JP5329531B2 - ユーザプログラム可能聴覚補助デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、聴覚補助デバイスの技術分野に関する。より詳細には、本発明は、患者による聴覚補助デバイスの使用に基づいて該デバイスの動作をプログラミングするシステムに関する。
聴覚損失は患者によって種類も重症度も大幅に異なる。結果として、聴覚障害を持つ人それぞれに可能な最良の結果をもたらすように、補聴器の音響特性を選択しなければならない。一般的には、補聴器のこれらの音響特性は処方手順(prescription procedure)を通じて患者に「適合」される。概して、これは、患者の聴覚特性を測定すること、及び該測定された聴覚特性に基づいて必要な増幅特性を計算することを含んでいる。次いで、所望の増幅特性を補聴器内のデジタル信号プロセッサにプログラミングする。補聴器は患者によって装着され、補聴器が使用されている間に患者の聴覚が再び評価される。聴力評価の結果及び/又は聴覚の改善若しくはその欠如に関する患者の意見に基づいて、聴覚訓練士又はディスペンサは、補聴器のプログラミングを調整して患者に対する結果を改善する。
予期されるように、補聴器の適合手順は該して対話的且つ反復的なプロセスであり、聴覚訓練士又はディスペンサは、患者が結果に満足するまで補聴器のプログラミングを調整し、患者からフィードバックを受け取り、再度プログラミングを調整し、ということを繰り返す。多くの場合、患者は、聴覚訓練士又はディスペンサのオフィスの外部のさまざまな現実世界の状況において補聴器を評価し、それらの状況においてその性能に気を配り、その後聴覚訓練士又はディスペンサのもとに戻って、補聴器との患者の経験に関する患者の意見に関する聴覚訓練士又はディスペンサの理解に基づいて補聴器のプログラミングを調整しなければならない。
補聴器の価格の重大な要素の1つは、ソフトウェア、コンピュータ、ケーブル、ハイプロボックス(hyprobox)等のような必要な機器と共に、聴覚訓練士又はディスペンサによるデバイスの適合及びプログラミングにおけるサービスのコストである。聴覚訓練士及び/又はディスペンサの必要な関与並びに適合機器をなくすか又は少なくとも大幅に低減することができれば、補聴器のコストを大幅に低減することができる。
一般的な、聴覚補助デバイスを適合させることの複雑度及びコストは概して、耳鳴りマスキングデバイスの適合にも当てはまる。耳鳴りは、人が、(2、3例を挙げると、聴覚神経、有毛細胞、側頭下顎関節の障害又は投薬のような)状態から引き起こされる雑音の感知を(共鳴又はぜん鳴として)経験する状態である。耳鳴りは毎年約5000万人の人が経験している重大な問題であり、人によっては耳鳴りマスカによってしか緩和することができない。耳鳴りマスカは補聴器のように見えるが、検知された音を増幅するのではなく、狭帯域雑音のような、患者の耳鳴りをマスクする音声を生成する。これらの器具のうちのいくつかは、マスキング雑音の周波数を変更するのに使用されるトリムポットを有する。このような器具は音量調節器を有することもでき、そのためユーザは最良に機能するマスキングの強度を選択することができる。
大多数の耳鳴りマスカは、重大な聴覚損失を有しない患者に処方され、マスキング音声は、患者に対して耳鳴りよりも許容可能であるように設計される。重大な聴覚損失を有する大多数の患者には、補聴器が耳鳴り緩和を提供することもできる。しかしながら、増幅及び耳鳴りマスキングの双方を必要とする患者も或る程度存在する。
耳鳴りマスカが生成すべき最も適切なマスキング刺激は通常、適合手順中に聴覚訓練士又はディスペンサによって決定される。補聴器の適合のように、耳鳴りマスカに関する適合手順も、マスキングデバイスの全体的なコストを著しく増大させる反復的なプロセスになる傾向にある。
それゆえ、聴覚訓練士又はディスペンサによって実施される適合手順を必要としないプログラム可能聴覚補助デバイスが必要とされている。プログラミング機器の必要性及び聴覚訓練士又はディスペンサの適合手順の必要性を回避するためにプログラム可能聴覚補助デバイスが必要とされており、該プログラム可能聴覚補助デバイスは、該デバイスの使用中に患者によって為される選択に基づいて、又は患者の使用パターンに基づいて自動的にプログラミングされる。これは、補聴器及び耳鳴りマスキングデバイスに対して必要とされている。
上記の必要性及び他の必要性は、人による音声の知覚を改善するプログラム可能装置によって満たされる。一実施の形態では、本装置は、プロセッサと、デジタル/アナログ変換器と、オーディオ出力部と、第1の制御信号を生成する手段と、第2の制御信号を生成する手段とを備える。プロセッサは、制御信号に基づいてデジタルオーディオ信号を処理するための1つ又は複数の利用可能なプログラムを実行する。デジタル/アナログ変換器は、デジタルオーディオ信号に基づいて出力アナログオーディオ信号を生成する。オーディオ出力部は、出力アナログオーディオ信号を受信及び増幅し、該出力アナログオーディオ信号に基づいて可聴音声を生成し、該可聴音声を人に提供する。メモリが、さまざまな音響構成に従って又は耳鳴りマスキング刺激によってデジタルオーディオ信号を処理するためのプログラムを記憶する。人による動作に基づいて、1つの利用可能なプログラムから別の利用可能なプログラムに切り替えるための第1の制御信号が生成される。同じく人による動作に基づいて、利用可能なプログラムのうちの少なくとも1つを選択プログラムとして指定するための第2の制御信号が生成される。第1の制御信号に基づいて、プロセッサは、利用可能なプログラムのうちの1つの実行を中断すると共に、利用可能なプログラムのうちのもう1つの実行を開始する。第2の制御信号に基づいて、プロセッサは、利用可能なプログラムのうちの少なくとも1つを、連続使用のための選択プログラムとして指定する。
好ましい実施の形態では、第1の制御信号を生成する手段と、第2の制御信号を生成する手段は、瞬時押しボタンスイッチとコントローラとを備える。人によって起動されると、瞬時押しボタンスイッチは、第1の状態から第2の状態に変化する。コントローラは、瞬時押しボタンスイッチが第2の状態に保持されている時間期間に基づいて制御信号を生成する。たとえば、コントローラは、瞬時押しボタンスイッチが第1の時間を超える時間期間にわたって第2の状態に保持される場合に第1の制御信号を生成する。コントローラは、瞬時押しボタンスイッチが第2の時間を超える時間期間にわたって第2の状態に保持される場合に第2の制御信号を生成する。
一実施の形態では、プログラム可能装置は補聴器デバイスであり、1つ又は複数の利用可能なプログラムは音響構成プログラムを含む。別の実施の形態では、プログラム可能装置は耳鳴りマスキングデバイスであり、1つ又は複数の利用可能なプログラムはマスキング刺激プログラムを含む。さらに別の実施の形態では、プログラム可能装置は補聴器デバイスと耳鳴りマスキングデバイスとの組合せであり、1つ又は複数の利用可能なプログラムは音響構成プログラムとマスキング刺激プログラムとを含む。
いくつかの実施の形態では、プログラム可能装置は、利用可能なプログラムのそれぞれがデジタルオーディオ信号の処理において使用される時間を計るタイマを備える。利用可能なプログラムのそれぞれが使用される時間に基づいて、プロセッサは、利用可能なプログラムのうちの少なくとも1つを、連続使用のための選択プログラムとして指定する。
別の態様では、本発明は、人による音声の知覚を改善する方法を提供する。本方法は、(a)メモリデバイス内に、デジタルオーディオ信号を処理するための1つ又は複数のプログラムを記憶するステップと、(b)1つ又は複数の利用可能なプログラムの実行に基づいてデジタルオーディオ信号を処理するステップと、(c)デジタルオーディオ信号に基づいて出力アナログオーディオ信号を生成するステップと、(d)出力アナログオーディオ信号を受信すると共に増幅するステップであって、該出力アナログオーディオ信号に基づいて可聴音声を生成する、受信すると共に増幅するステップと、(e)人による動作に基づいて、1つの利用可能なプログラムから別の利用可能なプログラムに切り替えるための第1の制御信号を生成するステップと、(f)人による動作に基づいて、利用可能なプログラムのうちの少なくとも1つを選択プログラムとして指定するための第2の制御信号を生成するステップと、(g)第1の制御信号に基づいて、利用可能なプログラムのうちの1つの実行を中断すると共に、利用可能なプログラムのうちのもう1つの実行を開始するステップと、(h)第2の制御信号に基づいて、利用可能なプログラムのうちの少なくとも1つを選択プログラムとして指定するステップとを含む。
さらに別の態様では、本発明は、プログラム可能補聴器装置であって、プロセッサと、デジタル/アナログ変換器と、オーディオ出力部と、メモリと、カウンタとを備える、プログラム可能補聴器装置を提供する。プロセッサは、デジタルオーディオ信号を処理するための1つ又は複数の利用可能なプログラムを実行する。デジタル/アナログ変換器は、デジタルオーディオ信号に基づいて出力アナログオーディオ信号を生成する。オーディオ出力部は、出力アナログオーディオ信号を受信及び増幅し、該出力アナログオーディオ信号に基づいて可聴音声を生成し、補聴器を使用して該可聴音声を人に提供する。メモリは、デジタルオーディオ信号を処理するための1つ又は複数の利用可能なプログラムを記憶する。カウンタは、プログラム可能装置への電力の印加又はプログラム可能装置からの電力の除去を指示する事象のカウントに基づいてカウンタ値を生成する。所定の経過時間後に、プロセッサは、1つ又は複数の利用可能なプログラムのうちのいずれがデジタルオーディオ信号の処理において最も使用されたかを判断する。好ましくは、経過時間の決定は、少なくとも部分的にカウンタ値に基づく。
いくつかの実施の形態では、プログラム可能装置は、電力を提供するバッテリを備え、カウンタは、バッテリの取り外し及び交換を指示する事象の発生をカウントするように動作可能である。好ましい一実施の形態では、本装置は、バッテリコンパートメントドアと、該バッテリコンパートメントドアに取り付けられるコンタクトスイッチとを備える。この実施の形態のカウンタは、コンタクトスイッチが電気的に開かれるか又は閉じられる回数をカウントするように動作可能である。
いくつかの実施の形態では、プログラム可能装置は、バッテリの両端の電圧を検出する電圧レベル検出回路部を備える。これらの実施の形態では、カウンタは、バッテリの両端の電圧が、消耗しているバッテリが新しいバッテリと交換されたことを示す十分な量だけ増大する回数をカウントするように動作可能である。
いくつかの好ましい実施の形態は、装置をオン及びオフに切り替えるためのオン/オフスイッチを備える。これらの実施の形態では、カウンタは、オン/オフスイッチがユーザによって操作される回数をカウントするように動作可能である。
本発明のいくつかの実施の形態は構成モードを含み、該構成モードに入って装置の特定の設定を変更することができる。構成モードにあるときは、音声調整器有効化/無効化、指向性機能有効化/無効化、テレコイル有効化/無効化及びデバイスリセットのようなさまざまな構成設定を、1つ又は複数の押しボタン、音声調節器、バッテリドア及びオン/オフスイッチを使用して変更することができる。構成モードに入ることによって、臨床医又は患者は、装置をコンピュータ又は他のプログラミングインタフェースに接続する必要なく、容易に手動で構成設定を変更することができる。
本発明のこれらの実施の形態及び他の実施の形態のそれぞれのさらなる詳細を、図面及び詳細な説明において提供する。
本発明のさらなる利点は、図面と共に詳細な説明を参照すれば明白である。図面において、要素は詳細をより明瞭に示すように一定の縮尺にはなっておらず、いくつかの図全体を通じて同様の参照符号は同様の要素を指示する。
本発明の好ましい一実施形態よる聴覚補助デバイスの機能ブロック図である。 本発明の第1の実施形態による聴覚補助デバイスのプログラミングの機能フロー図である。 本発明の第1の実施形態による聴覚補助デバイスのプログラミングの機能フロー図である。 本発明の第2の実施形態による聴覚補助デバイスのプログラミングの機能フロー図である。 本発明の第2の実施形態による聴覚補助デバイスのプログラミングの機能フロー図である。 本発明の好ましい一実施形態よる耳鳴りマスキングデバイスの機能ブロック図である。 本発明の好ましい一実施形態による耳鳴りマスキングデバイスのプログラミングの機能フロー図である。 本発明の好ましい一実施形態よる聴覚補助デバイスの構成要素の機能ブロック図である。
