計量ホッパ21a、および排出ゲート23aという第一の流れと、貯留槽11b、投入ゲート12b、計量ホッパ21b、および排出ゲート23bという第二の流れとが存在する。後述するように、被計量物の第一の流れと第二の流れとを交互に運用することで、効率的な被計量物の計量および排出が可能になる。本実施の形態では、第一の流れを形成(実現)する貯留槽11aおよび計量ホッパ21aは、第一計量部を構成し、第二の流れを形成(実現)する貯留槽11bおよび計量ホッパ21bは、第二計量部を構成しているものとする。そして、本実施の形態に係る定量充填装置10は、これら第一計量部および第二計量部が並列して備えられる2連式となっている。
排出ゲート23aおよび23bの下側には、集合シュート31が位置している、この集合シュート31は、貯留槽部11を構成する貯留槽11aまたは11bと同様に、錐の頂点が下側に配置しているような形状であって、その上端には径の大きな開口が形成され、狭まった下端にも径の小さな開口が形成され、当該下端の開口には開閉可能な充填ゲート32が設けられている。言い換えれば、集合シュート31は、一方向に延伸し、内部に流路となる空間が形成されている略逆錐形状を有している。充填ゲート32は、充填ゲート開閉駆動部34により開閉駆動され、充填ゲート開閉駆動部34は、後述する包装装置制御部52により制御される。本実施の形態では、充填ゲート32は投入ゲート12aおよび12bと同様にカットゲートであり、充填ゲート開閉駆動部34は、投入ゲート開閉駆動部13と同様に、公知のモータ駆動機構が採用されている。
また、集合シュート31は、径の大きな開口が形成されている上側の集合部37aと、この集合部37aの下側に接続され径の小さな開口が形成されている充填ノズル部37bと、により構成されている。さらに、集合部37aの上側(径の大きな開口側)には、管状部37cが取り付けられている。管状部37cは、排出ゲート23aおよび23b近傍の計量ホッパ21aおよび21bの下方を覆うように構成されている。さらに本実施の形態では、集合シュート31の内部には、被計量物の流路の延伸方向30(被計量物が全体として流れる方向)に固定位置を変えることができる流量調整板33が設けられている。集合シュート31の具体的な構成については後述する。
制御部41は、少なくとも、重量検出器22aおよび22bによる計量ホッパ21aおよび21bの検出結果と、後述する包装装置制御部52からの制御信号とに基づいて、投入ゲート開閉駆動部13および排出ゲート駆動モータ24aおよび24bを制御する。制御部41は、公知のマイクロコンピュータのCPUで構成されている。
集合シュート31の下側には、包装装置50が位置している。包装装置50は、コンベヤ51および包装装置制御部52等を備えており、コンベヤ51は、本実施の形態では、無端状ベルトであって、その上面に複数の充填袋300を載置し、所定方向(図中向かって左から右側)に搬送する。充填袋300は、上側が開いた状態でコンベヤ51の上面に載置されて搬送される。コンベヤ51による充填袋300の搬送は、包装装置制御部52により制御される。
包装装置制御部52は、定量充填装置10の制御部41に制御信号を出力するよう構成され、定量充填装置10の動作制御と包装装置50との動作制御が連動するようになっている。また、包装装置制御部52は、集合シュート31の充填ゲート開閉駆動部34にも制御信号を出力するよう構成され、充填ゲート32の直下に空の充填袋300が位置したときに当該充填ゲート32を開き、充填ゲート32の直下から充填袋300が外れているときには当該充填ゲート32を閉じるよう、充填ゲート開閉駆動部34の動作を制御する。包装装置制御部52は、定量充填装置10の制御部41と同様、マイクロコンピュータのCPUで構成されている。なお、包装装置50には、コンベヤ51および包装装置制御部52以外に、公知の構成が備えられているが、ここでは説明を省略する。
[集合シュートの構成]
次に、集合シュート31のより具体的な構成の一例について、図2、図3、図4(a)および(b)に基づいて説明する。図2は、図1に示す定量充填装置10が備える集合シュート31の具体的な構成の一例を示す斜視図である。図3は、図2に示す集合シュート31において流量調整板33を固定する構成の一例を示す側方図であり、図4(a)および(b)は、図2および図3に示す集合シュート31において、流量調整板33を固定する具体的な構成を示す模式図である。
図2に示すように、本実施の形態に係る集合シュート31は、四角錐状となっており、上側には、排出ゲート23aおよび23bから排出された被計量物を受ける導入開口35となっている。導入開口35の周囲には縁部36が形成され、この縁部36に対して、図2には図示されない管状部37cが取り付けられる。導入開口35は、排出ゲート23aおよび23bが開いた状態で、計量ホッパ21aおよび21bの下側の開口に対応する大きさとして形成されていればよく、この導入開口35の上側に排出ゲート23aおよび23bの双方が位置していればよい。ただし、被計量物である粉粒体は、集合体としてみれば流動性を有するように振舞うので、粉粒体(被計量物)が導入開口35から漏れ出さず、適切に集合シュート31内に導入されるように、前記管状部37cを、集合シュート31の上側の縁部36に取り付けることが好ましい。これにより、排出ゲート23aおよび23b近傍が管状部37cにより覆われるので、粉粒体(被計量物)が集合シュート31に導かれずに漏出する事態を回避することができる。
集合シュート31本体は、上側の集合部37aと下側の充填ノズル部37bとに分けられる。集合部37aは、その上端に導入開口35が形成され、下端に充填ノズル部37bが接続されている。集合部37aは、内部が被計量物の流路であって上端から下端に向かって流路の内径が小さくなるよう構成されている。この構成では、集合部37aの内壁面は、流路の延伸方向30(ここでは、集合部37aの中心軸の延伸方向30)に対して傾斜する傾斜面となっている。それゆえ、面積の大きい導入開口35に広がって排出された被計量物(粉粒体)は集合部37aの内部(流路)を流れるに伴って傾斜面によりガイドされて充填ノズル部37bに集合されていく。
充填ノズル部37bは、上端が集合部37aに接続され、下端には被計量物を吐出する開口(吐出口)が形成されている。下端の開口には、図2には図示されない充填ゲート32が設けられている。充填ノズル部37bも、集合部37aと同様に内部が被計量物の流路であって、集合部37aと同様に、上端から下端に向かって流路の内径が小さくなるよう構成されているが、集合部37aの傾斜面に比べて、流路の延伸方向30に垂直な方向(ここでは水平方向)に対する傾斜角度は急峻となっている。これは、充填ノズル部37bの機能は、集合部37aのように、拡散するように排出された粉粒体(被計量物)を集合させるのではなく、集合部37aで集合された粉粒体を充填の対象である容器(本実施の形態では、充填袋300)に充填するためである。それゆえ、内径が徐々に小さくなる程度は、集合部37aに比べると緩やかなものとなっている。
