JP5334527B2 - 新規微生物、当該新規微生物を用いた廃水処理方法及び廃水処理装置 - Google Patents

新規微生物、当該新規微生物を用いた廃水処理方法及び廃水処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば廃水に含まれる、リン成分を菌体内に蓄積することができる新規微生物に関し、さらに当該新規微生物を用いた廃水処理方法及び廃水処理装置に関する。
リンは動植物の成長に欠かせない元素であるが、水中の濃度が高くなってくると水域の富栄養化を招くことになる。特に廃水中に含まれるリン成分としては、例えば、正リン酸(オルトリン酸)、ポリリン酸、リン酸塩、リン酸エステル、リンタンパク質、グリセロリン酸、リン脂質等が挙げられる。廃水中のリン成分が過剰となると、水の富栄養化による植物プランクトンの著しい増殖を招くおそれがある。
従来、廃水中のリン成分を除去する方法(脱リン処理方法)としては、凝集剤を添加する方法、晶析脱リン法、好気-嫌気活性汚泥法が知られている(特許文献1)。
凝集剤添加法は、アルミニウムイオン、鉄(III)イオン等の酸化金属陽イオンが正リン酸と反応して難溶性のリン酸塩を生成することを利用し、硫酸アルミニウム等の凝集剤を排水に混和して、難溶性リン酸塩から形成されるフロック(生物由来のフロックを含む)を沈殿分離するものである。この方法では5〜20%程度余剰汚泥の増加が認められる。このため、リン成分を多量に含む余剰汚泥を大量投棄することとなり、環境保全の見地からは、好ましい方法とは言えない。
晶析脱リン法は、正リン酸とカルシウムイオンとの反応に基づくものであり、余剰汚泥の増加を伴わない点では好ましいが、アパタイト晶析のために必要な条件(例えば、前処理による炭酸イオン等の晶析妨害物質の除去、pH調整、温度調整等)を厳密にコントロールする必要があり、適用が限定される。また、処理コストも高くなるため、大規模な処理には好ましいとは言えない。
好気−嫌気活性汚泥法は、嫌気状態でエネルギー獲得のためにポリリン酸を正リン酸として放出した微生物が、好気状態で正リン酸を過剰摂取・代謝後ポリリン酸として蓄積することを利用した方法である。これは、排水を嫌気槽、好気槽及び沈殿池における反復処理に付して、余剰汚泥にリン成分を内包させ、処理排水中のリン成分を除去するものである。
すなわち、リン蓄積能を有する微生物を利用して、廃水中に含まれるリン成分を除去するといった技術自体は知られているものの、リン蓄積能、言い換えればリン成分の除去能の点で十分とは言えなかった。
一方、生物的な反応も含めて一般的には、温度が高いと反応速度は速くなる。したがって、微生物を利用して廃水中のリン成分を除去する際、高温条件で行うことができれば反応速度の上昇を期待することができる。しかしながら、従来公知のリン蓄積能を有する微生物としては、常温(例えば、37℃程度)の温度条件で廃水中のリン成分を蓄積するものしか知られていない。
特開平9−267099号公報
そこで、本発明は、上述したような実状に鑑み、比較的高温条件において、廃水等に含まれるリン成分を蓄積できる新規な微生物を提供することを目的とし、更に、当該微生物を用いた廃水処理装置及び廃水処理方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明者等は、広島県東広島市の廃水処理場設備から採取した活性汚泥及び広島大学キャンパス内から採取した土壌サンプルを分離源として目的の特性を有する微生物を単離、同定すべく鋭意検討した結果、従来公知の微生物には分類されない新規微生物を単離、同定することができた。本発明は、これら新規微生物が有するリン蓄積能に基づいてなされたものである。単離、同定した新規微生物は従来公知の微生物には分類されない。
本発明に係る新規微生物は、ウレイバチルス・サーモフィルス(Ureibacillus thermophilus)に属し、50〜60℃の条件下でポリリン酸を菌体内に蓄積する能力を有する。本発明者らが単離、同定した新規微生物は、以下の表1〜3のいずれかに記載された菌学的性質を有する。
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本発明者らが単離、同定した新規微生物に関して16S rRNAをコードする遺伝子(以下、16S rDNAと称する)の塩基配列を決定した。その塩基配列を配列番号1に示す。配列番号1に示す塩基配列をもとにデータベース(GenBank/DDBJ/EMBL)及びホモロジー検索ソフト(BLAST)を用いてホモロジー検索したところ、配列番号1に示す塩基配列は“Ureibacillus thermophilus HC148 (Accession No. DQ348072)”として登録された塩基配列と最も高い相同性(99.8%)を示した。
