JP5354481B2 - フィラメントワインディング装置およびフィラメントワインディング方法 - Google Patents

フィラメントワインディング装置およびフィラメントワインディング方法 Download PDF

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Description

本発明は、フィラメントワインディング装置およびフィラメントワインディング方法に関する。さらに詳述すると、本発明は、フィラメントワインディングにおける繊維の巻き方の改良に関する。
水素等の貯蔵に用いられるタンク(圧力容器)として、ライナの外周にフープ層とヘリカル層とが交互に積層されたFRP層を備えるものが利用されている。フープ層は、繊維束(例えば炭素繊維の束)がフープ巻(タンク胴体部においてタンク軸にほぼ垂直に巻く巻き方)されて形成された層であり、ヘリカル層は、繊維束がヘリカル巻(タンク軸にほぼ平行であり、タンクドーム部まで巻く巻き方)されて形成された層である(図2等参照)。
フィラメントワインディング法によりライナ表面に繊維束を巻き付ける際、複数の繊維束を同時にかつできる限り均等に巻き付けるという要請から、複数の繊維束を同時に供給することが可能な多給糸型のフィラメントワインディング装置が利用されている。多給糸フィラメントワインディング装置においては、前後移動、左右移動および回転をするアイ口(あいくち)と呼ばれる給糸口が、複数個、マンドレルの周囲にリング状にかつ等間隔に配置されており、これら複数のアイ口の中心でマンドレルを回転させることによってその周囲に複数の繊維束を同時にかつできる限り均等に巻き付けることができる。このような多給糸型のフィラメントワインディング装置を利用することにより、通常の1アイ口(単給糸)の設備と比較してフィラメントワインディングに要する時間を大幅に短縮することが可能である。
従来、このような多給糸型フィラメントワインディング装置として、複数の繊維束をマンドレルに対してヘリカル巻で巻き付けるためのヘリカル巻ヘッドを備えており、尚かつこのヘリカル巻ヘッドが、マンドレルの周方向に沿って配置された複数のガイド部からなる少なくとも二つのガイド列と、各ガイド列を相対的に回転させて各ガイド部の位置を変更可能とする位置変更機構とを備えているという装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2008−195000号公報
しかしながら、上述のごとき従来装置においては、位置変更機構によりガイド部どうしが重なり合う位置に配置された場合、二本の繊維束が重なった一組の繊維束として巻き付けられることがあり、その結果、FRP層の厚みが厚くなってしまうことがあった。
そこで、本発明は、複数の繊維束を同時に供給する多給糸の際、繊維束どうしの重なりを回避してFRP層の厚みが厚くなるのを抑制するフィラメントワインディング装置およびフィラメントワインディング方法を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するべく本発明者は種々の検討を行った。多給糸型のフィラメントワインディング装置を利用したフィラメントワインディングによりヘリカル層を形成すると、フィラメントワインディングパターンを平滑パターンにすることができず、必ず網目パターンとなってしまう(図18、図19参照)。すなわち、通常、多給糸型フィラメントワインディング装置の複数のアイ口はマンドレルの周囲に等間隔に配置されていることから、この態様のままフィラメントワインディングしてヘリカル層を形成すると、繊維束の交差回数が増えてしまい網目パターンとなってしまう。そうすると、例えばフープ層における平滑パターン(繊維束どうしが重ならず平滑に巻回されているパターン)と比較して、繊維束に構造的な曲げ(起伏)が生じ、強度発現率が低下し、ひいてはFRPの品質が低下してしまうことがある。ヘリカル層の繊維束に生じうる構造的な曲げ(起伏)をいかに低減させるかについて検討を重ねた本発明者は、かかる課題の解決に結び付く新たな知見を得るに至った。
かかる知見に基づく本発明は、複数の繊維給糸口を備えた繊維ガイド部材を、軸回りに相対回転する被巻回部材の軸方向に相対移動させ、繊維給糸口から繊維を給糸して被巻回部材の周囲に巻回するフィラメントワインディング装置において、繊維給糸口が繊維ガイド部材の一部にのみ設けられている、というものである。
上述したように、従来のフィラメントワインディング装置においては、複数のアイ口がマンドレル等の周囲に等間隔に配置されていることが一般的である。より具体的には、リングアイ等と呼ばれるガイド部材(被巻回部材の周囲に配置される例えば環状のガイド)の全周に等間隔にアイ口を配置しておき、当該リングアイをマンドレルの軸方向に移動させ、尚かつ軸周りに相対回転させながら、これらアイ口のそれぞれから繊維を送り出す(図20、図21参照)。このとき、リングアイは、軸方向に沿って相対的に往復運動しながらマンドレルの周囲に繊維を巻き付ける。ただし、リングアイをマンドレルの一端側から他端側まで移動させ、さらに一端側へと戻す(リングアイを往復動させる)と、繊維の交差箇所が当該マンドレルの周囲全体に発生する(図22中の破線で囲んだ部分参照)。そうすると、フィラメントワインディングパターンは平滑パターンにならず網目パターンとなってしまっている(図18、図19参照)。