集合部37aおよび充填ノズル部37bの具体的な形状やサイズは特に限定されず、種々の条件により適切な形状やサイズに設定されればよい。図2に示す構成では、集合部37aの断面形状は方形であるが、充填ノズル部37bの断面形状は略円形となっている。また、集合部37aのサイズは、上端(導入開口35)側については計量ホッパ21aおよび21bの大きさに対応したものであればよく、下端側は充填ノズル部37bのサイズに対応したものであればよい。同様に充填ノズル部37bのサイズも、被計量物を収容する容器の種類に合わせて、適切な径の吐出口が下端に形成されるようになっていればよい。また、容器の種類に応じて、吐出口の大きさを変更できるように、充填ノズル部37bは集合部37aに対して着脱可能な構成となっていてもよい。
集合シュート31の集合部37aには、図1および図2に示すように、流量調整板33が固定配置されている。流量調整板33は、図2に示すように、集合部37aの一方の側面から他方の側面に向かって当該集合部37aを貫通するように設けられ、図1に示すように、集合部37a内の流路を副流路31aおよび31bに2分割している。分割された各副流路31aおよび31bは、集合シュート31の上側に位置する計量ホッパ21aおよび21bの排出ゲート23aおよび23bに対応している。すなわち、計量ホッパ21aを含む第一計量部の排出ゲート23aから排出された被計量物は、集合部37a内の副流路31aを経由して充填ノズル部37bに達し、計量ホッパ21bを含む第一計量部の排出ゲート23bから排出された被計量部は、集合部37a内の副流路31bを経由して充填ノズル部37bに達する。
流量調整板33は、集合部37aの流路を2つの副流路31aおよび31bに分割するように集合部37aの中央部に固定されていればよいが、さらに、流路の延伸方向30(ここでは集合シュート31の中心軸の延伸方向30)、すなわち集合シュート31における被計量物の全体として流れる方向(縦方向)に沿って位置が変更可能となるように固定されている。図2に示す構成では、集合部37aの側面に、内部の流路を2分割するように、流路を挟んで互いに対向してスリット状の調整板挿入孔38a・38aが形成されており、流量調整板33は、集合部37aを貫通するように、これら調整板挿入孔38a・38aに挿入されることで、内部の流路を副流路31aおよび31bに2分割するように構成されている。
流量調整板33は、調整板挿入孔38a・38aに挿入された状態で、集合部37aの外側に一部が露出するように、その大きさが設計されている。また、調整板挿入孔38aの長手方向に沿って集合部37aの内側から外側に突出して、一対の板状の調整板支持部38bが形成され、この調整板支持部38bおよび流量調整板33の露出部分を貫通するように、ボルト−ナット等の固定部材39を取り付けることで、流量調整板33は集合部37aに固定されている。
ここで、一対の調整板挿入孔38a・38aは、流量調整板33の縦方向(被計量物の全体として流れる方向)のサイズよりも大きいものとして形成されている。これは、調整板挿入孔38a・38aに挿入されて固定される流量調整板33が縦方向に沿って固定位置が変更可能に支持されるためである。例えば、図3に示すように、図中斜線のハッチングで示される流量調整板33は、調整板挿入孔38aに挿入されて固定された状態では、当該調整板挿入孔38aの上端または下端に対してそれぞれマージンM1およびM2が生ずる程度に、その縦方向の長さが、調整板挿入孔38aの長さよりも短いものとなっている。図3に示す例では、流量調整板33の長さをPとすれば、調整板挿入孔38aの長さSは、S=M1+P+M2となっている。
また、固定部材39は、調整板支持部38bおよび流量調整板33を貫通することで、流量調整板33を集合部37aに固定しているが、図4(a)または(b)に示すように、調整板支持部38bには、流量調整板33の固定位置を変更できるように、縦長の形状を有する長型貫通孔38c、または、縦方向に複数の貫通孔が並ぶ円形貫通孔38eが貫通孔群38fを構成するように形成されている。なお、図4(a)および(b)のいずれにおいても、説明の便宜上、集合部37a本体については記載せず調整板支持部38bのみを模式的に示している。また、図中の破線で示す右側の大きな円は、左側の小さな円で囲った部位の拡大図(図4(a)の場合)または断面図(図4(b)の場合)に相当する。
具体的には、図4(a)に示すように、長型貫通孔38cは、調整板支持部38bの上側および下側の2箇所の固定領域に形成されている。ここで、図3に示すように、調整板支持部38bは、流量調整板33を挟持するように互いに対向する位置に設けられているので、双方の調整板支持部38bのいずれにも長型貫通孔38cが形成されている。また、図4(a)には図示しないが、流量調整板33にも固定部材39が貫通する貫通孔が形成されている。そこで、前後の調整板支持部38bに形成されている長型貫通孔38cおよび流量調整板33の貫通孔に、固定部材39である例えばボルトを貫通させ、その先端を蝶ナット39−1で締め付けることにより、流量調整板33を集合部37aに固定することができる。しかも、調整板支持部38bに形成されている長型貫通孔38cは、縦方向に延びる形状となっているので、縦方向での固定位置を変更することで、流量調整板33の固定位置を上下に変更することができる。
このとき、図4(a)に示すように、長型貫通孔38cの長手方向の側部には、位置設定目盛り38dを付しておくと好ましい。後述するように、流量調整板33は、粉粒体が集合シュート31内で滞留しないように円滑に流れるようにするものであり、後述するように、粉粒体の種類に応じて流量調整板33の縦方向の固定位置を変更することで、粉粒体の滞留を有効に回避することができる。そこで、粉粒体の種類に対応する流量調整板33の固定位置を予め設定しておき、当該位置を位置設定目盛り38dとして長型貫通孔38cの側部に記載しておけば、被計量物である粉粒体の種類を変更する度に位置を調整する必要がなく、流量調整板33の位置を容易に設定することができる。なお、図4(a)に示す例では、位置設定目盛り38dとして7段階の目盛りを付し、各目盛りに下からA〜Gのアルファベットを記載している。これら各アルファベットについて、別紙あるいは図示されない操作表示部等において対応する粉粒体の種類を設定しておけばよい。粉粒体の種類がある程度特定されているのであれば、A〜Gのアルファベットの代わりに、実際の粉粒体の名称等を記載してもよい。
