JP5332893B2 - 電子写真用トナーセット及びカラー画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、黒トナーを用いてカラー画像を形成する電子写真用トナーセット及びカラー画像形成方法に関する。
静電荷像現像用トナー(以下、簡単にトナーともいう)を用いる電子写真方式の画像形成は、従来からの文書作成に代表されるモノクロプリントに加え、最近ではフルカラープリントも行える様になってきた。この様なフルカラー画像形成装置は、印刷の様に版を起こさずに必要枚数分のプリント物をオンデマンドに作成できるので、少量プリント発注の機会の多い軽印刷分野で主に利用される様になってきている(たとえば、特許文献1参照)。
カタログや広告などのフルカラーのプリント物をトナーで作成するにあたり、使用されるトナーにはオリジナルに忠実な画像が得られる様に色再現性が求められる。すなわち、フルカラーの画像形成では、イエロー、マゼンタ、シアンのトナー画像を重ね合わせて目標の色調画像が再現され、忠実な色再現を実現する上でベースとなるこれらカラートナーが良好な色再現性を有することが求められていた。
そのため、カラートナーの色再現性向上を目的として、種々の着色剤(以下、色材とも云う)の検討がこれまでもなされてきた。
たとえば、代表的なカラートナー用マゼンタ着色剤の1つに、キナクリドン系顔料がある。キナクリドン系顔料を用いたトナーは、汎用性があり、優れた耐光性を有し、さらにマゼンタとしての色合いを有するもので、汎用的に使用されている。しかし、このキナクリドン系顔料は分散性に課題があり、色重ね時に濁りを生じやすく、近年要求が高くなってきている、コンピューターグラフィックスや高彩度ディスプレイの画像を印字には満足できないものであった。
例えばキナクリドン系顔料単独ではなく、彩度を向上させるために染料を添加する系が知られている(例えば、特許文献1参照)。さらに、キナクリドン系顔料とナフトール系顔料とを併用する系についても提案がなされている(例えば、特許文献2参照)。
また、アントラキノン系顔料との併用についても知られている(例えば、特許文献3参照)。
しかし、いずれもマゼンタ顔料としてのキナクリドン系顔料が保有する高い耐光性に対して劣るものであり、長期にわたる使用においては色味を安定に保つことができない問題を有していた。
さらに、より彩度の高い画像を形成するために、金属化合物と色素よりなる着色剤を使用するトナーの提案もなされている(例えば、特許文献4参照)。
しかし、ある特定の色域を拡大して彩度を高めたとしても彩度バランスが低下してしまい、広い色域を確保することは困難である。特に、ディスプレイに応じた色再現を行う場合、標準となるsRGB(1EC(国際電気標準会議)1988年10月に策定した規定)の色再現領域に対して特定色域のみが近づくのみで、全領域での再現ができない問題があった。
特開2007−286148号公報 特開2006−267741号公報 特開2006−154363号公報 特開2007−316591号公報
本発明は、色再現範囲が広く、特に、ディスプレイの色再現範囲、sRGBにより近づいた色再現範囲を有するカラー画像を形成することのできる、良質なフルカラー画像を形成することのできる電子写真用トナーセット及びカラー画像形成方法を提供することにある。
本発明は、下記構成を採ることにより達成される。
1.少なくともイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、黒トナーからフルカラー画像を形成するのに用いる電子写真用トナーセットにおいて、該イエロートナーが少なくともP.Y.74、P.Y.139、P.Y.180、P.Y.185、P.Y.155より選択されるイエロー色素を含有してなり、マゼンタトナーが少なくとも一般式(1)、一般式(2)で表されるローダミン系色素を含有してなり、シアントナーが一般式(5)で表されるフタロシアニン系色素を含有してなることを特徴とする電子写真用トナーセット。
〔上記一般式(1)中、R1〜R4及びR5〜R7は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。〕
〔上記一般式(2)中、R11〜R14及びR16〜R18は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、R15は水素原子または炭素数1〜12のアルキル基、(X)はカウンターアニオンで、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、硫酸イオン、一般式(3)、一般式(4)の何れかを表し、nは1あるいは2の整数を表す。〕
〔上記一般式(3)中、R21は炭素数1〜22のアルキル基を表し、R22は水素原子を表す。〕
〔上記一般式(4)中、R31は炭素数1〜22のアルキル基を表す。〕
〔式中、M1は、ケイ素原子(Si)スズ原子(Sn)のいずれかの金属原子を示す。また、Zは下記に示す一般式(6)で表される基を示す。更に、A1、A2、A3及びA4は、全てベンゼン環を形成する原子団を示す。〕
〔式中、R1、R2、R3は炭素数1乃至22のアルキル基示す。尚、R1、R2、R3はお互い同じ基であっても、異なる基であってもよい。〕
2.前記1または2に記載の電子写真用トナーセットを使用することを特徴とするカラー画像形成方法。
本発明者らは鋭意検討した結果、イエロー、マゼンタ、シアンの各色で特定の色材を使用し組み合わせることでディスプレイに近い色再現性を確保することができるになった。すなわち、それぞれ単純に広い色域の色材を使用することで広くするものではなく、色再現のバランスを考慮して各色の色材を選択することが重要であることを見いだした。ディスプレイの色再現範囲、sRGBは、ブルー領域が非常に広い色域を有しているものである。しかし、この部分の色再現範囲が強調されたものであるとすると、加色法で色を形成する際にグリーン領域の拡大があるため、イエロー部やシアン部の色域にひずみを生じやすくなり、色のバランスがくずれてしまう。その結果、色再現範囲は広いものの、色再現に違和感のある画像を形成してしまうこととなる。
本発明者らは鋭意検討した結果、これら色材を組み合わせて使用することで、従来の色材の組み合わせより、レッド(色相角45°付近の範囲)及びシアン(色相角225°付近の範囲)の色域は同等のままで、グリーン(色相角135°付近の範囲)、マゼンタ(色相角315°付近の範囲)の色域を広くすることができる。また、レッド(色相角45°付近の範囲)、グリーン(色相角135°付近の範囲)及びマゼンタ(色相角315°付近の範囲)をsRGBよりも狭い色域とし、シアン(色相角225°付近の範囲)をsRGBより広くすることができた。その結果、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブルー、レッド、グリーン)の色域のバランスを改善することができ、色再現の偏りを抑制することができるようになり、結果として広い色再現範囲の確保ができ、且つ、良好な色バランスの確保ができたものと推定される。
本発明に係るトナーを二成分系現像剤として用いた画像形成装置の一例を示す概略図である。 本発明に係るトナーを一成分系現像剤として用いた画像形成装置の一例を示す概略図である。 ベルトと加熱ローラを用いたベルト定着方式の定着装置の一例を示す概略図である。
本発明に係るカラー画像形成方法は、少なくともイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、黒トナーからフルカラー画像を形成するもので、該イエロートナーが少なくともP.Y.74、P.Y.139、P.Y.180、P.Y.185、P.Y.155より選択されるイエロー色素を含有してなり、マゼンタトナーが少なくとも下記一般式(1)、一般式(2)で表されるローダミン系色素を含有してなり、シアントナーが一般式(5)で表されるフタロシアニン系色素を含有してなることを特徴とする。
本発明の電子写真用トナーセットは、イエロー、マゼンタ、シアンの各色で上記特定の色材を使用して作製したトナーを組み合わせたものである。
本発明で使用されるイエローの色材は特定の5種のピグメントイエローより選択されるものを使用する。この色材は、いずれも色域の広いもので、ディスプレイの色再現範囲よりも広い色域を確保することができるものである。
また、本発明で使用されるシアンの色材は、特定構造のフタロシアニンであり、従来一般的に使用される銅フタロシアニンや無金属フタロシアニンに比較して広い色域を有しているものである。
一方、マゼンタの色材は、ローダミン系色素である。この色材(以下、着色剤ともいう)は、従来一般的に使用されるキナクリドン系顔料に比較して広い色域を有しているものの、sRGBで規定されるマゼンタ色域に比較しては小さい色域を有している。