この点、本発明にかかるフィラメントワインディング装置の場合には、繊維給糸口(アイ口)を繊維ガイド部材(リングアイ)の一部(例えば半円部分)にのみ設け、繊維を被巻回部材(マンドレル等)の片側から供給するようにしている(図9参照)。この装置においては、繊維ガイド部材を被巻回部材の一端側から他端側まで移動させる際、複数の繊維を束ねた状態としながらこれら繊維を被巻回部材の周囲に巻き付けることができる(図14参照)。また、繊維ガイド部材を折り返して一端側へと戻す(繊維ガイド部材を往復動させる)際は、同様に繊維が束ねられながら被巻回部材の周囲に巻き付けられる。こうした場合、繊維の交差箇所はFRP成形品(例えばタンク)の略中心部付近に集中した状態となり、繊維どうしの交差する箇所の数が減少することから(図15参照)、従来のような網目パターンではなく、平滑パターン(繊維どうしが重ならず平滑に巻回されているパターン)の層(例えば平滑ヘリカル層)を形成することが可能となる。これによれば、複数の繊維を同時に供給する多給糸の際、繊維どうしの重なりを回避してFRP層の厚みが厚くなるのを抑制することができる。
また、本発明のフィラメントワインディング装置における繊維給糸口は、繊維の給糸角度が可変に設けられている。この場合、繊維給糸口が、繊維ガイド部材上で当該繊維ガイド部材を含む面に沿って旋回動作可能に設けられていることが好ましい。また、繊維給糸口が、複数本の繊維を被巻回部材上で1箇所に集約させる向きに動作することがさらに好ましい。給糸角度が可変の繊維給糸口を利用すれば、径の異なる被巻回部材にも容易に対応することが可能であるし、例えばタンクにおけるドーム部のように形状や径が異なる部分を対象とする場合にも対応することが可能である。すなわち、繊維を巻回させる対象部分の径の変化に応じて給糸角度を適宜変化させることにより、被巻回部材の外径にかかわらず、複数の繊維を集約させた状態で巻回し当該繊維どうしの交差する箇所の数を減少させることができる。
さらに、フィラメントワインディング装置における繊維給糸口は、スライド可能であり繊維の給糸位置を変えるものであることが好ましい。あるいは、繊維給糸口は伸縮可能であり繊維の給糸位置を変えるものであることも好ましい。
また、本発明にかかるフィラメントワインディング装置では、繊維ガイド部材を被巻回部材の軸方向へ相対的に往復運動させたときの繊維による当該被巻回部材に対するカバー率が50%未満であることが好ましい。一般に、被巻回部材の周囲には繊維を過不足ない状態で、つまりカバー率100%の状態で巻き付けることが最も望ましいが、FRP層を積層すると外径が大きくなるにつれカバー率が徐々に低下するということもあり、100%に近いカバー率を実現することが難しい場合がある。この点、カバー率を50%未満としている本発明のフィラメントワインディング装置によれば、カバー率が50%弱であれば繊維を2回(2往復分)巻回し、カバー率が33%であれば3回(3往復分)巻回するというように、状況に応じて巻回の回数を適宜変化させることによって好適な繊維カバー率を実現することができる。
また、上述のフィラメントワインディング装置において、繊維を収容するクリルスタンドが繊維ガイド部材の片側にのみ配置されていることが好ましい。一般に、多数の繊維ボビンを含むクリルスタンドは大掛かりであり、しかも繊維ガイド部材の両側に一対が配置されることが多く、当該装置の大型化を招きやすい。また、装置全体の小型化の一手段として、クリルスタンドのすべてを繊維ガイド部材の片側にのみ配置することが提案されているが、そうすると繊維の半分を装置の片側(一方側)から他方側へと供給するために天井を通すなどさらに大掛かりな設備が必要となり、根本的な解決手段とはなりえていない。この点、本発明においては、繊維を被巻回部材(マンドレル等)の片側から供給する構成としているため(図9参照)、この構成に合わせてクリルスタンドを繊維ガイド部材の片側にのみ配置し、もってフィラメントワインディング装置全体の小型化を図れるようにしている。
また、本発明は、複数の繊維給糸口を備えた繊維ガイド部材を、軸回りに相対回転する被巻回部材の軸方向に移動させ、繊維給糸口から繊維を給糸して被巻回部材の周囲に巻回するフィラメントワインディング方法において、繊維ガイド部材を被巻回部材の軸方向へ相対移動させる際、被巻回部材からみて片側からのみ複数の繊維を給糸し、これら繊維を被巻回部材の周囲にて集約させた状態で当該被巻回部材に巻回させる、というものである。
本発明によれば、複数の繊維を同時に供給する多給糸の際、繊維どうしの重なりを回避してFRP層の厚みが厚くなるのを抑制することができる。
