JP5345340B2 - アルミナ配合粒子および樹脂成形体 - Google Patents

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本発明は、例えば、電子機器内の発熱部品と放熱部品の間に設置され、放熱に用いられる高熱伝導性樹脂成形体用の配合粒子および高熱伝導性樹脂成形体に関する。
最近、エレクトロニクスの進展に伴い、パワーデバイス等の電子機器内において発熱する部品が多く使用されてきている。電子回路を制御するに当り、これらの発熱部品からの熱を放散させて、系全体を冷却することが重要となってきた。放熱シートは、発熱部品と放熱フィンや金属板との間に設置され、圧着により隙間のないように発熱部品と密着し、熱伝導性を発揮して発熱部品から発生した熱を放熱フィン等に伝えて、系全体の抜熱をすることができる。熱伝導性接着剤等も存在するが、取り扱いの容易さ等により最近普及してきた部材である。
一般に、放熱シートに代表される高熱伝導性樹脂成形体は、熱伝導性の無機フィラーと樹脂で構成されている。無機フィラーとしては、安価な水酸化アルミニウムや酸化アルミニウム(以下、アルミナ)、より高い熱伝導を期待した炭化珪素や窒化硼素、窒化アルミニウムといった材料が用いられている。また、樹脂としては、シリコーン樹脂が一般的であるが、シリコーン樹脂に含まれるシロキサンによる封止時の絶縁不良の問題を解決するためにアクリル系ゴム等も開発されてきている。
放熱シート等の高熱伝導性樹脂成形体の熱伝導性を向上させる手段として、樹脂に加えるフィラーの充填率を上げることで高熱伝導化を目指すという方法が多く研究されている。
特許文献1には、熱伝導フィラー(実施例として炭化珪素)を樹脂に充填するに当り、大径粒子とその間隙に入る小径粒子を組合せて、熱伝導フィラーの充填率を上げて、シートの熱伝導率を高くすることが記載されている。フィラーはアルミナではないものの、フィラーの充填率を上げるために、大小の粒径の異なる粒子を配合するという考えを開示したものである。
特許文献2には、大径粒子として50〜80μmの球状アルミナ、小径粒子として5μm以下の非球状(不定形)アルミナを用いて、2種類の粒度のアルミナの配合率を調整し、充填量に見合う高い熱伝導率を発揮させることが開示されている。
また、大径粒子と小径粒子の2種類の配合にさらに別粒度の粒子を加えた3粒度の配合、即ち、大径粒子の隙間に中径粒子を、さらにその隙間に小径粒子を配置させて、さらに高熱伝導化を狙った研究もなされている。
特許文献3には、熱や電気等のエネルギー伝導性を具備させるため、即ち高電気伝導性や高熱伝導性を持たせるために、3種類の粒子径を持つ球状粒子を配合させることが記載されている。球状粒子はアルミナではなく金属を表面に付与した樹脂粒子やシリカ粒子が例示されており、粒子径の比率を15:6:1となる3種の球状粒子を、球状粒子が同じ比重であれば容積比で10:4:1程度で配合させるのが好ましいことが開示されている。
特許文献4には、25〜65μm、5〜15μm、0.5〜3μmの粒径範囲のうち少なくとも2つの粒度分布のピークを有する球状アルミナ粒子に、さらに0.8μm以下の球状シリカ超微粒子を配合させて、高流動性と低バリ特性に加えて高熱伝導性を付与することが開示されている。
特開2001-139733号公報 特開2003-253136号公報 特開2002-363410号公報 特開2004-244491号公報
上述のように熱伝導率を向上させるために、無機フィラーの充填率を向上させる研究が多くなされている。但し、特許文献1や特許文献2では2粒度の配合を開示したに過ぎず、中径粒子をさらに加えて3粒度成分系とすることで樹脂成形体の柔軟性を損なわずに熱伝導率が向上させることができることを示唆するものではなかった。また、特許文献3や特許文献4では、フィラーをより高充填させるために3粒度以上の配合を開示していているが、特許文献3では、真球/球状粒子をいかに充填するかに着目したもので、非球状アルミナ粒子を添加した際の樹脂成形体の柔軟性について全く示唆しておらず、特許文献4では、球状シリカの微細粒子をさらに添加することを必須としている。特許文献4は、アルミナ球状粒子を2〜3粒度配合して高熱伝導化しても流動性や低バリ特性の観点で課題があるため、球状シリカを必須添加元素として加えることでこれらの課題を解決しようとしているものであり、アルミナ粒子の配合のみで流動性や流動性に関連したバリ特性の特性改善を示唆しているものではない。
