JP2005321078A - ころ軸受及び転がり軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シールを備えているにも拘わらず、組み立て作業が容易、且つ、スピンドル等の装置に組み込むことが容易なころ軸受を提供することを課題とする。
【解決手段】複列円筒ころ軸受10は、軸方向両端部につば7,7を有する内輪1と、つばを有していない外輪2と、2列の円筒ころ3と、保持器4,4と、シール5,5と、軸受空間内に封入されたグリースと、を備えている。このシール5,5は、内輪1に取り付けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ころ軸受及び該ころ軸受が組み込まれた転がり軸受装置に関する。
従来のころ軸受は、内輪につばが備えられ、外輪にシールが取り付けられているものが多い。このようなころ軸受は、外輪の内周面に内輪を挿入する際にシールところとが干渉するため、外輪にシールが取り付けられた状態では組み立てることができない。よって、外輪に内輪を挿入して組み立てた後に、外輪にシールを取り付けてころ軸受を完成させるという方法が取られることが多かった。また、ころ軸受を密封するためのシールをころ軸受以外の他の部材に取り付けるという方法が取られる場合もあった。
特開平11−166544号公報 特開平6−50346号公報
しかしながら、このような方法はころ軸受の組み立て作業又はころ軸受をスピンドル等の装置に組み込む作業が繁雑となり、コストアップにつながるという問題点を有していた。また、ころ軸受にシールを取り付けないという方法もあるが、ころ軸受が密封されないため、グリースが漏出したり異物が侵入するという不都合が生じるおそれがあった。
そこで、本発明は上記のような従来技術が有する問題点を解決し、シールを備えているにも拘わらず、組み立て作業が容易、且つ、スピンドル等の装置に組み込むことが容易なころ軸受を提供することを課題とする。また、転がり軸受の組み込みが容易で且つ回転精度が優れる転がり軸受装置を提供することを併せて課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発明に係る請求項1のころ軸受は、内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に転動自在に配された複数のころと、を備えるころ軸受において、前記内輪及び前記外輪のうち一方の軌道輪は軸方向両端部につばを有し、他方の軌道輪はつばを有していないか又は軸方向一端部のみにつばを有しており、前記内輪及び前記外輪のうち軸方向両端部につばを有する方の軌道輪に、シールが取り付けられていることを特徴とする。
このような構成であれば、シール及びころを備えた状態の内輪を外輪の内周面に挿入し嵌め込むことによりころ軸受を組み立てることができるから、ころ軸受の組み立て作業が容易である。また、スピンドル等の装置に組み込むことが容易である。
また、本発明に係る請求項2のころ軸受は、内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に転動自在に配された複数の円筒ころと、前記内輪及び前記外輪の間に前記円筒ころを保持する保持器と、を備えるころ軸受において、前記内輪は軸方向両端部につばを有し、前記外輪はつばを有していないか又は軸方向一端部のみにつばを有しており、前記内輪にシールが取り付けられていることを特徴とする。
このような構成であれば、シール,ころ,及び保持器を備えた状態の内輪を外輪の内周面に挿入し嵌め込むことによりころ軸受を組み立てることができるから、ころ軸受の組み立て作業が容易である。また、スピンドル等の装置に組み込むことが容易である。
さらに、本発明に係る請求項3のころ軸受は、請求項2に記載のころ軸受において、複列ころ軸受であるとともに、前記保持器は、前記内輪及び前記外輪の円周方向に連続する円環部と、前記円環部から軸方向に突出する複数の柱部と、を備えるころ案内形式のくし形保持器であり、前記円環部が前記内輪及び前記外輪の軸方向端部近傍に配されていることを特徴とする。
