JP5355350B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、インバータ回路を構成するスイッチング素子を過電流から保護する誘導加熱調理器に関するものである。
従来の誘導加熱調理器においては、インバータ回路を構成するスイッチング素子に流れる過電流を検出したときに、スイッチング素子を強制停止する過電流保護手段を備えたものがあった。この誘導加熱調理器では、インバータ回路を構成するスイッチング素子に流れる過電流を検出する過電流検出手段に時定数ラッチ手段を含み、スイッチング素子に過電流が流れたら所定時間のみ強制停止し、その後、自動的に加熱を再開することができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−64750号公報(第8頁、図1)
前述した従来の誘導加熱調理器においては、過電流検出手段によりインバータ回路を構成するスイッチング素子に過大な電流が流れる状態が発生した場合にも、瞬時に加熱動作を停止する。これにより、所定時間、停止状態を継続するのでスイッチング素子の破壊を防ぐことができるが、比較的抵抗値の小さい非磁性鍋等の使用時に高加熱出力を選択して鍋振り調理を継続して行った場合には、鍋振り動作により鍋と加熱コイルの磁気結合状態が変動する。このため、インバータ回路の負荷回路のインピーダンスが急変して過電流が発生しやすく、過電流検出手段が過電流を繰り返し検出し、継続した加熱を行うことができない課題がある。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたもので、抵抗値の小さい非磁性鍋に対して入力電力を確保しつつ、鍋振り調理等を行ってスイッチング素子に過電流が流れた場合にも、スイッチング素子へのダメージを抑え、加熱動作を継続できるようにした誘導加熱調理器を提供するものである。
本発明に係る誘導加熱調理器は、加熱コイルおよび共振コンデンサで構成される負荷回路と、駆動信号を出力する駆動回路と、駆動回路からの駆動信号に基づいて直流電圧を交流電圧に変換し、負荷回路に電流を出力するインバータ回路と、インバータ回路から出力される電流を検出する電流検出手段と、電流検出手段の検出電流が予め設定された第1閾値を超えると駆動回路による駆動信号の出力を停止させる第1保護手段と、第1閾値より低い第2閾値と電流検出手段の検出電流を比較する第2保護手段と、第2保護手段による第2閾値と電流検出手段の検出電流との比較結果に応じてインバータ回路の出力電流を抑制するように駆動回路を制御するとともに、第1保護手段により駆動信号の出力が停止されると第2保護手段における第2閾値を下げ、再び駆動信号が出力されるように駆動回路を制御する制御部とを備えたものである。
本発明においては、電流検出手段の検出電流が第1閾値を超えると駆動回路による駆動信号の出力を停止させるようにしているので、インバータ回路に過大な電流が流れなくなる。また、駆動信号の出力が停止された際、第2保護手段における第2閾値を下げ、その下げた第2閾値と電流検出手段の検出電流を比較し、その比較結果に応じてインバータ回路の出力電流を抑制するようにしている。これにより、鍋振り調理動作でインバータ回路の負荷回路のインピーダンスが急変する場合にも、インバータ回路の出力電流が第1閾値を超過するのをできるだけ回避することが可能になり、加熱動作を継続させることができる。
本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器を示す回路図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の加熱制御の処理動作を示すフローチャートである。 電流検出回路の検出電流に応じて変化する駆動回路制御用の駆動制御信号のレベルおよび入力電力(検出電力)を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る誘導加熱調理器を示す回路図である。 実施の形態2に係る誘導加熱調理器の加熱制御の処理動作を示すフローチャートである。 第1電流検出回路および第2電流検出回路の検出電流に応じて変化する駆動回路制御用の駆動制御信号のレベルおよび入力電力(検出電力)を示す図である。 本発明の実施の形態3に係る誘導加熱調理器を示す回路図である。 実施の形態3に係る誘導加熱調理器の加熱制御の処理動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4に係る誘導加熱調理器の操作入力部を示す模式図である。 実施の形態4に係る誘導加熱調理器の加熱制御の処理動作のうち煮込みモードにおける動作を示すフローチャートである。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器を示す回路図である。
図1において、商用電源1に接続される整流回路2は、商用電源1の交流電圧を全波整流するダイオードブリッジ回路により構成されている。整流回路2の出力間には、全波整流された電圧を平滑するチョークコイル3および平滑コンデンサ4が接続されている。前述の整流回路2、チョークコイル3および平滑コンデンサ4により商用電源1の交流電圧が直流電圧に変換される。
平滑コンデンサ4の両極間に直列に接続されたスイッチング素子5,6は、駆動回路からの駆動信号に基づいて交互にオン・オフして、その接続点に交流電圧(高周波電圧)を発生し、加熱コイル10と共振コンデンサ11で構成される負荷回路に電流(高周波電流)を供給する。スイッチング素子5,6には、それぞれダイオード7,8が逆並列に接続されている。そのスイッチング素子5,6およびダイオード7,8によりインバータ回路が構成されている。インバータ回路のスイッチング素子6に並列にスナバコンデンサ9が接続されている。スナバコンデンサ9は、各スイッチング素子5,6のオフ時に印加される電圧の急増によってスイッチング素子5,6の損失が増大して破壊されないようにするためである。入力電流検出回路12は、商用電源1から整流回路2に入力される電流を検出する。入力電圧検出回路13は、整流回路2の出力電圧を検出する。電流検出回路14は、インバータ回路の出力電流を検出する。
