JP5337590B2 - インクジェット記録用処理液、インクジェット記録用処理液の製造方法及びインクジェット記録方法。 - Google Patents

インクジェット記録用処理液、インクジェット記録用処理液の製造方法及びインクジェット記録方法。 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェット記録用処理液、インクジェット記録用処理液の製造方法及びインクジェット記録方法に関する。特に、インクの吐出により形成された画像に対し、確実かつ容易に識別性を付与できるインクジェット記録用処理液及びその製造方法及びそれを用いたインクジェット記録方法に関する。
従来、証券や紙幣といった本来複写等されるべきでない特定原稿の複写等が問題となっている。
そこで、かかる特定原稿の複写等を抑制すべく、形成画像に対して肉眼では識別しにくい特定パターンを形成して、当該複写等が行われた画像形成装置を特定できるようにする技術が用いられている(例えば、特許文献1)。
すなわち、特許文献1には、出力画像信号に、人間の目には識別しにくい特定パターンを付加し、当該特定パターンを、特にイエローの色成分にて形成する画像処理装置が開示されている。
特開平4−294682号公報(特許請求の範囲)
しかしながら、特許文献1の画像処理装置では、特定パターンを形成するためのインクが常に消費されることとなり、その分コストが高くなるという問題があった。
また、かかる特定パターンを読み取るためには、形成画像を色分解して読み取る所定の画像読み取り手段が必要であり、特定画像を複写等した画像形成装置の特定に手間がかかるという問題もあった。
そこで、本発明者は、鋭意検討した結果、インクジェット記録用処理液に対して、識別用微粒子を含有させるとともに、かかる処理液によって、インクの吐出により形成された画像を処理することにより、形成画像に対して確実かつ容易に識別性を付与できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の目的は、インクの吐出により形成された画像に対し、確実かつ容易に識別性を付与できるインクジェット記録用処理液、その製造方法及びそれを用いたインクジェット記録方法を提供することにある。
本発明によれば、インクを吐出した後に、画像が形成された部分に対して塗布するインクジェット記録用処理液であって、識別用微粒子を含み、識別用微粒子が、その表面に、文字、記号及び図形からなる群より選択される少なくとも一つを含む標識を刻印されてなることを特徴とするインクジェット記録用処理液が提供され、上述した問題を解決することができる。
すなわち、本発明のインクジェット記録用処理液であれば、識別用微粒子を含むことから、かかる処理液を用いて、インクの吐出により形成された画像を処理することにより、形成画像に対し、確実かつ容易に識別性を付与することができる。
より具体的には、処理液が識別用微粒子を含むことから、画像形成に用いられた処理液の出所や品番を、確実かつ容易に識別することができる。
これにより、かかる処理液が搭載されている画像形成装置を識別することができることとなるため、結果として、かかる画像形成装置にて形成された形成画像の出所を、確実かつ容易に識別することができる。
したがって、証券や紙幣の複写等に悪用された画像形成装置の特定、ひいては、悪用した人物の特定に、効果的に寄与することができる。
また、本発明のインクジェット記録用処理液を構成するにあたり、識別用微粒子の主成分が、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル樹脂及びエポキシ樹脂から選択される少なくとも一種の樹脂であることが好ましい。
このように構成することにより、識別用微粒子の表面における標識の視認性を、より向上させることができる。
また、本発明のインクジェット記録用処理液を構成するにあたり、識別用微粒子の形状を平板状とするとともに、平面積を25〜225μm2の範囲内の値とし、厚さを2〜30μmの範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、識別用微粒子の表面における標識の視認性を、さらに向上させることができる。
また、本発明のインクジェット記録用処理液を構成するにあたり、識別用微粒子の含有量を、インクジェット記録用処理液の全体量を100重量%としたときに、0.1〜8重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、識別用微粒子による形成画像への影響を十分に抑制しつつ、識別性を効果的に発揮させることができる。
また、本発明のインクジェット記録用処理液を構成するにあたり、識別用微粒子が、イエロー色の顔料を含有することが好ましい。
このように構成することにより、識別用微粒子による形成画像への影響を、さらに抑制することができる。
また、本発明のインクジェット記録用処理液を構成するにあたり、識別用微粒子の密度を、インクジェット記録用インクに含まれる顔料分散微粒子の密度よりも小さくすることが好ましい。
このように構成することにより、形成画像の表面における識別用微粒子の存在量を増加させて、識別用微粒子の表面における標識の視認性を、さらに向上させることができる。
また、本発明のインクジェット記録用処理液を構成するにあたり、インクジェット記録用処理液が、金属塩を含むとともに、その含有量を、インクジェット記録用処理液の全体量を100重量%としたときに、1〜20重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、記録媒体上に吐出されたインク中における顔料分散微粒子の凝集を、効果的に促すことができる。
また、本発明の別の態様は、インクを吐出した後に、画像が形成された部分に対して塗布するインクジェット記録用処理液の製造方法であって、下記工程(a)〜(c)を含むことを特徴とするインクジェット記録用処理液の製造方法である。
(a)樹脂を主成分とする平板状物に対し、金型を用いて、文字、記号及び図形からなる群より選択される少なくとも一つを含む標識を、複数刻印する工程
(b)刻印がなされた平板状物を裁断して、複数の識別用微粒子を得る工程
(c)得られた識別用微粒子を、分散媒に対して分散させ、インクジェット記録用処理液を得る工程
すなわち、本発明のインクジェット記録用処理液の製造方法であれば、工程(a)及び(b)を含むことから、形成画像に対し、確実かつ容易に識別性を付与できるインクジェット記録用処理液を、効率的に製造することができる。
また、本発明のさらに別の態様は、インクジェット記録方法であって、下記工程(A)〜(B)を含むことを特徴とするインクジェット記録方法である。
