以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、一実施形態に係る医用情報処理システム100の利用環境の一例を示す。医用情報処理システム100は、医用情報処理装置110、診断支援情報データベース120、複数の統合症例情報サーバ180a−c(以下、統合症例情報サーバ180と総称する。)、複数の統合症例情報データベース185a−c(以下、統合症例情報データベース185と総称する。)、複数の読影者端末150a−d(以下、読影者端末150と総称する。)、及び複数の医用画像撮像装置170a−c(以下、医用画像撮像装置170と総称する。)を備える。診断支援情報データベース120は、医学情報データベース130、症例データベース140、診断結果データベース145を有する。
統合症例情報サーバ180a、統合症例情報データベース185a、読影者端末150a、及び医用画像撮像装置170aは診断サイト102aに設けられる。読影者端末150aは、医用画像撮像装置170aが撮像した読影対象画像を読影者190aに読影させる。また、統合症例情報サーバ180b、統合症例情報データベース185b、読影者端末150b、及び医用画像撮像装置170bは診断サイト102bに設けられる。読影者端末150bは、医用画像撮像装置170bが撮像した読影対象画像を読影者190bに読影させる。また、統合症例情報サーバ180c、統合症例情報データベース185c、読影者端末150c、及び医用画像撮像装置170cは診断サイト102cに設けられる。読影者端末150cは、医用画像撮像装置170cが撮像した読影対象画像を読影者190cに読影させる。一例としては、診断サイト102a、診断サイト102b、及び診断サイト102cは互いに異なる病院等の診療・医療機関であってよい。それぞれの診断サイト102において、被検者の一例としての患者が疾患に罹患しているか否か、罹患している場合には罹患している疾患の内容について診断が下される。
例えば、読影者190aは、依頼科からの依頼に応じて、被検者の読影対象画像を読影する。読影者端末150aは、診断者の一例としての読影者190aによる読影結果を含む初期診断結果を読影者190aから取得して、統合症例情報データベース185aに格納する。依頼科で診断される場合には、統合症例情報データベース185aは、依頼科の診断者が使用する端末に初期診断結果を送信する。依頼科においても同様に診断が行われ、依頼科における診断結果が統合症例情報データベース185aに格納される。そして、一例として病理検査等に基づいて、最終的に診断が確定する。統合症例情報データベース185aは、確定診断による確定診断結果を、読影者端末150a等から取得して格納する。統合症例情報サーバ180aは、統合症例情報データベース185aが格納している初期診断結果、確定診断結果、医用画像撮像装置170により撮像された被検者の読影対象画像を含む症例情報を、医用情報処理装置110に送信する。
診断サイト102b及び診断サイト102cのそれぞれにおいて、読影者190b及び読影者190cは、上記した診断サイト102aでの診断フローと同様のフローで診断が下される。なお、診断サイト102b及び診断サイト102cに設けられた各部の機能及び動作は、それぞれ同じ符号が付された各部の機能及び動作と略同一であってよい。このため、統合症例情報サーバ180b、統合症例情報サーバ180c、統合症例情報データベース185b、統合症例情報データベース185c、医用画像撮像装置170b、および医用画像撮像装置170cの機能及び動作については説明を省略する。
医用情報処理装置110、診断支援情報データベース120、及び読影者端末150dは診断サイト102a−cと異なる診断サイト102dに設けられる。医用情報処理装置110は、統合症例情報サーバ180と通信回線160を通じて接続されており、統合症例情報サーバ180から症例情報を取得する。医用情報処理装置110は、取得した症例情報を用いて、症例データベース140及び診断結果データベース145を更新する。このように、医用情報処理装置110は、複数の診断サイト102のそれぞれに設けられた統合症例情報サーバ180から症例情報を収集することができ、診断サイト102dに症例情報を一元的に蓄積することができる。
医用情報処理装置110は、医用画像撮像装置170と通信回線160及び統合症例情報サーバ180を通じて接続されており、医用画像撮像装置170が撮像した読影対象画像を統合症例情報サーバ180を介して収集して症例データベース140に格納する。そして、読影者端末150dは、症例データベース140に格納された読影対象画像を表示する。これにより、読影者端末150dは、診断サイト102a−cのそれぞれで撮像された読影対象画像を、読影者190dに読影させることができることができる。なお、診断サイト102dは、遠隔読影サービスを提供する機関であってよい。また、読影者端末150a−cも、通信回線160を通じて症例データベース140が格納している読影対象画像を取得して、読影者190a−cに読影させることができる。
医学情報データベース130は、診断を支援する医学的情報を、ハードディスク、不揮発性の半導体メモリ等の、電子的に記録することができる記録媒体に格納している。医学的情報とは、疾患の解説データ、病変部を含む画像を読影する場合に注意すべきポイント、所見として記載すべきポイント、及び代表的な症例画像を含む。また、症例データベース140は、複数の症例情報を、ハードディスク、不揮発性の半導体メモリ等の、電子的に記録することができる記録媒体に格納している。症例情報は、症例画像、所見、症状、確定された診断結果、カルテデータ等の診療記録を含む。
医用情報処理装置110は、診断支援情報データベース120と接続されている。医用情報処理装置110は、医学情報データベース130が格納している医学情報、症例データベース140が格納している症例情報、診断結果データベース145が格納している診断結果情報を電子的に読み書きすることができる。医用情報処理装置110は、通信回線160等を介して読影者端末150と接続されており、医学情報データベース130又は症例データベース140から読み出した医学情報及び症例情報を、通信回線160等を通じて読影者端末150に電子的に提供する。
診断時には、読影者端末150は、医用画像撮像装置170が撮像した読影対象画像を取得して、読影者190に提示する。このとき、読影者端末150は、医用情報処理装置110を通じて取得した関連する医学情報、症例情報、及び診断結果情報を、読影対象画像とともに提示する。このとき、医用情報処理装置110は、読影者190が読影する読影対象画像に類似する類似症例画像を症例データベース140から検索して読影者端末150に表示させる。
上述したように、読影者端末150は、読影者190による初期診断結果、確定診断結果等の入力を受け付けて、入力された初期診断結果、確定診断結果、及び読影対象画像を含む症例情報を、直接に又は統合症例情報サーバ180および通信回線160を介して、医用情報処理装置110に送信する。医用情報処理装置110は、読影者端末150又は統合症例情報サーバ180から受け取った症例情報を、新たな症例情報として症例データベース140に格納させる。また、医用情報処理装置110は、統合症例情報サーバ180又は読影者端末150から受け取った症例情報に含まれる初期診断結果及び確定診断結果を、誤診頻度に対応づけて診断結果データベース145に格納させる。そして、読影者端末150における診断時には、医用情報処理装置110は、類似症例画像が示す疾患の誤診率等の誤診指標を診断結果データベース145が格納している情報に基づいて算出して、類似症例画像等の疾患情報を誤診指標に応じて強調して読影者端末150に表示させる。医用情報処理装置110は、一例として、誤診率が低い類似症例画像を強調して読影者端末150に表示させてよい。
