JP5332916B2 - 炭化珪素単結晶の製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、炭化珪素(以下、SiCという)単結晶の製造装置に関するものである。
従来より、SiC単結晶の製造において、SiC単結晶中にパーティクルが混入すると、このパーティクルを起点として転位やマイクロパイプ、多形などの結晶欠陥が発生するという問題がある。これは、原料ガスの導入時にパーティクルが流れに乗って上流側から浮遊し、結晶成長時に成長面にパーティクルが付着したあとに成長結晶に取り込まれることが原因である。このため、SiC単結晶中へのパーティクルの混入が抑制できる製造装置が望まれている。
このようなパーティクルの混入を抑制できるSiC単結晶の製造装置として、例えば特許文献1に示される構造の製造装置が提案されている。具体的には、加熱容器内で混合ガスを導入管から邪魔板に当ててガス流を変えてから種結晶となるSiC単結晶基板に導いている。
特開2003−137695号公報
しかしながら、特許文献1に示された構造では、邪魔板によって直接ガス流がSiC単結晶基板に当たらないようにできるものの、邪魔板によって十分にパーティクルを除去できる訳ではないため、流束に乗ってパーティクルがSiC単結晶基板に到達してしまう。このため、よりパーティクルがSiC単結晶基板に到達することが抑制できる構造の製造装置が望まれる。
本発明は上記点に鑑みて、パーティクルがSiC単結晶基板に到達することが抑制でき、高品質なSiC単結晶を製造することができるSiC単結晶の製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、反応容器(10)よりも原料ガス(3)の流動経路上流側に配置され、原料ガス(3)の加熱を行う加熱容器(9)を備え、加熱容器(9)は、中空筒状部材(9c)と、中空筒状部材(9c)内に原料ガス(3)を導入する原料ガス入口(9a)と、原料ガス(3)を中空筒状部材(9c)から反応容器(10)に排出する原料ガス供給ノズル(9b)と、原料ガス入口(9a)から原料ガス供給ノズル(9b)に至るまでに間において、原料ガス(3)の流動経路上に配置された複数の邪魔板(9d〜9i)とを備えていることを特徴としている。
このように、原料ガス入口(9a)から原料ガス供給ノズル(9b)に至るまでに間において、原料ガス(3)の流動経路上に配置された複数の邪魔板(9d〜9i)を備えた構成としている。このため、パーティクルを含む原料ガス(3)は、原料ガス入口(9a)から原料ガス供給ノズル(9b)に至るまでに間において、原料ガス(3)の流動経路上に配置された複数の邪魔板(9d〜9i)に衝突する。そして、原料ガス(3)は、幾度も流動方向を変えながら、邪魔板(9d〜9i)が無い場合もしくは一段のみの場合と比較して長い流動経路長を移動させられることになる。このため、加熱した加熱容器(9)内において原料ガス(3)が高温に暴露される時間が長くなり、パーティクルが分解されて種結晶(5)の表面やSiC単結晶(6)の成長表面に辿り着かないようにできる。したがって、高品質なSiC単結晶(6)を製造することができる。
具体的には、請求項に記載の発明では、加熱容器(9)内における原料ガス(3)の流動経路の平均長さとなる平均流路長fが原料ガス入口(9c)から原料ガス供給ノズル(9b)を結んだ直線距離Hに対してf>1.2Hとされるようにしている
より具体的には、請求項に記載の発明では、複数の邪魔板として、中空筒状部材(9c)の中心軸に対して交差し、該中心軸を配列方向として多段に並べて配置された邪魔板(9d〜9f)を備え、該邪魔板(9d〜9f)のうち最も原料ガス入口(9a)側に位置している最下方の邪魔板(9d)にて、加熱容器(9)を上方から見たときに原料ガス入口(9a)が覆われるようにしている
このようにすれば、原料ガス入口(9a)から導入された原料ガス(3)を確実に最下方の邪魔板(9d)に衝突させることができる。
また、請求項に記載の発明では、邪魔板(9d〜9f)のうち最も原料ガス供給ノズル(9b)側に位置している最上方の邪魔板(9f)にて、加熱容器(9)を下方から見たときに原料ガス供給ノズル(9b)が覆われるようにしている
このようにすれば、原料ガス供給ノズル(9b)に辿り着く前に原料ガス(3)を中空筒状部材(9c)の上部に確実に衝突させることができる。
さらに、請求項に記載したように、複数の邪魔板のうち、最下方の邪魔板(9d)と最上方の邪魔板(9f)の間に配置される中間の邪魔板(9e)は、最下方の邪魔板(9d)と隣り合うものが円形状の邪魔板(9e)とされていると共に、この円形状の邪魔板(9e)と隣り合うものが開口部を有するリング状の邪魔板とされ、円形状の邪魔板およびリング状の邪魔板とが繰り返し交互に配置されており、円形状の邪魔板の半径がその下方に位置するリング状の邪魔板の開口部の半径よりも大きくされるようにすると好ましい。
このようにすれば、中間の邪魔板(9e)に確実に原料ガス(3)を衝突させられ、原料ガス(3)の流動経路を変化させることができる。
請求項に記載の発明では、複数の邪魔板(9d〜9f)の間隔は、上方に位置する邪魔板同士の間隔(H2)がそれよりも下方に位置する邪魔板同士の間隔(H1)以上(H2≧H1)とされていることを特徴としている。
このようにすれば、原料ガス入口(9a)において流速を早くし、原料ガス供給ノズル(9b)に向かって原料ガス(3)の流速が緩やかになるようにできるため、効率的にパーティクルを捕獲することができる。
請求項に記載の発明では、複数の邪魔板として、多段に並べられて配置された邪魔板(9d〜9f)同士の間および/または中空筒状部材(9c)の底部と最下方の邪魔板(9d)の間に備えられ、該多段に並べて配置された邪魔板(9d〜9f)に対して交差し、かつ、中空筒状部材(9c)の中心軸に対する径方向に対しても交差する方向に延設された子邪魔板(9g〜9i)を備えていることを特徴としている。
このように、複数の邪魔板として、多段に並べられて配置された邪魔板(9d〜9f)同士の間および/または中空筒状部材(9c)の底部と最下方の邪魔板(9d)の間に子邪魔板(9g〜9i)を備えることもできる。これにより、各子邪魔板(9g〜9i)に対する原料ガス(3)の流動方向下流側において、ガス流に渦が生じ、この渦流によってパーティクルが捕獲され、その流動方向下流側の下部においてパーティクルを滞留させることが可能となる。これにより、より原料ガス(3)が高温に暴露される時間が長くなり、より効率よくパーティクルを分解して消失させることが可能となる。また、分解されたパーティクルに関しては再度原料ガス(3)中に溶け込んで成長原料となるし、難分解性のパーティクルであったとしても、渦流に捕獲された状態であり続けるため、パーティクルがSiC単結晶(6)の成長表面に付着することが抑制でき、より高品質なSiC単結晶(6)を製造することができる。
この場合、例えば、請求項に記載したように、中空筒状部材(9c)の中心軸を中心とする筒状を為しており、多段に並べられて配置された邪魔板(9d〜9f)同士の間および/または中空筒状部材(9c)の底部と最下方の邪魔板(9d)の間を連結すると共に、原料ガス(3)の流動経路を構成する開口部(9ga〜9ia)を備えた子邪魔板(9g〜9i)とすることができる。
このような構成とすれば、複数の開口部(9ga〜9ia)を通じて原料ガス(3)が流動させられる。このとき、原料ガス(3)が子邪魔板(9g〜9i)を通過する際に、流動経路が狭められることで流速が速まるため、パーティクルが子邪魔板(9g〜9i)に衝突し易くなる。
請求項に記載の発明では、子邪魔板(9g〜9i)は、多段に並べられて配置された邪魔板(9d〜9f)同士の間および/または中空筒状部材(9c)の底部と最下方の邪魔板(9d)の間に対して複数ずつ並べて配置されることを特徴としている。
このように、子邪魔板(9g〜9i)をそれぞれ複数枚ずつ設けることにより、より渦流が形成される数を増加させることが可能となり、よりパーティクルを捕獲することが可能となる。
このような子邪魔板(9g〜9i)では、請求項に記載したように、複数ずつ並べて配置された子邪魔板(9g〜9i)の開口部(9ga〜9ia)が中空筒状部材(9c)の中心軸に対する径方向に並べて配置されるようにすることができるが、請求項に記載したように、複数ずつ並べて配置された子邪魔板(9g〜9i)のうち隣り合うもの同士の開口部(9ga〜9ia)が中空筒状部材(9c)の中心軸を中心とした周方向にずらして配置されるようにすることもできる。
このようにすれば、よりパーティクルを衝突させられる壁面の数を増やすことができると共に、より原料ガス(3)の流動経路を長くすることができるため、よりパーティクルを捕獲することが可能となる。
請求項に記載の発明では、子邪魔板(9g〜9i)は、多段に並べられて配置された邪魔板(9d〜9f)に対してテーパ角(α)を有して傾斜させられていることを特徴としている。
このように、各子邪魔板(9g〜9i)が多段に並べられた各邪魔板(9d〜9f)に対して傾斜させられた構造とすることで、捕獲されたパーティクルがガス流の渦中から外れにくくなり、よりパーティクルの捕獲率を高めることが可能となる。