第1保護回路15は、予め設定された第1保護電流レベル15b(第1閾値)と電流検出回路14の検出電流とを比較し、検出電流がその第1保護電流レベル15bを超えたときに信号を出力するコンパレーター15aと、コンパレーター15aからの信号を検知したときに、駆動回路18による駆動信号の出力を停止させる駆動停止信号(パルス)を出力するパルス出力回路15cとから構成されており、連続的に過電流を検出している。制御回路16は、インバータ回路が駆動回路18からの駆動信号により負荷回路に電流を供給しているときに、検出電力(入力電力)が操作入力部17で設定された設定電力になるように駆動回路18を制御する。その検出電力は、入力電流検出回路12の検出電流と入力電圧検出回路13の検出電圧の積である。
前述の制御回路16には、電流検出回路14の検出電流をデジタルに変換するA/D変換部16aと第2保護部16b、経過時間をカウントするための復帰カウンタ16cとが備えられている。その第2保護部16bは、予め第1保護電流レベル15bより低い第2初期保護電流レベル(第2初期閾値)が第2保護電流レベルとして設定され、例えば電源周期で周期的にA/D変換部16aで変換された検出電流と比較される。また、前記第1保護回路15からの駆動停止信号を検知したときに、第2初期保護電流レベルより低い第2保護電流レベル(第2閾値)を設定して電流検出回路14の検出電流と比較する。また、第2保護部16bは、第2初期保護電流レベルより低い第2保護電流レベルを設定した後、所定時間経過しても第1保護回路15からの駆動停止信号を検知せず、かつ電流検出回路14の検出電流が第2初期保護電流レベルを超えなかったときに、前述の第2保護電流レベルを上げる。
制御回路16は、第1保護回路15からの駆動停止信号を検知すると、所定時間後に再び駆動信号が出力されるように駆動回路18に駆動制御信号を出力する。この場合、加熱コイル10による鍋の誘導加熱の火力が徐々に大きくなるように駆動回路18から駆動信号が出力される。制御回路16は、その制御を行っているときに、第2保護部16bを介して第2保護電流レベルを超える電流を検知すると、インバータ回路の出力電流が低減するように駆動回路18に駆動制御信号を出力する。また、制御回路16は、第2保護部16bを介して第2保護電流レベル以下の電流を検知すると、検出電力が操作入力部17で設定された設定電力となるように駆動回路18に駆動制御信号を出力する。インバータ回路の出力電流の増減は、例えば駆動信号の周波数を変えたり、あるいは周期が一定の駆動信号ではパルス幅を変えたりして行われている。
次に、実施の形態1の動作を図2および図3を用いて説明する。
図2は実施の形態1に係る誘導加熱調理器の加熱制御の処理動作を示すフローチャート、図3は電流検出回路の検出電流に応じて変化する駆動回路制御用の駆動制御信号のレベルおよび入力電力(検出電力)を示す図である。
制御回路16は、操作入力部17からの加熱開始の要求を受けると(S1)、図3(b)の左端に示すように、鍋判別用の初期駆動信号が出力されるように駆動回路18に駆動制御信号を出力する。駆動回路18は、その駆動制御信号に基づいて初期駆動信号を出力し(S2)、インバータ回路のスイッチング素子5,6を交互にオン・オフする。一方、制御回路16は、例えば、入力電流検出回路12の検出電流と所定値とを比較して鍋判別を行う(S3)。制御回路16は、検出電流が所定値より小さいときには不適正鍋と判別してその旨を使用者に報知し、S1に戻って加熱開始の要求を待つ。また、制御回路16は、検出電流が所定値より大きい場合には適正鍋と判別して、レベルを段階的に上げる駆動制御信号を駆動回路18に出力し(図3(b))、入力電力が徐々に設定電力に到達するようにする(図3(a))。
一方、第1保護回路15は、第1保護電流レベルと電流検出回路14の検出電流とを比較し(S4)、第1保護電流レベルを超える検出電流を検出したときには、駆動停止信号を制御回路16と駆動回路18とに出力し、駆動回路18の駆動信号の出力を停止させる(S11)。また、第1保護回路15は、検出電流が第1保護電流レベルを超えていないときには、その旨の信号を制御回路16に出力する。
制御回路16は、前述の信号が入力されたときには、第2保護部16bによって第2初期保護電流レベルを超える検出電流が検出されたかどうかを判定する(S5)。制御回路16は、第2保護部16bの比較結果から第2初期保護電流レベルの方が高いと判定したときには、第2保護電流レベルが第2初期保護電流レベルと同じかどうかを判定する(S6)。ここでは、第2保護部16bによって第2初期保護電流レベルより低い第2保護電流レベルが設定されたかどうかを確認している。
制御回路16は、第2保護電流レベルと第2初期保護電流レベルとが等しいと判定したときには、第2保護部16bによって第2保護電流レベルを超える検出電流が検出されたかどうかを判定し(S7)、第2保護電流レベルを超える電流が検出されたときにはインバータ回路の出力電流を低減するようにS15に進む。また、第2保護部16bを介して電流検出回路14の検出電流が第2保護電流レベルを超えていないことを確認したときは設定電力と検出電力(入力電力)とが等しいかどうかを判定する(S8)。設定電力は操作入力部17によって設定された電力であり、検出電力は入力電流検出回路12と入力電圧検出回路13から得られた電力である。