なお、医用画像撮像装置170は、X線CT装置、トモシンセシス装置、MRI装置等の、放射線を含む電磁波を利用して被検者の画像を撮像する撮像装置であってよい。なお、ここでは複数の診断サイト102にまたがるシステムとして医用情報処理システム100を説明したが、医用情報処理システム100は、一の診断サイト102内で閉じたシステムであってもよい。この場合、診断サイト102は一の医療機関内の異なる部門であってよい。例えば、診断サイト102は一の医療機関内の異なる診療科であってよい。
このように、医用情報処理システム100を実際のシステムに適用すると、読影者が不足している病院に対して読影を代行する遠隔読影代行システムとして機能したり、一の病院における診断結果に対するセカンドオピニオンを他の病院に依頼することができるセカンドオピニオン提供システムとして機能し得る場合がある。また、医用情報処理システム100を実際のシステムに適用すると、医学情報データベース130に格納されている医学情報及び症例データベース140に格納されている症例情報を読影者端末150に電子的に提供することができ、言うなれば症例を必要に応じて動的に追加することができる電子医学書として機能し得る場合がある。なお、診断結果データベース145は、この発明における診断情報格納部の一例であり、医学情報データベース130及び症例データベース140は、この発明における症例画像格納部の一例であってよい。
図2Aは、医用情報処理装置110のブロック構成の一例を示す。医用情報処理装置110は、診断結果取得部200、診断結果入力部205、出力部210、症例画像選択部220、診断画像取得部230、参考症例画像特定部240、頻度情報更新部245、一致度算出部250、及び診断支援情報生成部290を有する。出力部210は、疾患情報提示部212を含む。
以下に、診断支援情報データベース120が格納するデータとともに、医用情報処理装置110の各構成要素の動作を説明する。なお、診断支援情報生成部290の機能および動作については、図2Bに関連して説明する。
診断結果データベース145は、初期診断における診断結果である初期診断結果と確定診断における診断結果である確定診断結果とが異なった頻度を示す頻度情報を、初期診断結果及び確定診断結果に対応づけて格納する。診断結果入力部205は、診断時に診断結果を入力する。一例として、診断結果入力部205は、読影者端末150又は統合症例情報サーバ180から診断結果取得部200が受信した診断結果を取得して、取得した診断結果を入力する。
疾患情報提示部212は、診断結果入力部205から入力された診断結果と一致する初期診断結果又は確定診断結果に対応づけて診断結果データベース145が格納している確定診断結果又は初期診断結果を、当該初期診断結果及び当該確定診断結果に対応づけて診断結果データベース145が格納している頻度情報に応じて読影者190に提示する。例えば、疾患情報提示部212は、診断結果入力部205から入力された診断結果と一致する初期診断結果又は確定診断結果に対応づけて診断結果データベース145が格納している確定診断結果又は初期診断結果のうち、誤診ありを示す頻度情報に対応づけて診断結果データベース145が格納している確定診断結果又は初期診断結果を、読影者190に提示してよい。
具体的には、診断結果データベース145は、初期診断において診断された疾患を示す初期診疾患と確定診断において診断された疾患である確定診疾患とが異なった頻度を示す頻度情報を、初期診疾患及び確定診疾患に対応づけて格納する。そして、診断結果入力部205は、診断時において読影者190に提示すべき疾患情報が示す疾患を入力する。そして、疾患情報提示部212は、診断結果入力部205により入力された疾患と一致する初期診疾患に対応づけて診断結果データベース145が格納している確定診疾患が示す疾患情報を、頻度情報に応じて読影者190に提示する。
なお、医学情報データベース130及び症例データベース140は、診断時において読影者190に提示すべき症例画像を格納する。そして、症例画像選択部220は、医学情報データベース130又は症例データベース140の少なくとも一方が格納している症例画像の中から、診断時に読影者190が参考にすべき症例画像を選択する。より具体的には、症例画像選択部220は、医学情報データベース130又は症例データベース140の少なくとも一方が格納している症例画像の中から、診断対象の診断対象画像と画像における画像特徴量が予め定められた一致度より高い一致度で一致する症例画像を選択する。そして、疾患情報提示部212は、症例画像選択部220が選択した症例画像を、類似症例画像として読影者190に提示する。
ここで、診断結果入力部205は、症例画像選択部220が選択した症例画像が示す疾患を入力する。このように、診断結果入力部205は、診断時において読影者190が診断する診断対象に関連する疾患を入力する。以上のようにして、医用情報処理装置110は、読影対象画像に類似した画像特徴量を有する症例画像に関する疾患情報を、読影者190に速やかに提示することができる。
参考症例画像特定部240は、読影者190が初期診断を下した時に参考にした症例画像を特定する。そして、診断結果データベース145は、参考症例画像特定部240が特定した参考にした症例画像と、初期診疾患、及び確定診疾患に対応づけて頻度情報を格納する。そして、疾患情報提示部212は、症例画像選択部220が選択した症例画像を読影者190に提示するとともに、診断結果入力部205により入力された疾患に一致する初期診疾患又は確定診疾患と症例画像選択部220が選択した症例画像とに対応づけて診断結果データベース145が格納している確定診疾患又は初期診疾患を、頻度情報に応じて読影者190に提示する。
なお、症例画像選択部220は、医学情報データベース130又は症例データベース140が格納している症例画像の中から、診断対象の診断対象画像と画像における画像特徴量が予め定められた一致度より高い一致度で一致し、かつ診断結果データベース145が予め定められた条件に適合する頻度情報に対応づけて格納している症例画像を選択する。例えば、症例画像選択部220は、医学情報データベース130又は症例データベース140が格納している症例画像の中から、診断対象の診断対象画像と画像における画像特徴量が予め定められた一致度より高い一致度で一致し、かつ診断結果データベース145が予め定められた値より低い頻度を示す頻度情報に対応づけて格納している症例画像を選択してよい。また、疾患情報提示部212は、診断結果入力部205により入力された疾患と一致する初期診疾患に対応づけて診断結果データベース145が複数の確定診疾患を格納している場合に、頻度情報がより大きい頻度を示す疾患の疾患情報を、より強調して読影者190に提示してもよい。
次に、新たな確定診断結果を取得した場合における各構成要素の動作を説明する。診断結果取得部200が新たな確定診断結果を取得した場合には、頻度情報更新部245は、上述した頻度を算出して、算出した頻度で、確定診断結果及び初期診断結果に対応づけて診断結果データベース145が格納している頻度情報を更新してよい。
以上説明した医用情報処理システム100のように、医用情報処理装置110を実際のシステムとして適用すると、頻度情報を動的に更新しながら、頻度情報に応じて類似症例画像等の疾患情報を読影者190に提示することができる場合がある。
図2Bは、診断支援情報生成部290のブロック構成の一例を示す。診断支援情報生成部290は、読影者端末150から取得した初期診断結果の信頼度を算出して、算出した信頼度を疾患情報提示部212に提供する。また、診断支援情報生成部290は、読影者端末150から取得した初期診断結果に基づいて、他の診断者に診断を仰ぐべきであるか否かを判断して、判断結果を疾患情報提示部212に提供する。また、診断支援情報生成部290は、読影者端末150から取得した初期診断結果に基づいて好ましい他の診断者を選択して、選択した診断者を示す情報を疾患情報提示部212に提供する。