請求項10に記載の発明では、子邪魔板(9g〜9i)に備えられた開口部(9ga〜9ia)を囲み、原料ガス(3)の流動方向下流側に伸びる庇部(9gb〜9ib)が備えられていることを特徴としている。
このような庇部(9gb〜9ib)を備えると、庇部(9gb〜9ib)が返し部として機能し、原料ガス(3)の渦流が開口部(9ga〜9ia)を通じて流れている原料ガス(3)の主流側に返流されることを抑制できる。このため、よりパーティクルの捕獲率を高めることが可能となる。
請求項11に記載の発明では、子邪魔板(9g〜9i)は、中空筒状部材(9c)の中心軸を中心とする筒状を為していると共に、中空筒状部材(9c)の中心軸方向の長さが、該子邪魔板(9g〜9i)の配置される多段に並べられて配置された邪魔板(9d〜9f)同士の間および/または中空筒状部材(9c)の底部と最下方の邪魔板(9d)の間の間隔よりも短くされていることを特徴としている。
このような構造の場合、各子邪魔板(9g〜9i)と邪魔板(9d〜9f)もしくは中空筒状部材(9c)の底部との間の隙間を原料ガス(3)が通過することになるが、通過する毎に各子邪魔板(9g〜9i)よりも原料ガス(3)の流動方向下流側に渦流が形成され、ここにパーティクルを捕獲することが可能となる。したがって、このような構造としても、請求項の効果を得ることができる。
このような構造においても、請求項12に記載したように、子邪魔板(9g〜9i)を多段に並べられて配置された邪魔板(9d〜9f)の間それぞれに対して複数ずつ並べて配置することができる。これにより、請求項と同様の効果を得ることができる。
また、請求項13に記載したように、子邪魔板(9g〜9i)を多段に並べられて配置された邪魔板(9d〜9f)もしくは中空筒状部材(9c)の底部に対してテーパ角(α)を有して傾斜させた構造とすることもできる。これにより、請求項と同様の効果を得ることができる。
請求項14に記載の発明では、子邪魔板(9g〜9i)は、多段に並べられて配置された邪魔板(9d〜9f)同士の間および/または中空筒状部材(9c)の底部と最下方の邪魔板(9d)の間において、隣り合うもの同士が交互に上下にずらして配置されていることを特徴としている。
このように、各子邪魔板(9g〜9i)を隣り合うもの同士で上下方向にずらした構造とすることで、より原料ガス(3)の流動経路を長くすることができる。
この場合、請求項15に記載したように、子邪魔板(9g〜9i)のうち上側にずらされたものの下端を上端よりも原料ガス(3)の流動方向下流側に位置させると共に、下側にずらされたものの上端を下端よりも原料ガス(3)の流動方向下流側に位置させることで、多段に並べられて配置された邪魔板(9d〜9f)もしくは中空筒状部材(9c)の底部に対してテーパ角(β、γ)を有して傾斜させられた構造とすることができる。このようにしても、請求項と同様の効果を得ることができる。
請求項16に記載の発明では、多段に並べて配置された邪魔板(9d〜9f)は、原料ガス供給ノズル(4b)側に凸形状となって湾曲していることを特徴としている。
このような形状とすれば、原料ガス(3)の流動経路の長さが更に長くなるようにできる。このようにすることで、よりパーティクルの捕獲率を高めることが可能になり、加熱した加熱容器(9)内において高温に暴露される時間が更に長くなるようにできる。例えば、請求項17に記載したように、例えば、多段に並べて配置された邪魔板(9d〜9f)のうちの凸形状部分の曲率を0.001〜0.05とすることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置の断面図である。 図1に示すSiC単結晶の製造装置における加熱容器のイメージ図であり、(a)は断面イメージ図、(b)は斜視イメージ図である。 本発明の第2実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器のイメージ図であり、(a)は断面イメージ図、(b)は斜視イメージ図である。 本発明の第3実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器の断面イメージ図である。 (a)は邪魔板の斜視イメージ図、(b)は邪魔板を中空筒状部材の中心軸と垂直方向に切断したときの断面イメージ図である。 本発明の第4実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器の邪魔板を中空筒状部材の中心軸と垂直方向に切断したときの断面イメージ図である。 本発明の第5実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器のイメージ図であり、(a)は加熱容器の断面イメージ図であり、(b)は加熱容器の邪魔板を1枚だけ取り出したときの斜視イメージ図、(c)は邪魔板の部分拡大断面イメージ図である。 本発明の第6実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器のイメージ図であり、(a)は加熱容器の断面イメージ図、(b)は邪魔板の斜視イメージ図である。 本発明の第7実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器のイメージ図であり、(a)は加熱容器の断面イメージ図、(b)は邪魔板の斜視イメージ図である。 本発明の第8実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器の邪魔板の部分拡大断面イメージ図である。 本発明の第9実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器のイメージ図であり、(a)は加熱容器の断面イメージ図、(b)は邪魔板の斜視イメージ図である。 本発明の第10実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器のイメージ図であり、(a)は加熱容器の断面イメージ図、(b)は邪魔板の部分拡大断面イメージ図である。 本発明の第11実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器のイメージ図であり、(a)は加熱容器の断面イメージ図、(b)は加熱容器の斜視イメージ図である。 本発明の第12実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器の斜視イメージ図である。 本発明の第13実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器の斜視イメージ図である。 (a)は、図15に示す加熱容器内において原料ガスの流動経路の中央部を中空筒状部材の中心軸方向に切断した時の断面図、(b)は、1枚の邪魔板の正面図である。 本発明の第14実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器内において原料ガスの流動経路の中央部を中空筒状部材の中心軸方向に切断した時の断面図である。 本発明の第15実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器内において原料ガスの流動経路の中央部を中空筒状部材の中心軸方向に切断した時の断面図である。 本発明の第16実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器のイメージ図であり、(a)は、加熱容器の斜視イメージ図、(b)は、加熱容器内において原料ガスの流動経路の中央部を中空筒状部材の中心軸方向に切断した時の断面図である。 本発明の第17実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器内において原料ガスの流動経路の中央部を中空筒状部材の中心軸方向に切断した時の断面図である。 本発明の第18実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器内において原料ガスの流動経路の中央部を中空筒状部材の中心軸方向に切断した時の断面図である。 本発明の第19実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器内において原料ガスの流動経路の中央部を中空筒状部材の中心軸方向に切断した時の断面図である。 本発明の第20実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器の斜視イメージ図である。 (a)〜(f)は、邪魔板に形成する開口部のパターン例を示した模式図である。 (a)〜(e)は、邪魔板に形成する開口部のパターン例を示した模式図である。 (a)〜(c)は、整流機構の構造例を示した斜視イメージ図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1に、本実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置の断面図を示す。以下、この図を参照してSiC単結晶の製造装置の構造について説明する。