制御回路16は、検出電力の方が大きいと判定したときにはインバータ回路の出力電力が低減するように駆動制御信号のレベルを下げて駆動回路18に出力し(S15)、操作入力部17から加熱停止の要求があったかどうかを判定する(S9)。また、制御回路16は、設定電力の方が大きい場合にはインバータ回路の出力電力が増加するように駆動制御信号のレベルを上げて駆動回路18に出力し(S20)、前記と同様に加熱停止の要求があったかどうかを判定する(S9)。制御回路16は、設定電力と検出電力とがほぼ等しいと判定したときには操作入力部17から加熱停止の要求があったかどうかを判定する(S9)。制御回路16は、S9において加熱停止の要求がなかったときにはS4に戻る。
前述したS4からの動作を繰り返し行われているときに、図3(c)に示すように、第1保護回路15が第1保護電流レベルを超える検出電流を検出すると(S4)、駆動停止信号を制御回路16と駆動回路18とに出力し、駆動回路18の駆動信号の出力を停止させる(S11)。この時、制御回路16は、その旨を第2保護部16bに通知し、駆動制御信号の出力を停止する(図3(b))。第2保護部16bは、その通知を受けたときに第2初期保護電流レベルより低い第2保護電流レベルを設定し、同時に復帰カウンタを初期化する(S12)。そして、駆動回路18が第1保護回路15からの駆動停止信号が入力されて駆動信号の出力を停止している間に制御回路16は駆動制御信号の出力を停止し(図3(b))、駆動回路18は所定時間、駆動信号の出力を停止する(S13)。
制御回路16は、前述の所定時間を経過すると、再び駆動回路18から鍋判別用の初期駆動信号を出力させ(S2)、鍋判別に入る(S3)。この場合は鍋が適正であるため、第1保護回路15が第1保護電流レベルと検出電流の比較結果を出す(S4)。この時点では、検出電流の方が低いので、制御回路16は、第2保護部16bによって第2初期保護電流レベルを超える検出電流が検出されたかどうかを判定する(S5)。制御回路16は、第2保護部16bの比較結果から第2初期保護電流レベルの方が高いと判定したときには、第2保護電流レベルが第2初期保護電流レベルと同じかどうかを判定する(S6)。この場合、S12において、第2保護電流レベルが第2初期保護電流レベルより低く設定されているので、制御回路16は、復帰カウンタに1を加算し(S16)、所定値以上になったかどうかを判定する(S17)。所定値は、鍋振り動作等が継続的に行われているか否かを判定するための経過時間(所定時間)である(図3(b))。
制御回路16は、復帰カウンタが所定値以上のときにはS18に進むが、復帰カウンタが所定値未満のときにはS7に進む。そして、制御回路16は、第2保護部16bによる第2保護電流レベルと検出電流の比較結果および設定電力と検出電力の比較結果に応じてインバータ回路の出力電流、出力電力を増減させる(S7〜S9、S15、S20)。
制御回路16は、第2初期保護電流レベルから下げたときの第2保護電流レベルでの動作において、復帰カウンタが所定値以上になることなく、第1保護回路15が再び第1保護電流レベルを超える検出電流を検出すると、図3(b)に示すように駆動制御信号の出力を停止し、第2保護部16bにその旨を通知する。第2保護部16bは、その通知を受けたときに、図3(c)に示すように第2保護電流レベルをさらに下げ、同時に復帰カウンタを初期化する(S12)。
その後、制御回路16は、駆動回路18が停止されてから所定時間が経過すると、駆動回路18から3回目の鍋判別用の初期駆動信号を出力させ(S2)、鍋判別に入る(S3)。この場合も鍋が適正であるため、第1保護回路15が第1保護電流レベルと検出電流の比較結果を出す(S4)。前述したように、この時点では、検出電流の方が低いので、制御回路16は、第2保護部16bによって第2初期保護電流レベルを超える検出電流が検出されたかどうかを判定する(S5)。制御回路16は、第2保護部16bの比較結果から第2初期保護電流レベルの方が高いと判定したときには、第2保護電流レベルが第2初期保護電流レベルと同じかどうかを判定する(S6)。この場合、S12において、第2保護電流レベルがさらに低く設定されているので、制御回路16は、復帰カウンタに1を加算し(S16)、所定値以上になったかどうかを判定する(S17)。
制御回路16は、復帰カウンタが所定値以上のときにはS18に進むが、復帰カウンタが所定値未満のときにはS7に進む。そして、制御回路16は、前述したように、第2保護部16bによる第2保護電流レベルと検出電流の比較結果および設定電力と検出電力の比較結果に応じてインバータ回路の出力電流、出力電力を増減させる(S7〜S9、S15、S20)。
制御回路16は、この動作を繰り返し行っているうちに、復帰カウンタが所定値以上になると(S17)、その旨を第2保護部16bに通知する。第2保護部16bは、その通知を受けたときに、図3(c)に示すように、下げた第2保護電流レベルを上げて復帰させる(S18)。この場合は、第2初期保護電流レベルから下げたときのレベルと同じである。一方、制御回路16は、第2保護電流レベルが上げられたときに復帰カウンタを初期化し(S19)、S7に進む。そして、制御回路16は、前述したように、第2保護部16bによる第2保護電流レベルと検出電流の比較結果および設定電力と検出電力の比較結果に応じてインバータ回路の出力電流を増減させる(S7〜S9、S15、S20)。
制御回路16は、第2保護電流レベルが復帰された状態において、第2保護部16bによって検出された検出電流が第2初期保護電流レベル以下のとき、第2保護電流レベルが第2初期保護電流レベルと同じかどうかを判定する(S6)。この場合、第2保護電流レベルは、前回と比べレベルが上げられているものの第2初期保護電流レベルより低く設定されている。そのため、制御回路16は、S16において復帰カウンタに1を加算し、所定値以上になったかどうかを判定する(S17)。