これら特許文献にあるように、フィラーとしてアルミナ粒子のみを用いる場合には、充填率を高くすると熱伝導率は向上するが、流動性が悪化して樹脂成形体の柔軟性が損なわれて樹脂成形体が硬くなってしまうという問題があった。例えば、特許文献2の[0022]段落に、「熱伝導性充填剤の配合割合は (中略) 80体積%を超える場合、有機マトリックスに熱伝導性充填剤を配合した組成物の粘度が高くなり、成形加工性が困難となってしまうため不適当である。」と記載がある。それに加え、発明者らの検討では、特許文献2にあるような大径アルミナ球状粒子と小径アルミナ非球状粒子の2種類の配合では、樹脂成形体をシートの形に形成し難くなる充填率80体積%超の範囲だけでなく、充填率が72体積%を超える範囲において、樹脂成形体はシート形状にはなる(成形加工性は得られる)ものの硬くなってしまい、放熱シートとして用いる際に被付着物の表面の凹凸を埋めるように圧着しても十分には凹凸を埋められなくなってしまっていた。即ち、成形加工性は有していても、シートが硬くなるために、充填率72体積%超の範囲で、放熱シートとして不可欠である樹脂成形体の形状追従性が損なわれてしまっていた。
本発明においては、無機フィラーをアルミナ粒子のみに限定し、高充填率の樹脂成形体とした場合に柔軟性を損なうことなく高熱伝導性を発揮できるようにアルミナ粒子の配合を検討し、72体積%超と高充填した場合においても、樹脂成形体が硬くならず、圧着により被付着物の凹凸を十分に埋めるという形状追従性を得るように柔軟性を担保することができる配合粒子やこれを用いた樹脂成形体を提供することを課題とした。
本発明は、前述の課題を解決するため鋭意検討の結果なされたものであり、その要旨とするところは特許請求の範囲に記載した通りの下記内容である。
(1)粒度分布が30μm超〜100μm、5μm超〜30μm、5μm以下の範囲でそれぞれピークを持つアルミナ配合粒子であって、粒度分布が30μm超〜100μmの範囲のアルミナ粒子が60〜85体積%、5μm超〜30μm以下の範囲のアルミナ粒子が5〜15体積%、5μm以下の範囲のアルミナ粒子が10〜25体積%含まれ、該粒度分布が30μm超〜100μmの範囲のアルミナ粒子の円形度の平均が0.8以上の球状粒子、30μm以下の範囲のアルミナ粒子の円形度の平均が0.8未満の非球状粒子であることを特徴とする、アルミナ配合粒子。
(2)前記アルミナ配合粒子が、前記3つの粒度分布の範囲でピークを1つずつ有することを特徴とする、(1)に記載のアルミナ配合粒子。
(3)前記粒度分布が5μm超〜30μm以下の範囲のアルミナ粒子が、粒度分布が5μm以下のアルミナ粒子の集合体となっていることを特徴とする、(1)または(2)に記載のアルミナ配合粒子。
(4)前記粒度分布が5μm超〜30μm以下の範囲のアルミナ粒子が、粒度分布が5μm以下の範囲のアルミナ粒子を熱処理して得られた焼結粒子であることを特徴とする、(1)または(2)に記載のアルミナ配合粒子。
(5)(1)乃至(4)のいずれか一項に記載のアルミナ配合粒子を、樹脂中に体積比で72体積%超〜80体積%含むことを特徴とする、樹脂成形体。
(6)前記樹脂成形体の熱伝導率が5.0W/mK以上、アスカーCによるシート硬度が60以下であることを特徴とする、(5)に記載の樹脂成形体。
本発明によれば、アルミナ配合粒子の充填率が72体積%超〜80体積%という高充填の範囲においても、樹脂成形体のシート硬度がアスカーC硬度で60以下と柔軟性を維持したまま、5.0W/mK以上、さらに好適な範囲で作製すれば5.2W/mK以上という高い熱伝導率を有する放熱シートを製造することを可能ならしめた高熱伝導性樹脂成形体用配合粒子、および高熱伝導性樹脂成形体を提供することができる。
発明者らはアルミナ粒子を高充填した樹脂成形体について、鋭意解析を行なった。その結果、大きな粒子同士により形成される隙間に小さな粒子を配合する場合には、小径粒子が樹脂と一体化して、その混合体が樹脂成形体内に均一分散して大径粒子の隙間を埋めるマトリックスとしての役割を果たしていることを見出した。即ち、樹脂と小径粒子によるマトリックスに大径粒子が分散している状態であった。大径粒子同士により形成される隙間を、球状粒子形状に起因する大きな隙間Aと大径粒子が最も接近した小さな隙間Bとに分類する(大径粒子の隙間の断面を模式化した図1を参照)。大径粒子と小径粒子と樹脂の混合では、大きな隙間Aにも小さな隙間Bにも小径粒子が均一に分散しており、樹脂の配合比を小さくしてアルミナ粒子の充填率を高くすると、樹脂と小径粒子よりなるマトリックスのアルミナの比率が増すため、マトリックスが流動性を失うこととなる。小さな隙間Bでマトリックスが流動性を失って硬くなってしまうと、大径粒子が動けなくなるために樹脂成形体全体で柔軟性を損なうこととなってしまっていた。そこで、マトリックスのアルミナの比率が増しても、アルミナ粒子が小さな隙間Bを避けて大きな隙間Aに優先的に入るように分散させられないかを検討し、大きな隙間Aの径に応じた中間径の粒子(以下、中径粒子)を小径粒子が増えるのに相当する量だけ添加させることに成功した。
