JP5353387B2 - 光変調器の駆動方法および駆動装置、並びに、それを用いた光送信器 - Google Patents

光変調器の駆動方法および駆動装置、並びに、それを用いた光送信器 Download PDF

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Description

本発明は、光通信システムに利用される位相変調方式に対応した光変調器の駆動方法および駆動装置、並びに、それを用いた光送信器に関する。
近年、光通信システムにおける信号光の伝送速度は、例えば10Gb/s(ギガビット毎秒)から40Gb/sへと高速化が進んでいる。このような光伝送の高速化に伴い、信号光の変調方式は、強度変調から位相変調へと移行している。強度変調方式に対する位相変調方式のメリットは、差動受信の適用により受信振幅が倍になり受信感度が3dB改善することや、信号光強度が一定であるため強度変化に伴う雑音の影響が小さく、ファイバ伝送中の非線形効果に対する耐性が高いことなどが挙げられる。
40Gb/s等の位相変調方式に対応した光変調器では、高速かつ大振幅の駆動信号を生成する駆動回路を実現するために、分布定数型増幅器を適用した回路構成が一般的である。このような駆動回路では、電源電圧や温度等の変動により発生する、駆動信号のデューティ比および出力振幅の変化を考慮する必要がある。なお、駆動信号のデューティ比は、当該信号のアイパターン波形におけるクロスポイントレベルとして取り扱われる場合もあるので、この場合はクロスポイントレベルの変化を考慮することになる。
光変調器の駆動とその制御に関する従来技術としては、入力データに対応した駆動信号に対して低周波信号を重畳し、光変調器から出力される信号光(変調光)に含まれる低周波信号成分の検出結果に基づいて、光変調器の動作点を調整する直流のバイアス電圧を制御する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、キャリア抑圧RZ(Carrier Suppressed Return to Zero:CS−RZ)変調方式等に対応した光送信回路について、光変調器からの出力光の光スペクトルを測定し、キャリアスペクトル成分のパワー密度が最小になるようにバイアス電圧を制御する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この制御技術は、最適バイアス点においてキャリアスペクトル成分が抑圧され、バイアス点がずれるとキャリアスペクトル成分が出現するというCS−RZ変調方式の特性に着目して、光変調器のバイアス点を最適化している。
特許第2642499号公報 特開2003−234703号公報
しかし、上記のような従来技術による光変調器の駆動とその制御では、前述した位相変調方式における駆動信号のデューティ比(またはクロスポイントレベル)および出力振幅の変化を制御することができないという問題点がある。すなわち、従来の制御は、光変調器の動作点を調整する直流のバイアス電圧を制御対象としたものであり、高ビットレートの入力データに従う駆動信号のデューティ比(またはクロスポイントレベル)および出力振幅までを制御してはいない。また、CS−RZ等の強度変調方式と位相変調方式とでは、電源電圧や温度等の変動による光スペクトルの変化特性が異なるため、キャリアスペクトル成分をモニタするのみでは、位相変調方式における前記変動に対応した駆動信号の制御を行うことが困難である。つまり、分布定数型増幅器を用いた駆動回路により位相変調方式の光変調器を駆動する場合について、直流のバイアス電圧だけでなく、入力データに従って高速に変化する駆動信号のデューティ比(またはクロスポイントレベル)および出力振幅を最適化することのできる制御技術の実現が課題となる。
なお、位相変調方式における駆動信号の出力振幅の制御に関しては、後で詳しく説明するように、駆動信号に低周波信号を重畳する従来技術を応用することにより対処することが可能である。しかしながら、この応用により駆動信号のデューティ比(またはクロスポイントレベル)を最適化することは困難であり、位相変調方式に適した新たな制御手法を確立することが必要である。
本発明は上記の点に着目してなされたもので、位相変調方式の光変調器について、入力データに従う駆動信号のデューティ比(またはクロスポイントレベル)等の最適化を可能にし、光変調器を高速かつ高精度で安定して駆動することのできる駆動方法および駆動装置、並びに、それを用いた光送信器を提供すること目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明はその一態様として位相変調方式に従って光を変調する光変調器を駆動するための駆動装置を提供する。この駆動装置は、入力データに従った周波数を有する駆動信号を前記光変調器に供給する駆動部と、前記光変調器から出力される位相変調光の一部を分岐する出力光分岐部と、前記光変調器に入力されるキャリア光の一部を分岐する入力光分岐部と、前記入力光分岐部で分岐された光と前記出力光分岐部で分岐された光とを合波することで、前記駆動信号の周波数に対応したビート成分を含んだ光を出力する光抽出部と、前記光抽出部の出力光を用いて前記ビート成分のパワーを検出するパワー検出部と、前記パワー検出部で検出されるパワーに基づいて前記駆動部を制御する制御部と、を備える。上記駆動装置の制御部は、前記パワー検出部で検出されるパワーが最小値に近づくように、前記駆動部におけるデューティ比またはクロスポイントレベルの設定を制御するよう構成するのがよい。
れにより駆動信号のデューティ比またはクロスポイントレベルを最適化することができるようになり、光変調器を高速かつ高精度で安定して駆動することが可能になる。
本発明の第1実施形態による光送信器の構成を示すブロック図である。 第1実施形態でのクロスポイントレベルの最適化の原理を説明する図である。 第1実施形態におけるモニタ光パワーとクロスポイントレベルの関係を示す図である。 第1実施形態におけるDBPSK信号光の伝送特性をシミュレーションした結果を示す図である。 図4におけるクロスポイントレベルとQペナルティの関係を示す図である。 本発明の第2実施形態による光送信器の構成を示すブロック図である。 第2実施形態でのクロスポイントレベルの最適化を説明する図である。 第2実施形態でのクロスポイントレベルの最適化を説明する他の図である。 本発明の第3実施形態による光送信器の構成を示すブロック図である。 第3実施形態でのデューティ比の最適化を説明する図である。 第3実施形態におけるモニタ光パワーとデューティ比の関係を示す図である。 第3実施形態におけるRZ−DBPSK信号光の伝送特性をシミュレーションした結果を示す図である。 図12におけるデューティ比とQ値の関係を示す図である。 本発明の第4実施形態による光送信器の構成を示すブロック図である。 第4実施形態でのバイアス電圧、出力振幅の最適化を説明する図である。 第4実施形態でのバイアス電圧、出力振幅の最適化を説明する他の図である。 第4実施形態でのバイアス電圧、出力振幅の最適化を説明する別の図である。 図15〜図17の各状態における低周波信号成分の周波数を纏めた図である。 第4実施形態に関連した他の構成例を示すブロック図である。 第4実施形態に関連した別の構成例を示すブロック図である。 本発明の第5実施形態による光送信器の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態による光送信器の構成を示すブロック図である。