あるいは、図4(b)に示すように、貫通孔群38fが形成されている場合には、縦方向に配列している各位置の円形貫通孔38eに対して、どのような種類の粉粒体が対応するかを予め設定しておけば、同様に、流量調整板33の位置を容易に設定することができる。なお、図4(b)に示す貫通孔群38fの場合においては、調整板支持部38bの上下の固定領域とも貫通孔群38fとして形成してよいが、下側の固定領域は、図4(a)に示す長型貫通孔38cを形成してもよい。下側のみを長型貫通孔38cとすることで、流量調整板33の位置の設定に際して、当該流量調整板33または調整板支持部38bの膨張や収縮、あるいは変形等によって、上下の固定領域で、固定部材39を良好に貫通させることができないような事態にも対応することができる。
また、貫通孔群38fが形成されている場合、固定部材39としてボルト−蝶ナット39−1等のように、調整板支持部38bおよび流量調整板33を締め付けることで、当該流量調整板33を固定する構成を採用してもよいが、図4(b)に示すように、固定ピン39−2で係止する構成であってもよい。長型貫通孔38cの場合、ボルト−ナットによる締め付けを行うことで、縦方向への位置ずれが防止されるが、貫通孔群38fの場合、固定部材39は、流量調整板33を固定しうる強度の棒状の部材であれば、必ずしも締め付けなくてもよい。したがって、図4(b)に示すように、固定ピン39−2を各貫通孔に外れないよう挿入するのみで、流量調整板33を適切な位置に固定することができる。
なお、図4(a)に示す長型貫通孔38cおよび図4(b)に示す貫通孔群38fのいずれが好ましいかについては、定量充填装置10の使用状況や使用環境により異なる。例えば、多くの種類の粉粒体を定量充填する場合には、長型貫通孔38cの方が微調整を行いやすいという利点がある。一方、粉粒体の種類が少ない場合や、定量充填装置10の設置場所等により流量調整板33の調整がしにくい場合等には、固定ピン39−2を貫通させるだけで位置の変更ができる貫通孔群38fの方が好ましくなる。
集合部37a内における流量調整板33の位置は、被計量物の種類に応じて適宜設定されることになる。そこで、本実施の形態では、被計量物の種類に対する流量調整板33の好適な位置を、代表的な条件に基づいて予め決定しておく。この代表的な条件としては、被計量物と集合シュート31の内壁面(特に集合部37aの内面)との摩擦係数が挙げられる。摩擦係数の違いによって集合シュート31内での被計量物の流通性が大きく異なってくるためである。このような、被計量物と摩擦係数との対応は、被計量物の種類に応じて摩擦係数を予め測定してテーブルとしてまとめておけばよい(後述の表1参照)。そして、定量充填装置10が図4(a)または(b)に示すような位置変更機構を備えている場合には、手動で流量調整板33の位置を変えればよいし、例えば、定量充填装置10が公知の移動機構を備えている場合には、当該移動機構を制御部41で制御し、図示されない操作部から被計量物の種類を入力することにより、流量調整板33を自動に上限移動させるように構成してもよい。なお、流量調整板33の位置の変更に関しては、集合シュート31内における被計量物の流れの挙動と合わせて、後に詳述する。
[定量充填装置の動作]
次に、前記構成の定量充填装置10および包装装置50の動作について、図1を参照して説明する。なお、以下の説明では、2つの計量部による動作、すなわち貯留槽11aまたは11bから投入された被計量物が計量ホッパ21aまたは21bで所定量となるよう計量され、集合シュート31に排出されるまでの動作を、説明の便宜上、「計量排出動作」と称する。
まず、初期状態として、貯留槽11aおよび11bには被計量物が十分に貯留され、計量ホッパ21aおよび21b内には被計量物が収容されておらず空の状態であるとする。図示されない操作部から運転開始指令の制御信号が定量充填装置10の制御部41に出力されると、制御部41は、貯留槽11aおよび11bのうち、投入ゲート開閉駆動部13を制御して投入ゲート12aを開き、貯留槽11aから計量ホッパ21aに対して被計量物を投入する。計量ホッパ21aにおいては、排出ゲート23aは閉じている状態にあるため、当該計量ホッパ21a内に被計量物が徐々に蓄積されていく。そして、重量検出器22aにより計量ホッパ21aの重量変化が検出され制御部41に出力される。制御部41は、重量検出器22aによる重量変化の検出値が所定値に達して安定すれば、計量ホッパ21a内に所定量の被計量物が収容されて計量が完了したと判断し、投入ゲート開閉駆動部13を制御して投入ゲート12aを閉じるよう駆動させる。
ここで、包装装置50では、定量充填装置10の動作と並行してコンベヤ51が充填袋300を搬送しており、図示されないセンサによって、充填ゲート32の直下まで空の充填袋300が搬送されたことを検知すると、包装装置制御部52はコンベヤ51の搬送動作を停止させるとともに、制御部41に排出指令の制御信号を出力する。制御部41は、包装装置制御部52からの制御信号に基づき、排出ゲート駆動モータ24aを駆動させ、排出ゲート23aを開く。これにより、計量ホッパ21a内に収容されている所定量の被計量物が集合シュート31内に排出される。これにより第一計量部の1回の計量排出動作が終了する。
また、包装装置制御部52は、被計量物の排出に対応して、充填ゲート32を開くよう充填ゲート開閉駆動部34を制御する。これにより、集合シュート31内に排出された被計量物は、当該集合シュート31を通過する間にその流れが整えられて集合され、充填袋300内に投下される。
さらに、制御部41は、計量ホッパ21aでの被計量物の計量が完了した後には、貯留槽11bの投入ゲート12bを開閉させる投入ゲート開閉駆動部13を制御して投入ゲート12bを開き、貯留槽11bから計量ホッパ21bに対して被計量物を投入する。この計量ホッパ21bへの被計量物の投入の間、計量ホッパ21aにおいては、前記の通り、包装装置制御部52からの排出指令に基づき、排出ゲート23aが開かれ、集合シュート31を介して充填袋300内に被計量物が投下されていることになる。
計量ホッパ21a内に収容された全ての被計量物が充填袋300内に充填されれば、包装装置制御部52は、コンベヤ51による搬送動作を再開させるとともに、充填ゲート32を閉じるよう充填ゲート開閉駆動部34を制御する。コンベヤ51によって次の充填袋300が充填ゲート32の直下に搬送されるまでの間、前記の通り、定量充填装置10では、貯留槽11bから計量ホッパ21bに対して被計量物が投入されているので、制御部41は、重量検出器22bの検出結果から、計量ホッパ21b内に所定量の被計量物が収容されて計量が完了したと判断すれば、投入ゲート開閉駆動部13を制御して投入ゲート12aを閉じ、かつ、包装装置制御部52から排出信号が出力されるまで排出ゲート23bを開かせる動作を待機させる。