このような構成であれば、シールがストッパーとなるため、保持器がころ軸受から脱落することが防止される。
さらに、本発明に係る請求項4のころ軸受は、請求項2又は請求項3に記載のころ軸受において、前記保持器と前記シールとが接触可能であり、前記保持器及び前記シールの少なくとも一方の接触部に摺動抵抗低減膜が形成されていることを特徴とする。
このような構成であれば、シールと保持器との接触による摩耗や発熱が抑制される。その結果、グリースの劣化が抑制されるので、ころ軸受に焼き付きや損傷が生じにくい。
さらに、本発明に係る請求項5のころ軸受は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のころ軸受において、10μm以上のラジアルすきまを有するとともに、前記内輪の内径面はテーパー形状をなしていることを特徴とする。
内輪の内径面がテーパー形状であると、スピンドル等の装置にころ軸受を組み込む際に、ラジアルすきまの大きさを容易に調整することができる。
さらに、本発明に係る請求項6の転がり軸受装置は、ハウジングと、該ハウジングに挿嵌された軸と、前記ハウジングと前記軸との間に介装されて前記ハウジングと前記軸とを相対回転自在に支持する転がり軸受と、を備える転がり軸受装置において、前記転がり軸受を請求項5に記載のころ軸受とするとともに、ラジアルすきまが10μm以下となるように前記転がり軸受が組み込まれていることを特徴とする。
このような構成の転がり軸受装置は、転がり軸受の組み込みが容易であり且つ回転精度が優れている。
さらに、本発明に係る請求項7の転がり軸受は、回転可能な回転輪と、前記回転輪を回転可能に支持する固定輪と、前記回転輪及び前記固定輪の間に転動自在に配された複数の転動体と、前記回転輪に取り付けられ前記回転輪及び前記固定輪の間に介在されたシールと、前記回転輪,前記固定輪,及び前記シールで囲まれた空間に封入されたグリースと、を備える転がり軸受において、前記シールは、前記回転輪に取り付けられた基端部よりも前記固定輪に近接する先端部の方が軸方向外方に位置するような形状であることを特徴とする。
このような構成であれば、回転輪,固定輪,及びシールで囲まれた空間内にグリースが保持されやすい。
以上のように、本発明のころ軸受は、シールを備えているにも拘わらず、組み立て作業が容易、且つ、スピンドル等の装置に組み込むことが容易である。また、本発明の転がり軸受装置は、転がり軸受の組み込みが容易であり且つ回転精度が優れている。さらに、本発明の転がり軸受は、グリースが保持されやすい。
本発明に係るころ軸受及び転がり軸受装置の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、各図においては、同一又は相当する部分には同一の符号を付してある。
〔第一実施形態〕
図1は、本発明に係るころ軸受の一実施形態である複列円筒ころ軸受の構造を示す部分縦断面図である。
図1の複列円筒ころ軸受10は、内輪1と、外輪2と、内輪1と外輪2との間に転動自在に配された2列の円筒ころ3と、各列の円筒ころ3をそれぞれ保持する保持器4,4と、内輪1に取り付けられ内輪1及び外輪2の間に介在されたシール5,5と、で構成されており、内輪1,外輪2,及びシール5,5で囲まれた軸受空間内には、図示しないグリースが封入されている。
内輪1の外周面の軸方向両端部には、つば7,7が径方向外方に突出して設けられており、内輪1の外周面の軸方向中央部には、中つば8が径方向外方に突出して設けられている。外輪2には、つばは設けられていない。
このような複列円筒ころ軸受10は、つば7を有する内輪1にシール5が備えられているため、シール5と円筒ころ3とが干渉することなく、シール5,円筒ころ3,及び保持器4を備えた状態の内輪1を外輪2の内周面に挿入し嵌め込んで組み立てることができる。よって、複列円筒ころ軸受10の組み立て作業が容易である。また、複列円筒ころ軸受10をスピンドル等の装置に組み込むことが容易である。