図1において、本実施形態の光送信器は、例えば、光源1、光変調器2および駆動装置3を備えている。
光源1は、キャリア光(連続光)を発生して光変調器2に出力する。この光源1から光変調器2に出力されるキャリア光の周波数(以下、「キャリア周波数」と呼ぶ)をここではfcと表記する。上記光源1は、キャリア周波数fcが固定のものであっても可変のものであってもよい。
光変調器2は、例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO:LN)等の電気光学効果を有する結晶基板21、該基板21に形成されたマッハツェンダ(Mach-Zehnder:MZ)型光導波路22および信号電極23を備える。MZ型光導波路22は、光源1からのキャリア光が入力導波路の一端に入力され、該キャリア光を入力導波路の他端に位置するY分岐で二つに分岐して一対の分岐アームにそれぞれ送り、各分岐アームを伝搬した光を出力側のY分岐で一つに合波し、該合波光を出力導波路から出力する。信号電極23は、MZ型光導波路22の一方の分岐アームに沿って設けられており、駆動装置3から出力される光変調器2を駆動するための信号が印加される。この駆動装置3からの出力信号は、40Gb/s等の高ビットレートを有する駆動信号と、光変調器2の動作点を調整するための直流のバイアス電圧とを含んでいる。
駆動装置3は、例えば、DBPSKプリコーダ31、ドライバアンプ32、バイアス制御回路33、光分岐器34、光フィルタ35、パワーモニタ36およびクロスポイント制御回路37を備える。
DBPSKプリコーダ31は、外部から与えられる入力データDATAに従って、現在の信号と1ビット前の信号との論理演算を行い、その演算結果を示す信号をドライバアンプ32に出力する。
ドライバアンプ32は、DBPSKプリコーダ31の出力信号に応じて、光変調器2を駆動するための駆動信号を生成する。このドライバアンプ32は、分布定数型増幅器を含み、高速かつ大振幅の駆動信号を生成可能な回路構成となっている。また、ドライバアンプ32は、クロスポイント制御端子を具備しており、該クロスポイント制御端子に印加される制御電圧に応じて、駆動信号のクロスポイントレベルを調整することが可能である。この駆動信号の出力振幅は、光変調器2の周期的な駆動電圧対光強度特性の山、谷、山の区間を用いる2Vπの電圧に設定されている。ここではクロスポイントレベルの最適化の説明を分かり易くするために、出力振幅は変動せず2Vπで固定とする。出力振幅の変動への対処については後述する他の実施形態で詳しく説明する。
上記ドライバアンプ32から出力される駆動信号が、直流成分をカットするコンデンサを介して光変調器2の信号電極23に印加されることにより、1ビット前の信号に対する現在の信号の変化の有無を光の位相の変化の有無として表した2値の差動位相偏移変調(Differential Binary Phase Shift Keying:DBPSK)信号光が、光変調器2で生成される。なお、上記ドライバアンプ32から出力される駆動信号の周波数(変調周波数)をここではfmと表記する。
バイアス制御回路33は、所要のバイアス電圧を発生して光変調器2の信号電極23に印加する。このバイアス電圧は、2Vπの振幅で変化する駆動信号の中心電圧が光変調器2の駆動電圧対光強度特性の谷の部分に一致するように、光変調器2の動作点を調整する。上記バイアス制御回路33は、ここでは具体的な構成の図示を省略しているが、前述したような公知の制御技術を用いて、温度変動等による動作点ドリフトが補償されるようにバイアス電圧を最適化する機能を備えるのが好ましい。
光分岐器34は、光変調器2から出力されるDBPSK信号光の一部をモニタ光として分岐し、該モニタ光を光フィルタ35に出力する。この光分岐器34の分岐比は、後述するパワーモニタ36における光パワーの検出感度に応じて適宜に設定することが可能である。
光フィルタ35は、光分岐器34からのモニタ光に含まれる、キャリア周波数fcから変調周波数fmの整数倍離れた一部のスペクトル成分を抽出可能な透過帯域を有している。この光フィルタ35は、透過帯域の中心周波数がfc+Nfm(ただし、Nは0を除く整数の一つとする)となるように設計されているのが好ましい。例えば、N=1の場合、キャリア周波数fcよりも高周波側に変調周波数fmだけ離れたスペクトル成分が抽出され、N=−1の場合、キャリア周波数fcよりも低周波側に変調周波数fmだけ離れたスペクトル成分が抽出されることになる。この光フィルタ35の透過帯域幅に関しては、光源1の出力周波数の変動量を考慮して設計するのが望ましい。
パワーモニタ36は、光フィルタ35の透過光を図示しない受光素子等で電気信号に変換し、該電気信号を用いて光フィルタ35の透過光のパワーを検出して、その結果をクロスポイント制御回路37に伝える。
クロスポイント制御回路37は、パワーモニタ36で検出される周波数fc+Nfmのスペクトル成分のパワーに基づいて、ドライバアンプ32から出力される駆動信号のクロスポイントレベルを最適化する。クロスポイントレベルは、駆動信号のアイパターン波形における立ち上がりと立ち下りがクロスする信号レベルのことである。このクロスポイントレベルの最適化は、次に説明する原理に従って、パワーモニタ36でのモニタ値が最小値に近づくように、ドライバアンプ32に具備されたクロスポイント制御端子に印加する制御電圧をフィードバック制御することにより実現される。なお、クロスポイントレベルをデューティ比として取り扱う場合には、クロスポイントレベルの最適化をデューティ比の最適化と置き換えて考えればよい。
図2は、上記クロスポイントレベルの最適化の原理を説明するための図である。図2の上段は、光変調器2の信号電極23に印加される駆動信号の波形をクロスポイントレベルに応じて例示している。また、図2の中段および下段は、光変調器2から出力されるDBPSK信号光について、上段の各駆動信号に対応した出力波形および光スペクトルをそれぞれ示している。なお、下段の光スペクトルは、キャリア周波数fcを基準(中心)にして横軸の周波数を設定している。クロスポイントレベルの表記は、ここでは駆動信号の振幅に対する割合(%)を用いており、クロスポイントが駆動信号のローレベルとハイレベルの間のちょうど中央に位置する状態を50%(図2の左側)とし、クロスポイントがハイレベル側にずれた状態の例として67%(図2の中央)および83%(図2の右側)を挙げている。