図1に示すSiC単結晶の製造装置1は、底部に備えられた流入口2を通じてSiおよびCを含有するSiCの原料ガス3を供給し、上部の流出口4を通じて排出することで、SiC単結晶の製造装置1内に配置したSiC単結晶基板からなる種結晶5上にSiC単結晶6を結晶成長させるものである。
SiC単結晶の製造装置1には、真空容器7、第1断熱材8、加熱容器9、反応容器10、パイプ材11、第2断熱材12および第1、第2加熱装置13、14が備えられている。
真空容器7は、中空円筒状を為しており、アルゴンガス等が導入でき、かつ、SiC単結晶の製造装置1の他の構成要素を収容すると共に、その収容している内部空間の圧力を真空引きすることにより減圧できる構造とされている。この真空容器7の底部に原料ガス3の流入口2が設けられると共に、上部(具体的には側壁の上方位置)に原料ガス3の流出口4が設けられている。
第1断熱材8は、円筒等の筒形状を為しており、中空部により原料ガス導入管8aを構成している。第1断熱材8は、例えば黒鉛や表面をTaC(炭化タンタル)にてコーティングした黒鉛などで構成される。
加熱容器9は、反応容器10よりも原料ガス3の流動経路上流側に配置され、流入口2から供給された原料ガス3を種結晶5に導くまでに、原料ガス3に含まれたパーティクルを排除するための機構である。この加熱容器9が本発明の特徴となるものであり、これについては後で詳細に説明する。
反応容器10は、原料ガス3が流れる空間を構成しており、有底筒状で構成されている。反応容器10は、本実施形態では、有底円筒状とされており、例えば黒鉛や表面をTaC(炭化タンタル)にてコーティングした黒鉛などで構成される。反応容器10の開口部内に加熱容器9の一端が挿入され、加熱容器9の一端と反応容器10の底部との間に形成される空間を反応室として、反応容器10の底部に配置された種結晶5の表面にSiC単結晶6が成長させられる。
パイプ材11は、一端が反応容器10の底部のうち加熱容器9と反対側の部位に接続されており、他端が図示しない回転引上機構に接続されている。このような構造により、パイプ材11と共に反応容器10、種結晶5およびSiC単結晶6の回転および引き上げが行え、SiC単結晶6の成長面に温度分布が形成されることを抑制しつつ、SiC単結晶6の成長に伴って、その成長表面の温度が常に成長に適した温度に調整できる。このようなパイプ材11も、例えば黒鉛や表面をTaC(炭化タンタル)にてコーティングした黒鉛などで構成される。
第2断熱材12は、真空容器7の側壁面に沿って配置され、中空筒状を為している。この第2断熱材12により、ほぼ第1断熱材8や加熱容器9および反応容器10等が囲まれている。第2断熱材12は、例えば黒鉛や表面をTaC(炭化タンタル)にてコーティングされた黒鉛などで構成される。
第1、第2加熱装置13、14は、例えば誘導加熱用コイルやヒータなどで構成され、真空容器7の周囲を囲むように配置されている。これら第1、第2加熱装置13、14は、それぞれ独立して温度制御できるように構成されている。このため、より細やかな温度制御を行うことができる。第1加熱装置13は、反応容器10の開口部側先端位置や加熱容器9と対応した位置に配置されている。第2加熱装置14は、反応容器10により構成される反応室に対応した位置に配置されている。このような配置とされているため、第1、第2加熱装置13、14を制御することにより、反応室の温度分布をSiC単結晶6の成長に適した温度に調整できると共に、加熱容器9の温度をパーティクルの除去に適した温度に調整できる。
続いて、このように構成されたSiC単結晶の製造装置における加熱容器9の詳細構造について説明する。図2は、図1に示すSiC単結晶の製造装置における加熱容器9のイメージ図であり、図2(a)は断面イメージ図、図2(b)は斜視イメージ図である。
図2(a)、(b)に示されるように、加熱容器9は、原料ガス入口9aおよび原料ガス供給ノズル9bが形成された中空筒状部材9cと、中空筒状部材9c内において中空筒状部材9cの中心軸に対して交差し、該中心軸を配列方向として多段に並べて配置された複数の邪魔板9d〜9fとを備えた構造とされている。具体的には、本実施形態では、中空筒状部材9cの中心軸に対して垂直となる複数の邪魔板9d〜9fを備えてある。
原料ガス入口9aは、中空筒状部材9cの底部の中央に備えられ、第1断熱材8に形成された原料ガス導入管8aと連結されることで、原料ガス3が導入される入口とされている。原料ガス供給ノズル9bは、中空筒状部材9cの上部の中央に備えられ、中空筒状部材9c内を通過してきた原料ガス3を種結晶5もしくはSiC単結晶6の成長表面に導く供給口とされている。この原料ガス供給ノズル9bは、単に中空筒状部材9cの上部を開口させたものであっても良いが、原料ガス3の供給方向がSiC単結晶6の成長表面に対して垂直になるように反応容器10側に突き出した形状とされている。
中空筒状部材9cは、筒状であれば構わないが、本実施形態では円筒形状で構成されている。中空筒状部材9cの半径Rhは任意であるが、例えば50〜60mm程度とすることができる。
複数の邪魔板9d〜9fは、原料ガス3の移動方向に対して交差する面を有した構成とされ、原料ガス3の移動を遮り、かつ、加熱容器9内を原料ガス入口9aから原料ガス供給ノズル9bを結んだ直線距離よりも原料ガス3の流動経路を長くする。具体的には、加熱容器9内における原料ガス3の流動経路の中央を通ったときを平均流路長fとすると、平均流路長fが原料ガス入口9aから原料ガス供給ノズル9bを結んだ直線距離Hに対してf>1.2Hとなるようにしている。複数の邪魔板9d〜9fの数は任意であるが、本実施形態では3枚としてある。中空筒状部材9cと邪魔板9dとの間隔H1や各邪魔板9d〜9fの間隔H2、H3については任意であるが、例えばH1=15mm、H2=20mm、H3=30mm程度で配置することができる。
最も原料ガス入口9a側に位置する最下方の邪魔板9dは、円形状とされ、その半径R1は原料ガス入口9aの半径r1よりも大きくされ、加熱容器9を上方から見たときに原料ガス入口9aを全域覆える寸法とされる。例えば、半径R1は、20〜40mmとされる。このような邪魔板9dにより、原料ガス入口9aから導入された原料ガス3の流動方向を垂直方向に変えることで原料ガス3が中空筒状部材9cの側壁側に導かれ、さらにその側壁に沿って上方に導かれる。この邪魔板9dには、原料ガス3を確実に衝突させるのが効果的であるため、中央部に開口部を形成していない構造としている。
邪魔板9dの次に原料ガス入口9a側に位置する中間の邪魔板9eは、中央部が円形に開口するリング状とされている。邪魔板9eの中央部に形成された開口部の半径r2は、邪魔板9dの半径R1よりも小さくされている。この邪魔板9eにより、中空筒状部材9cの側壁に沿って上方に導かれた原料ガス3が再び中空筒状部材9cの中心軸に向けて流動方向が変えられたのち、中央部において再び上方に流動方向が変えられ、邪魔板9eの開口部を通過させられるようになる。
邪魔板9eの次に原料ガス入口9a側に位置する最上方の邪魔板9fは、円形状とされ、その半径R2は邪魔板9eの開口部の半径r2よりも大きくされ、加熱容器9を上方から見たときに邪魔板9eの開口部を覆え、加熱容器9の下方から見たときに原料ガス供給ノズル9bを全域覆える寸法とされる。例えば、半径R2は、20〜40mmとされる。このような邪魔板9fにより、邪魔板9eの開口部を通過した原料ガス3の流動方向を垂直方向に変えることで原料ガス3が中空筒状部材9cの側壁側に導かれ、さらにその側壁に沿って上方に導かれる。この邪魔板9fが最も原料ガス供給ノズル9bに近いものとなるが、原料ガス供給ノズル9bに辿り着く前に原料ガス3が中空筒状部材9cの上部に確実に衝突させるのが効果的であるため、この邪魔板9fも中央部に開口部を形成していない構造としている。
このようにして、多段に配置された各邪魔板9d〜9fに衝突して原料ガス3の流動方向が変えられる。そして、原料ガス供給ノズル9bの半径rfが半径R2よりも小さくされているため、原料ガス3は、最終的に中空筒状部材9cの上部に衝突したのち、原料ガス供給ノズル9bから排出されて反応室内に供給される。なお、ここでは、最下方の邪魔板9dと最上方の邪魔板9fとの間に中間の邪魔板9eを一枚だけ配置した場合について説明したが、勿論それ以上の枚数としても良い。その場合、最下方の邪魔板9dに隣接するものをリング状とし、さらにその上に配置されるものを円形状にするというように、交互にリング状のものと円形状のものとを繰り返し配置し、最上方の邪魔板9fが円形状となるようにすれば良い。この場合、円形状の邪魔板の半径がその下方に位置するリング状の邪魔板の開口部の半径よりも大きくなるようにすることで、確実に原料ガス3が各邪魔板に衝突して流動経路が変えられるようにすることができる。