図1は、聴覚障害を持つ患者の聴覚を改善する聴覚補助デバイス10の一実施形態を示す。図1のデバイス10は、本明細書において補聴器とも呼ばれる。聴覚補助デバイスの別の実施形態は図6に示すような耳鳴りマスキングデバイスであり、これについてはより詳細に後述する。
図1に示すように、聴覚補助デバイス10は、音声を検知すると共に該音声をアナログオーディオ信号に変換するための1つ又は複数のマイクロフォン12a及び12bを備える。マイクロフォン12a及び12bによって生成されたアナログオーディオ信号は、アナログ/デジタル(A/D)変換器14a及び14bによってデジタルオーディオ信号に変換される。デジタルオーディオ信号はデジタルプロセッサ16によって処理されてデジタルオーディオ信号の周波数エンベロープが成形され、これらの信号が聴覚補助デバイスの装着者の可聴性を改善するように増強される。プロセッサ16によってデジタルオーディオ信号を処理するためのさまざまなプログラムのさらなる記述は下記で提供する。このように、プロセッサ16は、プロセッサ16のプログラミングに基づいて変更されるデジタルオーディオ信号を生成する。変更されたデジタルオーディオ信号はデジタル/アナログ(D/A)変換器18に提供され、該デジタル/アナログ(D/A)変換器18は、変更されたデジタルオーディオ信号に基づいてアナログオーディオ信号を生成する。D/A変換器18の出力におけるアナログオーディオ信号はオーディオ増幅器20によって増幅され、ここで、増幅のレベルは、コントローラ24に結合されている音量調節器34によって調節される。増幅器20の出力における増幅されたオーディオ信号は、音声生成デバイス22に提供され、該音声生成デバイス22は、オーディオスピーカ、又は、音波若しくは装着者が音声として知覚する機械的振動を生成する他の種類のトランスデューサとすることができる。増幅器20及び音声生成デバイス22は、本明細書ではまとめてデバイス10のオーディオ出力部19と呼ばれる。
引き続き図1を参照して、本発明のいくつかの実施形態はテレフォンコイル30を含む。「テレコイル」とも呼ばれるテレフォンコイル30は、何らかの受話器又はループ誘導システム付近に聴覚補助デバイス10が置かれると、該受話器又はループ誘導システムの受話口によって放射される磁場を拾う、ワイヤから成る小さなコイルである。テレフォンコイル30によって生成される信号はA/D変換器14cによってデジタル信号に変換され、プロセッサ16に提供される。より詳細に後述するように、テレフォンコイル30からの変換されたデジタル信号は、本発明のいくつかの実施形態において、プロセッサ16をリセット若しくは再プログラミングするか、又は聴覚補助デバイス16の動作を他の方法で制御するのに使用することができる。
本発明のいくつかの実施形態は、Bluetoothインタフェースのような、プロセッサ16をリセット又は再プログラミングするための無線信号を受信する無線インタフェース32も含む。いくつかの実施形態では、無線インタフェース32は、音響構成プログラム又はマスキング刺激プログラムの選択を含む、デバイス10の動作の制御にも使用される。無線インタフェース32は、CDプレイヤに取り付けられている無線送信機から送信される音楽信号、又はテレビチューナに接続されている無線送信機から送信されるテレビ番組のオーディオ部分のようなオーディオ信号をデバイス10に無線で伝達するのに使用することもできる。さまざまな実施形態において、無線インタフェース32は、IEEE802.11仕様に準拠するWiFiリンク、赤外線リンク又は他の無線通信リンクを含む。
図1に示すように、本明細書において瞬時スイッチ又は押しボタンとも呼ばれる、手動で操作される入力デバイス28が、装着者が聴覚補助デバイス10の動作及びプログラミングのさまざまな態様を制御することを可能にするために設けられる。押しボタン28は好ましくは非常に小さく、デバイス10に関連付けられるハウジングの外面上に配置される。押しボタン28は、装着者がデバイス10を装着及び使用している間に該装着者の手が届く(accessible)、ハウジングの部分の上に配置される。
たとえば、デバイス10は、耳掛け式(BTE)器具、挿耳式(ITE)器具として構成することができ、ここで押しボタン28はBTE器具又はITE器具の手が届く表面上に配置されている。BTE部分及びITE部分を有する補聴器の一例が米国特許出願公開第2006/0056649号明細書に記載されており、該特許文献の図1の参照符号34が、補聴器のBTE部分上の押しボタンスイッチのための1つの可能なロケーションを指示している。押しボタン28は、ITE部分上に配置することもできる。本発明はデバイス10のいかなる特定の構成にも限定されないことは理解されよう。さまざまな実施形態において、デバイス10は、オープンフィット補聴器、カナル補聴器、外耳道内半挿入(half-shell)構成、BTEデバイス、ITEデバイス、又は外耳道内完全挿入型(completely in canal)(CIC)デバイスを含むことができる。
押しボタン28は、該押しボタン28の切り替えの状態(開又は閉)に基づいてデジタル制御信号を生成するコントローラ24に電気的に接続される。本発明の好ましい一実施形態では、押しボタン28が押下されている時間に基づいてコントローラ24によってデジタル制御信号が生成される。これに関して、コントローラ24には、押しボタン28の押下の継続時間を計るためのタイミング信号を生成するタイマが含まれる。コントローラ24及び押しボタン28の動作のさらなる態様はより詳細に後述する。
本発明の、補聴器機能と耳鳴りマスキング機能とを組み合わせる実施形態において、第2の押しボタン328を含むことができる。これらの実施形態では、押しボタン328は以下でより詳細に記載するような耳鳴りマスキングプログラムの選択を制御するのに使用される。代替的に、単一の押しボタンを使用して、最初に補聴器機能をプログラミングして、次いで耳鳴りマスキング機能をプログラミングすることができる。
読出し専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、又はフラッシュメモリのような不揮発性メモリ26が、デバイス10のためのプログラミング命令及び他の動作パラメータを記憶するために設けられる。好ましくは、メモリ26にはプロセッサ16及び/又はコントローラ24がアクセス可能である。
本発明の好ましい実施形態によれば、聴覚補助デバイス10は、そのプログラミングによって決定されるいくつかの異なるモードで動作可能である。本明細書において使用される場合、用語「プログラム」及び「プログラミング」は、プロセッサ16によって、デジタルオーディオ信号を増強して聴覚補助デバイス10の装着者に対して可聴性を改善するための該デジタルオーディオ信号の周波数エンベロープの成形において実行される1つ又は複数の命令セットを指す。「プログラム」及び「プログラミング」は、プロセッサ16によって、いくつかの記憶されている増強プログラムのうちのいずれが装着にとっての最良の改善を提供するかの判断において実行される命令も指す。図2〜図5は、装着者にとって最も有効な聴覚増強プログラムを選択するいくつかの例示的な方法のプロセスフローを示す。
図2及び図3は、本明細書の好ましい一実施形態によるプロセスフローを示し、ここで最も有効な増強プログラムの選択は、デバイスの装着者が増強プログラムのいくつかのオプションを評価して、個々の装着者にとっての最良の増強を提供する1つ又は複数のプログラムを選択する、「トライアル・アンド・エラー」の対話的且つ反復的な方法に基づく。図2に示すように、本方法における第1のステップは、聴覚補助デバイス10の音響特性を成形するための或る数(N)の一次音響構成プログラムをメモリ26内に記憶することである(ステップ100)。このステップは、聴覚補助デバイス10の製造時に実施することもできるし、再プログラミング手順中のような後の時点において実施することもできる。本発明の好ましい一実施形態では、7つの一次音響特性構成プログラムがメモリ26内にロードされている(N=7)。しかしながら、任意の数のプログラムを最初にメモリ26内にロードすることができること、及び本発明はいかなる特定の数にも限定されないことは理解されよう。
本発明において使用される場合、「一次音響特性構成プログラム」という語句は、プロセッサ16において提供されるオーディオ周波数成形又は補償を設定するアルゴリズムである。これらのプログラム又はアルゴリズムは、聴覚訓練士又はディスペンサによって「利得/周波数応答規定」と呼ばれる場合もある。一般に認められている一次音響構成プログラムの例は、NAL(National Acoustic Laboratories; Bryne & Tonisson, 1976)、Berger(Berger, Hagberg & Rane, 1977)、POGO(Prescription of Gain and Output; McCandless & Lyregaard, 1983)、NAL−R(NAL-Revised; Byrne & Dillon, 1986)、POGOII(Schwartz, Lyregaard & Lundh, 1988)、NAL−RP(NAL-Revised, Profound; Byrne, Parkinson & Newall, 1991)、FIG6(Killion & Fikret-Pasa, 1993)及びNAL−NL1(NAL nonlinear; Dillon, 1999)を含む。他の一次音響構成プログラムを本明細書に記載の方法と関連付けて使用することができること、及び、上記リストは決して本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことは理解されよう。
本明細書において使用される場合、「二次音響特性構成プログラム」という語句は、一次プログラムのうちの1つに対する変形形態を指す。たとえば、一次プログラムのうちの1つにおいて、1000Hzにおける利得に対するパラメータを20dBの値に設定することができる。この値は、平均的な聴覚損失患者に対する範囲の中央に又は中央付近にあると考えられる。関連する二次プログラムの一例において、1000Hzにおける利得に対するパラメータを25dBの値に設定することができる。この値は、「標準」値をわずかに上回る。したがって、別の関連する二次プログラムは、15dBの値に設定される、1000Hzにおける利得に対するパラメータを有することができる。この値は「標準」値をわずかに下回る。関連付けられる一次プログラムにおいて標準値又は平均値に設定される多種多様なパラメータを含む任意の数の二次パラメータが存在し得る。好ましくは、2×N個の二次音響構成プログラムが、ステップ100においてメモリ内にロードされる。たとえば、各一次プログラムに関連付けられる2つの二次プログラムが存在し得る。
好ましい一実施形態では、デバイス10内にロードされる或る数の音響構成プログラムは、静かな環境の状況において使用されるように設計され(「Q」プログラムと呼ばれる)、或るものは雑音の多い環境の状況において使用されるように設計され(「N」プログラムと呼ばれる)、また或るものはテレコイル30が起動される場合に使用されるように設計される(「T」プログラムと呼ばれる)。最も好ましい実施形態では、聴覚補助デバイス10のメモリ26は、5つの一次バージョンのQプログラム(Q1〜Q5)、5つの一次バージョンのNプログラム(N1〜N5)、及び5つの一次バージョンのTプログラム(T1〜T5)を予めロードされる。加えて、一次プログラムに関するバリエーションである二次プログラムが微調整のためにデバイス10のメモリ内にある。
いくつかの実施形態では、フィードバックキャンセラアルゴリズムもデバイス10のメモリ26内に記憶される。フィードバックキャンセラアルゴリズムの一例が、Robert Fretzによる米国特許出願公開第2005/0047620号明細書に記載されている。より詳細に後述されるように、このようなアルゴリズムは、プロセッサ16及び/又は増幅器20における音響利得レベルを、デバイス10内のオーディオフィードバックを回避するように設定するのに使用される。
