JP5347750B2 - 難燃性脱臭フィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、コピー機、プリンター、多機能OA機、コンピュータ、プロジェクター、POD印刷機等の電子機器に組み込んで、有害ガス成分を除去するための難燃性脱臭フィルタに関する。ここで言う有毒ガス成分とは、人体や環境へ影響を与える有害ガス成分だけでなく、電子機器内部での問題を引き起こすガス等も含める。
コピー機、プリンター、多機能OA機、コンピュータ、プロジェクター、POD印刷機等の電子機器は、近年集積化、小型化が進み、機器内部に熱がこもるのを避けるために、ファン等による排熱が欠かせなくなってきている。そして、インク、トナー等といった印字の際に用いられる成分、電子機器の本体を構成するプラスチック、および、各種接合部に使用されているゴム等に含まれている各種成分がガス化し、有害ガス成分として排熱と共に室内へと排出されている。また、コピー機、レーザープリンター等では高電圧を使用するため、前記ガス成分だけでなく、オゾンといった有害ガス成分も排出されている。近年、環境問題への意識の高まりから、有害ガス成分に関して、排出規制が行われるようになった。例えば、ドイツでは、「BAM(ブルーエンジェルマーク)」という環境ラベルが制定されており、電子機器毎に果たすべき環境性能基準が定められている。
電子機器から排出される有害ガス成分を低減する目的で、前記電子機器内部に脱臭フィルタが組み込まれている。前記脱臭フィルタは電子機器内部に組み込まれるため、有害ガス成分の除去に優れるだけではなく、難燃規格UL(Underwriters Laboratories Inc.)の取得が必須である(非特許文献1参照)。
レーザープリンターをはじめとする電子機器や、種々の空調機器等に組み込んでオゾン及びVOCを除去するための難燃性オゾンVOC除去フィルタについてはよく知られている。例えば、特許文献1には、難燃剤を含有し、かつ布帛からなるカバー材に、炭酸カリウムを添着した活性炭粒子を担持してなる難燃性オゾンVOC除去フィルタが開示されている。しかしながら、特許文献1のフィルタは、活性炭層が活性炭粒子と熱可塑性樹脂バインダーから構成されるため、燃焼時には活性炭層に含有される熱可塑性樹脂バインダー粒子が溶融し、発炎物質として活性炭粒子が滴下してしまい、難燃性が不十分という問題がある。
上述のとおり、コピー機、プリンター、多機能OA機、コンピュータ、プロジェクター、POD印刷機等の電子機器に組み込んで、有害ガス成分を除去するための脱臭フィルタに関して、燃焼時に十分な難燃性を有する脱臭フィルタは見当たらないのが現状である。
特開2008−114109号公報
UL 94:Standard for Safety Tests for Flammability of Plastic Materials for Parts in Devices and Appliances.