以上の菌学的性質及び16S rDNAの塩基配列に基づく知見から、本発明に係る新規微生物はUreibacillus thermophilusに属する新規な菌株に分類された。本発明に係る新規微生物は、HTP-01と命名し、独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(〒305-8566茨城県つくば市東1-1-1中央第6)に2008年7月10日に受託番号FERM P-21602として寄託した。
一方、本発明に係る廃水処理方法及び廃水処理装置は、上述した本発明に係る微生物を利用して廃水に含まれる臨席分を高温条件下で除去するものである。本発明に係る廃水処理方法及び廃水処理装置は、上述した微生物を使用することによって、従来のリン蓄積能を有する微生物を用いた方法では除去できなかった、リン成分を高温条件下で除去することができる。また、本発明に係る廃水処理方法及び廃水処理装置は、高温条件の廃水を上述した微生物で処理することができる。
本発明によれば、廃水等に含まれるリン成分を除去することができる新規な微生物を提供することができる。特に、本発明に係る新規な微生物は、高温条件下においてもリン成分を除去することができる。本発明に係る新規な微生物を利用することによって、廃水等に含まれるリン成分を除去することができる廃水処理方法及び廃水処理装置を提供することができる。これら廃水処理方法及び廃水処理装置においては、処理対象の廃水温度を高温条件とすることができるため、リン除去効率に優れるとともに装置のコンパクト化、低コスト化を実現することが可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る新規微生物は、ウレイバチルス・サーモフィルス(Ureibacillus thermophilus)に属し、高温条件(例えば50〜60℃)においてリン成分を菌体内に蓄積する能力を有している。本発明に係る新規微生物は、5%NaCl条件下で生育せず、ゼラチンを加水分解する点において、ウレイバチルス・サーモフィルス(Ureibacillus thermophilus)に属する微生物として公知のUreibacillus thermophilus HC148 (Accession No. DQ348072)とは異なっている。
言い換えれば、本発明に係る新規微生物は、高温条件(例えば50〜60℃)においてリン成分を菌体内に蓄積する能力を有し、5%NaCl条件下で生育せず、ゼラチンを加水分解する能力を有するウレイバチルス・サーモフィルス(Ureibacillus thermophilus)であると言える。このような特徴的な性質を有する本発明に係る新規微生物は、例えば、下水処理場の嫌気層の活性汚泥、田畑、河川水・底土等の環境から単離することができる。具体的な手法としては、先ず、上記各種環境から採取したサンプルを、高温条件下で培養し、リン蓄積能の有無を基準に選択を行う。ここで、サンプルは、嫌気的条件で保管することが好ましい。また、対象の微生物についてリン蓄積能を検討する際には、従来公知の手法、すなわち、リン成分が菌体内にポリリン酸として蓄積されることから、4,6-diamino-2-phenylindole(DAPI)を用いて菌体内のポリリン酸を染色し、黄色の強い蛍光を測定することで評価することができる。
なお、具体的に、本発明においては、広島県東広島市田口の汚水処理場から採取した活性汚泥及び広島大学内キャンパス東広島市鏡山公園内から採取した土壌サンプルから本発明に係る新規微生物を単離し、HTP-01と命名し、独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(〒305-8566茨城県つくば市東1-1-1中央第6)に2008年7月10日に受託番号FERM P-21602として寄託している。この寄託菌株の菌学的性質を下記表4〜6に示す。
Figure 0005334527
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また、当該寄託菌株の16S rDNAの塩基配列を配列番号1に示す。
なお、本発明に係る新規微生物は、受託番号FERM P-21602で特定される寄託菌株に限定されず、当該寄託菌株と同じ菌株に分類される他の微生物も含むものである。例えば、本発明に係る新規微生物は、上記表1〜3に示す菌学的性質を有し、高温条件(例えば50〜60℃)においてリン成分を菌体内に蓄積する能力を有するウレイバチルス・サーモフィルスを含んでいる。また、本発明に係る新規微生物は、配列番号1に示す塩基配列に対して99.8%を超える相同性を有し、高温条件(例えば50〜60℃)においてリン成分を菌体内に蓄積する能力を有するウレイバチルス・サーモフィルスを含んでいる。
