JP5332027B2 - 導電補助剤を添加したカーボンナノチューブ電極を用いたアクチュエータ素子 - Google Patents

導電補助剤を添加したカーボンナノチューブ電極を用いたアクチュエータ素子 Download PDF

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Description

本発明は、導電性薄膜を有する導電体及びアクチュエータ素子に関する。ここでアクチュエータ素子は、電気化学反応や電気二重層の充放電などの電気化学プロセスを駆動力とするアクチュエータ素子である。
空中、あるいは真空中で作動可能なアクチュエータ素子として、カーボンナノチューブとイオン液体とのゲルを導電性の伸縮性のある活性層として用いるアクチュエータが提案されている(特許文献1)。
従来の素子の構造は、伸縮性のある活性層としてカーボンナノチューブとイオン液体とのゲルを用い、イオン液体ゲルを電解質層として電極層でサンドイッチ構造にしたものである。アクチュエータの性能は主に、伸縮率、応答速度、発生力の3つのパラメータにより評価されるが、この3つのパラメータを同時に改善あるいは進歩させることは難しい。例えば、カーボンナノチューブとイオン液体ゲルからなるアクチュエータ素子は膜の導電性が良いものほどアクチュエータ応答が良いと考えられるが、導電性を上げるためカーボンナノチューブを高濃度に添加すると膜自身が固くなり、変形応答が悪くなる。一方、イオン液体の濃度を上げることにより、イオン導電性を向上させることが出来るが、入れすぎると素子自体が柔らかくなり、発生力が減少してしまう。このように、3つのパラメータのうち、どれかを改善しようとすると、残りのパラメータの一つもしくは二つのパラメータが犠牲になってしまうことが多い。
特開2005−176428 WO2007/078005 WO2006/011655
Don N. Futaba, Kenji Hata, Takeo Yamada, Tatsuki Hiraoka, Yuhei Yamamizu, Yozo Kakudate, Osamu Tanaike, Hiroaki Hatori, Motoo Yumura and Sumio Iijima, Nature Materials, Vol.5, 987 (2006). Kenji Hata et al, Water-Assisted Highly Efficient Synthesis of Impurity-Free Single-Walled Carbon Nanotubes, SCIENCE, 2004.11.19, vol.306, p.1362-1364
本発明は、アクチュエータ素子の更なる高機能化を目指して、高発生力、より広い周波数帯域で安定に作動するアクチュエータの創出を目的とする。
本発明者は上記課題に鑑み検討を重ねた結果、これまで開発してきたアクチュエータ素子に導電性を補助する添加物を添加することにより、伸縮性能および発生力ともに、大きく向上したアクチュエータ素子を作製することに成功した。また、添加物量を最適化することにより応答速度も大きく改善させることに成功した。
本発明は、以下の導電性薄膜、積層体およびアクチュエータ素子を提供するものである。
1.導電補助剤、カーボンナノチューブ、イオン液体およびポリマーを含む高分子ゲルから構成される導電性薄膜。
2.導電補助剤が導電性高分子、炭素粒子、メソポーラス無機材料および金属酸化物からなる群から選択される少なくとも一種である、項1に記載の導電性薄膜。
3.項1または2に記載の1又は2以上の導電性薄膜と、イオン液体およびポリマーから構成される1又は2以上の電解質膜を積層してなる積層体。
4.項3の積層体からなるアクチュエータ素子。
5.イオン液体およびポリマーから構成される電解質膜の表面に、項1または2に記載の導電性薄膜を電極とする導電性薄膜層が互いに絶縁状態で少なくとも2個形成され、当該導電性薄膜層に電位差を与えることにより変形可能に構成されている項4に記載のアクチュエータ素子。
本発明によれば、導電補助剤を使用することで、伸縮率および発生力が大きく向上し、これにより高発生力応答が可能なアクチュエータ素子を提供することができる。さらに、添加する導電補助剤の量を最適化することにより、伸縮応答の速度を改善できる。
本発明の実施例でアクチュエータ素子変位評価法に用いたレーザ変位計による評価法を示す。 図2(A)は、本発明のアクチュエータ素子(3層構造)の一例の構成の概略を示す図であり、図2(B)は、本発明のアクチュエータ素子(5層構造)の一例の構成の概略を示す図である。 本発明のアクチュエータ素子の作動原理を示す図である。 本発明のアクチュエータ素子の他の例の概略を示す図である。 ポリアニリンを含む実施例1のアクチュエータの伸縮率の周波数依存性 (矩形波)。±2.0V@200〜5mHz。 ポリアニリンを含む実施例1のアクチュエータのV-I-D応答(±2.0V@0.1Hz)。伸縮率=0.72%;charge量=+65mC, −69mC。 MCM41を含む実施例2のアクチュエータの伸縮率の周波数依存性 (矩形波)。±2.0V@200〜5mHz。 MCM-41を含む実施例2のアクチュエータのV-I-D応答(±2.0V@0.1Hz)。伸縮率=0.59%;charge量=+23mC, −22mC。 MCM-41を含む実施例3のアクチュエータの伸縮率の周波数依存性 (矩形波)。±2.0V@200〜5mHz。 MCM-41を含む実施例3のアクチュエータのV-I-D応答(±2.0V@0.1Hz)。伸縮率=0.59%;charge量=+37mC, −36mC。 導電補助剤を用いない比較例1のアクチュエータの伸縮率の周波数依存性(矩形波)。±2.0V@200〜5mHz。 導電補助剤を用いない比較例1のアクチュエータのV-I-D応答(±2.0V@0.1Hz)。伸縮率=0.49%;charge量=+28mC, −28mC。 CNT,CBのみを用いた場合のV−I−D比較 CNT/CB混合系の伸縮率比較(周波数変化) CNT/CB混合系の伸縮率比較(周波数:0.005Hz) ポリアニリンを含む実施例1及び7〜10ならびにポリアニリンを含まない比較例1のアクチュエータの伸縮率の周波数依存性 (矩形波)。±2.0V@200〜5mHz。 酸化ルテニウムを含む実施例11及び酸化ルテニウムを含まない比較例3のアクチュエータの変位の電圧依存性 (矩形波)。±0.5〜3.0V@0.1Hz。