このように、本実施の形態では、定量充填装置10において第一計量部および第二計量部が、被計量物の計量排出動作を交互に行うように構成されている。そして、包装装置50におけるコンベヤ51での充填袋300の搬送時間に合わせて、第一計量部および第二計量部により交互に行われる計量排出動作が効率的に行われるよう、制御部41にて計量排出動作が制御される。
[2つの計量部による交互の計量および排出動作]
前記の通り、定量充填装置10は、第一計量部および第二計量部を備える2連式の構成となっており、各計量部による計量排出動作は交互に行われる。ここで、包装装置50が高速運転するものであれば、各計量部による交互の計量排出動作は、できる限り時間のロスが少なくなるように連係させることになる。そこで、各計量部による交互の計量排出動作について、図5および図6に基づいて説明する。
図5は、図1に示す定量充填装置10が備える2つの計量部において、単一の計量部による計量および排出動作を説明するタイムチャートであり、図6は、2つの計量部がそれぞれ交互に動作する状況を説明するタイムチャートである。なお、単一の計量部による計量および排出動作については、2つの計量部のうち第一計量部を例示して説明する。
図1には図示されない操作部から運転開始指令が制御部41に出力されると、制御部41は、投入ゲート12aを開くよう投入ゲート開閉駆動部13を制御する。これにより投入ゲート12aがほぼ全開となり、貯留槽11a内の被計量物は、計量ホッパ21aに投入される。このように、投入ゲート12aをほぼ全開として被計量物を計量ホッパ21aに投入する投入動作を「大投入」と定義する。
次に、制御部41は、重量検出器22aからの検出値に基づき、計量ホッパ21a内の被計量物の重量が、予め設定された計量の目標重量(所定量)の凡そ8割に達したか否か判定する。8割に達していなければ大投入の動作を継続するが、8割に達していれば、投入ゲート12aの開度が全開から狭くなるよう投入ゲート開閉駆動部13を制御し、貯留槽11aからの単位時間当たりの被計量物の投入量を減少させる。このときの投入ゲート12aの開度は特に限定されず、計量ホッパ21aで計量される所定量、投入ゲート12aを構成する貯留槽11aにおける下端の開口のサイズ等の諸条件により適宜設定することができる。このように、大投入よりも投入量を減少させた投入動作を「中投入」と定義する。
制御部41により、計量ホッパ21aへの被計量物の投入動作が中投入に切り換わると、投入される被計量物から重量検出器22aに与えられる衝撃すなわち被計量物の落下による外力が小さくなる。すなわち、重量検出器22aは計量ホッパ21aを支持することで、当該計量ホッパ21aの重量変化を検出するよう構成されているので、大投入が行われている間は、被計量物の落下により重量検出器22aに与えられる外力も大きいものとなる。被計量物が所定量に達したか否かを判定するときには、投入に伴う衝撃も考慮しなければならず、それゆえ、重量検出器22aによる検出値が単に所定量に達していることを判定するのではなく、検出値が所定量に達して安定したことを判定しなければならない。したがって、計量ホッパ21aへの被計量物の投入動作においては、所定量に近づくに伴って単位時間当たりの投入量を減少させることが好ましい。
次に、制御部41は、重量検出器22aからの検出値に基づき、計量ホッパ21a内の被計量物の重量が所定量の凡そ9割を超えたか否かを判定し、9割を超えていれば、投入ゲート12aの開度がさらに狭くなるよう投入ゲート開閉駆動部13を制御し、貯留槽11aからの単位時間当たりの被計量物の投入量をさらに減少させる。このように、中投入よりも投入量を減少させた投入動作を「小投入」と定義する。小投入を継続するとともに重量検出器22aからの検出値が安定して所定量を示すようになれば、制御部41は、所定量の被計量物が計量されたと判断して、投入ゲート12aが完全に閉じるよう投入ゲート開閉駆動部13を制御する。
その後、包装装置制御部52から排出信号が出力されれば、制御部41は、計量ホッパ21aの排出ゲート23aが全開となるよう排出ゲート駆動モータ24aを制御し、計量ホッパ21aから集合シュート31へ被計量物を排出する。
計量ホッパ21aへの被計量物の投入開始から排出まで動作すなわち1回の計量排出動作について、被計量物の重量の割合と経過時間との関係を見れば、例えば、図5に示すようなタイムチャートとなる。図5の縦軸は被計量物の重量であって、計量ホッパ21aで計量される目標重量(所定量)を100%としてパーセンテージで示す。また、図5の横軸は、計量から排出に至るまでの時間であって、単位は秒である。
図5に示す具体例では、被計量物が樹脂ペレットであり、被計量物の目標重量(所定量)が25kgであり、大投入から中投入へ切り換わる時点の閾値が所定量の80%として設定され、中投入から小投入へ切り換わる時点の閾値が所定量の95%として設定される条件となっている。このとき、図5に示すように、大投入、中投入、小投入の各動作はそれぞれ0.8秒で行われ、小投入の後0.2秒の安定時間が確保され、その後に、排出動作が0.4秒で行われる。この場合、1回の計量排出動作の時間は3秒となる。
これに加えて、排出ゲート23aから排出された被計量物が集合シュート31を経由して充填袋300に到達するまでの時間、すなわち集合シュート31内を被計量物が流れている時間は、この例では1秒となる。それゆえ、被計量物の計量から包装までの動作1回にかかる時間は4秒となる。したがって、定量充填装置10および包装装置50による計量から包装までの動作においては、1サイクル(1バッチ)の時間が4秒となる。なお、定量充填装置10による計量排出動作と、その後に行われる包装装置50による包装動作を、説明の便宜上、まとめて「計量包装動作」と称し、前記「計量排出動作」とは区別する。一般に、定量充填装置の分野では、計量から包装までの処理能力を1時間当たりで評価する。この例では、1回の計量包装動作が4秒であるため、処理能力は900バッチ/時間となる。
計量部が1つのみである一連式の定量充填装置(図9に示す従来構成の定量充填装置100を参照。)では、その処理能力が、900バッチ/時間であるとすれば、本実施の形態における二連式の定量充填装置10では、第一計量部および第二計量部が交互に計量排出動作を行うため、その処理能力は理論上、2倍の1800バッチ/時間となる。ただし、各計量部による計量排出動作は、効率的に行われなければ、時間のロスが生じる。そこで、図6に示すように、本実施の形態では、第一計量部および第二計量部の計量排出動作のタイミングを、充填時間を基準として交互に行われるよう調整する。
図6に示すタイムチャートでは、定量充填装置10の計量排出動作と包装装置50の包装動作とが実行されるタイミングが示されている。図6の上段は、定量充填装置10の第一計量部における計量排出動作に関するタイムチャートを示し、中段が定量充填装置10の第二計量部における計量排出動作についてのタイムチャートを示し、下段が包装装置50による充填袋300の搬送動作についてのタイムチャートを示す。なお、横軸は、時間を示し、単位は秒(図中sec)である。