以上で説明した本発明に係る新規微生物は、高温条件においてリン成分を菌体内に蓄積できるといった特徴と、リン成分の蓄積能が非常に優れるといった特徴を併有している。ここで、リン蓄積能は、上述したDAPIを利用した方法によって評価することができる。特に、本発明に係る新規微生物は、具体的には、定常期において、100 nmol/mg proteinのリン酸を蓄積することができる。この蓄積量は、遺伝子操作をしていない細菌においては非常に高い値といえる。さらに、本発明に係る新規微生物は、その生育と共にポリリン酸を蓄積することができる。例えば、大腸菌はアミノ酸飢餓時にポリリン酸を蓄積することができるのと比較すると、異なる特徴と言える。このことから、本発明に係る新規微生物は、廃水に含まれるリン成分を除去するに際して、アミノ酸飢餓条件とする必要がないため有利であるといえる。
本発明に係る新規微生物を用いることで、新規な廃水処理方法及び廃水処理装置を構築することができる。すなわち、上記微生物を利用して処理対象の廃水に含まれるリン成分を除去するのであれば、処理ステップ、装置構成の相違に拘わらず全て本発明に係る廃水処理方法及び廃水処理装置に含まれる。廃水中に含まれるリン成分としては、例えば、正リン酸(オルトリン酸)、ポリリン酸、リン酸塩、リン酸エステル、リンタンパク質、グリセロリン酸、リン脂質等が挙げられる。
廃水処理装置としては、例えば、図1に示すように、本発明に係る新規微生物による脱リンを行う脱リン槽1と、廃水中に含まれる固形分と液体とを分離する固液分離槽2とを備える。また、廃水処理装置には、脱リン槽1に対して熱を供給するコージェネレーション装置3を備える。コージェネレーション装置3とは、一つのエネルギーから複数のエネルギーを取り出すシステムであり、例えば、エンジン、タービン及び/又は燃料電池(FC)等を挙げることができる。これらエンジン、タービン及び/又は燃料電池(FC)等のコージェネレーション装置3は、電気エネルギーの他に排熱回収による熱エネルギーを生じる。図1に示す廃水処理装置においては、コージェネレーション装置3で生じた熱エネルギーを脱リン槽1内の廃液に供給するような構成となっている。なお、加温のための熱源はボイラを用いてもよく、また、コージェネレーションからの熱量が、脱リン槽1の加温のための熱量より少ない場合は、付属のボイラ等で不足分の加熱を行うことも可能である。
図1に示す廃水処理装置においては、先ず、脱リン槽1に処理対象の廃水を供給し、その後、固液分離槽2で廃水に含まれる固形分と液体とを分離する。脱リン槽1においては、上述した新規微生物により、廃水中に含まれるリン成分を除去する反応が進行する。したがって、固液分離槽2を経て分離された固形分には、廃水に含まれていたリン成分を蓄積した本発明に係る式微生物が含まれ、固液分離槽2を経て分離された固形分には、リン成分が除去された廃水が含まれることとなる。
図1に示す廃水処理装置では、都市ガス等を燃料としたコージェネレーション装置3からの熱エネルギーが脱リン槽1に供給され、脱リン槽1内の廃液を上述した高温条件とする。本発明に係る廃水処理装置においては、従来と比較して高温条件下で脱リン反応を行うことができるため、優れた反応効率を達成することができる。したがって、本発明に係る廃水処理装置は、脱リン槽1の小型化することも可能であり、低コスト化することができる。さらに、高温条件では、他の微生物の増殖が抑制されるため、廃水内の汚染といった不都合を回避することができる。
なお、本発明に係る廃水処理装置は、図1に示す構成に限定されず、例えば図2に示すように、固液分離槽2で分離した固形分に含まれるリン成分を回収するリン回収装置を有する構成であっても良い。図2に示す廃水処理装置によれば、廃水中に含まれるリン成分を本発明に係る新規微生物の菌体内に蓄積せしめることで廃水を浄化するとともに、蓄積したリン成分を回収することによりリンの有効利用を図ることができる。なお、廃水中のリン成分は、ポリリン酸のかたちで菌体内に蓄積されるため、菌体を破砕することで固形分としてポリリン酸を分離することができる。
本発明に係る廃水処理装置及び廃水処理方法においては、特に、脱リン槽1内の温度が50〜60℃といった高温条件下で処理している。このため、本発明に係る廃水処理装置及び廃水処理方法では、周辺環境から混入する微生物のほとんどは増殖できず、開放系とした場合であっても純粋培養に近いプロセスを実現することが可能である。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕新規微生物の単離、同定