制御回路16は、前述したように、復帰カウンタが所定値以上のときにはS18に進むが、復帰カウンタが所定値未満のときにはS7に進む。そして、制御回路16は、第2保護部16bによる第2保護電流レベルと検出電流の比較結果および設定電力と検出電力の比較結果に応じてインバータ回路の出力電流、出力電力を増減させる(S7〜S9、S15、S20)。
制御回路16は、この動作を繰り返し行っているうちに、復帰カウンタが所定値以上になったときには、第2保護部16bに対して第2保護電流レベルを第2初期保護電流レベルと同じレベルになるようにする。また、制御回路16は、復帰カウンタが所定値以上になる前に、第2保護部16bによって検出された電流が第2初期保護電流レベルを超えたと判定したときには、復帰カウンタを初期化して第2保護電流レベルを上げるタイミングを延期する(S14)。
そして、制御回路16は、インバータ回路の出力電流が低減するように駆動回路18に駆動制御信号を出力し(S15)、加熱停止の要求があったかどうかを判定する(S9)。制御回路16は、加熱停止の要求がなかったときには、S4に戻って判定結果に基づいて加熱制御の処理動作を実行する。制御回路16は、加熱停止の要求を受けたときには、駆動制御信号の出力を停止して駆動回路18から出力される駆動信号を停止させる(S10)。
以上のように実施の形態1によれば、電流検出回路14の検出電流が第1保護電流レベルを超えたときに駆動回路18による駆動信号の出力を停止させるようにしている。これにより、インバータ回路に過大な電流が流れなくなり、そのため、各スイッチング素子5,6へのダメージを抑えることができる。
また、第1保護回路15により駆動信号の出力が停止された際、第2初期保護電流レベルより低い第2保護電流レベルを設定して電流検出回路14の検出電流と比較し、これでも電流検出回路14の検出電流が第1保護電流レベルを超えたときには第2保護電流レベルをさらに下げて検出電流の急激な上昇を抑えるように駆動回路18を制御している。これにより、鍋振り調理動作などで負荷回路のインピーダンスが急変する場合でも、インバータ回路の出力電流が第1保護電流レベルを超過するのをできるだけ回避することが可能になり、加熱動作を継続させることができるとともに、スイッチング素子にダメージを与える過大な電流が流れる機会を減らすので、インバータ回路の故障を生じ難くすることができる。
また、第2保護部16bに第2初期保護電流レベルより低い第2保護電流レベルが設定されている場合、第2保護部16bが第2初期保護電流レベルを超える電流を所定時間以上継続して検出しなかったときには、第2保護電流レベルを上げてインバータ回路に流すことができる電流を大きくすることにより出力可能な加熱電力を大きくする(戻す)ことができる。したがって、一度鍋振り動作等で出力可能な加熱電力が低減されたときでも鍋振り等をやめれば元に戻り、使い勝手がよい。
さらに、第2保護部16bに第2初期保護電流レベルより低い第2保護電流レベルが設定されている場合に、第2保護部16bが第1保護電流レベル以下であるが第2初期保護電流レベルを超える電流を検出したときには、第2保護電流レベルを上げる(戻す)タイミングを延期してその第2保護電流レベルを維持することにより、鍋振り動作等が継続して行われている場合に加熱動作を継続させ、各スイッチング素子5、6へのダメージを抑えることができる。
実施の形態2.
図4は本発明の実施の形態2に係る誘導加熱調理器を示す回路図である。なお、実施の形態1と同様の部分には同じ符号を付している。
実施の形態2の誘導加熱調理器には、インバータ回路の入力側に連続的に電流を検出する第1電流検出回路21aが設けられ、インバータ回路の出力側に第2電流検出回路21bが設けられている。
第1保護回路22は、予め設定された第1保護電流レベル22a(第1閾値)と第1電流検出回路21aの検出電流とを比較し、検出電流がその第1保護電流レベル22aを超えたときに信号を出力するコンパレーター22bと、コンパレーター15aからの信号を検知したときに、その信号を駆動停止信号として駆動回路18に出力してラッチし、制御回路16からのラッチクリアの信号が入力されたときには駆動停止信号の出力を停止するラッチ回路22cとから構成されている。駆動回路18は、ラッチ回路22cからの駆動停止信号を検知したときに駆動信号の出力を停止する。
制御回路16に備えられた第2保護部16bは、予め第1保護電流レベル15bより低い第2初期保護電流レベル(第2初期閾値)が設定され、前記第1保護回路22からの駆動停止信号を検知したときに、第2初期保護電流レベルよりさらに低い第2保護電流レベル(第2閾値)を設定して第2電流検出回路21bの検出電流と比較する。また、第2保護部16bは、第2初期保護電流レベルより低い第2保護電流レベルを設定した後、所定時間経過しても前記第1保護回路22による駆動信号の出力停止が行われず、かつ前記第2電流検出回路21bの検出電流が第2初期保護電流レベルを超えなかったときに、前述の第2保護電流レベルを上げる。
次に、実施の形態2の動作を図5および図6を用いて説明する。
図5は実施の形態2に係る誘導加熱調理器の加熱制御の処理動作を示すフローチャート、図6は第1電流検出回路の検出電流および第2電流検出回路の検出電流に応じて変化する駆動回路制御用の駆動制御信号のレベルおよび入力電力(検出電力)を示す図である。