これら色材を組み合わせて使用することで、従来の色材の組み合わせより、レッド(色相角45°付近の範囲)及びシアン(色相角225°付近の範囲)の色域は同等のままで、グリーン(色相角135°付近の範囲)、マゼンタ(色相角315°付近の範囲)の色域を広くすることができる。また、レッド(色相角45°付近の範囲)、グリーン(色相角135°付近の範囲)及びマゼンタ(色相角315°付近の範囲)をsRGBよりも狭い色域とし、シアン(色相角225°付近の範囲)をsRGBより広くすることができた。その結果、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブルー、レッド、グリーン)の色域のバランスを改善することができ、色再現の偏りを抑制することができるようになり、結果として広い色再現範囲の確保ができ、且つ、良好な色バランスの確保ができたものと推定される。
先ず、本発明で用いる特定の着色剤について説明する。
《着色剤》
〈イエロートナー用の着色剤〉
イエロートナー用の着色剤としては、P.Y.74、P.Y.139、P.Y.180、P.Y.185、P.Y.155より選択されるイエロー顔料を挙げることができる。
〈マゼンタトナー用の着色剤〉
マゼンタトナー用の着色剤としては、一般式(1)、一般式(2)で表されるローダミン系色素を挙げることができる。
〔上記一般式(1)中、R1〜R4及びR5〜R7は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。〕
〔上記一般式(2)中、R11〜R14及びR16〜R18は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、R15は水素原子または炭素数1〜12のアルキル基、(X)はカウンターアニオンで、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、硫酸イオン、一般式3、一般式4の何れかを表す。〕
〔上記一般式(3)中、R21及びR22は炭素数1〜22のアルキル基を表す。〕
〔上記一般式(4)中、R31は炭素数1〜22のアルキル基を表す。〕
一般式(1)。(2)で表される化合物を例示化合物として下記に示すが、本発明に係るトナーに使用することが可能な化合物はこれらに限定されるものではない。
尚、本発明に係るトナーの着色剤として、キナクリドン顔料などの他の着色剤と併用してもよい。
〈シアントナー用の着色剤〉
シアントナートナー用の着色剤としては、一般式(5)で表されるフタロシアニン系色素を挙げることができる。
〔式中、Mは、ケイ素原子(Si)、ゲルマニウム原子(Ge)、スズ原子(Sn)のいずれかの金属原子を示す。また、Zは、各々独立に、ヒドロキシ基、塩素原子、炭素数6乃至18のアリールオキシ基、炭素数1乃至22のアルコキシ基、下記に示す一般式(6)で表される基を示す。更に、A、A、A及びAは、各々独立にメチル基又は電子制御基を有してもよい芳香族を形成する原子団を示す。〕
〔式中、R、R、Rは炭素数1乃至22のアルキル基、炭素数6乃至18のアリール基、炭素数1乃至22のアルコキシ基、または、炭素数6乃至18のアリールオキシ基を示す。尚、R、R、Rはお互い同じ基であっても、異なる基であってもよい。〕
一般式(5)で表される化合物の具体例を表1に示すが、本発明に係るトナーに使用可能な一般式(5)で表される化合物はこれらに限定されるものではない。

〈黒トナー用の着色剤〉
黒トナー用の着色剤としては、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどのカーボンブラックや、マグネタイト、フェライトなどの磁性粉を挙げることができる。
次に、本発明に係るトナーの特性について説明する。
《トナーの粒径》
本発明に係るトナーは、その粒径が、体積基準におけるメディアン径(D50)で3〜8μmのものが好ましい。
この範囲とすることで、本発明で特定している着色剤の使用において広い色再現範囲を得ることができ好ましい。
体積基準におけるメディアン径(D50)は、「コールターマルチサイザーTA−3」(ベックマン・コールター社製)にデータ処理用のコンピュータシステム(ベックマン・コールター社製)を接続した測定装置を用いて測定・算出することができる。具体的には、トナー0.02gを、界面活性剤溶液20ml(トナーの分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)に添加して馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー分散液を調製し、このトナー分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII」(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定装置の表示濃度が8%になるまでピペットにて注入する。ここで、この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値を得ることができる。そして、測定装置において、測定粒子カウント数を25000個、アパーチャ径を50μmにし、測定範囲である1〜30μmの範囲を256分割しての頻度値を算出し、体積積算分率の大きい方から50%の粒子径が体積基準のメディアン径とされる。
乳化会合法のトナー粒径は、会合液を希釈することで測定してもよく、この方法での得られる体積基準におけるメディアン径(D50)は、上記方法で得られるメディアン径(D50)とD50の値に対して±5%以内の差である。
《変動係数》
また、本発明に係るトナーは、その体積基準の粒度分布における変動係数(CV値)が、2%以上であって21%以下であることが好ましく、特に5%以上であって15%以下であることが好ましい。
体積基準の粒度分布における変動係数は、トナー粒子の粒度分布における分散度を体積基準によって示したものであり、下記式(1)によって算出される。
このCV値は、その値が小さい程、粒度分布がシャープであることを示し、従ってトナー粒子の大きさが揃っていることを意味する。
式(1)
CV値(%)=標準偏差/体積基準におけるメディアン径(D50)×100
《軟化点温度》
また、本発明に係るトナーは、その軟化点温度(Tsp)が70〜130℃が好ましく、70〜120℃がより好ましい。軟化点温度を上記の範囲とすることにより、定着時に加えられる熱によって生じる弊害を低減させることができ、その結果、着色剤に大きな負担をかけることなく画像を形成することができるため、形成される可視画像に、より広く安定した色再現性を得ることができる。
また、極めて低い温度で定着を行うことができるため、電力消費の低減を実現した環境に優しい画像形成を行うことが可能となる。
トナーの軟化点温度は、例えば(1)結着樹脂を得るための重合性単量体の種類や組成比を調節すること、(2)トナーの製造工程において、例えば結着樹脂を得る過程に連鎖移動剤を用い、その種類や使用量により、樹脂の分子量を調整すること、(3)離型剤などの構成材料の種類や使用量を調節すること、あるいはこれらの(1)〜(3)の手法を組み合わせることなどによって制御することができる。
トナーの軟化点温度は、例えば「フローテスターCFT−500」(島津製作所社製)を用い、トナーにより、高さ10mmの円柱形状体を形成し、この円柱形状体を、昇温速度6℃/分で加熱しながらプランジャーによって1.96×10Paの圧力を加え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出すようにし、これにより、プランジャーからの降下量と温度との関係を示す軟化流動曲線を得ることによって測定され、降下量5mmにおける温度が軟化点温度とされる。
《トナー粒子の平均円形度》
本発明に係るトナーは、このトナーを構成する個々のトナー粒子について、転写効率の向上の観点から、下記式(3)で示される平均円形度が0.920〜1.000であることが好ましく、より好ましくは0.930〜0.980である。
式(3)
平均円形度=円相当径から求めた円の周囲長/粒子投影像の周囲長
次に、トナーの製造方法について説明する。
《トナーの製造方法》
本発明に係るトナーを製造する方法としては、特に限定されるものではなく、粉砕法、懸濁重合法、ミニエマルション重合凝集法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法、ポリエステル分子伸長法その他の公知の方法などを挙げることができるが、トナーを製造する方法としては、特にミニエマルション法とよばれる臨界ミセル濃度以下の濃度の界面活性剤を溶解してなる水系媒体中に、離型剤を重合性単量体中に溶解してなる重合性単量体溶液を、機械的エネルギーを利用して油滴(10〜1000nm)を形成して分散液を調製し、得られた分散液に水溶性重合開始剤を添加して、ラジカル重合させて得られる結着樹脂微粒子を会合(凝集/融着)してトナーを得る方法を用いることが好ましい。
この理由としては、前記油滴において重合が行われるために、トナー粒子においては離型剤分子が結着樹脂に確実に包含された状態となり、従って、定着装置において定着処理が行われるまで、すなわち熱を加えられるまでは離型剤についての気化成分の発生が抑制されると考えられるからである。