デバイスの初期プログラミング(ステップ100)後の或る時点において、装着者はデバイス10を外耳道内に挿入する(ITEデバイスの場合)か、又はデバイス10を外耳道に関連付けて接続した状態で耳の後ろに配置する(BTEデバイスの場合)(ステップ102)。デバイス10が適所に配置されると、装着者は、60秒のような或る長い時間期間T1にわたってボタン28を押下して、デバイス10を起動してフィードバックキャンセラプログラムを初期化する(ステップ104)。本発明の好ましい一実施形態によれば、フィードバックキャンセラプログラムは、メモリ26内に記憶されている一次音響構成プログラム及び二次音響構成プログラムのすべてに適用可能となる音響係数を生成及び記憶する。
フィードバックキャンセラプログラムがその初期化手順を実施すると、デバイス10は初期適合モードに入る。このモードでは、装着者はN個の利用可能な一次音響構成プログラムを通じて繰り返し(cycle through)、それぞれを試行していずれが該装着者の聴覚損失にとって最良の増強を提供するかを判断することができる。装着者は、ボタン28を、1秒のような、少なくとも或る時間期間T2にわたって押下することによってこれを行い、1つのプログラムから次のプログラムに切り替える(ステップ108)。たとえば、デバイス10が最初に電源投入されるときにプロセッサ16によって第1のプログラムを実行することができる。装着者が少なくとも1秒にわたってボタン28を押下すると、プロセッサ16によって第2のプログラムが実行される(ステップ120)。いくつかの実施形態において、デバイス10は2つのビープ音を生成して(ステップ118)、第2のプログラムの選択を指示する。装着者がボタン28を少なくとも1秒にわたって再び押下すると、プロセッサ16によって第3のプログラムが実行され(ステップ120)、デバイス10は3つのビープ音を生成して第3のプログラムが選択されたことを指示する。これは、装着者がN個(たとえば7個)のプログラムを通じて繰り返すまで続く。装着者がボタン28を少なくとも1秒にわたって再び押下すると、第1のプログラムが再びロードされる。このプロセスは図2のステップ108〜122によって表される。プログラムを通じて迅速に繰り返すために、装着者は、所望のプログラムが選択されるまで、ボタン28を数回連続して押下することができる。この時点において、或る数のビープ音が生成されていずれのプログラムが選択されるかが指示される。
ボタン28が押下されたのが1秒未満であると判断されると(ステップ110)、新たなプログラムはロードされず、プロセスは次にボタンが押下されるのを待つ(ステップ122)。これによって、ボタン28の不慮の押下に起因して、1つのプログラムから次のプログラムへと不用意に切り替わることが回避される。
好ましい一実施形態では、種々の種類の告知音声が使用されて、いずれの種類のプログラム(静環境プログラム、雑音環境プログラム又はテレコイルプログラム)が選択されたかが指示される。たとえば、静環境プログラムのうちの1つが選択されると、数個の純音のビープ音がオーディオ出力部19から放出され、ここでビープ音の数は静環境プログラムのうちのいずれが選択されているかを指示する。雑音環境プログラムのうちの1つが選択されると、或る数の雑音パルスがオーディオ出力部19から放出され、ここで雑音パルスの数は雑音環境プログラムのうちのいずれが選択されているかを指示する。テレコイルプログラムが選択されると、発信音パルス又はベル音がオーディオ出力部19から放出される。
装着者が利用可能な一次プログラムのすべてを評価する機会を得ると、装着者は、2つのような、或るより少数のプログラムを、さまざまな状況においてユーザに最良の聴覚増強を提供するため、最も使用すべきであると考えられると知ることができる。たとえば、プログラムのうちの1つは、通常の静かな会話の設定において最良の性能を提供することができる。プログラムのうちのもう1つは、混み合った室内のような雑音の多い設定において最良の性能を提供することができる。本発明の好ましい一実施形態によって、ユーザは、使用されないか又は滅多に使用されないプログラムをなくすと共に、最良に機能するプログラムに対するバリエーションであるいくつかの二次プログラムを評価することが可能となる。後述するように、これは、押しボタン28を、時間T2よりも長い、30秒のような時間T3にわたって押下することによって達成される。
図2に示すように、押しボタン28が30秒のような時間T3以上にわたって押下されたと判断されると(ステップ124)、プロセッサ16は、現在ロードされている一次プログラムが選択プログラムとして指定されていることを指示するフラグを設定するか、又はそのような値を記憶する(ステップ126)。この時点において、デバイス10は区別可能な音声を生成し(ステップ128)、装着者にプログラムが選択されたことを指示する。好ましい一実施形態では、デバイス10によって、ユーザは、N個の一次音響構成プログラムのうちの2つを選択することが可能となる。しかしながら、デバイス10は、2つよりも多いか又は少ない一次音響構成プログラムを選択されるものとして指定することに対応することができることは理解されよう。ステップ130においてまだ2つのプログラムが選択されていないと判断される場合、プロセスはボタン28が次に押下されるのを待つ(ステップ122)。
本発明の代替的な一実施形態では、装着者は、ボタン28を押下してプログラムを選択する代わりに、ボタン28を少なくとも時間T3にわたって押下して選択されていないプログラムを機能停止することができる。したがって、本発明はプログラムが選択されるもの又は選択されないものとして指定される様態には限定されないことが理解されよう。
ステップ130において、2つの一次音響構成プログラムが選択されたと判断される場合、選択されていない一次プログラムが機能停止される(図3のステップ132)。この意味における機能停止は、選択されていないプログラムが、ボタン28を繰り替えし押下する手順を使用しての選択及び実行に対して利用不可能になることを意味する。したがって、この時点において、2つの一次プログラムが選択及び実行に対して利用可能である。
装着者が、80時間のような或る長い時間期間T4にわたってデバイス10を使用した後(ステップ134)、2つの二次音響構成プログラムが、それらに優先する一次プログラムのそれぞれに対して起動される。たとえば、ステップ124〜130のユーザ選択プロセスによって2つの一次プログラムが選択された場合、4つの二次プログラムがステップ136において起動されて、結果として利用可能なプログラムは合計で6つになる(N=6)。この意味におけるプログラムの起動は、選択及び実行に対してプログラムを利用可能にすることを意味する。本発明の好ましい一実施形態では、2つの新たに追加される二次プログラムのそれぞれは、選択された一次プログラムのうちの対応するものに対するバリエーションである。これによって、装着者は、所望の音響応答を「微調整」するように、より正確な選択を行うことが可能となる。この例におけるこの時点において、装着者は、評価するための6つの利用可能なプログラムを有し、ユーザは、図3のステップ138〜152に示されるボタン押下手順を使用して6つのプログラムを通じて繰り返すことができる。この手順は図2のステップ108〜122の手順と本質的に同じである。
装着者は、6つの利用可能なプログラム(2つの一次プログラム及び4つの二次プログラム)を試行及び比較する機会を得ると、最良の性能をもたらす2つのプログラムを選択すると共に残りのプログラムを機能停止することができる。これは、押しボタン28を、30秒のような時間T3にわたって押下することによって達成される。図3に示すように、ボタン28が時間T3以上にわたって押下されたと判断される場合(ステップ154)、プロセッサ16は、現在ロードされているプログラムが選択されるものとして指定されていることを指示するフラグを設定するか、又はそのような値を記憶する(ステップ156)。この時点において、デバイス10は区別可能な音声を生成し(ステップ158)、プログラムが選択されたことを装着者に指示する。好ましい一実施形態では、デバイス10によって、ユーザは、N個の利用可能なプログラムのうちの2つを選択することが可能となる。しかしながら、デバイス10は、2つよりも多いか又は少ないプログラムを選択することに対応することができることは理解されよう。
ステップ160において、まだ2つのプログラムが選択されていないと判断される場合、プロセスはボタン28が次に押下されるのを待つ(ステップ152)。ステップ160において、2つのプログラムが選択されたと判断される場合、他の4つの選択されていないプログラムは機能停止される(図3におけるステップ162)。この時点において、装着者によって決定された2つの最良に機能するプログラムが連続使用に利用可能である(N=2、ステップ164)。装着者はここで、ステップ138〜152のボタン押下手順を使用して2つの利用可能なプログラム間で切り替えることができる。
本発明のいくつかの実施形態では、二次音響構成プログラムを起動及び選択するためのプロセスは存在しない。このような実施形態では、装着者は(N=2のような)或る数の最良に機能する一次プログラム又は二次プログラムを選択し、その後装着者は、これらの選択プログラム間で切り替えることができる。これは、図2におけるボックス132からステップ122へ続く破線によって表される。したがって、これらの実施形態では処理は図3におけるステップ134には進まない。
本発明の好ましい実施形態では、聴覚補助デバイス10のプログラミングを、装着者又は補聴器を調整販売する(dispensing)専門家によって、デフォルトの(工場出荷時の)状態にリセットすることができる。一実施形態では、このリセットは、T3よりも大幅に長い、2分のような長い時間T5にわたって押しボタン28を押下することによって開始される。別の実施形態では、リセットは、ボタン28を同時に押下しながらバッテリコンパートメントドアを閉じることによって開始される。この実施形態は、バッテリコンパートメントドアに結合されるスイッチを含むことができる(該スイッチのステータスはコントローラ24に提供される)か、又はバッテリからプロセッサへの電力によって起動することができる。別の実施形態では、リセットは、テレフォンコイル30又はマイクロフォン12a若しくは12bによって受信されるデュアルトーンマルチ周波数(DTMF)電話符号によって開始される。さらに別の実施形態では、リセットは、無線インタフェース32によって受信される符号化無線信号によって開始される。別の実施形態では、リセットは、聴覚補助デバイスの構成モードにおいてアクセス可能である構成設定によって開始される。構成モードについてはより詳細に後述する。いくつかの実施形態では、デバイス10のプログラミングをリセットするために上記手順のうちの2つ以上を利用可能である。
上記のように、本発明の好ましい実施形態では、装着者は、デバイス10のハウジング上に搭載される、手動で操作される押しボタン28を使用して利用可能なプログラム間で切り替え、プログラムを選択する。本発明の代替的な実施形態では、装着者は、赤外線遠隔制御装置、無線周波数遠隔制御装置又は音響遠隔制御装置のような無線遠隔制御デバイス33を使用して利用可能なプログラム間で切り替え、プログラムを選択する。これらの代替的な実施形態では、押しボタンは遠隔制御デバイス33上に設けられ、プログラム選択及び選択プロセスは、装着者がデバイス10のハウジング上に搭載されるボタンではなく遠隔制御デバイス33上の押しボタンを使用することを除いて、上記と同様に進む。音響遠隔制御装置を含む一実施形態では、機械が認識可能なパターンにおける一連のクリック音(clicks)のような符号化音響信号を使用してデバイス10にコマンドを伝達することができる。このような音響制御信号は、マイクロフォン14a及び14bの一方又は双方によって受信すると共に、処理のためにプロセッサ16に提供することができる。