また、保持器4はころ案内形式のくし形保持器であり、複列円筒ころ軸受10の円周方向に連続する円環部4aと、円環部4aから複列円筒ころ軸受10の軸方向に突出する複数の柱部4b,4b,…と、で構成され、複数の柱部4bは円周方向にわたって互いに等間隔に配されている。そして、各柱部4bの間に形成されるポケット4cに、円筒ころ3が転動自在に保持されるようになっている。
複列円筒ころ軸受10には、2列の円筒ころ3を保持するために、2つの保持器4が備えられているが、図1から分かるように、円環部4aが複列円筒ころ軸受10の軸方向端部近傍に配されており、保持器4の円環部4aとシール5とが対向して接触可能となっている。このような構成であれば、保持器4よりも軸方向外方に位置するシール5が保持器4のストッパーとなるため、図2の参考図に示すころ軸受のように抜け止め部を設けなくても、保持器4が複列円筒ころ軸受10から脱落することが防止される。
図2からわかるように、抜け止め部は保持器の内周面に径方向内方に突出して設けられていて、つばのつば面(円筒ころを案内し保持する軸方向にほぼ垂直な面)に係合することによって保持器の軸方向の移動を規制するようになっている。抜け止め部が設けられておらず、抜け止め部とつば面との接触がなければ、dmN100万以上の高速回転時においてもトルクを小さく保つことができる。
また、抜け止め部とつば面とが接触すると、ころの挙動に対して悪影響(ころの傾き等)が生じるおそれがあるが、保持器4の円環部4aとシール5との接触では、ころの挙動に対する悪影響は生じにくい。このとき、保持器4はころ案内形式であるので、内輪の外径面又は外輪の内径面で案内する軌道輪案内形式の場合よりも、保持器と案内面との接触による悪影響が生じにくく、保持器の回転変動が抑制される。
保持器4の円環部4aとシール5とが対向して接触可能となっている場合には、保持器4の円環部4aのうちシール5と接触する部分、及び、シール5のうち円環部4aと接触する部分の少なくとも一方に、摺動抵抗低減膜(図示されていない)を形成することが好ましい。そうすれば、前記接触部分の摺動抵抗が低減されるので、dmN100万以上の高速回転時においてもシール5と保持器4との接触による摩耗や発熱が抑制され、グリースの劣化が抑制されるので、複列円筒ころ軸受10に焼き付きや損傷が生じにくい。
この摺動抵抗低減膜の種類は、保持器4の円環部4aとシール5とが接触した際に摺動抵抗を低減できるものであれば特に限定されるものではないが、硬質炭素膜(ダイヤモンドライクカーボン膜)やフッ素樹脂膜が好ましい。なお、ダイヤモンドライクカーボン膜を形成する場合には、まずチタン,ケイ素等からなる中間層を下地に形成し、その上にダイヤモンドライクカーボン膜を形成することが好ましい。
さらに、複列円筒ころ軸受10は、10μm以上のラジアルすきまを有している。このような複列円筒ころ軸受10をスピンドル等の回転装置に組み込む場合には、回転装置の回転精度を高めるために、複列円筒ころ軸受10のラジアルすきまが10μm以下となるように調整して組み込むことが好ましい。この時、スピンドル等の回転装置のシャフトに嵌め合わされる内輪1の内径面1aが図1のようにテーパー形状をなしていると、スピンドル等の回転装置に複列円筒ころ軸受10を組み込む際に、ラジアルすきまの大きさを容易に調整することができる。
すなわち、スピンドルのハウジングに複列円筒ころ軸受10の外輪2を取り付け、スピンドルのシャフトに内輪1を取り付けて、内輪1とシャフトとを締め付けることにより、10μm以上であったラジアルすきまを0μmに調整している。ただし、ラジアルすきまを0μmに調整できれば最も好ましいが、公差を考慮すると、10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましく、3μm以下がさらに好ましい。また、0μmを狙って調整すると負すきまとなることもあるが、スピンドルの回転トルクが大きくなることを防ぐためには、負すきまの大きさは−5μmが下限であり、より好ましい下限値は−3μmである。
このようなラジアルすきまの調整は、外輪につばを有する場合よりも内輪につばを有する場合の方が容易に行うことができる。