制御回路16は、操作入力部17からの加熱開始の要求を受けると(S31)、図6(b)の左端に示すように、鍋判別用の初期駆動信号が出力されるように駆動回路18に駆動制御信号を出力する。駆動回路18は、その駆動制御信号に基づいて初期駆動信号を出力し(S32)、インバータ回路のスイッチング素子5,6を交互にオン・オフする。一方、制御回路16は、例えば、入力電流検出回路12の検出電流と所定値とを比較して鍋判別を行う(S33)。制御回路16は、検出電流が所定値より小さいときには不適正鍋と判別してその旨を報知し、S31に戻って加熱開始の要求を待つ。また、制御回路16は、検出電流が所定値より大きい場合には適正鍋と判別して、レベルを段階的に上げる駆動制御信号を駆動回路18に出力し(図6(b))、入力電力が徐々に設定電力に到達するようにする(図6(a))。
一方、第1保護回路22は、第1保護電流レベルと第1電流検出回路21aの検出電流とを比較し(S34)、第1保護電流レベルを超える電流を検出したときには、駆動停止信号を制御回路16と駆動回路18とに出力し、駆動回路18の駆動信号の出力を停止させる(S41)。また、第1保護回路22は、検出電流が第1保護電流レベルを超えていないときには、その旨の信号を制御回路16に出力する。
制御回路16は、前述の信号が入力されたときには、第2保護部16bによって第3保護電流レベルを超える検出電流が検出されたかどうかを判定する(S35)。第3保護電流レベルは第1保護電流レベルより低く、かつ、第2初期保護電流レベルより高いレベルである。制御回路16は、第2保護部16bの比較結果から第3保護電流レベルの方が高いと判定したときには、第2保護電流レベルが第2初期保護電流レベルと同じかどうかを判定する(S36)。ここでは、第2保護部16bによって第2初期保護電流レベルより低い第2保護電流レベルが設定されたかどうかを確認している。
制御回路16は、第2保護電流レベルと第2初期保護電流レベルとが等しいと判定したときには、第2保護部16bによって第2保護電流レベルを超える検出電流が検出されたかどうかを判定し(S37)、第2保護電流レベルを超える電流が検出されたときにはインバータ回路の出力電流を低減するようにS50へ進む。一方、第2保護部16bを介して第2電流検出回路21bの検出電流が第2保護電流レベルを超えていないことを確認したときには設定電力と検出電力(入力電力)とが等しいかどうかを判定する(S38)。設定電力は操作入力部17によって設定された電力であり、検出電力は入力電流検出回路12と入力電圧検出回路13から得られた電力である。なお、S38〜S40、S50およびS51の動作については、図2に示すS8〜S10、S15およびS20の動作と同じである。
前述したS34からの動作を繰り返し行われているときに、図6(c)に示すように、第1保護回路22が第1保護電流レベルを超える検出電流を検出すると(S34)、駆動停止信号を制御回路16と駆動回路18とに出力し、駆動回路18の駆動信号の出力を停止させる(S41)。この時、制御回路16は、その旨を第2保護部16bに通知し、駆動制御信号の出力を停止する(図6(c))。第2保護部16bは、その通知を受けたときに第2初期保護電流レベルより低い第2保護電流レベルを設定し、同時に復帰カウンタを初期化する(S42)。駆動回路18が第1保護回路22からの駆動停止信号の入力により駆動信号の出力を停止している間に制御回路は駆動制御信号の出力を停止し(図6(b))、駆動回路18は所定時間、駆動信号の出力を停止する(S43)。
制御回路16は、前述の所定時間を経過すると、第1保護回路22のラッチ回路22cのラッチをクリアして駆動停止信号の出力を停止させる(S44)。その後、制御回路16は、再び駆動制御信号を出力して駆動回路18から鍋判別用の初期駆動信号を出力させ(S32)、鍋判別に入る(S33)。この場合は鍋が適正であるため、第1保護回路22が第1保護電流レベルと検出電流の比較結果を出す(S34)。この時点では、検出電流の方が低いので、制御回路16は、第2保護部16bによって第3保護電流レベルを超える検出電流が検出されたかどうかを判定する(S35)。制御回路16は、第2保護部16bの比較結果から第3保護電流レベルの方が高いと判定したときには、第2保護電流レベルが第2初期保護電流レベルと同じかどうかを判定する(S36)。この場合、S42において、第2保護電流レベルが第2初期保護電流レベルより低く設定されているので、制御回路16は、復帰カウンタに1を加算し(S46)、所定値以上になったかどうかを判定する(S47)。所定値は、鍋振り動作等が継続的に行われているか否か判定するための経過時間(所定時間)である(図6(b))。
制御回路16は、復帰カウンタが所定値以上のときにはS48に進むが、復帰カウンタが所定値未満のときにはS37に進む。そして、制御回路16は、第2保護部16bによる第2保護電流レベルと検出電流の比較結果および設定電力と検出電力の比較結果に応じてインバータ回路の出力電流を増減させる(S37〜S39、S50、S51)。
制御回路16は、第2初期保護電流レベルから下げたときの第2保護電流レベルでの動作において、復帰カウンタが所定値以上になることなく、第1保護回路22が再び第1保護電流レベルを超える検出電流を検出すると、図6(b)に示すように駆動制御信号の出力を停止し、第2保護部16bにその旨を通知する。第2保護部16bは、その通知を受けたときに、図6(c)に示すように第2保護電流レベルをさらに下げ、同時に復帰カウンタを初期化する(S42)。