音声認識技術を組み込むさらに別の実施形態では、装着者は、特定の「符号語」を発語することによって利用可能なプログラム間で切り替え、プログラムを選択する。該符号語はマイクロフォン12a及び12bの一方又は双方によって受信され、デジタル制御信号に変換され、プロセッサ16によって処理されて、デバイス10の動作が制御される。たとえば、発語される語句「プログラムを切り替える(switch program)」は、プロセッサ16によって時間T2にわたるボタン28の押下と同様に解釈されることができ、発語される語句「プログラムを選択する(choose program)」は、プロセッサ16によって時間T3にわたるボタン28の押下と同様に解釈されることができる。
図4及び図5は、本発明の別の好ましい実施形態によるプロセスフローを示し、ここで、最も効率的な増強プログラムの指定は、デバイスの装着者が増強プログラムに関するいくつかのオプションを評価し、且つデバイス10が装着者が各プログラムを使用する時間の経過を追う方法に基づく。この実施形態では、基本仮定は、装着者にとって最良の性能を提供するプログラムは評価期間中に最も使用されるプログラムであるということである。後述するように、この実施形態に対するバリエーションによって、装着者は、時間ベースの指定プロセスを「無効化」して、最良の性能を提供する1つ又は複数のプログラムを手動で選択することが可能となる。この無効化機能は、オプションの動作モードとして提供することができる。
図4に示すように、本方法における第1のステップは、或る数(N)の一次音響構成プログラムと、2×N個の二次プログラムをメモリ26内に記憶することである(ステップ200)。このステップは、聴覚補助デバイス10の製造時に実施することもできるし、再プログラミング手順中のような後の時点において実施することもできる。本発明の好ましい一実施形態では、7つの一次プログラム及び14個の二次プログラムがデバイスメモリ26内にロードされる(N=7、2×N=14)。しかしながら、任意の数のプログラムを最初にメモリ26内にロードすることができること、及び本発明はいかなる特定の数にも限定されないことは理解されよう。本発明の好ましい実施形態では、ステップ200においてフィードバックキャンセラアルゴリズムもデバイス10のメモリ26内に記憶される。
デバイスの初期プログラミング(ステップ200)後の或る時点において、装着者はデバイス10を外耳道内に挿入する(ITEデバイスの場合)か、又はデバイス10を外耳道に関連付けて接続した状態で耳の後ろに配置する(BTEデバイスの場合)(ステップ202)。デバイス10が適所に配置されると、装着者は、60秒のような或る長い時間期間T1にわたってボタン28を押下して、デバイス10を起動してフィードバックキャンセラプログラムを初期化する(ステップ204)。本発明の好ましい一実施形態によれば、フィードバックキャンセラプログラムは、メモリ26内に記憶されている一次音響構成プログラム及び二次音響構成プログラムのすべてに適用可能となる音響係数を生成及び記憶する。
フィードバックキャンセラプログラムがその初期化手順を実施すると、装着者はN個の利用可能な一次音響構成プログラムを通じて繰り返し、それぞれを試行していずれが該装着者の聴覚損失にとって最良の増強を提供するかを判断することができる。装着者は、ボタン28を、1秒のような、少なくとも或る時間期間T2にわたって押下することによってこれを行い、1つのプログラムから次のプログラムに切り替える(ステップ208)。たとえば、デバイス10が最初に電源投入されるときに、プロセッサ16によって第1のプログラムを実行することができる。装着者が少なくとも1秒にわたってボタン28を押下すると、プロセッサ16によって第2のプログラムが実行される(ステップ220)。いくつかの実施形態において、デバイスは2つのビープ音を生成して(ステップ218)、第2のプログラムの選択を指示する。装着者がボタン28を少なくとも1秒にわたって再び押下すると、プロセッサ16によって第3のプログラムが実行され(ステップ220)、デバイス10は3つのビープ音を生成して第3のプログラムが選択されていることを指示する。これは、装着者がN個(たとえば7個)のプログラムを通じて繰り返すまで続く。装着者がボタン28を少なくとも1秒にわたって再び押下すると、第1のプログラムが再びロードされる。このプロセスは図4のステップ208〜228によって表される。プログラムを通じて迅速に繰り返すために、装着者は、所望のプロセスが選択されるまで、ボタン28を数回連続して押下することができる。この時点において、或る数のビープ音が生成されていずれのプロセスが選択されているかが指示される。
上記の実施形態と同様に、ボタン28が押下されたのが1秒未満であると判断されると(ステップ210)、新たなプログラムは実行のためにロードされず、プロセスは次にボタンが押下されるのを待つ(ステップ228)。これによって、ボタン28の不慮の押下に起因して、1つのプログラムから次のプログラムへと不用意に切り替わることが回避される。
図4の実施形態では、タイマ回路が使用されて各選択された一次プログラムが使用される時間が計られる(ステップ222)。各プログラムが使用された合計時間がメモリ内に記録され、装着者が1つのプログラムから別のプログラムに切り替えるたびに絶えず更新される。装着者が、80時間のような或る長い時間期間T5にわたってデバイス10を使用した後(ステップ226)、記録されている時間情報に基づいて計算が行われ、いずれの2つの一次プログラムがT5期間中に最も使用されたかが判断される(ステップ230)。次いで、最長使用時間を有する2つの一次プログラムが選択されるものとして指定され(ステップ232)、残りの一次プログラムが機能停止される(ステップ234)。次いで、装着者は、2つの選択された一次プログラムが起動されるデバイス10を、80時間のような時間期間T6にわたって使用する(ステップ236)。この時間中、装着者は所望に応じて2つのプログラム間で切り替えることができる。
T6期間の終了時に、装着者はデバイス10を、合計160時間のようなT5+T6の合計時間にわたって使用している。この時点において、2つの二次音響構成プログラムが、2つのアクティブな一次プログラムのそれぞれに対して起動され、結果として利用可能なプログラムは合計で6つになる(N=6)(ステップ238)。本発明の好ましい一実施形態では、2つの新たに追加される二次プログラムのそれぞれは、2つの最も使用される一次プログラムのうちの対応するものに対するバリエーションである。これによって、装着者は、所望の音響応答を「微調整」するように、より正確な選択を行うことが可能となる。この例におけるこの時点において、装着者は、評価するための6つの利用可能なプログラムを有し、装着者は、図4のステップ208〜228に示されるボタン押下手順を使用して利用可能なプログラムを通じて再び繰り返すことができる。
N個の利用可能な一次プログラム及び関連する二次プログラムの評価期間中、タイマ回路が再び使用されて各プログラムが使用のためにロードされている時間が計られる(ステップ222)。各プログラムが使用された合計時間がメモリ内に記録され、装着者が1つのプログラムから別のプログラムに切り替えるたびに絶えず更新される。装着者が、(T5+T6の和よりも大幅に長い240時間のような)合計時間期間T7にわたってデバイス10を使用した後(ステップ224)、記録されている時間情報に基づいて計算が行われ、N個の利用可能なプログラムのうちのいずれの2つが二次プログラムが起動されてから最も使用されたかが判断される(ステップ240)。次いで、最長使用時間を有する2つのプログラムが選択されるものとして指定され(ステップ242)、残りのプログラムが機能停止される(ステップ244)。この時点において、時間記録手順によって決定される2つの最も使用されたプログラムが連続使用に利用可能である(N=2、ステップ246)。装着者はここで、ステップ208〜228のボタン押下手順を使用して2つの利用可能なプログラム間で切り替えることができる。
上記のように、本発明の好ましい一実施形態によって、装着者は、時間ベースの選択プロセスを無効化すると共に、装着者にとって最良の性能を提供する1つ又は複数のプログラムを手動で選択することが可能となる。この無効化オプションは図5、及び図4の破線ボックス部分に示されている。ステップ248において、押しボタン28が30秒のような時間T3以上にわたって押下されたと判断されると、プロセッサ16は、現在ロードされているプログラムが選択されるものとして指定されたことを指示するフラグを設定するか、又はそのような値を記憶する(図5におけるステップ250)。この時点において、デバイス10は区別可能な音声を生成し(ステップ252)、プログラムが選択されたことを装着者に指示する。好ましい一実施形態では、デバイス10によって、ユーザは、利用可能な音響構成プログラムのうちの2つを選択することが可能となる。しかしながら、デバイス10は、2つよりも多いか又は少ない音響構成プログラムを選択することに対応することができることは理解されよう。
ステップ254においてまだ2つの一次プログラムが選択されていないと判断される場合、プロセスはボタン28が次に押下されるのを待つ(図4におけるステップ228)。ステップ254において2つの一次プログラムが選択されたと判断される場合、選択されていない一次プログラムが機能停止される(図5におけるステップ256)。したがって、この時点において、2つの一次プログラムが使用のために利用可能である。装着者が、デバイス10をまだ(80時間のような)少なくとも合計時間期間T6にわたって使用していない場合(ステップ258)、処理は図4のステップ236において継続する。
装着者が、2つの一次プログラムが選択されたものとして指定されている状態でデバイス10を(80時間のような)時間T6にわたって使用した後、2つの二次プログラムが2つのアクティブな一次プログラムのそれぞれに対して起動され、結果として利用可能なプログラムは合計で6つになる(N=6)(ステップ238)。この例におけるこの時点において、装着者はここでも、選択対象の合計で6つの利用可能なプログラムを有し、装着者は、図4のステップ208〜228に示されるボタン押下手順を使用して6つの利用可能なプログラムを通じて再び繰り返すことができる。この実施形態では、時間記録処理は、装着者が、ボタン28を時間T3よりも長い時間にわたって押下する(ステップ248)ことによって手順を無効化するまで上記のように継続する。これによって、処理は再び図5のステップ250に遷移し、ここで、プロセッサ16は、現在ロードされているプログラムが選択されるものとして指定されたことを指示するフラグを設定するか、又はそのような値を記憶する。2つのプログラムが選択されると(ステップ254)、選択されていない一次プログラム及び二次プログラムが、選択に利用可能な2つのプログラムを残して機能停止される(ステップ256)。
この時点において、装着者はデバイス10を少なくとも(80時間のような)合計時間期間T6にわたって使用しており(ステップ258)、それによって、処理は図4のステップ246において継続する。ここで2つのプログラムが連続使用のために利用可能である。これらの2つのプログラムは時間記録手順、若しくは無効化手順、又はその双方の組合せに基づいて選択されたものである。ここで、装着者は、ステップ208〜228のボタン押下手順を使用して所望のように2つの利用可能なプログラム間で切り替えることができる。そのように所望する場合、デバイス10のプログラミングを、上記のようにボタン28、無線インタフェース32又はテレフォンコイル30を使用して上記のようにデフォルトの状態にリセットすることができる。
