JP5351686B2 - ころ軸受 - Google Patents

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Description

この発明は、工作機械用主軸等の高速スピンドルの支持に用いられるころ軸受に関する。
周知のように、マシニングセンタ、CNC旋盤、フライス盤等の工作機械においては、主軸はハウジングに対して軸受で回転自在に支持されるのが通例であって、この主軸の向きは、機械形式によって、縦軸(軸線が鉛直方向に向いたもの)と横軸(軸線が水平方向に向いたもの)とに大別される。また、この主軸を支持する軸受の潤滑方式は、使用条件等に応じて、グリース潤滑やエアオイル潤滑等の油潤滑が採用されると共に、その軸受形式としては、組合せアンギュラ玉軸受や円筒ころ軸受が一般に広く使用されている。
この場合、工作機械の主軸の支持に用いられる円筒ころ軸受は、内輪と外輪との相互間に所定間隔おきに複数の円筒ころを保持しておくための保持器を備えているのが通例である。そして、この保持器としては、従来より高力黄銅鋳物のもみ抜き(削り出し)保持器が主に使用されてきたが、運転時の保持器の摩耗粉による潤滑剤劣化の問題や軽量化の点から、近年においては合成樹脂製保持器への切り換えが進むに至っている。
現在使用されている円筒ころ軸受の合成樹脂製保持器として、環状部およびこの環状部の周方向複数箇所から櫛歯状に突出した柱部を有し、隣合う柱部の間のポケットで円筒ころを保持する櫛形のものが公知となっている(例えば特許文献1,2,3)。
特開2005−140269号公報 特開2005−163997号公報 特開2004−162818号公報
この種の櫛形の保持器は、柱部の先端が自由端であるため、特に高速回転時において、柱部の先端が遠心力で外径側へ弾性変形することにより、変形した柱部の円周方向側面の先端側内周部が円筒ころの外周面と接触する可能性がある。これを避けるため、柱部はあまり長くしないのが良いとされ、一般的には、図7に示すように、保持器4の柱部6の長さAは円筒ころ3の軸方向長さLの70%程度が好ましいとされている。
しかし、上記のように柱部6の長さAを円筒ころ3の軸方向長さBよりも短くすると、長時間運転した場合に、円筒ころ3の外周面3aにおける柱部6と対向しない箇所(交差したハッチングで示す箇所)の潤滑剤保持力が低下し、潤滑不良による油焼けや摩耗が発生することが試験により明らかになった。
この発明の目的は、ころ外周面で潤滑不良が生じにくい櫛形の保持器を備えたころ軸受を提供することである。
この発明の他の目的は、ころ外周面で潤滑不良が生じにくい櫛形の保持器を提供することである。
この発明のころ軸受は、内輪と外輪との間に、保持器に保持された複数のころが介在し、前記保持器が、環状部およびこの環状部の周方向複数箇所から櫛歯状に突出した複数の柱部を有し、隣合う柱部の間が、ころを保持するポケットとなる櫛形の保持器である。前記保持器の前記各柱部に、この柱部のころ案内機能を果たす部分である柱部本体の先端から延長して、潤滑剤を保持する機能を奏する柱部延長部を設け、前記保持器の前記柱部延長部におけるころ対向面の断面形状が、全面において、前記柱部本体におけるころ対向面よりもころ外周面から離れる断面形状であり、かつ前記柱部延長部のころ配列ピッチ円付近となる径方向部分に、潤滑剤を保持する潤滑剤保持凹部を設けたことを特徴とする。