(A)記録媒体に対して、顔料分散微粒子を含有するインクジェット記録用インクを吐出し、画像を形成する工程
(B)記録媒体上における画像が形成された部分に対して、識別用微粒子を含むインクジェット記録用処理液を塗布する工程
すなわち、本発明のインクジェット記録方法であれば、工程(A)及び(B)を含むことから、形成画像に対し、確実かつ容易に識別性を付与することができる。
図1は、形成画像中における識別用微粒子を説明するために供する図である。 図2は、識別用微粒子の態様を説明するために供する図である。 図3(a)〜(b)は、平板状の識別用微粒子の態様を説明するために供する図である。 図4(a)〜(c)は、識別用微粒子及び顔料分散微粒子の密度と、標識の視認性と、の関係を説明するために供する図である。 図5(a)〜(c)は、標識の刻印工程及び裁断工程を説明するために供する図である。 図6は、インクジェット記録装置を説明するために供する図である。 図7(a)〜(b)は、インクジェットヘッドにおけるドット形成部を説明するために供する図である。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、インクを吐出した後に、画像が形成された部分に対して塗布するインクジェット記録用処理液であって、識別用微粒子を含み、識別用微粒子が、その表面に、文字、記号及び図形からなる群より選択される少なくとも一つを含む標識を刻印されてなることを特徴とするインクジェット記録用処理液である。
以下、第1の実施形態としてのインクジェット記録用処理液について、構成要件ごとに具体的に説明する。
1.識別用微粒子
本発明のインクジェット記録用処理液は、識別用微粒子を含むことを特徴とする。
この理由は、識別用微粒子を含む処理液を用いて、インクの吐出により形成された画像を処理することにより、形成画像に対し、確実かつ容易に識別性を付与することができるためである。
すなわち、処理液が識別用微粒子を含むことから、画像形成に用いられた処理液の出所や品番を、確実かつ容易に識別することができる。
これにより、かかる処理液が搭載されている画像形成装置を識別することができることとなるため、結果として、かかる画像形成装置にて形成された形成画像の出所を、確実かつ容易に識別できることになる。
より具体的には、図1に示すように、マイクロスコープ顕微鏡等を用いて、形成画像中(ドット40´a〜c中)に存在している、例えば、標識51a等を有した識別用微粒子50aを直接的に確認することで、確実かつ容易に、処理液の出所や品番を確認することができる。
したがって、本発明のインクジェット記録用処理液であれば、証券や紙幣の複写等に悪用された画像形成装置の特定、ひいては、悪用した人物の特定に、効果的に寄与することができる。
なお、本発明における「識別性」とは、通常の認識力をもって観察した場合に、特定の識別用微粒子と、その他の識別用微粒子と、が混同されることなく、互いに別の識別用微粒子であると認識される程度の識別性を意味する。
したがって、本発明における識別用微粒子は、処理液の出所や品番を特定することができる微粒子を意味する。
(1)標識
まず、本発明における識別用微粒子は、識別性を有する必要がある。
より具体的には、マイクロスコープ顕微鏡を用いて、倍率1000〜2000倍の範囲にて形成画像を観察した場合に、好適に発揮される識別性を有する必要がある。
かかる識別性を発揮させる態様としては、識別用微粒子が、その表面に、文字、記号及び図形(模様を含む)からなる群より選択される少なくとも一つを含む標識を刻印された態様であることを特徴とする。
この理由は、かかる態様であれば、形成画像の出所を、より確実かつ容易に識別することができるためである。
すなわち、図2に例示するように、文字、記号及び図形51aであれば、単独でも、あるいは、これらの組み合わせであっても、識別性を有する標識を容易に構成することができるためである。
また、かかる標識を付するにあたり、図2に示すように、刻印という態様を採ることにより、最大径がマイクロメートルオーダーである識別用微粒子に対して、効率的に標識を付することができるためである。
なお、標識のサイズとしては、識別用微粒子に対して付すことができる範囲であり、かつ、マイクロスコープ顕微鏡を用いて確認できる範囲であれば、特に限定されるものではない。
また、識別性を発揮させるその他の態様としては、例えば、識別用微粒子の立体形状自体を標識とする態様や、識別用微粒子の表面に、文字、記号及び図形等を印字する方法等が挙げられる。
(2)形状
また、識別用微粒子の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、平板状、直方体状、球状及び多面体状等とすることができる。
また、その最大径は、標識の視認性と、形成画像への影響等と、のバランスを両立させる観点から、5〜15μmの範囲内の値とすることが好ましく、5〜10μmの範囲内の値とすることがより好ましい。
なお、最大径とは、識別用微粒子に外接する円の直径を意味し、かかる最大径は、マイクロスコープ顕微鏡と、画像処理装置と、を用いて測定することができる。
また、上述した中でも、特に好ましい形状としては、平板状が挙げられる。
この理由は、識別用微粒子の形状が平板状であれば、識別用微粒子の表面における標識の視認性を、より向上させることができるためである。
すなわち、平板状であれば、識別性を有する標識を、その平面部分に対し、より効率的に付することができ、かつ、標識が付された平面部分を選択的に形成画像の表面側に配向させることができるためである。
また、表裏の平面部分の両方に対して識別性を有する標識を付することにより、標識が付された平面部分を、さらに確実に、形成画像の表面側に配向させることができるためである。
また、識別用微粒子の形状を平板状とした場合、平面部分の面積を25〜225μm2の範囲内の値とするとともに、厚さを2〜30μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、平面部分の面積が25μm2未満の値となると、当該平面部分に対し、識別性のある標識を付することが困難となる場合があるためである。一方、平面部分の面積が225μm2を超えた値となると、インクジェットヘッドを用いて処理液を吐出させる場合には、目詰まりが生じやすくなったり、形成画像への影響が過度に大きくなったりする場合があるためである。
また、厚さが2μm未満の値となると、識別性のある標識を刻印等によって付することが困難となったり、処理液中で過度に変形しやすくなったりする場合あるためである。一方、厚さが30μmを超えた値となると、標識が付された平面部分を選択的に形成画像の表面側に配向させることが困難となるとなる場合があるためである。
