JP5351133B2 - 無線通信システム - Google Patents
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Description
ネットワーク内のソースノードは、それ自体の間にルーティングを確立して、それぞれのネットワークを形成する。送受信機の伝送範囲の制限により、ソースノードからのメッセージは、目的のノードに届く前に1つまたは複数のソースノードを中継ノードとして経由することがある。
従来のアドホックネットワークでは、充電式のソースノードと電池式のソースノードは残存電力という判断基準において同列に扱われていた。
そのため、通信を中継するソースノードとして充電式のソースノードと電池式のソースノードが選択できる場合、一時的に充電式のソースノードの残存電力が、電池式のソースノードの残存電力より低下した時は電池式のソースノードが選択されていた。
以下、この発明の実施の形態1における無線通信システムとしてアドホックネットワークの場合を図1〜図6に基づいて説明する。
図1はアドホックネットワークの構成を示し、ネッワークを構成する複数のノードは、ネッワークの内の全てのソースノードを管理し通信を統制する親ノード100と、情報を集めるセンサなどのソースノード200aと、親ノード100とソースノード200aの間において情報を中継するソースノード200b、200cとで構成されている。ソースノード200aからの情報は通信を中継するソースノード200bまたは200cを経由して親ノード100に収集される。
。図1においては、ソースノード200bは充電が可能な充電電源、ソースノード200cは充電が不可能な電池電源で示している。
ソースノード200aから親ノード100への通信経路において、中継するソースノード200b、200cは複数のソースノードから選べるようになっている。
ソースノード200は、電源種別記録部203に記録した電源種別と、残存電力量記録部205に記録した残存電力量と、残存電力量閾値設定部206に設定した閾値電力と、最大電源容量登録部207に登録した最大電源容量とを、送受信部208を経由して親ノード100に送信できる。
なお、ネットワーク全体における、最大残存電力量は全ソースノード200の最大電源容量から自動的に計算することもできるし、任意に設定することもできる。
閾値ビット演算部108は、残存電力が閾値として設定した残存電力以下になったことを表す1ビットの閾値ビットを演算し、電源状態ビット演算部109は、電源種別および残存電力の変化傾向によって演算される数ビットの電源状態ビットを演算し、残存電力ビット演算部110は、残存電力量によって演算される数ビットの残存電力ビットを演算する。
前回収集時と電源種別が異なる場合や、前回値が未計測の場合は“維持”を基本とする。
例えば電源状態ビットを3ビットで表す場合、常時電源の場合を“000”、充電電源でかつ残存電力が増加傾向の場合を“001”、充電電源でかつ残存電力が維持傾向の場合を“010”、充電電源でかつ残存電力が減少傾向の場合を“011”、電池電源の場合を“100”とする。
残存電力ビットは、ネットワークの全ソースノード100の最大電池容量を最小とし、各ソースノードの閾値残存電力量を最大とするように符号化する。また、残存電力が閾値以下の場合は最大値で固定とする。残存電力ビットのビット数は必要に応じて任意に設定できる。
例えば残存電力ビットを4ビットで表す場合、最大ビットは“1111”、最小ビットは“0000”となるため、ネットワークの中で最大電池容量を有しフル充電された電池の残存電力ビットは“0000”となり、閾値まで残存電力が減った場合“1111”となる。常時電源のソースノードの残存電力ビットは任意の値に設定可能である。
例えば、閾値ビットを1ビット、電源状態ビットを3ビット、残存電力ビットを4ビットで表現する時、常時電源を有するソースノードの残存電力コストは“00000000”(=閾値ビット“0”,電源状態ビット“000”,残存電力ビット“0000”)となり、閾値以下の残存電力しかなく、充電中(増加傾向)の充電電源を有するソースノードの残存電力コストは“10011111”(=閾値ビット“1”,電源状態ビット“001”,残存電力ビット“1111”)と表される。
経路設定部111は、遅延コスト演算部106で演算された遅延コスト、残存電力コス
ト演算部107で演算された残存電力コストを入力して、ネットワーク内におけるソースノード200の中からコストが最小となるように、すなわち運用時間を最長化して中継するソースノードのルートを選択して設定する。
まず、コストの優先順位は遅延コストと残存電力コストでは遅延コストが優先される。よって、ステップS11は、残存電力コストの大小の関わらず遅延コストの小さい経路が優先され、ステップS13の経路設定となる。次にステップS11において、遅延コストが同じ場合、ステップS12は、残存電力コストの小さい経路が優先され、ステップS13の経路設定となる。