この構成によると、保持器の柱部に、この柱部のころ案内機能を果たす部分である柱部本体の先端から延長して、潤滑剤を保持する機能を奏する柱部延長部が設けられているため、ころ外周面における柱部によって案内される領域よりも先端側の領域でも潤滑剤を保持できる。しかも、柱部延長部のころ配列ピッチ円付近となる径方向部分に、潤滑剤を保持する潤滑剤保持凹部が設けられているため、潤滑剤の保持力がより一層高まり、潤滑性が極めて良好である。保持器の柱部延長部におけるころ対向面の断面形状が、全面において、柱部本体におけるころ対向面よりもころ外周面から離れる断面形状であるため、高速回転時に柱部の先端が遠心力で外径側へ弾性変形した場合でも、変形した柱部延長部がころ外周面と接触しない。
記保持器の前記柱部本体の長さはころ長さよりも短く、かつ前記柱部延長部の先端がころ端面よりも突出している。
柱部本体の長さをころ長さよりも短くすることで、高速回転時に柱部本体が遠心力で外径側へ弾性変形した場合でも、柱部本体の先端の変形量を少なくして、変形した柱部本体がころ外周面と接触するのを防ぐことができる。また、柱部延長部の先端をころ端面よりも突出させることにより、確実にころ外周面の全域にわたって潤滑剤を保持させることができる。
記保持器の前記柱部における前記潤滑剤保持凹部は、前記柱部延長部の全長にわたって設ける。
潤滑剤保持凹部を柱部延長部の全長にわたって設ければ、柱部延長部の全長にわたって潤滑剤の保持力を高くできる。
記保持器の前記柱部延長部における前記ころ対向面の径方向の外径端に、ポケット内側に突出する鍔状部を設け、この鍔状部の先端位置を、前記柱部本体のころ対向面よりも微小寸法だけころ外周面から離れる位置とする。その場合、前記保持器の前記柱部延長部のころ対向面の断面形状を、前記鍔状部を除く全体が前記潤滑剤保持凹部となる形状とするのが望ましい。
保持器の柱部延長部におけるころ対向面の径方向の外径端に設けた鍔状部により、回転時の遠心力による潤滑剤保持凹部から潤滑剤の漏れを防ぐことができる。鍔状部を除く柱部延長部のころ対向面の全体が潤滑剤保持凹部であれば、潤滑剤保持凹部により十分な量の潤滑剤を確保することができる。
この発明において、前記保持器の前記柱部延長部の保持器径方向の厚さを、内径側面および外径側面が共に前記柱部本体と同じ径方向位置となる厚さとしてもよく、あるいは、前記保持器の前記柱部延長部の保持器径方向の厚さを、内径側端が前記柱部本体よりも大径で、かつ外径側端が前記柱部本体と同じ径方向位置となる厚さとしてもよい。
前者の場合、潤滑剤保持凹部の潤滑剤保持力が大ききという利点があり、後者の場合、保持器重量を小さくして遠心力による柱部の変形量を抑えられるという利点がある。ころ軸受のサイズ、用途等の条件に応じて選択すればよい。
この発明において、前記保持器の前記柱部延長部における前記ころ対向面の径方向の内径端に、ポケット内側へ突出する鍔状部を設け、この鍔状部の先端位置を、前記柱部本体のころ対向面よりも微小寸法だけ外周面から離れる位置としてもよい。その場合、前記保持器の柱部延長部における、両側のころ対向面の前記潤滑剤保持凹部間を貫通する貫通孔を設けるとよい。
保持器の柱部延長部におけるころ対向面の径方向の外径端に設けた鍔状部により、回転時の遠心力による潤滑剤保持凹部からの潤滑剤の漏れを防ぐことができることに加えて、内径端に設けた鍔状部により、停止時に潤滑剤保持凹部から潤滑剤が漏れるのを防ぐことができる。両側のころ対向面の潤滑剤保持凹部間を貫通する貫通孔を設ければ、潤滑剤の保持量を多くすることができると共に、各ポケット間で潤滑剤が移動可能となることで、ころ外周面への潤滑油の供給が良好に行われ、潤滑寿命を延長させられる。
この発明において、ころ軸受は複列の円筒ころ軸受とすることができる。その場合、各列の円筒ころをそれぞれ保持する各列の保持器は互いに前記環状部の側で対向し、これら各列の保持器の間隔が0.4ないし0.6mmであるのが望ましいことが、試験により明らかとなった。