したがって、識別用微粒子の形状を平板状とした場合、平面部分の面積を25〜150μm2の範囲内の値とし、厚さを2.5〜20μmの範囲内の値とすることがより好ましく、25〜100μm2の範囲内の値とし、3〜10μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、識別用微粒子の形状を平板状とした場合におけるその平面形状は、特に限定されるものではなく、図3(a)〜(b)に示すように、長方形50a´及びひし形50a´´等、種々の形状を採ることができる。
(3)組成
(3)−1 主成分
また、識別用微粒子の構成材料における主成分としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及び光硬化性樹脂等を用いることができる。
この中でも、特に熱可塑性樹脂とすることが好ましいく、より具体的には、ポリエステル樹脂またはスチレン−アクリル樹脂とすることが好ましい。
この理由は、これらの樹脂であれば、識別用微粒子の表面における視認性を、さらに向上させることができるためである。
すなわち、これらの樹脂であれば、熱可塑性樹脂であることから、加熱した金型等を用いることにより、識別性を有する標識を明確かつ容易に刻印することができるためである。
また、これらの樹脂であれば、インクジェット記録用インクの分散媒に対する分散性に優れる一方で、分散媒に対して難溶性を示すためである。
なお、かかる熱可塑性樹脂のガラス転移点としては、40〜60℃の範囲内の値とすることが好ましく、45〜50℃の範囲内の値とすることがより好ましい。
また、かかる熱可塑性樹脂の融点としては、100〜150℃の範囲内の値とすることが好ましく、120〜140℃の範囲内の値とすることがより好ましい。
また、ガラス転移点及び融点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定することができる。
また、熱硬化性樹脂を使用する場合は、例えば、エポキシ樹脂を用いることが好ましい。
すなわち、エポキシ樹脂であれば、プレポリマー及び硬化剤を混合した状態で、識別性を有する標識を容易に刻印することができる一方で、その後、熱硬化することで、優れた耐熱性を発揮させることができるためである。
(3)−2 顔料
また、識別用微粒子が、イエロー色の顔料を含有することが好ましい。
この理由は、このように構成することにより、識別用微粒子による形成画像への影響を、さらに抑制することができるためである。
すなわち、識別用微粒子の色を、イエロー色とすることで、肉眼にて形成画像を見た場合における識別用微粒子による形成画像への影響を、さらに抑制することができるためである。
なお、イエロー色顔料の含有量は、識別用微粒子の全体量を100重量%としたときに、3〜10重量%の範囲内の値とすることが好ましく、4〜7重量%の範囲内の値とすることがより好ましい。
また、イエロー色顔料の種類については、例えば、顔料分散微粒子の項において例示する。
なお、顔料の他に、帯電制御剤などの導電性物質を加えることも好ましい。
(4)密度
また、識別用微粒子の密度を、インクジェット記録用インクに含まれる顔料分散微粒子の密度よりも小さくすることが好ましい。
この理由は、このように構成することにより、形成画像の表面における識別用微粒子の存在量を増加させて、識別用微粒子の表面における標識の視認性を、さらに向上させることができるためである。
すなわち、図4(a)〜(c)に示すように、識別用微粒子の密度が、顔料分散微粒子の密度よりも大きくなると、記録媒体1に対してインクが吐出され、かつ、その上に処理液が塗布された際に、かかるインク及び処理液の混合液40の中で、識別用微粒子50aが顔料分散微粒子41に埋もれやすくなり、ひいては、識別用微粒子50aの表面における標識の視認性が過度に低下する場合があるためである。一方、識別用微粒子の密度が過度に小さくなると、識別用微粒子を処理液中に均一に分散させることが困難となる場合がある。
したがって、顔料分散微粒子の密度にもよるが、一般的には、識別用微粒子の密度を0.5〜1.5g/cm3の範囲内の値とすることが好ましく、0.8〜1.2g/cm3の範囲内の値とすることがより好ましい。
(5)含有量
また、識別用微粒子の含有量を、インクジェット記録用処理液の全体を100重量%としたときに、0.1〜8重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、識別用微粒子の含有量をかかる範囲とすることにより、識別用微粒子による形成画像への影響を十分に抑制しつつ、識別性を効果的に発揮させることができるためである。
すなわち、識別用微粒子の含有量が0.1重量%未満の値となると、形成画像の表面における識別用微粒子の存在量が過度に少なくなって、十分な識別性を発揮させることが困難となる場合があるためである。一方、識別用微粒子の含有量が8重量%を超えた値となると、形成画像の表面における識別用微粒子の存在量が過剰となって、識別用微粒子による形成画像への影響を十分に抑制することが困難となる場合があるためである。
したがって、識別用微粒子の含有量を、インクジェット記録用処理液の全体量を100重量%としたときに、1〜7重量%の範囲内の値とすることがより好ましく、3〜6重量%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
2.分散媒
また、識別用微粒子を分散させるための分散媒としては、水と、従来公知のインクジェット記録用処理液において使用される種々の水溶性有機溶剤と、の混合液を用いることができる。
ここで、水溶性有機溶剤としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類、アセトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類、グリセリン、そしてエチレングリコールメチル(またはエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(またはエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(またはエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、トリエタノールアミン、スルホラン、ジメチルサルフォキサイド等が挙げられる。
なお、水と、水溶性有機溶媒と、の混合比(重量)は、水:水溶性有機溶媒=50:50〜80:20の範囲内の値とすることが好ましく、60:40〜70:30の範囲内の値とすることがより好ましい。
3.金属塩
また、インクジェット記録用処理液が、金属塩を含むことが好ましい。