このように、邪魔板9d〜9fを多段に配置しているため、邪魔板9d〜9fを設けない場合もしくは一段のみの場合と比較して、原料ガス3の流動経路長が伸びる。このため、加熱した加熱容器9内において原料ガス3が高温に暴露される時間が長くなるようにできる。なお、ここでは説明を容易にするために、邪魔板9d、9fを中空筒状部材9c内において浮いた状態のイメージ図としてあるが、邪魔板9d、9fについては、図示しないが、中空筒状部材9cの側面から伸びる支持部や中空筒状部材9cの上部や底部もしくは邪魔板9eと接続された支持部によって支持される構造とすることができる。
以上のように構成されたSiC単結晶の製造装置を用いたSiC単結晶6の製造方法について説明する。
まず、第1、第2加熱装置13、14を制御し、所望の温度分布を付ける。すなわち、種結晶5の表面において原料ガス3が再結晶化されることでSiC単結晶6が成長しつつ、加熱容器9内において再結晶化レートよりも昇華レートの方が高くなる温度となるようにする。
そして、真空容器7を所望圧力にしつつ、必要に応じてArガスなどを導入しながら原料ガス導入管8aを通じて原料ガス3を導入する。これにより、図1および図2(a)、(b)中の破線矢印で示したように、原料ガス3が流動し、種結晶5に供給されてSiC単結晶6を成長させることができる。
このとき、原料ガス3にパーティクルが含まれていることがある。パーティクルは、例えば原料ガス3中のSi成分もしくはC成分の凝集または黒鉛で構成された部材の通路内面の剥離や通路内面に付着したSiCの剥離などによって形成され、原料ガス3に含まれて流動させられる。
しかしながら、パーティクルを含む原料ガス3は、多段に配置された複数の邪魔板9d〜9fに衝突し、幾度も流動方向を変えながら、邪魔板9d〜9fが無い場合もしくは一段のみの場合と比較して長い流動経路長を移動させられることになる。このため、加熱した加熱容器9内において原料ガス3が高温に暴露される時間が長くなり、パーティクルが分解されて種結晶5の表面やSiC単結晶6の成長表面に辿り着かないようにできる。したがって、高品質なSiC単結晶6を製造することができる
また、邪魔板数を増加させて流動方向を変化させる数が多くするほど、複数の邪魔板9d〜9fや中空筒状部材9cにパーティクルが衝突させる可能性を高くすることができるため、より加熱容器9内にパーティクルを捕獲することができる。このため、より種結晶5の表面やSiC単結晶6の成長表面に辿り着かないようにできる。特に、原料ガス入口9aにおいて流速を早くし、原料ガス供給ノズル9bに向かって原料ガス3の流速が緩やかになるようにすれば、より効率的にパーティクルを捕獲することができる。このため、間隔H1、H2、H3を例えばH1=15mm、H2=20mm、H3=30mm程度とし、これらの関係がH1≧H2≧H3となるようにしている。これにより、さらに上記効果を得ることが可能となる。
なお、このような製造方法によりSiC単結晶6を製造したときに邪魔板9d〜9fを観察すると、粒径が〜3mm程度のパーティクルが付着していた。これは、原料ガス3のうち完全にガス化している成分と比較してパーティクルの運動エネルギーが大きいため、流動方向が変わる際に曲がりきれず、邪魔板9d〜9fに衝突して付着したと考えられる。この結果からも、パーティクルが種結晶5の表面やSiC単結晶6の成長表面に辿り着くことを抑制することができていると言える。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して更に邪魔板を設けたものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図3は、本実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器9のイメージ図であり、図3(a)は断面イメージ図、図3(b)は斜視イメージ図である。なお、SiC単結晶の製造装置の他の部分は、図1に示した第1実施形態のものと同様である。
図3(a)、(b)に示されるように、加熱容器9は、中空筒状部材9cの中心軸に対して垂直方向に並べられた邪魔板9d〜9fに加えて、その邪魔板9d〜9fに対して交差し、かつ、中空筒状部材9cの中心軸に対する径方向に対しても交差する方向に延設された邪魔板(子邪魔板)9g、9h、9iを備えている。具体的には、本実施形態では、中空筒状部材9cの中心軸と平行にした邪魔板9g、9h、9iを備えている。
各邪魔板9g〜9iは、複数の開口部9ga、9ha、9iaが形成された筒状部材にて構成されており、邪魔板9gは中空筒状部材9cの底部と邪魔板9dの間を連結するように配置されると共に邪魔板9gを支持し、邪魔板9hは邪魔板9dと邪魔板9eの間を連結するように配置され、邪魔板9iは邪魔板9eと邪魔板9fの間を連結するように配置されると共に邪魔板9fを支持している。そして、邪魔板9gの径は原料ガス入口9aよりも大きくされ、邪魔板9h、9iの径は邪魔板9eに形成された開口部の径よりも大きくされている。
各邪魔板9g〜9iに形成された複数の開口部9ga、9ha、9iaは、本実施形態では8個ずつ備えられており、中空筒状部材9cの中心軸を中心として等間隔に配置されている。開口部9ga、9ha、9iaとして様々な形状を適用することができるが、本実施形態では、例えばφ10〜30mm程度の円形としている。
このように構成されたSiC単結晶の製造装置では、複数の開口部9ga、9ha、9iaを通じて原料ガス3が流動させられる。このとき、原料ガス3が邪魔板9g〜9iを通過する際に、流動経路が狭められることで流速が速まるため、パーティクルが邪魔板9g〜9iに衝突し易くなる。また、図中矢印で示したように、各邪魔板9g〜9iに対する原料ガス3の流動方向下流側において、ガス流に渦が生じ、この渦流によってパーティクルが捕獲され、その流動方向下流側の下部においてパーティクルを滞留させることが可能となる。これにより、より原料ガス3が高温に暴露される時間が長くなり、より効率よくパーティクルを分解して消失させることが可能となる。また、分解されたパーティクルに関しては再度原料ガス3中に溶け込んで成長原料となるし、難分解性のパーティクルであったとしても、渦流に捕獲された状態であり続けるため、パーティクルがSiC単結晶6の成長表面に付着することが抑制でき、より高品質なSiC単結晶6を製造することができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第2実施形態で説明した邪魔板9g〜9iを複数枚にしたものであり、その他に関しては第2実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図4は、本実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器9の断面イメージ図である。なお、SiC単結晶の製造装置の他の部分は、図1に示した第1実施形態のものと同様である。
図4に示されるように、加熱容器9には、中空筒状部材9cの中心軸と平行となる邪魔板9g〜9iがそれぞれ複数枚ずつ、本実施形態では3枚ずつ備えられている。各邪魔板9g〜9iは、それぞれ中空筒状部材9cの中心軸を中心とした同心円状に並べられている。各邪魔板9g〜9iの間隔については任意であるが、例えば約10mm程度として設置してある。
図5(a)は邪魔板9g(9h、9i)の斜視イメージ図、図5(b)は邪魔板9g(9h、9i)を中空筒状部材9cの中心軸と垂直方向に切断したときの断面イメージ図である。これらの図に示されるように、本実施形態では、各開口部9ga(9ha、9ia)を中空筒状部材9cの中心軸に対して径方向に並べて配置している。
このように、中空筒状部材9cの中心軸と平行となる邪魔板9g〜9iをそれぞれ複数枚ずつ設けることにより、より渦流が形成される数を増加させることが可能となり、よりパーティクルを捕獲することが可能となる。したがって、より第2実施形態の効果を得ることが可能となる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、第3実施形態で説明した邪魔板9g〜9iの構成を変更したものであり、その他に関しては第3実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図6は、邪魔板9g(9h、9i)を中空筒状部材9cの中心軸と垂直方向に切断したときの断面イメージ図である。
上記第3実施形態では、各邪魔板9g〜9iに形成された開口部9ga、9ha、9iaをすべて中空筒状部材9cの中心軸に対して径方向に並べて配置した構造としたが、必ずしも並べる必要は無い。このため、本実施形態では、図6に示すように、各邪魔板9g〜9iに形成された開口部9ga、9ha、9iaが隣り合う邪魔板9g〜9iに形成されたもの同士が中空筒状部材9cの中心軸に対して周方向にずらして配置され、互い違いに配置された構造となるようにしている。