本発明の一実施形態における高圧タンクの構造を示す断面図および部分拡大図である。 本発明の一実施形態における高圧タンクの構造を示す図である。 タンクの口金付近の構造例を示す断面図である。 平滑ヘリカル層におけるヘリカル巻の一例を示す斜視図である。 平滑ヘリカル層におけるヘリカル巻の一例を示す、タンク軸方向に沿った投影図である。 本発明の一実施形態を示すフィラメントワインディング装置の平面図である。 フィラメントワインディング装置の装置本体部の側面図である。 リングアイが移動してヘリカル層70Hを形成した際のフィラメントワインディング装置の側面図である。 本発明を適用したリングアイおよびアイ口の構成の概念を示す図である。 本発明の一実施形態におけるリングアイおよびアイ口の構成の概略を示す図である。 ライナのドーム部分に繊維を巻き付ける際のリングアイおよびアイ口の構成を示す図である。 ライナに巻回される際の断面扁平状の繊維(繊維束)の様子を示す図である。 ライナのドーム部分に巻回される際の繊維(繊維束)の様子を示す図である。 リングアイを移動させ、集約させた繊維をライナに巻回させる際の様子を示す図である。 リングアイを折り返し移動させ、集約させた繊維をライナに巻回させる際の様子を示す図である。 巻角度αの大小によって繊維の周方向幅が変化する様子を示す図で、(A)は巻角度αが大きい場合、(B)は巻角度αが小さい場合である。 FRP層の内層側から外層側へと繊維が積層された場合の当該繊維によるカバー率の変化を示すグラフである。 従来のヘリカル巻の一例を参考として示す斜視図である。 従来のヘリカル巻の一例を参考として示す、タンク軸方向に沿った投影図である。 従来のリングアイおよびアイ口の構成の概念を参考として示す図である。 リングアイを移動させて繊維をライナに巻回させる際の従来の様子を参考として示す図である。 リングアイを折り返し移動させ、繊維をライナに巻回させる際の様子を参考として示す図である。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
図1〜図17に本発明にかかるフィラメントワインディング装置およびフィラメントワインディング方法の実施形態を示す。以下では、本発明にかかるフィラメントワインディング装置1を用いて、水素燃料供給源としての高圧水素タンク(以下、高圧タンクともいう)1のFRP層21を成形する場合を例示しつつ説明する。水素を貯蔵した高圧タンク1は、燃料電池システム等において利用可能なものである。
高圧タンク1は、例えば両端が略半球状である円筒形状のタンク本体10と、当該タンク本体10の長手方向の一端部に取り付けられた口金11を有する。なお、本明細書では略半球状部分をドーム部、筒状胴体部分をストレート部といい、それぞれ符号1d,1sで表す(図1、図2等参照)。また、本実施形態で示す高圧タンク1は両端に口金11を有するものであるが、説明の便宜上、当該高圧タンク1の要部を示す図3中のX軸の正方向(矢示する方向)を先端側、負方向を基端側として説明を行う。このX軸に垂直なY軸の正方向(矢示する方向)がタンク外周側を指している。
タンク本体10は、例えば二層構造の壁層を有し、内壁層であるライナ20とその外側の外壁層である樹脂繊維層(補強層)としての例えばFRP層21を有している。FRP層21は、例えばCFRP層21cのみ、あるいは該CFRP層21cおよびGFRP層21gによって形成されている(図1参照)。
ライナ20は、タンク本体10とほぼ同じ形状に形成される。ライナ20は、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、またはその他の硬質樹脂などにより形成されている。あるいは、ライナ20はアルミニウムなどで形成された金属ライナであってもよい。
ライナ20の口金11のある先端側には、内側に屈曲した折返し部30が形成されている。折返し部30は、外側のFRP層21から離間するようにタンク本体10の内側に向けて折り返されている。
口金11は、略円筒形状を有し、ライナ20の開口部に嵌入されている。口金11は、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金からなり、例えばダイキャスト法等により所定の形状に製造されている。口金11は射出成形された分割ライナに嵌め込まれている。口金11は例えばインサート成形によりライナ20に取り付けられてもよい。口金11にはバルブアッセンブリ50が設けられる(図2参照)。
また、口金11は、例えば先端側(高圧タンク1の軸方向の外側)にバルブ締結座面11aが形成され、そのバルブ締結座面11aの後方側(高圧タンク1の軸方向の内側)に、高圧タンク1の軸に対して環状の凹み部11bが形成されている。凹み部11bは、軸側に凸に湾曲しR形状になっている。この凹み部11bには、同じくR形状のFRP層21の先端部付近が気密に接触している。
例えばFRP層21と接触する凹み部11bの表面には、例えばフッ素系の樹脂などの固体潤滑コーティングCが施されている。これにより、FRP層21と凹み部11bとの間の摩擦係数が低減されている。
口金11の凹み部11bのさらに後方側は、例えばライナ20の折返し部30の形状に適合するように形成され、例えば凹み部11bに連続して径の大きい鍔部(ツバ部)11cが形成され、その鍔部11cから後方に一定径の口金円筒部11dが形成されている。