この理由は、インクジェット記録用処理液が金属塩を含むことにより、記録媒体上に吐出されたインク中における顔料分散微粒子の凝集を、効果的に促すことができるためである。
これにより、記録媒体上でインク液滴が連なるビーディング現象や、色境界でインクが混じり合うブリーディング現象の発生を効果的に抑制することができるためである。
また、金属塩における金属イオンとしては、K+、Na+、Li+、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Zn2+、Ba2+、Fe2+、Zr2+、Al3+、Fe3+、Cr3+、Zr3+及びZr4+等が挙げられる。
一方、金属塩における陰イオンとしては、Cl-、NO3 -、I-、Br-、ClO3 -、CH3COO-、F-、SO4 2-及びSO3 2-等が挙げられる。
また、金属塩の含有量を、インクジェット記録用処理液の全体量を100重量%としたときに、1〜20重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、金属塩の含有量をかかる範囲とすることにより、記録媒体上に吐出されたインク中における顔料分散微粒子の凝集を、より効果的に促すことができるためである。
すなわち、金属塩の含有量が1重量%未満の値となると、インク中の顔料分散体を十分に凝集させることが困難となる場合があるためである。一方、金属塩の含有量が20重量%を超えた値となると、インクジェット記録用処理液中で、識別用微粒子が凝集しやすくなったり、金属塩が析出しやすくなったりする場合があるためである。
したがって、金属塩の含有量を、インクジェット記録用処理液の全体量を100重量%としたときに、3〜15重量%の範囲内の値とすることがより好ましく、10〜15重量%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、さらに凝集補助剤を含むことも好ましい。
この理由は、凝集補助剤であれば、分子量が比較的大きいことから、金属塩との相互作用により、インク像の内部凝集力を効果的に高めることができるためである。
かかる凝集補助剤としては、例えば、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂を用いることが好ましい。
4.界面活性剤
また、インクジェット記録用処理液に対し、界面活性剤を含有させることも好ましい。
この理由は、界面活性剤を含有させることで、処理液中における識別用微粒子の分散性を、容易に調節することができるためである。
かかる界面活性剤としては、例えば、多環フェノールエトキシレート等の特殊フェノール型非イオン界面活性剤、または、グリセライトのエチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコールオレート、ポリオキシアルキレンタロエート、ソルビタンラウリルエステル、ソルビタンオレイルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンオレイルエステル等のエステル型非イオン界面活性剤、または、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアマイド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアマイド等のアマイド型非イオン界面活性剤、または、アセチレングリコール及びそのエチレンオキサイド付加物、または、アルコールサルフェートナトリウム塩、高級アルコールサルフェートナトリウム塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩、アルキルベンゼンスルフォン酸ナトリウム塩等の陰イオン界面活性剤、または、モノ長鎖アルキルカチオン、ジ長鎖アルキルカチオン、アルキルアミンオキサイド等の陽イオン界面活性剤、または、ラウリルアミドプロピル酢酸ベタイン、ラウリルアミノ酢酸ベタイン等の両性界面活性剤等を挙げることができ、これらの界面活性剤を単独或いは混合したものを用いることができる。
なお、これらの界面活性剤の添加量としては、インクジェット記録用処理液の全体量を100重量%としたときに、0.1〜5重量%の範囲内の値とすることが好ましく、0.2〜1重量%の範囲内とすることがより好ましい。
5.酸化防止剤
また、インクジェット記録用処理液に対し、酸化防止剤を含有させることも好ましい。
この理由は、酸化防止剤を含有させることで、処理液の保存安定性及び吐出安定性をより向上させることができるためである。
かかる酸化防止剤としては、例えば、アルキルフェノール系化合物、フェニレンジアミン等のアミン系化合物、ヒンダードフェノール系化合物、ヒドロキノン系化合物、ヒドロキシルアミン系化合物などが挙げられる。ヒンダードフェノール系化合物は長期保存を目的とした酸化防止剤として優れ、酸化生成物がさして着色しないことからジブチルヒドロキシトルエン(BHT)やブチルヒドロキシアニソール(BHA)等が好ましい。また、重合禁止剤として用いられ、急速短期の酸化防止機能に優れるフェノール系化合物のうちハイドロキノン、ガレート等のフェノール性OHを持った化合物等を用いても良い。またそれらを適宜、併用することも可能である。
なお、酸化防止剤の添加量は使用する酸化防止剤、使用環境によって異なるが、インクジェット記録用処理液の全体量を100重量%としたときに、0.01〜1重量%添加することが好ましい。
6.その他の添加剤
また、上述した組成以外にも、必要に応じて、粘度調整剤、pH調整剤、防腐防カビ剤等の各種添加剤を含有させることができる。
なお、処理液の粘度としては、1〜30mPa・sの範囲内の値とすることが好ましく、処理液のpHとしては、5〜9の範囲内の値とすることが好ましい。
7.インク
また、本発明の処理液とともに用いられるインクジェット記録用インクとしては、特に限定されるものではなく、従来公知のインクを用いることができる。
まず、インクは、顔料を結着樹脂中に分散させてなる顔料分散微粒子を含むことが好ましい。
このとき好適に用いられる顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー74、93、95、109、110、120、128、138、139、151、154、155、173、180、185、193、C.I.ピグメントオレンジ34、36、43、61、63、71、C.I.ピグメントレッド122、202、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントバイオレット19、23、33、C.I.ピグメントブラック7等を挙げることができる。