ろ軸受用保持器は、ころ軸受に用いられ、環状部およびこの環状部の周方向複数箇所から櫛歯状に突出した複数の柱部を有し、隣合う柱部の間が、ころを保持するポケットとなる櫛状の保持器である。前記保持器の前記各柱部に、この柱部のころ案内機能を果たす部分である柱部本体の先端から延長しで、潤滑油を保持する機能を奏する部分である柱部延長部を設け、前記保持器の前記柱部延長部におけるころ対向面の断面形状が、全面において、前記柱部本体におけるころ対向面よりもころ外周面から離れる断面形状であり、かつ前記柱部延長部のころ配列ピッチ円付近となる径方向部分に、潤滑剤を保持する潤滑剤保持凹部を設けたことを特徴とする。
この構成によると、保持器の柱部に、この柱部のころ案内機能を果たす部分である柱部本体の先端から延長して、潤滑剤を保持する機能を奏する柱部延長部が設けられているため、ころ外周面における柱部の先端側の領域でも潤滑剤を保持できる。しかも、柱部延長部のころ配列ピッチ円付近となる径方向部分に、潤滑剤を保持する潤滑剤保持凹部を設けられているため、潤滑剤の保持力がより一層高まり、潤滑性が極めて良好である。保持器の柱部延長部におけるころ対向面の断面形状が、全面において、柱部本体におけるころ対向面よりもころ外周面から離れる断面形状であるため、高速回転時に柱部の先端が遠心力で外径側へ弾性変形した場合でも、変形した柱部延長部がころ外周面と接触しない。
この発明のころ軸受は、内輪と外輪との間に、保持器に保持された複数のころが介在し、前記保持器が、環状部およびこの環状部の周方向複数箇所から櫛歯状に突出した複数の柱部を有し、隣合う柱部の間が、ころを保持するポケットとなる櫛形の保持器であるころ軸受において、前記保持器の前記各柱部に、この柱部のころ案内機能を果たす部分である柱部本体の先端から延長して、潤滑剤を保持する機能を奏する柱部延長部を設け、前記保持器の前記柱部延長部におけるころ対向面の断面形状が、全面において、前記柱部本体におけるころ対向面よりもころ外周面から離れる断面形状であり、かつ前記柱部延長部のころ配列ピッチ円付近となる径方向部分に、潤滑剤を保持する潤滑剤保持凹部を設け、前記保持器の前記柱部本体の長さがころ長さよりも短く、かつ前記柱部延長部の先端がころ端面よりも突出し、前記保持器の前記柱部における前記潤滑剤保持凹部を、前記柱部延長部の全長にわたって設け、前記保持器の前記柱部延長部における前記ころ対向面の径方向の外径端に、ポケット内側に突出する鍔状部を設け、この鍔状部の先端位置を、前記柱部本体のころ対向面よりも微小寸法だけころ外周面から離れる位置としたため、ころ外周面で潤滑不良が生じにくい。
(A)はこの発明の実施形態にかかるころ軸受の断面図、(B)はそのIA−IA断面のころおよび保持器を示す図である。 同ころ軸受の異なる状態を示す断面図である。 (A)はこの発明の異なる実施形態にかかるころ軸受の断面図、(B)はそのIIIB−IIIB断面のころおよび保持器を示す図である。 (A)はこの発明のさらに異なる実施形態にかかるころ軸受の断面図、(B)はそのVIB−VIB断面のころおよび保持器を示す図である。 (A)はこの発明のさらに異なる実施形態にかかるころ軸受の断面図、(B)はそのVB−VB断面のころおよび保持器を示す図である。 (A)はこの発明のさらに異なる実施形態にかかるころ軸受の断面図、(B)はそのVIB−VIB断面のころおよび保持器を示す図である。 (A)は従来のころ軸受の断面図、(B)はそのVIIB−VIIB断面のころおよび保持器を示す図である。
この発明の第1の実施形態を図1および図2と共に説明する。このころ軸受は、複列円筒ころ軸受であり、複列の軌道面1aを有する内輪1と、複列の軌道面2aを有する外輪2と、これら内外輪1,2の軌道面1a,2a間に介在させた各列複数の円筒ころ3と、各列の円筒ころ3をそれぞれ保持する一対の保持器4とを備える。内輪1は、複列の軌道面1a間に中鍔1bおよび各軌道面1aの軸方向外側に外鍔1cをそれぞれ有する鍔付き内輪であり、図示しない主軸の外径面に嵌合する。外輪2は鍔無しであり、図示しない軸受箱内に固定される。ころ軸受は、内部空間に油やグリース等の潤滑剤を封入して使用される。