第一計量部における計量排出動作に関するタイムチャートは、重量検出器22aで検出される被計量物の重量の変化(上側)と、排出ゲート23aを開かせる開信号の出力(下側)との連係を示し、第二計量部における計量排出動作に関するタイムチャートは、重量検出器22bで検出される被計量物の重量の変化(上側)と、排出ゲート23bを開かせる開信号(下側)との連係を示す。いずれの計量部においても、重量検出器22aまたは22bで検出される被計量物の重量の変化としては、図5に示す1回の計量排出動作における重量変化のタイムチャートが繰り返されようになっており、排出ゲート23aまたは23bを開かせる開信号は、図5に示す安定の時期を過ぎてから全ての被計量物が集合シュート31に排出されるまでの一定時間、制御部41から排出ゲート駆動モータ24aまたは24bに出力されるようになっている。
ここで、前記の通り、集合シュート31内を被計量物が流れる時間、すなわち被計量物の充填時間は1秒であり、1回の計量排出動作の時間は4秒であるので、各計量部による充填時間が1秒置きとなるように、各計量部の計量排出動作を設定する。具体的には、図6に示す例では、まず、第一計量部において、時間0秒で計量ホッパ21aへの貯留槽11aからの被計量物の投入が開始されたとすると、計量ホッパ21aでは、図5に示す大投入、中投入、小投入、安定および充填に対応する重量変化が重量検出器22aで検出される。一方、第二計量部においては、第一計量部における小投入の段階で、貯留槽11bからの被計量物の投入が開始され、図5に示す重量変化が重量検出器22bで検出される。
第一計量部では、図5に示す安定の時期が経過したタイミングで、制御部41から出力された開信号に基づき排出ゲート23aが開き、排出動作が実行される。このとき、第二計量部では、大投入から中投入に移行する時期である。そして、第一計量部で排出動作が完了して充填が行われている間、第二計量部では、中投入から小投入に切り換わる。その後、第二計量部で小投入から安定期間に切り換わる時期に、第一計量部では、再び貯留槽11aから被計量物が大投入動作で投入される。さらにその後、第一計量部で大投入から中投入に切り換わるころに、第二計量部においては、制御部41から出力された開信号に基づき排出ゲート23bが開き、排出動作が行われる。
このような第一計量部および第二計量部での計量排出動作が交互に行われることで、各計量部から排出された被計量物の充填は1秒空けて繰り返される。
そこで、包装装置50においては、図6の下段に示すように、コンベヤ51による充填袋300の移動および停止を1秒ごとに繰り返すよう、包装装置制御部52で制御すればよい。これにより、充填時期には、集合シュート31の充填ゲート32の直下に充填袋300が位置して停止していることになる。
[集合シュート内における被計量物の流れの挙動]
本実施の形態では、前述した交互の計量排出動作を行う二連式の定量充填装置10において、被計量物の種類等に応じて、集合シュート31内で流量調整板33の位置を設定する。ここで、流量調整板33が設けられない場合に生じる主な問題と、この問題に対処するための流量調整板33の位置の変更について、図7(a)および(b)に基づいて説明する。図7(a)は、図2に示す集合シュート31において、第一計量部および第二計量部から排出される被計量物の流れを模式的に示す図であり、図7(b)は、集合シュート31において第二計量部から排出された被計量物が層状の流れを形成するように挙動する状態をモデル化して示す図である。
前述したとおり、第一計量部および第二計量部において計量排出動作を交互に繰り返すことで、1秒の間隔を空けていずれかの計量部から被計量物が排出される(図6参照)ので、理想的には、1秒置きに被計量物を充填袋300に充填することができる。ところが、実際には、排出ゲート23aまたは23bを全開して被計量物を一度に排出すると、集合シュート31の内部に被計量物が滞留し、状況によっては、集合シュート31の内部で被計量物が詰まってしまう。このような被計量物の滞留または詰まりは、単に円滑な充填ができなくなるだけでなく、被計量物の排出時間の遅延につながるため、包装装置50との連係を乱してしまう。例えば、図6に示すタイムチャートにおいて、定量充填装置10による充填時間が長くなれば、充填袋300の停止時間が長くなり、結果として包装装置50の処理能力を十分生かすことができなくなる。
本実施の形態における二連式の定量充填装置10では、集合シュート31の内部で被計量物が滞留しやすいが、その主たる理由としては、(1)排出された被計量物が集合シュート31の内壁面へ接触する位置が偏ることに由来する問題と、(2)排出された被計量物が複数の層状の流れを形成しやすいという問題と、が挙げられる。
まず、前者の(1)の問題について説明する。二連式の定量充填装置10においては、高い処理能力を確保すべく、並列配置された第一計量部および第二計量部で交互の計量排出動作を行っている。そのため、図7(a)に示すように、第一計量部(図中破線で示す計量ホッパ21aの排出ゲート23a)から排出される被計量物も、第二計量部(図中破線で示す計量ホッパ21bの排出ゲート23b)から排出される被計量物も、集合部37aの傾斜面に接触してから、充填ノズル部37bの上側開口37b−1に到達する。つまり、並列配置する2つの計量部に対して、集合シュート31は1つのみ設けられているため、各計量部の排出ゲート23aまたは23bの位置は、充填ノズル部37bの上側開口37b−1から見て偏った位置となる。それゆえ、第一計量部から排出された被計量物の流れFa(図中矢印で図示)、および、第二計量部から排出された被計量物の流れFb(図中矢印で図示)のいずれも、集合部37aの傾斜面に落下してから、同傾斜面に沿って滑落し、その後、充填ノズル部37b内を鉛直方向に落下するという経路をとる。
前記流れFaおよびFbは、理想的には、上側開口37b−1に達した時点でそのまま充填ノズル部37bの内部に進むべきであるが、実際には、傾斜面での被計量物の移動速度(ここでは、傾斜面に沿って被計量物が滑落していると見なせるので滑落速度という。)がある程度大きくなることから、滑落方向にそのまま直進する。その結果、被計量物は、上側開口37b−1から充填ノズル部37b内にそのまま落下せずに、流れの延長線上にある充填ノズル部37bの内壁面に衝突してから落下する(図中矢印)。内壁面への衝突は粉粒体(被計量物)を散乱させて下方への流れに沿わない状態としてしまい、さらには衝突の程度によっては被計量物を飛散(飛び跳ね)させることにもなる。そのため、被計量物の流れのまとまりが悪くなり、被計量物の「流動性」の低下を招く。その結果、上側開口37b−1の近傍で、被計量物が滞留することになる。