また、顔料分散微粒子における顔料の含有量は、顔料分散微粒子の全体量に対して、40〜60重量%の範囲内の値とすることが好ましく、45〜50重量%の範囲内の値とすることがより好ましい。
なお、顔料の替わりに染料を使用することもできる。
かかる染料としては、直接染料、酸性染料、反応染料、分散染料、建染染料等が挙げられる。
また、顔料分散微粒子に用いられる結着樹脂としては、例えば、スチレン−アクリル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂及びビニル系樹脂等が挙げられる。
また、顔料分散微粒子の体積平均粒径としては、50〜200nmの範囲内の値とすることが好ましく、70〜170nmの範囲内の値とすることが好ましい。
また、顔料分散微粒子の密度としては、識別用微粒子の項において既に説明したように、顔料分散微粒子の密度を、識別用微粒子の密度よりも大きくすることが好ましい。
より具体的には、識別用微粒子の密度にもよるが、一般的には、顔料分散微粒子の密度を0.7〜1.5g/cm3の範囲内の値とすることが好ましく、0.8〜1.2g/cm3の範囲内の値とすることがより好ましい。
また、顔料分散微粒子の含有量としては、インクジェット記録用インクの全体量を100重量%としたときに、5〜30重量%の範囲内の値とすることが好ましく、7〜20重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
なお、インクの分散媒や添加物については、識別用微粒子及び金属塩を除いて、基本的に処理液におけるのと同様に構成することができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、インクを吐出した後に、画像が形成された部分に対して塗布するインクジェット記録用処理液の製造方法であって、下記工程(a)〜(c)を含むことを特徴とするインクジェット記録処理液の製造方法である。
(a)樹脂を主成分とする平板状物に対し、金型を用いて、文字、記号及び図形からなる群より選択される少なくとも一つを含む標識を、複数刻印する工程
(b)刻印がなされた平板状物を裁断して、複数の識別用微粒子を得る工程
(c)得られた識別用微粒子を、分散媒に対して分散させ、インクジェット記録用処理液を得る工程
以下、第1の実施形態と異なる点を中心に、第2の実施形態としてのインクジェット記録用インクの製造方法について、具体的に説明する。
1.工程(a)
工程(a)は、樹脂を主成分とする平板状物に対し、金型を用いて、文字、記号及び図形からなる群より選択される少なくとも一つを含む標識を、複数刻印する工程である。
すなわち、工程(a)では、まず、押し出し成型等により、樹脂を主成分とする平板状物を作成する。かかる平板状物は、厚さを2〜30μmの範囲内の値とすることが好ましく、イエロー色の顔料を加えて溶融混練してあることが、より好ましい。
次いで、得られた平板状物の表面に対し、金型を用いて、文字、記号及び図形からなる群より選択される少なくとも一つを含む標識を、複数刻印する。このとき用いる金型には、同一もしくは異なった複数の標識が、凸状あるいは凹状に形成してあることが好ましい。かかる凸状あるいは凹状部分の高さ(あるいは深さ)は、1〜15μmの範囲内の値とすることが好ましく、1〜6μmの範囲内の値とすることがより好ましい。
また、金型の材質としては、銅、鉄及びアルミ等を用いることが好ましい。
また、平板状物に対して、複数の標識を一度に刻印することが好ましく、このとき、一度に刻印される標識の数としては、15000〜120000個の範囲内の値とすることが好ましい。より具体的には、図5(a)に例示するように、縦方向10〜300個及び横方向150〜400個に標識の型61を並べた長方形型の金型60を用いて刻印し、複数の標識51aが刻印された平板状物52a´を得ることが、後の裁断工程の効率化に寄与することから好ましい。
さらに、金型による刻印を行う際に、金型を加熱することが好ましい。
この理由は、金型を加熱することにより、特に熱可塑性樹脂を主成分とする平板状物に対する標識の刻印を、より安定的に行うことができるためである。
2.工程(b)
次いで、工程(b)は、刻印がなされた平板状物を裁断して、複数の識別用微粒子を得る工程である。
すなわち、工程(b)は、図5(c)に示すように、工程(a)で得られた複数の標識が刻印されている平板状物52a´を、一つ一つの標識51aごとに裁断して、複数の識別用微粒子50aを得る工程である。
このとき用いる裁断方法としては、カッター、ソニックカッター、レーザー及び水等を用いた従来公知の裁断方法を用いることができる。
中でも、特に好ましい裁断方法としては、カッターが挙げられる。
3.工程(c)
最後の工程(c)は得られた識別用微粒子を、分散媒に対して分散させ、インクジェット記録用処理液を得る工程である。
すなわち、工程(c)は、得られた識別用微粒子と、水と、グリセリン等の水溶性溶剤と、塩化カルシウム等の金属塩と、アセチレングリコール・ポリエチレンオキサイド付加物等の界面活性剤等とを、混合した後、濾過等を行い、インクジェット記録用処理液を得る工程である。
なお、本発明のインクジェット記録用処理液の製造方法であれば、工程(a)及び(b)を含むことから、識別性に優れたインクジェット記録用処理液を効率的に製造することができる。
4.インクの製造方法
また、インクジェット記録用インクの製造方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の製造方法を用いることができる。
以下、インクの製造方法について、一例を挙げて説明する。
すなわち、まず、顔料と、スチレン−アクリル系樹脂等の結着樹脂と、有機溶剤と、水と、を混合・分散して分散液を得るとともに濾過及び濃縮し、顔料分散微粒子液を得ることが好ましい。
次いで、得られた顔料分散微粒子液と、水と、水溶性溶剤と、界面活性剤等とを、混合した後、濾過等を行い、インクジェット記録用インクを得ることができる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態は、インクジェット記録方法であって、下記工程(A)〜(B)を含むことを特徴とするインクジェット記録方法である。
(A)記録媒体に対して、顔料分散微粒子を含有するインクジェット記録用インクを吐出し、画像を形成する工程
(B)記録媒体上における画像が形成された部分に対して、表面に文字、記号及び図形からなる群より選択される少なくとも一つを含む標識を刻印されてなる識別用微粒子を含むインクジェット記録用処理液を塗布する工程
以下、第1及び第2の実施形態と異なる点を中心に、第3の実施形態としてのインクジェット記録方法について、インクジェット記録装置の構成要件に分けつつ、具体的に説明する。