本発明は、上記従来技術の現状に鑑み創案されたものであり、コピー機、プリンター、多機能OA機、コンピュータ、プロジェクター、POD印刷機等の電子機器に組み込んで、有害ガス成分を除去することができ、しかも燃焼時に十分な難燃性を有する脱臭フィルタを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、活性炭層中に熱可塑性樹脂バインダー粒子と熱硬化性樹脂粒子を含有させることにより通常使用時及び燃焼時の両方において活性炭層からの活性炭粒子の脱落を抑制できることを見出し、本発明の完成に到達した。
即ち、本発明は、活性炭層と、その片面又は両面に設けられた布帛とを重ねてヒートプレスして得られる難燃性脱臭フィルタであって、前記活性炭層が活性炭粒子、熱硬化性樹脂粒子、および熱可塑性樹脂バインダー粒子を混合して含有し、前記活性炭層において熱硬化性樹脂粒子が活性炭粒子100重量部に対して4〜50重量部の割合で存在すること、及び前記活性炭層の熱硬化性樹脂が前記ヒートプレスによって硬化されないが、燃焼により硬化されることを特徴とする難燃性脱臭フィルタである。
本発明の難燃性脱臭フィルタの好ましい態様では、前記活性炭層が難燃剤をさらに含有する。
本発明の難燃性脱臭フィルタは、活性炭層中に含まれる熱可塑性樹脂バインダー粒子によって−20〜80℃の通常使用時の活性炭粒子の脱落を防止して電子機器等から発生する有害ガス成分を有効に除去できるだけでなく、活性炭層中に含まれる熱硬化性樹脂粒子によって燃焼時に活性炭粒子が発炎物質として滴下することもなく、十分な難燃性が得られるという効果を有する。
本発明の難燃性脱臭フィルタの概略的断面図を示し、(a)は活性炭層の片面だけに布帛を設けた例を示し、(b)は活性炭層の両面に布帛を設けた例を示す。
以下、本発明の難燃性脱臭フィルタを詳細に説明する。
本発明の難燃性脱臭フィルタは、図1(a),(b)に示すように、活性炭層Aと、その片面又は両面に設けられた布帛Bとからなり、活性炭層Aが活性炭粒子1と、熱硬化性樹脂粒子2と、熱可塑性樹脂バインダー粒子3と、所望により難燃剤4とを含有することを特徴とする。
活性炭層に使用される活性炭粒子は、有害ガス成分を除去できれば特に限定されないが、例えば、石炭系活性炭、ヤシガラ系活性炭、木質系活性炭等を使用することができる。活性炭粒子の比表面積は、好ましくは500g/m以上、更に好ましくは800〜2500g/mである。比表面積が500g/m未満ではトルエンの除去性能が低くなる可能性がある。
活性炭粒子の平均粒子直径は、特に限定されないが、50〜800μmであることが好ましい。平均粒子直径が50μm未満では、粉塵等が生じるため取り扱い性が悪くなり、800μmを越えると、活性炭層の形成が困難になる可能性がある。
活性炭層に使用される熱硬化性樹脂粒子は、燃焼過程で硬化することにより、活性炭層を硬化し、燃焼物としての活性炭粒子の脱落を抑制する役割を有するものであり、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂等の公知の熱硬化性樹脂を使用することができる。これらの樹脂の中では、取り扱い性の面からフェノール樹脂が好ましい。
熱硬化性樹脂粒子の平均粒子直径は、特に限定されないが、1.0〜100μmであることが好ましい。更に好ましくは5.0〜50μmである。平均粒子直径が上記範囲未満では、粉塵等が生じるため取り扱い性が悪くなり、上記範囲を越えると、活性炭粒子と均一に混合しない可能性がある。
活性炭層中の熱硬化性樹脂粒子の含有量は、活性炭粒子100重量部に対して4〜50重量部であることが必要である。より好ましくは、5〜30重量部である。熱硬化性樹脂粒子の含有量が上記範囲未満では、燃焼時の活性炭粒子の滴下を防ぐことが困難になり、上記範囲を越えると、熱硬化性樹脂粒子自体が燃焼し、UL規格を満足することができない可能性がある。