しかも、内壁面への衝突は、一方向だけでなく交差する方向に生じる。つまり、図7(a)に示す例では、第一計量部から排出された被計量物は、流れFaとして示すように、集合部37aの図中左側の傾斜面に落下し同傾斜面に沿って滑落するので、上側開口37b−1近傍では、充填ノズル部37bにおける滑落方向に対向する内壁面、すなわち図中右側の内壁面に衝突する。一方、第二計量部から排出された被計量物は、流れFbとして示すように、右側の傾斜面に沿って滑落し、充填ノズル部37bの図中左側の内壁面に衝突する。このように、充填ノズル部37bの内壁面に被計量物が衝突する現象が、交互に衝突方向を変えながら連続して発生するので、被計量物の滞留がさらに起こりやすくなる。
加えて、被計量物が傾斜面を滑落するときの滑落速度は、被計量物の種類、傾斜面の状態等の諸条件によって大きく異なる。それゆえ、被計量物の散乱や飛散の程度も被計量物の種類によって異なってくる。つまり、傾斜面の状態が常に同じであっても、被計量物の材質、被計量物である粉粒体の粒度分布、個々の被計量物の形状および形状の均一性等の条件が異なれば、被計量物と傾斜面との摩擦係数が異なってくるので、被計量物の種類によって滑落速度も異なってくる。それゆえ、ある種類の粉粒体であれば内壁面への衝突はあまり生じないが、別の種類の粉粒体であれば激しく内壁面へ衝突することになる。
次に、後者の(2)の問題について説明する。図7(b)に示すように、例えば、第二計量部(図中破線の計量ホッパ21b)から被計量物が排出されるとき、排出ゲート23bが全開されると、被計量物は広がりをもって集合部37aの傾斜面に落下する。ここで、集合部37a内での被計量物全体の流動性は一様ではなく、同種の粉粒体からなっていても、集合部37a内の位置の違いによって、被計量物同士の接触状態はそれぞれ異なったものとなる。それゆえ、被計量物の移動速度にばらつきが生じやすくなる。このような移動速度のばらつきは、被計量物が樹脂ペレット等であれば、より生じやすくなる傾向にある。
この移動速度の違いについて、被計量物の流れを簡略化し、図7(b)に示すように、3つの流れF1、F2、およびF3(図中矢印)が、集合部37aの中心から外側に向かってこの順で形成されているとモデル化して説明する。最も中心から離れている流れF3は、集合部37aの傾斜面に直接接触する状態で形成されるので、傾斜面から最も大きな影響を受ける。傾斜面を滑落する被計量物は、傾斜面の状態や材質等の条件に応じて傾斜面との摩擦係数が異なってくるため、この摩擦係数の違いに応じて被計量物の滑落速度も異なるためである。
一方、流れF2は、流れF3の上側に形成されるので、流れF2を形成する被計量物の移動速度は、被計量物同士の摩擦係数に影響を受ける。この点は流れF1も同様であるが、最も中心に近い流れF1および中間の流れF2は、それぞれの流れの傾斜角度が異なっている。一般に、粉粒体を滑落させるシュートにおいては、水平面に対する傾斜面の角度が小さい(ゆるい)ほど滑落する速度にばらつきが生じやすいことが知られている。それゆえ、傾斜角度が相対的に大きくなる流れF1は、被計量物の移動速度に比較的ばらつきが少ない状態で上側開口37b−1から充填ノズル部37b内に流れていくが、これよりも傾斜角度が小さい流れF2は、流れF1に比べて被計量物の移動速度にばらつきが生じやすくなる。さらに傾斜角度が小さい流れF3に至っては、傾斜角度の影響だけでなく前記傾斜面からの影響も受けるので、滑落速度にさらにばらつきが生じる。
被計量物の排出量が少なければ、このような複数の流れはごく短時間しか発生しないが、被計量物の排出量が多くなればなるほど、排出そのものが一定時間持続するので、一定時間安定した複数の流れが形成される。その結果、各計量部から排出された被計量物は、集合シュート31内で複数の層状の流れ(層流)を形成しやすくなる。複数の層流が形成されるということは、被計量物全体の流れとして見れば、集合シュート31内の位置によって流れの速度にばらつきが生じることになる。それゆえ、集合シュート31において被計量物の流れのボトルネックとなる上側開口37b−1近傍で、速度のばらつきに起因する被計量物の滞留が起こりやすくなる。
ここで、前記(1)の問題に起因する影響は、流れFaおよび流れFbを適切に区分できるように、集合部37a内に仕切りが設置されることで対応可能である。しかしながら、前記(2)の問題である層流の形成については、仕切りの設置では有効に対処することができない。層流の形成に対しては、集合シュート31の傾斜面の傾斜角度を大きくする対処が挙げられるが、傾斜角度を大きくするということは、集合シュート31が長くなるため、定量充填装置10そのものが大型化してしまう。このように、集合部37a内に単に仕切りが設置されるだけでは、前記(1)および(2)の問題について十分に対処できない。
そこで、本実施の形態では、集合部37a内で縦方向の位置を変更できる流量調整板33が設けられている。流量調整板33は、図7(a)において破線で示すように、被計量物の流れFaおよびFbを区分し、上側開口37b−1の近傍で被計量物の散乱または飛散を抑えることができる。また、流量調整板33は、図7(b)でモデル化した複数の層流のうち、最も中心に近い流れF1に接触することになる。それゆえ、3つの層流のうち、流れF3は集合部37aの傾斜面によってガイドされ、流れF1は流量調整板33によってガイドされるので、その間に挟まれる流れF2もこれら流れF1およびF2に影響を受ける。その結果、被計量物の移動速度が全体的に安定化し、実質的に層流の発生を抑えることができる。
ここで、図7(b)に破線で示すように、流量調整板33が上側開口37b−1により近接する位置となれば、流れF1ないしF3が上側開口37b−1の近傍で集中するため、ここで被計量物が滞留するおそれがある。そこで、流量調整板33の位置を上側に変えることで(図7(b)では実線で図示)、被計量物が詰まらない程度に、流量調整板33の下端部と上側開口37b−1との間隔を調整することができる。
ただし、流量調整板33を上側に移動させ過ぎると、流れFaおよびFbを区分する効果が低下する。実際、流量調整板33の位置を上側に高くし過ぎると、被計量物の滞留や詰まりが発生する。単純に考えれば、図7(b)に実線で示す流量調整板33は、破線で示す流量調整板33に比べて、上側開口37b−1と流量調整板33との間隔が広がるために被計量物は迅速に流下するはずである。ところが、前記のとおり、流れFaおよびFbの区分ができなくなるため、結果として被計量物の滞留が生じる。
したがって、本実施の形態では、前記(1)および(2)の問題のいずれにも適切に対応できるように、被計量物に対する流量調整板33の好適な位置を設定するよう構成されている。流量調整板33の好適な位置を設定することで、異なる種類の被計量物であっても、集合シュート31内を流通して充填袋300に充填されるまでの時間(充填時間)をほぼ一定にすることができる。例えば、図6に示す例では、充填時間を1秒とすることで包装装置50の処理能力を最大に生かせるように構成されているが、定量充填装置10が流量調整板33を備えることで、被計量物の種類が変わっても常に1秒の充填時間を維持することができ、それゆえ、効率的な計量充填動作が可能となる。