1.インクジェットヘッド
図6に示すように、本発明のインクジェット記録方法を実施するためのインクジェット記録装置20は、記録媒体1の搬送方向Xにおける、処理液塗布手段12の上流側において、インクジェットヘッド5を有することを特徴とする。
ここで、インクジェットヘッド5は、記録媒体1に対して、顔料分散微粒子を含有するインクジェット記録用インクを吐出し、画像を形成するための装置である。
よって、かかるインクジェットヘッド5によって、本発明のインクジェット記録方法における工程(A)が実施されることになる。
また、かかるインクジェットヘッド5は、単色のインクのみを吐出するものであっても良いし、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック等、複数色のインクを吐出するものであっても良い。
また、インクジェットヘッド5の種類としては、記録媒体の幅方向に往復動作するシリアル型インクジェットヘッドであっても良いし、固定された長尺インクジェットヘッドであっても良い。
なお、インクジェットヘッド5における個々のドット形成部の具体例として、ピエゾ方式のドット形成部の一例を、図7(a)〜(b)に示す。
すなわち、例えば、加圧室32の底面積が0.2mm2、幅が200μm、深さが100μm、ノズル流路34の直径が30μm及び開口部40の半径が10μmのドット形成部30を用いることができる。
また、例えば、かかるドット形成部30を、1列につき166個、4列に並べ、合計664個を配列させて、長尺インクジェットヘッドとすることができる。
さらに、例えば、同一列内のドット形成部30のピッチを150dpiとし、また、隣り合う各列を順次1/4ピッチずらすことで、最終的に600dpiの長尺インクジェットヘッドとすることができる。
なお、インクジェットヘッド5におけるインクの吐出方式としては、上述したピエゾ方式以外であってもよく、発熱体によって気泡を発生させ、圧力をかけてインクを吐出するサーマルインクジェット方式など、各種方式を適用することができる。
2.処理液塗布手段
また、図6に示すように、本発明のインクジェット記録方法を実施するためのインクジェット記録装置20は、記録媒体1の搬送方向Xにおける、インクジェットヘッド5の下流側において、処理液塗布手段12を有することを特徴とする。
ここで、処理液塗布手段12は、記録媒体1上における画像が形成された部分に対して、表面に文字、記号及び図形からなる群より選択される少なくとも一つを含む標識を刻印されてなる識別用微粒子を含むインクジェット記録用処理液を塗布するための装置である。
よって、かかる処理液塗布手段12によって、本発明のインクジェット記録方法における工程(B)が実施されることになる。
また、かかる処理液塗布手段12による処理液の塗布方法は、記録媒体1に対して所定量の処理液を安定的に塗布できる方法であれば、特に限定されるものではない。
例えば、多孔質の弾性体層を備えたローラ状の処理液塗布手段により、記録媒体に対して直接的に処理液を塗布する方法や、スプレー状の処理液塗布手段によって処理液を霧状に噴霧して、記録媒体に塗布する方法等、いずれであってもよく、塗布箇所としては、記録媒体の全面であっても、特定の部分であっても、インクが吐出された部分が含まれていればよい。
一方、特に好ましい塗布方法としては、ピエゾ方式のインクジェットヘッドから処理液を吐出することにより行う方法が挙げられる。
この理由は、ピエゾ方式のインクジェットへッドを用いた方法であれば、処理液の塗布量及び記録媒体上における塗布箇所を、正確に制御することができるためである。
また、サーマル方式のインクジェットヘッドを用いた場合と比較して、処理液中の識別用微粒子が熱により変形するといった問題について、根本的に回避することができるためである。
また、処理液の塗布量を10〜40ピコリットル/画素(600dpi)の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、処理液の塗布量が10ピコリットル/画素(600dpi)未満の値となると、形成画像の表面における識別用微粒子の存在量が過度に少なくなって、十分な識別性を発揮させることが困難となる場合があるためである。一方、処理液の塗布量が40ピコリットル/画素(600dpi)を超えた値となると、形成画像の表面における識別用微粒子の存在量が過剰となって、識別用微粒子による形成画像への影響を十分に抑制することが困難となる場合があるためである。
したがって、処理液の塗布量を15〜30ピコリットル/画素(600dpi)の範囲内の値とすることがより好ましく、20〜30ピコリットル/画素(600dpi)の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、処理液の塗布を、画像が形成されている部分に対応して行うことが好ましい。
つまり、画像を形成すべくインクが吐出された部分に限定して、処理液の塗布を行うことが好ましい。
この理由は、このように塗布することにより、形成画像への影響を抑制できるばかりか、処理液を節約でき、さらに、記録媒体におけるカールやコックリングの発生についても、効果的に抑制することができるためである。
すなわち、処理液の塗布を、画像が形成されていない部分にまで行った場合、白紙部分であるべき部分に対し、識別用微粒子が存在することとなるため、形成画像への影響が大きくなりやすいためである。
逆に、不必要な処理液を塗布しないことによって、記録媒体において、カールやコックリングが発生することを抑制することができるためである。
このように、画像が形成されている部分に対応して処理液を塗布するためには、上述したように、ピエゾ方式のインクジェットヘッドから処理液を吐出することが好ましい。
かかる塗布方法であれば、インクの吐出を制御するデータに基づいて、容易に処理液の塗布を制御することができるためである。
なお、本発明の形態とは異なることとなるが、記録媒体に対して処理液を先に塗布し、その上にインクを吐出する方法、すなわち、工程(B)の後に工程(A)を実施する方法を用いた場合であっても、識別用微粒子の視認性が低下しやすくなるものの、形成画像に対して、識別性を付与することができる。
3.給紙トレイ
また、インクジェット記録装置20の右側部には記録媒体1を収容する給紙トレイ(図示せず)が設けられている。
かかる給紙トレイの一端部には収容された記録媒体1を、最上位の記録媒体から順に、一枚ずつ搬送ベルト6へと搬送給紙するための給紙ローラ2が設けられている。
4.搬送ベルト
また、給紙ローラ2の記録媒体搬送方向下流側(図6において左側)には、搬送ベルト6が回転自在に配設されている。