活性炭層に使用される熱可塑性樹脂バインダー粒子は、活性炭層の各成分を互いに接着し、通常使用時の活性炭の脱落を防止したり活性炭層形成時の取り扱い性を向上させる役割を有するものであり、例えば、ポリオレフィン樹脂(ポリエチレン樹脂、ポロプロピレン樹脂など)、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル、尿素系樹脂、アクリル樹脂等の公知の熱可塑性樹脂を使用することができる。これらの樹脂の中では、経済性及び入手容易性の面からポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。
熱可塑性樹脂バインダー粒子の平均粒子直径は、特に限定されないが、1.0〜100μmであることが好ましい。更に好ましくは、5.0〜50μmである。平均粒子直径が上記範囲未満であると、粉塵等が生じるため取り扱い性が悪くなり、上記範囲を越えると、活性炭と均一に混合しない可能性がある。
活性炭層中の熱可塑性樹脂バインダー粒子の含有量は、活性炭粒子100重量部に対して1〜50重量部であることが好ましい。より好ましくは、5〜30重量部である。熱可塑性樹脂バインダー粒子の含有量が上記範囲未満では、活性炭層の固着が弱く取り扱い性が悪くなり、上記範囲を越えると、燃焼時に熱可塑性樹脂バインダーが燃焼物として作用するため、UL規格を満足することができない可能性がある。
本発明の難燃性脱臭フィルタは、活性炭層の少なくとも片面に、好ましくは両面に布帛を有することが必要である。かかる積層構造により、通常使用時に活性炭粒子の脱落を低減させることができる。使用する布帛は、特に限定されないが、例えば、不織布、編物、又は織物からなることができ、通常使用時の活性炭粒子の脱落防止の観点から、活性炭粒子の粒径よりも小さい目合いのものが好ましい。不織布は、例えば、レーヨン繊維、ポリプロピレン繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、セルロース繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維から作られることができ、製造コストや入手容易性の面から、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維から作られることが好ましい。また、不織布の製造法としては、乾式法、スパンボンド法、メルトブロー法、サーマルボンド法、ケミカルボンド法、ニードルパンチ法、スパンレース法(水流絡合法)等が使用できる。布帛には、少なくとも片面に難燃剤を添着することができる。また、布帛は、難燃剤を練りこんで紡糸された繊維からなることができる。
布帛の目付と厚みは、特に限定されないが、目付は10g/m〜100g/m、厚みは0.05mm〜3mmであることが好ましい。目付が10g/m未満では、シート加工時に活性炭粒子が布帛から脱落してしまい、100g/mを越えると、活性炭層形成時の加工性が悪くなる可能性がある。また、厚みが3mmを越えると、活性炭層形成時の取り扱い性が悪くなる可能性がある。ここで布帛の厚みは、7g/cm荷重で測定した厚みを指す。
活性炭層中の活性炭粒子の含有量は、50〜500g/mであることが好ましい。より好ましくは、70〜400g/mである。活性炭粒子の含有量が上記範囲未満では、トルエン等の有害ガスの除去性能が低く、上記範囲を越えると、活性炭層形成時の取り扱い性が悪くなる可能性がある。
本発明の脱臭フィルタは、活性炭層中の活性炭粒子、熱可塑性樹脂バインダー粒子、熱硬化性樹脂粒子の三成分だけでもUL規格を満たす十分な難燃性を有するが、さらに高い難燃効果を求める場合には活性炭層に難燃剤を含有することが好ましい。使用する難燃剤は、特に限定されないが、リン酸アルミニウム、縮合リン酸アミド、ポリリン酸メラミン等のリン系難燃剤、メラミンシアヌレート等の窒素系難燃剤、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物等を使用することができる。これらの中では難燃効果の面からリン系難燃剤が好ましい。