(1)環境試料からの微生物単離
活性汚泥サンプルは広島県東広島市廃水処理設備の活性汚泥を用いた。超音波処理を数秒間行って凝集体を分解し、10〜107倍程度の希釈系列を作り2×YT寒天培地に塗布した。2×YT寒天培地の組成は、トリプトン:16g、酵母エキス:10g、NaCl:5g、ゲランガム:15g、蒸留水:1Lとした。
土壌サンプルは、広島大学キャンパス内から採取した。サンプルを滅菌水で懸濁し、超音波処理を数秒間行って凝集体を分解し、10〜107倍程度の希釈系列を作り、2×YT寒天培地に塗布した。各培地を24時間60度で培養し、好熱菌を単離した。
(2)DAPI染色を指標としたポリリン酸蓄積菌のスクリーニング
環境試料から得られた高温菌を、12時間60℃で培養した。培養液1mlを、遠心分離(15,000rpm×3min)して菌体を沈殿させた後、1mlの0.8%NaClで洗浄し、1mlの0.8%NaClに再懸濁した。
この溶液を0.8%NaClで10倍希釈した。菌体濃度が高い場合は適宜希釈した。4’,6-diamino-2-phenylindole(DAPI)をサンプルに対して終濃度10、20、30μg/mlの濃度になるように混合した。サンプルによっては染色されやすい菌や、染色されにくい菌があったため、DAPIの濃度を3段階に分けた。冷暗室で緩やかに攪拌しながら2時間置いて染色を行った。
蛍光顕微鏡(BX-40、オリンパス社製)を用いて観察した。ポリリン酸を蓄積している菌体内には黄色のポリリン酸の顆粒の存在が確認できる。黄色の蛍光を指標に、蛍光強度の強いものをポリリン酸蓄積菌として選抜した。
(3)ポリリン酸の定量
菌体からのポリリン酸の抽出
菌体培養液1mlを遠心分離(15,000rpm×5min)して菌体を集菌した。沈殿した菌体ペレットに350μlのGITC溶液(4M guanidine isothiocyanate、50mM Tris-HCl、pH7.4)を加えて、90℃、2分間保温した。さらに超音波処理を3分間行って菌体を溶解した。さらに90℃で2分間保温し、30μlの10% SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)と300μlの99.5%エタノールを加え、よく混合した後、90℃で2分間保温した。
サンプル溶液に3μlのグラスミルク(Gene Clean III KIT)を加え、良く混合した後、室温になるまで数分間置いた。遠心分離(15,000rpm×10sec)にてグラスミルクを沈殿させ、300μlのNEW WASH液(Gene Clean III KIT)で2回洗浄を行った。
50μlのnuclease溶液(50mM Tris pH7.4、10mM MgCl2、20μg/ml DNase/RNase)を加えて混合し、37℃で15分間保温して核酸を完全に分解した。
サンプル溶液に150μlのGITC溶液と150μlの99.5%エタノールを加えて混合し、遠心分離してグラスミルクを沈殿させた後、200μlのNEW WASH液で2回洗浄を行った。
沈殿に100μlの蒸留水を加えて混合し、90℃で2分間保温した後に遠心分離(15,000rpm×4min)を行い、上清をポリリン酸溶液として分取して後の測定に用いた。
ポリリン酸量の測定
ポリリン酸の定量はポリリン酸キナーゼ(PPK)を用いてATPに変換し、ATP量として測定した。菌体から調製したポリリン酸溶液4μlに0.5mM ADP溶液2μl、PPK(15μg/ml)1μlおよび3.3×PPK 緩衝液(50 mM HEPES-KOH、40mM(NH4)2SO4、4 mM MgCl2、pH7.2)3μlを加えて、37℃で1時間保温し、ポリリン酸をATPに変換した。
サンプル5μlにルシフェラーゼ溶液40μl(ATPバイオルミネッセンスキットCLS II、 Roche社製、Cat#.1699695)を加え、直ちにマイクロプレートリーダーを用いて蛍光値として測定した。
(4)ポリリン酸蓄積菌の同定
ポリリン酸の蓄積量が多かった株について菌株の同定を行った。菌株の同定は、種間でよく保存されている16S rRNAをコードしている塩基配列をデータベース上で比較する方法をとった。また、形態観察及び生理・生化学試験を行い、当該株の帰属分類群を決定した。
ゲノムDNA抽出に使用した試薬
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ゲノムDNAの抽出