また、同じ充電電源で、同じ残存電力ビットのソースノードが有っても、残存電力が増加傾向のソースノードと残存電力が減少傾向のソースノードが有った場合、電源状態ビットが小さくなる残存電力が増加傾向のソースノードが優先される。
また、同じ電源状態ビットのソースノードが有れば、残存電力ビットが小さくなる残存電力量の大きいソースノードが優先される。
しかし、通信を中継するソースノードに残存電力が閾値以下のソースノードしか選択できない場合は、電源種別、残存電力量で優先度が決定される。
親ノード100は、各ソースノード200に対して、親ノードへの通信をする場合に、1ホップ目に通信するソースノードを通知する。
ステップS400において、親ノード100は各ソースノード200に対して、残存電力量および電源種別の送信を要求する。ステップS410において、ソースノード200は親ノード100からの要求に基づき、自ノードの残存電力量を計測し、電源種別を検知する。ステップS411において、各ソースノード200は計測した残存電力量および検知した電源種別を親ノード100に送信する。
ステップS409は、親ノード100は経路が決定したソースノード200に対して、送受信部101を経由して通信の中継を請け負うソースノード200に経路情報を通知し、親ノード100は経路設定終了となる。
次に、この発明の実施の形態2における無線通信システムとしてアドホックネットワークの場合を図7〜図10に基づいて説明する。
図7はアドホックネットワークの構成を示し、ネッワークを構成する複数のノードは、ネッワークの内の全てのソースノードを管理し通信を統制する親ノード100と、情報を集めるセンサなどのソースノード200a、200d、200eと、親ノード100とソースノード200a、200d、200eの間において情報を中継するソースノード200b、200fとで構成されている。ソースノード200a、200d、200eからの情報は通信を中継するソースノード200bまたは200fを経由して親ノード100に収集される。
ソースノード200aから親ノード100への通信経路において、中継するソースノード200b、200fは図示していない複数のソースノードからも選べるようになっている。
また、ソースノードには、長時間通信をするソースノード200aと、短時間しか通信をしないソースノード200d、200eがある。
また、コストが最小とはならなかったソースノードには、逆に中継する通信が無いため電力消費が小さくなる。経路選択のためのコスト演算する時間間隔が短い場合は、その時々の残存電力コストに合わせて適時切り替えわるので、消費電力は平均化できるが、経路選択するためのコスト演算を行う時間間隔が長い場合は、通信を中継するソースノードの消費電力が集中的に消費され、ネットワークの運用時間の短縮につながることになる。
そこで、実施の形態2の発明は、通信量から消費電力予測コストを演算し、消費電力量の平均化を図ることで、特定のソースノードの電力消費が極端に増えることを防ぐようにしたものである。
送受信部208は、電源種別記録部203に記録した電源種別と、残存電力量記録部205に記録した残存電力量と、残存電力量閾値設定部206に設定した閾値電力と、最大電源容量登録部207に登録した最大電源容量と、通信時間記録部211に記録した通信時間を親ノード100に送信する。
予想消費電力コスト演算部113は、閾値ビット演算部108と、電源状態ビット演算部109と、予想残存電力ビット演算部114によって構成され、実施の形態1で示した残存電力コスト演算部107に代わるものである。その他の構成は実施の形態1の図3と同じにつき、同一または相当部分には同じ符号を付して説明を省略する。
閾値ビット演算部108と電源状態ビット演算部109の動作は実施の形態1と同じである。予想残存電力ビット演算部114は、残存電力量記録部103に記録された残存電力量、残存電力量閾値記録部104に記録された残存電力量閾値、最大電源容量記録部105に記録された最大電源容量および通信時間記録部112に記録された通信時間を呼び出し、全ソースノードの予想残存電力量を符号化し予想残存電力ビットを演算する。
予想残存電力ビット
=残存電力ビット+Σ予想消費電力ビット<中継を依頼するソースノード※
の組合せの和>・・・・・(1)
※:中継を依頼するソースノード=図7における200a、200d、200e
残存電力量の変化量(消費電力量)は前回計測時の残存電力量と現在の残存電力量から算出する。
また、そのソースノードを経由する全ソースノードの通信時間でソースノード毎の単位時間あたりの単位予想残存電力量を算出する。単位予想残存電力量に次回計測までの予測通信時間を掛けることで予想消費電力量となる。
これを中継するソースノードの符号化ルールで符号化することで予想消費電力ビットとなる。