図6は、耳鳴りをマスキングするための聴覚補助デバイス300の一実施形態を示す。本明細書においては耳鳴りマスカとも呼ばれるデバイス300は、マスキング刺激信号のようなデジタルオーディオ信号を処理するデジタルプロセッサ316を備える。本明細書の好ましい一実施形態では、マスキング刺激信号は狭帯域オーディオ雑音を含む。これらの雑音信号のオーディオ周波数は一般的に、20Hz〜20000Hz帯域内のような、人間の可聴周波数範囲内に入る。或る意味において、これらのマスキング刺激信号を「処理」することは、デジタルメモリデバイス326からの(.wavファイル又は.mp3ファイルのような)デジタルオーディオファイルにアクセスすると共に該ファイルを「再生」して対応するデジタルオーディオ信号を生成することを意味する。別の意味では、マスキング刺激信号を「処理」することは、狭帯域雑音のうちのいずれの周波数範囲が選択されるものとして指定されたかに基づいて、メモリ326からのいずれのデジタルオーディオファイルにアクセスするかを判断することを意味する。さらに別の意味では、マスキング刺激信号を「処理」することは、プロセッサ316によって実行される、オーディオマスキング刺激生成プログラムを使用してマスキング刺激信号を生成することを意味する。いずれの場合においても、マスキング刺激信号がD/A変換器318に提供され、該D/A変換器318はマスキング刺激信号をアナログオーディオ信号に変換する。D/A変換器318の出力におけるアナログオーディオ信号はオーディオ増幅器320によって増幅され、ここで、増幅のレベルは、コントローラ324に結合されている音量調節器334によって調節される。増幅器320の出力における増幅されたオーディオ信号は、音声生成デバイス322に提供され、該音声生成デバイス322は、オーディオスピーカ、又は、音波若しくはユーザが音声として知覚する機械的振動を生成する他の種類のトランスデューサとすることができる。増幅器320及び音声生成デバイス322は、本明細書ではまとめてデバイス300のオーディオ出力部319とも呼ばれる。
本発明の好ましい一実施形態では、マスキング刺激信号は狭帯域雑音信号を含む。しかしながら、周波数変調雑音又はスピーチバブル雑音を含む他の種類のマスキング刺激を本発明に従って生成することができることは理解されよう。したがって、本発明はいかなる特定の種類のマスキング刺激にも限定されない。
図6に示すように、本明細書において押しボタン328とも呼ばれる手動で操作される瞬時スイッチ328が、デバイス300のユーザが該デバイス300の動作及びプログラミングのさまざまな態様を制御することを可能にするために設けられる。押しボタン328は好ましくは非常に小さく、デバイス300に関連付けられるハウジングの外面上に配置される。デバイス300がユーザの耳の上又は耳の中に装着される一実施形態では、押しボタン328は、ユーザがデバイス300を装着及び使用している間に該ユーザの手が届く、ハウジングの部分の上に配置される。たとえば、デバイス300は、耳掛け式(BTE)器具、挿耳式(ITE)器具として構成することができ、ここで押しボタン328はこれらの器具の手が届く表面上に配置されている。本発明の代替的な一実施形態では、装着者は、赤外線遠隔制御装置、無線周波数遠隔制御装置又は音響遠隔制御装置のような無線遠隔制御デバイス333を使用して、利用可能なマスキング刺激プログラム間で切り替え、プログラムを選択する。
代替的な一実施形態では、耳鳴りマスキングデバイス300は、ベッドサイドテーブル上でのような卓上使用に適したハウジング内に配置される。この「卓上」の実施形態では、押しボタン328及び音量調節器334を、容易にユーザの手に届く、ハウジングの任意の表面上に配置することができる。この実施形態の音声生成デバイス322は好ましくは、一般的には卓上クロックラジオデバイスにおいて使用することができるような標準的なオーディオスピーカである。それは、増設ピロースピーカも有することができる。
押しボタン328はコントローラ324に電気的に接続され、該コントローラ324は押しボタン328のスイッチの状態(開又は閉)に基づいてデジタル制御信号を生成する。本発明の好ましい実施形態では、デジタル制御信号は、押しボタン328が押下される時間に基づいてコントローラ324によって生成される。これに関して、コントローラ324には、ボタン328の押下の継続時間を計るためのタイミング信号を生成するタイマが含まれる。コントローラ324及び押しボタン328の動作のさらなる態様はより詳細に後述する。
読出し専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、又はフラッシュメモリのような不揮発性メモリ326が、デバイス300のためのプログラミング命令、デジタルオーディオ音声ファイル及び他の動作パラメータを記憶するために設けられる。好ましくは、メモリ326には、プロセッサ316及びコントローラ324のうちの一方又は双方がアクセス可能である。
図7は、本明細書の好ましい一実施形態によるプロセスフローを示し、ここで、耳鳴りマスキングのための最も有効なマスキング刺激の選択は、デバイス300のユーザが雑音周波数に関するいくつかのオプションを評価して、個々の装着者にとっての最良のマスキング体験を提供する周波数範囲を選択する、「トライアル・アンド・エラー」の対話的且つ反復的な方法に基づく。図7に示すように、本方法における第1のステップは、デバイス300を使用して狭帯域雑音を生成するための或る数(N)の「プログラム」を生成するためのさまざまなパラメータをメモリ内に記憶することである(ステップ350)。耳鳴りマスキングデバイス300の動作を参照する場合、「プログラム」は、マスキング刺激生成ソフトウェア又はファームウェアに特定の周波数帯域内のマスキング刺激又は特定のスペクトル態様を有するマスキングを生成させるために、該ソフトウェア又はファームウェアによってアクセスされる、さまざまな記憶されているコマンド、値、設定又はパラメータを指し得る。別の意味では、「プログラム」は、特定の周波数帯域内にあるか又は特定のスペクトル態様を有するオーディオ雑音のようなマスキング刺激を含む特定のデジタルオーディオファイル(.wav、.mp3等)を指し得る。ステップ350は、デバイス300の製造時に実施することもできるし、再プログラミング手順中のような後の時点において実施することもできる。
耳鳴りマスキングデバイス300のユーザは、N個の利用可能なマスキング刺激プログラムを通じて繰り返し、それぞれを評価していずれがユーザの耳鳴り状態に対して最良のマスキングを提供するかを判断することができる。ユーザは、ボタン328を、1秒のような、少なくとも或る時間期間T2にわたって押下することによってこれを行い、1つのマスキングプログラムから次のマスキングプログラムに切り替える(ステップ356)。たとえば、デバイス300が最初に電源投入されるときにプロセッサ16によって第1のマスキングプログラムを起動することができる。装着者が少なくとも1秒にわたってボタン328を押下すると、第2のマスキングプログラムがメモリ326からプロセッサ316にロードされ、デバイス300は2つのビープ音を生成して(ステップ366)、第2のマスキングプログラムがロードされていることをユーザに指示する。装着者がボタン328を少なくとも1秒にわたって再び押下すると、第3のマスキングプログラムがメモリ326からプロセッサ316にロードされ、デバイス300は3つのビープ音を生成して、第3のマスキングプログラムがロードされていることを指示する。これは、ユーザがN個のマスキングプログラムを通じて繰り返すまで続く。装着者が少なくとも5秒にわたってボタン328を再び押下すると、第1のプログラムが実行のために再びロードされる。このプロセスは図7のステップ356〜370によって表される。
ボタン328が押下されたのが1秒未満であると判断されると(ステップ358)、新たなマスキングプログラムはロードされず、プロセスは次にボタンが押下されるのを待つ(ステップ370)。これによって、ボタン328の不慮の押下に起因して、1つのマスキングプログラムから次のマスキングプログラムへと不用意に切り替わることが回避される。
ユーザが利用可能なマスキング刺激プログラムのすべてを評価する機会を得ると、ユーザは、1つ又は2つのような、或るより少数のプログラムが、さまざまな状況においてユーザにとって最良のマスキング性能を提供するため、最も使用すべきであると考えられると知ることができる。たとえば、マスキング刺激プログラムのうちの1つは、ユーザが眠ろうとしているときに最良のマスキングを提供することができる。マスキング刺激プログラムのうちのもう1つは、ユーザが読書に集中しようとしているときに最良のマスキングを提供することができる。本発明の好ましい一実施形態によって、ユーザは、使用されないか又は滅多に使用されないマスキング刺激プログラムをなくすと共に、最良に機能するプログラムに対するバリエーションであるいくつかの追加のマスキング刺激プログラムを評価することが可能となる。後述するように、これは押しボタン328を、時間T2よりも長い、30秒のような時間T3にわたって押下することによって達成される。
図7に示すように、ボタン328が時間T3以上にわたって押下されたと判断されると(ステップ372)、プロセッサ316は、現在ロードされているマスキング刺激プログラムが選択されたものとして指定されたことを指示するフラグを設定するか、又はそのような値を記憶する(ステップ374)。この時点において、デバイス300は区別可能な音声を生成し(ステップ376)、好ましいマスキング刺激プログラムが選択されたことをユーザに指示する。次いで、選択されていないマスキング刺激プログラムが機能停止される(ステップ378)。この意味での機能停止は、選択されていないプログラムが、ボタン328を繰り返し押下する手順を使用しての選択にもはや利用可能でないことを意味する。
ユーザが、40時間のような或る長い時間期間T4にわたってデバイス300を使用した後(ステップ380)、選択プログラムの周波数帯域が「分割」されて2つの追加のマスキング刺激プログラムが提供される(ステップ382)。本発明の好ましい実施形態では、2つの新たなプログラムは、選択されたマスキング刺激プログラムの周波数帯域の部分帯域である2つの周波数帯域におけるマスキング刺激を提供する。たとえば、選択プログラムが1000KHz〜3000KHz帯域内のマスキング刺激を提供する事例では、新たに起動されるプログラムのうちの一方は1000KHz〜2000KHzをカバーすることができ、他方の新たに起動されるプログラムは2000KHz〜3000KHzをカバーすることができる。この時点において、3つのマスキング刺激プログラムが連続使用及び評価に利用可能である(N=3、ステップ384)。
ユーザはここで、ステップ356〜370のボタン押下手順を使用して3つの利用可能なマスキング刺激プログラム間で切り替えて、3つのうちのいずれが最良のマスキング性能を提供するかを判定することができる。上記のように、ユーザは、ボタン328を少なくとも時間T3にわたって押下することによって、3つのマスキング刺激プログラムのうちの1つを選択されるものとして指定する(ステップ372)。次いで、新たに選択されたマスキング刺激プログラムに基づいて、プロセス374〜384が実施される。この選択手順を任意の回数繰り返して、ユーザが最も有効なマスキング刺激プロセスに「合わせる」ことを可能にすることができる。
ユーザが特定のマスキング刺激プログラムに満足すると、ユーザは、30秒のような時間T4にわたってボタン328を押下し(ステップ386)、この時点において、すべての選択されていないマスキング刺激プログラムが除去又は機能停止される(ステップ388)。この時点以降、耳鳴りマスキングデバイス300は、1つの選択されたマスキング刺激プログラムを使用して無期限に動作する。
本発明の代替的な一実施形態では、装着者は、ボタン328を押下してマスキング刺激プログラムを選択する代わりに、ボタン328を少なくとも時間T3にわたって押下して選択されていないプログラムを機能停止することができる。したがって、本発明はマスキング刺激プログラムが選択されるもの又は選択されないものとして指定される様態には限定されないことが理解されよう。
聴覚補助デバイス10と同様に、耳鳴りマスキングデバイス300は、ユーザによって、デフォルトの(工場出荷時の)状態にリセットすることができる。一実施形態では、このリセットは、T4よりも大幅に長い、2分のような長い時間T5にわたって押しボタン328を押下することによって開始される。別の実施形態では、リセットは、ボタン328を同時に押下しながらバッテリコンパートメントを閉じることによって開始される。さらに別の実施形態では、リセットは、無線遠隔制御デバイス333を使用して開始される。