診断支援情報生成部290は、他診断結果特定部260、信頼度算出部265、他者診断判断部270、診断者選択部275、及び指標算出部280を含む。以下に、診断支援情報データベース120が格納するデータとともに、診断支援情報生成部290および医用情報処理装置110の各構成要素の動作を説明する。
診断結果データベース145は、初期診断結果を下した読影者190に対応づけて、確定診断結果と初期診断結果とが一致した頻度を示す一致情報を格納する。診断結果取得部200は、同一の診断対象について、複数の読影者190のそれぞれが下した初期診断結果を取得する。そして、信頼度算出部265は、診断結果取得部200が取得した初期診断結果の信頼度を、当該初期診断結果を下した読影者190に対応づけて診断結果データベース145が格納している一致情報に基づいて算出する。そして、出力部210は、診断結果取得部200が取得した初期診断結果を、信頼度算出部265が算出した信頼度に応じて出力する。
信頼度算出部265は、診断結果取得部200が取得した初期診断結果を下した読影者190に対応づけて診断結果データベース145が格納している一致情報が示す頻度がより高いほど、当該初期診断結果の信頼度をより高く算出してよい。
なお、診断結果データベース145は、読影者190及び当該読影者190による診断結果に対応づけて、確定診断結果と初期診断結果とが一致した頻度を示す一致情報を格納してよい。そして、信頼度算出部265は、診断結果取得部200が取得した初期診断結果の信頼度を、当該初期診断結果及び当該初期診断結果を下した読影者190に対応づけて診断結果データベース145が格納している一致情報が示す頻度がより高いほど、より高く算出する。
また、診断結果データベース145は、初期診断結果、確定診断結果、及び読影者190に対応づけて、読影者190が当該初期診断結果を下した診断対象に対して当該確定診断結果が下された頻度を示す一致情報を格納してよい。そして、指標算出部280は、初期診断結果を下した読影者190に対応づけて診断結果データベース145が格納している一致情報に基づいて、初期診断結果に対する妥当性を示す指標を、初期診断結果を下した読影者190毎に算出する。そして、信頼度算出部265は、指標算出部280が算出した指標がより高い妥当性を示す初期診断結果の信頼度を、より高く算出する。
なお、診断結果データベース145は、初期診断結果、確定診断結果、及び読影者190に対応づけて、読影者190が当該初期診断結果を下した診断対象に対して当該確定診断結果が下された数を格納してよい。そして、指標算出部280は、初期診断結果を下した読影者190に対応づけて診断結果データベース145が格納している情報に基づいて、初期診断結果に対する特異度、初期診断結果に対する陽性予測値、初期診断結果に対する陰性予測値、及び読影者190が初期診断結果が示す診断結果を下した場合において同じ診断結果が確定診断結果において下される確率を示す正診率の少なくともいずれかを、初期診断結果を下した読影者190毎に算出する。そして、信頼度算出部265は、指標算出部280が算出した特異度、陽性予測値、陰性予測値、又は正診率がより大きい初期診断結果の信頼度を、より高く算出する。
次に、他の診断者に関連する情報を生成する場合における診断支援情報生成部290の各構成要素の機能及び動作を説明する。他者診断判断部270は、信頼度算出部265が算出した初期診断結果の信頼度に基づいて、診断対象を複数の読影者190の他の読影者190に診断させるべきか否かを判断する。そして、出力部210は、他者診断判断部270が診断対象を他の読影者190に診断させるべき旨を判断した場合に、他の読影者190に診断させるべき旨をさらに出力する。
診断者選択部275は、他者診断判断部270が診断対象を他の読影者190に診断させるべき旨を判断した場合に、複数の読影者190のそれぞれが下した初期診断結果、及び、当該初期診断結果が示す診断結果と一致する初期診断結果又は確定診断結果に対応づけて診断結果データベース145が格納している情報に基づいて、診断対象を高い妥当性で診断することができる他の読影者190を優先して選択する。そして、出力部210は、他者診断判断部270が診断対象を他の読影者190に診断させるべき旨を判断した場合に、診断者選択部275が選択した他の読影者190をさらに出力する。
具体的には、指標算出部280は、他者診断判断部270が診断対象を他の読影者190に診断させるべき旨を判断した場合に、診断結果データベース145が格納している情報に基づいて、信頼度算出部265が信頼度を算出した診断結果に対する特異度、陽性予測値、陰性予測値、及び正診率の少なくともいずれかを、診断結果データベース145が格納している読影者190毎に算出する。そして、診断者選択部275は、他者診断判断部270が診断対象を他の読影者190に診断させるべき旨を判断した場合に、指標算出部280が算出した特異度、陽性予測値、陰性予測値、又は正診率がより高い読影者190をより優先して選択する。このため、診断者選択部275は、初期診断結果が示す疾患を適切に診断することができる読影者190を選択することができる。
なお、初期診断結果と確定診断結果とが必ずしも一致しない場合もあるので、疑わしい疾患についても適切に診断することができる診断者を選択することが望ましい。以下に、適切に診断することができる診断者を選択する場合の診断支援情報生成部290の各構成要素の機能及び動作を説明する。
他診断結果特定部260は、診断結果データベース145が格納している情報に基づいて、診断結果取得部200が取得した初期診断結果が初期診断において下された場合に確定診断において下される頻度が予め定められた頻度より高い他の診断結果を特定する。そして、指標算出部280は、他者診断判断部270が診断対象を他の読影者190に診断させるべき旨を判断した場合に、診断結果データベース145が格納している情報に基づいて、他診断結果特定部260が特定した診断結果に対する特異度、陽性予測値、陰性予測値、及び正診率の少なくともいずれかを、診断結果データベース145が格納している読影者190毎に算出する。そして、診断者選択部275は、他者診断判断部270が診断対象を他の読影者190に診断させるべき旨を判断した場合に、他診断結果特定部260が特定した診断結果に対して指標算出部280が算出した特異度、陽性予測値、陰性予測値、又は正診率がより高い読影者190をより優先して選択する。
なお、他診断結果特定部260は、診断結果データベース145が格納している情報に基づいて、診断結果取得部200が取得した初期診断結果が初期診断において下された場合に確定診断において下される頻度が予め定められた頻度より高い他の診断結果を、初期診断結果を下した読影者190毎に特定してよい。なお、指標算出部280は、読影者190及び当該読影者190が下した初期診断結果に対応づけて診断結果データベース145が格納している確定診断結果及び頻度を抽出し、抽出した頻度を複数の読影者190にわたって合計した合計値を確定診断結果毎に算出してよい。そして、信頼度算出部265は、指標算出部280が算出した合計値がより大きい確定診断結果の信頼度を、より高く算出してよい。
なお、本実施形態では、初期診断で診断された疾患と、確定診断で診断された疾患とが異なる場合に、初期診断は誤診であったとする。ある種の疾患では細胞診等によって疾患の有無及び疾患の種類が最終的に確定される。また、複数の医師の合議によって、疾患の有無及び疾患の種類が最終的に確定される場合もある。本実施形態では、このような最終的に疾患の有無及び疾患の種類を確定することを確定診断と呼ぶ。一方、確定診断の前の診断であったり、放射線科医等が診断対象に対して診断した最初の所見等を、本実施形態では初期診断と呼ぶ。
図2Bに関連して説明した医用情報処理システム100のように、医用情報処理装置110を実際のシステムとして適用すると、読影者190による読影結果に基づいて、同一の診断対象の読影画像を共同して読影させるべき他の読影者190を適切に決定することができる場合がある。このように、医用情報処理システム100によると、初期診断結果に応じた適切な情報を、診断実績に基づいて速やかに診断者に提供することができる。