その後、制御回路は16は、駆動回路18が停止されてから所定時間が経過すると、駆動制御信号の出力を再開して駆動回路18から3回目の鍋判別用の初期駆動信号を出力させ(S32)、鍋判別に入る(S33)。この場合も鍋が適正であるため、第1保護回路22が第1保護電流レベルと検出電流の比較結果を出す(S34)。前述したように、この時点では、検出電流の方が低いので、制御回路16は、第2保護部16bによって第3保護電流レベルを超える検出電流が検出されたかどうかを判定する(S35)。制御回路16は、第2保護部16bの比較結果から第3保護電流レベルの方が高いと判定したときには、第2保護電流レベルが第2初期保護電流レベルと同じかどうかを判定する(S36)。この場合、S42において、第2保護電流レベルがさらに低く設定されているので、制御回路16は、復帰カウンタに1を加算し(S46)、所定値以上になったかどうかを判定する(S47)。
制御回路16は、復帰カウンタが所定値以上のときにはS48に進むが、復帰カウンタが所定値未満のときにはS37に進む。そして、制御回路16は、前述したように、第2保護部16bによる第2保護電流レベルと検出電流の比較結果および設定電力と検出電力の比較結果に応じてインバータ回路の出力電流、出力電力を増減させる(S37〜S39、S50、S51)。
制御回路16は、この動作を繰り返し行っているうちに、復帰カウンタが所定値以上になると(S47)、その旨を第2保護部16bに通知する。第2保護部16bは、その通知を受けたときに、図6(c)に示すように、下げた第2保護電流レベルを上げて復帰させる(S48)。この場合は、第2初期保護電流レベルから下げたときのレベルと同じである。一方、制御回路16は、第2保護電流レベルが上げられたときに復帰カウンタを初期化し(S49)、S37に進む。そして、制御回路16は、前述したように、第2保護部16bによる第2保護電流レベルと検出電流の比較結果および設定電力と検出電力の比較結果に応じてインバータ回路の出力電流、出力電力を増減させる(S37〜S39、S50、S51)。
制御回路16は、第2保護電流レベルが復帰された状態において、第2保護部16bによって検出された検出電流が第3保護電流レベル以下のときに(S35)、第2保護電流レベルが第2初期保護電流レベルと同じかどうかを判定する(S36)。この場合、第2保護電流レベルは、前回と比べレベルが上げられているものの第2初期保護電流レベルより低く設定されている。そのため、制御回路16は、S46において復帰カウンタに1を加算し、所定値以上になったかどうかを判定する(S47)。
制御回路16は、前述したように、復帰カウンタが所定値以上のときにはS48に進むが、復帰カウンタが所定値未満のときにはS37に進む。そして、制御回路16は、第2保護部16bによる第2保護電流レベルと検出電流の比較結果および設定電力と検出電力の比較結果に応じてインバータ回路の出力電流、出力電力を増減させる(S37〜S39、S50、S51)。
制御回路16は、この動作を繰り返し行っているうちに、復帰カウンタが所定値以上になったときには、第2保護部16bに対して第2保護電流レベルを第2初期保護電流レベルと同じレベルになるようにさせる。また、制御回路16は、復帰カウンタが所定値以上になる前に、第2保護部16bによって検出された電流が第3保護電流レベルを超えたと判定したときには(図6(c))、復帰カウンタを初期化する(S45)。
そして、制御回路16は、駆動回路18の駆動信号の出力値が下がるように駆動回路18に駆動制御信号を出力し(S50)、加熱停止の要求があったかどうかを判定する(S39)。制御回路16は、加熱停止の要求がなかったときには、S34に戻って判定結果に基づいて加熱制御の処理動作を実行する。制御回路16は、加熱停止の要求を受けたときには、駆動制御信号の出力を停止して駆動回路18から出力される駆動信号を停止させる(S40)。
以上のように実施の形態2によれば、第1電流検出回路21aの検出電流が第1保護電流レベルを超えたときに駆動回路18による駆動信号の出力を停止させるようにしている。これにより、インバータ回路に過大な電流が流れなくなり、そのため、各スイッチング素子5,6へのダメージを抑えることができる。
また、駆動信号の出力が停止された際、第2初期保護電流レベルより低い第2保護電流レベルを設定して第2電流検出回路21bの検出電流と比較し、これでも第1電流検出回路21aの検出電流が第1保護電流レベルを超えたときには第2保護電流レベルをさらに下げて出力電流が過大になるのを抑えるように駆動回路18を制御している。これにより、鍋振り調理動作などで負荷回路のインピーダンスが急変する場合でも、インバータ回路の出力電流が第1保護電流レベルを超過するのをできるだけ回避することが可能になり、加熱動作を継続させることができるとともに、スイッチング素子に過大な電流の流れる機会を減らして、インバータ回路の故障を生じ難くすることができる。
また、第2保護電流レベルと検出電流とを比較しているときに、第3保護電流レベルを超える検出電流を確認したときには第2保護電流レベルを上げずにその第2保護電流レベルと検出電流を比較するようにしている。これにより、インバータ回路の負荷回路のインピーダンスが急変する場合でも、インバータ回路の出力電流が第1保護電流レベルを超過するのをできるだけ回避することが可能になり、加熱動作を継続させることができる。
また、第2保護部16b所定時間継続して第3保護電流レベルを超える出力電流を検出しなかったときには、第2保護電流レベルを上げてインバータ回路に流すことができる電流を大きくすることにより出力可能な加熱電力を大きくすることができる。
さらに、本実施の形態における第1保護回路は、第2電流検出回路21bとは別に設けた第1電流検出回路21aを使用して検出した電流を使用するので、万一、一方の電流検出回路に不具合が生じてもインバータ回路における過電流を防ぐことができる。
加えて、第1電流検出回路21aはインバータ回路の入力側に設けられているので、スイッチング素子5、6が同時に導通して流れる電流も検出可能であり、インバータ回路の故障をより防ぐことができる。
実施の形態3.