図2より、駆動信号のクロスポイントレベルが50%の最適状態にある場合には、DBPSK信号光のスペクトルにおいて、キャリア周波数fcから変調周波数fmの整数倍離れた位置にピークが立たないことが分かる。これは、クロスポイントレベルが50%の最適状態では、DBPSK信号光の位相0およびπに対応した光成分が互いに打ち消し合うためである。一方、駆動信号のクロスポイントレベルが最適状態からずれた場合には、キャリア周波数fcから変調周波数fmの整数倍離れた位置にピークが発生し、最適状態からのずれ量の増加と伴にピークパワーが増大することが分かる。これはDBPSK信号光の位相0およびπに対応した光成分のバランスが崩れるためである。なお、位相変調方式の場合、強度変調方式の場合とは異なり、位相変調光のキャリア周波数fcのスペクトル成分のパワーに変化は生じない。
したがって、光変調器2から出力されるDBPSK信号光について、キャリア周波数fcから変調周波数fmの整数倍離れた一部のスペクトル成分を抽出してそのパワーをモニタし、該モニタ値が最小値に近づくように、ドライバアンプ32におけるクロスポイントレベルの設定電圧をフィードバック制御することにより、光変調器2を駆動する駆動信号のクロスポイントレベルを最適化することができる。
図3は、光変調器2の出力光における周波数fc+Nfmのスペクトル成分のパワーと、駆動信号のクロスポイントレベルとの関係をシミュレーションした結果の一例である。このシミュレーションでは、光フィルタ35の透過帯域について、1次ガウシアン形状かつ3dB帯域幅が10GHzという条件を設定し、光源1から出力されるキャリア光の波長変動として0〜±30pmの範囲を想定している。このような光フィルタ35および光源1の条件は、共に標準品として入手可能なスペックに対応するものである。
図3より明らかなように、標準的な光源1における出力波長(周波数)の変動程度であれば、既存の光フィルタ35の透過帯域幅を適切に設定しておくことで、前述したような原理に従うドライバアンプ32のフィードバック制御により駆動信号のクロスポイントレベルを最適状態に保持できることが分かる。
上記のような駆動装置3が適用された光送信器では、光源1から出力されるキャリア光が光変調器2のMZ型光導波路22の一端より入力される。光変調器2では、駆動装置3より出力される駆動信号およびバイアス電圧が信号電極23に印加され、当該電界による電気光学効果によってMZ型光導波路22の屈折率が変化することで、該MZ型光導波路22を伝搬するキャリア光がDBPSK変調方式で変調される。
光変調器2から出力されるDBPSK信号光は、その一部が光分岐器34でモニタ光として分岐されて光フィルタ35に与えられる。光フィルタ35では、モニタ光よりキャリア周波数fcから変調周波数fmの整数倍離れた一部のスペクトル成分が抽出され、それがパワーモニタ36に出力される。パワーモニタ36では、光フィルタ35の透過光のパワーが検出され、その結果を示す電気信号がクロスポイント制御回路37に伝えられる。
クロスポイント制御回路37では、前述した原理に従って、パワーモニタ36で検出される周波数fc+Nfmのスペクトル成分のパワーが最小値に近づくように、ドライバアンプ32のクロスポイント制御電圧のフィードバック制御が行われる。これにより、電源電圧や温度等に変動が生じても、ドライバアンプ32から光変調器2に供給される駆動信号のクロスポイントレベルが50%の最適状態に保持されるようになる。よって、光変調器2におけるキャリア光の位相変調を安定して行うことが可能になる。
図4および図5は、上記光送信器から出力されるDBPSK信号光の伝送特性をシミュレーションした結果の一例である。図4の上段は、駆動信号のクロスポイントレベルが50%の最適状態とされている場合の、光変調器2の駆動信号波形および光出力波形(DBPSK信号光の送信波形)と、該DBPSK信号光の受信波形とを示している。これに対して図4の下段は、駆動信号のクロスポイントレベルが75%、つまり、最適状態から25%ずれた場合の上記各波形を示している。また、図5は、駆動信号のクロスポイントレベルに対する受信端でのQペナルティの関係を示している。
図4および図5のシミュレーション結果より、駆動信号のクロスポイントレベルを最適状態に制御することによって、DBPSK信号光の受信波形の劣化を効果的に抑えることができるのが分かる。この例では、クロスポイントレベルの25%の変動を補償することにより、Qペナルティで約3dBの伝送特性改善が可能になっている。つまり、駆動信号のクロスポイントレベルの変動に対して優れた耐性をもつ光送信器を構成することによって、DBPSK信号光の伝送特性を向上させることが可能になる。
次に、本発明による光送信器の第2実施形態について説明する。
上記第1実施形態では、DBPSK変調方式に対応した光送信器の一例を説明したが、その他の位相変調方式に対応した光送信器についても、DBPSKの場合と同様の原理に従って、駆動信号のクロスポイントレベルを最適化することが可能である。そこで、第2実施形態では、例えば4値の光差動位相偏移変調(Differential Quadrature Phase Shift Keying:DQPSK)方式に対応した光送信器について説明する。
図6は、第2実施形態の光送信器の構成を示すブロック図である。
図6において、本実施形態の光送信器は、上記第1実施形態の場合と同様の光源1と、DQPSK変調方式に対応した光変調器2’および駆動装置3’とを備える。
光変調器2’は、LN等の電気光学効果を有する基板21、該基板21に形成されたMZ型光導波路22,22A,22Bおよび信号電極23A,23Bを備える。MZ型光導波路22は、その一対の分岐アーム上に、さらに2つのMZ型光導波路22A,22Bが設けられている。ここでは、MZ型光導波路22を「親マッハツェンダ」と呼び、MZ型光導波路22A,22Bを「子マッハツェンダ」と呼ぶことにする。
親マッハツェンダ22は、光源1からのキャリア光を2つに分岐し、各分岐アーム上の子マッハツェンダ22A,22Bにそれぞれ与える。子マッハツェンダ22A,22Bは、各々の分岐アームの一方に沿って信号電極23A,23Bが配置されている。各信号電極23A,23Bには、駆動装置3からの出力信号(駆動信号およびバイアス電圧)がそれぞれ印加され、該信号により生じる電界によって各分岐アームの屈折率が変化して、各々の導波光が位相変調される。
2つの子マッハツェンダ22A,22Bのうちの一方(ここでは、子マッハツェンダ22B)から出力される位相変調光は、位相シフト部24に与えられる。位相シフト部24は、子マッハツェンダ22Bからの出力光の位相をπ/2シフトさせる。位相シフト部24から出力される位相変調光(Q成分)は、親マッハツェンダ22により、他方の子マッハツェンダ22Aから出力される位相変調光(I成分)と合波される。これにより位相がπ/4,3π/4,5π/4および7π/4の4値で変化するDQPSK信号光が生成される。
駆動装置3’は、例えば、DQPSKプリコーダ31’、ドライバアンプ32A,32B、バイアス制御回路33A,33B、光分岐器34、光フィルタ35、パワーモニタ36およびクロスポイント制御回路37A,37Bを備える。
DQPSKプリコーダ31’は、外部から与えられる異なる入力データDATAに従って、現在の信号と1ビット前の信号との論理演算をそれぞれ行い、各々の演算結果を示す信号を各ドライバアンプ32A,32Bに出力する。このDQPSKプリコーダ31’から出力される各信号のビットレートに対して、光変調器2’から出力されるDQPSK信号光のビットレートは2倍になる。このため、例えば40Gb/sのDQPSK信号光を送信するためには、20Gb/sの信号がDQPSKプリコーダ31’から各ドライバアンプ32A,32Bに出力される。