このようにすれば、よりパーティクルを衝突させられる壁面の数を増やすことができると共に、より原料ガス3の流動経路を長くすることができるため、更に第2実施形態の効果を得ることができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態は、第3実施形態で説明した邪魔板9g〜9iの構成を変更したものであり、その他に関しては第3実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図7(a)は本実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器9の断面イメージ図であり、図7(b)は邪魔板9g(9h、9i)を1枚だけ取り出したときの斜視イメージ図、図7(c)は邪魔板9g(9h、9i)の部分拡大断面イメージ図である。
これらの図に示されるように、本実施形態では、邪魔板9g〜9iを中空状の円錐台形状にて構成することで、各邪魔板9g〜9iが各邪魔板9d〜9fや中空筒状部材9cの中心軸に対して傾斜し、非平行となる構造としている。例えば、各邪魔板9g〜9iの各邪魔板9d〜9fに対する傾斜角度(以下、テーパ角という)を図7(c)に示したようにαとすると、テーパ角αを45〜80度としている。
このように、各邪魔板9g〜9iが各邪魔板9d〜9fに対して傾斜させられた構造とすることで、捕獲されたパーティクルがガス流の渦中から外れにくくなり、よりパーティクルの捕獲率を高めることが可能となる。これにより、より第2実施形態の効果を得ることができる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態は、第2実施形態に対して邪魔板9g〜9iの開口部9ga〜9iaの構造を変更したものであり、その他に関しては第2実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図8(a)は本実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器9の断面イメージ図であり、図8(b)は邪魔板9g(9h、9i)の斜視イメージ図である。なお、SiC単結晶の製造装置の他の部分は、図1に示した第1実施形態のものと同様である。
図8(a)、(b)に示されるように、加熱容器9に備えられた各邪魔板9g〜9iには開口部9ga〜9iaが備えられているが、さらに各開口部9ga〜9iaを囲むように原料ガス3の流動方向下流側に伸びる庇部9gb、9hb、9ibが備えられている。庇部9gb、9hb、9ibの長さは開口部9ga〜9iaの寸法にもよるが、例えば10mm程度にすることができる。
このような庇部9gb〜9ibを備えると、庇部9gb〜9ibが返し部として機能し、原料ガス3の渦流が開口部9ga〜9iaを通じて流れている原料ガス3の主流側に返流されることを抑制できる。このため、よりパーティクルの捕獲率を高めることが可能となり、より第2実施形態の効果を得ることが可能となる。
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態について説明する。本実施形態は、第3実施形態に対して邪魔板9g〜9iの構造を変更したものであり、その他に関しては第3実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図9(a)は本実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器9の断面イメージ図であり、図9(b)は邪魔板9g(9h、9i)の斜視イメージ図である。なお、SiC単結晶の製造装置の他の部分は、図1に示した第1実施形態のものと同様である。
図9(a)、(b)に示されるように、本実施形態では、加熱容器9に備えられた各邪魔板9g〜9iのうち中空筒状部材9cの中心軸と平行な方向の長さを短くしてフィン状とし、邪魔板9gは邪魔板9dに届かず、邪魔板9hは邪魔板9eに届かず、邪魔板9iは邪魔板9fに届かない構造としている。このような構造の場合、各邪魔板9g〜9iの上方を原料ガス3が通過することになるが、通過する毎に各邪魔板9g〜9iよりも原料ガス3の流動方向下流側に渦流が形成され、ここにパーティクルを捕獲することが可能となる。したがって、このような構造としても、第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、このような構造の邪魔板9g〜9iは、第2実施形態等のように開口部9ga〜9iaを備える必要がないため形成が容易であり、また固定するための接着箇所も少ないため加熱容器9の形成工数も少なくできる。また、ここでは、第3実施形態のように各邪魔板9g〜9iが複数枚ずつ配置される例を示したが、第2実施形態のように1枚ずつ配置したものであっても良い。
(第8実施形態)
本発明の第8実施形態について説明する。本実施形態は、第7実施形態で説明した邪魔板9g〜9iの構成を変更したものであり、その他に関しては第7実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図10は本実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器9の邪魔板9g(9h、9i)の部分拡大断面イメージ図である。
この図に示されるように、本実施形態では、各邪魔板9g〜9iが各邪魔板9d〜9fや中空筒状部材9cの中心軸に対して傾斜し、非平行となる構造としている。例えば、邪魔板9g〜9iを中空状の円錐台形状にて構成することで、このような構成となるようにしている。例えば、各邪魔板9g〜9iの各邪魔板9d〜9fに対するテーパ角αを45〜80度としている。
このように、各邪魔板9g〜9iが各邪魔板9d〜9fに対して傾斜させられた構造とすることで、捕獲されたパーティクルがガス流の渦中から外れにくくなり、よりパーティクルの捕獲率を高めることが可能となる。これにより、より第7実施形態の効果を得ることができる。
(第9実施形態)
本発明の第9実施形態について説明する。本実施形態は、第7実施形態に対して邪魔板9g〜9iの構造を変更したものであり、その他に関しては第7実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図11(a)は本実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器9の断面イメージ図であり、図11(b)は邪魔板9g(9h、9i)の斜視イメージ図である。なお、SiC単結晶の製造装置の他の部分は、図1に示した第1実施形態のものと同様である。
図11(a)、(b)に示したように、各邪魔板9g〜9iを隣り合うもの同士で交互に上下方向にずらした構造としている。つまり、邪魔板9gは1つずつ交互に中空筒状部材9cの下部に接続されるものと邪魔板9dに接続されるものとが備えられ、邪魔板9hは1つずつ交互に邪魔板9dに接続されるものと邪魔板9eに接続されるものとが備えられ、邪魔板9iは1つずつ交互に邪魔板9eに接続されるものと邪魔板9fに接続されるものとが備えられる。
このように、各邪魔板9g〜9iを隣り合うもの同士で上下方向にずらした構造とすることで、より原料ガス3の流動経路を長くすることができるため、更に第2実施形態の効果を得ることができる。
(第10実施形態)
本発明の第10実施形態について説明する。本実施形態は、第9実施形態で説明した邪魔板9g〜9iの構成を変更したものであり、その他に関しては第9実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図12(a)は本実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器9の断面イメージ図であり、図12(b)は邪魔板9g(9h、9i)の部分拡大断面イメージ図である。
図12(a)、(b)に示されるように、本実施形態では、各邪魔板9g〜9iが各邪魔板9d〜9fや中空筒状部材9cの中心軸に対して傾斜し、非平行となる構造としている。具体的には、各邪魔板9g〜9iのうち下方に配置されたものについては、非固定端である上端を固定端である下端よりも原料ガス3の流動方向下流側に位置させ、各邪魔板9g〜9iのうち上方に配置されたものについては、非固定端である下端を固定端である上端よりも原料ガス3の流動方向下流側に位置させた構造としている。
例えば、各邪魔板9g〜9iの各邪魔板9d〜9fに対するテーパ角を図12(b)に示したようにそれぞれβとγとすると、テーパ角β、γを45〜80度としている。
このように、各邪魔板9g〜9iが各邪魔板9d〜9fに対して傾斜させられた構造とすることで、捕獲されたパーティクルがガス流の渦中から外れにくくなり、よりパーティクルの捕獲率を高めることが可能となる。これにより、より第2実施形態の効果を得ることができる。
(第11実施形態)
本発明の第11実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態で説明した邪魔板9d〜9fの構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図13(a)、(b)は本実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器9の断面イメージ図および斜視イメージ図である。