なお、本実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態においては、円環部4aが複列円筒ころ軸受10の軸方向端部近傍に位置するように保持器4が配置されていたが、後述する図4のころ軸受のように、2つの保持器4の円環部4aが対向するように配置してもよい。
また、保持器4の材質は特に限定されるものではなく、銅合金等の金属材料でもよいが、摩耗粉の発生,質量,加工性等を考えると樹脂材料が好ましく、20〜40質量%の炭素繊維が配合されたポリフェニレンサルファイド樹脂が好ましい例としてあげられる。
さらに、本実施形態においてはころ軸受の例として複列円筒ころ軸受をあげて説明したが、本発明は複列ころ軸受に限らず、図3に示すような単列ころ軸受に対しても適用することができる。また、円筒ころ軸受に限らず、他の種類の様々なころ軸受に対して適用することができる。例えば、円すいころ軸受,自動調心ころ軸受,針状ころ軸受である。ただし、高速回転で使用されることが多い円筒ころ軸受に適用した場合に、その効果がより高く得られる。
〔第二実施形態〕
本発明は転がり軸受に係り、特に、微量のグリースで潤滑され高速回転で使用される転がり軸受に関する。
工作機械は、加工効率向上の要求から、主軸の高剛性化や高速化がますます進んでいる。よって、工作機械において主軸の支持に使用される転がり軸受(特に円筒ころ軸受)についても、高速化がますます進んでいる。工作機械の主軸を支持する転がり軸受は、運転時の異常発熱等を抑制するために、グリースが封入されており、また、主軸への組み込み時にラジアルすきまが調整される。
このとき、グリースの封入量が多すぎると、初期の慣らし運転時にグリースの撹拌抵抗による発熱が多量に発生し、予圧過大や焼付き等が生じて転がり軸受が損傷するおそれがある。また、グリースを封入する際に異物が混入すると、軌道輪と転動体との間で油膜切れが生じ摩擦熱が多量に発生して、早期に焼付きが発生するおそれがある。
そこで、本発明は上記のような従来の転がり軸受が有する問題点を解決し、焼付き等の損傷が生じにくく長寿命な転がり軸受を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発明に係る転がり軸受は、回転可能な回転輪と、前記回転輪を回転可能に支持する固定輪と、前記回転輪及び前記固定輪の間に転動自在に配された複数の転動体と、前記回転輪に取り付けられ前記回転輪及び前記固定輪の間に介在されたシールと、前記回転輪,前記固定輪,及び前記シールで囲まれた空間に封入されたグリースと、を備える転がり軸受において、前記シールは、前記回転輪に取り付けられた基端部よりも前記固定輪に近接する先端部の方が軸方向外方に位置するような形状であることを特徴とする。
このような構成であれば、回転輪,固定輪,及びシールで囲まれた空間内にグリースが保持されやすい。
本発明に係る転がり軸受の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。図4は、本発明に係る転がり軸受の一実施形態である複列円筒ころ軸受の構造を示す部分縦断面図である。
図4の複列円筒ころ軸受10は、内輪1(回転輪)と、外輪2(固定輪)と、内輪1と外輪2との間に転動自在に配された2列の円筒ころ3と、各列の円筒ころ3をそれぞれ保持する保持器4,4と、内輪1に取り付けられ内輪1及び外輪2の間に介在されたシール5,5と、で構成されており、内輪1,外輪2,及びシール5,5で囲まれた軸受空間内には、図示しないグリースが封入されている。
内輪1の外周面の軸方向両端部には、つば7,7が径方向外方に突出して設けられており、内輪1の外周面の軸方向中央部には、中つば8が径方向外方に突出して設けられている。外輪2には、つばは設けられていない。
この保持器4はころ案内形式のくし形保持器であり、複列円筒ころ軸受10の円周方向に連続する円環部4aと、円環部4aから複列円筒ころ軸受10の軸方向に突出する複数の柱部4b,4b,…と、で構成され、複数の柱部4bは円周方向にわたって互いに等間隔に配されている。そして、各柱部4bの間に形成されるポケット4cに、円筒ころ3が転動自在に保持されるようになっている。