尚、このミニエマルション重合凝集法においては、水溶性重合開始剤を添加することに代えて、または、当該水溶性ラジカル重合開始剤を添加すると共に、油溶性ラジカル重合開始剤を前記単量体溶液中に添加してもよい。
本発明に係るトナーを製造するための方法として、ミニエマルション重合凝集法を用いる場合に形成させる結着樹脂微粒子は、組成の異なる結着樹脂よりなる2層以上の構成とすることもでき、この場合、常法に従ったミニエマルション重合処理(第1段重合)により調製した第1樹脂粒子の分散液に、重合開始剤と重合性単量体とを添加し、この系を重合処理(第2段重合)する方法を採用することができる。
本発明に係るトナーを製造するための方法として、ミニエマルション重合凝集法を用いる場合の一例を具体的に示すと、
(1)離型剤及び必要に応じて荷電制御剤などのトナー粒子構成材料を結着樹脂となる重合性単量体に溶解または分散させて重合性単量体溶液を得る溶解・分散工程
(2)本発明で特定している着色剤を水系媒体中で分散し、着色剤粒子分散液を調整する着色剤分散工程
(3)重合性単量体溶液を水系媒体中で油滴化し、ミニエマルション法により結着樹脂微粒子の分散液を調製する重合工程
(4)結着樹脂微粒子及び着色剤粒子を水系媒体中で塩析、凝集、融着させて凝集粒子を形成する凝集・融着工程
(5)凝集粒子を熱エネルギーにより熟成して形状を調整しトナー粒子の分散液を得る熟成工程
(6)トナー粒子の分散液を冷却する冷却工程
(7)冷却されたトナー粒子の分散液から当該トナー粒子を固液分離し、当該トナー粒子から界面活性剤などを除去する濾過・洗浄工程
(8)洗浄処理されたトナー粒子を乾燥する乾燥工程
(9)乾燥処理されたトナー粒子に外添剤を添加する工程
から構成される。
以下、各工程について説明する。
(1)溶解・分散工程;
この工程は、重合性単量体に離型剤、着色剤などのトナー粒子構成材料を溶解あるいは分散させて重合性単量体溶液を調製する工程である。
離型剤の添加量としては、最終的に得られるトナーにおける離型剤の含有割合が上記の範囲となる量とされる。
この重合性単量体溶液中には、後述の油溶性重合開始剤及び/または他の油溶性の成分を添加することができる。
(2)着色剤分散工程
この着色剤分散工程は、本発明で特定している着色剤を水系媒体中で分散し、着色剤粒子の分散液を調整する工程で、その他の着色剤を使用する場合には別途色材を調整する。分散に当たっては後述する界面活性剤を使用して分散する。
着色剤粒子分散液は、着色剤を水系媒体中に分散することにより、調製することができる。着色剤粒子の分散処理は、水中で界面活性剤濃度を臨界ミセル濃度(CMC)以上にした状態で行われる。着色剤粒子の分散処理に使用する分散機としては特に限定されないが、好ましくは超音波分散機、機械的ホモジナイザー、マントンゴーリンや圧力式ホモジナイザーなどの加圧分散機、サンドグラインダー、ゲッツマンミルやダイヤモンドファインミルなどの媒体型分散機が挙げられる。
この着色剤は表面改質されていてもよく、具体的には、溶媒中に着色剤粒子を分散させ、この分散液中に表面改質剤を添加し、この系を昇温することにより反応させ、反応終了後、着色剤粒子を濾別し、同一の溶媒で洗浄濾過を繰り返した後、乾燥することにより、表面改質剤で処理された着色剤粒子を得ることができる。
(3)重合工程;
この重合工程の好適な一例においては、臨界ミセル濃度以下の濃度の界面活性剤を含有した水系媒体中に、上記の重合性単量体溶液を添加し、機械的エネルギーを加えて油滴を形成し、次いで水溶性ラジカル重合開始剤からのラジカルにより当該油滴中において重合反応が行われる。尚、前記水系媒体中には、核粒子として樹脂粒子が添加してあってもよい。
この重合工程において、離型剤と結着樹脂とを含有する結着樹脂微粒子が得られる。この結着樹脂微粒子は、着色されていてもよく、着色されていなくてもよい。着色された結着樹脂微粒子は、着色剤を含有する単量体組成物を重合処理することにより得られる。また、着色されていない結着樹脂微粒子を使用する場合には、後述する凝集工程において、結着樹脂微粒子の分散液に、着色剤微粒子の分散液を添加し、結着樹脂微粒子と着色剤微粒子とを凝集させることでトナー粒子とすることができる。
ここに、「水系媒体」とは、主成分(50質量%以上)が水からなるものをいう。ここに、水以外の成分としては、水に溶解する有機溶媒を挙げることができ、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。これらのうち、樹脂を溶解しない有機溶媒であるメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールのようなアルコール系有機溶媒が特に好ましい。
重合性単量体溶液を水系媒体中に分散させる方法としては、特に限定されるものではないが、機械的エネルギーにより分散させる方法が好ましく、機械的エネルギーによる油滴分散を行うための分散機としては、特に限定されるものではないが、例えば「クレアミックス」、超音波分散機、機械式ホモジナイザー、マントンゴーリン及び圧力式ホモジナイザーなどを挙げることができる。また、分散粒子径としては、10〜1000nmとされ、好ましくは30〜300nmとされる。
(4)凝集・融着工程;
凝集・融着工程においては、上記の重合工程により得られる結着樹脂微粒子の分散液に、当該結着樹脂微粒子が着色されていないものである場合は着色剤微粒子の分散液を添加し、結着樹脂微粒子を前記着色剤微粒子と共に水系媒体中で塩析、凝集及び融着させる。この凝集・融着工程の途中段階においては、樹脂組成の異なる結着樹脂微粒子を添加して凝集させることができる。
また、当該凝集・融着工程においては、結着樹脂微粒子及び着色剤微粒子と共に、荷電制御剤などの内添剤粒子なども融着させることもできる。
好ましい凝集・融着方法は、結着樹脂微粒子と着色剤微粒子とが存在している水系媒体中に、アルカリ金属塩及び/またはアルカリ土類金属塩などからなる塩析剤を臨界凝集濃度以上の凝集剤として添加し、次いで、前記結着樹脂微粒子のガラス転移点温度以上であって、かつ用いる離型剤の融解ピーク温度以上の温度に加熱することにより、塩析を進行させると同時に凝集・融着を行う工程である。
この凝集・融着工程においては、加熱により速やかに昇温させる必要があり、昇温速度は1℃/分以上とすることが好ましい。昇温速度の上限は、特に限定されないが、急速な塩析、凝集及び融着の進行による粗大粒子の発生を抑制する観点から15℃/分以下とすることが好ましい。
更に、結着樹脂微粒子及び着色剤微粒子の分散液が前記ガラス転移温度以上かつ離型剤の融解ピーク温度以上の温度に到達した後、当該分散液の温度を一定時間保持することにより、塩析、凝集及び融着を継続させることが肝要である。これにより、トナー粒子の成長(結着樹脂微粒子及び着色剤微粒子の凝集)と、融着(粒子間の界面の消失)とを効果的に進行させることができ、最終的に得られるトナーの耐久性を向上することができる。
(5)熟成工程;
この熟成工程は、熱エネルギー(加熱)により行う方法が好ましい。
具体的には、凝集粒子を含む系を加熱撹拌することにより、凝集粒子の形状を所望の平均円形度になるまで、加熱温度、撹拌速度、加熱時間により調整し、トナー粒子とするものである。
また、この熟成工程において、上記トナー粒子をコア粒子として、結着樹脂微粒子を更に添加しコア粒子に付着、融着させることによって、コア−シェル構造のものとしてもよい。この場合には、シェル層を構成する結着樹脂微粒子のガラス転移点温度を、コア粒子を構成する結着樹脂微粒子のガラス転移点温度よりも20℃以上高くすることが好ましい。
また、上記の凝集・融着工程において用いた結着樹脂微粒子が、後述のイオン性解離基を有する重合性単量体を原料とする樹脂(親水性樹脂)と、イオン性解離基のない重合性単量体のみを原料とする樹脂(疎水性樹脂)とを含有して構成されている場合は、この熟成工程において、親水性樹脂を凝集粒子の表面側に、疎水性樹脂を当該凝集粒子の内部側へ配向させることによって、コア−シェル構造を有するトナー粒子を形成させることができる。
(6)冷却工程;
この冷却工程は、上記のトナー粒子の分散液を冷却処理する工程である。冷却処理における冷却速度は、1〜20℃/minとされる。冷却処理方法としては特に限定されるものではなく、反応容器の外部より冷媒を導入して冷却する方法や、冷水を直接反応系に投入して冷却する方法を例示することができる。
(7)濾過・洗浄工程;
この濾過・洗浄工程では、上記の工程で所定温度まで冷却されたトナー粒子の分散液から当該トナー粒子を固液分離させて濾別する濾過処理と、濾別されたトナー粒子(ケーキ状の集合物)から界面活性剤や塩析剤などの付着物、熟成工程で用いたアルカリ剤を除去する洗浄処理とが施される。
ここに、洗浄処理は、濾液の電気伝導度が10μS/cmになるまで水洗浄することにより行われる。また、濾過処理方法としては、遠心分離法、ヌッチェなどを使用して行う減圧濾過法、フィルタープレスなどを使用して行う濾過法などがあり、特に限定されるものではない。
(8)乾燥工程;