かかる搬送ベルト6は、記録媒体搬送方向下流側に配置されたベルト駆動ローラ10と、上流側に配置され搬送ベルト6を介してベルト駆動ローラ10に従動回転するベルトローラ11とに掛け渡されており、ベルト駆動ローラ10が反時計方向に回転駆動されることにより、記録媒体1が矢印Xの方向に搬送される。
なお、搬送ベルト6には誘電体樹脂製のシートが用いられ、その両端部を互いに重ね合わせて接合しエンドレス形状にしたベルトや、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルト等が好適に用いられる。
5.搬送ローラ
また、搬送ベルト6の記録媒体搬送方向下流側には、画像が記録された記録媒体1を装置本体外へと搬送する搬送ローラ7、及び搬送ローラ7に圧接され従動回転する加圧ローラ8が設けられており、装置本体外には搬送ローラ7及び加圧ローラ8の下流に、装置本体外へと排出された記録用紙1が積載される排紙トレイ(図示せず)が設けられている。
以下、実施例に基づいて、本発明を詳細に説明する。
[実施例1]
1.インクの調製
(1)顔料分散微粒子の作成
以下に示す組成の各材料を、ディスパーを用いて、温度:25℃の条件下で60分間混合・分散させ、粘度が2000mPa・s(温度:25℃)の混合物を得た。
次いで、得られた混合物を、3本ロールミル(ノリタケカンパニー(株)製、NR−84A)を用いて、ロール周速度差:6m/s、ロール間クリアランス:10μm、処理回数:5パスの条件下で、剪断応力1.2×106Paにて分散させ、顔料分散微粒子が分散された分散液を得た。
このとき、顔料分散微粒子の体積平均粒径を、動的光散乱式粒径分布装置(シメックス(株)製、zeta sister nanoZS)を用いて測定したところ、0.15μmであった。また、粒径分布もシャープであり、凝集物もなく、長期間にわたって安定な分散性を示すことが確認された。
次いで、減圧蒸留により、得られた分散液からメチルエチルケトンを除去して、分散液における顔料分散微粒子の濃度を25重量%に調整した後、平均孔径5μmのメンブランフィルターを用いて濾過し、高濃度の顔料分散微粒子液を得た(顔料分散微粒子の密度:1g/cm3)。
・スチレン−アクリル系樹脂のメチルエチルケトン溶液 900g
(樹脂固形分量:50重量%)
・Y−74(モノアゾイエロー)
(大日精化(株)製、セイカ ファースト イエロー 2054) 450g
・メチルエチルケトン 500g
・イオン交換水 900g
なお、用いたスチレン−アクリル系樹脂は、以下に示す組成の各構成単位を共重合させて得たものであり、その重量平均分子量は12000であった。
・スチレン 35.7重量%
・ラウリルメタクリレート 7.1重量%
・メトキシポリエチレングリコールメタクリレート 42.9重量%
(新中村化学(株)、NKエステルM−40G)
・スチレン−アクリロニトリル共重合体マクロマー 14.3重量%
(東亜合成(株)製、AN−6)
スチレン含量:70重量%
数平均分子量:6000
重合性官能基:メタクリロイルオキシ基
(2)混合工程
次いで、以下に示す組成の各材料を撹拌機にて撹拌した後、平均孔径0.5μmのメンブランフィルターを用いて濾過して粗大粒子を除去し、インクジェット記録用インクを得た。
・顔料分散微粒子液 20重量%
・グリセリン 6重量%
・アセチレングリコール・ポリエチレンオキサイド付加物 1重量%
(日信化学工業(株)製、オルフィンE1010)
・イオン交換水 73重量%
2.処理液の調製
(1)識別用微粒子の作成
容器内に、ポリエステル樹脂(ガラス転移点:55℃、融点:125℃)100重量部と、Y−74(モノアゾイエロー)4重量部と、を収容した後、ヘンシェルミキサー(三井鉱山(株)製、FM−10C型)を用いて、2分間混合し、さらに、2軸押出機を用いて溶融混練して、混練物を得るとともに、かかる混練物を厚さ2μmの平板状物に成形した。
次いで、大きさが約0.8×0.8μmの文字からなる標識「あいうえお」が反転したものを凸状(高さ1μm)に、複数設けてある銅製の金型を用いて、得られた平板状物に対して標識を刻印した。刻印の際には、金型の温度が100℃となるように加熱を行った。
また、使用した金型は、図5に例示するような態様であり、より具体的には、標識「あいうえお」が反転したものが、縦方向に100個、横方向に150個設けてあるものであった。
次いで、複数の標識「あいうえお」が刻印された平板状物を、各々の標識ごとにカッターにて裁断し、平面部分の形状が正方形であって、サイズが5×5×2μm(面積:25μm2、厚さ:2μm)である複数の平板状の識別用微粒子を得た(密度:1g/cm3)。
(2)混合
次いで、以下に示す組成の各材料を撹拌機にて撹拌した後、平均孔径0.5μmのメンブランフィルターを用いて濾過して粗大粒子を除去し、識別性を有さないインクジェット記録用処理液を得た。
・硝酸カルシウム 10重量%
・グリセリン 20重量%
・アセチレングリコール・ポリエチレンオキサイド付加物 1重量%
(日信化学工業(株)製、オルフィンE1010)
・イオン交換水 69重量%
次いで、得られた識別性を有さないインクジェット記録用処理液100重量部に対して、平板状の識別用微粒子5重量部を添加した後、サンドミルを用いて1時間撹拌し、識別性を有するインクジェット記録用処理液を得た(識別用微粒子含有量:4.8重量%)。
3.評価
(1)識別性の評価
識別性の評価を行った。
すなわち、処理液塗布手段としての長尺インクジェットヘッド(600dpi)を、インク用の長尺インクジェットヘッド(600dpi)の下流側に設けたインクジェットプリンタ(京セラミタ(株)製インクジェット実験機)のそれぞれのインクタンクに対し、調製したイエローインク及び処理液を充填した後、コピー用紙に対して横帯100%ベタ画像を印刷して、印刷画像を得た。
このときの画像形成条件としては、それぞれの長尺インクジェットヘッドのノズル面と、記録媒体と、の距離が1mmとなるように設置するとともに、ヘッド駆動周波数を20kHz、記録媒体搬送速度を847mm/secとした。
また、処理液の塗布は、印画画像の画像情報に基づいて、記録媒体における同画素部分に対応させて行った。すなわち、インクが吐出された箇所にのみ、処理液を塗布した。
さらに、処理液の塗布量は、1画素(600dpi)あたり20ピコリットルとなるように実施した。
次いで、得られたベタ画像をマイクロスコープ顕微鏡(倍率:1500倍)にて観察し、その識別性を、下記基準に沿って評価した。得られた結果を表1に示す。
○:ベタ画像中における識別用微粒子の表面の標識を読み取ることができる。
×:ベタ画像中における識別用微粒子の表面の標識を読み取ることができない。
(2)画像濃度の評価
また、画像濃度の評価を行った。