本発明において、アクチュエータ素子の電極層に使用する導電性薄膜には、カーボンナノチューブ、ポリマー、イオン液体と導電補助剤が使用される。
本発明に用いられるイオン液体(ionic liquid)とは、常温溶融塩または単に溶融塩などとも称されるものであり、常温(室温)を含む幅広い温度域で溶融状態を呈する塩であり、例えば0℃、好ましくは−20℃、さらに好ましくは−40℃で溶融状態を呈する塩である。また、本発明で使用するイオン液体はイオン導電性が高いものが好ましい。
本発明においては、各種公知のイオン液体を使用することができるが、常温(室温)または常温に近い温度において液体状態を呈する安定なものが好ましい。本発明において用いられる好適なイオン液体としては、下記の一般式(I)〜(IV)で表わされるカチオン(好ましくは、イミダゾリウムイオン、第4級アンモニウムイオン)と、アニオン(X)より成るものが挙げられる。
Figure 0005332027
上記の式(I)〜(IV)において、Rは直鎖又は分枝を有するC〜C12アルキル基またはエーテル結合を含み炭素と酸素の合計数が3〜12の直鎖又は分枝を有するアルキル基を示し、式(I)においてRは直鎖又は分枝を有するC〜Cアルキル基または水素原子を示す。式(I)において、RとRは同一ではないことが好ましい。式(III)および(IV)において、xはそれぞれ1〜4の整数である。
直鎖又は分枝を有するC〜C12アルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなどの基が挙げられる。炭素数は好ましくは1〜8,より好ましくは1〜6である。
直鎖又は分枝を有するC〜Cアルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチルが挙げられる。
エーテル結合を含み炭素と酸素の合計数が3〜12の直鎖又は分枝を有するアルキル基としては、CH2OCH3、(CH2)p(OCH2CH2)qOR2(ここで、pは1〜4の整数、qは1〜4の整数、R2はCH3又はC2H5を表す)が挙げられる。
アニオン(X)としては、テトラフルオロホウ酸イオン(BF4 -)、BF3CF3 -、BF3C2F5 -、BF3C3F7 -、BF3C4F9 -、ヘキサフルオロリン酸イオン(PF6 -)、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸イオン((CF3SO2)2N-)、過塩素酸イオン(ClO4 -)、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)炭素酸イオン(CF3SO2)3C-)、トリフルオロメタンスルホン酸イオン(CF3SO3 -)、ジシアンアミドイオン((CN)2N-)、トリフルオロ酢酸イオン(CF3COO-)、有機カルボン酸イオンおよびハロゲンイオンが例示できる。
これらのうち、イオン液体としては、例えば、カチオンが1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、[N(CH3)(CH3)(C2H5)(C2H4OC2H4OCH3)]+等であり、アニオンがハロゲンイオン、テトラフルオロホウ酸イオン等のものが、具体的に挙げられる。なお、カチオン及び/又はアニオンを2種以上使用し、融点をさらに下げることも可能である。
ただし、これらの組み合わせに限らず、イオン液体であって、導電率が0.1Sm-1以上のものであれば、使用可能である。
本発明に用いられるカーボンナノチューブは、グラフェンシートが筒形に巻いた形状から成る炭素系材料であり、その周壁の構成数から単層ナノチューブ(SWNT)と多層ナノチューブ(MWNT)とに大別され、また、グラフェンシートの構造の違いからカイラル(らせん)型、ジグザグ型、およびアームチェア型に分けられるなど、各種のものが知られている。本発明には、このような所謂カーボンナノチューブと称されるものであれば、いずれのタイプのカーボンナノチューブも用いることができる。
実用に供されるカーボンナノチューブの好適な例として、一酸化炭素を原料として比較的量産が可能なHiPco(カーボン・ナノテクノロジー・インコーポレーテッド社製)が挙げられるが、勿論、これに限定されるものではない。
本発明に用いられるポリマーとしては、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体[PVDF(HFP)]などの水素原子を有するフッ素化オレフィンとパーフッ素化オレフィンの共重合体、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などの水素原子を有するフッ素化オレフィンのホモポリマー、パーフルオロスルホン酸(Nafion,ナフィオン)、ポリ−2−ヒドロキシエチルメタクリレート(poly-HEMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などのポリ(メタ)アクリレート類、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリアクリロニトリル(PAN)などが挙げられる。