この工程は、洗浄処理されたトナーケーキを乾燥処理し、乾燥されたトナー粒子を得る工程である。この工程で使用される乾燥機としては、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機などを挙げることができ、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機、回転式乾燥機、撹拌式乾燥機などを使用することが好ましい。乾燥されたトナー粒子の水分は、5質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは2質量%以下とされる。尚、乾燥処理されたトナー粒子同士が、弱い粒子間引力で凝集している場合には、当該凝集体を解砕処理してもよい。ここに、解砕処理装置としては、ジェットミル、ヘンシェルミキサ、コーヒーミル、フードプロセッサーなどの機械式の解砕装置を使用することができる。
(9)外添処理工程;
この工程は、乾燥処理されたトナー粒子に必要に応じて外添剤を添加する工程である。外添剤を添加するために使用される混合装置としては、ヘンシェルミキサ、コーヒーミルなどの機械式の混合装置を使用することができる。
次に、本発明に係るトナーを構成する部材について説明する。
《結着樹脂》
本発明に係るトナーが粉砕法、溶解懸濁法などによって製造される場合には、トナーを構成する結着樹脂として、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体樹脂、オレフィン系樹脂などのビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、カーボネート樹脂、ポリエーテル、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリスルフオン、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂などの公知の種々の樹脂を用いることができる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、本発明に係るトナーが懸濁重合法、ミニエマルション重合凝集法、乳化重合凝集法などによって製造される場合には、トナーを構成する各樹脂を得るための重合性単量体として、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンなどのスチレンあるいはスチレンスチレン誘導体;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルなどのメタクリル酸エステル誘導体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステル誘導体;エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデンなどのハロゲン化ビニル類;プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルなどのビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物類;ビニルナフタレン、ビニルピリジンなどのビニル化合物類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル酸またはメタクリル酸誘導体などのビニル系単量体を挙げることができる。これらのビニル系単量体は、1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、重合性単量体としてイオン性解離基を有するものを組み合わせて用いることが好ましい。イオン性解離基を有する重合性単量体は、例えばカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基などの置換基を構成基として有するものであって、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタクリレートなどが挙げられる。
更に、重合性単量体として、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートなどの多官能性ビニル類を用いて架橋構造の結着樹脂を得ることもできる。
〔界面活性剤〕
本発明に係るトナーを構成するトナー粒子を懸濁重合法、ミニエマルション重合凝集法または乳化重合凝集法によって製造する場合に、結着樹脂を得るために使用する界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、スルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム)、硫酸エステル塩(ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウムなど)、脂肪酸塩(オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウムなど)などのイオン性界面活性剤を好適なものとして例示することができる。また、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオキサイドの組み合わせ、ポリエチレングリコールと高級脂肪酸とのエステル、アルキルフェノールポリエチレンオキサイド、高級脂肪酸とポリエチレングリコールとのエステル、高級脂肪酸とポリプロピレンオキサイドとのエステル、ソルビタンエステルなどのノニオン性界面活性剤も使用することができる。これらの界面活性剤はトナーを乳化重合法によって得る場合に乳化剤として使用されるが、他の工程または使用目的で使用してもよい。
〔重合開始剤〕
本発明に係るトナーを構成するトナー粒子を懸濁重合法、ミニエマルション重合凝集法または乳化重合凝集法によって製造する場合に、結着樹脂はラジカル重合開始剤を用いて重合することができる。
懸濁重合法を用いる場合においては油溶性ラジカル重合開始剤を用いることができ、油溶性重合開始剤としては、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ系またはジアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンペルオキサイド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキサイド、t−ブチルヒドロペルオキサイド、ジ−t−ブチルペルオキサイド、ジクミルペルオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、2,2−ビス−(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジンなどの過酸化物系重合開始剤や過酸化物を側鎖に有する高分子開始剤などを挙げることができる。
また、ミニエマルション重合凝集法または乳化重合凝集法を用いる場合においては水溶性ラジカル重合開始剤を使用することができ、水溶性ラジカル重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、アゾビスシアノ吉草酸及びその塩、過酸化水素などを挙げることができる。
〔連鎖移動剤〕
本発明に係るトナーを構成するトナー粒子を懸濁重合法、ミニエマルション重合凝集法または乳化重合凝集法によって製造する場合に、結着樹脂の分子量を調整することを目的として、一般的に用いられる連鎖移動剤を用いることができる。
連鎖移動剤としては、特に限定されるものではなく、例えばn−オクチルメルカプタン、n−デシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタンなどのメルカプタン、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル、ターピノーレン、四臭化炭素及びα−メチルスチレンダイマーなどが使用される。
〔凝集剤〕
本発明に係るトナーを構成するトナー粒子をミニエマルション重合凝集法または乳化重合凝集法によって製造する場合に、結着樹脂を得るために使用する凝集剤としては、例えばアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩を挙げることができる。凝集剤を構成するアルカリ金属としては、リチウム、カリウム、ナトリウムなどが挙げられ、凝集剤を構成するアルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどが挙げられる。これらのうち、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウムが好ましい。前記アルカリ金属またはアルカリ土類金属の対イオン(塩を構成する陰イオン)としては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、炭酸イオン、硫酸イオンなどが挙げられる。
《着色剤》