図3は、医学情報データベース130が格納しているデータの一例をテーブル形式で示す。医学情報データベース130は、いわゆる電子的な医学辞書に格納されている医学情報データを格納する。
具体的には、医学情報データベース130は、疾患を識別する疾患ID、疾患を示す症例画像を識別する画像ID、及び疾患情報データを対応づけて格納している。医学情報データベース130が格納する症例画像は、疾患の代表的な症例画像であってよい。例えば、医学情報データベース130が格納している症例画像は、いわゆる書籍の医学書に掲載されている症例画像であってよく、疾患の特徴的な特徴を有する症例画像であってよい。また、疾患情報データは、疾患の特徴、読影時に注意すべきポイント、所見として記載すべきポイント、所見の文例、誤診しやすい他の疾患名等、疾患に関連して読影者190に提供すべき文字情報及び画像情報を含んでよい。また、疾患情報データは、症例画像についての所見、当該疾患を持つ患者に認められる症状を含んでよい。
図4は、症例データベース140が格納しているデータの一例をテーブル形式で示す。症例データベース140は、医用画像撮像装置170が撮像した画像を症例画像として、その診断結果とともに格納する。
具体的には、症例データベース140は、読影者190を一意に識別するユーザID、医用画像撮像装置170が撮像した症例画像を識別する画像ID、及び疾患を識別する疾患ID、及び診断結果データを対応づけて格納している。ユーザIDは、症例データベース140が格納している症例画像を使用することができるユーザを識別する情報であってもよい。
このように、症例データベース140がユーザIDに対応づけて症例画像を格納しているので、読影者190が保存しておくべき症例画像を読影者190毎に蓄積することができる。これにより、症例データベース140は、いわば読影者190独自の症例データベースとして機能することができる。他にも、医用情報処理装置110は、ユーザIDを、症例画像を利用することができる読影者190を限定するためのパーミッション情報としても使用してもよい。なお、症例データベース140は、ユーザIDに代えて、診断サイト102を識別する情報を格納してよい。これにより、症例データベース140は、例えば病院独自の症例データベースとして機能することができる。
また、画像IDは、症例データベース140が格納している症例画像を識別する情報であってよい。また、画像IDは、症例データベース140が格納している症例画像及び医学情報データベース130が格納している症例画像を識別する情報であってもよい。疾患IDは、対応する症例画像が示す診断対象について確定診断結果が示す疾患を識別する疾患IDであってよい。
また、診断結果データとは、診療録として記録されるデータを含み、例えば診療情報患者の氏名、性別、年齢、診断結果、投薬情報等の診療過程において取得された患者に関する情報、すなわち診療情報又は医療情報と呼ばれる情報を含む。具体的には、診断結果データは、カルテデータであってよい。また、症例データベース140は、ユーザIDによって識別される読影者190毎に、読影者190が下した診断結果を示す診断結果データを格納してよい。
なお、診断結果データに含まれる診断結果は、診断過程で認められた所見、及び診断過程で認められた症状を含む。また、診断結果データに含まれる所見は、読影対象画像に対する読影者190の所見である画像所見を含む。
図5は、診断結果データベース145が格納しているデータの一例をテーブル形式で示す。診断結果データベース145は、画像ID、診断結果、診断者ID、及び参照症例画像ID、及び確定診断結果を格納する。なお、診断結果データベース145は、診断結果、診断者ID、及び参照症例画像IDについては、複数の診断者(例えば、放射線科、依頼科)毎に格納する。
画像IDは、読影対象画像を識別する識別情報であってよい。診断結果は、画像IDで識別される画像を含む読影対象画像を読影することによって読影者190が下した診断結果に含まれる疾患を識別する疾患IDであってよい。また、診断者IDは、当該診断を下した読影者190を識別する識別情報であってよい。また、参照症例画像IDは、医学情報データベース130又は症例データベース140の少なくとも一方が格納している症例画像のうち、当該診断を下した読影者190が読影時に参照した症例画像を識別する画像IDであってよい。また、確定診は、確定診断として下された診断結果に含まれる疾患を識別する疾患IDであってよい。
図6は、診断結果データベース145が格納する他のデータの一例をテーブル形式で示す。診断結果データベース145は、診断者ID、初期診断結果、確定診断結果、及び件数を格納する。
診断者IDは、図5に関連して説明したように、読影者190を識別する識別情報であってよい。初期診断結果は、確定診断結果が得られるまでに下された診断結果に含まれる疾患を識別する疾患IDであってよい。なお、初期診断結果は、図5に関連して説明した、放射線科において診断された診断結果及び依頼科において診断された診断結果を含む。
確定診断結果は、図5に関連して説明したように、確定診断として下された診断結果に含まれる疾患を識別する疾患IDであってよい。件数は、診断者IDで識別される読影者190による初期診断結果と確定診断結果との組合せの診断結果が得られた件数であってよい。なお、診断結果データベース145は、確定診断結果が得られた場合に、図5に関連して説明したデータを読影者190毎に集計することによって、図6に示すデータを算出して格納する。
このように、診断結果データベース145は、読影者190のそれぞれについて、読影者190が下した初期診断結果と確定診断結果との組合せ毎の件数を格納する。このため、後に説明するように、複数の読影者190にわたる全体の頻度情報だけでなく、読影者190のそれぞれに対する頻度情報を医用情報処理装置110が算出することができる。
このように、診断結果データベース145は、初期診断で診断された疾患と、確定診断で下された疾患とが一致した数を格納している。また、診断結果データベース145は、初期診断で診断された疾患と、確定診断で下された疾患とが異なった数を格納している。本実施形態における頻度情報は、当該一致した数を示す一致数、又は当該異なった数を示す不一致数の少なくとも一方であってよい。その他にも、頻度情報としては、全体数に対する一致数の比率、又は全体数に対する不一致数の比率を例示することができる。なお、全体数は、一致数と不一致数との和であってよい。また、初期診断結果及び確定診断結果は、疾患が認められなかったことを示す情報を含んでよい。
図3から図6に関連して説明したように、疾患IDにより、診断結果データベース145が格納している情報と、症例データベース140が格納している診断結果データ及び医学情報データベース130が格納している疾患情報データが対応づけられている。したがって、診断結果データベース145は、診断において認められた所見及び診断において認められた症状に対応づけて、初期診疾患、確定診疾患、及び頻度情報を格納している。したがって、疾患情報提示部212は、診断結果データベース145が格納している情報に基づき、診断結果入力部205により入力された疾患と一致する初期診疾患に対応づけて診断結果データベース145が格納している確定診疾患に対する所見又は症状の少なくとも一方を、頻度情報に応じて診断者に提示することができる。
図7は、医用情報処理装置110が読影者端末150に表示させる画面の一例を示す。医用情報処理装置110は、読影対象画像ウィンドウ710、類似症例画像ウィンドウ720、類似症例画像ウィンドウ951−954、診断レポート入力ウィンドウ730、参考診断レポート表示ウィンドウ740、誤診情報ボタン760、入力設定メニュー732、診断入力ボタン734、及び検索条件設定メニュー950を含む画面を読影者端末150に表示させる。