実施の形態3は、実施の形態2の誘導加熱調理器において、第1保護電流レベルを超える検出電流を検知すると、例えば炒めモードが設定されているかどうかを判定し、炒めモードが設定されていることを確認したときには第2保護電流レベルを下げるようにしたものである。
図7は本発明の実施の形態3に係る誘導加熱調理器を示す回路図である。なお、実施の形態2と同様の部分には同じ符号を付している。
本実施の形態では、スナバコンデンサや共振コンデンサを平滑コンデンサ4の低電位側(9b、11b)だけでなく高電位側(9a、11a)にも接続している。また、第2電流検出回路21bを加熱コイル16に流れる電流を検出できる位置に配置している。
誘導加熱調理器の操作入力部17には、例えば、誘導加熱調理器の電源を入り切りするための電源スイッチ17a、加熱電力を下げるための電力ダウンスイッチ17b、加熱電力を上げるための電力アップスイッチ17c、炒めモードを設定するための炒めスイッチ17dなどが設けられている。
制御回路16の第2保護部16bは、第1保護回路22により駆動信号の出力が停止されると、炒めモードが設定されているかどうかを判定し、炒めモードが設定されているときには第2保護電流レベル(第2閾値)を下げる。また、第2保護部16bは、炒めモードが設定されていないと判定したときには第2保護電流レベルを下げないようにしている。これは、炒め料理と異なって鍋振り動作が行われないからである。
次に、実施の形態3の動作を図8を用いて説明する。
図8は実施の形態3に係る誘導加熱調理器の加熱制御の処理動作を示すフローチャートである。なお、実施の形態2のフローチャート(図5)と異なるS72、S73の動作だけを説明する。
第2保護部16bは、駆動信号の出力停止を制御回路16を介して検知すると、前述したように、炒めスイッチ17dにより炒めモードが設定されているかどうかを判定する(S72)。第2保護部16bは、炒めモードが設定されているときには、鍋振り動作が行われるものと判定して第2保護電流レベルを下げる。この処理が1回目の場合は、第2初期保護電流レベルより低い第2保護電流レベルを設定し、2回目以降は、下げた第2保護電流レベルをさらに下げる。また、第2保護部16bは、炒めモードが設定されていないときには、鍋振り動作が行われないと判定して第2保護電流レベルの変更を行わず、第2初期保護電流レベルと検出電流とを比較するようにする。
以上のように実施の形態3によれば、第1電流検出回路21aの検出電流が第1保護電流レベルを超えたときに駆動回路18による駆動信号の出力を停止させるようにしている。これにより、インバータ回路に過大な電流が流れなくなり、そのため、各スイッチング素子5,6へのダメージを抑えることができる。
また、駆動信号の出力が停止された際に、炒めモードが設定されていることを確認したときには、第2初期保護電流レベルより低い第2保護電流レベルを設定して第2電流検出回路21bの検出電流と比較し、これでも第1電流検出回路21aの検出電流が第1保護電流レベルを超えたときには第2保護電流レベルをさらに下げて検出電流の急激な上昇を抑えるように駆動回路18を制御している。これにより、炒め調理による鍋振り動作などで負荷回路のインピーダンスが急変する場合でも、インバータ回路の出力電流が第1保護電流レベルを超過するのをできるだけ回避することが可能になり、加熱動作を継続させることができる。
さらに、第2保護電流レベルと検出電流とを比較しているときに、第3保護電流レベルを超える検出電流を確認したときには第2保護電流レベルを上げずにその第2保護電流レベルと検出電流を比較するようにしている。これにより、インバータ回路の負荷回路のインピーダンスが急変する場合でも、インバータ回路の出力電流が第1保護電流レベルを超過するのをできるだけ回避することが可能になり、加熱動作を継続させることができる。
実施の形態4.
実施の形態4は、実施の形態3の誘導加熱調理器において、第1保護電流レベルを超える検出電流を検知すると、例えば炒めモードに代えて煮込みモードが設定されているかどうかを判定し、煮込みモードが設定されていることを確認したときには第2保護電流レベルを変更しないようにしたものである。
図9は本発明の実施の形態4に係る誘導加熱調理器の操作入力部を示す模式図である。なお、実施の形態4は、操作入力部の煮込みスイッチが実施の形態3と異なるだけで、その他の部分は実施の形態3と同様であるため図7の回路図を用いて説明する。
誘導加熱調理器の操作入力部17には、炒めスイッチ17dに代えて、煮込みモードを設定するための煮込みスイッチ17eが設けられている。制御回路16の第2保護部16bは、第1保護回路22により駆動信号の出力が停止されると、煮込みモードが設定されているかどうかを判定し、煮込みモードが設定されているときには第2保護電流レベル(第2閾値)を変更しないようにしている。煮込み料理の場合、鍋振り動作を行う必要がないからである。また、第2保護部16bは、煮込みモードが設定されていないと判定したときには第2保護電流レベルを下げる。
次に、実施の形態4の動作を図10を用いて説明する。
図10は実施の形態4に係る誘導加熱調理器の加熱制御の処理動作のうち煮込みモードにおける動作を示すフローチャートである。なお、S72aを除く他の部分は実施の形態3のフローチャート(図8)と同様である。
第2保護部16bは、駆動信号の出力停止を制御回路16を介して検知すると、前述したように、煮込みスイッチ17eにより煮込みモードが設定されているかどうかを判定する(S72a)。第2保護部16bは、煮込みモードが設定されていると判定したときは、鍋振り動作が行われないと判定して第2保護電流レベルの変更を行わず、第2初期保護電流レベルと検出電流とを比較するようにする。また、第2保護部16bは、煮込みモードが設定されていないときには、鍋振り動作が行われるものと判定して第2保護電流レベルを下げる。この処理が1回目の場合は、第2初期保護電流レベルより低い第2保護電流レベルを設定し、2回目以降は、下げた第2保護電流レベルをさらに下げる。
以上のように実施の形態4によれば、第1電流検出回路21aの検出電流が第1保護電流レベルを超えたときに駆動回路18による駆動信号の出力を停止させるようにしている。これにより、インバータ回路に過大な電流が流れなくなり、そのため、各スイッチング素子5,6へのダメージを抑えることができる。
また、駆動信号の出力が停止された際に、煮込みモードが設定されていることを確認したときには、鍋振り動作が行われないと判定して第2保護電流レベルの変更を行わなず、第2初期保護電流レベルと検出電流とを比較するようにしている。これにより、設定された電力により鍋を加熱することができる。
また、煮込みモードが設定されていないと判定したときには、第2初期保護電流レベルより低い第2保護電流レベルを設定して第2電流検出回路21bの検出電流と比較し、これでも第1電流検出回路21aの検出電流が第1保護電流レベルを超えたときには第2保護電流レベルをさらに下げて検出電流の急激な上昇を抑えるように駆動回路18を制御している。これにより、炒め調理による鍋振り動作などで負荷回路のインピーダンスが急変する場合でも、インバータ回路の出力電流が第1保護電流レベルを超過するのをできるだけ回避することが可能になり、加熱動作を継続させることができる。