目的とする菌を、12時間、60度で培養し、ペレットにした。567μlのTEを添加し、ピペッティングによってよく懸濁した。30μlの10%SDSと3μlの20mg/mlプロティナーゼKを加え、軽くvortexしてから37度で1時間インキュベートした。5MのNaClを100 ml加え、vortexしてよく混ぜた。CTAB/NaCl溶液を80μl加えてよく混ぜ、65度で10分間インキュベートした。ほぼ等量(700μl程度)のCIを加え、20秒間vortexしてよく混ぜて均一なエマルジョンにし、15,000rpmで5分間、室温で遠心した。遠心後、白い界面が現れた。界面部分をとらないように水層を新しいチューブに移した。ほぼ等量(700μl)のPCIを加え、20秒間vortexしてよく混ぜて均一なエマルジョンにし、再び15,000rpmで5分間、室温で遠心した。上層を新しいチューブに移した。イソプロパノールを0.6容(450μl程度)加え、白いひも状のDNAがはっきり見えるようになるまでチューブをひっくり返して混ぜた。室温で2-10分間静置し、15,000rpmで10-15分間、室温で遠心してDNAを沈殿させた。10μlのTE bufferに溶解させ、10mg/mlのRNase solutionを1μl加え、37度で1時間程度インキュベートした。等量(100μl)のPCIを加え、20秒間vortexして均一なエマルジョンにし、15,000rpmで15秒間、室温で遠心した。上層を新しいチューブに移し、下層に再度100μlのTEを足してvortex、15,000rpmで15秒間遠心し、上層を先にとったものに加えた。この上層200μlに、3M酢酸ナトリウム溶液を20μl、100%エタノールを500μl加えて、よく混ぜた後、室温で2-10分間放置した。15,000rpmで10-15分間遠心し、DNAをペレットにし、上清を除き、70%エタノールを1ml加え、軽く混ぜてDNAを洗浄した。15,000rpmで5分間遠心して再度沈殿させ、上清を取り除き、真空デシケータで、ペレットを乾燥させた。100μlのTEに溶解させ、260nmの吸光度を測定して濃度を決定するとともに、電気泳動によって得られたDNAの分子量をチェックした。
PCRによる16s rDNA領域の増幅とDNA塩基配列決定
目的とする菌をNutrient agar培地(Oxoid社製)を用いて45℃で24時間培養し、培養した菌体からDNAを抽出し、16s rDNA領域をPCRにより増幅し、その後、配列決定を行った。具体的に、DNA抽出にはInstaGene Matrix(Bio Rad社製)を添付のプロトコールに従って使用した。PCRは、PrimeSTAR HS DNA Polymerase(タカラバイオ社製)を添付のプロトコールに従って使用した。サイクルシークエンスには、BigDye Terminator v3.1 Cycle Sequencing Kit(アプライドバイオシステムス社製)を添付のプロトコールに従って使用した。使用したプライマーは、「遺伝子解析法 16s rRNA遺伝子の塩基配列決定法、日本放線菌学会編、放線菌の分類と同定88-117pp、日本学会事務センター(2001)」に開示された9F、339F、785F、1099F、536R、802R、1242R及び1510Rを使用した。シークエンスはABI PRISM 3100 Genetic Analyzer System(アプライドバイオシステムス社製)を添付のプロトコールに従って使用した。配列決定はChromasPro 1.4(Technelysium Pty社製)をを添付のプロトコールに従って使用した。
得られた16s rDNA領域の塩基配列に基づいて相同性検索及び簡易分子系統解析を行った。ソフトウェアとしてはアポロン2.0(テクノスルガ・ラボ社製)を使用し、データベースとしてはアポロンDB-BA3.0及び国際塩基配列データベース(GenBank/DDBJ/EMBL)を使用した。
形態観察及び生理・生化学試験
光学顕微鏡による形態観察及びBARROW et al., "Cowan and Steel's Manual for the Identification of Medical Bacteria" 3rd edition. 1993. Canibridge University Pressに記載された方法に基づき、カタラーゼ反応、オキシダーゼ反応、ブドウ糖からの酸/ガス産生、ブドウ糖の酸化/発酵(O/F)について試験を行った。
生理・生化学試験にはAPI50CHB(BioMerieux社製)を使用した。
(5)実験結果
環境試料中からのポリリン酸蓄積高温菌のスクリーニング