FRP層21は、例えばFW成形(フィラメントワインディング成形)により、ライナ20の外周面と口金11の凹み部11bに、樹脂を含浸した繊維(補強繊維)70を巻き付け、当該樹脂を硬化させることにより形成されている。FRP層21の樹脂には、例えばエポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が用いられる。また、繊維70としては、炭素繊維(CF)、金属繊維などが用いられる。FW成形の際には、タンク軸を中心としてライナ20を回転させながら繊維70のガイド(本実施形態の場合、後述するアイ口140が設けられたリングアイ)をタンク軸方向に沿って動かすことにより当該ライナ20の外周面に繊維70を巻き付けることができる。なお、実際には複数本の繊維70が束ねられた繊維束がライナ20に巻き付けられることが一般的であるが、本明細書では繊維束である場合を含めて単に繊維と呼ぶ。また、このように用いられる繊維70としては、予め熱硬化性の合成樹脂材が含浸されているものと含浸されていないものの両方がある。特に図示していないが、含浸されていない繊維70を用いる場合には、ライナ20へと供給する途中で当該繊維70を含浸させること等が可能である。
次に、タンク1における繊維(例えば炭素繊維CF)70の構造的曲げを低減するための繊維巻きパターンについて説明する(図2等参照)。
上述したように、タンク1は、ライナ20の外周に繊維(例えば炭素繊維)70を巻き付け、樹脂を硬化させることにより形成されている。ここで、繊維70の巻き付けにはフープ巻とヘリカル巻があり、樹脂がフープ巻された層によってフープ層が、ヘリカル巻された層によってヘリカル層(図4、図5において符号70Hで示す)がそれぞれ形成される。前者のフープ巻は、タンク1のストレート部(タンク胴体部分)に繊維70をコイルスプリングのように巻くことによって当該部分を巻き締め、気体圧によりY軸正方向へ向かう力(径方向外側へ拡がろうとする力)に対抗するための力をライナ20に作用させるものである。一方、後者のヘリカル巻はドーム部を巻き締め方向(タンク軸方向の内側向き)に巻き締めることを主目的とした巻き方であり、当該ドーム部に引っ掛かるようにして繊維70をタンク1に対し全体的に巻き付けることにより、主として当該ドーム部の強度向上に寄与する。なお、コイルスプリングのように巻かれた繊維70の弦巻(つるまき)線(ネジにおけるネジ山の線)と、当該タンク1の中心線(タンク軸12)とのなす角度(のうちの鋭角のほう)が、図2において符号αで示す、本明細書でいう繊維70の「タンク軸(12)に対する巻角度」である(図2参照)。
これら種々の巻き付け方のうち、フープ巻は、ストレート部において繊維70をタンク軸にほぼ垂直に巻くものであり、その際の具体的な巻角度は例えば80〜90°である(図2参照)。ヘリカル巻(または、インプレ巻)は、ドーム部にも繊維70を巻き付ける巻き方であり、タンク軸に対する巻角度がフープ巻の場合よりも小さい(図2参照)。ヘリカル巻を大きく2つに分ければ高角度ヘリカル巻と低角度ヘリカル巻の2種類があり、そのうち高角度ヘリカル巻はタンク軸に対する巻角度が比較的大きいもので、その巻角度の具体例は70〜80°である。一方、低角度ヘリカル巻は、タンク軸に対する巻角度が比較的小さいもので、その巻角度の具体例は5〜30°である。なお、本明細書においては、これらの間となる30〜70°の巻角度でのヘリカル巻を中角度ヘリカル巻と呼ぶ場合がある。さらに、高角度ヘリカル巻、中角度ヘリカル巻、低角度ヘリカル巻により形成されるヘリカル層をそれぞれ高ヘリカル層、中ヘリカル層、低ヘリカル層と呼ぶ。また、高角度ヘリカル巻のドーム部1dにおけるタンク軸方向の折り返し部分を折返し部と呼ぶ(図2参照)。
一般的に、フープ巻は、それ自体、繊維70どうしを隣接させながら螺旋状に巻き、繊維70の重なり(ラッピング)をなくして凹凸を生じさせないようにすることが可能な巻き方である。一方、ヘリカル巻は、一般的にはドーム部を巻き締めることを主目的としており、繊維70の重なりや凹凸を減らすことは困難であるか、あるいはこれらを低減させることについて十分には考慮されていない巻き方である(例えば、図18、図19に示す網目パターンの凹凸ヘリカル層参照)。これらフープ巻とヘリカル巻は、当該タンク1の軸長、直径などの仕様に応じて適宜組み合わされ、ライナ20の周囲にフープ層(図示省略)およびヘリカル層70Hが積層される(図1等参照)。このとき、フープ層にヘリカル層70Hが隣接していると、当該ヘリカル層70Hの凹凸がフープ層に転写し、当該フープ層の繊維70に曲げ(起伏)が生じることがある。