図2は小径粒子の一部を中径粒子に置換した模式図である。フィラーの高充填化により小径粒子が増える分を中径粒子に置換して添加すると、中径粒子は大きな隙間Aに選択的に入るため、小さな隙間Bでのマトリックスのアルミナ比率の増加を抑え、大きな隙間Aに小径粒子が優先的に入ったのと同じ効果を出すことができた。小さな隙間Bではマトリックス中の小径アルミナの増加を抑えたことで、マトリックスの流動性が担保され、樹脂成形体の柔軟性が損なわれない。また、大きな隙間Aでは隙間の中に、熱伝導の大きなパスとなる一体化した粒子が存在することになるため、熱伝導が向上した。以上のように所定の中径粒子の添加により、柔軟性を損なわず熱伝導率を向上させることができた。
以下、高熱伝導性と低硬度を両立ならしめる範囲について、詳細に説明する。なお、各粒子の粒径については、各粒子の粒度分布を測定し、粒度分布のピーク値で表している。各粒子が分級処理等により単一粒径となっている場合には粒度分布のピーク値と平均粒径の値とは等しくなるが、粒度分布がブロードであったり、意図的に粒径の異なる複数粒子を混合している粒子の場合には、ピーク値と平均粒径が一致しないため、平均粒径で制限値を規定しにくいためである。また、特性については、比較しやすい様に、放熱シートとして厚さ5mmに作製した場合の熱伝導率と、5mmシートを重ねて10mmとした際の柔軟性(アスカーCによるシート硬度)の値を記載しているが、必ずしも放熱シート用途に限るものではない。
本発明において、球状粒子とは、粒子の円形度(相当円の周囲長/粒子投影像の周囲長)の平均値が0.8以上の粒子をいう。
また、非球状粒子とは、粒子の円形度(相当円の周囲長/粒子投影像の周囲長)の平均値が0.8未満の粒子をいう。
<<大径粒子>>
大径粒子の形状は、高充填するためには球状粒子である必要があった。非球状の大径粒子を用いると、樹脂成形体中のアルミナ粒子の充填率を72体積%超とすると成形性が著しく劣り、樹脂成形体とすることができなかった。
大径粒子の粒径は、粒度分布のピーク値が30μm超〜100μmの範囲である。粒度分布のピーク値が30μm以下であると、充填率を高めても熱伝導率が5.0W/mK以上のものが得られなかった。粒度分布のピーク値が100μm超の場合には、高熱伝導にはなるが、放熱シートとした際にシートを切断すると大径粒子の脱落が起こり易くなり、不適であった。粒度分布のピーク値が30μm超〜100μmの範囲である場合に、5.0W/mK以上の高熱伝導性が得られ、かつ放熱シートとしても粒子脱落のない安定なシートが得られた。なお、粒度分布のピーク値が50〜100μmの場合には、熱伝導率が5.2W/mK以上となり、さらに好適であった。
<<小径粒子>>
小径粒子の形状は、非球状が好ましい。小径粒子は樹脂とマトリックスを形成し、大径粒子の隙間、大径粒子と中径粒子の隙間に行き渡り、柔軟性を保つとともに小径粒子による熱伝導性を担保している。マトリックスの熱伝導率は、小径粒子と他の径の粒子の接触機会、小径粒子同士の接触機会を増やすことで向上させることができた。即ち、球状粒子では接触点が少なくなることで熱伝導率が3〜4W/mK程度と低いが、非球状粒子とすることで熱伝導率が5.0W/mK超を得ることができた。
小径粒子の粒径は、マトリックスと一体化して大径粒子等の隙間に充填していくことから、粒度分布のピーク値が5μm以下である。粒度分布のピーク値が5μm超だと、小径粒子同士の接触によりマトリックスの動きが悪くなり、樹脂成形体の硬度が上昇してしまう。粒度分布のピーク値の下限値は特に規定しないが、0.05μmと言う値が例示できる。余り細か過ぎると、粒子同士が凝集を起こし、数μmの非球状粒子と同じ挙動を示すこととなる。凝集の力が余り大きくなく、樹脂との混合の際に解れるのは、粒度分布のピーク値が0.05μm以上の場合だからである。
