JP5327460B2 - 間仕切り及び床工法並びに間仕切り及び床構造 - Google Patents
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又、扉設置部については、住戸内の配管・配線を行った後(S110)、床スラブ12上に扉補強用束38及び扉補強枠40(図2参照)を設置し(S190)、扉枠42及び沓摺44(図2参照)を取り付け(S200)、扉補強枠下部へ床下用間仕切壁材18を取り付け(S210)、扉46(図2参照)を取り付けることで(S220)、施工が完了する。
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
本項に記載の間仕切り及び床工法は、床下地材の下方まで間仕切壁材を施工しないことで、隣接する居室間で一体の床下空間を構成する。これにより、間仕切壁材の全体的な施工作業を容易とすると共に、床下空間が区分けされることで重量床衝撃音レベルの決定周波数となることの多い63Hz帯域での共振増幅の増大を防ぐものである。又、間仕切壁の下地材の両側に乾式二重床の床下地材を施工することで、隣接する居室で床下地材を分離し、床下地材を介した隣室間の騒音の伝搬を防ぐものである。更に、隣接する居室間で一体の床下空間を、間仕切壁の下地材で囲まれる空隙部に所定高さまで挿入する吸音材により区分けすることで、かかる床下空間を介した騒音の伝搬を低減するものである。
本項に記載の間仕切り及び床工法は、前記間仕切壁材の施工の後に、床仕上げ材、幅木、クロスの少なくとも1つの施工を行うことで、間仕切り及び床の仕上げを完了するものである。
本項に記載の間仕切り及び床工法は、床スラブ上に複数の扉補強用束を介して扉枠を組み、床スラブと扉補強用束と扉枠とで囲まれる空隙部に吸音材を挿入し、扉設置部に対する床下地材の下方までの間仕切壁材の施工を省略している。これにより、扉設置部に対しても、隣接する居室間で一体の床下空間を構成する。よって、重量床衝撃音レベルの決定周波数となることの多い63Hz帯域での共振増幅の増大を防ぐものである。又、間仕切壁の下地材の下方から所定高さの範囲まで吸音材を挿入することで、隣接する居室間で一体の床下空間を介した騒音の伝搬を低減するものである。
本項に記載の間仕切り及び床構造は、床下地材の下方に間仕切壁材が施工されず、隣接する居室間で一体の床下空間を構成するものである。この構造により、間仕切壁材の全体的な施工作業が容易となると共に、重量床衝撃音レベルの決定周波数となることの多い63Hz帯域での共振増幅の増大を防ぐものとなる。又、間仕切壁の下地材の両側に乾式二重床の床下地材が施工されことで、隣接する居室で床下地材を分離し、床下地材を介した隣室間の騒音の伝搬を防ぐものとなる。更に、間仕切壁の下地材の下方から所定高さの範囲まで吸音材を挿入することで、隣接する居室間で一体の床下空間を介した騒音の伝搬を低減するものである。
本項に記載の間仕切り及び床構造は、前記間仕切壁材の施工の後に、床仕上げ材、幅木、クロスの少なくとも1つが施工されることで、間仕切り及び床の仕上げが完成するものである。
本項に記載の間仕切り及び床構造は、床スラブ上に複数の扉補強用束を介して扉枠が組まれ、床スラブと扉補強用束と扉枠とで囲まれる空隙部に吸音材が挿入され、扉設置部に対する床下地材の下方までの間仕切壁材の施工を省略している。これにより、扉設置部に対しても、隣接する居室間で一体の床下空間が構成される。よって、重量床衝撃音レベルの決定周波数となることの多い63Hz帯域で共振増幅での共振増幅の増大を防ぐものとなる。又、間仕切壁の下地材の下方から所定高さの範囲まで吸音材を挿入することで、隣接する居室間で一体の床下空間を介した騒音の伝搬が低減されるものである。