各ドライバアンプ32A,32Bは、DQPSKプリコーダ31’の出力信号に応じて、子マッハツェンダ22A,22Bを駆動するための駆動信号を生成する。各ドライバアンプ32A,32Bの回路構成は、第1実施形態で用いたドライバアンプ32と同様である。各ドライバアンプ32A,32Bで生成された駆動信号は、それぞれ、直流成分をカットするコンデンサを介して光変調器2’の各信号電極23A,23Bに印加される。各ドライバアンプ32A,32Bから出力される駆動信号の周波数をここではfmと表記することにする。この場合、光変調器2’全体での変調周波数は2fmとなる。
各バイアス制御回路33A,33Bは、所要のバイアス電圧を発生して光変調器2’の信号電極23A,23Bにそれぞれ印加する。各バイアス制御回路33A,33Bの構成は、第1実施形態で用いたバイアス制御回路33と同様である。
光分岐器34は、光変調器2’から出力されるDQPSK信号光の一部をモニタ光として分岐し、該モニタ光を光フィルタ35に出力する。この光分岐器34の分岐比は、第1実施形態の場合と同様に、パワーモニタ36における光パワーの検出感度に応じて適宜に設定することが可能である。
光フィルタ35も、第1実施形態の場合と同様に、透過帯域の中心周波数がfc+Nfm(ただし、Nは0を除く整数の一つとする)となるように設計されている。
パワーモニタ36も、第1実施形態の場合と同様に構成されており、光フィルタ35の透過光パワーの検出結果を各クロスポイント制御回路37A,37Bにそれぞれ伝える。
各クロスポイント制御回路37A,Bは、パワーモニタ36でのモニタ値が最小値に近づくように、各ドライバアンプ32A,32Bに具備されたクロスポイント制御端子に印加する制御電圧をフィードバック制御することにより、各々に対応した駆動信号のクロスポイントレベルを50%の最適状態にする。
図7および図8は、DQPSK変調方式におけるクロスポイントレベルの最適化を説明する図である。図7は、ドライバアンプ32Aから出力されるI成分側の駆動信号のクロスポイントレベルと、ドライバアンプ32Bから出力されるQ成分側の駆動信号のクロスポイントレベルとが、同じ割合で変動した場合である。一方、図8は、I成分側およびQ成分側の各駆動信号のクロスポイントレベルが異なる割合で変動した場合である。
図7および図8より、I成分側およびQ成分側の各駆動信号のクロスポイントレベルが50%の最適状態にある場合には、DQPSK信号光のスペクトルにおいて、キャリア周波数fcから変調周波数fmの整数倍離れた周波数にピークが立たないことが分かる。一方、I成分側およびQ成分側の各駆動信号の一方若しくは双方のクロスポイントレベルが最適状態からずれた場合には、当該ずれ量の増大と伴に、キャリア周波数fcから変調周波数fmの整数倍離れた周波数のスペクトル成分のピークパワーが大きくなることが分かる。つまり、DQPSK変調方式についても、前述した第1実施形態の場合と同様の原理に従って、I成分側およびQ成分側の各駆動信号のクロスポイントレベルを最適化することが可能である。
光変調器2’の出力光より光フィルタ35で抽出するスペクトル成分の周波数は、例えば、光変調器2’から出力されるDQPSK信号光の周波数が各駆動信号の周波数fmの2倍となることに対応させて、周波数fc+2fm(またはfc−2fm)に設定してもよい。ただし、光フィルタ35で抽出するスペクトル成分の周波数は上記に限定されるものではなく、キャリア周波数fcから変調周波数fmの整数倍離れた周波数のいずれかであればよい。
そして、光フィルタ35の透過光パワーをパワーモニタ36で検出し、該モニタ値が最小値に近づくように、各クロスポイント制御回路37A,37Bが各ドライバアンプ32A,32Bのクロスポイント設定電圧をそれぞれフィードバック制御する。これにより、光変調器2’を駆動するI成分側およびQ成分側の各駆動信号のクロスポイントレベルを50%の最適状態に維持することができる。
次に、本発明による光送信器の第3実施形態について説明する。ここでは、RZ−DBPSK変調方式に対応した光送信器について説明する。
図9は、第3実施形態の光送信器の構成を示すブロック図である。
図9において、本実施形態の光送信器は、前述した第1実施形態の場合と同様の光源1および光変調器2と、光変調器2から出力されるDBPSK信号光をRZパルス化する光変調器2”と、各光変調器2,2”を駆動する駆動装置3”とを備える。
光変調器2”は、前段の光変調器2と基本的に同じ構成であり、LN等の電気光学効果を有する結晶基板21、該基板21に形成されたMZ型光導波路22および信号電極23を備える。この光変調器2”は、入力データDATAに同期したクロック信号CLKに従って駆動され、入力光(DBPSK信号光)を強度変調してRZパルス化する。
駆動装置3”は、DBPSKプリコーダ31、ドライバアンプ32,32”、バイアス制御回路33,33”、光分岐器34、光フィルタ35”、パワーモニタ36、クロスポイント制御回路37およびデューティ制御回路38を備える。なお、DBPSKプリコーダ31、ドライバアンプ32、バイアス制御回路33、光分岐器34、パワーモニタ36およびクロスポイント制御回路37は、前述した第1実施形態の場合と同じであるので、ここでの説明を省略する。
ドライバアンプ32”は、入力データDATAに同期した周波数fmのクロック信号CLKが入力され、該クロック信号CLKに応じて光変調器2”を駆動するための駆動信号を生成する。このドライバアンプ32”は、デューティ制御端子を具備しており、該デューティ制御端子に印加される制御電圧に応じて、駆動信号のデューティ比を調整することが可能である。この駆動信号の出力振幅は、光変調器2”の周期的な駆動電圧対光強度特性の山と谷の区間を用いるVπの電圧に設定されている。駆動信号の周波数は、クロック周波数と同じfmである。
バイアス制御回路33”は、所要のバイアス電圧を発生して光変調器2”の信号電極23に印加する。このバイアス電圧は、Vπの振幅で変化する駆動信号の中心電圧が光変調器2”の駆動電圧対光強度特性の山と谷の中間に一致するように、光変調器2の動作点を調整する。上記バイアス制御回路33”は、ここでは具体的な構成の図示を省略しているが、前述したような公知の制御技術を用いて、温度変動等による動作点ドリフトが補償されるようにバイアス電圧を最適化する機能を備えるのが好ましい。
光フィルタ35”は、光分岐器34からのモニタ光に含まれる、キャリア周波数fcから変調周波数fmの偶数倍離れた一部のスペクトル成分を抽出可能な透過帯域を有している。この光フィルタ35”は、透過帯域の中心周波数がfc+2Nfm(ただし、Nは0を除く整数の一つとする)となるように設計されているのが好ましい。上記光フィルタ35”の透過帯域幅に関しては、第1実施形態の場合と同様に、光源1の出力周波数の変動量を考慮して設計するのが好ましい。