<<中径粒子>>
中径粒子の形状は、非球状のものの方が中径粒子導入による熱伝導率の低下が少なく、良好であった。中径粒子が球状の場合には、マトリックス部の動きが良くなるため、樹脂成形体の硬度は低減できたが、中径粒子と他のアルミナ粒子との接触点が著しく減少するために熱伝導パスが減少し、熱伝導率が大幅に低下してしまった。よって中径粒子の形状は非球状のものが好ましい。
また、中径粒子を小径粒子と置換して大径粒子の大きな隙間に選択的に入るようにすることを考えると、中径粒子は小径粒子の集合体であることがより好ましい。これは、小径粒子の集合体である中径粒子の場合、樹脂との接触部分での表面性状が小径粒子とほぼ同じとなることから、樹脂との馴染み方が小径粒子とほぼ同じとなる。そのため、小径粒子の集合体である中径粒子は、樹脂と小径粒子により形成されるマトリックスと一体になって動きやすく、流動性を向上させることができ、その結果、樹脂シートの柔軟性が増すという効果が得られた。
集合粒子の作製には、小径粒子同士の凝集・凝着を利用しても良いし、予めシリコーン樹脂に高充填させた樹脂成形体を破砕して用いても良いし、他のバインダーでくっつけたものでも良い。大径粒子の小さな隙間を避けて大きな隙間に選択的に入りさえすれば、樹脂との混合処理の際に粒子同士の結合が多少解れても構わない。但し、粒子同士の結合が強くなれば、激しい混合処理や練り込みも可能となり、大径粒子の大きな隙間に配置させやすくできる上、解れた粒子が小さな隙間に入ることがないことからマトリックスの柔軟性が維持でき、樹脂シートの柔軟性が担保できるため、粒子同士の強い結合が得られる熱処理した集合粒子を用いることがさらに好ましくなる。1150℃で熱処理した場合、粒子同士の焼結が不十分で、粒度分布測定を行なっても殆ど元の小径粒子のままの粒径ピークを示し、中径粒子としての効果が得られなかった。1200℃〜1400℃で熱処理すれば、激しい混合処理でも解れない強い結合を持った集合粒子(以下、焼結粒子と呼ぶ)を形成することができ、柔軟性を担保しつつ熱伝導率も向上させる好適な樹脂成形体を得ることができた。1450℃以上での熱処理では、十分強い結合が得られるものの、焼結粒子が大きくなり過ぎて、中径粒子の範囲を超えてしまい、大径粒子と相互に干渉し合って、かえって樹脂成形体を硬くしてしまった。大きな熱処理粒子は破砕して用いれば良いが、破砕時に不純物が混入する恐れがあることから、熱処理温度は1200〜1400℃程度で行なうのが望ましい。
中径粒子の粒径は、大径粒子と小径粒子の粒径の間である粒度分布のピーク値が5μm超〜30μmの範囲とすれば良い。但し、中径粒子の導入効果を最大限活かすためには、中径粒子の最大粒径は大径の球状粒子を最密充填した際にできる隙間に内接する球の径とするのが良く、これは大径粒子径より算出し、目安とすることができる。例えば、75μmの球状粒子を最密充填させた場合には、球状粒子の大きな隙間Aに入り得る粒子径は、75μmの0.2247倍でおよそ17μmとなる。中径粒子径としてはこの値より小さい値でないと大きな隙間に入り難くなるため、この値を粒度分布のピーク値の最大値の目安とできる。実際には、大径粒子間にはマトリックスが存在しており、大径粒子同士の大きな隙間は最密充填した隙間よりも広くなるため、前述の目安よりも若干大きめな値となる。大径粒子が100μmの場合には、目安の値が22.47μmとなるので、中径粒子の粒度分布のピーク値の上限は若干大きめな25μm程度とすれば、導入効果を活かすことができ、より好ましい範囲となる。中径粒子の粒度分布のピーク値が5μm以下であると、小径粒子と粒径が変わらなくなり、樹脂と小径粒子と一体化してマトリックスとなってしまい、大径粒子同士の大きな隙間に選択的に入ってマトリックスのアルミナ成分比を低減するという中径粒子の効果を発揮できなくなり、硬度低減に効果が得られない。粒度分布のピーク値が30μm超となると、大径粒子としての範囲に入り、中径粒子が大径粒子と接触して動けなくなるという大径粒子としての硬化作用を持ってしまい、柔軟性を劣化させてしまった。中径粒子の粒度分布のピーク値が5〜30μmの範囲であれば、シート硬度60以下で熱伝導率5.0W/mK以上の高特性の放熱シートを得ることができ、好適であった。特に、5〜25μmの範囲では、5.2W/mK以上の高熱伝導性を得ることができ、より好適な範囲となった。
<<配合比>>