図13(a)、(b)に示されるように、本実施形態では、各邪魔板9d〜9fのうち原料ガス3が衝突する箇所を上方(原料ガス供給ノズル9b側)に凸形状のドーム型とすることで、湾曲した各邪魔板9d〜9fの形状に沿って原料ガス3が流動していくようにし、原料ガス3の流動経路の長さが更に長くなるようにしている。例えば、凸形状部分の曲率は、例えば0.001〜0.05とされている。
このようにすることで、よりパーティクルの捕獲率を高めることが可能になると共に、加熱した加熱容器9内において高温に暴露される時間が更に長くなるようにできる。これにより、より第1実施形態の効果を得ることができる。
(第12実施形態)
本発明の第12実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態で説明した加熱容器9の構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図14は、本実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器9の斜視イメージ図である。
この図に示されるように、本実施形態では、原料ガス入口9aから原料ガス供給ノズル9bにかけて原料ガス3の流動経路を螺旋形状とする螺旋経路部を備えてある。螺旋経路部は、中空筒状部材9cの中心軸を中心として同軸的に配置された円柱軸9jと、この円柱軸9jから中空筒状部材9cの側壁に至り、かつ、円柱軸9jを中心として螺旋状に巻回された傾斜面9kにより構成されている。傾斜面9kは、中空筒状部材9cの底面から中空筒状部材9cの中心軸を中心として複数回巻回された後、中空筒状部材9cの上部に至る前に傾斜面9kが途切れた構造とされている。このため、中空筒状部材9cのうち傾斜面9kが形成されていない領域では、原料ガス3を拡散させる背室が形成され、原料ガス3の渦流が抑制された状態で原料ガス供給ノズル9bから排出される。
なお、円柱軸9jは、少なくとも原料ガス入口9a側の端部において、原料ガス入口9aから所定距離離間した位置で閉塞させられている。このため、原料ガス入口9aから導入された原料ガス3がその端部に衝突したのち傾斜面9kを上昇していく。また、傾斜面9kと中空筒状部材9cの底部との境界位置から離間した位置に閉塞壁9mを備えており、原料ガス入口9aから導入された原料ガス3が傾斜面9k側に流動していくように原料ガス3の流動方向が規制されている。
このように構成された加熱容器9では、中空筒状部材9cの中心軸方向の寸法Hと比較して原料ガス3の流動経路の長さの平均値となる平均流路長fが、f>1.2Hとなるように傾斜面9kの巻回数や間隔Hrが設定されている。なお、流動経路長fは、傾斜面9kにて構成される流路の中央を原料ガス3が流れたと想定した時の流動経路の長さのことを意味している。また、本実施形態では、螺旋状に配置された傾斜面9kの間の間隔Hrを一定にしているが、下方において流速が早まり、上方に行くに連れて流速が緩やかになるように、間隔Hrを上方に行くに連れて広げるようにしても良い。
このように、加熱容器9内に螺旋形状の流動経路を構成することにより、原料ガス3の流動経路を長くすることができる。このようにすることで、加熱した加熱容器9内において高温に暴露される時間が更に長くなるようにでき、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第13実施形態)
本発明の第13実施形態について説明する。本実施形態は、第12実施形態に対して更に邪魔板を設けたものであり、その他に関しては第12実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図15は、本実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器9の斜視イメージ図である。なお、SiC単結晶の製造装置の他の部分は、図1に示した第1実施形態のものと同様である。
図15に示されるように、加熱容器9は、円筒軸9jから中空筒状部材9cの中心軸の径方向に向けて延設され、傾斜面9kに対して交差する邪魔板(子邪魔板)9nを複数枚設けている。具体的には、本実施形態では、邪魔板9nを中空筒状部材9cの中心軸およびその径方向に対して平行となり、かつ、邪魔板9nが配置される傾斜面9kの間を連結するように配置している。図16(a)は、加熱容器9内において原料ガス3の流動経路の中央部を中空筒状部材9cの中心軸方向に切断した時の断面図、図16(b)は、1枚の邪魔板9nの正面図である。これら図16(a)、(b)に示されるように、各邪魔板9nは、開口部9naが形成された構成とされており、本実施形態では、開口部9naを各邪魔板9nの中央部に形成してある。開口部9naとして様々な形状を適用することができるが、本実施形態では、例えばφ10〜30mm程度の円形としている。開口部9naの面積は、邪魔板9nが原料ガス3の流動の妨げとして十分に機能するように、邪魔板9nの面積の1/2以下となるようにすることが望ましい。
このように構成されたSiC単結晶の製造装置では、開口部9naを通じて原料ガス3が流動させられる。このとき、原料ガス3が邪魔板9nを通過する際に、流動経路が狭められることで流速が速まるため、パーティクルが邪魔板9nに衝突し易くなる。また、図16(a)中に矢印で示したように、各邪魔板9nに対する原料ガス3の流動方向下流側において、ガス流に渦が生じ、この渦流によってパーティクルが捕獲され、その流動方向下流側の下部においてパーティクルを滞留させることが可能となる。これにより、よりパーティクルが高温に暴露される時間が長くなり、より効率よくパーティクルを分解して消失させることが可能となる。また、分解されたパーティクルに関しては再度原料ガス3中に溶け込んで成長原料となるし、難分解性のパーティクルであったとしても、渦流に捕獲された状態であり続けるため、パーティクルがSiC単結晶6の成長表面に付着することが抑制でき、より高品質なSiC単結晶6を製造することができる。
(第14実施形態)
本発明の第14実施形態について説明する。本実施形態は、第13実施形態で説明した邪魔板9nの開口部9naの配置場所を変更したものであり、その他に関しては第13実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図17は、本実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器9内において原料ガス3の流動経路の中央部を中空筒状部材9cの中心軸方向に切断した時の断面図である。
この図に示されるように、隣り合う邪魔板9n同士で開口部9naの形成位置が異なった位置となるようにし、隣り合う邪魔板9n同士を傾斜面9kに配置したときに開口部9na同士がずれた位置となるようにしている。
このように、隣り合う邪魔板9n同士で開口部9naの形成位置が異なるようにすれば、各開口部9naの形成位置を同じにした場合と比較して、各開口部9na間の距離が長くる。このため、図中矢印で示したように、原料ガス3の流動経路が単なる螺旋形状にならず、各邪魔板9nの間においても湾曲した状態となり、第13実施形態よりも長くなるようにできる。これにより、よりパーティクルを捕獲することが可能となるし、より原料ガス3が高温に暴露される時間が長くなり、より効率よくパーティクルを分解して消失させることが可能となる。したがって、より第13実施形態の効果を得ることが可能となる。
(第15実施形態)
本発明の第15実施形態について説明する。本実施形態は、第13、第14実施形態に対して邪魔板9nの開口部9naの構造を変更したものであり、その他に関しては第2実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図18は本実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器9内において原料ガス3の流動経路の中央部を中空筒状部材9cの中心軸方向に切断した時の断面図である。
図18に示されるように、加熱容器9に備えられた各邪魔板9nには開口部9naが備えられているが、さらに各開口部9naに対して原料ガス3の流動方向下流側に伸びる庇部9nbが備えられている。庇部9nbの長さは開口部9gaの寸法にもよるが、例えば10mm程度にすることができる。
このような庇部9nbを備えると、庇部9nbが返し部として機能し、原料ガス3の渦流が開口部9naを通じて流れている原料ガス3の主流側に返流されることを抑制できる。このため、よりパーティクルの捕獲率を高めることが可能となり、より第13、第14実施形態の効果を得ることが可能となる。
(第16実施形態)
本発明の第16実施形態について説明する。本実施形態は、第13実施形態に対して邪魔板9nの構造を変更したものであり、その他に関しては第13実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図19(a)は、本実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器9の斜視イメージ図であり、図19(b)は、加熱容器9内において原料ガス3の流動経路の中央部を中空筒状部材9cの中心軸方向に切断した時の断面図である。なお、SiC単結晶の製造装置の他の部分は、図1に示した第1実施形態のものと同様である。