デューティ制御回路38は、パワーモニタ36で検出される周波数fc+2Nfmのスペクトル成分のパワーに基づいて、ドライバアンプ32”から出力される駆動信号のデューティ比を最適化する。このデューティ比の最適化は、パワーモニタ36でのモニタ値が最小値に近づくように、ドライバアンプ32”に具備されたデューティ制御端子に印加する制御電圧をフィードバック制御することにより実現される。
図10は、RZ−DBPSK変調方式における光変調器2”側の駆動信号のデューティ比の最適化を説明する図である。図10の上段は、光変調器2”側の駆動信号の波形をデューティ比に応じて例示している。また、図10の中段および下段は、光変調器2”から出力されるRZ−DBPSK信号光について、上段の各駆動信号に対応した出力波形および光スペクトルをそれぞれ示している。デューティ比は、駆動信号の1周期においてハイレベル側が占める割合(%)で表記し、図10の中央に示す50%が最適状態、図10の左右に示した20%および80%がデューティ比のずれた状態を表している。
図10より、光変調器2”側の駆動信号のデューティ比が50%の最適状態にある場合には、RZ−DBPSK信号光のスペクトルにおいて、キャリア周波数fcから変調周波数fmの偶数倍離れた位置に谷間が生じることが分かる。一方、駆動信号のデューティ比が最適状態からずれると、キャリア周波数fcから変調周波数fmの偶数倍離れた位置のパワーが増加することが分かる。したがって、光変調器2”から出力されるRZ−DBPSK信号光について、キャリア周波数fcから変調周波数fmの偶数倍離れた一部のスペクトル成分を抽出してそのパワーをモニタし、該モニタ値が最小値に近づくように、ドライバアンプ32”におけるデューティ比の設定電圧をフィードバック制御することにより、光変調器2”を駆動する駆動信号のデューティ比を最適化することができる。
図11は、RZ−DBPSK信号光における周波数fc+2Nfmのスペクトル成分のパワーと、光変調器2”の駆動信号のデューティ比との関係をシミュレーションした結果の一例である。このシミュレーションでは、光フィルタ35”の透過帯域について、1次ガウシアン形状かつ3dB帯域幅が10GHz〜30GHzという条件を設定している。図11より、光フィルタ35”の透過帯域幅を適切に設定しておけば、上記のようなドライバアンプ32”のフィードバック制御により駆動信号のデューティ比を最適状態に保持できることが分かる。
なお、前段のDBPSK信号光を生成する光変調器2の駆動および制御については、パワーモニタ36でのモニタ値が、デューティ制御回路38だけでなくクロスポイント制御回路37にも伝えられ、前述した第1実施形態の場合と同様にして、上記モニタ値が最小値に近づくように、ドライバアンプ32におけるクロスポイントレベルの設定電圧がフィードバック制御される。このクロスポイント制御回路37によるドライバアンプ32のフィードバック制御と、デューティ制御回路38によるドライバアンプ32”のフィードバック制御とは、所要の制御シーケンスに従って各々の制御を切り替えて行うのが好ましい。
図12および図13は、本実施形態の光送信器から出力されるRZ−DBPSK信号光の伝送特性をシミュレーションした結果の一例である。図12の上段は、光変調器2”の駆動信号の波形をデューティ比に応じて示している。図12の中段は、光送信器から出力されるRZ−DBPSK信号光のスペクトルを、上段の各駆動信号に対応させて示している。図12の下段は、中段の各RZ−DBPSK信号光に対応した受信波形を示している。また、図13は、光変調器2”の駆動信号のデューティ比に対する受信端でのQ値の関係を示している。
図12および図13のシミュレーション結果より、光変調器2”の駆動信号のデューティ比を最適状態に制御することによって、RZ−DBPSK信号光の受信波形の劣化を効果的に抑えることができるのが分かる。この例では、デューティ比の40%の変動を補償することにより、Q値で約3dBの伝送特性改善が可能になっている。つまり、各光変調器2,2”の駆動信号のクロスポイントレベルやデューティ比の変動に対して優れた耐性をもつ光送信器を構成することによって、RZ−DBPSK信号光の伝送特性を向上させることが可能になる。
なお、上述した第1〜第3実施形態では、キャリア光の位相変調方式として、DBPSK変調方式、DQPSK変調方式およびRZ−DBPSK変調方式にそれぞれ対応した構成例を説明したが、本発明の適用可能な位相変調方式は上記の例に限定されない。例えば、8値のDPSK変調方式や、差動タイプではない多値のPSK変調方式、これらの位相変調と強度変調を組み合わせた方式、或いは、多値の直交振幅変調(Quadrature amplitude modulation:QAM)方式などにも本発明は有効である。
次に、本発明による光送信器の第4実施形態について説明する。
第4実施形態では、例えば、上述した第1実施形態について、駆動信号のクロスポイントレベルの最適化と共に、バイアス電圧の最適化および駆動信号の出力振幅の最適化も同時に行うようにした応用例を説明する。
図14は、第4実施形態の光送信器の構成を示すブロック図である。
本実施形態の光送信器は、バイアス電圧の最適化を行うための構成として、発振回路41、受光回路42、バンドパスフィルタ(BPF)43および信号処理回路44を追加している。また、駆動信号の出力振幅の最適化を行うための構成として、振幅制御回路45、発振回路46、バンドパスフィルタ(BPF)47および信号処理回路48を追加している。なお、受光回路42は、駆動信号の出力振幅の最適化でも共用する。
具体的に、発振回路41は、変調周波数fmよりも十分に低い周波数foの低周波信号を発生してバイアス制御回路33に出力する。バイアス制御回路33は、発振回路41からの低周波信号を重畳したバイアス電圧を光変調器2の信号電極23に与える。これにより、光変調器2を駆動する信号(ドライバアンプ32からの駆動信号とバイアス制御回路33からのバイアス電圧とを足し合わせた信号)のハイレベルおよびローレベルに対して、周波数foの低周波信号が同位相で重畳されることになる。また、発振回路46は、変調周波数fmよりも十分に低く、かつ、上記発振回路41の周波数foとは異なる周波数fo’の低周波信号を発生して振幅制御回路45に出力する。振幅制御回路45は、ドライバアンプ32で生成される駆動信号のハイレベルおよびローレベルに対して、発振回路46からの低周波信号を逆位相で重畳する振幅制御信号を生成する。これにより、光変調器2で生成されるDBPSK信号光には、foの低周波信号成分と、fo’の低周波信号成分とが含まれ得るようになる。
受光回路42は、光変調器2のMZ型光導波路22の出力部分から外部に漏れ出る光を受光して電気信号に変換し、該電気信号を各BPF43,47にそれぞれ出力する。なお、ここでは、MZ型光導波路22の漏れ光を利用してDBPSK信号光の一部をモニタする一例を示したが、光変調器2の出力端に接続する光路上に光分岐器を挿入し、該光分岐器の分岐光を受光して光電変換するようにしてもよい。