これら3種類の粒度配合粒子の比率は、大径粒子が60〜85体積%、中径粒子が5〜15体積%、小径粒子が10〜25体積%、である。同じ充填率であっても、大径粒子が熱伝導率、硬度に及ぼす影響は最も大きく、特に、大径粒子が60〜85体積%となる場合に、高熱伝導かつ柔軟性を有する樹脂成形体が得られた。大径粒子の比率が60体積%未満では、柔軟性は確保できるが熱伝導率が低下してしまい、85体積%超では、高熱伝導性となるが柔軟性が確保できなかった。小径粒子の比率が10体積%未満であると、マトリックス中のアルミナ粒子比率が低くなり過ぎて、マトリックスの熱伝導率が上がらずに全体の熱伝導率の低下を引き起こした。25体積%超では、マトリックス中のアルミナ粒子比率が高くなり、樹脂成形体のアスカーC硬度が60超となり、硬度を低くできなかった。中径粒子の比率は、5〜15体積%の時が好適であった。5体積%未満の場合には、熱伝導率は高いものの硬度を低減することができず、15体積%超の場合には、硬度の低減はできたものの、熱伝導率が5.0W/mK未満に低減してしまった。また、中径粒子比率が8〜12体積%の場合には、熱伝導率が5.2W/mKを超え、硬度も55以下とさらに好ましい範囲となった。
<<配合粒子>>
以上の大径粒子、中径粒子、小径粒子の3粒子を配合した配合粒子について、粒度分布を測定し、各粒子に相当する3つの粒径ピークがみられ、大径粒子に相当するピークは30μm超〜100μmの粒径範囲に存在し、中径粒子に相当するピークは5μm超〜30μm、小径粒子に相当するピークは5μm以下の粒径範囲に存在していた。好適な粒度配合は、それぞれの粒径範囲でのアルミナ粒子量が、順に60〜85体積%、5〜15体積%、10〜25体積%である。
また、このような粒度分布を持つアルミナ粒子が得られるのであれば、必ずしも3種類のアルミナ粒子のみを配合する必要はない。これらの粒径範囲でピークを有すれば、大径粒子、中径粒子、小径粒子としての役割を果たすことができるからである。従って、各粒径範囲でのピークは複数個であっても良く、少なくとも1つずつのピークがあれば良い。また、このピークは、シャープな方が好ましい。これは、各粒径範囲での粒子の分散状態が均一にできるために、樹脂成形体の場所による不均一性を低減することができるからである。
<<樹脂>>
樹脂成形体として用いる場合には、樹脂はエポキシ樹脂、アクリル樹脂、等封止用に使われるものや、シリコーン樹脂やフッ素樹脂等放熱シート用に使われるもののいずれの樹脂を用いても構わない。特に、柔軟性(低シート硬度)が必要とされる用途に用いられる場合には、ポッティング用のシリコーン樹脂等が好ましい。
樹脂とアルミナ配合粒子の混合比率は、アルミナ充填率80体積%以下である。アルミナ充填率は アルミナ/(樹脂+アルミナ) の式で表せる樹脂成形体の中のアルミナの体積比である。アルミナ充填率が80体積%超であると、樹脂成形体の柔軟性が損なわれてしまう。また、低充填率の場合でも、中径粒子を用いない場合と比較して、同じ熱伝導率であれば低硬度化でき、本発明の効果は得られるが、他の樹脂成形体では困難な高熱伝導性と低硬度の両立を考えると、アルミナ充填率72体積%超であることが好ましい。72体積%超の場合に、放熱シートとして5.0W/mK以上の高熱伝導率とシート硬度60以下の低硬度の両立が可能となった。
以下、放熱シートによる実施例にて詳細に説明するが、放熱シートのみではなく樹脂成形体全般に適用できるものである。
また、下記の実施例においては、本発明例を「実施例」と表示する。
放熱シートの原料は樹脂とアルミナ粒子であるが、樹脂は東レダウコーニングのシリコーンゲルCY52-276を用い、アルミナ粒子は粒度分布のピーク値が35、50、75、108μmの球状粒子を大径粒子として、粒度分布のピーク値が5.5、7、15、28μmの非球状粒子を中径粒子として、そして粒度分布のピーク値が0.05、0.3、1.0、3、5μmの非球状粒子を小径粒子として用いた。各表の中では粒度分布の各ピーク値のところに配合量を記載している。
樹脂CY52-276(実際には、CY52-276A液とCY52-276B液を等量)とアルミナ粒子を、各表に示す体積量となるように秤量し、ハイブリッドミキサーで発熱が起こらない時間条件にて混合した。
得られた樹脂組成物を型枠に入れ、熱プレス装置を用いて、70℃で30分間、9.8MPaの加圧加熱処理を行ない、樹脂を硬化させ、樹脂シートを作製した。熱プレス後に、樹脂の硬化反応を完遂させるために、70℃で1時間保持した後120℃で1時間のベーク処理を行なった。