この点、本実施形態では、フィラメントワインディング装置100を用いたフィラメントワインディングにより、フィラメントワインディングパターンが平滑なヘリカル層(平滑ヘリカル層)70Hを形成し、これに隣接するフープ層に生じうる凹凸を低減させるようにしている。後述するように、平滑ヘリカル層70Hは繊維70どうしの重なりを低減させるようにしたヘリカル巻によって形成される層である。この平滑ヘリカル層70Hでは原則、隣接する繊維70の真横に並ぶように次の繊維70が巻かれており、繊維70の重なり方が従来の凹凸ヘリカル層(平滑にするための処理がなされておらず表面に凹凸が生じているヘリカル層のことをいい、図18、図19において符号70Bで示す)とは異なる。特に、最も内側のヘリカル層(いわゆる面内応力が高い内側の層)70Hを優先的に平滑ヘリカル層(最内平滑ヘリカル層)としたうえで、当該最内平滑ヘリカル層70Hの外側に繊維70をフープ巻してフープ層を形成した場合、当該フープ層における繊維70の構造的な曲げ(起伏)ないしは波打ち、うねりを低減することができる。すなわち、平滑ヘリカル層70Hの表面(表層)は平滑面となるため、当該平滑面の上に形成されるフープ層においては、凹凸に起因する構造的な繊維70の曲げ(起伏)が低減する。このようにフープ層の繊維70の構造的な曲げ(起伏)を抑えることにより当該繊維70の疲労強度を向上させることができ、尚かつ、当該フープ層が薄肉化、高Vf化してバースト強度が向上するという利点が得られる。また、最内ヘリカル層70H自体が平滑であることも、当該層の薄肉化、高Vf化を通じてバースト強度を向上させうる。Vfは繊維体積含有率を表し、その値(Vf値)が大きくなると繊維の含有率が高くなり、樹脂の含有率が小さくなる。このVfの値が高すぎると疲労耐久性が悪化し、値を下げすぎるとタンク外径が大きくなる。
しかも、本実施形態によればタンク強度を大きく向上させうるという利点もある。すなわち、ヘリカル層70H、フープ層とも、内側に位置する層(ライナ20寄りの層)ほどタンク強度への寄与度が大きく、特に、ストレート部を巻き締めて耐圧力を十分に作用させるという点において最内層のフープ層の役割が大きい。この点、少なくとも最も内側のヘリカル層70Hを平滑ヘリカル層とすることにより、該平滑ヘリカル層70Hの外側に隣接するフープ層をも平滑に形成することを可能とし、当該フープ層をタンク強度の向上に大きく寄与させることができる。
また、フープ層に隣接する層は、他のフープ層または平滑ヘリカル層70Hであることが好ましい。他のフープ層や平滑ヘリカル層70Hの表面はこれら以外の層の表面よりも平滑であるから、あるフープ層を形成する際、これら他のフープ層や平滑ヘリカル層70Hの外側に繊維70をフープ巻することとすれば、当該フープ層における繊維70の構造的な曲げ(起伏)を低減することができる。したがって、繊維70の疲労強度を向上させ、尚かつ当該フープ層を薄肉化、高Vf(繊維体積含有率)化してバースト強度を向上させることが可能となる。
続いて、平滑ヘリカル層70Hを形成することが可能な本実施形態のフィラメントワインディング(FW)装置100について説明する(図6等参照)。
本実施形態のフィラメントワインディング装置100は、複数のアイ口(繊維給糸口)140を備えたリングアイ(繊維ガイド部材)をライナ20の軸方向(本実施形態の場合、タンク軸12の軸方向と同じ)に移動させ、アイ口140から繊維70を給糸してライナ20の周囲に巻回する(フィラメントワインディングする)装置である。図示するように、本実施形態のフィラメントワインディング装置100は、フィラメントワインディングが行われるワインディング装置本体部110と、該装置本体部110に繊維70を供給する繊維供給部150とで構成されている(図6参照)。
装置本体部110の基台111上には、フープ層を形成するフープ巻ヘッド120、ヘリカル層70Hを形成するヘリカル巻ヘッドとして機能するリングアイ130、ライナ20を回転させる回転手段、該回転手段等を制御する制御部113などが設けられている。回転手段は、例えばスピンドル112や該スピンドル112を回転させるモータ(図示省略)等によって構成されている。本実施形態の制御部113は、スピンドル112の起動、停止、回転速度の制御、ならびにフープ巻ヘッド120およびリングアイ130の起動、停止、往復速度等を制御する。
フープ巻ヘッド120とリングアイ130は、いずれもライナ20より大きい空洞を備えており、それぞれ、ライナ20の周囲を該ライナ20の回転軸方向に往復動可能に設けられている(図7参照)。フープ巻ヘッド120は、比較的遅い速度で軸方向に移動しながら繊維70を給糸し、ライナ20の周囲にフープ層を形成する。一方、リングアイ130は、フープ巻ヘッド120よりも速い速度で軸方向に移動しながら繊維70を給糸し、ライナ20の周囲にヘリカル層70Hを形成する(図8等参照)。ここでは特に詳しく図示しないが、例えばガイドレール、ステッピングモータ、ボールネジ等を備えた1軸スライド機構のような公知の装置がリングアイ130等を往復動させるための装置として用いられている。
リングアイ130は環状に形成されている繊維ガイド部材である。このリングアイ130は、複数のアイ口140を、当該リングアイ130の一部にのみ備えている(図9参照)。例えば本実施形態のリングアイ130は、環状のリングアイ130のうちの略半分(片側の半円部分)にのみアイ口140を配置している(図10、図11参照)。これら複数のアイ口140は、それぞれがライナ20に対して繊維70を給糸する例えば筒状等の部材である。