本発明に係るカラー画像形成方法で、フルカラー画像を形成する場合には、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、黒トナー等を組み合わせて使用することができる。前記特定の着色剤を用いるトナー以外の色トナーを製造に用いる着色剤としては、公知の無機または有機着色剤を使用することができる。
各色の着色剤は、前記特定の着色剤を単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
また、着色剤の添加量はトナー全質量に対して1〜30質量%が好ましく、2〜20質量%がより好ましい。
着色剤としては、表面改質されたものを使用することもできる。その表面改質剤としては、従来公知のものを使用することができ、具体的にはシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤などが好ましく用いることができる。
《離型剤》
本発明に係るトナーには、樹脂及び着色剤と共に、他の構成成分が含有されていてもよく、他の構成成分としての離型剤を挙げることができる。離型剤の具体例としては、例えばポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオレフィン系ワックス;パラフィンワックス、サゾールワックス、マイクロクリスタリンワックス等の長鎖炭化水素系ワックス;ジステアリルケトン等のジアルキルケトン系ワックス;カルナウバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、ベヘン酸ベヘニル、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート等のエステル系ワックス;エチレンジアミンジベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミド等のアミド系ワックスなどが挙げられる。
尚、これらの中ではマイクロクリスタリンワックス、ベヘン酸ベヘニルが好ましい。
本発明に係るトナーの構成材料として用いられる離型剤は、その融点が、通常、40〜125℃であり、好ましくは50〜120℃、更に好ましくは60〜90℃である。
離型剤として上記の範囲の融点を有するものを用いることにより、トナーの耐熱保存性が確保されると共に、低温定着を行う場合であってもコールドオフセットが発生するなどの弊害を伴わずに安定した画像形成を行うことができる。
また、添加量はトナー全体において1〜30質量%であることが好ましく、更に5〜20質量%であることが好ましい。過少である場合には定着時の分離特性の低下が発生する可能性があり、過剰である場合にはトナーの透明性を低下させてしまう可能性がある。
《荷電制御剤》
本発明に係るトナーにおいては、更に、荷電制御剤を添加したものであってもよい。荷電制御剤としては特に限定されるものではなく、負荷電制御剤としては、トナーの色調、透光性に悪影響を及ぼさない無色、白色あるいは淡色の荷電制御剤が使用可能であり、例えば、サリチル酸誘導体の亜鉛やクロムの金属錯体、カリックスアレーン系化合物、有機ホウ素化合物、含フッ素4級アンモニウム塩系化合物等が好適に用いられる。上記サリチル酸金属錯体としては、例えば、特開昭53−127726号公報、特開昭62−145255号公報等に記載のものが、カリックスアレーン系化合物としては、例えば、特開平2−201378号公報等に記載のものが、有機ホウ素化合物としては、例えば、特開平2−221967号公報に記載のものが、有機ホウ素化合物としては、例えば、特開平3−1162号公報に記載のものが使用可能である。このような荷電制御剤を用いる場合、熱可塑性樹脂(結着樹脂)100質量部に対して0.1〜10質量部、好ましくは0.5〜5.0質量部使用することが望ましい。
また、画像の保存性を向上させるために画像安定化剤を添加してもよい。例えば特開平8−29934公報の10〜13頁に記載及び引用されている化合物や、市販されているフェノール系、アミン系、硫黄系、リン系の化合物なども挙げることができる。同様の目的で紫外線吸収剤として例えば有機系紫外線吸収剤や無機系紫外線吸収剤を添加してもよい。有機系紫外線吸収剤としては、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系化合物、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物、フェニルサルシレート、4−t−ブチルフェニルサルシレート、2,5−t−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸n−ヘキサデシルエステル、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシベンゾエート等のヒドロキシベンゾエート系化合物等を挙げられる。無機系紫外線吸収剤としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化鉄、硫酸バリウム等を挙げることができるが、有機系紫外線吸収剤の方が好ましい。添加量については特に制限はないが、色素に対して10〜200質量%の範囲が好ましく、50〜150質量%がより好ましい。
《外添剤》
本発明に係るカラー画像形成方法に用いられるトナーには、流動性、帯電性の改良及びクリーニング性の向上などの目的で、いわゆる外添剤を添加して使用することができる。これら外添剤としては特に限定されるものではなく、種々の無機微粒子、有機微粒子及び滑剤を使用することができる。
この無機微粒子としては、シリカ、チタニア、アルミナなどの無機酸化物粒子を使用することが好ましく、更に、これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤などによって疎水化処理されていることが好ましい。また、有機微粒子としては数平均一次粒子径が10〜2000nm程度の球形のものを使用することができる。この有機微粒子としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、スチレン−メチルメタクリレート共重合体などの重合体を使用することができる。
これらの外添剤の添加割合は、トナーにおいて0.1〜5.0質量%、好ましくは0.5〜4.0質量%となる割合である。また、外添剤としては種々のものを組み合わせて使用してもよい。
次に、本発明に係るカラー画像形成方法に用いる現像剤について説明する。
《現像剤》
本発明に係るカラー画像形成方法では、磁性または非磁性の一成分現像剤、或いは、キャリアと混合して二成分現像剤を用いても画像形成できる。
本発明に係るトナーを二成分現像剤として使用する場合において、キャリアとしては、鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、特にフェライト粒子が好ましい。また、キャリアは、その体積平均粒径が15〜100μmであることが好ましく、特に25〜80μmであることが好ましい。
また、非磁性の一成分現像剤として用いる場合には、当該現像剤を構成するトナー自体が、帯電部材や現像ローラ面に摺擦及び押圧されることによって帯電されることとなるため、現像装置の構造を簡略化することができ、従って画像形成装置全体をコンパクト化することができることから、スペース的に制限のある作業環境においても色再現性に優れたフルカラー画像を形成することが可能となる。
次に、本発明に係るカラー画像形成方法に用いられる画像形成装置について説明する。
最初に、本発明に係るトナーを二成分系現像剤として用いる場合の画像形成装置について説明する。
図1は、本発明に係るトナーを二成分系現像剤として用いた画像形成装置の一例を示す概略図である。
図1において、1Y、1M、1C、1Kは感光体、4Y、4M、4C、4Kは現像装置、5Y、5M、5C、5Kは1次転写手段としての1次転写ロール、5Aは2次転写手段としての2次転写ロール、6Y、6M、6C、6Kはクリーニング装置、7は中間転写体ユニット、24は熱ロール式定着装置、70は中間転写体を示す。
この画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、転写部としての無端ベルト状中間転写体ユニット7と、記録材Pを搬送する無端ベルト状の給紙搬送手段21及び定着手段としての熱ロール式定着装置24を有する。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読取り装置SCが配置されている。