導電補助剤としては、例えば、導電性高分子、メソポーラス無機材料、金属酸化物、炭素粒子、金微粒子などが挙げられる。
導電補助剤の添加により電極の電子導電性の向上、および、CNTとポリマーが形成する高分子の網の目の充填化、さらに発生圧力の向上が期待できる。
導電性高分子としては、例えば、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリフルオレン、ポリフェニレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリ(1,6−ヘプタジイン)、ポリビフェニレン(ポリパラフェニレン)、ポリパラフェニレンスルフィド、ポリフェニルアセチレン、ポリ(2,5−チエニレン)、ポリインドール、ポリ−2,5−ジアミノアントラキノン、ポリ(o−フェニレンジアミン)、ポリ(キノリニウム)塩、ポリ(イソキノリニウム)塩、ポリピリジン、ポリキノキサリン、ポリフェニルキノキサリン等を挙げることができる。これらの導電性ポリマー は、種々の置換基を有していてもよい。このような置換基の具体例として、例えば、直鎖又は分枝を有するC〜C12アルキル基、水酸基、直鎖又は分枝を有するC〜C12アルコキシ基、アミノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、ハロゲン基、ニトロ基、シアノ基、直鎖又は分枝を有するC〜C12アルキルスルホン酸基、ジ(直鎖又は分枝を有するC〜Cアルキル)アミノ基等を挙げることができる。
導電性高分子を用いた場合、伸縮率が大きく向上するだけでなく、発生力も高いため、好ましい。特に、その効果は低周波数域で顕著であるが、添加量を調整すると1Hz程度の周波数でも、導電性高分子を用いない場合に比べ、伸縮率、発生力とも向上させることが可能である。
メソポーラス無機材料は、一次元細孔が規則的に配列した構造を有するメソポーラス無機材料である。「一次元細孔が規則的に配列した構造」とは、均一な孔径を有し、一次元細孔が規則的に配列された構造であれば特に限定されることはない。規則的に配列されたとは、細孔が一軸配向性を有して整列していることを意味する。均一な孔径とは、各細孔の孔径が一定の範囲内であることをいう。孔径の大きさは適宜設定し得るが、通常1〜30nm、好ましくは1.5〜15nmである。細孔の大きさは、界面活性剤を変えることにより作り分けることができる。一次元細孔が規則的に配列した構造としては、具体的には、ヘキサゴナル構造、オルソロンビック構造、モノクリニック構造が挙げられる。
このようなメソポーラス無機材料は、規則的な細孔構造を形成し得る界面活性剤を鋳型として調製することができる。
メソポーラスの無機材料としては、適宜所望のものを用いることができる。例えば、シリカ、チタニア、ジルコニア、アルミナ、シリカ−アルミナ、シリカ−チタニア、リン酸スズ、リン酸ニオブ、リン酸アルミニウム、リン酸チタン、ならびにそれらの酸化物、窒化物、硫化物、セレン化物、テルル化物又は複合酸化物、複合塩などを用いることができる。これらのうち、特にシリカ等の含ケイ素酸化物が耐熱性、耐薬品性、及び機械的特性に優れる点で好ましい。
好ましいメソポーラス無機材料は、MCM-41である。MCM-41は、CNTと同程度の空孔径(2.7nm)、比表面積(〜1000m2/g)を持つ規則構造体(ハニカム構造)であり、CNTの添加量を少なくでき、コスト的に有利であるばかりでなく、イオン液体を効率よく移動させる一次元チャンネルとしても機能できる。理論に拘束されることを望まないが、本発明者は、メソポーラス無機材料はカチオンの効率的な吸着もしくは電極の鋳型に使用できると考えている。
金属酸化物としては、例えば、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化ルテニウム(RuO2)等を挙げることができる。
炭素粒子としては、例えば、カーボンブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、人造黒鉛、炭素繊維、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、サーマルブラック等を挙げることができる。
炭素粒子を用いた場合、導電性高分子を用いた場合と同様、伸縮率および発生力の大きな向上が見られる。また、適量の炭素粒子を用いることにより、より広い周波数域(200Hz〜5mHz)で伸縮率および発生力の向上が見られるため、好ましい。
これらの導電補助剤は、一種単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。
アクチュエータ素子の電極層に使用される導電性薄膜層は、カーボンナノチューブ、イオン液体、ポリマー及び導電補助剤から構成される。
導電性薄膜層中のこれらの成分の好ましい配合割合は:
カーボンナノチューブ:
3〜90重量%、好ましくは16.6〜70重量%、より好ましくは20〜50重量%;
イオン液体:
5〜 80重量%、好ましくは15〜 73.4重量%、より好ましくは20〜69重量%;
ポリマー:
4〜70重量%、好ましくは10〜68.4重量%、より好ましくは11〜64重量%;
である。
導電補助剤は、カーボンナノチューブ、イオン液体及びポリマーの合計量100重量部に対し3〜90重量部、好ましくは4〜65重量部配合される。