また、これらアイ口140は、繊維70の給糸位置や給糸角度を適宜変更しうるものであることが好ましい。こうした場合、ライナ径の変化に応じて、複数の繊維70を当該ライナ20の外周にて常に集約させることが可能となる。例えば本実施形態のアイ口は、リングアイ130上にて、このリングアイ130を含む面に沿って旋回動作可能であり(図10中の(iii)の動作参照)、スライド可能であり(図10中の(i)の動作参照)、尚かつ、筒の長軸を中心に転動可能である(図10中の(ii)の動作参照)。ここでいうスライドとは、アイ口の全体がスライドする場合と、アイ口の一部がスライドしてアイ口の全長が伸縮する場合の両方を含む。
このようにリングアイ130に対してそれぞれが独立して相対動作可能なアイ口を利用することによって、複数本の繊維70を1箇所に集約させることができる。すなわち、タンク1のストレート部1sのような大径部分に繊維70を巻回する場合(図10参照)、あるいはタンク1のドーム部1dのような小径部分に繊維70を巻回する場合(図11参照)、径の大きさに応じてそれぞれのアイ口140の向きを変え、さらに必要に応じてアイ口140をスライドさせて給糸位置を径方向に変化させることにより、繊維70を集約させることができる。
一般に、ライナ20に巻回される際の繊維(繊維束)70は、既に巻回されている部分からの張力の影響で扁平状になっている(図12参照)。そこで、本実施形態では、これら複数の繊維70を、重なり(ラッピング)を生じさせず、尚かつ隙間を設けず隣接した状態となるように集約させた状態でライナ20の外周に巻回する(図10、図12参照)。一方で、タンク1のドーム部1dのように半球状であってストレート部1sよりも小径の部分に繊維70を巻回する際には、繊維70の一部を重ね合わせながらより狭い範囲内に集約させることが好ましい(図11、図13参照)。本実施形態のフィラメントワインディング装置100によれば、繊維70を巻回する対象部分の径の変化に応じて給糸角度や位置を適宜変化させることにより、径の大小にかかわらず、複数の繊維70を集約させた状態で巻回し当該繊維70どうしの交差する箇所の数を減少させることができる。
なお、上述のようにリングアイ130に対してそれぞれのアイ口140を独立して相対動作可能とするための手段については特に図示していないが、例えば各アイ口140に対応したサーボモータやアクチュエータ、スライド機構、回転軸、ギヤ、プーリ等の公知の部材によってこのような手段を構成することができる。
上述したフィラメントワインディング装置100においては、ライナ(被巻回部材)20を回転させながら、リングアイ130をライナ20の一端側から他端側まで移動させ、複数の繊維70を全周にではなく一箇所に集約させながら巻き付けることができる(図14参照)。また、リングアイ130を一端側へと戻す際は、同様に繊維70を集約させながら当該ライナ20(タンク1)の周囲に巻き付けることができる(図15参照)。この場合、繊維70どうしの交差箇所はライナ20の(タンク1)の略中心部付近に集中した状態となり、繊維70どうしの交差する箇所の数が減少することから、従来のような網目パターン(図18、図19参照)ではなく、繊維70が平滑に巻回される平滑パターン(図4、図5参照)を形成することが可能となる。これによれば、複数の繊維を同時に供給する多給糸の際、繊維どうしの重なりを回避してFRP層21の厚みが厚くなるのを抑制することができる。
また、一般に、巻角度αの大小によって繊維70の周方向幅が変化するが、本実施形態のフィラメントワインディング装置100によれば、このような変化に応じ、繊維70どうしを重ねずに集約させながら巻回することができる。すなわち、巻角度αが大きい場合には当該繊維70の周方向幅wも大きくなり(図16(A)参照)、巻角度αが小さい場合には当該繊維70の周方向幅wも小さくなるが(図16(B)参照)、本実施形態のフィラメントワインディング装置100は、上述した巻回の仕組みからして、ライナ20の回転速度やリングアイ130の移動速度の設定を変えることにより、繊維70どうしの重なりが生じないようにしながら、ヘリカル巻の巻角度αを適宜変化させて当該繊維70を巻回することが可能である。したがって、このフィラメントワインディング装置100によれば、単給糸設備(単一の繊維を巻回するフィラメントワインディング設備)と同等のヘリカル巻きパターンの種類(自由度)を実現することでき、しかも、複数の繊維を同時かつ迅速に、しかもできる限り均等に巻き付けるという多給糸の利点も併せ持つことができる。
なお、本実施形態では、リングアイ130の片側半円であって中心角がおよそ180°の部分にアイ口140を配置した例を図示して説明したが(図10、図11参照)、これは例示に過ぎず、中心角180°以上あるいは180°未満の領域にアイ口140を配置することとしてもよい。要は、ライナ(被巻回部材)20の径の大小にかかわらず、当該ライナ20の外周に繊維70を集約させることが可能であれば配置領域の広狭は特に限定されない。また、各アイ口140の配置間隔についても、当該ライナ20の外周に繊維70を集約させることに影響を及ぼさない限りは、配置に応じて間隔に広狭が設けられる等、間隔が均等になっていなくても構わない。