難燃剤の平均粒子直径は、特に限定されないが、1.0〜100μmであることが好ましい。更に好ましくは、1.0〜50μmである。平均粒子直径が上記範囲未満では、粉塵等が生じるため取り扱い性が悪くなり、上記範囲を越えると、活性炭と均一に混合しない可能性がある。
活性炭層中の難燃剤の含有量は、活性炭粒子100重量部に対して1〜50重量部であることが好ましい。より好ましくは、3〜20重量部である。難燃剤の含有量が少ないと、難燃剤の効果を十分に発揮できず、多すぎると活性炭層形成時の取り扱い性が悪くなる可能性がある。
上記のように構成された本発明の脱臭フィルタは、通常使用時も燃焼時も活性炭層中の活性炭粒子を脱落させることがないので、有害ガス成分を効果的に除去できるだけでなく、UL規格94HF−1を満足する高い難燃性を持つ。
以下、実施例によって本発明の脱臭フィルタの作用効果を具体的に示すが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。なお、実施例中で測定した特性値の評価方法を以下に示す。
(難燃性)
非特許文献1に記載されている水平燃焼試験により評価を実施した。この水平燃焼試験では、所定の高さに試験片を配置しておくことができる支持用金網を用い、この金網の下方に175±25mmの距離で脱脂綿(標識綿)を配置しておく。この金網に、長さ150±1mm、幅50±1mmの短冊状に裁断され、しかも長さ方向の一方の端部から、60mm、125mmの各位置に合計2つの標線を予め書き込んだ試験片を設置する。燃焼試験では、試験片を水平に載置した状態で上述した端部に金網の下方から炎を60±1秒間当てたのち、炎を試験片から離す。この時点から計時し、
[a]炎が消えた(残炎)時間
[b]炎と赤熱が消えた(残じん)時間
[c]炎又は赤熱の前線が125mm標線に達した時間、もしくは試験片が125mm標線の手前で燃焼又は赤熱が止まった時間
の3種類の時間を記録する。このような評価試験を5回実施し、下記の表1に示すような「94HF−1」又は「94HF−2」の2つの分類に応じて評価する。
Figure 0005347750
(平均粒子直径)
各粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、100個の粒子の直径を測定し、それから平均直径を算出した。
(トルエンの除去率)
フィルタ試料に、トルエン濃度5ppmの空気を風速10cm/秒で通し、カラムの入口側と出口側のトルエン濃度を測定した。測定条件は、温度25℃、湿度50%とした。これらの測定値を下記式に代入してトルエン除去率(%)を算出した。尚、初期効率を求めるため、測定開始後1分でのトルエン除去率を求めた。
Figure 0005347750
(実施例1)
ポリエステル製スパンボンド不織布(目付25g/m、厚み0.16mm)上に、活性炭粒子(平均粒子直径500μm)100重量部、熱可塑性樹脂バインダー粒子(平均粒子直径20μm、ポリエチレン樹脂)11重量部、熱硬化性樹脂粒子(平均粒子直径20μm、フェノール樹脂)22重量部を混合したものを散布して活性炭層を形成し、これを140℃に熱した鉄板の間に挟み込んで1分間ヒートプレスを行い、熱可塑性樹脂バインダー粒子によって活性炭層を固着させ、フィルタを作製した。この時の活性炭層の目付は133g/mであった。
(実施例2)
ポリエステル製スパンボンド不織布(目付25g/m、厚み0.16mm)上に、活性炭粒子(平均粒子直径500μm)100重量部、熱可塑性樹脂バインダー粒子(平均粒子直径20μm、ポリエチレン樹脂)11重量部、熱硬化性樹脂粒子(平均粒子直径20μm、フェノール樹脂)22重量部を混合したものを散布して活性炭層を形成し、この活性炭層の上にポリエステル製スパンボンド不織布(目付25g/m、厚み0.16mm)を重ねた後、これを140℃に熱した鉄板の間に挟み込んで1分間ヒートプレスを行い、熱可塑性樹脂バインダー粒子によって活性炭層を固着させ、フィルタを作製した。この時の活性炭層の目付は133g/mであった。
