JP5340850B2 - 空気除菌装置 - Google Patents
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Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、給水及び排水作業を容易に行うことのできる空気除菌装置を提供することを目的とする。
上記構成によれば、筐体の上部の一室に水受け皿に水を供給するための給水タンクと、水受け皿から排水された水を受ける排水タンクとをまとめて配置し、筐体の上部の一面にこれら給水タンク及び排水タンクを取り出し可能な取出扉を設けたため、給水タンクと排水タンクとを1つの取出扉から取り出すことができるので、給水及び排水作業の手間を省くことができる。
また、上記構成によれば、給水タンクと排水タンクとは一体に取り出し可能に構成されるため、給水タンクと排水タンクを同時に取り出すことができ、給水及び排水作業の手間を省くことができる。
上記構成によれば、水受け皿に水を供給するための給水タンクと、水受け皿から排水された水を受ける排水タンクとを上側の室に配置し、筐体の一面にこれら給水タンク及び排水タンクを取り出し可能な取出扉を設けたため、給水タンクと排水タンクとを1つの取出扉から取り出すことができるので、給水及び排水作業の手間を省くことができる。
また、上記構成によれば、給水タンクと排水タンクとは一体に取り出し可能に構成されるため、給水タンクと排水タンクを同時に取り出すことができ、給水及び排水作業の手間を省くことができる。
上記構成によれば、排水タンク内に、排水タンク内の水を外部に流出させる流出パイプを備え、この流出パイプの入口を排水タンクの上部に配置したため、水より重い例えばスケール等の汚れを排水タンクの下部に沈殿させ、汚れを取り除いた水を循環できるので、排水作業の頻度を少なくして、排水作業の手間を省くことができる。
上記構成によれば、排水タンク内に、水を排水タンク内に流入させる流入パイプを備え、この流入パイプの出口を流出パイプの入口より上方に配置したため、排水タンクの満水時においても流入パイプの入口が水面より上方に位置するので、流入パイプに、例えば外部への水の流出を防止する流出防止手段を設ける必要がなくなり、排水タンクの構成を簡素化できる。
図1は、本発明を適用した実施の形態に係る空気除菌装置1の外観斜視図であり、図2は、空気除菌装置1の内部構成を示す斜視図である。
図1に示すように、空気除菌装置1は縦長に形成された箱形の筐体11を有し、例えば床置き設置される。筐体11には、筐体11の両側面の下部に吸込グリル12が形成されるとともに、筐体11の前面の下端部に吸込口15が形成されている。
また、筐体11の上面には吹出口13が形成され、吹出口13には空気を吹き出す方向を変化させるためのルーバー20が設けられている。ルーバー20は、運転停止時には上記吹出口13を閉塞するように構成されている。
空気除菌装置1は、吸込グリル12及び吸込口15を介して設置室内の空気を吸い込んで除菌し、この除菌された空気を吹出口13から排出することで、室内空気を清浄化させる装置である。
また、図1に示すように、筐体11の両側面の上部にはそれぞれ把持部17が形成されている。これら把持部17は筐体11を手持ちする際に手を掛けるための凹部であり、運搬時に空気除菌装置1を一人で持ち上げて移動できるようになっている。
また、筐体11の前面(一側面)には、上下方向に並べられた上側カバー部材18及び下側カバー部材19がそれぞれ着脱自在に配置されており、これら上側カバー部材18及び下側カバー部材19を取り外すと筐体11の内部構成が露出するようになっている。また、下側カバー部材19は、この下側カバー部材19の下端部に、筐体11の背面側に向けて湾曲した円弧部19Aを備え、この円弧部19Aに上記吸込口15が形成されている。
また、送風ファン31と吸込口15との間、すなわち、下側の室23における下側カバー部材19(図1)と対向する位置にプレフィルタ34が着脱自在に配置されている。このプレフィルタ34は、吸込グリル12及び吸込口15を通じて吸い込まれた空気中の塵埃など粒径の大きなものを捕集する第1フィルタ25と、この第1フィルタ25を通過する、例えば粒径10(μm)以上の物を捕集する第2フィルタ26とを備えて構成される。このプレフィルタ34によって空気中に浮遊する花粉や塵埃等が除去され、この除去された空気が送風ファン31を介して上側の室22に供給される。
電装ボックス39の上方には、通過する空気を電解水に接触させて空気を除菌する気液接触部材53が配置されている。気液接触部材53の下方には、気液接触部材53から滴下した電解水を受ける水受け部42Aを備えた水受け皿42が配置されている。水受け皿42は、上記水受け部42Aよりも深底に形成された貯留部42Bを備え、貯留部42Bは多量の電解水を貯留できる。この貯留部42Bには、水受け部42Aに滴下した電解水が流入するように構成され、電解水が貯留部42Bに貯留される。また、貯留部42Bは上記食塩水タンク95A,95Bの上方に延在している。貯留部42Bには、水受け部42Aよりも深底の深底部42B1と、この深底部42B1よりも浅底の浅底部42B2とが形成されている。