また、フィラメントワインディングの際、リングアイ130をライナ20の軸方向へ往復運動させたときの繊維70による当該ライナ20に対するカバー率(リングアイ130を一往復させたときに繊維70によって覆われる領域の割合)を50%未満とすることが好ましい。ライナ20の周囲を覆う繊維70を過不足ない状態で(カバー率100%の状態で)巻き付けることが望ましいが、ヘリカル層70Hおよびフープ層が積層して外径が大きくなるにつれカバー率が徐々に低下するのが一般的である。このため、カバー率を100%前後に設定した場合には、当該カバー率が低下したとしても調整することが困難である(図17中の破線参照)。これに対し、上述のようにカバー率を50%未満に設定した場合(図17中の二点鎖線参照)には、カバー率の低下に応じて調整することが可能である。例示すれば、カバー率が50%であればリングアイ130を2往復させて2層分の繊維70を巻回することによってカバー率を100%とすることができる。同様に、カバー率が33%に低下した場合には3層分の繊維70を巻回し、25%に低下した場合には4層分の繊維70を巻回する等、当該時点でのカバー率の数値に応じN層分の繊維70を巻回することによって、100%近傍のカバー率を実現することができる(図17中の実線参照)。
続いて、フィラメントワインディング装置100の繊維供給部150について説明する。繊維供給部150は上述した装置本体部110に繊維70を供給する装置で、例えば本実施形態においては複数の繊維ボビン151およびこれら繊維ボビン151を支持するクリルスタンド152によって構成されている(図6参照)。
各繊維ボビン151には、装置本体部110に供給される繊維70が巻かれている。これら繊維ボビン151は、クリルスタンド152の各支軸によって支持されている。特に図示していないが、クリルスタンド152には、例えばブレーキ装置や負荷装置など、各繊維ボビン151から供給される繊維70に張力を付与するための手段が設けられている。また、装置本体部110へ繊維70を供給する経路の途中には、必要に応じてプーリ等のガイドや張力測定器などが設けられる。
ここで、本実施形態においては、クリルスタンド152をリングアイ130の片側にのみ設置することとしている。多数の繊維ボビン151を含むクリルスタンド152は大掛かりであることから、一対のクリルスタンド152をリングアイ130の両側に配置すると幅をとることによって装置全体の大型化を招きやすい。また、クリルスタンド152のすべてをリングアイ130の片側にのみ配置すれば、繊維70の半分を装置本体部110の片側から他方側へと供給するために天井を通すなどの大掛かりな設備が必要となるのが一般的である。この点、アイ口をリングアイ130のおよそ片側半分にのみ設けている本実施形態のフィラメントワインディング装置100においては、繊維70をリングアイ130の片側からのみ供給すれば足りる。したがって本実施形態では、クリルスタンド152をリングアイ130の片側にのみ設置し、これによってフィラメントワインディング装置100を全体として小型化している(図6参照)。
フィラメントワインディング装置100を利用して形成した以上のごときヘリカル巻によれば、ライナ20の周囲に繊維70を規則的に巻き付けることができ、繊維70どうしの重なりによる凹凸を低減させ、あるいはなくすことができる(図4、図5参照)。これにより、表面が平滑であり凹凸が少ない平滑ヘリカル層70Hを形成することができる。したがって、当該平滑ヘリカル層70Hの外側に隣接するフープ層に凹凸が転写されるのを抑制し、これによって当該フープ層に生じうる構造的な繊維70の曲げ(起伏)を低減し、強度発現率が低下するのを抑制することができる。このようにフープ層の繊維70の構造的な曲げ(起伏)を抑えることにより当該繊維70自体の疲労強度を向上させることができる。また、当該フープ層が薄肉化、高Vf(繊維体積含有率)化する結果、当該タンク1のバースト強度が向上する。もちろん、本実施形態のヘリカル巻によれば、当該平滑ヘリカル層70H自体における繊維70どうしの隙間が少なく、尚かつ一層あたりの厚みが薄くなることにもなる。さらには、ヘリカル層70Hがこのような平滑ヘリカル層となることによって薄層化するため、フープ層がより強度を発揮しやすいタンク1の内側に位置する。その結果、フープ層をも薄肉化することができる。
また、一般に、タンク(圧力容器)1のドーム部1dにはその形状に起因した曲げ応力が作用し、例えばCFRP層21cの曲げ破壊ではこのような曲げ応力がいわゆる層間剥離の決定的な要因となる。この点、本実施形態のヘリカル巻によれば、ストレート部1sばかりでなくドーム部1dにおいても繊維70間の隙間を低減して空隙(ボイド)を減らすことができる。したがって、このように空隙(ボイド)を減らすことによる層間剥離の抑制効果が期待できる。また、ドーム部1dのバースト/サイクル強度(バースト耐圧、複数回使用に対する耐久性)が向上することも期待できる。
また、上述のように空隙(ボイド)が減れば、発泡の原因となる空気量が減ることになる。FRP層21の熱硬化時、空気が泡状になって表層に表れる発泡現象が起こりうるが、空隙(ボイド)を減らすことができれば発泡を抑えることが可能になるという利点もある。
また、平滑なヘリカル層70Hを形成すれば、タンク1の最表面の凹凸が減ることにもつながる。これによれば、タンク1の外径をより安定化させ、タンク1毎のばらつきを低減させるという利点が得られる。特に、最外層のヘリカル層70Hを平滑ヘリカル層とすれば、外径のばらつきをより効果的に小さくすることが期待できる。