代替的な一実施形態では、本発明は、補聴器と耳鳴りマスカとの組合せである聴覚補助デバイスを提供する。この実施形態は、図1に示されている構成要素を含み、該構成要素は、(図2〜図5に記載されているような)補聴器機能に関する補聴器音響構成プログラムの選択を制御するための押しボタン28と、(図7に記載されているような)耳鳴りマスキング機能に関するマスキング刺激プログラムの選択を制御するための第2の押しボタン328とを含む。代替的に、単一の押しボタンを、最初に補聴器機能をプログラミングし、次いで耳鳴りマスキング機能をプログラミングするのに使用してもよい。プロセッサ16及びコントローラ24を、補聴器機能及び耳鳴りマスキング機能を同時に実施するようにプログラミングすることができることを、当業者は理解しよう。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、聴覚補助デバイス10(又は耳鳴りマスキングデバイス300)の経過動作時間を求めるのにクロック信号を使用する代わりに、又はそれに加えて、デバイスの寿命中に発生するさまざまな事象の回数のカウントに基づいて経過時間が求められる。たとえば、聴覚補助デバイスのバッテリは定期的に交換しなければならないため、バッテリが交換される回数をカウントしてデバイスの経過動作時間を近似することができる。また、聴覚補助デバイスは通常毎晩取り外されて電源を切られるため、バッテリコンパートメントを開くことによって、又はオン/オフスイッチを操作することによってデバイスの電源がオンにされてオフにされた回数をカウントすることによって、経過動作時間を近似することができる。
聴覚補助デバイス内で使用されるさまざまなバッテリの可動寿命は約3日〜約30日に及び、ここで正確な寿命は、具体的なバッテリの容量、及び聴覚補助デバイスの電力需要によって決まる。したがって、特定の聴覚補助デバイス内の特定のバッテリの予測寿命が10日であり、且つバッテリが3度交換されている場合、聴覚補助デバイスは30日にわたって使用されていたと推定することができる。本発明の好ましい一実施形態では、バッテリの予測寿命は、聴覚補助デバイスのメモリ26内に記憶されている値である。この値は、使用中のバッテリの具体的な型、及び個々の聴覚補助デバイスの予測電力需要に応じて更新することができる。
図8に示すように、バッテリコンパートメントドアコンタクト42を開くこと及び閉じることによって、バッテリコンパートメントドアが開いていること、及び閉じていることの指示が提供される。たとえば、バッテリコンパートメントドアが閉じているときには閉じ、コンパートメントドアが開いているときには開く1組の電気コンタクトが設けられる。ドアコンタクト検出モジュール44が、バッテリコンパートメントコンタクト42を監視し、コンタクト42が開いているときには「オン」又は「ハイ」の論理信号を生成し、コンタクト42が閉じているときには「オフ」又は「ロー」の論理信号を生成する。この論理信号はカウンタ40に提供され、該カウンタ40は、信号がハイになるたびにインクリメントされる。nのカウンタ値はバッテリコンパートメントドアがn回開かれたことを指示し、これは、バッテリコンパートメントを開くことによって、バッテリがn回交換されたこと、又はデバイスがn回電源を切られたことを指示する。カウンタ値は好ましくは不揮発性メモリデバイス26内に記憶される。バッテリコンパートメントドアを開くことによって毎日の終わりに電源を切られる(別個のオン/オフスイッチを有しない)一般的なデバイスに関して、値nはn日の合計使用時間を指示することができる。デバイスが別個のオン/オフスイッチを有し、且つバッテリが一般的に、該バッテリが交換される場合にのみ取り外される場合、値nはn×x日の合計使用時間を指示することができ、ここでxはバッテリの日単位の予測寿命である。
図8にも示すように、バッテリ36の電圧を監視する電圧レベル検出モジュール38を設けることができる。電圧レベル検出モジュール38は、バッテリ電圧が或るボルト数だけ増大すると必ず「オン」又は「ハイ」の論理信号を生成することができ、これは、古いバッテリが新しいバッテリと交換されたことを指示する。この論理信号はカウンタ40に提供され、該カウンタ40は、信号がハイになるたびにインクリメントされる。上記のバッテリ交換の例と同様に、nのカウンタ値はバッテリがn回交換されたことを指示し、これは、n×x日の合計使用時間を指示する。
引き続き図8を参照すると、聴覚補助デバイス10の電源をオン及びオフに切り替える瞬時オン/オフスイッチ48を設けることができる。たとえば、スイッチ48を1回押下してデバイスの電源をオンにして、再び押下してデバイスの電源をオフにすることができる。オン/オフスイッチ検出モジュール46が、オン/オフスイッチ48を監視して、スイッチ48が操作されるたびに「オン」又は「ハイ」の論理信号を生成する。この論理信号はカウンタ40に提供され、該カウンタ40は、信号がハイになるたびにインクリメントされる。nのカウンタ値は、デバイス10(又はデバイス300)がn/2回オン及びオフにされたことを指示する。たとえば、デバイスの電源が一般的に1日1回オン及びオフに切り替えられる場合、nのカウンタ値はデバイスがn/2日にわたって使用されたことを指示する。
したがって、デバイスの合計経過動作時間に関する値が必要とされる、図2〜図5及び図7に示される各動作において、この時間値はカウンタ40によって生成されるカウンタ値に基づいて求めることができる。たとえば、カウンタ値を使用して、図3のステップ134における時間値、図4のステップ222における時間値、図5のステップ258における時間値、及び図7のステップ380における時間値を求めることができる。
2つ以上のカウンタ値の組合せを使用して経過動作時間値を計算することができることは理解されよう。たとえば、1つのカウンタ値が、バッテリコンパートメントドアコンタクトが開かれた/閉じられた回数の経過を追うことができ、別のカウンタ値が、バッテリ電圧がロー値からハイ値になる回数の経過を追うことができる。この例において、一方のカウンタ値が、バッテリコンパートメントドアが1回開かれた/閉じられたことを指示し、且つ他方のカウンタ値がバッテリ電圧が大幅に変化しなかったことを指示する場合、これは、バッテリコンパートメントドアが開かれてデバイスの電源が切られたが、バッテリは交換されなかったことを意味し得る。
別の例では、オン/オフスイッチカウンタ値が、デバイスが30日にわたって動作していたことを指示する場合があり、バッテリ電圧レベルカウンタ値が、デバイスが40日にわたって動作していたことを指示する場合がある。さまざまな実施形態において、これらの2つの時間値の平均、これらの2つの時間値のうちの大きい方、又はこれらの2つの時間値のうちの小さい方を、経過動作時間値として選択することができる。
図8は、検出モジュール38、44及び46並びにカウンタ40を、コントローラ24の構成要素として示している。他の実施形態では、これらの構成要素のうちのいずれか又はすべてをコントローラ24とは別個の回路部内に設けてもよいことは理解されよう。
初期適合モード(Initial Fitting Mode)の代替的な実施形態
デバイス10が患者に送達された後に初めて電源を入れられるときに、デバイス10は「Start_selection」状態において「初期適合モード(Initial Fitting Mode)」に入る。このモードでは、患者は、押しボタン28を押下することによってプログラムQ1〜Q5を利用可能である。ユーザがボタン28を押下するたびに、ロードされた構成プログラムが1プログラム進行し、オーディオ出力部19が、プログラム数を指示する或る数の純音のビープ音のような、選択プログラムの聴覚指示を放出する。Qプログラムの使用中の任意の時点において、患者は、プログラム中に5秒にわたってボタン28を押下したままにすることによって、通常使用に好ましいQプログラムを選択することができる。5秒後、補聴器10は、長い純音のビープ音を放出することによってこの選択に確認応答する。この時間の後、(本明細書の目的のためにQSとして指定される)選択プログラムはアクティブであり、選択されていないプログラムは機能停止されている。好ましい実施形態では、選択されていないプログラムは消去されず、後述する「構成モード(Configuration Mode)」に入ることによって再起動のために利用可能である。デバイス10はここでは「Q_selected」状態にある。
「Q_selected」状態に入ると、6つのプログラム、すなわちQS、N1、N2、N3、N4及びN5が利用可能である。患者はここで、押しボタン28を使用してこれらのプログラムを通じて繰り返すことができる。QSが選択されると、純音のビープ音がオーディオ出力部19を通じて放出される。雑音環境プログラム(N1〜N5)のうちのいずれか1つが選択されると、雑音パルス列がオーディオ出力部19を通じて放出され、ここでパルスの数がN1〜N5の選択に対応する(たとえば1つのパルスはN1に対応し、1つのパルスはN2に対応する、等)。雑音プログラムN1〜N5のうちの好ましいものがアクティブであるとき、患者は5秒にわたって押しボタン28を押下したままにすることによって好ましい雑音プログラムを選択することができる。5秒後、デバイス10は、オーディオ出力部19を通じて長い純音のビープ音を放出することによってこの選択に確認応答する。この時間の後、(本明細書の目的のためにNSとして指定される)選択された雑音プログラムはアクティブであり、選択されていないプログラムは機能停止されている。好ましくは、機能停止されているプログラムは消去されず、後述する「構成モード」に入ることによって再起動のために利用可能である。デバイス10はここでは「N_selected」状態にある。
「N_selected」状態では、3つのプログラム、すなわちQSと、NSと、テレコイルプログラム(T1〜T5)のうちの1つとがアクティブになる。(本明細書の目的のためにTSとして指定される)選択されるテレコイルプログラムは、プログラムQSの選択に基づいて自動的に選択され、ここでプログラムT1〜T5の選択はQ1〜Q5のプログラムの選択に対応する。たとえば、QS=Q5である場合、TS=T5である。患者は、押しボタン28を押下することによって3つのアクティブなプログラム(QS、NS及びTS)を順に回ることができる。プログラムQSが選択される場合、純音のビープ音がオーディオ出力部19から放出される。プログラムNSが選択される場合、雑音パルスが放出される。プログラムTSが選択される場合、発信音パルス又はベル音が放出される。デバイス10はここでは「粗調整(Coarse-tuned)」状態にある。
微調整モード(Fine Tuning Mode)
好ましい一実施形態では、聴覚補助デバイス10の微調整に対して2つのオプションが利用可能である。第1のオプションでは、デバイス10は、患者が臨床医のオフィスに戻るまで初期適合モードにおいて動作し続け、臨床医によって微調整モードが起動される。そのとき、臨床医は構成モードに入って微調整モードに入る。第2のオプションでは、初期適合モードに入ってから17回の電源オフ−オンサイクルが発生した後に微調整モードが自動的に起動される。
デバイス10が微調整モードに入ると、2つの新たな静環境プログラム(QSL及びQSH)が起動される。これによって、無期限に試用することができる5つの利用可能なプログラム(QS、QSL、QSH、NS及びTS)が患者に提供される。患者が静環境プログラムのうちの1つ(QS、QSL又はQSH)に対して優先傾向を示すと、患者は、ボタン28を5秒にわたって押下することによって好ましいプログラムを選択することができる。5秒後、デバイス20は、オーディオ出力部19を通じて長い純音のビープ音を放出することによってこの選択に確認応答する。この時間の後、(ここではQSとして指定される)選択されたQプログラムはアクティブであり、選択されていないQプログラムは機能停止されている。TSプログラムは自動的に更新され、選択されたQSプログラムと整合するように起動される。