本発明のアクチュエータ素子としては、例えば、電解質膜1を、その両側から、カーボンナノチューブとイオン液体とポリマーと導電補助剤を含む導電性薄膜層(電極層)2,2で挟んだ3層構造のものが挙げられる(図2A) 。また、電極の表面伝導性を増すために、電極層2,2の外側にさらに導電層3,3が形成された5層構造のアクチュエータ素子であってもよい(図2B) 。
電解質膜の表面に導電性薄膜層を形成してアクチュエータ素子を得るには、カーボンナノチューブ、イオン液体、ポリマーおよび導電補助剤を溶媒に分散した電極用ゲル溶液とイオン液体およびポリマーからなる電解質用ゲル溶液を交互にキャスト法により塗布、乾燥、積層することにより行うか、もしくは、上記のようにキャスト、乾燥することにより得た電解質膜の表面に、同様に別途、キャスト、乾燥することにより得た導電性薄膜を熱圧着することにより得ることが出来る。
また、導電性薄膜層は例えば以下の様にして得ることもできる。導電補助剤を配合したカーボンナノチューブにイオン液体を染み込ませる。あるいは、導電補助剤を配合したカーボンナノチューブにイオン液体とポリマーを溶媒に分散させたイオン液体ゲルの溶液を染み込ませる、あるいは、溶液中に導電補助剤を配合したカーボンナノチューブを浸し、その後、溶媒を乾燥させることによって得ることができる。電解質膜は、イオンゲル溶液をキャスト法により製膜し、溶媒を蒸発、乾燥させることによって得ることができる。
本発明では、導電補助剤、カーボンナノチューブとイオン液体、必要に応じてさらにポリマーを含む導電性薄膜層の調製において、各成分を均質に混合するのが重要である。各成分が均質混合された分散液を調製するためには、溶媒を用いるのが好ましく、例えば疎水性溶媒と親水性溶媒の混合溶媒を使用するのが特に好ましい。
親水性溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどのカーボネート類、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトン、メタノール、エタノールなどの炭素数1〜3の低級アルコール、アセトニトリル等が挙げられる。疎水性溶媒としては、4−メチルペンタン−2−オンなどの炭素数5〜10のケトン類、クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素類、トルエン、ベンゼン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族又は脂環式炭化水素類、N,N-ジメチルアセトアミド等が挙げられる。
本発明の導電性薄膜を製造するための分散液は、導電補助剤、イオン液体とカーボンナノチューブを混練してゲル化させ、その後ポリマーと溶剤(例えば、イオン液体が親水性の場合には、親水性溶媒と疎水性溶媒の混合溶媒、イオン液体が疎水性の場合には、疎水性溶媒)を加えて分散液を調製してもよく、導電補助剤、カーボンナノチューブ、イオン液体、ポリマー及び必要に応じて溶剤(例えば、イオン液体が親水性の場合には、親水性溶媒と疎水性溶媒の混合溶媒、イオン液体が疎水性の場合には、疎水性溶媒)を加え、ゲル化のプロセスなしに分散液を調製してもよい。その場合、各成分を混合するのに超音波による分散も有効である。
いったんゲル化させた後に分散液を調製する場合、混合溶媒の割合としては、親水性溶媒:疎水性溶媒(重量比)=20:1〜1:10であるのが好ましく、2:1〜1:5であるのがより好ましい。
また、ゲル化のプロセスなしに分散液を調製する場合、親水性溶媒(PC)/疎水性溶媒(MP)=1/100〜20/100が好ましく、より好ましくは3/100〜15/100である。単一溶媒を用いることもでき、その場合、N, N-ジメチルアセトアミドが好ましい。
導電性薄膜層は、導電補助剤、カーボンナノチューブ、イオン液体及びポリマーを含む高分子ゲルから構成される。
導電性薄膜層中の(導電補助剤+カーボンナノチューブ+イオン液体)と(ポリマー)の配合比(重量比)は、(導電補助剤+カーボンナノチューブ+イオン液体):(ポリマー)=1:2〜4:1であるのが好ましく、(導電補助剤+カーボンナノチューブ+イオン液体):(ポリマー)=1:1〜3:1であるのがより好ましい。この配合の際には、親水性溶媒と疎水性溶媒との混合溶媒を用いる。導電補助剤とカーボンナノチューブとイオン液体を混合して予めゲルを形成し、このゲルにポリマーと溶媒(好ましくは疎水性溶媒)を混合して導電性薄膜調製用の分散液を得ることもできる。この場合、(導電補助剤+カーボンナノチューブ+イオン液体):(ポリマー)は、より好ましくは1:1〜3:1である。
なお、導電性薄膜層には溶媒(疎水性溶媒と親水性溶媒)が若干含まれていてもよいが、通常の乾燥条件において除去可能な溶媒はできるだけ除去しておくのが好ましい。
イオン伝導層を構成するゲル状組成物は、ポリマーとイオン液体から構成される。好ましいイオン伝導層は、このゲル状組成物を得る際の親水性イオン液体とポリマーの配合比(重量比)が、親水性イオン液体:ポリマー=1:4〜4:1であるのが好ましく、親水性イオン液体:ポリマー=1:2〜2:1であるのがより好ましい。この配合の際にも、上記と同様に、親水性溶媒と疎水性溶媒とを任意の割合で混合した溶媒を用いるのが好ましい。
2つ以上の導電性薄膜層を分離するセパレーターの役割を果たすイオン伝導層は、ポリマーを溶媒に溶解し、塗布、印刷、押し出し、キャスト、射出などの常法に従い形成することができる。イオン伝導層は、実質的にポリマーのみで形成してもよく、イオン液体をポリマーに加えて形成してもよい。