医用情報処理装置110は、読影対象画像ウィンドウ710内に、読影者端末150が医用情報処理装置110から取得した読影対象画像を表示させる。そして、医用情報処理装置110は、症例データベース140が格納している症例画像のうち、症例画像選択部220が選択した類似症例画像を類似症例画像ウィンドウ951−953に表示させる。また、医用情報処理装置110は、医学情報データベース130が格納している症例画像のうち、症例画像選択部220が選択した類似症例画像を、類似症例画像ウィンドウ954に表示させる。そして、読影者190が類似症例画像ウィンドウ951−954のうちのいずれかのウィンドウをマウス等でクリックすることで症例画像が指定されると、読影者端末150は、指定された症例画像を類似症例画像ウィンドウ750に拡大して表示する。
また、医用情報処理装置110は、指定された症例画像の所見等の診断結果データ又は疾患情報データを症例データベース140又は医学情報データベース130から取得して、その内容を参考診断レポート表示ウィンドウ740に表示させる。このとき、医用情報処理装置110は、診断結果データに含まれる疾患名を、医学情報データベース130が格納している疾患情報データへのリンク742として、参考診断レポート表示ウィンドウ940に表示させる。当該リンク742は、例えばHTMLによって記述されるハイパーテキストにおけるハイパーリンクであってよい。読影者端末150に表示されたリンク742を読影者190がマウス操作等によってクリックすると、医用情報処理装置110は、リンク付けされた疾患情報データを医学情報データベース130から取得して、読影者端末150に送信して読影者端末150に表示させる。なお、疾患情報データはHTML、XML等のマークアップ言語等によって記述されてよい。
なお、誤診情報ボタン760がマウス操作等によりクリックされると、医用情報処理装置110は、類似症例画像ウィンドウ750に表示された症例画像及び当該症例画像についての診断結果に関連する誤診情報を読影者端末150に表示させる。なお、誤診情報の内容については、図8に関連して説明する。そして、読影者190は、読影対象画像ウィンドウ710に表示された読影対象画像、類似症例画像ウィンドウ750に表示された類似症例画像及び当該類似症例画像についての診断結果、並びに誤診情報を参照して、診断レポート入力ウィンドウ730に疾患を含む診断結果を入力することができる。
読影者端末150は、読影者190により診断レポート入力ウィンドウ730に入力された診断結果に含まれる疾患を識別する疾患IDを、読影者190が類似症例画像ウィンドウ750に表示させた症例画像を識別する症例画像ID及び読影者190を識別する診断者IDとともに、医用情報処理装置110に送信する。そして、医用情報処理装置110は、読影者端末150から受け取った疾患ID、診断者ID、及び症例画像IDを、診断結果データベース145に格納する。
具体的には、図5に関連して説明したように、医用情報処理装置110は、読影者端末150から受け取った疾患IDを診断結果として診断結果データベース145に格納する。また、読影者端末150は、読影者端末150から受け取った症例画像IDを参照症例画像IDとして診断結果データベース145に格納する。また、医用情報処理装置110は、読影者端末150から受け取った診断者IDを診断結果データベース145に格納する。
次に検索条件設定メニュー970について説明する。検索条件設定メニュー970は、類似症例画像を検索する検索条件を設定する設定メニューであってよい。具体的には、検索条件設定メニュー970は、頻度情報が示す誤診頻度をパラメータとした検索条件を設定するメニューであってよい。
検索条件設定メニュー970により検索条件が変更されると、読影者端末150は、変更された検索条件を医用情報処理装置110に送信する。医用情報処理装置110が検索条件を受信すると、症例画像選択部220は、受信した検索条件に適合する症例画像を類似症例画像として選択する。選択された類似症例画像は、読影者端末150に送信され、類似症例画像ウィンドウ951−954に表示される。
具体的には、検索条件設定メニュー970は、順設定メニュー960、頻度入力欄962、及び大小設定メニュー964を含む。順設定メニュー960は、誤診頻度が高い順、誤診頻度が低い順のいずれの順で検索するかを、読影者190に選択させる。症例画像選択部220は、順設定メニュー960から設定された情報及び診断結果データベース145が格納している頻度情報に基づいて、予め定められた数の症例画像を頻度症例画像として選択してよい。
頻度入力欄962には、誤診頻度の閾値が入力される。症例画像選択部220は、頻度入力欄962に入力された値以上の頻度、又は、頻度入力欄962に入力された値以下の頻度が示す頻度情報の疾患に対応づけられている症例画像を、類似症例画像として選択してよい。頻度入力欄962に入力された値以上の誤診頻度に対応づけられた疾患の症例画像を選択するか、頻度入力欄962に入力された値以下の誤診頻度に対応づけられた疾患の症例画像を選択するかは、大小設定メニュー964により選択されてよい。
なお、症例データベース140に格納されている症例数が十分でない疾患については、誤診頻度が正確でないことが予想される。そこで、疾患情報提示部212は、症例数が予め定められた数より少ない場合には、その旨を読影者端末150に表示させてよい。例えば、疾患情報提示部212は、症例数が予め定められた数より少ない旨を、当該疾患の症例画像が表示されている類似症例画像ウィンドウ951−953に対応付けて表示させてよい。また、疾患情報提示部212は、誤診情報ボタン760がクリックされた場合に読影者端末150に表示される誤診情報の一データとして、症例数が予め定められた数より少ない旨を読影者端末150に表示させてよい。これにより、稀な症例の誤診情報に基づいて読影者190が診断を下してしまうことを未然に防ぐことができる場合がある。また、疾患情報提示部212は、症例数そのものを、症例数の過多を判断するための指標として読影者端末150に表示させてもよい。
なお、症例画像選択部220は、症例データベース140が格納している症例画像の中から、予め定められた数より多い症例数の疾患に対応づけられている症例画像を、類似症例画像として選択してもよい。これにより、症例数が少ない類似症例画像を読影者190が参照してしまうこと自体を未然に防ぐことができる。また、症例画像選択部220は、対応する疾患に対応づけて症例データベース140が格納している症例数が予め定められた数より少ない場合には、症例データベース140が格納している症例画像を類似症例画像として選択せず、対応する疾患に対応づけて医学情報データベース130が格納している症例画像を類似症例画像として選択してもよい。
なお、上記の例では、読影者190によって選択された類似症例画像に関連する疾患の疾患情報が、参考診断レポート表示ウィンドウ740に表示された。他にも、読影者端末150は、読影者190から直接入力された情報に関連する疾患の疾患情報を、参考診断レポート表示ウィンドウ740等に表示してよい。読影者190から直接入力された情報としては、所見、症状、及び疾患等を例示することができる。
所見、症状、及び疾患のいずれが読影者190から直接入力されるかは、入力設定メニュー732で選択される。診断入力ボタン734がクリックされることによって、読影者190から直接入力された所見、症状、及び疾患の少なくともいずれかが、医用情報処理装置110に送信される。
例えば、診断レポート入力ウィンドウ730に所見が入力され、入力設定メニュー732により所見を入力することが選択されたとする。この場合、読影者端末150は、診断レポート入力ウィンドウ730に入力された所見を医用情報処理装置110に送信する。医用情報処理装置110では、読影者端末150から受信した所見を診断結果入力部205が入力する。疾患情報提示部212は、診断結果入力部205により入力された所見の内容と、予め定められた値より高い一致度で一致する内容の所見を検索して、検索された所見が認められた疾患である類似所見疾患を選択する。