さらに、第2保護電流レベルと検出電流とを比較しているときに、第3保護電流レベルを超える検出電流を確認したときには第2保護電流レベルを上げずにその第2保護電流レベルと検出電流を比較するようにしている。これにより、インバータ回路の負荷回路のインピーダンスが急変する場合でも、インバータ回路の出力電流が第1保護電流レベルを超過するのをできるだけ回避することが可能になり、加熱動作を継続させることができる。
なお、前述した実施の形態1では、一つの電流検出回路14を用いて第1保護回路15および第2保護部16bにインバータ回路の出力電流を情報として送るようにしたが、これに限定されるものではない。例えば実施の形態1の誘導加熱調理器において、第1保護回路15に代えて、ラッチ回路22cを有する第1保護回路22を設け、実施の形態2で使用されている第1および第2電流検出回路21a、21bを設けて、過電流に対するインバータ回路の保護および加熱動作を継続させるようにしても良い。
また、前述した実施の形態2では、第1電流検出回路21aの検出電流を第1保護回路22に、第2電流検出回路21aの検出電流を第2保護部16bに送るようにしたが、これに限定されるものではない。例えば実施の形態2の誘導加熱調理器において、第1保護回路22に代えて、パルス出力回路15cを有する第1保護回路15を設け、実施の形態1で使用されている電流検出回路14を設けて、インバータ回路の出力電流(検出電流)を第1保護回路15および第2保護部16bに送るようにして、過電流に対するインバータ回路の保護および加熱動作を継続させるようにしても良い。
さらに、前述した実施の形態1の誘導加熱調理器に炒めモードあるいは煮込みモードを設定して、第2保護電流レベルの変更の有無を決定するようにしても良い。
なお、前述した実施の形態1および2では、第1保護回路15又は22からの駆動停止信号を受けた際に、インバータ回路の出力電流を抑制する第2保護手段の第2保護電流レベルを下げることにより、駆動再開後にインバータ回路に過大な電流が流れる機会を減らし、加熱動作を継続させるようにしたが、第1保護回路からの駆動停止信号を受けた際に、その直前の駆動制御信号レベルより低い駆動制御信号レベルに制限する処理もインバータ回路に流れる電流を制限する処理となるので、第2保護手段の第2保護電流レベルを低減する処理と同等の処理である。
1 商用電源、2 整流回路、3 チョークコイル、4 平滑コンデンサ、5,6 スイッチング素子、7,8 ダイオード、9 スナバコンデンサ、10 加熱コイル、
11 共振コンデンサ、12 入力電流検出回路、13 入力電圧検出回路、14 電流検出回路、15 第1保護回路、16 制御回路、17 操作入力部、21a 第1電流検出回路、21b 第2電流検出回路、22 第1保護回路。

Claims (6)

  1. 加熱コイルおよび共振コンデンサで構成される負荷回路と、
    駆動信号を出力する駆動回路と、
    前記駆動回路からの駆動信号に基づいて直流電圧を交流電圧に変換し、前記負荷回路に電流を出力するインバータ回路と、
    前記インバータ回路から出力される電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段の検出電流が予め設定された第1閾値を超えると前記駆動回路による駆動信号の出力を停止させる第1保護手段と、
    第1閾値より低い第2閾値と前記電流検出手段の検出電流を比較する第2保護手段と、
    前記第2保護手段による第2閾値と前記電流検出手段の検出電流との比較結果に応じて前記インバータ回路の出力電流を抑制するように前記駆動回路を制御するとともに、前記第1保護手段により駆動信号の出力が停止されると前記第2保護手段における第2閾値を下げ、再び駆動信号が出力されるように前記駆動回路を制御する制御部と
    を備えたことを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 加熱コイルおよび共振コンデンサで構成される負荷回路と、
    駆動信号を出力する駆動回路と、
    前記駆動回路からの駆動信号に基づいて直流電圧を交流電圧に変換し、前記負荷回路に電流を出力するインバータ回路と、
    前記インバータ回路に入力される電流を検出する第1電流検出手段と、
    前記インバータ回路から出力される電流を検出する第2電流検出手段と、
    前記第1電流検出手段の検出電流が予め設定された第1閾値を超えると前記駆動回路による駆動信号の出力を停止させる第1保護手段と、
    第1閾値より低い第2閾値と前記第2電流検出手段の検出電流を比較する第2保護手段と、
    前記第2保護手段による第2閾値と前記第2電流検出手段の検出電流との比較結果に応じて前記インバータ回路の出力電流を抑制するように前記駆動回路を制御するとともに、前記第1保護手段により駆動信号の出力が停止されると前記第2保護手段における第2閾値を下げ、再び駆動信号が出力されるように前記駆動回路を制御する制御部と
    を備えたことを特徴とする誘導加熱調理器。
  3. 前記第1保護手段は検出電力を連続的に第1閾値と比較して保護動作を行うとともに、前記第2保護手段は間隔をおいてサンプリングした検出電流と第2閾値を比較することを特徴とする請求項1又は2記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記第2保護手段は、予め第1閾値より低い第2初期閾値が第2閾値として設定され、第2閾値を下げた後、所定時間経過しても前記第1保護手段による駆動信号の出力停止が行われず、かつ前記電流検出手段の検出電流が第2初期閾値を超えなかったときに、第2閾値のレベルを上げることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記第2保護手段は、予め第1閾値より低い第2初期閾値が第2閾値として設定されてていると共に、第1閾値より低く第2初期閾値よりも高い第3閾値が設定され、第2閾値を下げた後、所定時間経過しても前記第1保護手段による駆動信号の出力停止が行われず、かつ前記第2電流検出手段の検出電流が第3閾値を超えなかったときに、第2閾値のレベルを上げることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  6. 前記第2保護手段は、前記第1保護手段により駆動信号の出力が停止されると、加熱開始の際に設定された調理モードに応じて第2閾値のレベルを変えることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の誘導加熱調理器。
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