熱伝導率の測定には、得られた放熱シートから50mmφ×5mmtの試料を切り抜き、熱流計法による測定を行なった。
硬度の測定には、得られた放熱シートを重ねて10mm厚として、アスカーC硬度計にて圧子を押し付けた際の値を硬度として評価した。
表1に示す例は、配合アルミナ粒子の粒度分布のピーク値のうち一番大きなピーク値を変化させ、アルミナ充填率を76.9体積%として樹脂シートを作製した場合のシート硬度と熱伝導率を示したものである。
試料1,3,6,9〜10は、粒度分布の一番大きなピーク値の粒径を変化させたものである。大径粒子の代わりに中径粒子の一番大きな28μmを用いて作製した場合、得られた樹脂シートのシート硬度は48と柔軟性を得られるものの熱伝導率が4.9W/mKと5.0W/mKを下回った。一番大きなピーク値が35、50、75μmの場合には、いずれも得られた樹脂シートのシート硬度が60以下、かつ熱伝導率が5.0W/mKを上回り、好適な放熱シートとなった。一番大きなピーク値が108μmと100μmを超えると、得られた樹脂シートの熱伝導率は6.0W/mKと高いが、シート硬度が66と高くなる上、樹脂シートの切断面等から大径粒子の脱落が起こり、放熱シートとしては使用できなくなった。以上の結果より、一番大きなピーク値は30μm超〜100μm以下であることが好ましい。特に、50μm〜75μmの範囲では熱伝導率が5.2W/mkを超え、さらに好適な放熱シートが得られた。
試料2では大径粒子として球状粒子の代わりに非球状粒子を用いたが、シートがひび割れてしまい特性が測定できなかった。即ち、粒度分布の一番大きなピーク値を構成する粒子は球状粒子であることが望ましい。
試料4〜8は、小径粒子と中径粒子の比率をできるだけ同じにして、粒度分布の一番大きなピーク値を形成する大径粒子の比率を変えて樹脂シートを作製したものである。大径粒子が60体積%未満の場合には、マトリックスを形成する小径粒子の量が多くなってマトリックスが動き難くなるため、得られた樹脂シートのシート硬度が60を超えてしまった。大径粒子が60〜85体積%の範囲では好適な放熱シートを得ることができたが、大径粒子が増えるに従い、得られた樹脂シートの熱伝導率が向上する一方、シート硬度は大径粒子が低い側、高い側とも範囲の外側に向かうに従い大きくなる傾向となり、大径粒子が60体積%未満と85体積%超の範囲ではともに得られた樹脂シートのシート硬度が60を超えていた。これは、大径粒子同士の接触とマトリックスの動き易さの2つの要因が入り組んでいるためで、双方のバランスが取れた一番大きなピーク値の構成粒子が70体積%程度の場合、最もシート硬度が低くなる放熱シートが得られた。
試料11は、粒度分布の一番大きなピーク値が2つある場合で、ピークが1つのものに比べると特性は悪くなるものの、所定の範囲内で所定量存在していれば、得られる樹脂シートのシート硬度60以下、熱伝導率5.0W/mK以上を満たすことができていた。
Figure 0005345340
表2に示す例は、配合アルミナ粒子の粒度分布の中間のピーク値を変化させ、アルミナ充填率を76.9体積%として実施例1と同様に樹脂シートを作製した場合のシート硬度と熱伝導率を示したものである。
試料6,12,13,18,20,21は、配合アルミナ粒子の粒度分布の中間のピーク値の粒径を変化させたものである。中径粒子の代わりに大径粒子の35μmを用いた場合、得られた樹脂シートの熱伝導率は5.7W/mKと5.0W/mKを超えて好ましくなるが、シート硬度が61となり柔軟性が損なわれた。中間のピーク値が5.5、7、22、28μmの場合には、いずれも得られた樹脂シートのシート硬度が60以下で熱伝導率が5.0W/mKを上回り、好適な放熱シートとなった。小径粒子の5μmを用いて中間のピーク値が5μmとなる場合には、得られた樹脂シートの熱伝導率は4.9W/mKと5.0W/mKを下回った。以上の結果より、粒度分布の中間のピーク値は5μm超〜30μm以下であることが好ましい。
試料6,14〜17は非球状の粒度分布の中間のピーク値が7μmの中径粒子を用いて、大径粒子の比率を一定にして、中径粒子の比率を変化させて樹脂シートを作製したものである。中径粒子が5体積%未満の場合には、小径粒子比率が高くなるためマトリックスが動きにくくなり、得られた樹脂シートのシート硬度が60を超えてしまった。中径粒子が5〜15体積%の範囲では、得られた樹脂シートのシート硬度が60以下、熱伝導率が5.0W/mK以上となる好適な放熱シートが得られた。中径粒子の比率が増加するに伴い得られた樹脂シートの熱伝導率が向上したが、シート硬度も高くなり、15体積%超ではシート硬度が60を超えてしまった。