複列円筒ころ軸受10には、2列の円筒ころ3を保持するために、2つの保持器4が備えられているが、図4から分かるように、2つの保持器4は円環部4aが対向するように配されている。
また、シール5は、内輪1に取り付けられた基端部5aよりも外輪2に近接する先端部5bの方が複列円筒ころ軸受10の軸方向外方に位置するような形状である。複列円筒ころ軸受10を回転させると回転輪である内輪1が回転するが、回転による遠心力がグリースに作用してグリースが複列円筒ころ軸受10の径方向外方に移動する。このとき、シール5が前述のような形状を有しているので、径方向外方に移動したグリースが軸受空間内に保持されやすい。
よって、少量のグリースでも十分な潤滑を行うことができるので、初期の慣らし運転時等にグリースの撹拌抵抗による発熱が生じにくい。そのため、予圧過大や焼付き等が生じにくく、転がり軸受が損傷しにくい。
なお、基端部5aよりも先端部5bの方が複列円筒ころ軸受10の軸方向外方に位置するような形状であれば、シール5の断面形状は、図4に示したような屈曲状でもよいし、直線状や湾曲状でもよい。
また、保持器4がくし形保持器であると、グリースが動きやすい空間が軸受空間内に確保される。さらに、保持器4が有するポケットの全てに円筒ころ3を保持させるのではなく、例えば1つ以上の間隔を空けて円筒ころ3を保持させ、一部のポケットには円筒ころ3を保持させないようにすれば(すなわち空のポケットが存在する)、グリースが動きやすい空間がより多く確保される。このようにグリースが動きやすい空間を確保すれば、グリースの撹拌抵抗による発熱がより抑制される。
必要な数だけのポケットを有する保持器を新たに製造するためには、樹脂製保持器の場合は新たな金型を用意する必要が生じるが、上記のように一部のポケットにころを保持させるようにすれば、既に存在する保持器を流用できるので、新たな金型を用意する必要がなく経済的である。また、ポケットの数が少ない保持器は、円環部及び柱部の厚さが大きくなり、必要な樹脂量が多くなるため、コストアップとなる。
なお、本実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。例えば、保持器4は、2つの保持器4の円環部4aが対向するように配してもよいが、円環部4aが複列円筒ころ軸受10の軸方向端部近傍に位置するように配してもよい。
また、円環部4aが複列円筒ころ軸受10の軸方向端部近傍に位置するように配した場合は、保持器4及びシール5の少なくとも一方の接触部に、第一実施形態と同様の摺動抵抗低減膜を形成してもよい。
さらに、第一実施形態と同様に、複列円筒ころ軸受10は、10μm以上のラジアルすきまを有するとともに、内輪1の内径面はテーパー形状をなしていてもよい。そして、第一実施形態と同様に、複列円筒ころ軸受10は、ラジアルすきまが10μm以下となるように、スピンドル等の回転装置に組み込むとよい。
さらに、保持器4の材質は特に限定されるものではなく、銅合金等の金属材料でもよいが、摩耗粉の発生,質量,加工性等を考えると樹脂材料が好ましく、20〜40質量%の炭素繊維が配合されたポリフェニレンサルファイド樹脂が好ましい例としてあげられる。
さらに、本実施形態においてはころ軸受の例として複列円筒ころ軸受をあげて説明したが、本発明は複列ころ軸受に限らず、図3に示すような単列ころ軸受に対しても適用することができる。また、円筒ころ軸受に限らず、他の種類の様々なころ軸受に対して適用することができる。例えば、円すいころ軸受,自動調心ころ軸受,針状ころ軸受である。ただし、高速回転で使用されることが多い円筒ころ軸受に適用した場合に、その効果がより高く得られる。
本発明の転がり軸受は、例えば工作機械の主軸など、微量の潤滑剤で潤滑され高速回転で使用されるのにもかかわらず低発熱が要求される転がり軸受に適用可能である。