また、貯留部42Bの上には、排水タンク80に隣接して給水タンク60が配設され、給水タンク60から貯留部42Bに水を供給可能な構成となっている。この給水タンク60に貯留される水は、水道水等のように塩化物イオン等のイオン種が予め含有されている水であってもよいし、井戸水等の塩化物イオンの濃度の希薄な水であってもよい。本実施形態では、これらを総称して水という。
図3は、空気除菌装置1の内部構成を示す右側断面視図である。
上述のように、筐体11の下側の室23には送風ファン31が設けられている。送風ファン31の送風口31Aは、図3に示すように、筐体11の背面側部分において上向きに設けられ、上側の室22の背面側において上下に延びる風路としての空間1Aに連通する。空間1Aは、筐体11の背面側に配置される第1導風部材91と、この第1導風部材91に対向配置され、支持板21から水受け皿42まで延在する導風板94とにより形成されている。送風ファン31の送風口31Aから吹き出された空気は、図3中に矢印で示すように空間1Aを通り、気液接触部材53の背面に吹き付けられる。
この第2導風部材93は、空間1B内の空気を吹出口13に導く機能に加えて、気液接触部材53から空気とともにこの空間1Bに吹き出された水(いわゆる飛び水)を受ける機能を有する。具体的には、第2導風部材93の内側の底面93Aは、気液接触部材53に向けて傾斜しており、第2導風部材93に飛び出した水を水受け皿42に導くように形成されている。そして、気液接触部材53を通過した空気は、第2導風部材93の内側の面93Bに導かれて吹出口13の下方に配設された吹出口フィルタ36を通って排気される。
本実施の形態では、空気を除菌する電解水は、循環されて繰り返し使用される。循環の概略を説明すると、電解水の原料として貯留部42Bに供給された水は、電解水を循環させるための循環ポンプ44により電解槽46に供給され、電解槽46により水が電解されて生成された電解水は、貯留部42Bに再び戻り貯留され、その後、循環ポンプ44により気液接触部材53に供給され、次いで、除菌に使用された電解水が水受け部42Aに流下し、水受け部42Aから貯留部42Bに流れた電解水が再び循環ポンプ44により電解槽46に供給されて電解水の循環が繰り返されるというものである。このように、本実施形態における構成では電解水が循環式となっており、少量の水を有効に利用することで、長時間にわたって効率良く空気の除菌ができる。
気液接触部材53の上部には、気液接触部材53上に均一に電解水を分散させるための散水ボックス51が組み付けられている。この散水ボックス51は、電解水を一時的に貯留するトレー部材(図示略)を備え、このトレー部材の側面に複数の散水孔(図示略)が開口しており、配水管71により供給される電解水は、この散水孔から気液接触部材53に対して滴下されるようになっている。
ここで、気液接触部材53の各部(フレーム、エレメント部、及び分流シートを含む)には、電解水による劣化が少ない素材、例えば、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等)、PET(ポリエチレン・テレフタレート)樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素系樹脂(PTFE、PFA、ETFE等)又はセラミックス系材料等の素材が使用され、本構成では、PET樹脂を用いるものとする。
また、気液接触部材53の各部には親水性処理が施され、電解水に対する親和性が高められており、これによって、気液接触部材53の電解水の保水性(湿潤性)が保たれ、後述する活性酸素種(活性酸素物質)と室内空気との接触が長時間持続される。
図5は、給水タンク60及び排水タンク80を後方から示す断面図である。図6は、給水タンク60を示す斜視図であり、図7は、排水タンク80を示す斜視図である。図8は、図2の空気除菌装置1を示す右側面図である。
図5及び図6に示すように、給水タンク60は給水タンク本体61を備え、この給水タンク本体61は、上面61A、下面61B、前面61C、後面61D、左側面61E、及び右側面61Fを備えて構成されている。上面61Aには把手62が設けられている。
右側面61Fには、上半分の上下方向略中央部に、内側に窪んだ窪み部64が形成されている。窪み部64は、側面視で略矩形状に形成されており、窪み部64の平面部64Aには、面ファスナー65が取り付けられている。また、右側面61Fには、下半分の上下方向略中央部に、外側に突出する凸部66が形成されている。凸部66は、斜め上方に延出しており、前面視で略台形状に形成されている。
図5に示すように、給水タンク60の右側面61Fと排水タンク80の左側面81Eとを対向させて当接させると、給水タンク60の凸部66が排水タンク80の凹部84に嵌め合わされるとともに、給水タンク60の面ファスナー65が排水タンク80の面ファスナー83に接着して、給水タンク60と排水タンク80とが一体になる。このとき、給水タンク60の下面61Bと排水タンク80の下面81Bは、略同一平面上に位置する。なお、面ファスナー65及び面ファスナー83が上係合部65Aを構成し、凸部66及び凹部84が下係合部66Aを構成している。