保持器4は、例えば、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)、ポリアミド樹脂(PA:PA66:PA46)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)等の自己潤滑性を有する合成樹脂(必要に応じてカーボンファイバ(CF)、グラスファイバ(GF)等の充填材を所要量配合する。)を射出成形して形成される。
保持器4は、環状部5およびこの環状部5の周方向複数箇所から櫛歯状に突出した複数の柱部6を有し、隣合う柱部6の間が、円筒ころ3を保持するポケット7となる櫛形をしている。柱部6は、円筒ころ3の案内機能を果たす部分である柱部本体6aと、この柱部本体6aの先端から延長して、潤滑剤を保持する機能を奏する柱部延長部6bとでなる。柱部本体6aの断面形状は、両側面が、円筒ころ3の外周面3aに沿う断面円弧状に形成されている。柱部延長部6bの断面形状については、後で説明する。
柱部本体6aの軸方向長さAは、円筒ころ3の軸方向長さLよりも短い。例えば、AはLの60〜80%とするのが良く、70%程度が最も好ましい。また、柱部本体6aと柱部延長部6bを合わせた柱部6全体の軸方向長さ(A+B)は、円筒ころ3の軸方向長さLよりも長い。よって、柱部延長部6bの先端は、円筒ころ3の端面よりも突出している(突出量C)。なお、図1(A)は、各列の保持器4が互いに接触した状態を示すが、図2に示すように、柱部本体6aの基端と円筒ころ3の軸受中心側の端面とが同一軸方向位置にある状態では、各列の保持器4間に隙間(隙間寸法D)が生じる。各保持器4は隙間寸法Dの範囲内で軸方向に移動可能である。この隙間寸法Dは、軸受サイズによって異なるが、0.4〜0.6mm程度が望ましいことが試験によって分かった。隙間寸法D=0である場合でも、前記突出量C≧0となるように柱部延長部6bの寸法が定められている。
柱部延長部6bにおけるころ対向面6baの断面形状は、全面において、柱部本体6aにおけるころ対向面6aaよりもころ外周面3aから離れる断面形状である。言い換えると、柱部延長部6bは、ポケット内面となる側面の全体を、円筒ころ3に対して非接触となるように、柱部本体6aのポケット内面よりも柱部6の柱幅中心側へ凹ました形状をしている。詳しくは、柱部延長部6bにおけるころ対向面6baの径方向外径端に、ポケット7の内側へ突出する鍔状部8が設けられている。この鍔状部8の先端位置は、柱部本体6aのころ対向面6aaよりも微小寸法δだけころ外径面3aから離れた位置とされている。つまり、鍔状部8の箇所で、ポケット7の周方向幅を狭くしてある。鍔状部8の先端面は、円筒ころ3の外周面3aに沿う断面円弧状、またはテーパ面とされている。
柱部延長部6bにおけるころ対向面6baの鍔状部8を除く全体は、潤滑剤を保持する潤滑剤保持凹部9になっている。この潤滑剤保持凹部9は、柱部延長部6bのころ配列ピッチ円pcd付近となる径方向部分を含んでいる。また、潤滑剤保持凹部9は、柱部延長部6bの全長にわたって設けられている。柱部延長部6bにおけるころ対向面6baの鍔状部8を除く部分の断面形状は、保持器円周方向の幅が一定の矩形状とされている。
柱部延長部6bの保持器径方向の厚さは、内径側面および外径側面が共に柱部本体6aと同じ径方向位置となる厚さである。つまり、柱部延長部6bの外径側面および内径側面が、柱部6全体の外径側面および内径側面からそのまま延びている。