なおこの時、複数のソースノードで共有していた中継通信時間は、各ソースノードの中継通信時間に加えてもよい。また、非通信時間に消費される消費電力量は除いてもよい。
予想消費電力ビット=F(単位予想残存電力量、次回計測までの予想通信時間)
予想消費電力ビット<中継を依頼するソースノード毎>=符号化した予想消費電力量
予想消費電力量<中継を依頼するソースノード毎>
=単位予想残存電力量*次回計測までの予想通信時間<中継を依頼するソース
ノード毎>・・・・(2)
単位予想残存電力量<中継を依頼するソースノード毎>
=残存電力量の変化量/中継通信時間<中継を依頼するソースノード毎>
残存電力量の変化量=前回収集時の残存電力量―現在収集時の残存電力量
まず、コストの優先順位は遅延コストと予想消費電力コストでは遅延コストが優先される。よって、ステップS21は、予想消費電力コストの大小の関わらず遅延コストの小さい経路が優先され、ステップS23の経路設定となる。次にステップS21において、遅延コストが同じ場合、ステップS12は、予想消費電力コストの小さい経路が優先され、ステップS23の経路設定となる。
また、同じ充電電源で、同じ予想消費電力ビットのソースノードが有っても、予想消費電力が増加傾向のソースノードと予想消費電力が減少傾向のソースノードが有った場合、電源状態ビットが小さくなる予想消費電力が減少傾向のソースノードが優先される。
また、同じ電源状態ビットのソースノードが有れば、予想消費電力ビットが大きくなる予想消費電力量の小さいソースノードが優先される。
親ノード100は、遅延コスト、予想消費電力コストから決定した各ソースノードの通信を中継するソースノード200に対して、送受信部101を経由して通信の中継を請け負うソースノード200を通知する。
親ノード100は、各ソースノード200に対して、親ノードへの通信をする場合に、1ホップ目に通信するソースノードを通知する。
ステップS800において、親ノード100は各ソースノード200に対して、残存電力量、電源種別および中継通信時間の送信を要求する。ステップS813において、ソースノード200は親ノード100からの要求に基づき、自ノードの残存電力量を計測し、電源種別を検知する。ステップS814において、各ソースノード200は計測した残存電力量、検知した電源種別および中継通信時間を親ノード100に送信する。
同じ条件で、ソースノード200d、200eがソースノード200bを経由して通信し、ソースノード200aがソースノード200fを経由して通信する場合は、ソースノード200bと200fの予想残存電力ビットはそれぞれ“0111”、“1100”となり、この組合せの予想残存電力ビットの最大値は“1100”となる。よって、この二つを比較した場合、後者の組合せが、「予測残存電力ビットの最大値が最も小さくなる組合せ」となり、こちらが選ばれる。
ステップS811は、ステップS802で演算された遅延コストと、ステップS810で演算され予想消費電力コストに基づき、経路設定部111において、ネットワーク内におけるソースノードの中から運用時間を最長化して中継するソースノードのルートを選択して経路設定を行なう。この経路設定は、図10に示したフローチャートにより行なうので、ここでは説明を省略する。
ステップS815は、親ノード100からの経路情報をソースノード200の送受信部208で受信する。ステップS816は、受信した経路情報により、自己のソースノード200の経路設定部209に経路情報を設定し、ソースノード200は経路設定終了となる。
このコスト計算により、中継するソースノードの電力消費の偏りが改善され、ネットワークの運用時間の最長化に繋げることができる。
次に、この発明の実施の形態3における無線通信システムとしてアドホックネットワークの場合を図12に基づいて説明する。
図12はアドホックネットワークの構成を示し、ネッワークを構成する複数のノードは、ネッワークの内の全てのソースノードを管理し通信を統制する親ノード100と、情報を集めるセンサなどのソースノード200aと、親ノード100とソースノード200aの間において情報を中継するソースノード200c、200g、200h、200iとで構成されている。ソースノード200aからの情報は通信を中継するソースノード200c、200g〜200iのいずれかを経由して親ノード100に収集される。
普段は遅延コストが大きくなっても常時電源が取れるルートにソースノードを配置し通信しているが、停電時の対策用に電池電源式のソースノードをバックアップ用に設置する場合もある。この電池電源式のソースノードを用いて通信した時に遅延コストが小さくなる場合、この電池電源式のソースノードが優先的に使われるため、バックアップの用を成さないことになる。そのため、停電時などのネットワークの運用時間が短くなる。