本発明に係るころ軸受の一実施形態である複列円筒ころ軸受の構造を示す部分縦断面図である。 抜け止め部が設けられた保持器を有する円筒ころ軸受の部分縦断面図である。 本発明に係るころ軸受の別の実施形態である単列円筒ころ軸受の構造を示す部分縦断面図である。 本発明に係る転がり軸受の一実施形態である複列円筒ころ軸受の構造を示す部分縦断面図である。
符号の説明
1 内輪
1a 内径面
2 外輪
3 円筒ころ
4 保持器
4a 円環部
4b 柱部
4c ポケット
5 シール
5a 基端部
5b 先端部
7 つば
8 中つば
10 複列円筒ころ軸受

Claims (7)

  1. 内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に転動自在に配された複数のころと、を備えるころ軸受において、
    前記内輪及び前記外輪のうち一方の軌道輪は軸方向両端部につばを有し、他方の軌道輪はつばを有していないか又は軸方向一端部のみにつばを有しており、
    前記内輪及び前記外輪のうち軸方向両端部につばを有する方の軌道輪に、シールが取り付けられていることを特徴とするころ軸受。
  2. 内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に転動自在に配された複数の円筒ころと、前記内輪及び前記外輪の間に前記円筒ころを保持する保持器と、を備えるころ軸受において、
    前記内輪は軸方向両端部につばを有し、前記外輪はつばを有していないか又は軸方向一端部のみにつばを有しており、
    前記内輪にシールが取り付けられていることを特徴とするころ軸受。
  3. 複列ころ軸受であるとともに、前記保持器は、前記内輪及び前記外輪の円周方向に連続する円環部と、前記円環部から軸方向に突出する複数の柱部と、を備えるころ案内形式のくし形保持器であり、前記円環部が前記内輪及び前記外輪の軸方向端部近傍に配されていることを特徴とする請求項2に記載のころ軸受。
  4. 前記保持器と前記シールとが接触可能であり、前記保持器及び前記シールの少なくとも一方の接触部に摺動抵抗低減膜が形成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のころ軸受。
  5. 10μm以上のラジアルすきまを有するとともに、前記内輪の内径面はテーパー形状をなしていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のころ軸受。
  6. ハウジングと、該ハウジングに挿嵌された軸と、前記ハウジングと前記軸との間に介装されて前記ハウジングと前記軸とを相対回転自在に支持する転がり軸受と、を備える転がり軸受装置において、
    前記転がり軸受を請求項5に記載のころ軸受とするとともに、ラジアルすきまが10μm以下となるように前記転がり軸受が組み込まれていることを特徴とする転がり軸受装置。
  7. 回転可能な回転輪と、前記回転輪を回転可能に支持する固定輪と、前記回転輪及び前記固定輪の間に転動自在に配された複数の転動体と、前記回転輪に取り付けられ前記回転輪及び前記固定輪の間に介在されたシールと、前記回転輪,前記固定輪,及び前記シールで囲まれた空間に封入されたグリースと、を備える転がり軸受において、
    前記シールは、前記回転輪に取り付けられた基端部よりも前記固定輪に近接する先端部の方が軸方向外方に位置するような形状であることを特徴とする転がり軸受。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007083420A1 (ja) * 2006-01-23 2007-07-26 Ntn Corporation 動力伝達シャフト
JP2012189204A (ja) * 2011-02-23 2012-10-04 Nsk Ltd 複列円筒ころ軸受
CN106369045A (zh) * 2016-12-09 2017-02-01 瓦房店轴承集团有限责任公司 超大型双列圆柱滚子轴承

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