具体的には、疾患情報提示部212は、症例データベース140が格納している診断結果データの中から、入力された所見の内容と予め定められた値より高い一致度で一致する内容の所見を検索することによって、類似所見疾患を症例データベース140から選択することができる。また、疾患情報提示部212は、医学情報データベース130が格納している疾患情報データの中から、入力された所見の内容と予め定められた値より高い一致度で一致する内容の所見を検索することによって、類似所見疾患を医学情報データベース130から選択することができる。
疾患情報提示部212は、類似所見疾患と一致する初期診疾患に対応づけて診断結果データベース145が格納している確定診疾患が示す疾患情報を選択する。疾患情報提示部212は、当該疾患情報を、症例データベース140が格納している診断結果データ、医学情報データベース130が格納している疾患情報データから抽出してよい。このとき、疾患情報提示部212は、予め定められた条件に適合する頻度情報に対応づけらている確定診疾患の疾患情報を選択してよい。例えば、疾患情報提示部212は、より高い誤診頻度に対応づけられた確定診疾患の疾患情報を、より優先して選択してよい。
そして、疾患情報提示部212は、選択した疾患情報を読影者端末150に送信する。読影者端末150は、医用情報処理装置110から送信された疾患情報を、参考診断レポート表示ウィンドウ740等に表示してよい。このようにして、疾患情報提示部212は、診断結果入力部205により入力された所見が示す疾患と一致する初期診疾患に対応づけて診断結果データベース145が格納している確定診疾患が示す疾患情報を、頻度情報に応じて診断者に提示することができる。
同様にして、疾患情報提示部212は、症状に基づいて疾患情報を選択することができる。例えば、診断レポート入力ウィンドウ730に症状が入力され、入力設定メニュー732により症状を入力することが選択されたとする。この場合、読影者端末150は、診断レポート入力ウィンドウ730に入力された症状を医用情報処理装置110に送信する。診断結果入力部205は、読影者端末150から受信した、読影者190により診断された症状を入力する。疾患情報提示部212は、診断結果入力部205により入力された症状の内容と、予め定められた値より高い一致度で一致する内容の症状を検索して、検索された症状が認められた疾患である類似症状疾患を選択する。
具体的には、疾患情報提示部212は、症例データベース140が格納している診断結果データの中から、入力された症状の内容と予め定められた値より高い一致度で一致する内容の症状を検索することによって、類似症状疾患を症例データベース140から選択することができる。また、疾患情報提示部212は、医学情報データベース130が格納している疾患情報データの中から、入力された症状の内容と予め定められた値より高い一致度で一致する内容の症状を検索することによって、類似症状疾患を医学情報データベース130から選択することができる。
そして、疾患情報提示部212は、類似症状疾患と一致する初期診疾患に対応づけて診断結果データベース145が格納している確定診疾患が示す疾患情報を選択することができる。疾患情報を選択した後の各構成要素の動作は、類似所見疾患から疾患情報が選択された場合における各構成要素の動作と同様であるので、説明を省略する。このようにして、疾患情報提示部212は、診断結果入力部205により入力された症状が示す疾患と一致する初期診疾患に対応づけて診断結果データベース145が格納している確定診疾患が示す疾患情報を、頻度情報に応じて診断者に提示することができる。
なお、読影者190から疾患が入力された場合には、各構成要素は、疾患情報提示部212が所見から類似所見疾患を選択した後の動作と同様の動作をすればよい。このため、読影者190から疾患が入力された場合における各構成要素の動作についても説明を省略する。
また、診断結果入力部205に入力される所見は、読影者190から直接入力された所見の他に、読影者190により選択された類似症例において認められた所見を例示することができる。類似症例において認められた所見は、当該類似症例に関連する診断結果データ又は疾患情報データから抽出することができる。このように、診断結果入力部205は、症例画像選択部220が選択した症例画像が撮像された被検者に認められた所見を入力することができる。そして、疾患情報提示部212は、診断結果入力部205により入力された所見が示す疾患と一致する初期診疾患に対応づけて診断結果データベース145が格納している確定診疾患が示す疾患情報を、頻度情報に応じて診断者に提示することができる。
また、診断結果入力部205に入力される症状は、読影者190から直接入力された症状の他に、読影者190により選択された類似症例において認められた症状を例示することができる。類似症例において認められた症状は、当該類似症例の診断結果データ又は疾患情報データから抽出することができる。このように、診断結果入力部205は、症例画像選択部220が選択した症例画像が撮像された被検者に認められた症状を入力することができる。そして、疾患情報提示部212は、診断結果入力部205により入力された症状が示す疾患と一致する初期診疾患に対応づけて診断結果データベース145が格納している確定診疾患が示す疾患情報を、頻度情報に応じて診断者に提示することができる。
図8は、医用情報処理装置110が読影者端末150に表示させる誤診情報の一例を示す。医用情報処理装置110は、誤診内容を示す誤診情報810、820、および、830を含む誤診情報ウィンドウ800を、読影者端末150に表示させる。
誤診情報810は、選択された類似症例画像について診断されている疾患が初期診断において下された場合に当該初期診断が誤診であった確率と、当該疾患が初期診断において下された診断対象に対して確定診断において下された当該疾患以外の疾患の割合とを含む。また、誤診情報820は、選択された類似症例画像を参照した場合における誤診確率と、確定診断において下された当該疾患以外の疾患の割合とを含む。また、誤診情報830は、選択された類似症例画像について診断されている疾患が確定診断において下された診断対象に対して、当該疾患と異なる疾患が初期診断において下された割合と、初期診断において下された当該疾患以外の疾患の割合とを含む。
このように、医用情報処理システム100によると、選択された類似症例画像に関する診断結果から、多様な情報を読影者190に提供することができる。なお、医用情報処理装置110は、図6に関連して説明した情報に基づいて、上記の誤診内容を表示するためのデータを生成することができる。
図9は、読影者端末150及び医用情報処理装置110の動作シーケンスの一例を示す。読影者端末150は、読影者190が読影すべき読影対象画像を要求する(S902)。医用情報処理装置110は、要求された読影対象画像を読影者端末150に送信する(S904)。そして、読影者端末150は、医用情報処理装置110から取得した読影対象画像を表示する(S906)。
一方、医用情報処理装置110は、読影者端末150に送信した読影対象画像に類似する類似症例画像を検索する(S908)。なお、S908における医用情報処理装置110の処理内容については、図10に関連して説明する。そして、医用情報処理装置110は、検索した類似症例画像のそれぞれに関する誤診情報を算出する(S910)。なお、誤診情報は、図8に関連して説明した誤診内容を読影者端末150に表示させるためのデータであってよい。そして、医用情報処理装置110は、S908において検索された類似症例画像及びS910において算出された誤診情報を読影者端末150に送信する(S912)。
読影者端末150は、図7に関連して説明したように、読影対象画像に対比させて類似症例画像をサムネイル表示する(S914)。そして、類似症例画像が選択された状態で誤診情報ボタン760がクリックされると(S916)、読影者端末150は図8に関連して説明した誤診情報を表示する(S918)。