この時点において、2つのさらなる雑音環境プログラム(NSL及びNSH)が起動される。これによって、無期限に試用するための5つの利用可能なプログラム(QS、NS、NSL、NSH及びTS)が患者に提供される。患者が雑音環境プログラムのうちの1つ(NS、NSL又はNSH)に対して優先傾向を示すと、患者は、ボタン28を5秒にわたって押下することによって好ましいプログラムを選択することができる。5秒後、デバイス20は、オーディオ出力部19を通じて長い雑音パルスを放出することによってこの選択に確認応答する。この時間の後、(ここではNSとして指定される)選択されたNプログラムはアクティブであり、選択されていないNプログラムは機能停止されている。
この時点において、微調整モードが完了し、デバイス10は3つのプログラム、すなわちQS、NS及びTSがアクティブである「Fine_tuned」状態にある。この時点以降、デバイス10は、該デバイス10が構成モードを使用してリセットされない限り、これらの3つのアクティブなプログラムを用いて動作する。
好ましくは、QSLプログラム、QSHプログラム、NSLプログラム及びNSHプログラムは、所定の仕様に基づいて、記憶されているQプログラム及びNプログラムのセットに対して固定パラメータオフセットを使用することによって作成される。
構成モード
好ましい実施形態では、構成モードには、同時にバッテリコンパートメントドアを閉じながら押しボタン28を押下し、10秒のような或る時間期間にわたって押しボタン28を押下し続けることによって入る。構成モードに入ったことは、オーディオ出力部19(図1)から放出される長い純音のビープ音によって指示される。構成モードに入ると、押しボタン28を押下するたびに構成設定のシーケンス中の次の構成設定に進み、最後の構成設定を通過すると、最終的に一巡してそのシーケンスを通じて再び開始することになる。各構成設定は、好ましい一実施形態を示す表Iに従ってオーディオ出力部19から放出される一連のビープ音を用いて告知される。表I内に列挙されている構成設定に加えて、2、3例を挙げると利得増大/低減、雑音低減オン/オフ、フィードバックキャンセラ高速/低速のような他の構成設定を、構成モードにおいて利用可能とすることができる。
Figure 0005329531
臨床医支援適合モードは、臨床医が、患者が聴覚補助デバイスを微調整するのを支援することを可能にするために起動することができるモードである。このモードでは、臨床医は押しボタン28を使用して、静環境プログラム、雑音環境プローブ及びテレコイルプログラムの、患者にとって最適なセットを選択することができる。
本発明のいくつかの実施形態では、聴覚補助デバイス10を使用してオーディオメモを記録することができる。メモ記録機能は、ボタン28のような1つ又は複数の押しボタン、及び音量調節器34を使用して起動することができる。図1を参照して、マイクロフォン12aはユーザのボーカル音声を受け取って、A/D14aはマイクロフォン信号をデジタルオーディオ信号に変換し、プロセッサ16はデジタルオーディオ信号を.wavファイルのような適切なデジタルオーディオファイル形式に記憶のために変換し、メモリ26はデジタルオーディオファイルの記憶に使用される。後の時点において、ボタン28のような1つ又は複数の押しボタン、及び音量調節器34を使用して、記憶されているデジタルオーディオファイルにアクセスしてオーディオ出力部19を通じて再生することができる。このような機能は、他の記録手段が用意に利用可能でないときに、後に呼び戻すために情報を迅速且つ容易に記録するために非常に有用である。たとえば、メモ機能を使用して食料雑貨品店において手に入れる項目のリスト、又は友人若しくは知人の電話番号を記録することができる。
本発明に対する好ましい実施形態の上記の記載は、例示及び説明を目的として提示されている。これらは網羅的であるか、又は本発明を開示されている正確な形態に限定するようには意図されていない。上記教示に照らして明白な変更形態又は変形形態が可能である。実施形態は、本発明の原理及びその実際的な用途の最良の例示を提供すると共に、それによって当業者が本発明をさまざまな実施形態において、且つ意図される具体的な使用に適合されるさまざまな変更形態を用いて利用することを可能にする試みにおいて選択及び記載されている。すべてのこのような変更形態及び変形形態は、本発明の範囲内にある。

Claims (13)

  1. 人による音声の知覚を改善するプログラム可能装置であって、該装置は、
    前記人の耳の後ろ又は該耳の中に装着されるように構成される可搬ハウジングと、
    前記可搬ハウジング内に配置されるプロセッサであって、制御信号に基づいてデジタルオーディオ信号を処理するための1つ又は複数の利用可能なプログラムを実行する、プロセッサと、
    前記可搬ハウジング内に配置されるデジタル/アナログ変換器であって、前記デジタルオーディオ信号に基づいて出力アナログオーディオ信号を生成する、デジタル/アナログ変換器と、
    前記可搬ハウジング内に配置されるオーディオ出力部であって、前記出力アナログオーディオ信号を受信及び増幅し、該出力アナログオーディオ信号に基づいて可聴音声を生成し、該可聴音声を前記人に提供する、オーディオ出力部と、
    前記可搬ハウジング内に配置されるメモリであって、前記デジタルオーディオ信号を処理するための複数の予めロードされるプログラムを記憶し、該メモリには前記プロセッサがアクセス可能である、メモリと、
    前記可搬ハウジング上に配置される手段であって、該手段は、前記人によって操作されて、前記予めロードされるプログラムのうちの1つから該予めロードされるプログラムのうちのもう1つに切り替えるための第1の制御信号を生成する、手段と、
    前記可搬ハウジング内に又は該可搬ハウジング上に配置される手段であって、該手段は、前記人によって操作されて、前記予めロードされるプログラムのうちの少なくとも1つを選択プログラムとして指定するための第2の制御信号を生成する、手段と、
    を備え、
    前記プロセッサは、前記第1の制御信号に基づいて前記予めロードされるプログラムのうちの1つの実行を中断すると共に、前記予めロードされるプログラムのうちのもう1つの実行を開始し、
    前記プロセッサは、前記第2の制御信号に基づいて前記予めロードされるプログラムのうちの少なくとも1つを選択プログラムとして指定し、前記予めロードされるプログラムであって、選択プログラムではない全てのプログラムのいずれの間でも、前記人による切り替えができないようにする、
    装置。
  2. 前記第1の制御信号を生成する手段及び前記第2の制御信号を生成する手段は、
    前記人によって起動されると第1の状態から第2の状態に変化する瞬時押しボタンスイッチと、
    前記瞬時押しボタンスイッチ及び前記プロセッサと通信するコントローラであって、該コントローラは、前記瞬時押しボタンスイッチが前記第2の状態にある時間期間に基づいて前記制御信号を生成し、該コントローラは、前記瞬時押しボタンスイッチが第1の時間を超える時間期間にわたって前記第2の状態にあるときに前記第1の制御信号を生成し、前記瞬時押しボタンスイッチが第2の時間を超える時間期間にわたって前記第2の状態にあるときに前記第2の制御信号を生成する、コントローラと、
    を備える、請求項1に記載の装置。
  3. 前記メモリは、少なくともN個の前記予めロードされるプログラムを記憶し、該少なくともN個の前記予めロードされるプログラムは少なくとも、第1の利用可能なプログラムと、第2の利用可能なプログラムと、第3の利用可能なプログラムと、N−1番目の利用可能なプログラムと、N番目の利用可能なプログラムとを含み、
    前記プロセッサは、前記第1の制御信号の1回目の受信時に、前記第1の利用可能なプログラムの実行を中断すると共に、前記第2の利用可能なプログラムの実行を開始し、
    前記プロセッサは、前記第1の制御信号の2回目の受信時に、前記第2の利用可能なプログラムの実行を中断すると共に、前記第3の利用可能なプログラムの実行を開始し、
    前記プロセッサは、前記第1の制御信号の3回目の受信時に、前記第3の利用可能なプログラムの実行を中断すると共に、前記第4の利用可能なプログラムの実行を開始し、
    前記プロセッサは、前記第1の制御信号のN−1回目の受信時に、前記N−1番目の利用可能なプログラムの実行を中断すると共に、前記N番目の利用可能なプログラムの実行を開始し、
    前記プロセッサは、前記第1の制御信号のN回目の受信時に、前記N番目の利用可能なプログラムの実行を中断すると共に、前記第1の利用可能なプログラムの実行を開始する、請求項1に記載の装置。
  4. 前記メモリは、複数の利用可能なプログラム及び複数の利用不可能なプログラムを含む前記複数の予めロードされるプログラムを記憶し、
    前記プロセッサは、前記第2の制御信号の1回目の受信時に、前記利用可能なプログラムのうちの1つを第1の選択プログラムとして指定し、
    前記プロセッサは、前記第2の制御信号の2回目の受信時に、前記利用可能なプログラムのうちのもう1つを第2の選択プログラムとして指定し、
    前記プロセッサは、前記第2の制御信号の前記2回目の受信時に、前記第1の選択プログラム及び前記第2の選択プログラム以外のすべてのプログラムを利用不可能なプログラムとして指定する、請求項1に記載の装置。
  5. 人による音声の知覚を改善する方法であって、該方法は、前記人の耳の後ろ又は該耳の中に装着されるように構成される可搬ハウジング内に収容される補聴器装置の構成要素によって実施され、該方法は、
    (a)前記可搬ハウジング内のメモリデバイス内に、デジタルオーディオ信号を処理するための1つ又は複数の利用可能なプログラムを記憶することであって、該記憶することは前記補聴器装置の製造中に実施される、記憶すること、
    (b)前記1つ又は複数の利用可能なプログラムの実行に基づいて前記デジタルオーディオ信号を処理すること、
    (c)前記ステップ(b)において処理された前記デジタルオーディオ信号に基づいて出力アナログオーディオ信号を生成すること、
    (d)前記出力アナログオーディオ信号を受信すると共に増幅することであって、該出力アナログオーディオ信号に基づいて可聴音声を生成する、受信すると共に増幅すること、
    (e)前記人による前記可搬ハウジング上の瞬時押しボタンスイッチの操作に基づいて、1つの利用可能なプログラムから別の利用可能なプログラムに切り替えるための第1の制御信号を生成すること、
    (f)前記人による前記可搬ハウジング上の前記瞬時押しボタンスイッチの操作に基づいて、前記利用可能なプログラムのうちの少なくとも1つを選択プログラムとして指定するための第2の制御信号を生成すること、
    (g)前記第1の制御信号に基づいて前記利用可能なプログラムのうちの1つの実行を中断すると共に、前記利用可能なプログラムのうちのもう1つの実行を開始すること、
    (h)前記第2の制御信号に基づいて前記利用可能なプログラムのうちの少なくとも1つを選択プログラムとして指定すること、及び、
    (i)前記利用可能なプログラムであって、選択プログラムではない全てのプログラム
    のいずれの間でも、前記人による切り替えができないようにすること、
    を含む、方法。
  6. 人による音声の知覚を改善するプログラム可能装置であって、該装置は、
    前記人の耳の後ろ又は該耳の中に装着されるように構成される可搬ハウジングと、
    前記可搬ハウジング内に配置されるプロセッサであって、デジタルオーディオ信号を処理するための複数の利用可能なプログラムを実行する、プロセッサと、
    前記可搬ハウジング内に配置されるデジタル/アナログ変換器であって、前記デジタルオーディオ信号に基づいて出力アナログオーディオ信号を生成する、デジタル/アナログ変換器と、
    前記可搬ハウジング内に配置されるオーディオ出力部であって、前記出力アナログオーディオ信号を受信及び増幅し、該出力アナログオーディオ信号に基づいて可聴音声を生成し、該可聴音声を前記人に提供する、オーディオ出力部と、
    前記可搬ハウジング内に配置されるメモリであって、前記デジタルオーディオ信号を処理するための前記複数の利用可能なプログラムを記憶し、該メモリには前記プロセッサがアクセス可能である、メモリと、