各感光体に形成される異なる色のトナー像の1つとして、イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1Y、該感光体1Yの周囲に配置された帯電手段2Y、露光手段3Y、現像手段4Y、1次転写手段としての1次転写ロール5Y、クリーニング手段6Yを有する。また、別の異なる色のトナー像の1つとして、マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1M、該感光体1Mの周囲に配置された帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M、1次転写手段としての1次転写ロール5M、クリーニング手段6Mを有する。また、更に別の異なる色のトナー像の1つとして、シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1C、該感光体1Cの周囲に配置された帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C、1次転写手段としての1次転写ロール5C、クリーニング手段6Cを有する。また、更に他の異なる色のトナー像の1つとして、黒色画像を形成する画像形成部10Kは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1K、該感光体1Kの周囲に配置された帯電手段2K、露光手段3K、現像手段4K、1次転写手段としての1次転写ロール5K、クリーニング手段6Kを有する。
無端ベルト状中間転写体ユニット7は、複数のロールにより巻回され、回動可能に支持された中間転写エンドレスベルト状の第2の像担持体としての無端ベルト状中間転写体70を有する。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kより形成された各色の画像は、1次転写ロール5Y、5M、5C、5Kにより、回動する無端ベルト状中間転写体70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。給紙カセット20内に収容された転写材として用紙等の記録材Pは、給紙搬送手段21により給紙され、複数の中間ロール22A、22B、22C、22D、レジストロール23を経て、2次転写手段としての2次転写ロール5Aに搬送され、記録材P上にカラー画像が一括転写される。カラー画像が転写された記録材Pは、熱ロール式定着装置24により定着処理され、排紙ロール25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
一方、2次転写ロール5Aにより記録材Pにカラー画像を転写した後、記録材Pを曲率分離した無端ベルト状中間転写体70は、クリーニング手段6Aにより残留トナーが除去される。
画像形成処理中、1次転写ロール5Kは常時、感光体1Kに圧接している。他の1次転写ロール5Y、5M、5Cはカラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y、1M、1Cに圧接する。2次転写ロール5Aは、ここを記録材Pが通過して2次転写が行われるときにのみ、無端ベルト状中間転写体70に圧接する。また、装置本体Aから筐体8を支持レール82L、82Rを介して引き出し可能にしてある。
筐体8は、画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、無端ベルト状中間転写体ユニット7とを有する。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kは、垂直方向に縦列配置されている。感光体1Y、1M、1C、1Kの図示左側方には無端ベルト状中間転写体ユニット7が配置されている。無端ベルト状中間転写体ユニット7は、ロール71、72、73、74、76を巻回して回動可能な無端ベルト状中間転写体70、1次転写ロール5Y、5M、5C、5K及びクリーニング手段6Aとからなる。
筐体8の引き出し操作により、画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、無端ベルト状中間転写体ユニット7とは、一体となって、本体Aから引き出される。
このように感光体1Y、1M、1C、1K上に帯電、露光、現像によりトナー像を形成し、無端ベルト状中間転写体70上で各色のトナー像を重ね合わせ、一括して記録材Pに転写し、定着装置24で加圧及び加熱により固定して定着する。トナー像を記録材Pに転移させた後の感光体1Y、1M、1C、1Kは、クリーニング装置6Aで転写時に感光体に残されたトナーを清掃した後、上記の帯電、露光、現像のサイクルに入り、次の像形成が行われる。
次に、本発明に係るトナーを一成分系現像剤として用いる場合の画像形成装置について説明する。
図2は、本発明に係るトナーを一成分系現像剤として用いた画像形成装置の一例を示す概略図である。
尚、図2に示す画像形成装置100は、現像装置が搭載可能な画像形成装置の代表的なものである。図2の画像形成装置は、回転駆動される静電潜像担持体(以下、感光体ドラムともいう)1の周囲に、感光体ドラム1表面を所定電位に均一帯電させる帯電ブラシ2、感光体ドラム1上の残留トナーを除去するクリーナ6が設けられている。
レーザ走査光学系3は、帯電ブラシ2により均一帯電された感光体ドラム1上を走査露光し、感光体ドラム1上に静電潜像を形成する。レーザ走査光学系3は、レーザダイオード、ポリゴンミラー、fθ光学素子を内蔵し、その制御部にはイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック毎の印字データがホストコンピュータから転送される。そして、上記各色毎の印字データに基づいて、レーザビームが順次出力され、感光体ドラム1上を走査露光して、各色毎の静電潜像を形成する。
現像装置4を収納する現像装置ユニット40は、静電潜像が形成された感光体ドラム1に各色トナーを供給して現像を行う。現像装置ユニット40には、支軸33の周囲にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各非磁性1成分トナーをそれぞれ収納した4つの現像装置4Y、4M、4C、4Bkが装着され、支軸33を中心に回転して、各現像装置4が感光体ドラム1と対向する位置に導かれる。
現像装置ユニット40は、レーザ走査光学系3により感光体ドラム1上に各色の静電潜像が形成される毎に、支軸33を中心に回転し、対応する色のトナーを収容した現像装置4を感光体ドラム1に対向する位置に導く。そして、各現像装置4Y、4M、4C、4Bkより感光体ドラム1上に、帯電された各色トナーを順次供給して現像を行う。
図2の画像形成装置は、現像装置ユニット40より感光体ドラム1の回転方向下流側に無端状の中間転写ベルト7が設けられ、感光体ドラム1と同期して回転駆動する。中間転写ベルト7は、1次転写ローラ5により押圧された部位で感光体ドラム1と接触し、感光体ドラム1上に形成されたトナー画像を転写する。また、中間転写ベルト7を支持する支持ローラ72と対向して、2次転写ローラ73が回転可能に設けられ、支持ローラ72と2次転写ローラ73との対向する部位で、中間転写ベルト7上のトナー画像が記録紙等の記録材P上に押圧転写される。
尚、フルカラー現像装置ユニット40と中間転写ベルト7との間には、中間転写ベルト7上の残留トナーを除去するクリーナ8が中間転写ベルト7に対して接離可能に設けられている。
記録材Pを中間転写ベルト7に導く給紙手段60は、記録材Pを収容する給紙トレイ61と、給紙トレイ61に収容した記録材Pを1枚ずつ給紙する給紙ローラ62、給紙した記録材Pを2次転写部位に送るタイミングローラ63より構成される。
トナー画像が押圧転写された記録材Pは、エアーサクションベルト等で構成された搬送手段66により定着装置24に搬送され、定着装置24で転写されたトナー画像が記録材P上に定着される。定着後、記録材Pは垂直搬送路80を搬送され、装置本体100の上面に排出される。
図3は、本発明に係るトナーを定着することが可能なベルト定着方式の定着装置(ベルトと加熱ローラを用いたタイプ)の一例を示す。
図3に示す定着装置24は、ニップ幅を確保するためにベルトと加熱ローラを用いたタイプのもので、定着ローラ240とシームレスベルト241、及びシームレスベルト241を介して定着ローラ240に押圧される圧力パッド(圧力部材)242a、圧力パッド(圧力部材)242b、前記潤滑剤供給部材243とで主要部が構成されている。
定着ローラ240は、金属製のコア(円筒状芯金)240aの周囲に耐熱性弾性体層240b、及び離型層(耐熱性樹脂層)240cより形成され、コア240aの内部には加熱源としてハロゲンランプ244が配置されている。定着ローラ240の表面温度は温度センサ245により計測され、その計測信号に基づいて図示しない温度コントローラによりハロゲンランプ244がフィードバック制御され、定着ローラ240表面が一定温度になるように調整される。シームレスベルト241は、定着ローラ240に対し所定の角度で巻き付けられるように接触し、ニップ部Nを形成している。
シームレスベルト241の内側には、低摩擦層を表面に有する圧力パッド242がシームレスベルト241を介して定着ローラ240に押圧される状態で配置されている。圧力パッド242は、強いニップ圧がかかる圧力パッド242aと、弱いニップ圧がかかる圧力パッド242bとが設けられ、金属製等のホルダ242cに保持されている。