また、図7及び図8に関連して説明したように、病名リンクがクリックされると、リンク先の情報を医用情報処理装置110に送信する(S922)。医用情報処理装置110は、読影者端末150から受け取ったリンク先情報に基づいて、リンク先の疾患情報を医学情報データベース130から読み出して、読影者端末150に送信する(S924)。読影者端末150は、医用情報処理装置110から受信したリンク先の疾患情報を表示する(S926)。なお、医用情報処理装置110が読影者端末150に表示させる疾患情報については、図13に関連して説明する。
読影者端末150は、診断レポート入力ウィンドウ730に診断結果が入力されたことを検知すると(S928)、疾患を含む診断結果を医用情報処理装置110に送信する(S930)。医用情報処理装置110は、入力された診断結果に含まれる疾患について、S910と同様にして算出する(S932)。なお、S910における処理とS932における処理とは、疾患が類似症例画像に対して診断された疾患であるか、読影者190により下された診断結果が示す疾患であるかが異なる。医用情報処理装置110は、S932において算出した誤診情報を読影者端末150に送信する(S934)。読影者端末150は、S918と同様に誤診情報を表示する(S936)。
図10は、S908における医用情報処理装置110の処理フローの一例を示す。一致度算出部250は、読影対象画像の画像特徴量を算出する(S1002)。なお、画像特徴量とは、異常陰影の円形度、濃度、及び大きさを含んでよい。なお、異常陰影とは、被検者を撮像した画像における患部の画像或いは患部と疑われる部位の画像であってよい。
一致度算出部250は、読影対象画像が含む異常陰影と、医学情報データベース130又は症例データベース140の少なくとも一方が格納している症例画像が含む異常陰影との間の画像特徴量の一致度を算出する(S1004)。そして、症例画像選択部220は、読影対象画像が含む異常陰影と予め定められた一致度より高い一致度で一致する異常陰影を含む症例画像を選択する(S1006)。
このとき、症例画像選択部220は、選択した症例画像が参照された場合に、頻度情報を算出する(S1008)。なお、ここで算出する頻度情報は、図8の誤診情報820に関連して説明した誤診確率であってよい。そして、症例画像選択部220は、S1008において算出した頻度情報が予め定められた頻度より小さい症例画像を、読影者端末150に送信すべき類似症例画像として選択する(S1010)。
図11は、医用情報処理装置110が初期診断結果を取得した後の処理フローの一例を示す。診断結果取得部200は、読影者端末150において初期診断として診断された疾患を取得する(S1102)。なお、診断結果取得部200は、読影者端末150から直接疾患を取得してもよいし、診断結果データベース145等に格納されている疾患を取得してもよい。
そして、指標算出部280は、S1102において取得された疾患に対する特異度、陽性予測値、陰性予測値、及び正診率を算出する(S1104)。なお、指標算出部280は、図6に関連して説明した、診断結果データベース145が格納しているデータに基づいて、初期診断を下した読影者190毎に特異度、陽性予測値、陰性予測値、及び正診率を算出することができる。
信頼度算出部265は、S1104において算出された特異度、陽性予測値、陰性予測値、及び正診率に基づいて信頼度を算出する(S1106)。具体的には、信頼度算出部265は、特異度、陽性予測値、陰性予測値、及び正診率の大きさに応じた信頼度を算出する。例えば、信頼度算出部265は、特異度、陽性予測値、陰性予測値、及び正診率のそれぞれに対して予め定められた重み係数を、S1104において指標算出部280が算出した特異度、陽性予測値、陰性予測値、及び正診率にそれぞれ乗じた値の合計値を、信頼度として算出してよい。
他者診断判断部270は、他者に診断を依頼するか否かを判断する(S1108)。なお、他者診断判断部270は、S1106において算出された信頼度が予め定められた値より小さい場合に、他者に診断を依頼する旨を判断する。
他者に診断を依頼する旨を判断した場合には、診断者選択部275は、確定診断において初期診断と異なる診断結果が得られる確率が予め定められた値より高い疾患を特定する(S1110)。具体的には、他者診断判断部270は、初期診断を下した読影者190、初期診断結果、及び初期診断結果と異なる確定診断結果に対応づけて診断結果データベース145がより高い頻度を示す件数を格納している確定診断結果が示す疾患を特定する。
そして、診断者選択部275は、初期診断を下した読影者190以外の読影者190のそれぞれのについて、S1110において特定した疾患に対する特異度、陽性予測値、陰性予測値、および正診率を算出する(S1112)。なお、診断者選択部275は、図6に関連して説明した、診断結果データベース145が格納しているデータに基づいて、読影者190毎に特異度、陽性予測値、陰性予測値、及び正診率を算出することができる。
診断者選択部275は、S1112において算出した特異度、陽性予測値、陰性予測値、および正診率の少なくとも一つに基づいて、診断を依頼すべき他の読影者190を選択する(S1114)。このとき、診断者選択部275は、S1106と同様にして、特異度、陽性予測値、陰性予測値、及び正診率の大きさに応じた信頼度を読影者190毎に算出してよい。例えば、診断者選択部275は、特異度、陽性予測値、陰性予測値、及び正診率のそれぞれに対して予め定められた重み係数を、S1104において指標算出部280が算出した特異度、陽性予測値、陰性予測値、及び正診率にそれぞれ乗じた値の合計値を、読影者190毎に算出してよい。そして、診断者選択部275は、当該合計値がより高い読影者190を、診断を依頼すべき他の読影者190として選択してよい。
そして、出力部210は、診断者選択部275が選択した診断者を特定する情報を読影者端末150に送信する(S1116)。なお、S1114において、診断者選択部275が、一例として陰性予測値に対する重み計数を他の指標より大きくして算出したとする。この場合に結果として診断者選択部275が選択した他の読影者190が、S1110において特定された疾患について陰性であると診断したとすると、当該疾患について陰性である確率を高めることができる。このように、医用情報処理システム100によると、全体として信頼性をより高めることができる読影者190の組を適切に選択することができる。
図12は、医用情報処理装置110が読影者端末150に表示させる表示内容の一例を示す。医用情報処理装置110は、信頼度領域1210及び推奨依頼者領域1220を含むウィンドウ1200を、読影者端末150に表示させる。医用情報処理装置110は、複数の疾患名のそれぞれに対応づけられた総合的な信頼度を示す総合信頼度を、信頼度領域1210に表示させる。ここでいう総合信頼度とは、S1106において信頼度算出部265が算出した信頼度であってよい。なお、医用情報処理装置110は、診断結果取得部200が取得した疾患の他に、他診断結果特定部260が特定した他の診断結果に対して信頼度算出部265が算出した総合信頼度を、信頼度領域1210に表示させてよい。
また、医用情報処理装置110は、S1114において診断者選択部275が選択した複数の他の読影者190を、推奨依頼者として推奨依頼者領域1220に表示させてよい。また、医用情報処理装置110は、それぞれの推奨依頼者に対応づけて依頼ボタン1221、1223、及び、1224を推奨依頼者領域1220に表示させてよい。読影者端末150は、依頼ボタン1221、1223、及び1224がマウス操作等によりクリックされると、対応づけられた推奨依頼者に診断を依頼する旨を医用情報処理装置110に送信する。そして、医用情報処理装置110は、読影者端末150から受信した推奨依頼者に、診断を依頼する。
図13は、医用情報処理装置110が読影者端末150に表示させる疾患情報の一例を示す。医用情報処理装置110は、S922において読影者端末150から受信したリンク先情報を受信した場合に、当該リンク先情報が示すリンク先として医学情報データベース130が格納しているデータを読み出して、重要ポイント領域1310、症例画像領域1320、鑑別症例画像領域1330、及び詳細解説領域1340を含む疾患情報ウィンドウ1300を読影者端末150に表示させる。