ここで、集合シュート31内では、前記問題(1)および(2)のいずれにおいても、集合シュート31の内壁面(特に集合部37aの傾斜面)を滑落するときの影響が大きくなる。そこで、流量調整板33の位置設定においては、集合部37aの傾斜面に対する被計量物の摩擦係数と、この摩擦係数に影響を与える条件とを予め測定し、位置の設定に利用することができる。
例えば、流量調整板33の位置変更機構として、図4(a)に示すような長型貫通孔38cに固定部材39(蝶ナット39−1)を貫通させる構成であって、長型貫通孔38cに沿って位置設定目盛り38dが付されている構成が用いられる場合には、次の表1に示すように、被計量物の種類、摩擦係数、並びに、形状および粒度に対して位置設定目盛り38dのA〜Fの位置を予め設定しておくことができる。
このように流量調整板33は、単なる集合シュート31内の仕切りではなく、前述した問題に対応できるように、集合シュート31内のボトルネックとなる充填ノズル部37bの上側開口37b−1近傍で、被計量物が滞留しないようにその流量を調整する部材として機能する。それゆえ、交互の計量排出動作を行う二連式の定量充填装置10においても被計量物の流動性が良好なものとなり、集合シュート31内で被計量物が散乱したり移動速度がばらついて層状の流れを形成したりすることが抑えられ、集合シュート31内で被計量物の滞留等を回避できる。その結果、集合シュート31内での被計量物の単位時間当たりの流量を好適化することができるので、被計量物の充填時間をより一層短くすることができ、処理能力の高い包装装置50と定量充填装置10とを有効に連係させることができる。
また、流量調整板33は、その位置を適宜調整することができるので、被計量物の種類が異なっても、被計量物の種類や諸条件に応じて、流量調整板33の好適な位置を決定することができる。それゆえ、被計量物の滞留を有効に回避することができ、汎用性を高めることができる。
[流量調整板の位置の変更の基準]
本実施の形態では、流量調整板33の位置の変更は、集合シュート31内における被計量物の全体として流れる方向、すなわち立設する集合シュート31の縦方向における位置に基づいて行う構成について具体的に説明したが、本実施の形態はこれに限定されず、例えば、流量調整板33の下端と集合部37aの傾斜面との間に形成される領域を「流下開口領域」と定義すれば、この流下開口領域の径または面積に基づいて流量調整板33の位置を変更するよう構成されてもよい。図8は、流量調整板33の位置を、縦方向の位置を基準として設定する場合と、前記流下開口部の径または面積を基準として設定する場合とについて説明する模式図である。
集合シュート31の縦方向の位置を基準とする場合では、図8の左側に示すように、集合部37aと充填ノズル部37bとの境界となる位置(上側開口37b−1の位置)を基準位置とし、この基準位置から見て、流量調整板33の下端までの高さをHとして、この高さHを適切な値に設定すればよい。
一方、前記流下開口領域の径または面積を基準とする場合については、図8の右側に示すように、まず、流量調整板33の下端と集合部37aの傾斜面との間には、間隔Rが常に確保される。この間隔Rが最も小さくなるのは、前記基準位置である。そして、例えば、図8に示すように、基準位置から間隔Hを確保するように流量調整板33の位置を固定すれば、間隔Rは基準位置のR=R0からR1に広がることになる。このときの集合部37aの断面を右下の破線の円内に示すと、流量調整板33の下端と、この下端に対して水平な位置となる集合部37aの内壁面(傾斜面)とにより、図中斜線で示す領域である流下開口領域37dが形成される。
この流下開口領域37dは、被計量物が集合部37aから充填ノズル部37bに流下するときの入口に相当し、流量調整板33が最も下方に位置する場合には、充填ノズル部37bの上側開口37b−1の半分に一致する。したがって、流下開口領域37dは、集合シュート31内での被計量物の流れのボトルネックに相当する。また、この流下開口領域37dの面積Arとすれば、同面積Arは、間隔Rと同様に、流量調整板33の位置を上下に変更するに伴って変動する。
そこで、流量調整板33の位置は、高さHを基準として設定してもよいし、前記間隔Rまたは前記面積Arを基準として設定してもよい。例えば、集合シュート31内での被計量物の挙動が明らかでないときには、高さHを適宜調整することで、好適な位置を設定することができるが、被計量物の形状や摩擦係数等から、好ましい間隔Rまたは面積Arの概要がすでに判明していれば、これを基準として、流量調整板33の位置を調整することもできる。特に、流量調整板33の位置が公知の移動機構によって自動的に変更できるような構成となっていれば、当該移動機構を制御するパラメータとして間隔Rや前記面積を利用することができる。
間隔Rまたは面積Arを基準として流量調整板33を移動させる場合について、次に模擬実験例を説明する。この模擬実験例では、定量充填装置10の排出ゲート23aまたは23bを開けてから集合シュート31の下側の開口まで、排出された被計量物が到達するときに、この到達時間を、被計量物の摩擦係数μに依存する「充填時間Tμ」と定義する。
まず、被計量物が樹脂ペレットであり、そのかさ密度γがγ=0.5であるとすれば、充填量が25kgのときの樹脂ペレットの体積V=50リットルとなる。また、集合シュート31において、基準位置における流下開口領域37dの間隔RをR=16cmとすれば、基準位置での流下開口領域37dの面積Arは約400cm2 となる。
また、被計量物である樹脂ペレットが全て流下開口領域37dを通過するときに、当該樹脂ペレットが柱状物として流下開口領域37dを通過すると仮定し、この仮想柱状物の長さを流下長Lpと定義すれば、流下長Lpは、体積Vを面積Arで除算した値に、開口形状係数ηを乗算したものとなる(Lp=η×(V/Ar))。開口形状係数ηは、流下開口領域37dの形状が円形であれば1.0〜2.0の範囲内となり、本模擬実験例ではη=1.0であるとすれば、Lp=125cmとなる。
ここで、集合シュート31の傾斜面の角度(傾斜角度)が60°であれば、本模擬実験例では、滑落方向の加速度α=980(sin60°−μ cos60°)となるので、樹脂ペレットの充填時間Tμは、Lpの倍数をαで除算した値の平方根となる(Tμ=(2Lp/α)1/2 )。
そこで、摩擦係数がμ=0.1の樹脂ペレットIと、摩擦係数がμ=0.5の樹脂ペレットIIそれぞれについて、25kgの充填時間を計算すれば、樹脂ペレットIの充填時間は、α=800となるので、Tμ=T(0.1)=0.56秒となるのに対して、25kgの樹脂ペレットIIの充填時間は、α=604となるので、Tμ=T(0.5)=0.64秒となる。