環境試料の懸濁液を2xYTプレートにプレーティングし、60度で培養したところ、活性汚泥サンプルでは102-104倍希釈、土壌試料では10-103倍希釈低度で高温菌のシングルコロニーを得ることが出来た。得られた高温菌を2xYTに植菌し、60℃で培養し、DAPI染色したものを蛍光顕微鏡で観察し、黄色の蛍光を示標にポリリン酸蓄積菌の単離を行った。活性汚泥、土壌から得られた高温菌204コロニーについて試験を行った。その結果、試験した204サンプルのうち黄色の蛍光が観察されたのは22サンプルであった。このうち2株が非常に強い黄色蛍光を示し、5株が比較的強い黄色蛍光を示し、他15株が弱い黄色蛍光を示した。再現性試験をこれらについて行ったところ、試験毎に蛍光強度が変化するものが多く見られ再現性が得られないものがあった。これは、ポリリン酸蓄積が培養条件の違いや細胞の増殖ステージによって変化していることを示している可能性があり、安定的なリン酸の回収システムに使用するには不向きであると考えた。そこで、毎回安定して黄色の蛍光が観察される菌株をポリリン酸高蓄積株の候補株として選択した。
ポリリン酸蓄積高温菌候補株のポリリン酸蓄積量の測定
安定してポリリン酸を蓄積して黄色の蛍光を発する株が、どれくらいの量のポリリン酸を蓄積しているかを、ポリリン酸測定を行って調べた。供試株を60℃で培養し、継時的にサンプリングを行い、OD600の値とポリリン酸量を測定した。その結果を図3に示す。図3から判るように、供試株は対数増殖期中期あたりからポリリン酸蓄積量が増加し始め、定常期に一定になった。その値は約100nmol/mg proteinに達した。この蓄積量は、遺伝子操作をしていないバクテリアでは非常に高い値である。供試株は生育と共にポリリン酸を蓄積した。これは大腸菌がアミノ酸飢餓時にポリリン酸を蓄積するのとは、異なる挙動であり興味深い。また、リン酸回収の観点からは、特別な培養条件にする必要がないという点で、利点があると考えられた。
一方、供試株の至適培養温度を検討したところ、50℃および60℃で生育したが、37℃、70℃では生育できなかった。また、このときのポリリン酸の蓄積量を測定したところ、50℃より60℃の方が多くポリリン酸を蓄積することが分かった(図4)。
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ポリリン酸高蓄積候補株16s rDNAの塩基配列解析
供試株の16s rDNA領域の塩基配列を決定した結果を配列番号1に示した。また、生理・生化学試験の結果を表9〜11に示した。
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BLASTをもちいたアポロンDB-BA3.0に対する相同性検索の結果、供試菌株の16S rDNA塩基配列はUreibacillusおよびBacillus等に由来の16S rDNAに対し高い相同性を示し、U.suwonensis 6T19株(KIM et al., Ureibacillus suwonensis sp. nov., isolated from cotton waste composts. Int. J. Syst. Evol. Microbiol., 2006, 56, 663-666)の16S rDNAに対し相同率98.7%の最も高い相同性を示した。GenBank/DDBJ/EMBLに対する相同性検索の結果においても、供試菌株の16S rDNAはUreibacillus由来の16S rDNAに対し高い相同性を示し、基準株ではU. thermophilus HC148株(WEON et al., Ureibacillus composti sp. nov. and Ureibacillus thermophilus sp. nov., isolated from livestock-manure composts. Int. J. Syst. Evol. Microbiol., 2007, 57, 2908-2911)の16S rDNAに対し相同率99.8%、U. composti HC145株(WEON et al., Ureibacillus composti sp. nov. and Ureibacillus thermophilus sp. nov., isolated from livestock-manure composts. Int. J. Syst. Evol. Microbiol., 2007, 57, 2908-2911)の16S rDNAに対し相同率98.3%の高い相同性を示した。供試菌株の16S rDNAとアポロンDB-BA3.0に対する相同性検索上位10株の16S rDNAにU. thermophilus HC148株およびU. composti HC145株16S rDNAを加えて行った簡易分子系統解析の結果、SIID6225はUreibacillusの既知種全5種が形成するクラスター内に含まれ、その内のU. thermophilusの16S rDNAとクラスターを形成し、さらにU. thermophilusと同一の分子系統的位置を示した(図5)。