この構成によると、保持器4の柱部6に、この柱部6のころ案内機能を果たす部分である柱部本体6aの先端から延長して、潤滑剤を保持する機能を奏する柱部延長部6bが設けられ、この柱部延長部6bの先端を円筒ころ3の端面よりも突出させてあるため、ころ外周面3aの全域にわたって潤滑剤を保持できる。しかも、柱部延長部6bのころ配列ピッチ円pcd付近となる径方向部分から内径側にかけて、潤滑剤を保持する潤滑剤保持凹部9が柱部延長部6bの全長にわたって設けられているため、潤滑剤の保持力がより一層高まり、潤滑性が極めて良好である。
保持器4の柱部延長部6bにおけるころ対向面6baの径方向の外径端に鍔状部8が設けられているため、回転時の遠心力による潤滑剤保持凹部9から潤滑剤の漏れを防ぐことができる。また、鍔状部8を除く柱部延長部6bのころ対向面6baの全体が潤滑剤保持凹部9であるため、潤滑剤保持凹部9により十分な量の潤滑剤を確保することができる。
保持器4の柱部本体6aの軸方向長さAが円筒ころ3の軸方向長さLよりも短いため、高速回転時に柱部本体6aが遠心力で外径側へ弾性変形した場合でも、柱部本体6aの先端の変形量が少なく、変形した柱部本体6aが円筒ころ3の外周面3aと接触しない。また、柱部本体6aから先の延びる柱部延長部6bは、そのころ対向面6baの断面形状が、全面において、柱部本体6aにおけるころ対向面6aaよりもころ外周面3aから離れる断面形状であるため、高速回転時に柱部延長部6bの先端が遠心力で外径側へ弾性変形した場合でも、変形した柱部延長部6bが円筒ころ3と接触しない。
図3はこの発明の異なる実施形態を示す。このころ軸受は、保持器4の柱部延長部6bの保持器径方向の厚さを、内径側端が柱部本体6aよりも大径で、かつ外径側端が柱部本体6aと同じ径方向位置となる厚さとしている。すなわち、柱部延長部6bの保持器径方向の厚さが、柱部本体6aの保持器径方向の厚さよりも、寸法Eだけ薄くなっている。柱部延長部6aの内径側端の両側の周縁共に、断面円弧状の面取り形状とされている。この構成とすることにより、保持器4の重量を小さくして遠心力による柱部6の変形量を抑えることができる。その他の構成、効果は、図1および図2に示す第1の実施形態と同様である。
図4はさらに異なる実施形態を示す。このころ軸受は、保持器4の柱部延長部6bにおけるころ対向面6baの径方向の外径端および内径端に、ポケット内側へ突出する鍔状部8,10が設けられている。これら鍔状部8,10の先端位置は、柱部本体6aのころ対向面6aaよりもそれぞれ微小寸法δ1,δ2だけ外周面から離れる位置とされている。δ1,δ2の値は、同じであっても異なっていてもよい。この構成であると、前記同様、外径端に設けた鍔状部8により、回転時の遠心力による潤滑剤保持凹部9から外径側へ潤滑剤が漏れるのを防ぐことができることに加えて、内径端に設けた鍔状部10により、停止時に潤滑剤保持凹部9から内径側へ潤滑剤が漏れるのを防ぐことができる。その他の構成、効果は、図1および図2に示す第1の実施形態と同様である。
図5はさらに異なる実施形態を示す。このころ軸受は、図4のころ軸受に対し、保持器4の柱部延長部6bにおける、両側のころ対向面6baの潤滑剤保持凹部9間を貫通する貫通孔11を設けたものである。この実施形態では、貫通孔11は軸方向に長い長孔形状であり、柱部延長部6bの基端から円筒ころ3の端面よりも軸受外側の箇所にかけて設けられている。貫通孔9の両側の開口周縁は、断面円弧状の面取形状とされている。このような貫通孔11を設ければ、貫通孔11の分だけ潤滑剤を多く保持することができると共に、貫通孔11を介して各ポケット7間で潤滑剤が移動可能となるため、円筒ころ3の外周面3aへの潤滑油の供給が良好に行われ、潤滑寿命を延長させられる。その他の構成、効果は、図1および図2に示す第1の実施形態と同様である。