図19(a)、(b)に示されるように、本実施形態では、加熱容器9に備えられた各邪魔板9nのうち中空筒状部材9cの中心軸と平行な方向の長さを短くしてフィン状とし、邪魔板9nの上部がその上に位置している傾斜面9kの裏面に届かない構造としている。このような構造の場合、各邪魔板9nの上方を原料ガス3が通過することになるが、通過する毎に各邪魔板9nよりも原料ガス3の流動方向下流側に渦流が形成され、ここにパーティクルを捕獲することが可能となる。したがって、このような構造としても、第13実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、このような構造の邪魔板9nは、第13実施形態等のように開口部9naを備える必要がないため形成が容易であり、また固定するための接着箇所も少ないため加熱容器9の形成工数も少なくできる。
(第17実施形態)
本発明の第17実施形態について説明する。本実施形態は、第16実施形態で説明した邪魔板9nの構成を変更したものであり、その他に関しては第16実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図20は、本実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器9内において原料ガス3の流動経路の中央部を中空筒状部材9cの中心軸方向に切断した時の断面図である。
この図に示されるように、本実施形態では、各邪魔板9nが傾斜面9kに対して傾斜し、非平行となる構造としている。具体的には、各邪魔板9nの上端を下端よりも原料ガス3の流動方向下流側に位置させることで、各邪魔板9nが傾斜させられ、傾斜面9kに対してテーパ角αが設けられている。例えば、各邪魔板9nの傾斜面9kに対するテーパ角αを45〜80度としている。
このように、各邪魔板9nが傾斜面9kに対して傾斜させられた構造とすることで、捕獲されたパーティクルがガス流の渦中から外れにくくなり、よりパーティクルの捕獲率を高めることが可能となる。これにより、より第13実施形態の効果を得ることができる。
(第18実施形態)
本発明の第18実施形態について説明する。本実施形態は、第17実施形態に対して邪魔板9nの構造を変更したものであり、その他に関しては第17実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図21は、本実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器9内において原料ガス3の流動経路の中央部を中空筒状部材9cの中心軸方向に切断した時の断面図である。
図21に示したように、各邪魔板9nを隣り合うもの同士で上下方向にずらした構造としている。つまり、邪魔板9nは1つずつ交互に傾斜面9kの表面に接続されるものと傾斜面9kの裏面に接続されるものとが備えられる。
このように、各邪魔板9nを隣り合うもの同士で上下方向にずらした構造とすることで、より原料ガス3の流動経路を長くすることができるため、更に第13実施形態の効果を得ることができる。
(第19実施形態)
本発明の第19実施形態について説明する。本実施形態は、第18実施形態で説明した邪魔板9nの構成を変更したものであり、その他に関しては第18実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図22は、本実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器9内において原料ガス3の流動経路の中央部を中空筒状部材9cの中心軸方向に切断した時の断面図である。
図22に示されるように、本実施形態では、各邪魔板9nが傾斜面9kに対して傾斜し、非平行となる構造としている。具体的には、各邪魔板9nのうち傾斜面9kの表面に配置されたものについては、非固定端である上端を固定端である下端よりも原料ガス3の流動方向下流側に位置させ、各邪魔板9nのうち傾斜面9kの裏面に配置されたものについては非固定端である下端を固定端である上端よりも原料ガス3の流動方向下流側に位置させた構造としている。例えば、各邪魔板9nの傾斜面kの裏面もしくは表面に対するテーパ角を図22に示したようにそれぞれβとγとすると、テーパ角β、γを45〜80度としている。
このように、各邪魔板9nが傾斜面9kの表面や裏面に対して傾斜させられた構造とすることで、捕獲されたパーティクルがガス流の渦中から外れにくくなり、よりパーティクルの捕獲率を高めることが可能となる。これにより、より第13実施形態の効果を得ることができる。
(第20実施形態)
本発明の第20実施形態について説明する。本実施形態は、第12実施形態に対して、原料ガス3を拡散させる背室内により原料ガス3のガス流を原料ガス供給ノズル9bの方向に揃えるための整流機能を持たせた点を変更したものであり、その他に関しては第12実施形態と同様であるため、第12実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図23は、本実施形態にかかるSiC単結晶の製造装置に備えられる加熱容器9の斜視イメージ図である。
この図に示されるように、中空筒状部材9cのうち傾斜面9kが形成されていない領域では、原料ガス3を拡散させる背室が形成されており、この背室内において整流機構9pが備えられている。整流機構9pは、原料ガス供給ノズル9bに至る前に原料ガス3のガス流を揃えるものであり、中空筒状部材9cの上部と傾斜面9kとの間に配置されており、本実施形態では、同心円状に並べられた複数のリング部材にて構成されている。
このように、原料ガス供給ノズル9bの前段に整流機構9pを備えることにより、SiC単結晶6の成長表面に渦流ではなく整流された原料ガス3を供給することができるため、より高品質なSiC単結晶6を成長させることが可能となる。
(他の実施形態)
上記第3、第4実施形態では、各邪魔板9g〜9iに形成された開口部9ga、9ha、9iaの数を同じにしているが、異なる数にしても良い。また、各邪魔板9g〜9iの数を3枚ずつと同じ数にしたが、これらについても異なる数にしても良いし、各邪魔板9g〜9iのうちの一部だけ複数枚にしても構わない。
また、上記第2〜第4各実施形態では、開口部9ga、9ha、9iaが中空筒状部材9cの中心軸を中心とした周方向において一列に並べられた状態としているが、必ずしもこのような構造にする必要はない。例えば、図24(a)に示したように開口部9ga、9ha、9iaを複数列に並べて形成しても良い。また、複数列とする場合であっても、図24(b)に示したように各列毎に各開口部9ga、9ha、9iaが中空筒状部材9cの中心軸を中心とした周方向においてずらされた配置とされていても良い。さらに、図24(c)に示すように開口部9ga、9ha、9iaの無数とし、形成位置をランダムとしても良い。
さらに、上記第2〜第4実施形態では、上記各実施形態で示した各邪魔板9g〜9iに形成された開口部9ga、9ha、9iaを円形としたが、その他の形状であっても良い。例えば、図24(d)に示したように四角形としても良い。勿論、三角形や六角形など他の形状であっても良い。その場合であっても、図24(e)に示したように開口部9ga、9ha、9iaを複数列に並べて形成しても良いし、図24(f)に示したように各列毎に各開口部9ga、9ha、9iaが中空筒状部材9cの中心軸を中心とした周方向においてずらされた配置とされていても良い。勿論、開口部9ga、9ha、9iaが無数に形成されていても良い。
さらに、上記第13〜第15実施形態で説明した各邪魔板9nに形成された開口部9naの個数や形状についても任意である。例えば、各邪魔板9nに対して図25(a)に示すように2つの開口部9naを形成しても良いし、図25(b)に示すように4つの開口部9naを形成しても良いし、図25(c)に示すように無数の開口部9naを形成しても良い。また、図25(d)に示すように開口部9naを四角形としても良いし、図25(e)に示すように三角形としても良い。
また、上記第20実施形態では、整流機構9pとして、同心円状に配置した複数のリンク状部材を例に挙げて説明したが、他の形状であっても良い。例えば、図26(a)に示したように中空筒状部材9cの中心軸を中心として径方向に複数本等間隔に延設された板状部材であっても良いし、図26(b)に示したように並列に並べられた板状部材であっても良いし、図26(c)に示したように升目状(格子状)に配置された板状部材であっても良い。
更に、上記各実施形態は、加熱容器9の一例を示したに過ぎず、各実施形態相互間において適宜組み合わせ可能である。例えば、第2実施形態のように邪魔板9g〜9iを備える構造において、第11実施形態のように各邪魔板9d〜9fのうち原料ガス3が衝突する箇所を上方(原料ガス供給ノズル9b側)に凸形状のドーム型とする構造を採用しても良い。
1 SiC単結晶の製造装置