このように、摩擦係数μが小さければ充填時間Tμは短くなるので、樹脂ペレットIIの充填時間を樹脂ペレットIの充填時間と同じとするには、流下開口領域37dの面積Arを拡大するか、間隔Rを拡大することになる。本模擬実験例では、Tμ=T(0.5)=0.56秒となるように、面積Arまたは間隔Rを逆算すればよい。
樹脂ペレットIIの流下長LpをTμで示せば、Lp=(1/2)×α×Tμ2 となり、α=604であるので、樹脂ペレットIIの流下長Lpは、Lp=94.7cmとなる。ここで、Lp=V/Arであるので、面積Arは、体積Vを流下長Lpで除算した値となる。それゆえ、樹脂ペレットIIの充填時間を0.56秒まで短縮するには、流下開口領域37dの面積ArをAr=528cm2 まで拡大すればよいことになる。また、流下開口領域37dは円形であるので、間隔RはR=18.3cmとなる。
なお、滑落方向の加速度αは次の式で定義される。すなわち、質量mの物品が傾斜角θの斜面を滑落する力をF、重力加速度をg、滑落方向の加速度をα、摩擦係数をμと定義すれば、次の式が成立するため、αが次のように定義される。
mα=mg sinθ−μmg cosθ=F
α=g( sinθ−μ cosθ)
このとき、mgは重力であって地球の中心に向かう垂直な力であり、mg sinθは傾斜角θの斜面を滑落する力であり、mg cosθは同斜面に対して垂直な力であり、μmg cosθは摩擦係数μにより滑落を阻止しようとする力である。したがって、mg sinθ>μmg cosθとなれば物品は斜面を滑落することになる。それゆえ、樹脂ペレットの充填時間を検討する場合、滑落方向の加速度αが重要となる。
[変形例]
本実施の形態では、定量充填装置10は、2個の計量ホッパ21aおよび21bを備えている構成であるが、もちろんこれに限定されず、3個以上の計量ホッパを備えてもよい。この場合、集合シュート31は、3個以上の計量ホッパから排出される被計量物を受け取るような形状に構成されていればよい。
また、本実施の形態では、集合シュート31は、集合部37a内に流量調整板33が設けられているが、これに限定されず、例えば、集合部37aの上側に接続される管状部37cに達していてもよい。つまり、本発明では、流量調整板33の下端と集合シュート31の内壁面とで形成される流下開口領域37dを、被計量物の種類に応じて好適な面積に調整できるようになっていれば、流量調整板33は、必ずしも集合部37a内にのみ配置されなくてもよい。本実施の形態では、集合シュート31は、上から順に、筒状または柱状の管状部37c、傾斜角度が大きい集合部37a、および傾斜角度が小さい充填ノズル部37bの順で構成されているが、これは飽くまで一例であって、集合部37aと充填ノズル部37bとの境界が明確でないような形状の集合シュートであってよく、この場合、流量調整板33の配設位置は、被計量物の滞留等を有効に抑えることができる位置に適宜設定することができる。
なお、集合部37aは、集合シュート31全体において、流路に対する傾斜角度が最も大きい部位(水平方向を基準とすれば傾斜角度が最も小さくなる部位)として定義することができる。これは、集合部37aの機能が、上側から投入された被計量物を傾斜面でガイドして集合させて下方に流下させることにあるためである。したがって、集合部37aは、部材として充填ノズル部37bまたは管状部37cから分離できるように構成されている必要はない。
ここで、本実施の形態では、集合部37aの傾斜面の傾斜角度は、水平面に対して60°(流路の延伸方向30に対して30°)であり、集合部37aの断面は方形状であるが、もちろんこれに限定されず、定量充填装置10の全体構成、排出ゲート23aおよび23bの面積、集合シュート31の高さ等の諸条件に応じて、好適な傾斜角度、断面形状が設定されればよい。なお、集合シュート31の構成にもよるが、傾斜角度は、水平面に対して45°以上(流路に対して45°以下)であることが好ましい。
また、流量調整板33を集合部37aまたは集合シュート31に固定する構成については、図2、図3、図4(a)または(b)に示すような構成に限定されない。例えば、固定部材39としては、流量調整板33の露出部位を固定するのではなく、集合部37a内で固定するように構成されてもよい。あるいは、本実施の形態では、調整板支持部38bは、調整板挿入孔38aの長手方向の両側部に設けられているが、一方の側部にのみ設けられてもよいし、固定部材39の構成に応じて、板状でなく突起等の形状であってもよい。あるいは、本実施の形態では、固定部材39として、ボルト−蝶ナット39−1またはピンが用いられているが、これに限定されず、例えば、流量調整板33の露出部位と調整板支持部38bを外部から挟み込んで固定するクリップ状の構成が用いられても良い。
また、本実施の形態では、貯留槽部11が、2個の貯留槽11aおよび11bから構成されているが、これに限定されず、1個の貯留槽のみで形成され、かつ、投入ゲート12aおよび12bのみが、各計量ホッパ21aおよび21bの位置に合わせて設けられる構成であってもよい。あるいは、貯留槽のような被計量物を一時的に貯留する構成ではなく、定量充填装置10とは別に被計量物の貯蔵装置が設けられ、この貯蔵装置に接続され、被計量物を導出させる配管が定量充填装置10に接続され、この配管が定量充填装置10の被計量物供給部となっている構成であってもよい。また、本実施の形態では、貯留槽11aおよび計量ホッパ21aで第一計量部が構成され、貯留槽11bおよび計量ホッパ21bで第二計量部が構成されているが、各計量部は他の部材や機構を含んでもよい。
また、本実施の形態では、前述した定量充填装置10、あるいは、この定量充填装置10と包装装置50とから少なくとも構成される定量包装システムを例示して、本発明を具体的に説明したが、本発明はこれに限定されず、他の装置と組み合わせたシステムとして構成されてもよいし、定量充填装置10の要部を「定量充填部」として含む別の装置として構成されてもよい。
ここで、包装装置50において、被計量物を充填、包装する容器は、本実施の形態では、充填袋300が用いられているが、もちろんこれに限定されず、被計量物の種類に応じた公知の他の容器を用いることができる。また、包装装置50が備える容器搬送機構は、本実施の形態では、無端状のコンベヤ51であるが、容器の種類によっては公知の他の容器搬送機構を好適に用いることができる。
なお、本発明は前記の実施の形態の記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲内で種々の変更が可能であり、複数の変形例等にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。