以上のことから、供試菌株はUreibacillusに含まれ、U. thermophilusに帰属する可能性が高いと考えられた。両者の16S rDNA配列間には3塩基の相違が確認されたが、このうちの2塩基はプライマー領域であり、残りの1塩基は供試菌株における混合塩基であることから、これらの相違点を両者の明確な差として捉えることは不適切であると考えられた。よって、両者の16S rDNA配列はほぼ一致することから、16S rDNA塩基配列解析の結果からは、供試菌株をU. thermophilusに帰属する菌株と推定した。
形態観察及び生理・生化学試験の結果、供試菌株は45℃および好気条件下で良好な生育を示し、運動性を有するグラム陰性桿菌で円形の芽胞形成が認めらたが、芽胞による菌体の膨張は認められなかった。また、カタラーゼ反応およびオキシダーゼ反応は共に陽性を示した。これらの性状は、16S rDNA塩基配列解析の結果において帰属が示唆されたUreibacillusの一般性状と一致すると考えられた。生理・生化学試験としてAPI試験を行なった結果、供試菌株はグリセロール、リボースおよびソルボースなどを酸化し、D-アラビノース、グルコースおよびフラクトースなどを酸化せず、ゼラチンを加水分解し、ウレアーゼ活性を示さなかった。また、追加試験の結果、供試菌株は嫌気条件下で生育せず、35℃および65℃で生育し、5%NaClで生育せず、カゼインおよびでんぷんを加水分解し無かった。これらの性状は16S rDNA塩基配列解析の結果において近縁性が示唆されたU. thermophilusの性状と一致する点は多いが、5%NaClで生育せず、ゼラチンを加水分解することはU. thermophilusの性状とは若干異なっていた。
以上のことから、供試菌株は属のレベルにおいてUreibacillusに含まれ、U. thermophilusに属すると判断された。しかしなから、U. thermophilusに属する公知株とも微生物として相違していることから、供試菌株はU. thermophilusに属する新規菌株であると判断された。
本実施例で単離・同定されたリン成分蓄積能を有するU. thermophilusの新規菌株をHTP-01と命名し、独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(〒305-8566茨城県つくば市東1-1-1中央第6)に2008年7月10日に受託番号FERM P-21602として寄託した。
本発明を適用した廃水処理装置の一例を示すブロック図である。 本発明を適用した廃水処理装置の一例を示すブロック図である。 供試菌株の生育曲線及びリン蓄積量を示す特性図である 供試菌株の50℃又は60℃におけるリン蓄積量を示す特性図である。 供試菌株(HTP-01株)及び近縁種を含む系統樹図である。
符号の説明
1…脱リン槽、2…固液分離槽、3…コージェネレーション装置、4…リン回収装置

Claims (8)

  1. ウレイバチルス・サーモフィルス(Ureibacillus thermophilus)に属し、50〜60℃の条件下でポリリン酸を菌体内に蓄積する能力を有し、受託番号FERM P-21602である微生物。
  2. リン成分を含む廃水に請求項記載の微生物を接触させる工程を含む廃水処理方法。
  3. 上記廃水を50〜60℃とすることを特徴とする請求項記載の廃水処理方法。
  4. 上記微生物を接触させた後、廃液中に含まれるリン成分を蓄積した微生物を分離し、分離後の微生物からリン成分を回収する工程を更に含む、請求項記載の廃水処理方法。
  5. 硝酸イオンを含む廃水に請求項記載の微生物を接触させる脱リン槽を備える廃水処理装置。
  6. 上記廃水の温度を所望の温度に制御する温度制御手段を更に備える、請求項記載の廃水処理装置。
  7. 上記温度制御手段は、脱リン槽における廃水の温度を50〜60℃に制御することを特徴とする請求項記載の廃水処理装置。
  8. 上記脱リン槽に接続され、廃液中に含まれるリン成分を蓄積した微生物を分離、回収する装置を更に備えることを特徴とする請求項記載の廃水処理装置。
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