JP5347760B2 - 複数電源制御システムおよび電力変換装置 - Google Patents
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Description
図1は、第1の実施形態における複数電源統合システム200の構成を示すブロック図である。複数電源統合システム200は、複数の電源を制御することにより、システム全体からの安定的な電力供給を実現するシステムである。同図の場合、「複数の電源」には、太陽電池302、風力発電304、バイオマス306、燃料電池308(以下、特に区別しないときには単に「電源300」とよぶ)が該当する。複数の電源300という意味では、電源群310ともよぶ。本実施形態における複数電源制御システム200は、家庭やマンションなどの集合住宅、小規模村落への電力供給を目的として設計された電源分散型の電源システムである。
図6は、太陽電池の電流電圧特性を示すグラフである。同図において横軸は出力電圧Vout、縦軸は出力電流Ioutを示す。太陽電池は、出力電圧Voutが最小となるときに出力電流Ioutが最大となる。入力インピーダンスを調整して出力電圧Voutを上昇させると、出力電流Ioutは徐々に低下する。電源300が供給する電力は出力電圧Voutと出力電流Ioutの積で表されるため、出力電流Ioutや出力電圧Voutを制御パラメータとして調整することにより、電力の大きさを調整できる。より具体的には、出力制御回路330におけるトランジスタTrのデューティー比を制御パラメータとして、電力を調整している。太陽電池の電流電圧特性がグラフG1により表されるときには、同図の点S(出力電流Iout=Is、出力電圧Vout=Vs)において電力最大となる。以下、点Sのことを「基準点」とよぶ。太陽光が強くなると電流電圧特性はグラフG3のようになり、出力可能な電力が大きくなる。反対に、太陽光が弱くなると、電流電圧特性はグラフG2のようになり、出力可能な電力が小さくなる。いずれにしても、太陽電池302を管轄する電力変換装置312aは、与えられた日照条件の下で、電力最大となる基準点Sに制御パラメータを設定する。
図8は、風力発電の電流電圧特性を示すグラフである。同図において横軸は出力電圧Vout、縦軸は出力電流Ioutを示す。風力発電は、出力電圧Voutを上昇させると、出力電流Ioutは上昇して極大値に到達した後に徐々に減少するという電流電圧特性を示す。風力発電においても、出力電流Ioutや出力電圧Voutを制御パラメータとして調整することにより、電力の大きさを調整できる。風力発電機の電流電圧特性がグラフG1により表されるときには、同図の基準点S(出力電流Iout=Is、出力電圧Vout=Vs)において電力最大となる。風力が強くなると電流電圧特性はグラフG3のようになり、出力可能な電力が大きくなる。反対に、風力が弱くなると、電流電圧特性はグラフG2のようになり、出力可能な電力が小さくなる。いずれにしても、風力発電304を管轄する電力変換装置312bは、与えられた風力条件の下で、電力最大となる基準点Sに制御パラメータを設定する。
図10は、第2の実施形態における複数電源制御システムの構成を示すブロック図である。複数電源制御システム202も、複数の電源を制御することにより、システム全体からの安定的な電力供給を実現するシステムである。図1と同一の符号を付した構成は、図1で説明した構成と同一または同様の機能を有する。第2の実施形態における複数電源制御システム202は、統合制御装置100を含まない代わりに電力監視装置150を備える。電力監視装置150は、統合制御装置100の計測部110に相当し、総電力を監視する。いずれかの電力変換装置412が電力監視装置150の機能を兼備してもよい。第2の実施形態における電力変換装置412は、第1の実施形態における電力変換装置312よりも機能が拡大されているが、詳細については後述する。
統合制御装置100や電力変換装置412は、いずれかの電源300の信頼度が所定の閾値よりも小さくなったとき、警告情報を送信する警告部を備えてもよい。
110 計測部
120 データ処理部
122 条件判定部
124 電源選択部
126 信頼度更新部
130 電源制御部
132 指示部
134 監視部
136 充放電制御部
140 信頼度情報保持部
150 電力監視装置
200 複数電源制御システム
202 複数電源制御システム
300 電源
302 太陽電池
304 風力発電
306 バイオマス
308 燃料電池
310 電源群
312 電力変換装置
320 出力制御部
322 指示受信部
324 運用情報送信部
330 出力制御回路
340 データ処理部
342 条件判定部
344 信頼度更新部
346 監視部
348 通信部
350 信頼度情報保持部
400 共通電力線
402 インバータ
404 バッテリー
412 電力変換装置
420 出力制御部
Claims (9)
- 外部要因によって出力可能な電力が変化し、かつ、制御パラメータによる出力の増減制御が可能な電源である複数の不規則電源に接続されるシステムであって、
前記複数の不規則電源それぞれの出力を制御する出力制御部と、
前記複数の不規則電源全体から単位時間中に出力される総電力量を取得する計測部と、