図6に示すころ軸受のように、柱部延長部6bのさらに先端側に、柱部本体6aと同じ断面形状をした柱部先端部6cを設けてもよい。柱部先端部6cは、円筒ころ3の端面よりも常時突出しているため、柱部本体6aと同じ断面形状であっても、遠心力で弾性変形した場合に円筒ころ3に接触することがない。その他の構成、効果は、図1および図2に示す第1の実施形態と同様である。
この発明は、複列の円筒ころ軸受に限らす、他の形式のころ軸受にも、また単列のころ軸受にも適用できる。
1…内輪
2…外輪
3…円筒ころ
3a…ころ外周面
4…保持器
5…環状部
6…柱部
6a…柱部本体
6aa…柱部本体のころ対向面
6b…柱部延長部
6ba…柱部延長部のころ対向面
7…ポケット
8,10…鍔状部
9…潤滑剤保持凹部
11…貫通孔
pcd…ころ配列ピッチ円

Claims (7)

  1. 内輪と外輪との間に、保持器に保持された複数のころが介在し、前記保持器が、環状部およびこの環状部の周方向複数箇所から櫛歯状に突出した複数の柱部を有し、隣合う柱部の間が、ころを保持するポケットとなる櫛形の保持器であるころ軸受において、
    前記保持器の前記各柱部に、この柱部のころ案内機能を果たす部分である柱部本体の先端から延長して、潤滑剤を保持する機能を奏する柱部延長部を設け、
    前記保持器の前記柱部延長部におけるころ対向面の断面形状が、全面において、前記柱部本体におけるころ対向面よりもころ外周面から離れる断面形状であり、
    かつ前記柱部延長部のころ配列ピッチ円付近となる径方向部分に、潤滑剤を保持する潤滑剤保持凹部を設け、前記保持器の前記柱部本体の長さがころ長さよりも短く、かつ前記柱部延長部の先端がころ端面よりも突出し、前記保持器の前記柱部における前記潤滑剤保持凹部を、前記柱部延長部の全長にわたって設け、前記保持器の前記柱部延長部における前記ころ対向面の径方向の外径端に、ポケット内側に突出する鍔状部を設け、この鍔状部の先端位置を、前記柱部本体のころ対向面よりも微小寸法だけころ外周面から離れる位置とした
    ことを特徴とするころ軸受。
  2. 請求項において、前記保持器の前記柱部延長部のころ対向面の断面形状を、前記鍔状部を除く全体が前記潤滑剤保持凹部となる形状としたころ軸受。
  3. 請求項1または請求項2において、前記保持器の前記柱部延長部の保持器径方向の厚さを、内径側面および外径側面が共に前記柱部本体と同じ径方向位置となる厚さとしたころ軸受。
  4. 請求項1または請求項2において、前記保持器の前記柱部延長部の保持器径方向の厚さを、内径側端が前記柱部本体よりも大径で、かつ外径側端が前記柱部本体と同じ径方向位置となる厚さとしたころ軸受。
  5. 請求項において、前記保持器の前記柱部延長部における前記ころ対向面の径方向の内径端に、ポケット内側へ突出する鍔状部を設け、この鍔状部の先端位置を、前記柱部本体のころ対向面よりも微小寸法だけ外周面から離れる位置としたころ軸受。
  6. 請求項において、前記保持器の柱部延長部における、両側のころ対向面の前記潤滑剤保持凹部間を貫通する貫通孔を設けたころ軸受。
  7. 請求項1ないし請求項のいずれか1項において、複列の円筒ころ軸受であり、各列の円筒ころをそれぞれ保持する各列の保持器は互いに前記環状部の側で対向し、これら各列の保持器の間隔が0.4ないし0.6mmであるころ軸受。
JP2009222498A 2009-09-28 2009-09-28 ころ軸受 Expired - Fee Related JP5351686B2 (ja)

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