BPF43は、受光回路42からの出力信号に含まれるfoの低周波信号成分を抽出して信号処理回路44に出力する。信号処理回路44は、BPF43からの出力信号を処理することにより、foの低周波信号成分の位相および振幅情報を取得し、その情報をバイアス制御回路33に伝える。バイアス制御回路33は、信号処理回路44からの情報を用いて、DBPSK信号光に含まれるfoの低周波信号成分のパワーが最小値に近づくように、バイアス電圧のレベルをフィードバック制御する。これにより、光変調器2の動作点が最適化されるようになる。
また、BPF47は、受光回路42からの出力信号に含まれるfo’の低周波信号成分を抽出して信号処理回路48に出力する。信号処理回路48は、BPF47からの出力信号を処理することにより、fo’の低周波信号成分の位相および振幅情報を取得し、その情報を振幅制御回路45に伝える。振幅制御回路45は、信号処理回路48からの情報を用いて、DBPSK信号光に含まれるfo’の低周波信号成分のパワーが最小値に近づくように、ドライバアンプ32で生成される駆動信号の出力振幅をフィードバック制御するための振幅制御信号を生成し、それをドライバアンプ32に出力する。これにより、クロスポイントレベルだけでなく出力振幅も最適化された駆動信号がドライバアンプ32から光変調器2の信号電極23に出力されるようになる。
ここで、バイアス電圧の最適化および駆動信号の出力振幅の最適化の原理について図15〜図17を参照しながら説明する。以下の説明では、バイアス電圧をVbとし、駆動信号の出力振幅をVdrvとする。図15は、駆動信号の出力振幅Vdrvが、光変調器2の周期的な駆動電圧対光強度特性における山、谷、山の区間の2Vπに一致した状態で、バイアス電圧Vbを変化させた場合を示している。また、図16は、駆動信号の出力振幅Vdrvが2Vπよりも小さい状態で、バイアス電圧Vbを変化させた場合を示している。さらに、図17は、駆動信号の出力振幅Vdrvが2Vπよりも大きい状態で、バイアス電圧Vbを変化させた場合を示している。
各図の左下は、駆動信号の波形を示しており、駆動信号のハイレベルおよびローレベルに対しては、バイアス電圧の最適化に用いる周波数foの低周波信号(太実線)が同位相で重畳されると共に、出力振幅の最適化に用いる周波数fo’の低周波信号(細実線および細破線)が逆位相で重畳される。各図の左上は、光変調器2の周期的な駆動電圧対光強度特性と駆動信号と相対的な関係、つまり、バイアス電圧Vbが最適状態にあるか否かを表しており、太線(a)はバイアス電圧Vbが最適状態にある場合、細線(b)(c)はバイアス電圧Vbが最適状態からずれている場合に対応している。バイアス電圧Vbの最適状態からのずれ量をΔVbで表すと、(a)はΔVb=0、(b)はΔVb>0、(c)はΔVb<0となる。各図の右側は、光変調器2から出力されるDBPSK信号光の上記(a)〜(c)の各状態に対応した正相モニタ波形を示している。
まず、図15に示す駆動信号の出力振幅が最適状態にある場合(Vdrv=2Vπ)を考える。この場合、バイアス電圧Vbが最適状態になっていると(ΔVb=0)、右側上段(a)に示すように、光変調器2の光出力の正相モニタ波形には、周波数foの低周波信号に基づく周波数+2foの低周波信号成分と、周波数fo’の低周波信号に基づく周波数+2fo’の低周波信号成分とが出現する。一方、バイアス電圧Vbが最適状態よりも大きくなると(ΔVb>0)、右側中段(b)に示すように、光変調器2の光出力の正相モニタ波形には、周波数foの低周波信号に基づく周波数−foの低周波信号成分のみが出現し、周波数fo’の低周波信号に基づく成分は互いに打ち消し合うので出現しない。また、バイアス電圧Vbが最適状態よりも小さくなると(ΔVb<0)、右側下段(c)に示すように、光変調器2の光出力の正相モニタ波形には、周波数foの低周波信号に基づく周波数+foの低周波信号成分のみが出現し、周波数fo’の低周波信号に基づく成分は互いに打ち消し合うので出現しない。
次に、図16に示す駆動信号の出力振幅が最適状態よりも小さい場合(Vdrv<2Vπ)を考える。この場合、バイアス電圧Vbが最適状態になっていると(ΔVb=0)、右側上段(a)に示すように、光変調器2の光出力の正相モニタ波形には、周波数fo’の低周波信号に基づく周波数+fo’の低周波信号成分のみが出現し、周波数foの低周波信号に基づく成分は互いに打ち消し合うので出現しない。一方、バイアス電圧Vbが最適状態よりも大きくなると(ΔVb>0)、右側中段(b)に示すように、光変調器2の光出力の正相モニタ波形には、周波数foの低周波信号に基づく周波数−fo,+2foの低周波信号成分と、周波数fo’の低周波信号に基づく周波数+fo’,+2fo’の低周波信号成分とが出現する。また、バイアス電圧Vbが最適状態よりも小さくなると(ΔVb<0)、右側下段(c)に示すように、光変調器2の光出力の正相モニタ波形には、周波数foの低周波信号に基づく周波数+fo,+2foの低周波信号成分と、周波数fo’の低周波信号に基づく周波数+fo’,+2fo’の低周波信号成分とが出現する。
次に、図17に示す駆動信号の出力振幅が最適状態よりも大きい場合(Vdrv>2Vπ)を考える。この場合、バイアス電圧Vbが最適状態になっていると(ΔVb=0)、右側上段(a)に示すように、光変調器2の光出力の正相モニタ波形には、周波数fo’の低周波信号に基づく周波数−fo’の低周波信号成分のみが出現し、周波数foの低周波信号に基づく成分は互いに打ち消し合うので出現しない。一方、バイアス電圧Vbが最適状態よりも大きくなると(ΔVb>0)、右側中段(b)に示すように、光変調器2の光出力の正相モニタ波形には、周波数foの低周波信号に基づく周波数−fo,+2foの低周波信号成分と、周波数fo’の低周波信号に基づく周波数−fo’,+2fo’の低周波信号成分とが出現する。また、バイアス電圧Vbが最適状態よりも小さくなると(ΔVb<0)、右側下段(c)に示すように、光変調器2の光出力の正相モニタ波形には、周波数foの低周波信号に基づく周波数+fo,+2foの低周波信号成分と、周波数fo’の低周波信号に基づく周波数−fo’,+2fo’の低周波信号成分とが出現する。
図18は、上記の各状態に対応させて、光変調器2の光出力の正相モニタ波形に出現する低周波信号成分の周波数を纏めたものである。図18中央の太線で囲んだ部分が、バイアス電圧および駆動信号の出力振幅の双方が最適状態となる場合に該当しており、周波数+2fo,+2fo’の低周波信号成分が出現する、言い換えると、周波数fo,fo’の低周波信号成分は出現しないことが分かる。したがって、光変調器2から出力されるDBPSK信号光に含まれる周波数fo,fo’の低周波信号成分のパワーが最小値に近づくように、バイアス電圧および駆動信号の出力振幅のフィードバック制御を行うことにより、光変調器2の駆動状態を最適点に追い込むことが可能になる。具体的には、バイアス制御回路33が、信号処理回路44からの情報を用いて、DBPSK信号光に含まれるfoの低周波信号成分のパワーが最小値に近づくように、バイアス電圧のレベルをフィードバック制御すると共に、振幅制御回路45が、信号処理回路48からの情報を用いて、DBPSK信号光に含まれるfo’の低周波信号成分のパワーが最小値に近づくように、ドライバアンプ32で生成される駆動信号の出力振幅をフィードバック制御すればよい。