前記総電力量が所定の出力抑制条件を充足するか否かを判定する条件判定部と、
前記出力抑制条件が充足されたとき、不規則電源の耐用性の高さを示す信頼度情報を参照し、前記複数の不規則電源のうち耐用性が低い不規則電源から優先的に選択する電源選択部と、を備え、
前記不規則電源は、出力が極大値近傍となるように制御パラメータが設定された状態で運用されており、
前記出力制御部は、前記制御パラメータの値を増加させることによる電力抑制方法と減少させることによる電力抑制方法のうち、前記選択された不規則電源の耐用性への影響が低い方の電力抑制方法により、前記選択された不規則電源から出力される電力を抑制することを特徴とする複数電源制御システム。 - 前記不規則電源は、再生可能エネルギーに由来する電源であることを特徴とする請求項1に記載の複数電源制御システム。
- 前記出力制御部は、前記選択された不規則電源が非単結晶半導体による太陽電池であるときには、前記太陽電池の出力電圧を増加させて前記太陽電池の出力電流を減少させることにより、前記非単結晶半導体による太陽電池から出力される電力を抑制することを特徴とする請求項1または2に記載の複数電源制御システム。
- 前記出力制御部は、前記選択された不規則電源が風力発電機であるときには、前記風力発電機の出力電圧を減少させて前記風力発電機における風車の回転速度を減少させることにより、前記風力発電機から出力される電力を抑制することを特徴とする請求項1または2に記載の複数電源制御システム。
- 前記複数の不規則電源の運用状態を監視する監視部と、
各不規則電源の運用状態に応じて、前記信頼度情報を更新する信頼度更新部と、を更に備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の複数電源制御システム。 - 前記複数の不規則電源からの電力により充電されるリチウムイオン電池の充放電を制御する充放電制御部、を更に備え、
前記条件判定部は、前記リチウムイオン電池の充電率が所定の閾値を超えたときに前記出力抑制条件が成立したと判定し、
前記充放電制御部は、前記出力抑制条件の成立を契機として前記総電力量が抑制されるとき、前記リチウムイオン電池を放電させることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の複数電源制御システム。 - 外部要因によって出力可能な電力が変化し、かつ、制御パラメータによる出力の増減制御が可能な電源である複数の不規則電源のうちの一以上と接続され、不規則電源から出力される電力のうち共通電力線に供給すべき電力の大きさを制御する複数の電力変換装置と、
前記複数の電力変換装置を制御する統合制御装置と、を備え、
前記不規則電源は、出力が極大値近傍となるように制御パラメータが設定された状態で運用されており、
前記統合制御装置は、
前記複数の不規則電源から前記共通電力線に供給される単位時間あたりの総電力量を取得する計測部と、
前記総電力量が所定の出力抑制条件を充足するか否かを判定する条件判定部と、
前記出力抑制条件が充足されたとき、不規則電源の耐用性の高さを示す信頼度情報を参照し、前記複数の不規則電源のうち耐用性が低い不規則電源から優先的に選択する電源選択部と、
前記選択された不規則電源の制御を担当とする電力変換装置に出力の抑制指示を送信する抑制指示部と、を含み、
前記電力変換装置は、
接続先の不規則電源の出力を制御する出力制御部と、
前記統合制御装置から前記抑制指示を受信する抑制指示受信部と、を含み、
前記出力制御部は、前記抑制指示を受信したとき、前記制御パラメータの値を増加させることによる電力抑制方法と減少させることによる電力抑制方法のうち、前記選択された不規則電源の耐用性への影響が低い方の電力抑制方法により、前記選択された不規則電源の出力を抑制することを特徴とする複数電源制御システム。 - 外部要因によって出力可能な電力が変化し、かつ、制御パラメータによる出力の増減制御が可能な電源である不規則電源と接続される装置であって、
不規則電源から出力される電力のうち共通電力線に提供すべき電力を制御する出力制御部と、
前記不規則電源の耐用性の高さを示す信頼度情報を保持する信頼度情報保持部と、
別の不規則電源と接続されている他の電力変換装置と信頼度情報を送受信する通信部と、を備え、
前記不規則電源は、出力が極大値近傍となるように制御パラメータが設定された状態で運用される電源であり、
前記出力制御部は、所定の出力抑制条件が充足されたとき、前記他の電力変換装置から受信した信頼度情報を参照し、前記他の電力変換装置が担当している不規則電源の耐用性よりも自装置が担当している不規則電源の耐用性が低いときには、前記制御パラメータの値を増加させることによる電力抑制方法と減少させることによる電力抑制方法のうち、前記担当している不規則電源の耐用性への影響が低い方の電力抑制方法により、前記担当している不規則電源の出力を抑制することを特徴とする電力変換装置。 - 接続先の不規則電源の運用状態を監視する監視部と、
前記接続先の不規則電源の運用状態に応じて、前記信頼度情報を更新する信頼度更新部と、を更に備えることを特徴とする請求項8に記載の電力変換装置。
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