(実施例3)
ポリエステル製スパンボンド不織布(目付25g/m、厚み0.16mm)上に、活性炭粒子(平均粒子直径500μm)100重量部、熱可塑性樹脂バインダー粒子(平均粒子直径20μm、ポリエチレン樹脂)11重量部、熱硬化性樹脂粒子(平均粒子直径20μm、フェノール樹脂)7重量部を混合したものを散布して活性炭層を形成し、この活性炭層の上にポリエステル製スパンボンド不織布(目付25g/m、厚み0.16mm)を重ねた後、これを140℃に熱した鉄板の間に挟み込んで1分間ヒートプレスを行い、熱可塑性樹脂バインダー粒子によって活性炭層を固着させ、フィルタを作製した。この時の活性炭層の目付は118g/mであった。
(実施例4)
ポリエステル製スパンボンド不織布(目付25g/m、厚み0.16mm)上に、活性炭粒子(平均粒子直径500μm)100重量部、熱可塑性樹脂バインダー粒子(平均粒子直径20μm、ポリエチレン樹脂)11重量部、熱硬化性樹脂粒子(平均粒子直径20μm、フェノール樹脂)28重量部を混合したものを散布して活性炭層を形成し、この活性炭層の上にポリエステル製スパンボンド不織布(目付25g/m、厚み0.16mm)を重ねた後、これを140℃に熱した鉄板の間に挟み込んで1分間ヒートプレスを行い、熱可塑性樹脂バインダー粒子によって活性炭層を固着させ、フィルタを作製した。この時の活性炭層の目付は139g/mであった。
(実施例5)
ポリエステル製スパンボンド不織布(目付25g/m、厚み0.16mm)上に、活性炭粒子(平均粒子直径500μm)100重量部、熱可塑性樹脂バインダー粒子(平均粒子直径20μm、ポリエチレン樹脂)11重量部、熱硬化性樹脂粒子(平均粒子直径20μm、フェノール樹脂)22重量部を混合したものを散布して活性炭層を形成し、この活性炭層の上にポリエステル製スパンボンド不織布(目付25g/m、厚み0.16mm)を重ねた後、これを140℃に熱した鉄板の間に挟み込んで1分間ヒートプレスを行い、熱可塑性樹脂バインダー粒子によって活性炭層を固着させ、フィルタを作製した。この時の活性炭層の目付は399g/mであった。
(実施例6)
ポリエステル製スパンボンド不織布(目付25g/m、厚み0.16mm)上に、活性炭粒子(平均粒子直径500μm)100重量部、熱可塑性樹脂バインダー粒子(平均粒子直径20μm、ポリエチレン樹脂)11重量部、熱硬化性樹脂粒子(平均粒子直径20μm、フェノール樹脂)7重量部、難燃剤(平均粒子直径20μm、ポリリン酸メラミン)15重量部を混合したものを散布して活性炭層を形成し、この活性炭層の上にポリエステル製スパンボンド不織布(目付25g/m、厚み0.16mm)を重ねた後、これを140℃に熱した鉄板の間に挟み込んで1分間ヒートプレスを行い、熱可塑性樹脂バインダー粒子によって活性炭層を固着させ、フィルタを作製した。この時の活性炭層の目付は399g/mであった。
(実施例7)
ポリエステル製スパンボンド不織布(目付25g/m、厚み0.16mm)上に、活性炭粒子(平均粒子直径500μm)100重量部、熱可塑性樹脂バインダー粒子(平均粒子直径20μm、ポリエチレン樹脂)22重量部、熱硬化性樹脂粒子(平均粒子直径20μm、フェノール樹脂)22重量部を混合したものを散布して活性炭層を形成し、この活性炭層の上にポリエステル製スパンボンド不織布(目付25g/m、厚み0.16mm)を重ねた後、これを140℃に熱した鉄板の間に挟み込んで1分間ヒートプレスを行い、熱可塑性樹脂バインダー粒子によって活性炭層を固着させ、フィルタを作製した。この時の活性炭層の目付は432g/mであった。
(実施例8)