導電性薄膜層とイオン伝導層に使用するポリマーは同一であっても異なっていてもよいが、両者は同一であるか、性質の類似したポリマーであるのが、導電性薄膜層とイオン伝導層の密着性を向上させるのに好ましい。
電解質膜の厚さは、5〜200μmであるのが好ましく、10〜100μmであるのがより好ましい。導電性薄膜層の厚さは、10〜500μmであるのが好ましく、50〜300μmであるのがより好ましい。また、各層の製膜にあたっては、スピンコート、印刷、スプレー等も用いることができる。さらに、押し出し法、射出法等も用いることができる。
このようにして得られたアクチュエータ素子は、電極間(電極は導電性薄膜層に接続されている)に0.5〜4Vの直流電圧を加えると、数秒以内に素子長の0.05〜1倍程度の変位を得ることができる。また、このアクチュエータ素子は、空気中あるいは真空中で、柔軟に作動することができる。
このようなアクチュエータ素子の作動原理は、図3に示すように、電解質膜1の表面に相互に絶縁状態で形成された導電性薄膜層2,2に電位差がかかると、導電性薄膜層2,2内のカーボンナノチューブ相とイオン液体相の界面に電気二重層が形成され、それによる界面応力によって、導電性薄膜層2,2が伸縮するというものである。図3に示すように、プラス極側に曲がるのは、量子化学的効果により、カーボンナノチューブがマイナス極側でより大きくのびる効果があることと、現在よく用いられるイオン液体では、カチオン4のイオン半径が大きく、その立体効果によりマイナス極側がより大きくのびるからであると考えられる。図3において、4はイオン液体のカチオンを示し、5はイオン液体のアニオンを示す。
上記の方法で得ることのできるアクチュエータ素子によれば、カーボンナノチューブとイオン液体とのゲルの界面有効面積が極めて大きくなることから、界面電気二重層におけるインピーダンスが小さくなり、カーボンナノチューブの電気伸縮効果が有効に利用される効果に寄与する。また、機械的には、界面の接合の密着性が良好となり、素子の耐久性が大きくなる。その結果、空気中、真空中で、応答性がよく変位量の大きい、且つ耐久性のある素子を得ることができる。しかも、構造が簡単で、小型化が容易であり、小電力で作動することができる。さらに、カーボンナノチューブに導電性の添加剤を加えることにより、電極膜の導電性および充填率が向上し、従来の同様の素子より、効率的に力の発生が起こる。
本発明のアクチュエータ素子は、従来のカーボンナノチューブ、イオン液体と支持高分子からなるアクチュエータ素子(特許文献1)と比較して、伸縮性能および発生力が飛躍的に向上している。また、本発明のアクチュエータ素子は、空気中、真空中で耐久性良く作動し、しかも低電圧で柔軟に作動することから、安全性が必要な人と接するロボットのアクチュエータ(例えば、ホームロボット、ペットロボット、アミューズメントロボットなどのパーソナルロボットのアクチュエータ)、また、宇宙環境用、真空チェンバー内用、レスキュー用などの特殊環境下で働くロボット、また、手術デバイスやマッスルスーツ、床ずれ防止用などの医療、福祉用ロボット、ブレーキ、さらにはマイクロマシーンなどのためのアクチュエータとして最適である。
特に、純度の高い製品を得るために、真空環境下、超クリーンな環境下での材料製造において、純度の高い製品を得るために、試料の運搬や位置決め等のためのアクチュエータの要求が高まっており、全く蒸発しないイオン液体を用いた本発明のアクチュエータ素子は、汚染の心配のないアクチュエータとして、真空環境下でのプロセス用アクチュエータとして有効に用いることができる。
なお、電解質膜表面への導電性薄膜層の形成は少なくとも2層必要であるが、図4に示すように、平面状の電解質膜1の表面に多数の導電性薄膜層2を配置することにより、複雑な動きをさせることも可能である。このような素子により、蠕動運動による運搬や、マイクロマニピュレータなどを実現可能である。また、本発明のアクチュエータ素子の形状は、平面状とは限らず、任意の形状の素子が容易に製造可能である。例えば、図4に示すものは、径が1mm程度の電解質膜1のロッドの周囲に4本の導電性薄膜層2を形成したものである。この素子により、細管内に挿入できるようなアクチュエータが実現可能である。
以下、本発明を実施例に基づき、より詳細に説明するが、本発明がこれら実施例に限定されないことは言うまでもない。
なお、本実施例において、アクチュエータ素子変位評価は、以下のようにして行った。
アクチュエータ素子変位評価法:図1に示す様にレーザ変位計を用い、素子を1mmx10mmの短冊状に切り取り、電圧を加えた時の5mmの位置の変位を測定した。
実施例および比較例で用いたイオン液体(IL)は、エチルメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート(EMIBF)である。
実施例および比較例で用いたカーボンナノチューブは、高純度単層カーボンナノチューブ(カーボン・ナノテクノロジー・インコーポレーテッド社製「HiPco」)(以下、SWNTともいう)である。
実施例および比較例で用いたポリマーは、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体[PVDF(HFP);商品名kynar2801](III)である。
Figure 0005332027
実施例および比較例で用いた溶媒はN,N-ジメチルアセトアミド(DMAC)である。
実施例で用いたポリアニリンは、20wt% polyaniline on carbon black (Aldrich社製、導電率:40 S/cm)である。