ホルダ242cには、シームレスベルト241がスムーズに摺動回転するようにベルト走行ガイドが取り付けられている。ベルト走行ガイドはシームレスベルト241内面と摺擦するため摩擦係数が低い部材が望ましく、かつ、シームレスベルト241から熱を奪いにくいように熱伝導の低い部材が好ましい。尚、シームレスベルト241の材質の具体例としては、例えばポリイミドが挙げられる。
本発明に係るトナーにより形成されたトナー画像は、最終的に転写材P上に転写され、定着処理により、転写材上に固定されることにより画像形成が行われる。上記画像形成に使用される転写材Pは、トナー画像を保持する支持体で、通常画像支持体、記録材或いは転写紙とよばれるものである。具体的には薄紙から厚紙までの普通紙や上質紙、アート紙やコート紙等の塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム、布等の各種転写材を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
《シアントナーの製造》
以下のようにしてトナーを製造した。
〈シアントナー1の製造〉:(粉砕法によるトナーの製造)
(混合工程)
ポリエステル樹脂(ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物、テレフタル酸及びトリメリット酸の縮合物、重量平均分子量20000)100質量部と、マイクロクリスタリンワックス「HNP−0190」(日本精鑞社製)7.0質量部と、ジベンジル酸ホウ素よりなる荷電制御剤1質量部とを、「ヘンシェルミキサ」(三井三池鉱業社製)に投入し、撹拌羽の周速を25m/秒に設定して5分間かけて混合処理した。尚、ヘンシェルミキサのジャケットには9℃の冷却水を流し、混合物の温度が25℃以下になるよう冷却した。
引き続き、着色剤「フタロシアニン(I−1化合物)」5.5質量部を上記ヘンシェルミキサに投入し、撹拌羽の周速を40m/秒に設定して30分間かけて混合処理した。ヘンシェルミキサのジャケットには、40℃の温水を流し混合した。混合中の混合物の温度は47℃であった。
(混練工程)
得られた混合物を、二軸押出混練機を用い、140℃に設定した温度で加熱混練した。混練機吐出部での混練物の温度は、145℃であった。その後混練物を6時間かけて放冷した。
(粉砕、分級工程)混練物が28℃に達した時点で、ハンマーミルによって混練物を粗粉砕し、その後、ターボミル粉砕機(ターボ工業社製)によって粉砕処理し、更に、気流分級機で微粉分級処理を行うことにより、体積基準におけるメディアン径(D50)が5.4μmのトナー粒子を製造した。
(外添剤処理工程)
得られたトナー粒子に、外添剤としてヘキサメチルシラザン処理したシリカ(平均一次粒径12nm)0.6質量部とn−オクチルシラン処理した二酸化チタン(平均一次粒径24nm)0.8質量部を添加し、「ヘンシェルミキサ」(三井三池鉱業社製)を用い、撹拌羽の周速35m/秒、処理温度35℃、処理時間15分間の条件で混合して外添処理を行い「シアントナー1」を製造した。
尚、トナー粒子は、外添剤の添加によっては、その形状及び粒径は変化しなかった。
〈シアントナー11、12の製造〉:(粉砕法によるトナーの製造)
シアントナー1の製造において用いた、着色剤を、表2のように変更した以外は同様にして「シアントナー11、12」を製造した。
〈シアントナー2の製造〉:(乳化会合法によるトナーの製造)
(1)フタロシアニン分散液(2)の調製
n−ドデシル硫酸ナトリウム7.0質量部をイオン交換水160質量部に撹拌溶解することによって界面活性剤水溶液を調製した。この界面活性剤水溶液に、着色剤「フタロシアニン(I−17)」20質量部を徐々に添加し、次いで、「クレアミックスWモーションCLM−0.8」(エムテクニック社製)を用いて分散処理することにより着色剤分散液を調整した。これを「フタロシアニン分散液(2)」とする。
この「フタロシアニン分散液(2)」中の着色剤粒子径を測定したところ、体積基準におけるメディアン径(D50)で252nmであった。
尚、体積基準におけるメディアン径(D50)は、「MICROTRAC UPA−150」(HONEYWELL社製)を用い、サンプル屈折率1.59、サンプル比重1.05(球状粒子換算)、溶媒屈折率1.33、溶媒粘度0.797(30℃)及び1.002(20℃)の測定条件により測定した値である。尚、0点調整は測定セルにイオン交換水を投入して行った。
トナー粒子の調製
(A)コア部用樹脂粒子の調製
(a)第1段重合
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム(C1021(OCHCHH)SONa)よりなるアニオン系界面活性剤4質量部をイオン交換水3040質量部に溶解させた界面活性剤水溶液を仕込み、過硫酸カリウム(KPS)10質量部をイオン交換水400質量部に溶解させた重合開始剤溶液を添加し、液温を75℃に昇温させた後、スチレン532質量部、n−ブチルアクリレート200質量部、メタクリル酸68質量部及びn−オクチルメルカプタン16.4質量部よりなる重合性単量体溶液を1時間かけて滴下後、75℃にて2時間加熱、撹拌することにより重合(第1段重合)を行い、樹脂粒子(1h)を含有する樹脂粒子分散液(1H)を調製した。
尚、得られた樹脂粒子(1h)の重量平均分子量は16500であった。
(b)第2段重合
撹拌装置を取り付けたフラスコ内に、スチレン101.1質量部、n−ブチルアクリレート62.2質量部、メタクリル酸12.3質量部及びn−オクチルメルカプタン1.75質量部からなる重合性単量体溶液を仕込み、その後マイクロクリスタリンワックス93質量部を添加し、内温を90℃に加温して溶解させることによって単量体溶液を調製した。
一方、第1段重合において用いたアニオン系界面活性剤3質量部をイオン交換水1560質量部に溶解させた界面活性剤水溶液を仕込み、内温が98℃となるよう加熱した。この界面活性剤水溶液に、第1段重合において得られた樹脂粒子(1h)32.8質量部(固形分換算)を添加し、更に、パラフィンワックスを含有する単量体溶液を添加した後、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エムテクニック社製)を用い、8時間かけて混合分散することにより、分散粒子径340nmの乳化粒子(油滴)を含有する乳化粒子分散液を調製した。
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム6質量部をイオン交換水200質量部に溶解させた重合開始剤溶液を添加し、この系を98℃にて12時間にわたって加熱撹拌することにより重合(第2段重合)を行い、樹脂粒子(1hm)を含有する樹脂粒子分散液(1HM)を調製した。
尚、得られた樹脂粒子(1hm)の重量平均分子量は23000であった。
(c)第3段重合
第2段重合において得られた樹脂粒子分散液(1HM)に、過硫酸カリウム5.45質量部をイオン交換水220質量部に溶解させた重合開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下に、スチレン293.8質量部、n−ブチルアクリレート154.1質量部及びn−オクチルメルカプタン7.08質量部からなる重合性単量体溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたって加熱撹拌することにより重合(第3段重合)を行った後、28℃まで冷却しコア部用樹脂粒子(2)を含有する樹脂粒子分散液を得た。
得られたコア部用樹脂粒子(2)の重量平均分子量は26800であった。
(B)シェル用樹脂粒子の調製
前記の第1段重合において、重合性単量体として、スチレン624質量部、2−エチルヘキシルアクリレート120質量部、メアクリル酸56質量部及びn−オクチルメルカプタン16.4質量部を用いたこと以外は第1段重合と同様の手法により、重合を行い、これにより、「シェル用樹脂粒子(2)」を得た。
(C)トナー粒子の調製
(a)コア部の形成
(工程A)
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、コア部用樹脂粒子(1)420.7質量部、イオン交換水500質量部及び「フタロシアニン分散液(2)」60.5質量部を仕込んで撹拌し、内温が30℃となるよう調整した後、濃度5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加することによってpHを10に調整した。
(工程B)
次いで、塩化マグネシウム6水和物2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて75℃まで昇温した。
引き続き、「コールターマルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)にて会合粒子の平均粒径を測定し、体積基準におけるメディアン径(D50)が6.5μmになった時点で、塩化ナトリウム8.2質量部をイオン交換水50質量部に溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させた。
(工程C)