試料19は試料18と同一粒径配合で、粒度分布の中間のピーク値を形成する粒子を非球状から球状に代えたものである。中間のピーク値を形成する中径粒子を球状粒子化したことで、配合アルミナ粒子の流動性が向上したことにより得られた樹脂シートのシート硬度が58から53へと低下したが、熱伝導率は5.7W/mKから4.8W/mKへと大きく低減し、好適な放熱シートが得られなかった。即ち、粒度分布の中間のピーク値を形成する粒子は、非球状であることが好ましい。
試料22は、粒度分布の中間のピーク値が2つある場合で、ピークが1つのものに比べると特性は悪くなるものの、所定の範囲内で所定量存在していれば、シート硬度60以下、熱伝導率5.0W/mK以上を満たす放熱シートを得ることができた。
Figure 0005345340
表3に示す例は、配合アルミナ粒子の粒度分布の一番小さなピーク値を変化させ、アルミナ充填率を76.9体積%として実施例1と同様に樹脂シートを作製した場合のシート硬度と熱伝導率を示したものである。
試料6,23〜25,30,32は、配合アルミナ粒子の粒度分布の一番小さなピーク値の粒径を変化させたものである。小径粒子の代わりに中径粒子の5.5μmを用いた場合、得られた樹脂シートの熱伝導率は5.8W/mKと好ましいが、シート硬度が61となり柔軟性が損なわれた。一番小さなピーク値が0.05、1、3、5μmの場合には、いずれもシート硬度が60以下で熱伝導率が5.0W/mKを上回り、好適な放熱シートとなった。一番小さなピーク値が0.01μmと小さい場合には、粒子同士の凝集が激しくなり、あたかも数μm以上の粒子と同じ挙動を示すようになり、シート硬度が高くなり過ぎることがあり、その場合には好適な放熱シートが得られない。以上の結果より、粒度分布の一番小さなピーク値は5μm以下であることが好ましい。
試料31は試料30と同一粒径配合で、粒度分布の一番小さなピーク値を形成する小径粒子を非球状から球状に代えたものであるが、球状粒子化したことで、配合アルミナ粒子の流動性が向上したことで、得られた樹脂シートのシート硬度が57から48へと大きく低下したが、熱伝導率は5.8W/mKから4.7W/mKへと大きく低減し、好適な放熱シートが得られなかった。即ち、粒度分布の一番小さなピーク値を形成する粒子は非球状粒子であることが好ましい。
試料6,26〜29は、非球状の3μmの小径粒子を用いて、粒度分布の一番小さなピーク値を形成する小径粒子の比率を変化させて樹脂シートを作製したものである。小径粒子が5体積%未満の場合には、大径粒子や中径粒子が多くなりすぎて接触し易くなるため、得られた樹脂シートのシート硬度が60を超えてしまった。小径粒子が5〜25体積%の範囲では、シート硬度60以下、熱伝導率5.0W/mK以上の好適な放熱シートが得られた。小径粒子の比率は前述のように大径粒子の比率とのバランスが重要となる因子であり、小径粒子の比率が増加するに伴い得られた樹脂シートのシート硬度が一旦は下がるものの、比率が増加し過ぎるとシート硬度が再び増加傾向となった。小径粒子が25体積%超の範囲ではシート硬度が60を超えて、好適な放熱シートを得ることができなかった。
試料33は、粒度分布の一番小さなピーク値が2つある場合で、ピークが1つのものに比べると特性は悪くなるものの、所定の範囲内で所定量存在していれば、シート硬度60以下、熱伝導率5.0W/mK以上を満たす放熱シートを得ることができた。
Figure 0005345340
粒度分布のピーク値3μmの小径粒子を原料として集合粒子および焼結粒子を作製し、これらを用いて表4にある配合で樹脂シートを実施例1と同様に作製し、特性を測定した。
集合粒子の作製は、蒸留水と水溶性カップリング剤と3μmの小径粒子を混合した後、110℃で乾燥させ、乳鉢で塊砕することで、集合粒子を得た。液体と小径粒子の混合比を変えることで、凝集粒子の大きさを変えることができ、中径粒子とほぼ同じ粒度分布のピーク値となるように7μmと22μmの集合粒子を用意した。