実施例で用いたポリメソポーラスシリカは、MCM-41:pore size=2.7nm, pore volume=0.98cm3/g、BET surface area= 〜1000m2/gである。
実施例で用いたカーボンブラックは電気化学工業(株)製のデンカブラック(粒状品)である。
調製例1
[導電性薄膜層形成用分散液の調製]
DMAC溶媒中に、カーボンナノチューブ(SWNT)とイオン液体(IL)、ポリマー[粉末状PVDF(HFP)]、導電補助剤(ポリアニリン、MCM-41、炭素粒子又はRuO2)を分散させて、マグネチックスターラーにて撹拌、その後、超音波による分散を行うことにより導電性薄膜層形成用分散液を調製する。
[電解質膜形成用溶液の調製]
イオン液体(IL)とポリマー[粉末状PVDF(HFP)]を、上記導電性薄膜層形成用分散液の調製と同様にして、溶媒に溶解させることにより、電解質膜形成用溶液を調製する。ここで溶媒は、4−メチルペンタン−2−オンとプロピレンカーボネートとの混合溶媒を用いた。
[アクチュエータ素子の製造]
導電性薄膜、電解質膜は、それぞれ上記のように調製した分散液および溶液を、別々にキャストし、室温で一昼夜溶媒を乾燥させ、次いで、真空乾燥を行うことにより得る。得られた導電性薄膜2枚の間に、電解質膜を1枚挟んで熱圧着することにより3層構造のアクチュエータ素子を得る。
[アクチュエータ素子の評価方法1]
製造したアクチュエータ素子の変位応答性の評価は、図1に示した装置を用いて行った。アクチュエータ素子を、幅1mm×長さ10mmの短冊状に切断し、端3mmの部分を電極付きホルダーでつかんで、空気中で電圧を加えた。レーザ変位計を用いて、固定端から5mmの位置での変位を測定して行った。電圧の周波数を200Hz〜5mHzで変化させて変位を調べた。
伸縮率(ε(%))は、アクチュエータの素子長(L(mm))、素子厚(W(mm))、変位(D(mm))から下記式により算出した(図1参照):
ε(%)=2DW/(L2+D2)×100
[アクチュエータ素子の評価方法2]
製造したアクチュエータ素子の変位応答性の評価は、図1に示した装置を用いて行った。アクチュエータ素子を、幅1mm×長さ15mmの短冊状に切断し、端3mmの部分を電極付きホルダーでつかみ、空気中で、周波数0.1Hzで電圧を加えた。レーザ変位計を用いて、固定端から10mmの位置での変位を測定して行った。電圧を±0.5〜3.0Vで変化させて変位を調べた。
実施例および比較例で用いた溶媒はN,N-ジメチルアセトアミド(DMAC)である。
実施例1
以下の比率で、カーボンナノチューブ(CNT)、イオン液体(EMIBF)、ポリマー(kynar2801)及び導電補助剤(ポリアニリン;poly-An)を使用して、導電性薄膜層(電極)−電解質膜−導電性薄膜層(電極)からなる、3層構造のフィルム状のアクチュエータ素子を製造した。
電極:CNT/kynar2801/EMIBF4/poly-An=50.3mg/80.5mg/120.2mg/50.4mg
電解質:kynar2801/EMIBF4=101.8mg/114.3mg。
実施例2
以下の比率で、カーボンナノチューブ(CNT)、イオン液体(EMIBF)、ポリマー(kynar2801)及び導電補助剤(MCM-41)を使用して、導電性薄膜層(電極)−電解質膜−導電性薄膜層(電極)からなる、3層構造のフィルム状のアクチュエータ素子を製造した。
電極:CNT/kynar2801/EMIBF4/MCM-41=25.4mg/80.0mg/119.8mg/25.4mg
電解質:kynar2801/EMIBF4=101.8mg/114.3mg。
実施例3
以下の比率で、カーボンナノチューブ(CNT)、イオン液体(EMIBF)、ポリマー(kynar2801)及び導電補助剤(MCM-41)を使用して、導電性薄膜層(電極)−電解質膜−導電性薄膜層(電極)からなる、3層構造のフィルム状のアクチュエータ素子を製造した。
電極:CNT/kynar2801/EMIBF4/MCM-41=50.1mg/80.0mg/140.8mg/50.1mg
電解質:kynar2801/EMIBF4=101.8mg/114.3mg。
実施例4
以下の比率で、カーボンナノチューブ(CNT)、イオン液体(EMIBF)、ポリマー(kynar2801)及び導電補助剤(カーボンブラック:CB)を使用して、導電性薄膜層(電極)−電解質膜−導電性薄膜層(電極)からなる、3層構造のフィルム状のアクチュエータ素子を製造した。
電極:CNT/CB/kynar2801/EMIBF4=50.3mg/8.2mg/80.3mg/120.7mg
電解質:kynar2801/EMIBF4=200.0mg/202.8mg。
実施例5
以下の比率で、カーボンナノチューブ(CNT)、イオン液体(EMIBF)、ポリマー(kynar2801)及び導電補助剤(カーボンブラック:CB)を使用して、導電性薄膜層(電極)−電解質膜−導電性薄膜層(電極)からなる、3層構造のフィルム状のアクチュエータ素子を製造した。
電極:CNT/CB/kynar2801/EMIBF4=50.3mg/24.1mg/80.3mg/120.6mg
電解質:kynar2801/EMIBF4=200.0mg/202.8mg。
実施例6
以下の比率で、カーボンナノチューブ(CNT)、イオン液体(EMIBF)、ポリマー(kynar2801)及び導電補助剤(カーボンブラック:CB)を使用して、導電性薄膜層(電極)−電解質膜−導電性薄膜層(電極)からなる、3層構造のフィルム状のアクチュエータ素子を製造した。
電極:CNT/CB/kynar2801/EMIBF4=50.3mg/40.3mg/80.3mg/120.6mg