そこで、実施の形態3の発明は、非常用遅延コストを固定的に設定することで、バックアップ用に電池電源式のソースノードを設定できるようにしたものである。
、4ホップとなるため、遅延コストは“0100”となる。一方、ソースノード200aから親ノード100まで破線で記載された経路を使う場合、2ホップとなるため、遅延コストは“0010”となる。
こうすれば、遅延コストが常に最大となるので、ソースノード200g、200h、200iが通信できない状態にならない限り、経路選択時に、ソースノード200cを経由する経路は選択されないようにすることができる。
この時設定した固定的な遅延コスト“1000”を「非常用遅延コスト」と定義している。非常用遅延コストは遅延コストの最大値以上の値とする。一般的にはネットワークの最大ホップ数で決まる。
101:送受信部、 102:電源種別記録部、
103:残存電力量記録部、 104:残存電力量閾値記録部、
105:最大電源容量記録部、 106:遅延コスト演算部、
107:残存電力コスト演算部、 108:閾値ビット演算部、
109:電源状態ビット演算部、 110:残存電力ビット演算部、
111:経路設定部、 112:通信時間記録部、
113:予想消費電力コスト演算部、 114:予想残存電力ビット演算部、
201:電源、 202:電源種別検知部、
203:電源種別記録部、 204:残存電力量計測部、
205:残存電力量記録部、 206:残存電力量閾値設定部、
207:最大電源容量登録部、 208:送受信部、
209:経路設定部、 210:通信時間計測部、
211:通信時間記録部。
Claims (7)
- 常時電力が供給される商用電源、充電が可能な充電電源、充電が不可能な電池電源のいずれかで動作する複数のソースノードを有したアドホックネットワークにおいて、前記ソースノードは、自己の電源が前記した商用電源、充電電源、電池電源のいずれであるかの電源種別を検知すると共にその電源の残存電力量を計測して、前記電源種別および残存電力量を親ノードに送信する機能を備え、前記親ノードは、前記ソースノードから送信された電源種別および残存電力量によって演算される残存電力コスト、並びに中継するソースノードの数によって決まる遅延コストから、前記ネットワーク内におけるソースノードの中から運用時間を最長化して中継するソースノードのルートを選択する経路設定部を備えている無線通信システム。
- 前記経路設定部は、遅延コストと残存電力コストでは、残存電力コストの大小に関わらず遅延コストの小さい経路を優先し、遅延コストが同じ場合、残存電力コストの小さい経路を優先するようにした請求項1に記載の無線通信システム。
- 前記残存電力コストは、残存電力が閾値として設定した残存電力以下になったことを表す閾値ビットと、電源種別および残存電力の変化傾向によって演算される電源状態ビットと、残存電力量によって演算される残存電力ビットによって構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の無線通信システム。
- 常時電力が供給される商用電源、充電が可能な充電電源、充電が不可能な電池電源のいずれかで動作する複数のソースノードを有したアドホックネットワークにおいて、前記ソースノードは、自己の電源が前記した商用電源、充電電源、電池電源のいずれであるかの電源種別を検知すると共に、その電源の残存電力量およびソースノードからの通信を中継する中継通信時間を計測して親ノードに送信する機能を備え、前記親ノードは、前記ソースノードから送信された電源種別、残存電力量および中継通信時間によって演算される予想消費電力コスト、並びに中継するソースノードの数によって決まる遅延コストから、前記ネットワーク内におけるソースノードの中から運用時間を最長化して中継するソースノードのルートを選択する経路設定部を備えている無線通信システム。
- 前記経路設定部は、遅延コストと予想消費電力コストでは、予想消費電力コストの大小に関わらず遅延コストの小さい経路を優先し、遅延コストが同じ場合、予想消費電力コストの小さい経路を優先するようにした請求項4に記載の無線通信システム。
- 前記予想消費電力コストは、残存電力が閾値として設定した残存電力以下になったことを表す閾値ビットと、電源種別および残存電力の変化傾向によって演算される電源状態ビットと、中継通信時間によって演算される予想消費電力と残存電力量から算出される予想残存電力ビットによって構成されることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の無線通信システム。
- 前記ソースノードは、遅延コストとして非常時用遅延コストを固定的に設定できるようにした請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の無線通信システム。
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