更に、液温度80℃にて4時間にわたって加熱、撹拌することにより融着を継続させることにより、「コア部含有液(2)」を得た。
得られたコア部含有液(2)について、「FPIA2100」(システックス社製)を用い、平均円形度を測定したところ、0.940であった。
(b)シェルの形成
「コア部含有液(2)」を65℃に調整した後、「シェル用樹脂粒子(2)」96質量部を添加し、更に、塩化マグネシウム6水和物2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解した水溶液を10分間かけて添加し、70℃にまで昇温して1時間にわたって撹拌することにより、コア部(1)の表面にシェル用樹脂粒子(2)を融着させた後、液温度75℃にて20時間にわたって熟成処理を行うことによりシェルを形成し、「トナー母体(2)の分散液」を形成した。
その後、8℃/分の条件で30℃にまで冷却した。得られたトナー母体(2)について、「FPIA2000」(システックス社製)を用い、平均円形度を測定したところ、0.943であった。
(洗浄・乾燥工程)
次いで、「トナー母体(2)の分散液」を濾過し、更に45℃のイオン交換水による洗浄を繰り返し、40℃の温風で乾燥することにより「トナー母体粒子2」を得た。この「トナー母体粒子2」の体積基準におけるメディアン径(D50)は6.2μmであった。
(外添剤理工程)
得られたトナー母体粒子2に、外添剤としてシラザン処理したシリカ(平均一次粒径12nm)0.6質量部とオクチルシラン処理した二酸化チタン(平均一次粒径24nm)0.8質量部を添加し、「ヘンシェルミキサ」(井三池鉱業社製)を用い、撹拌羽の周速35m/秒、処理温度35℃、処理時間15分間の条件で混合する外添処理を行うことにより、「シアントナー2」を製した。
尚、トナー母体粒子2は、外添剤の添加によっては、その形状及び粒径は変化しなかった。
〈シアントナー3〜10及び15の製造〉:(乳化会合法によるトナーの製造)
シアントナー2の製造において用いた着色剤、ワックスを表2のように変更した以外は、シアントナー2の製造と同様にして、「シアントナー3〜10及び15」を製造した。
〈シアントナー13、14の製造〉:(乳化会合法によるトナーの製造)
シアントナー2の製造において用いた、着色剤とワックスを表2のように変更した以外は同様にして「シアントナー13、14」を製造した。
表2に、シアントナーの製造に用いた着色剤、ワックス等を示す。
尚、円形度及びトナー粒径は、前記の方法で測定して得られた値である。
《マゼンタトナーの製造》
シアントナー1〜14の製造で用いた着色剤を、表3に記載のように変更した以外は同様にして「マゼンタトナー1〜14」を製造した。
表3に、マゼンタトナーの製造に用いた着色剤を示す。
《イエロートナーの製造》
シアントナー1〜14の製造で用いた着色剤を、表4に記載のように変更した以外は同様にして「イエロートナー1〜14」を製造した。
表4に、イエロートナーの製造に用いた着色剤を示す。
《シアン現像剤の調製》
「シアントナー1〜14」の各々に、シリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリアを、前記シアントナーの濃度が6質量%となるよう混合することにより、「シアン現像剤1〜14」を調製した。
《マゼンタ現像剤の調製》
「マゼンタトナー1〜14」の各々に、シリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリアを、前記マゼンタトナーの濃度が6質量%となるよう混合することにより、「マゼンタ現像剤1〜14」を調製した。
《イエロー現像剤の調製》
「イエロートナー1〜14」の各々に、シリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリアを、前記イエロートナーの濃度が6質量%となるよう混合することにより、「イエロー現像剤1〜14」を調製した。
《評価》
〈色域の評価〉
評価用画像形成装置として、市販のデジタル複写機「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)を準備した。
色域の評価は、上記で準備した画像形成装置に、上記で製造した各色トナーと各色現像剤を順次装填し、温度20℃、湿度50%RHの環境下において、デフォルトモードで光沢紙を使って、色域測定用のテストチャートをプリントした。尚、黒トナーは付属の市販トナーを使用した。
色域は、「Spectrolina/Scan・Bundle(GretagMacbeth社製)」を用い、測定条件を以下のように設定し、出力した色域測定用のテストチャートを測定した。
(色域の測定条件)
観測光源 :D50
観測視野 :2°
濃度 :ANSIT
白色基準 :Abs
フィルター :UV・Cut
測定モード :リフレクタンス
比較用のトナー(各色トナー12と14)としては、Y=P.Y.74/M=P.R.122/C=P.B.15:3で構成したもので、この色域を100とした。
表5に、フルカラー画像を形成するのに用いたイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー。黒トナーを示す。
下記の表6に示す結果より、本発明に係る画像形成方法の構成を満たす「実施例1〜13」により製造されたプリントは、従来の色材を用いたトナーを組み合わせた「比較例1〜4」により製造されたプリントに比べて、色域の面積が20〜25%拡大している。
〈色域バランス評価〉
前記の〈色域の評価〉で得られたデータから、色域バランスを比較するために、色相角90度おきの、45度、135度、225度、315度の彩度を下記表6に示す。比較に、sRGBのデータを表6に記す。
〈画像の官能評価〉
また、同様のトナー組み合わせで、前記の市販のデジタル複写機「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)を用い、色官能試験用のテストチャートをプリントし、50人での目視官能評価を行い、以下のように画像を採点した。
画像の官能評価は、50人全員が回答した点数を総合した点で評価した。評価点が180点以上を合格とする。
評価基準
4点:画像がきれい
3点:画像がややきれい
2点:画像が普通の印象
1点:画像の色のバランスが欠ける。
表6に、評価結果を示す。
表6から、本願発明に係るトナーを用い、カラー画像形成方法で得られたプリントは、従来の色材でのトナーの組み合わせで得られたプリントに比べて、色域が何れも広い結果が得られた。また、sRGBの色域に比べ色域バランスのよい色域となり、官能試験の結果も良好であった。
1 感光体(感光体ドラム)
4 現像装置(トナーカートリッジ)
6 クリーニング装置
7 中間転写ベルト
10 画像形成部
24 定着装置
240 加熱ローラ
241 加圧ベルト(シームレスベルト)
P 転写材(記録材)

Claims (2)

  1. 少なくともイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、黒トナーからフルカラー画像を形成するのに用いる電子写真用トナーセットにおいて、該イエロートナーが少なくともP.Y.74、P.Y.139、P.Y.180、P.Y.185、P.Y.155より選択されるイエロー色素を含有してなり、マゼンタトナーが少なくとも一般式(1)、一般式(2)で表されるローダミン系色素を含有してなり、シアントナーが一般式(5)で表されるフタロシアニン系色素を含有してなることを特徴とする電子写真用トナーセット。

    〔上記一般式(1)中、R1〜R4及びR5〜R7は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。〕

    〔上記一般式(2)中、R11〜R14及びR16〜R18は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、R15は水素原子または炭素数1〜12のアルキル基、(X−)はカウンターアニオンで、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、硫酸イオン、一般式(3)、一般式(4)の何れかを表し、nは1あるいは2の整数を表す。〕

    〔上記一般式(3)中、R21は炭素数1〜22のアルキル基を表し、R22は水素原子を表す。〕

    〔上記一般式(4)中、R31は炭素数1〜22のアルキル基を表す。〕

    〔式中、M1は、ケイ素原子(Si)スズ原子(Sn)のいずれかの金属原子を示す。また、Zは下記に示す一般式(6)で表される基を示す。更に、A1、A2、A3及びA4は、全てベンゼン環を形成する原子団を示す。〕

    〔式中、R1、R2、R3は炭素数1乃至22のアルキル基示す。尚、R1、R2、R3はお互い同じ基であっても、異なる基であってもよい。〕
  2. 請求項1に記載の電子写真用トナーセットを使用することを特徴とするカラー画像形成方法。
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