電解質:kynar2801/EMIBF4=200.0mg/202.8mg。
実施例7
以下の比率で、カーボンナノチューブ(CNT)、イオン液体(EMIBF)、ポリマー(kynar2801)及び導電補助剤(ポリアニリン;poly-An)を使用して、導電性薄膜層(電極)−電解質膜−導電性薄膜層(電極)からなる、3層構造のフィルム状のアクチュエータ素子を製造した。
電極:CNT/kynar2801/EMIBF4/poly-An=50.7mg/80.0mg/121.0mg/10.4mg
電解質:kynar2801/EMIBF4=200.6mg/201.3mg。
実施例8
以下の比率で、カーボンナノチューブ(CNT)、イオン液体(EMIBF)、ポリマー(kynar2801)及び導電補助剤(ポリアニリン;poly-An)を使用して、導電性薄膜層(電極)−電解質膜−導電性薄膜層(電極)からなる、3層構造のフィルム状のアクチュエータ素子を製造した。
電極:CNT/kynar2801/EMIBF4/poly-An=50.3mg/80.0mg/120.8mg/20.3mg
電解質:kynar2801/EMIBF4=200.6mg/201.3mg。
実施例9
以下の比率で、カーボンナノチューブ(CNT)、イオン液体(EMIBF)、ポリマー(kynar2801)及び導電補助剤(ポリアニリン;poly-An)を使用して、導電性薄膜層(電極)−電解質膜−導電性薄膜層(電極)からなる、3層構造のフィルム状のアクチュエータ素子を製造した。
電極:CNT/kynar2801/EMIBF4/poly-An=50.2mg/80.8mg/121.4mg/30.4mg
電解質:kynar2801/EMIBF4=200.6mg/201.3mg。
実施例10
以下の比率で、カーボンナノチューブ(CNT)、イオン液体(EMIBF)、ポリマー(kynar2801)及び導電補助剤(ポリアニリン;poly-An)を使用して、導電性薄膜層(電極)−電解質膜−導電性薄膜層(電極)からなる、3層構造のフィルム状のアクチュエータ素子を製造した。
電極:CNT/kynar2801/EMIBF4/poly-An=50.7mg/80.6mg/120.1mg/40.0mg
電解質:kynar2801/EMIBF4=200.6mg/201.3mg。
実施例11
以下の比率で、カーボンナノチューブ(CNT)、イオン液体(EMIBF)、ポリマー(kynar2801)及び導電補助剤(RuO2)を使用して、導電性薄膜層(電極)−電解質膜−導電性薄膜層(電極)からなる、3層構造のフィルム状のアクチュエータ素子を製造した。
電極:CNT/kynar2801/EMIBF4/RuO2=27.8mg/44.0mg/70.9mg/20.0mg
電解質:kynar2801/EMIBF4=101.8mg/114.3mg。
比較例1
以下の比率で、カーボンナノチューブ(CNT)、イオン液体(EMIBF)、ポリマー(kynar2801)を使用して、導電性薄膜層(電極)−電解質膜−導電性薄膜層(電極)からなる、3層構造のフィルム状のアクチュエータ素子を製造した。
電極:CNT/kynar2801/EMIBF4=50.2mg/80.6mg/121.7mg
電解質:kynar2801/EMIBF4=206.2mg/208.3mg。
比較例2
以下の比率で、カーボンブラック(CB)、イオン液体(EMIBF)、ポリマー(kynar2801)を使用して、導電性薄膜層(電極)−電解質膜−導電性薄膜層(電極)からなる、3層構造のフィルム状のアクチュエータ素子を製造した。
電極:CB/kynar2801/EMIBF4=50.4mg/80.3mg/121.2mg
電解質:kynar2801/EMIBF4=206.2mg/208.3mg。
比較例3
以下の比率で、カーボンナノチューブ(CNT)、イオン液体(EMIBF)、ポリマー(kynar2801)を使用して、導電性薄膜層(電極)−電解質膜−導電性薄膜層(電極)からなる、3層構造のフィルム状のアクチュエータ素子を製造した。
電極:CNT/kynar2801/EMIBF4=22.2mg/36.0mg/56.7mg
電解質:kynar2801/EMIBF4=101.8mg/114.3mg。
試験例1
実施例1〜6および比較例1〜2で得られたアクチュエータ素子の電圧に対する応答性の評価を、上述したアクチュエータ素子の評価方法1により行った。得られた結果を、図5〜図15に示す。
図5〜図15の結果から、導電補助剤としてポリアニリン、MCM-41を添加することにより、低周波での変形応答が劇的に向上し(特にポリアニリンの場合、図5)、最大変位が伸びて高周波での応答が2〜3倍向上し、さらにcharge量が少なくなり(特に、MCM-41の場合)、省電力化が実現できることが明らかになった(図7,9)。
また、カーボンブラックを電極に配合することで、伸縮率が最大で3倍程度向上することが明らかになった。
カーボンブラックを添加した系とポリアニリン添加の系を比較して特徴的なことは、いずれの場合も、添加することで伸縮率が3倍近く向上することであるが、ポリアニリンを添加した場合は、印加電圧の周波数が速くなるにつれて劇的に伸縮率が減少し、0.1Hzより高周波数では無添加の場合(比較例1)に比べ、伸縮率は小さくなってしまう。一方、カーボンブラックを添加した場合、ポリアニリンの場合とは異なり、例えば、10Hzでも、無添加の場合よりも3倍程度大きな伸縮率を示すことが明らかになった(図14)。このことは、カーボンブラックを添加した効果として、より広い周波数帯でアクチュエータの伸縮率が大きく向上することを意味している。
試験例2