上記のように第4実施形態の光送信器によれば、上述した第1実施形態の場合と同様に駆動信号のクロスポイントレベルを最適化できると共に、バイアス電圧および駆動信号の出力振幅も同時に最適化できるため、光変調器2における位相変調を高い精度で安定して行うことが可能になる。
なお、上記第4実施形態では、第1実施形態の構成について、バイアス電圧および駆動信号の出力振幅の最適化が適用される場合を示したが、他の第2、第3実施形態についても同様にしてバイアス電圧および駆動信号の出力振幅の最適化を行うことが可能である。
また、上記第4実施形態では、駆動信号のクロスポイントレベルの最適化と共に、バイアス電圧の最適化および駆動信号の出力振幅の最適化の双方を同時に行うようにしたが、光送信器の使用条件等に応じて、バイアス電圧の最適化および駆動信号の出力振幅の最適化のいずれか一方を行うことも勿論可能である。図19に、駆動信号のクロスポイントレベルの最適化と共に、バイアス電圧の最適化を行う場合の構成例を示し、図20に、駆動信号のクロスポイントレベルの最適化と共に、駆動信号の出力振幅の最適化を行う場合の構成例を示しておく。
次に、本発明による光送信器の第5実施形態について説明する。
上述した第1〜第4実施形態では、光変調器の出力光より分岐したモニタ光を光フィルタに与えてキャリア周波数fcから変調周波数fmの整数倍若しくは偶数倍離れた一部のスペクトル成分を抽出し、そのスペクトル成分のパワーを基に駆動信号のクロスポイントレベル若しくはデューティ比を最適化するようにした。第5実施形態では、上記光フィルタに代わる手段として、光源の出力光と光変調器の出力光とを合波することにより変調周波数fmのビート成分を発生させるようにし、該変調周波数fmのビート成分を基にクロスポイントレベルの最適化を行うようにした変形例を説明する。
図21は、第5実施形態の光送信器の構成を示すブロック図である。
図21において、本実施形態の光送信器は、例えば、上述した第1実施形態の場合と同様の光源1および光変調器2と、上記変調周波数fmのビート成分に対応した駆動装置5とを備える。
駆動装置5は、DBPSKプリコーダ51、ドライバアンプ52、バイアス制御回路53、光分岐器54,55、光合波器56、ビート検出部57およびクロスポイント制御回路58を備える。なお、DBPSKプリコーダ51、ドライバアンプ52およびバイアス制御回路53は、上述した第1実施形態のDBPSKプリコーダ31、ドライバアンプ32およびバイアス制御回路33と同様であるのでここでの説明を省略する。
光分岐器54は、光源1および光変調器2の入力端の間に挿入され、光源1から出力されるキャリア光の一部を分岐し、該分岐光を光合波器56に出力する。光分岐器55は、光変調器2から出力されるDBPSK信号光の一部を分岐し、該分岐光を光合波器56に出力する。
光合波器56は、各光分岐器54,55からの出力光を一つに合波することにより、変調周波数fmのビート成分を含んだ光を生成してビート検出部57に出力する。
ビート検出部57は、光合波器56の出力光を受光素子等により電気信号に変換し、該電気信号より変調周波数fmのビート成分のパワーを検出し、その結果をクロスポイント制御回路58に伝える。
クロスポイント制御回路58は、ビート検出部57での検出結果に基づいて、変調周波数fmのビート成分のパワーが最小値に近づくように、ドライバアンプ32に具備されたクロスポイント制御端子に印加する制御電圧をフィードバック制御することで、駆動信号のクロスポイントレベルを最適化する。このクロスポイントレベルの最適化は、上述の第1実施形態で説明した場合と基本的に同様な原理に従って行われる。すなわち、駆動信号のクロスポイントレベルが最適状態からずれると、そのすれ量の増加と伴に変調周波数fmのビート成分が増大することに着目して、クロスポイントレベルの最適化が行われる。
上記のような構成においては、光源1および光変調器2の各出力光を合波して変調周波数fmビート成分を発生させることにより、光源1の周波数(波長)変動の影響を除去することができる。上述した第1実施形態の構成では、光源1の周波数(波長)変動が大きくなると、光フィルタ35の透過帯域幅を広くする必要があるため、クロスポイントレベルの制御精度の低下を招く可能性がある。したがって、本実施形態の構成は、周波数(波長)変動の比較的大きな光源1を使用するような場合に特に有効である。
なお、上記第5実施形態では、第1実施形態と同様のDBPSK変調方式に対応した構成について、変調周波数fmのビート成分を利用してクロスポイントレベルを最適化する一例を示したが、他の第2〜第4実施形態についても変調周波数fmのビート成分を利用した構成を同様にして適用することが可能である。
以上の各実施形態に関して、さらに以下の付記を開示する。
(付記1) 位相変調方式に対応した光変調器を駆動するための駆動装置であって、
入力データに従った周波数を有する駆動信号を前記光変調器に供給する駆動部と、
前記光変調器から出力される位相変調光の一部を分岐する出力光分岐部と、
前記出力光分岐部で分岐された光について、前記光変調器に入力されるキャリア光の周波数から前記駆動信号の周波数の整数倍離れた一部の光成分を抽出する光抽出部と、
前記光抽出部で抽出された光成分のパワーを検出するパワー検出部と、
前記パワー検出部で検出されるパワーに基づいて前記駆動部を制御する制御部と、
を備えたことを特徴とする駆動装置。
(付記2) 付記1に記載の駆動装置であって、
前記制御部は、前記パワー検出部で検出されるパワーが最小値に近づくように、前記駆動部におけるデューティ比またはクロスポイントレベルの設定を制御することを特徴とする駆動装置。
(付記3) 付記1または2に記載の駆動装置であって、
前記抽出部は、前記光変調器に入力されるキャリア光の周波数から前記駆動信号の周波数の整数倍離れた位置に透過帯域の中心周波数を有する光フィルタを含むことを特徴とする駆動装置。
(付記4) 付記3に記載の駆動装置であって、
前記光フィルタは、前記キャリア光の周波数の変動量に応じた透過帯域幅を有することを特徴とする駆動装置。
(付記5) 付記2〜4のいずれか1つに記載の駆動装置であって、
前記駆動部が前記入力データに同期したクロック信号を前記光変調器に供給するとき、
前記抽出部は、前記光変調器に入力されるキャリア光の周波数から前記クロック信号の周波数の偶数倍離れた位置に透過帯域の中心周波数を有する光フィルタを含むことを特徴とする駆動装置。
(付記6) 付記1または2に記載の駆動装置であって、
前記光変調器に入力されるキャリア光の一部を分岐する入力光分岐部を備え、
前記抽出部は、前記入力光分岐部で分岐された光と前記出力光分岐部で分岐された光とを合波することで、前記駆動信号の周波数に対応したビート成分を含んだ光を出力し
前記パワー検出部は、前記抽出部の出力光を用いて前記ビート成分のパワーを検出することを特徴とする駆動装置。
(付記7) 付記1〜6のいずれか1つに記載の駆動装置であって、
前記光変調器にバイアス電圧を供給すると共に、前記光変調器から出力される位相変調光の状態を基に前記バイアス電圧を調整して前記光変調器の動作点を制御するバイアス制御部を備えたことを特徴とする駆動装置。