焼結粒子の作製は、3μmの小径粒子を1150〜1450℃の温度で2時間熱処理を施し、乳鉢で塊砕することで、焼結粒子を得た。得られた焼結粒子の粒度分布を測定したところ、1150℃熱処理粒子は粒度分布のピーク値が3.2μmと僅かに増加した程度で、殆ど焼結していなかった。熱処理温度1200℃では粒度分布のピーク値が5.3μm、1250℃で7μm、1400℃で20μmとなった。しかし、1450℃熱処理粒子は粒度分布のピーク値が43μmとなり中径粒子の範囲を逸脱してしまった。従って、熱処理温度が1200〜1400℃の場合に熱処理粒子の粒度分布のピーク値が中径粒子域に入るため、焼結粒子を得るには1200〜1400℃の熱処理温度が好適となった。
試料18,34,35、試料6,36,37、試料7,38,39、試料40〜42、試料9,43,44の5つのグループとも粒度分布ピークを形成する大中小の各粒子の比率を一定にして、中間粒径ピークを形成する中径粒子を変えたものである。いずれの場合でも、中径粒子を非球状粒子から集合粒子に置換すると、得られた樹脂シートのシート硬度が僅かに低下し、かつ熱伝導率が6.0W/mK以上と大きく向上した。また、焼結粒子に置換すると、シート硬度がほぼ1割低下すると共に、熱伝導率がさらに向上し6.2W/mK以上となった。これは、大径粒子同士により作られる小さな隙間に小径粒子が入らずに大きな隙間に選択的に入ることで、シート抵抗が低下し、熱伝導率が向上したためである。集合粒子の場合には、強く混合した場合に一部凝集が解けてしまうことがあり、凝集が解けた分の小径粒子が大径粒子同士の小さな隙間に入り込み得るため、その分焼結粒子を用いた場合に比べるとシート硬度が高くなっていたが、それでも非球状粒子に比べると、凝集構造を取るために前記小さな隙間に入りにくくなるため、シート硬度が低減したものと考えられる。
Figure 0005345340
表5に示す例は、粒子配合比と各粒径ピークを形成する粒子の粒径を一定とし、樹脂量を変化させて、アルミナ粒子の充填率を変化させ、他の条件は実施例1と同様に樹脂シートを作製した場合のシート硬度と熱伝導率を示したものである。
試料6,44〜47は、アルミナ粒子の充填率を71.4〜81.3%まで変化させた例である。アルミナ充填率が増加するにつれ、得られた樹脂シートのシート硬度、熱伝導率とも増加していた。アルミナ充填率が72体積%未満では得られた樹脂シートの熱伝導率が4.6W/mKと低く、80体積%超ではシート硬度が60を大幅に超えた。充填率が72体積%以上80体積%以下の範囲において、熱伝導率5.0W/mk以上かつシート硬度60以下の好適な放熱シートを得ることができた。
Figure 0005345340
本願発明の大径粒子の隙間の断面を模式化した図である。 本願発明の小径粒子の一部を中径粒子に置換した模式図である。

Claims (6)

  1. 粒度分布が30μm超〜100μm、5μm超〜30μm、5μm以下の範囲でそれぞれピークを持つアルミナ配合粒子であって、粒度分布が30μm超〜100μmの範囲のアルミナ粒子が60〜85体積%、5μm超〜30μm以下の範囲のアルミナ粒子が5〜15体積%、5μm以下の範囲のアルミナ粒子が10〜25体積%含まれ、該粒度分布が30μm超〜100μmの範囲のアルミナ粒子の円形度の平均が0.8以上の球状粒子、30μm以下の範囲のアルミナ粒子の円形度の平均が0.8未満の非球状粒子であることを特徴とする、アルミナ配合粒子。
  2. 前記アルミナ配合粒子が、前記3つの粒度分布の範囲でピークを1つずつ有することを特徴とする、請求項1に記載のアルミナ配合粒子。
  3. 前記粒度分布が5μm超〜30μm以下の範囲のアルミナ粒子が、粒度分布が5μm以下のアルミナ粒子の集合体となっていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のアルミナ配合粒子。
  4. 前記粒度分布が5μm超〜30μm以下の範囲のアルミナ粒子が、粒度分布が5μm以下の範囲のアルミナ粒子を熱処理して得られた焼結粒子であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のアルミナ配合粒子。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のアルミナ配合粒子を、樹脂中に体積比で72体積%超〜80体積%含むことを特徴とする、樹脂成形体。
  6. 前記樹脂成形体の熱伝導率が5.0W/mK以上、アスカーCによるシート硬度が60以下であることを特徴とする、請求項5に記載の樹脂成形体。
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