3 原料ガス
5 種結晶
6 SiC単結晶
9 加熱容器
9a 原料ガス入口
9b 原料ガス供給ノズル
9c 中空筒状部材
9d〜9i 邪魔板
9ga〜9ia 開口部
9gb〜9ib 庇部
9j 円柱軸
9k 傾斜面
9m 閉塞壁
9n 邪魔板
9na 開口部
9nb 庇部
9p 整流機構

Claims (17)

  1. 反応容器(10)内に炭化珪素単結晶基板にて構成された種結晶(5)を配置し、炭化珪素の原料ガス(3)を下方から供給することで上方に位置する前記種結晶(5)に供給し、前記種結晶(5)の表面に炭化珪素単結晶(6)を成長させる炭化珪素単結晶の製造装置において、
    前記反応容器(10)よりも前記原料ガス(3)の流動経路上流側に配置され、前記原料ガス(3)の加熱を行う加熱容器(9)を備え、
    前記加熱容器(9)は、中空筒状部材(9c)と、前記中空筒状部材(9c)内に前記原料ガス(3)を導入する原料ガス入口(9a)と、前記原料ガス(3)を前記中空筒状部材(9c)から前記反応容器(10)に排出する原料ガス供給ノズル(9b)と、前記原料ガス入口(9a)から前記原料ガス供給ノズル(9b)に至るまでに間において、前記原料ガス(3)の流動経路上に配置された複数の邪魔板(9d〜9i)とを備え、
    前記加熱容器(9)内における前記原料ガス(3)の流動経路の平均長さとなる平均流路長fは、前記原料ガス入口(9a)から前記原料ガス供給ノズル(9b)を結んだ直線距離Hに対して、f>1.2Hとされており、
    前記複数の邪魔板として、前記中空筒状部材(9c)の中心軸に対して交差し、該中心軸を配列方向として多段に並べて配置された邪魔板(9d〜9f)が備えられ、該邪魔板(9d〜9f)のうち最も前記原料ガス入口(9a)側に位置している最下方の邪魔板(9d)にて、前記加熱容器(9)を上方から見たときに前記原料ガス入口(9a)が覆われていると共に、前記邪魔板(9d〜9f)のうち最も前記原料ガス供給ノズル(9b)側に位置している最上方の邪魔板(9f)にて、前記加熱容器(9)を下方から見たときに前記原料ガス供給ノズル(9b)が覆われていることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造装置。
  2. 前記複数の邪魔板のうち、前記最下方の邪魔板(9d)と前記最上方の邪魔板(9f)の間に配置される中間の邪魔板(9e)は、前記最下方の邪魔板(9d)と隣り合うものが円形状の邪魔板(9e)とされていると共に、この円形状の邪魔板(9e)と隣り合うものが開口部を有するリング状の邪魔板とされ、前記円形状の邪魔板および前記リング状の邪魔板とが繰り返し交互に配置されており、前記円形状の邪魔板の半径がその下方に位置する前記リング状の邪魔板の開口部の半径よりも大きくされていることを特徴とする請求項に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  3. 前記複数の邪魔板(9d〜9f)の間隔は、上方に位置する邪魔板同士の間隔(H2)がそれよりも下方に位置する邪魔板同士の間隔(H1)以上(H2≧H1)とされていることを特徴とする請求項1または2に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  4. 前記複数の邪魔板として、前記多段に並べられて配置された邪魔板(9d〜9f)同士の間および/または前記中空筒状部材(9c)の底部と前記最下方の邪魔板(9d)の間に備えられ、該多段に並べて配置された邪魔板(9d〜9f)に対して交差し、かつ、前記中空筒状部材(9c)の中心軸に対する径方向に対しても交差する方向に延設された子邪魔板(9g〜9i)を備えていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  5. 前記子邪魔板(9g〜9i)は、前記中空筒状部材(9c)の中心軸を中心とする筒状を為しており、前記多段に並べられて配置された邪魔板(9d〜9f)同士の間および/または前記中空筒状部材(9c)の底部と前記最下方の邪魔板(9d)の間を連結すると共に、前記原料ガス(3)の流動経路を構成する開口部(9ga〜9ia)を備えていることを特徴とする請求項に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  6. 前記子邪魔板(9g〜9i)は、前記多段に並べられて配置された邪魔板(9d〜9f)同士の間および/または前記中空筒状部材(9c)の底部と前記最下方の邪魔板(9d)の間に対して複数ずつ並べて配置されていることを特徴とする請求項に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  7. 前記複数ずつ並べて配置された前記子邪魔板(9g〜9i)の前記開口部(9ga〜9ia)は、前記中空筒状部材(9c)の中心軸に対する径方向に並べて配置されていることを特徴とする請求項に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  8. 前記複数ずつ並べて配置された前記子邪魔板(9g〜9i)のうち隣り合うもの同士の前記開口部(9ga〜9ia)は、前記中空筒状部材(9c)の中心軸を中心とした周方向にずらして配置されていることを特徴とする請求項に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  9. 前記子邪魔板(9g〜9i)は、前記多段に並べられて配置された邪魔板(9d〜9f)前記中空筒状部材(9c)の底部に対してテーパ角(α)を有して傾斜させられていることを特徴とする請求項ないしのいずれか1つに記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  10. 前記子邪魔板(9g〜9i)に備えられた前記開口部(9ga〜9ia)を囲み、前記原料ガス(3)の流動方向下流側に伸びる庇部(9gb〜9ib)が備えられていることを特徴とする請求項ないしのいずれか1つに記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  11. 前記子邪魔板(9g〜9i)は、前記中空筒状部材(9c)の中心軸を中心とする筒状を為していると共に、前記中空筒状部材(9c)の中心軸方向の長さが、該子邪魔板(9g〜9i)の配置される前記多段に並べられて配置された邪魔板(9d〜9f)同士の間および/または前記中空筒状部材(9c)の底部と前記最下方の邪魔板(9d)の間の間隔よりも短くされていることを特徴とする請求項に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  12. 前記子邪魔板(9g〜9i)は、前記多段に並べられて配置された邪魔板(9d〜9f)の間それぞれに対して複数ずつ並べて配置されていることを特徴とする請求項11に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  13. 前記子邪魔板(9g〜9i)は、前記多段に並べられて配置された邪魔板(9d〜9f)もしくは前記中空筒状部材(9c)の底部に対してテーパ角(α)を有して傾斜させられていることを特徴とする請求項11または12に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  14. 前記子邪魔板(9g〜9i)は、前記多段に並べられて配置された邪魔板(9d〜9f)同士の間および/または前記中空筒状部材(9c)の底部と前記最下方の邪魔板(9d)の間において、隣り合うもの同士が交互に上下にずらして配置されていることを特徴とする請求項12に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  15. 前記子邪魔板(9g〜9i)は、上側にずらされたものの下端が上端よりも前記原料ガス(3)の流動方向下流側に位置すると共に、下側にずらされたものの上端が下端よりも前記原料ガス(3)の流動方向下流側に位置することで、前記多段に並べられて配置された邪魔板(9d〜9f)もしくは前記中空筒状部材(9c)の底部に対してテーパ角(β、γ)を有して傾斜させられていることを特徴とする請求項14に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  16. 前記多段に並べて配置された邪魔板(9d〜9f)は、前記原料ガス供給ノズル(4b)側に凸形状となって湾曲していることを特徴とする請求項ないし15のいずれか1つに記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  17. 前記多段に並べて配置された邪魔板(9d〜9f)のうちの前記凸形状部分の曲率が0.001〜0.05とされていることを特徴とする請求項16に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
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