試験例1で得られた最大伸縮率と別途測定した導電性薄膜層のヤング率から変形時の発生力を算出した。導電性薄膜層のヤング率はセイコーインスツルメンツ社製のTMA/SS6000にて測定した。求められた発生力を表1に示す。表1は、最大伸縮率(0.005Hz時)での発生力比較を示す。導電補助剤としてポリアニリンを添加した場合は導電補助剤無添加の場合(CNT(50))に比べ、伸縮率が3倍近く向上するだけでなく、発生力も4倍以上向上することが明らかになった。一方、MCM-41を添加した場合、伸縮率はMCM-41をCNTと同量余分に入れることにより1.6倍程度向上するものの、発生力は無添加の場合と同じである。導電性薄膜層中のCNTの量を半減し、その減少分MCM-41を添加した場合(実施例2)は、伸縮率はCNT量を半減しても大きな差はなく、無添加時とほぼ同程度であるものの、発生力は半減することが分かった。
また、導電補助剤としてカーボンブラック(CB)を添加した場合は、カーボンブラックのみでは(比較例2)、伸縮率、発生力ともにCNTのみの場合に比べ大きく減少する。しかし、CNTにカーボンブラックを添加していくと、CNT(50mg)に対しCBを20mg以上入れると、伸縮率が向上するだけでなく、発生力が2倍以上大きくなることが分かった。さらに、CBの添加量を40mgにすると(実施例6)、伸縮率、発生力とも飛躍的に向上し、ポリアニリンを添加した場合と同程度の変形(伸縮率)および力(発生力)を示すことが明らかになった。また、図14で伸縮率の周波数変化をカーボンブラック無添加時(比較例1)の場合と比較すると、無添加時の0.1Hzでの伸縮率と同程度の伸縮率は、例えば、CBを40mg添加した場合(実施例6)では10Hzで達成されている。すなわち、CBを40mg添加することにより、同程度の伸縮率を達成するのに10倍速い応答速度で変形することが可能となったと言える。ここで用いたカーボンブラックは1000円/kg程度でカーボンナノチューブや他の導電補助剤に比べ非常に安価であるため、カーボンブラックを用いることにより、高伸縮、高発生力のアクチュエータをより低コストで提供できる可能性を示していると言える。
Figure 0005332027
試験例3
実施例1、7〜10及び比較例1で得られたアクチュエータ素子の電圧に対する応答性の評価を、上述したアクチュエータ素子の評価方法1により行った。得られた結果を、図16に示す。
図16の結果から、導電補助剤としてポリアニリンを10〜50mg添加することにより、低周波での伸縮率が大きく向上することが明らかになった。特に、最大伸縮率(0.005Hz時)はポリアニリンを40mg添加した場合が最大になった。
また、0.1〜1Hzといった比較的高い周波数では、実施例1及び7〜10のうち、ポリアニリンを20mg添加した実施例8が最もよい応答を示した。
試験例4
実施例1及び7〜10で得られたアクチュエータ素子について、試験例3で得られた最大伸縮率と別途測定した導電性薄膜層のヤング率から変形時の発生力を算出した。導電性薄膜層のヤング率はセイコーインスツルメンツ社製のTMA/SS6000にて測定した。求められた発生力を表2に示す。表2は、最大伸縮率(0.005Hz時)での発生力比較を示す。導電補助剤としてポリアニリンを10〜50mg添加した場合は導電補助剤無添加の場合(表1、CNT(50))に比べ、最大伸縮率及び発生力共に大幅に向上することが明らかになった。
Figure 0005332027
試験例5
実施例11および比較例3で得られたアクチュエータ素子の電圧に対する応答性の評価を、上述したアクチュエータ素子の評価方法2により行った。得られた結果を、図17に示す。
図17から、導電補助剤として酸化ルテニウムを添加することにより、±1.5Vより大きな電圧を印加することにより、変形応答が劇的に向上することが分かる。
1 電解質膜
2 導電性薄膜層
3 導電層
4 イオン性液体のカチオン
5 イオン性液体のアニオン

Claims (3)

  1. 導電補助剤、カーボンナノチューブ、イオン液体およびポリマー(導電性高分子を除く)を含む高分子ゲルから構成される導電性薄膜と、イオン液体およびポリマーから構成される1又は2以上の電解質膜を積層してなる積層体であって、
    前記導電補助剤が、下記(1)〜(4)からなる群から選択される少なくとも一種であり:
    (1)ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリフルオレン、ポリフェニレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリ(1,6−ヘプタジイン)、ポリパラフェニレン、ポリパラフェニレンスルフィド、ポリフェニルアセチレン、ポリ(2,5−チエニレン)、ポリインドール、ポリ−2,5−ジアミノアントラキノン、ポリ(o−フェニレンジアミン)、およびポリピリジンからなる群から選択される少なくとも一種の導電性高分子、
    (2)カーボンブラック、
    (3)メソポーラスシリカおよび
    (4)金属酸化物、
    かつ導電補助剤の配合割合が、カーボンナノチューブ、イオン液体およびポリマーの合計量100重量部に対し4〜65重量部である、積層体
  2. 請求項の積層体からなるアクチュエータ素子。
  3. イオン液体およびポリマーから構成される電解質膜の表面に、前記導電性薄膜を電極とする導電性薄膜層が互いに絶縁状態で少なくとも2個形成され、当該導電性薄膜層に電位差を与えることにより変形可能に構成されている請求項に記載のアクチュエータ素子。
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