医学情報データベース130は、注意すべき重要ポイントを含む重要ポイントデータを格納しており、医用情報処理装置110は医学情報データベース130が格納している重要ポイントデータを読み出して、重要ポイント領域1310に表示させるべき表示データを生成して、読影者端末150に送信する。また、医学情報データベース130は、症例画像1321−1324を格納しており、医用情報処理装置110は医学情報データベース130が格納している症例画像1321−1324を読み出して、症例画像領域1320に表示させるべき表示データを生成して、読影者端末150に送信する。
また、医学情報データベース130は、類似する陰影を呈示する他の疾患の症例画像1331−1335を格納しており、医用情報処理装置110は医学情報データベース130が格納している症例画像1331−1335を読み出して、鑑別症例画像領域1330に表示させるべき表示データを生成して、読影者端末150に送信する。また、医学情報データベース130は、疾患の概念、病理所見、画像から所見する場合の所見ポイント等を含む詳細な解説データを含む詳細解説データを格納しており、医用情報処理装置110は医学情報データベース130が格納している詳細解説データを読み出して、詳細解説領域1340に表示させるべき表示データを生成して、読影者端末150に送信する。
なお、疾患情報ウィンドウ1300に表示された内容は、読影者190のマウス操作等により選択された領域の内容を電子的にコピー可能となっており、診断レポート入力ウィンドウ730にコピーした内容を、マウス操作等により入力することができる。例えば、画像1321−1324の下に表示された「○□がみられる」のような表示内容をマウス操作によってクリック又は選択すると、その内容が読影者端末150のメモリにコピーされ、コピーされた内容をマウス操作等により診断レポート入力ウィンドウ730に容易に入力することができる。
以上説明したように、医用情報処理システム100によると、読影者190による診断時に誤診情報を適切に提供することができるので、診断の信頼度が高まることを期待することができる。また、医用情報処理システム100によると、医学情報データベース130が格納している情報及び症例データベース140が格納している診断結果を利用することができるので、入力ミスが生じる確率が低減することが期待できる。また、読影者190が診断を下した後においても、読影者190による読影結果に応じた適切な他の読影者190を推奨することができるので、全体として診断結果の信頼性を高めることが期待できる。
図14は、医用情報処理装置110及び診断支援情報データベース120をコンピュータ等の電子情報処理装置で構成した場合のハードウェア構成の一例を示す。医用情報処理装置110及び診断支援情報データベース120は、CPU周辺部と、入出力部と、レガシー入出力部とを備える。CPU周辺部は、ホスト・コントローラ1582により相互に接続されるCPU1505、RAM1520、グラフィック・コントローラ1575、及び表示装置1580を有する。入出力部は、入出力コントローラ1584によりホスト・コントローラ1582に接続される通信インターフェイス1530、ハードディスクドライブ1540、及びCD−ROMドライブ1560を有する。レガシー入出力部は、入出力コントローラ1584に接続されるROM1510、フレキシブルディスク・ドライブ1550、及び入出力チップ1570を有する。
ホスト・コントローラ1582は、RAM1520と、高い転送レートでRAM1520をアクセスするCPU1505、及びグラフィック・コントローラ1575とを接続する。CPU1505は、ROM1510、及びRAM1520に格納されたプログラムに基づいて動作して、各部の制御をする。グラフィック・コントローラ1575は、CPU1505等がRAM1520内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得して、表示装置1580上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ1575は、CPU1505等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
入出力コントローラ1584は、ホスト・コントローラ1582と、比較的高速な入出力装置であるハードディスクドライブ1540、通信インターフェイス1530、CD−ROMドライブ1560を接続する。ハードディスクドライブ1540は、CPU1505が使用するプログラム、及びデータを格納する。通信インターフェイス1530は、ネットワーク通信装置1598に接続してプログラムまたはデータを送受信する。CD−ROMドライブ1560は、CD−ROM1595からプログラムまたはデータを読み取り、RAM1520を介してハードディスクドライブ1540、及び通信インターフェイス1530に提供する。
入出力コントローラ1584には、ROM1510と、フレキシブルディスク・ドライブ1550、及び入出力チップ1570の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM1510は、医用情報処理装置110及び診断支援情報データベース120が起動時に実行するブート・プログラム、あるいは医用情報処理装置110及び診断支援情報データベース120のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フレキシブルディスク・ドライブ1550は、フレキシブルディスク1590からプログラムまたはデータを読み取り、RAM1520を介してハードディスクドライブ1540、及び通信インターフェイス1530に提供する。入出力チップ1570は、フレキシブルディスク・ドライブ1550、あるいはパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を接続する。
CPU1505が実行するプログラムは、フレキシブルディスク1590、CD−ROM1595、またはICカード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。記録媒体に格納されたプログラムは圧縮されていても非圧縮であってもよい。プログラムは、記録媒体からハードディスクドライブ1540にインストールされ、RAM1520に読み出されてCPU1505により実行される。CPU1505により実行されるプログラムは、医用情報処理装置110を、図1から図13に関連して説明した診断結果取得部200、診断結果入力部205、出力部210、症例画像選択部220、診断画像取得部230、参考症例画像特定部240、頻度情報更新部245、一致度算出部250、他診断結果特定部260、信頼度算出部265、他者診断判断部270、診断者選択部275、及び指標算出部280として機能させ、診断支援情報データベース120を、図1から図13に関連して説明した診断支援情報データベース120として機能させる。
以上に示したプログラムは、外部の記憶媒体に格納されてもよい。記憶媒体としては、フレキシブルディスク1590、CD−ROM1595の他に、DVDまたはPD等の光学記録媒体、MD等の光磁気記録媒体、テープ媒体、ICカード等の半導体メモリ等を用いることができる。また、専用通信ネットワークあるいはインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスクまたはRAM等の記憶装置を記録媒体として使用して、ネットワークを介したプログラムとして医用情報処理装置110及び診断支援情報データベース120に提供してもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。