ポリエステル製スパンボンド不織布(目付65g/m、厚み0.31mm)上に、活性炭粒子(平均粒子直径500μm)100重量部、熱可塑性樹脂バインダー粒子(平均粒子直径20μm、ポリエチレン樹脂)11重量部、熱硬化性樹脂粒子(平均粒子直径20μm、フェノール樹脂)22重量部を混合したものを散布して活性炭層を形成し、この活性炭層の上にポリエステル製スパンボンド不織布(目付65g/m、厚み0.31mm)を重ねた後、これを140℃に熱した鉄板の間に挟み込んで1分間ヒートプレスを行い、熱可塑性樹脂バインダー粒子によって活性炭層を固着させ、フィルタを作製した。この時の活性炭層の目付は399g/mであった。
(比較例1)
ポリエステル製スパンボンド不織布(目付25g/m、厚み0.16mm)上に、活性炭粒子(平均粒子直径500μm)100重量部、熱可塑性樹脂バインダー粒子(平均粒子直径20μm、ポリエチレン樹脂)11重量部、難燃剤(平均粒子直径20μm、ポリリン酸メラミン)18重量部を混合したものを散布して活性炭層を形成し、この活性炭層の上にポリエステル製スパンボンド不織布(目付25g/m、厚み0.16mm)を重ねた後、これを140℃に熱した鉄板の間に挟み込んで1分間ヒートプレスを行い、熱可塑性樹脂バインダー粒子によって活性炭層を固着させ、フィルタを作製した。この時の活性炭層の目付は387g/mであった。
(比較例2)
ポリエステル製スパンボンド不織布(目付25g/m、厚み0.16mm)上に、活性炭粒子(平均粒子直径500μm)100重量部、熱可塑性樹脂バインダー粒子(平均粒子直径20μm、ポリエチレン樹脂)11重量部、熱硬化性樹脂粒子(平均粒子直径20μm、フェノール樹脂)3重量部を混合したものを散布して活性炭層を形成し、この活性炭層の上にポリエステル製スパンボンド不織布(目付25g/m、厚み0.16mm)を重ねた後、これを140℃に熱した鉄板の間に挟み込んで1分間ヒートプレスを行い、熱可塑性樹脂バインダー粒子によって活性炭層を固着させ、フィルタを作製した。この時の活性炭層の目付は342g/mであった。
実施例1〜8、比較例1〜2で得られたフィルタの構成の詳細と難燃性の評価結果を表2に示す。
Figure 0005347750
また、実施例5〜6、比較例2で得られたフィルタのトルエン除去率の評価結果を表3に示す。
Figure 0005347750
表2から明らかなように、実施例1〜8は難燃性試験においてUL94HF−1の評価が得られているのに対して、熱硬化性樹脂粒子が含まれない比較例1は難燃剤を含有していても劣った難燃性しか得られず、また熱硬化性樹脂粒子が少ない比較例2も同様に劣った難燃性しか得られていない。さらに、表3から明らかなように、実施例5〜6、比較例2はいずれもトルエン除去率が極めて高く、有害ガスの除去性に優れている。
本発明の難燃性脱臭フィルタは、有害ガス成分の除去性と難燃性に優れるので、コピー機、プリンター、多機能OA機、コンピュータ、プロジェクター、POD印刷機等の電子機器の排出ガス中に含まれる有害ガス成分を除去するための難燃性脱臭フィルタ、冷蔵庫やトイレ脱臭機などに用いられる難燃性脱臭フィルタ等に好適に使用できる。
1 活性炭粒子
2 熱硬化性樹脂粒子
3 熱可塑性バインダー粒子
4 難燃剤
A 活性炭層
B 布帛

Claims (2)

  1. 活性炭層と、その片面又は両面に設けられた布帛とを重ねてヒートプレスして得られる難燃性脱臭フィルタであって、前記活性炭層が活性炭粒子、熱硬化性樹脂粒子、および熱可塑性樹脂バインダー粒子を混合して含有し、前記活性炭層において熱硬化性樹脂粒子が活性炭粒子100重量部に対して4〜50重量部の割合で存在すること、及び前記活性炭層の熱硬化性樹脂が前記ヒートプレスによって硬化されないが、燃焼により硬化されることを特徴とする難燃性脱臭フィルタ。
  2. 前記活性炭層が難燃剤をさらに含有することを特徴とする請求項1に記載の難燃性脱臭フィルタ。
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