すなわち、まず、識別性の評価の場合と同様に、ベタ画像を形成した(ベタ画像I)。
次いで、識別用微粒子を添加する前の、識別性を有さないインクジェット記録用処理液を用いて、同様にベタ画像を形成した(ベタ画像II)。
次いで、それぞれのベタ画像における画像濃度を、反射濃度計(GretagMacbeth(株)製、RD−900シリーズ)を用いて測定するとともに、その差の絶対値を算出し、下記基準に沿って評価した。得られた結果を表1に示す。
○:画像濃度の差の絶対値が0.1未満の値である。
×:画像濃度の差の絶対値が0.1以上の値である。
(3)外観の評価
また、外観の評価を行った。
すなわち、画像濃度の評価において形成したベタ画像Iと、ベタ画像IIとを、それぞれ10人のモニターを用いて、目視観察をさせ、下記基準に沿って評価した。得られた結果を表1に示す。
○:両画像の外観に違いがあると認識したモニターが4人以下であった。
×:両画像の外観に違いがあると認識したモニターが5人以上であった。
[実施例2]
実施例2では、識別用微粒子として、平面部分の形状が正方形であって、サイズが10×10×5μm(刻印面の面積:100μm2、厚さ:5μm)である識別用微粒子を用いるとともに、インクジェット記録用処理液の塗布量を1画素(600dpi)あたり30ピコリットルとしたほかは、実施例1と同様に識別性を有するインクジェット記録用処理液を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例3では、識別用微粒子として、平面部分の形状が正方形であって、サイズが5×5×10μm(刻印面の面積:25μm2、厚さ:10μm)である識別用微粒子を用いるとともに、インクジェット記録用処理液の塗布量を1画素(600dpi)あたり25ピコリットルとしたほかは、実施例1と同様に識別性を有するインクジェット記録用処理液を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
Figure 0005337590
本発明に係るインクジェット記録用処理液、その製造方法及びそれを用いたインクジェット記録方法によれば、インクジェット記録用処理液に対して、識別用微粒子を含有させるとともに、かかる処理液によって、インクの吐出により形成された画像を処理することにより、形成画像に対して確実かつ容易に識別性を付与できるようになった。
したがって、本発明に係るインクジェット記録用処理液、その製造方法及びそれを用いたインクジェット記録方法は、複写機やプリンタ等の各種画像形成装置の悪用の抑止に、著しく寄与することが期待される。
1:記録媒体、2:供給ローラ、4:タイミングセンサー、5:インクジェットヘッド、6:搬送ベルト、7:搬送ローラ、8:加圧ローラ、9:クリーニング手段、10:ベルト駆動ローラ、11:ベルトローラ、12:処理液塗布手段、20:インクジェット記録装置、31:基板、32:加圧室、33:ノズル、34:ノズル流路、35:絞り部、36:共通流路、37:共通電極、38:積層電圧素子、39:個別電極、30:ドット形成部、40:インク及び処理液の混合液、41:顔料分散微粒子、50a:平板状の識別用微粒子、51a:標識、52a:平板状物、60:金型、61:標識の型

Claims (9)

  1. インクを吐出した後に、画像が形成された部分に対して塗布するインクジェット記録用処理液であって、
    識別用微粒子を含み、
    前記識別用微粒子が、その表面に、文字、記号及び図形からなる群より選択される少なくとも一つを含む標識を刻印されてなることを特徴とするインクジェット記録用処理液。
  2. 前記識別用微粒子の主成分が、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル樹脂及びエポキシ樹脂から選択される少なくとも一種の樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録用処理液。
  3. 前記識別用微粒子の形状を平板状とするとともに、平面積を25〜225μm2の範囲内の値とし、厚さを2〜30μmの範囲内の値とすることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録用処理液。
  4. 前記識別用微粒子の含有量を、インクジェット記録用処理液の全体量を100重量%としたときに、0.1〜8重量%の範囲内の値とすることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のインクジェット記録用処理液。
  5. 識別用微粒子が、イエロー色の顔料を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のインクジェット記録用処理液。
  6. 前記識別用微粒子の密度を、インクジェット記録用インクに含まれる顔料分散微粒子の密度よりも小さくすることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のインクジェット記録用処理液。
  7. 前記インクジェット記録用処理液が、金属塩を含むとともに、その含有量を、インクジェット記録用処理液の全体量を100重量%としたときに、1〜20重量%の範囲内の値とすることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のインクジェット記録用処理液。
  8. インクを吐出した後に、画像が形成された部分に対して塗布するインクジェット記録用処理液の製造方法であって、
    下記工程(a)〜(c)を含むことを特徴とするインクジェット記録用処理液の製造方法。
    (a)樹脂を主成分とする平板状物に対し、金型を用いて、文字、記号及び図形からなる群より選択される少なくとも一つを含む標識を、複数刻印する工程
    (b)前記刻印がなされた平板状物を裁断して、複数の識別用微粒子を得る工程
    (c)得られた識別用微粒子を、分散媒に対して分散させ、インクジェット記録用処理液を得る工程
  9. インクジェット記録方法であって、
    下記工程(A)〜(B)を含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
    (A)記録媒体に対して、顔料分散微粒子を含むインクジェット記録用インクを吐出し、画像を形成する工程
    (B)前記記録媒体上における前記画像が形成された部分に対して、表面に文字、記号及び図形からなる群より選択される少なくとも一つを含む標識を刻印されてなる識別用微粒子を含むインクジェット記録用処理液を塗布する工程
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