流出口86には弁棒89Aを有する開閉弁89が設けられており、この開閉弁89は、弁棒89Aが下方から押されると開き、弁棒89Aが放されると閉じるように構成されている。排水タンク80が空気除菌装置1にセットされると、弁棒89Aが貯留部42Bの浅底部42B2に当接して押されて開閉弁89が開く。
4H++4e−+(4OH−)→2H2+(4OH−) ・・・(1)
2H2O→4H++O2+4e− ・・・(2)
とともに、電極47においては、水に含まれる塩素イオン(塩化物イオン:Cl−)が下記式(3)に示すように反応し、塩素(Cl2)が発生する。
2Cl−→Cl2+2e− ・・・(3)
さらに、この塩素は下記式(4)に示すように水と反応し、次亜塩素酸(HClO)と塩化水素(HCl)が発生する。
Cl2+H2O→HClO+HCl ・・・(4)
また、流入パイプ87の出口87Aは、流出パイプ88の入口88Aより上方に配置されているので、満水時でも水面より上方に位置し、流入パイプ87の出口87Aから電解水が逆流することはない。これにより、流入パイプ87に、外部への電解水の流出を防止する逆止弁等の流出防止手段を設ける必要がなくなるので、排水タンク80の構成を簡素化できる。
排水タンク80は、図2に示すように、上側の室22に配置された給水タンク60に隣接して配置されており、筐体11には、給水タンク60及び排水タンク80を取り出し可能なタンク用開閉蓋14Aが設けられているので、給水タンク60及び排水タンク80を1つのタンク用開閉蓋14Aから取り出すことができる。その結果、給水タンク60及び排水タンク80を異なる扉から取り出す場合に比べ、給水及び排水作業の手間を省くことができる。また、排水タンク80は、図5に示すように、上下係合部65A,66Aによって給水タンク60に一体となっているので、給水タンク60及び排水タンク80を同時に取り出すことができるとともに、一方(本実施の形態では、排水タンク80)の把手を設ける必要がなくなり、部品点数を削減できる。
給水タンク60に水道水を供給し、給水タンク60及び排水タンク80を空気除菌装置1にセットすると、給水タンク60の水道水の重みにより、排水タンク80と空気除菌装置1との接続部であるテーパ部87Bとノズル57のO−リング57Aとの間に摩擦が増え、シール性が確保される。このテーパ部87Bとノズル57のO−リング57Aとの間の摩擦は、給水タンク60の水道水が少なくなってきても、排水タンク80に電解水が貯留されることにより、シール性が確保される。
例えば、上記実施の形態では、給水タンク60および排水タンク80は別体に形成され、上下係合部65A,66Aによって一体となっていたが、給水タンク60及び排水タンク80を一体に形成してもよい。
また、上記実施の形態では、排水管55に排水バルブ56を設けたが、排水バルブ56を省略してもよい。
11 筐体
14A タンク用開閉蓋(取出扉)
21 支持板
22 上側の室
23 下側の室
31 送風ファン
42 水受け皿
44 循環ポンプ
46 電解槽
53 気液接触部材
60 給水タンク
80 排水タンク
87 流入パイプ
87A 出口
88 流出パイプ
88A 入口
Claims (4)
- 筐体内に、電解槽と、前記電解槽によって生成された電解水が供給される気液接触部材と、前記電解槽によって生成された電解水を貯留すると共に前記気液接触部材から流下する電解水を受ける水受け皿と、前記水受け皿に貯留した電解水を汲み上げて再び前記気液接触部材に供給する循環ポンプと、前記気液接触部材に室内空気を送る送風ファンを備えた空気除菌装置において、
前記筐体の上部の一室に前記水受け皿に水を供給するための給水タンクと、前記水受け皿から排水された水を受ける排水タンクとをまとめて配置し、前記筐体の上部の一面にこれら給水タンク及び排水タンクを取り出し可能な取出扉を設け、前記給水タンクと前記排水タンクとは一体に取り出し可能に構成されることを特徴とする空気除菌装置。 - 筐体内を支持板で上下に区分けし、前記筐体の上側の室に、電解槽と、前記電解槽によって生成された電解水が供給される気液接触部材と、前記電解槽によって生成された電解水を貯留すると共に前記気液接触部材から流下する電解水を受ける水受け皿と、前記水受け皿に貯留した電解水を汲み上げて再び前記気液接触部材に供給する循環ポンプとを備え、前記筐体の下側の室に、前記気液接触部材に室内空気を送る送風ファンを備えた空気除菌装置において、
前記水受け皿に水を供給するための給水タンクと、前記水受け皿から排水された水を受ける排水タンクとを前記上側の室に配置し、前記筐体の一面にこれら給水タンク及び排水タンクを取り出し可能な取出扉を設け、前記給水タンクと前記排水タンクとは一体に取り出し可能に構成されることを特徴とする空気除菌装置。 - 前記排水タンク内に、該排水タンク内の水を前記水受け皿に流出させる流出パイプを備え、この流出パイプの入口を前記排水タンクの上部に配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気除菌装置。
- 前記排水タンク内に、水を該排水タンク内に流入させる流入パイプを備え、この流入パイプの出口を前記流出パイプの入口より上方に配置したことを特徴とする請求項3に記載の空気除菌装置。
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