また、平滑なヘリカル層70H自体はもちろん、これに隣接するフープ層が高Vf化することは、これに伴って樹脂溜まりが少なくなることから、FRP層21において使用する樹脂量が少なくなることにつながる。このように樹脂量が少なくなれば、その分タンク1の軽量化を図ることも可能になる。
さらに、上述のようにFRP層21が高Vf化して樹脂量が少なくなれば、硬化発熱量(樹脂の熱硬化中の反応熱による発熱)が下がる。一般に、熱硬化時におけるピーク温度が高いと、ボンディング(FW成形および樹脂硬化の後、ライナ20とFRP層21とが一部分または全部において接着した状態)やライナ材劣化といった問題が生じるおそれがあるが、このように硬化発熱量を低下させうる本実施形態のタンク1においては、これらの問題を抑えることも可能である。
また、上述した実施形態のように繊維70をライナ20の周囲に規則的に巻き付けることにより、従来のヘリカル巻き(図18、図19参照)とは異なり、当該巻き方に応じたある一定の規則的な模様が認識されうる。すなわち、並列する繊維70によって略三角形状の単位模様(綾模様)が形成されるとともに、この単位模様が複数規則的に組み合わされた態様の平滑な表面が形成されている(図4参照)。また、隣り合う単位模様どうしでは繊維70の巻き方向が異なるため、これら単位模様どうしの境目となる部分は視認しやすい(図4中において破線で囲んだ部分参照)。図4に示されているように、これら境目となる部分はX字形状に表れる。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば上述した実施形態ではライナ(被巻回部材)20に対してリングアイ130およびフープ巻ヘッド120を移動させる場合を例示したが、要は、これらリングアイ130およびフープ巻ヘッド120をライナ(被巻回部材)20に対して相対移動させることができればヘリカル層70Hやフープ層を形成することができる。
また、本実施形態では非巻回部材がライナ20である場合を例示したが、マンドレルの周囲に繊維70を巻回する場合にも本発明を適用することが当然に可能である。
また、ここまでの実施形態では、燃料電池システム等において利用可能な水素タンクに本発明を適用した場合を例示して説明したが、水素ガス以外の流体を充填するためのタンクに本発明を適用することももちろん可能である。
本発明は、FRP層を有するタンク(高圧容器)等に適用して好適なものである。
20…ライナ(被巻回部材)、70…繊維、70H…ヘリカル層、100…フィラメントワインディング装置、130…リングアイ(繊維ガイド部材)、140…アイ口(繊維給糸口)、152…クリルスタンド

Claims (9)

  1. 複数の繊維給糸口を備えた繊維ガイド部材を、軸回りに相対回転する被巻回部材の軸方向に相対移動させ、前記繊維給糸口から繊維を給糸して前記被巻回部材の周囲に巻回するフィラメントワインディング装置において、
    前記繊維給糸口が前記繊維ガイド部材の一部にのみ設けられており、
    前記繊維ガイド部材が前記被巻回部材の軸方向へ相対的に往復運動することにより、前記繊維によって平滑ヘリカル層を形成する、フィラメントワインディング装置。
  2. 前記繊維給糸口は、前記繊維の給糸角度が可変に設けられている、請求項に記載のフィラメントワインディング装置。
  3. 前記繊維給糸口が、前記繊維ガイド部材上で当該繊維ガイド部材を含む面に沿って旋回動作可能に設けられている、請求項に記載のフィラメントワインディング装置。
  4. 前記繊維給糸口が、複数本の前記繊維を前記被巻回部材上で1箇所に集約させる向きに動作する、請求項に記載のフィラメントワインディング装置。
  5. 前記繊維給糸口はスライド可能であり前記繊維の給糸位置を変える、請求項1から4のいずれか一項に記載のフィラメントワインディング装置。
  6. 前記繊維給糸口は伸縮可能であり前記繊維の給糸位置を変える、請求項1から4のいずれか一項に記載のフィラメントワインディング装置。
  7. 前記繊維ガイド部材を前記被巻回部材の軸方向へ相対的に往復運動させたときの前記繊維による当該被巻回部材に対するカバー率が50%未満である、請求項1から6のいずれか一項に記載のフィラメントワインディング装置。
  8. 前記繊維を収容するクリルスタンドが前記繊維ガイド部材の片側にのみ配置されている、請求項1から7のいずれか一項に記載のフィラメントワインディング装置。
  9. 複数の繊維給糸口を備えた繊維ガイド部材を、軸回りに相対回転する被巻回部材の軸方向に移動させ、前記繊維給糸口から繊維を給糸して前記被巻回部材の周囲に巻回するフィラメントワインディング方法において、
    前記繊維ガイド部材を前記被巻回部材の軸方向へ相対移動させる際、前記被巻回部材からみて片側からのみ複数の前記繊維を給糸し、これら繊維を前記被巻回部材の周囲にて集約させた状態で当該被巻回部材に巻回させる、フィラメントワインディング方法。
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