本発明の実施の形態に係る間仕切り及び床構造は、図1に示されるように、床スラブ12上に枠状に組まれた間仕切壁の下地材14の両側に、乾式二重床の床下地材26、28が各々施工されている。よって、間仕切壁の下地材14で囲まれる空隙部には、吸音材36が所定高さまで挿入されている。吸音材36はグラスウールやロックウールなどの柔軟な吸音材が、通常は床仕上げ材30よりも高い位置まで積み上げられるが、必要とされる遮音性能に応じて積み上げ高さは調整される。例えば、32Kg/m3のグラスウールを厚さ50mm、積み上げ高さ200mmで施工される。そして、間仕切壁の下地材14の両側の、床下地材26、28よりも上方部分に、間仕切壁材16が取り付けられる。間仕切壁材16は、例えば厚み12.5mmの石膏ボード一枚張りとするのが一般的であるが、必要に応じ、厚み9.5mmや15mmの石膏ボードも用いられる。又、片側に複数枚重ねて張ることとしても良く、石膏ボードに換えて合板やいわゆるケイカル板を用いることも可能である。なお、支持脚24、床下地材26、28及び床仕上げ材30については、適宜、システム化された製品を用いることも可能である。
又、図2に示される扉設置部には、床スラブ12上に複数の扉補強用束38を介して、扉補強枠40を台座とする扉枠42、扉枠(沓摺)44が設置される。そして、床スラブ12、扉補強用束38及び扉枠(扉補強枠40)で囲まれる空隙部に吸音材36が挿入される。なお、図2に符号46で示される部分は扉である。
又、扉部についても、扉枠・沓摺(図2参照)を取り付け(S200)、その後、扉補強枠下部へ石膏ボードを取り付ける工程(S210)に換えて、扉補強枠下部の空隙部に、吸音材36を挿入する(S310)ものである。
又、扉46の設置部に対しては、床スラブ12上に複数の扉補強用束38を介して扉枠(扉補強枠)40、扉枠42、扉枠(沓摺)44を組み、床スラブ12と扉補強用束38と扉枠40とで囲まれる空隙部に吸音材36を挿入することで、床下地材26、28の下方までの間仕切壁材16の施工を省略している。これにより、扉設置部に対しても、隣接する居室20、22間で一体の床下空間を構成する。よって、間仕切壁材16の全体的な施工作業を容易とすると共に、重量床衝撃音レベルの決定周波数となることの多い63Hz帯域での共振増幅の増大を防ぐものである。又、扉補強枠40の下方にも吸音材36を挿入することで、隣接する居室20、22間で一体の床下空間Aを介した騒音の伝搬を低減することができる。
図4から明らかなように、いずれの周波数帯域においても、本願発明による遮音性能は、従来技術による遮音性能を上回るか、少なくとも同等の性能を確保するものとなっている。
Claims (6)
- 床スラブ上に間仕切壁の下地材を枠状に組み、該間仕切壁の下地材の両側に乾式二重床の床下地材を施工し、前記間仕切壁の下地材で囲まれる空隙部に所定高さまで吸音材を挿入し、前記間仕切壁の下地材の両側の、前記床下地材よりも上方部分に間仕切壁材を施工する各工程を含むことを特徴とする間仕切り及び床工法。
- 前記間仕切壁材の施工の後に、床仕上げ材、幅木、クロスの少なくとも1つの施工を行うことを特徴とする請求項1記載の間仕切り及び床工法。
- 扉設置部に対し、床スラブ上に複数の扉補強用束を介して扉枠を組み、床スラブと扉補強用束と扉枠とで囲まれる空隙部に吸音材を挿入する工程を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の間仕切り及び床工法。
- 床スラブ上に枠状に組まれた間仕切壁の下地材と、該間仕切壁の下地材の両側に施工される乾式二重床の床下地材と、前記間仕切壁の下地材で囲まれる空隙部に所定高さまで挿入される吸音材と、前記間仕切壁の下地材の両側の、前記床下地材よりも上方部分に施工される間仕切壁材とが含まれることを特徴とする間仕切り及び床構造。
- 前記間仕切壁材の施工の後に施工される、床仕上げ材、幅木、クロスの少なくとも1つが含まれることを特徴とする請求項4記載の間仕切り及び床構造。
- 扉設置部の床スラブ上に複数の扉補強用束を介して組まれる扉枠と、前記床スラブ、前記扉補強用束及び前記扉枠で囲まれる空隙部に挿入される吸音材とが含まれることを特徴とする請求項4又は5記載の間仕切り及び床構造。
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