    前記可搬ハウジング上に配置される手段であって、前記利用可能なプログラムの1つから、前記利用可能なプログラムの他のプログラムに切り替えるために、人によって動作させられるものと、
    前記プログラム可能装置に電力を供給するためのバッテリと、
    前記可搬ハウジング内に配置されるカウンタであって、前記バッテリが除去されて交換された回数に基づいてカウンタ値を生成するためのカウンタと、
    を備え、
    前記プロセッサは、所定の経過時間後に、前記デジタルオーディオ信号の処理において前記複数の利用可能なプログラムのうちのいずれが最も長い合計時間にわたって使用されたかを判断し、
    前記所定の経過時間の予測が、少なくとも部分的に前記カウンタ値に基づ
    プログラム可能装置。
  7. 前記プログラム可能装置は、バッテリコンパートメントドアと、該バッテリコンパートメントドアに取り付けられるコンタクトスイッチとをさらに備え、前記カウンタは、前記コンタクトスイッチが電気的に開かれるか又は閉じられる回数をカウントするように動作可能である、請求項7に記載のプログラム可能装置。
  8. 人による音声の知覚を改善するプログラム可能装置であって、該装置は、
    前記人の耳の中、耳の上又は耳の後ろに装着されるように構成される可搬ハウジングと、
    前記可搬ハウジング内に配置されるメモリであって、該メモリは、デジタルオーディオ信号の処理に使用することができる初期調整プログラム及び微調整プログラムを含む複数のオーディオ処理プログラムを記憶する、メモリであって、各微調整プログラムが、前記初期調整プログラムのうちの、対応する1つのプログラムに対する変形であるものと、
    前記可搬ハウジング内に配置されると共に前記メモリに接続されるプロセッサであって、該プロセッサは、該プロセッサが1つ又は複数の選択される初期調整プログラムを実行して前記デジタルオーディオ信号を処理する初期調整モードにおいて動作可能であり、1つ又は複数の選択される微調整プログラムを実行して前記デジタルオーディオ信号を処理する微調整モードにおいて動作可能である、プロセッサと、
    前記可搬ハウジング上に配置されると共に前記プロセッサに接続される単一の瞬時押しボタンスイッチであって、該単一の瞬時押しボタンスイッチは、前記初期調整モードにおいて、前記人によって操作可能であり、当該前記初期調整モードにおいては、前記人は、1つのプログラムから、次のプログラムに切り替えるために、少なくともいくらかの期間の間、前記押しボタンスイッチを押すことによって、前記初期調整プログラムを循環的に切り替える(cycle through)ことができ、それにより、前記人が、各プログラムを試みて、どのプログラムが、前記人の聴覚損失に対して最良の増強(enhancement)を提供するか、を決定することを可能とし、該単一の瞬時押しボタンスイッチは、更に、前記人によって、前記初期調整モードにある間に、前記デジタルオーディオ信号の処理における連続的な使用のために、前記初期調整プログラムのうちの1つを選択するために、操作可能であるものと、
    前記可搬ハウジング内に配置される手段であって、前記プロセッサが前記初期調整モードにおける動作から前記微調整モードにおける動作に切り替わるようにする、手段と、
    を備え、
    前記単一の瞬時押しボタンスイッチは、更に、前記人によって、微調整モードにおいて操作可能であり、当該微調整モードにおいては、前記人が、1つのプログラムから、次のプログラムに切り替えるために、少なくともいくらかの時間の間、前記押しボタンスイッチを押すことによって、前記初期調整モードで選択された前記初期調整プログラム、及び、前記微調整プログラムの1つ又はそれより多く、を循環的に切り替えることが可能であり、それにより、前記人が、所望の音響応答を微調整するように、より正確な選択を行うことを可能とし、前記押しボタンは更に、前記人によって、前記デジタルオーディオ信号の処理における、連続的使用のために、前記初期調整モードにおいて選択された初期調整プログラム、又は前記微調整プログラムのうちの1つを選択するために操作可能であり、
    更に、
    前記可搬ハウジング内に配置されるデジタル/アナログ変換器であって、該デジタル/アナログ変換器は、前記デジタルオーディオ信号に基づいて出力アナログオーディオ信号を生成する、デジタル/アナログ変換器と、
    前記可搬ハウジング内に配置されるオーディオ出力部であって、該オーディオ出力部は、前記出力アナログオーディオ信号を受信及び増幅し、該出力アナログオーディオ信号に基づいて可聴音声を生成し、該可聴音声を前記人に提供する、オーディオ出力部と、
    を備える、
    プログラム可能装置。
  9. 前記プログラム可能装置が前記初期調整モードから前記微調整モードに切り替わるようにする手段は、
    前記可搬ハウジング内に配置されると共に前記プロセッサに接続されるカウンタであって、該カウンタは、前記初期調整モードにある間に、前記プログラム可能装置がオンとされた回数に基づいてカウンタ値を生成するためのものである、カウンタ、
    を備え、
    前記プロセッサはさらに、前記カウンタ値が所定値を超えるか否かを判断し、該カウンタ値が該所定値を超える場合、該プロセッサは、該プロセッサが、前記初期調整モードにおいて選択された前記初期調整プログラムに関連する、前記微調整プログラムのうちの1つ又は複数にアクセスする前記微調整モードにおいて動作する、請求項に記載のプログラム可能装置。
  10. 聴覚補助デバイスを使用して人による音声の知覚を改善する方法であって、該方法は、前記人の前記耳の後ろ又は該耳の中に装着されるように構成される可搬ハウジング内に収容される前記補聴器装置の構成要素によって実施され、該方法は、
    (a)前記可搬ハウジング内に配置されるメモリデバイス内に複数のオーディオ処理プログラムを記憶することであって、該複数のオーディオ処理プログラムは、デジタルオーディオ信号の処理に使用することができる初期調整プログラム及び微調整プログラムを含む、記憶することであって、各微調整プログラムが、前記初期調整プログラムのうちの、対応する1つのプログラムに対する変形であるものと、
    (b)前記初期調整プログラムを前記人による選択に利用可能にすること、
    (c) 1つのプログラムから次のプログラムに切り替えるために、前記可搬ハウジング上の押しボタンスイッチを、少なくともいくらかの時間の間、押すことによって、前記初期調整プログラムを循環的に切り替え、それによって、前記人が、各プログラムを試みて、どのプログラムが、前記人の聴覚損失に対して最良の増強を提供するか、を決定することを可能とすることと、
    (d)前記聴覚補助デバイスが初期調整モードにある間に前記デジタルオーディオ信号の処理における連続的使用のために、前記初期調整プログラムのうちの1つを選択することであって、該選択することは、前記人が押しボタンスイッチを操作することによって達成される、選択すること、
    (e)前記初期調整モードにある間に前記選択された初期調整プログラムを使用して前記聴覚補助デバイスを操作すること、
    (f)前記初期調整モードにおいて動作する時間期間の後に、前記微調整プログラムのうちの1つ又は複数、及び前記ステップ(d)において選択された前記初期調整プログラムを前記人による選択に利用可能にすること、
    (g)1つのプログラムから、次のプログラムに切り替えるために、少なくともいくらかの時間の間、前記押しボタンスイッチを押すことによって、前記初期調整モードで選択された前記初期調整プログラム、及び、前記微調整プログラムの1つ又はそれより多く、を循環的に切り替えることにより、前記人が、所望の音響応答を微調整するように、より正確な選択を行うことを可能とすること、
    (h)前記デジタルオーディオ信号の処理における連続的使用のために、前記微調整プログラム、又は前記ステップ(d)において選択された前記初期調整プログラムのうちの一方を選択することであって、該選択することは、前記人が前記押しボタンスイッチを操作することによって達成される、選択すること、並びに
    (i)前記ステップ(h)において選択された前記プログラムを使用して前記聴覚補助デバイスを動作させること、
    を含む、方法。
  11. バッテリコンパートメントドアを有するハウジング内に配置される聴覚補助デバイスを制御する方法であって、該聴覚補助デバイスは、該聴覚補助デバイスを制御するように動作可能である3つの制御装置であって、該3つの制御装置は音量アップ制御装置、音量ダウン制御装置及び押しボタン制御装置から成る、3つの制御装置と、前記バッテリコンパートメントドアの開状態又は閉状態及び前記3つの制御装置の状態を検知するコントローラと、構成モード及び1つ又は複数の他の動作モードにおいて動作するプロセッサであって、該プロセッサは、前記構成モードにある間、複数の構成制御ルーチンから選択される1つの構成制御ルーチンを実行するように動作可能である、プロセッサとを有し、該方法は、
    (a)前記バッテリコンパートメントドアが閉じている間、前記3つの制御装置のうちの1つ又は複数を長い時間にわたって継続的に押下すること、
    (b)前記コントローラが、前記バッテリコンパートメントドアが閉じられている間及び閉じられた後、少なくとも所定の時間にわたって前記3つの制御装置のうちの前記1つ又は複数が継続的に押下されていることを検知すること、
    (c)前記コントローラが、前記ステップ(b)の完了に基づいて第1の制御信号を生成すること、
    (d)前記プロセッサが、前記第1の制御信号に基づいて前記構成モードに入ること、
    (e)前記コントローラが、前記バッテリコンパートメントドアが開かれたこと、及び続いて閉じられたことを検知すること、
    (f)前記コントローラが、前記ステップ(e)の完了に基づいて第2の制御信号を生成すること、並びに
    (g)前記プロセッサが、前記第2の制御信号に基づいて、前記構成モードを終了すると共に前記他の動作モードのうちの1つに入ること、
    を含む、方法。
  12. 前記ステップ(d)と前記ステップ(e)との間に、前記方法は、前記プロセッサが選択された構成制御ルーチンを実行している間に前記音量アップ制御装置又は前記音量ダウン制御装置を押下することであって、構成制御設定を変更する、押下することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  13. 聴覚補助デバイスの構成を制御する方法であって、該聴覚補助デバイスはハウジング内に配置され、該聴覚補助デバイスを制御するように動作可能である、前記ハウジング上の少なくとも3つの制御装置を備え、該少なくとも3つの制御装置は音量アップ制御装置、音量ダウン制御装置及び押しボタン制御装置から成り、該聴覚補助デバイスは、前記3つの制御装置の状態を検知するコントローラと、所定の構成モードにおいて動作可能であるプロセッサを備え、当該構成モードにおいて、当該プロセッサが、複数の構成制御ルーチンから選択される1つの構成制御ルーチンを実行するものであり、該方法は、
    (a) 前記プロセッサが、前記構成モードにある間に、前記押しボタン制御装置を複数回操作して、前記複数の構成制御ルーチンのうちの1つを循環的に切り替え、選択することであって、前記構成制御ルーチンが、臨床医が支援する適合モードの有効化、最大電力出力調整、ボリューム制御有効化、テレコイル有効化、指向性機能有効化、読み出し/聴き出しの有効化、リセット、及び、微調整モード有効化、のうちの1つ又はそれより多くを含むものと、
    (b)前記プロセッサが、前記押しボタン制御装置が操作される回数に基づいて決定される、前記複数の構成制御ルーチンのうちの選択された1つを実行すること、
    (c)前記音量アップ制御装置又は前記音量ダウン制御装置を操作することであって、前記選択された構成制御ルーチンに関連付けられるデバイス構成設定を変更する、操作すること、及び
    (d)前記プロセッサが、前記音量アップ制御装置又は前記音量ダウン制御装置の前記操作に基づいて前記デバイス構成設定を変更すること、
    を含む、方法。
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