(付記8) 付記7に記載の駆動装置であって、
前記バイアス制御部は、
前記駆動信号の周波数よりも低い周波数を有する低周波信号を発生する発振回路と、
前記発振回路から出力される低周波信号を重畳したバイアス電圧を前記光変調器に供給し、該光変調器を駆動する信号のハイレベルおよびローレベルに対して前記低周波信号を同位相で重畳するバイアス制御回路と、
前記光変調器から出力される位相変調光の一部を受光して電気信号に変換する受光回路と、
前記受光回路の出力信号より前記低周波信号の周波数に対応した低周波信号成分を抽出するバンドパスフィルタと、
前記バンドパスフィルタの出力信号を用いて、前記低周波信号成分の位相および振幅情報を取得する信号処理回路と、を備え、
前記バイアス制御回路は、前記信号処理回路からの情報を用いて、前記低周波信号成分のパワーが最小値に近づくように、前記バイアス電圧のレベルを制御することを特徴とする駆動装置。
(付記9) 付記1〜8のいずれか1つに記載の駆動装置であって、
前記駆動信号の出力振幅を制御する駆動振幅制御部を備えたことを特徴とする駆動装置。
(付記10) 付記9に記載の駆動装置であって、
前記駆動振幅制御部は、
前記駆動信号の周波数よりも低い周波数を有する低周波信号を発生する発振回路と、
前記発振回路から出力される低周波信号を前記駆動信号のハイレベルおよびローレベルに対して逆位相で重畳する振幅制御回路と、
前記光変調器から出力される位相変調光の一部を受光して電気信号に変換する受光回路と、
前記受光回路の出力信号より前記低周波信号の周波数に対応した低周波信号成分を抽出するバンドパスフィルタと、
前記バンドパスフィルタの出力信号を用いて、前記低周波信号成分の位相および振幅情報を取得する信号処理回路と、を備え、
前記振幅制御回路は、前記信号処理回路からの情報を用いて、前記低周波信号成分のパワーが最小値に近づくように、前記駆動部における振幅設定電圧を制御することを特徴とする駆動装置。
(付記11) 付記1〜10のいずれか1つに記載の駆動装置であって、
前記駆動部は、多値の差動位相偏移変調方式に対応した駆動信号を前記光変調器に供給することを特徴とする駆動装置。
(付記12) 付記1〜10のいずれか1つに記載の駆動装置であって、
前記駆動部は、多値の位相偏移変調方式に対応した駆動信号を前記光変調器に供給することを特徴とする駆動装置。
(付記13) 付記1〜10のいずれか1つに記載の駆動装置であって、
前記駆動部は、多値の直交振幅変調方式に対応した駆動信号を前記光変調器に供給することを特徴とする駆動装置。
(付記14) 付記1〜13のいずれか1つに記載の駆動装置と、
キャリア光を発生する光源と、
前記光源から出力されるキャリア光を、前記駆動装置から供給される駆動信号に従って位相変調する光変調器と、
を備えたことを特徴とする光送信器。
(付記15) 位相変調方式に対応した光変調器を駆動するための駆動方法であって、
入力データに従った周波数を有する駆動信号を前記光変調器に供給する過程と、
前記光変調器から出力される位相変調光の一部を分岐する過程と、
該分岐した光について、前記光変調器に入力されるキャリア光の周波数から前記駆動信号の周波数の整数倍離れた一部の光成分を抽出する過程と、
該抽出した光成分のパワーを検出する過程と、
該検出したパワーが最小値に近づくように、前記駆動信号のデューティ比またはクロスポイントレベルを制御する過程と、
を含むことを特徴とする駆動方法。
1…光源
2,2’,2”…光変調器
3,5…駆動装置
21…基板
22,22A,22B…MZ型光導波路
23,23A,23B…信号電極
24…位相シフト部
31,51…DBPSKプリコーダ
31’…DQPSKプリコーダ
32,32A,32B,32”,52…ドライバアンプ
33,33A,33B,33”,53…バイアス制御回路
34,54,55…光分岐器
35…光フィルタ
36…パワーモニタ
37,37A,37B,58…クロスポイント制御回路
38…デューティ制御回路
41,46…発振回路
42…受光回路
43,47…バンドパスフィルタ(BPF)
44,48…信号処理回路
45…振幅制御回路
56…光合波器
57…ビート検出部

Claims (6)

  1. 位相変調方式に従って光を変調する光変調器を駆動するための駆動装置であって、
    入力データに従った周波数を有する駆動信号を前記光変調器に供給する駆動部と、
    前記光変調器から出力される位相変調光の一部を分岐する出力光分岐部と、
    前記光変調器に入力されるキャリア光の一部を分岐する入力光分岐部と、
    前記入力光分岐部で分岐された光と前記出力光分岐部で分岐された光とを合波することで、前記駆動信号の周波数に対応したビート成分を含んだ光を出力する光抽出部と、
    前記光抽出部の出力光を用いて前記ビート成分のパワーを検出するパワー検出部と、
    前記パワー検出部で検出されるパワーに基づいて前記駆動部を制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とする駆動装置。
  2. 請求項1に記載の駆動装置であって、
    前記制御部は、前記パワー検出部で検出されるパワーが最小値に近づくように、前記駆
    動部におけるデューティ比またはクロスポイントレベルの設定を制御することを特徴とす
    る駆動装置
  3. 請求項1又は請求項2に記載の駆動装置であって、
    前記光変調器にバイアス電圧を供給すると共に、前記光変調器から出力される位相変調
    光の状態を基に前記バイアス電圧を調整して前記光変調器の動作点を制御するバイアス制
    御部を備えたことを特徴とする駆動装置。
  4. 請求項1〜のいずれか1つに記載の駆動装置であって、
    前記駆動信号の出力振幅を制御する駆動振幅制御部を備えたことを特徴とする駆動装置
  5. 請求項1〜のいずれか1つに記載の駆動装置と、
    キャリア光を発生する光源と、
    前記光源から出力されるキャリア光を、前記駆動装置から供給される駆動信号に従って
    位相変調する光変調器と、
    を備えたことを特徴とする光送信器。
  6. 位相変調方式に従って光を変調する光変調器を駆動するための駆動方法であって、
    入力データに従った周波数を有する駆動信号を前記光変調器に供給する過程と、
    前記光変調器から出力される位相変調光の一部を分岐する過程と、
    前記光変調器に入力されるキャリア光の一部を分岐する過程と、
    前記分岐されたキャリア光の一部と前記分岐された位相変調光の一部とを合波することで、前記駆動信号の周波数に対応したビート成分を含んだ光を生成する過程と、
    前記生成された光を用いて前記ビート成分のパワーを検出する過程と、
    該検出したパワーが最小値に近づくように、前記駆動信号のデューティ比またはクロス
    ポイントレベルを制御する過程と、
    を含むことを特徴とする駆動方法。
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