JP5326973B2 - 電池監視装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電池監視装置に関する。
従来より、複数の電池が直列接続された組電池の各電池の過充電検出や過放電検出の閾値が自発変化したことを検出する故障診断機能を備えた組電池制御装置が、例えば特許文献1で提案されている。この特許文献1では、組電池の電圧を検出し、当該電圧と閾値とをそれぞれ比較する構成が提案されている。
具体的には、閾値を当該閾値の本来の値から1段階だけ切り替えるスイッチが備えられている。そして、組電池制御装置は、故障診断の際にスイッチを切り替えて閾値を1段階だけ相対変化させ、閾値を強制変更したにもかかわらず閾値と電池の電圧との大小関係が逆転しないときには、閾値の自発変化が大きいと判定する。このようにして、組電池制御装置の故障を検出できるようになっている。
また、組電池制御装置には、組電池を構成する各電池の電圧ばらつきを低減するための放電回路が電池ごとに設けられている。各放電回路は各電池に対してそれぞれ並列に接続され、各電池の正極側から負極側に電流を流す電流経路としての役割を果たす。
特開2003−92840号公報
しかしながら、上記従来の技術では、放電回路が故障している場合、電池から電流が放電回路に適切に流されないので、当該電池の電圧ばらつきは改善されない。また、故障診断は閾値の自発変化は検出することは出来ても、前記放電回路の故障は診断することができなかった。
本発明は上記点に鑑み、閾値と電池セルのセル電圧と比較することにより故障診断を行うに際し、放電回路の異常を検出することができる電池監視装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、直列接続された複数の電池セルの状態を監視する電池監視装置であって、
電池セルの両端のセル電圧を複数の電池セル毎にそれぞれ入力し、セル電圧と閾値とをそれぞれ比較してその比較結果をそれぞれ出力する監視手段と、
複数の電池セルそれぞれの正極側と監視手段との間にそれぞれ接続された複数の診断用抵抗と、
監視手段の比較結果に基づいて複数の電池セルそれぞれの状態を判定する一方、複数の電池セル毎に監視手段の閾値を複数段階に相対変化させてセル電圧と比較させると共に当該比較結果に基づいて監視手段の異常を検出する故障診断を行う判定手段と、
判定手段の指令に従ってオンした場合に電池セルから診断用抵抗を介して流れる電流を電池セルの負極側に流す電池セル放電手段と、を備え、
監視手段は、各電池セルに対して、第1監視回路と、この第1監視回路と同じ回路構成の第2監視回路とを備え、これら第1監視回路および第2監視回路のそれぞれにて、セル電圧と閾値との比較が行われるようになっており、
判定手段は、第1監視回路および第2監視回路に対して閾値を複数段階に相対変化させてセル電圧と比較させ、第1監視回路の比較結果と第2監視回路の比較結果とが異なるとき監視手段の異常を検出するようになっており、
さらに、判定手段は、第1監視回路および第2監視回路の両方あるいはいずれか一方において、故障診断の際に電池セル放電手段をオンしたときのセル電圧と複数段階に相対変化させた閾値とが比較された比較結果と、診断用抵抗に電流が流れたときに診断用抵抗の両端に生じるドロップ電圧が降下したセル電圧を推定してこのセル電圧と複数段階に相対変化させた閾値とを比較した推定結果と、が異なるとき、電池セル放電手段の異常を検出することを特徴とする。
これによると、判定手段が故障診断の際に電池セル放電手段をオンさせて診断用抵抗に電流を流すことにより診断用抵抗の両端に生じたであろうドロップ電圧が降下したセル電圧が監視手段に入力されるので、電池セル放電手段が故障していたときには診断用抵抗に電流が流れずにセル電圧からドロップ電圧分が降下しないこととなる。このため、セル電圧と閾値とを比較したときに、セル電圧と閾値との大小関係が反転するタイミングがずれるので、監視手段の比較結果と判定手段の推定結果とが異なる。したがって、電池セル放電手段の異常を検出することができる。
請求項2に記載の発明では、直列接続された複数の電池セルの両端のブロック電圧を検出して判定手段に出力するブロック電圧検出手段を備え、
判定手段は、ブロック電圧から電池セルのセル電圧を推定し、このセル電圧を用いて診断用抵抗に電流が流れたときに診断用抵抗の両端に生じるドロップ電圧が降下したセル電圧を推定することを特徴とする。
これによると、各電池セルのセル電圧は一定範囲内に揃っているため、電池セルごとにセル電圧を測定しなくても良いようにすることができる。
ブロック電圧からセル電圧を高精度に推定することができる。
請求項3に記載の発明では、電池セル放電手段は、電池セルのセル電圧が一定範囲を超えたときに電池セルから診断用抵抗を介して流れる電流を電池セルの負極側に流すことにより、セル電圧を一定範囲内に調節する均等化放電回路であることを特徴とする。
これによると、診断用抵抗に電流を流す電池セル放電手段と均等化放電回路との回路を共用することができる。
請求項4に記載の発明のように、監視手段は、電池セルのセル電圧を分圧するための複数の抵抗と複数のスイッチとを有し、
判定手段は、複数のスイッチのオン状態またはオフ状態を切り替えて電池セルの電圧を複数の抵抗により分圧することにより、閾値を複数段階に相対変化させる構成とすることができる。
本実施形態に係る電池監視装置を含んだ電池監視システムの全体構成図である。 1個の電池セルに対する監視回路の回路構成を示した図である。 (a)は監視回路の異常として閾値の特性ずれが無いとき、(b)は監視回路の異常として閾値の特性ずれがあるときの第1比較器および第2比較器の入出力のタイミングチャートである。 (a)は均等化放電回路が故障していないとき、(b)は均等化放電回路が故障しているときの第1比較器および第2比較器の入出力のタイミングチャートである。
以下、本発明の一実施形態について図を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る電池監視装置を含んだ電池監視システムの全体構成図である。図1に示されるように、電池監視システムは、電池セル10と電池監視装置20とを備えて構成されている。
電池セル10は、一定の電圧を発生させることができる電圧源であり、いわゆる単セルである。この電池セル10は、例えば、負荷を駆動するための電源や電子機器の電源等に用いられる。電池セル10としては、例えば、充電可能な二次電池が採用される。本実施形態では、電池セル10としてリチウムイオン二次電池を用いる。
また、電池セル10は複数が直列接続されたことによりブロック11が構成されている。このブロック11は、複数の電池セル10を所定数毎に分割する単位である。本実施形態では6個の電池セル10が直列接続されてブロック11が構成されている。つまり、ブロック11は複数の電池セル10がモジュール化されたものである。図1ではブロック11は1つだけが示されているが、実際にはブロック11が複数設定されると共にブロック11が直列に複数組み合わされることにより1つの組電池が構成されている。
電池監視装置20は、電池セル10の状態として過充電および過放電を監視する過充放電検出機能と、これら過充放電検出の閾値の特性ずれ等の故障を診断するための故障診断機能と、を有する装置である。これら過充電や過放電の状態は、電池セル10においては異常の状態である。
過充放電検出機能は、電池セル10の電圧と閾値とを比較することにより電池セル10の電圧の監視を行う機能である。電池セル10が二次電池の場合、電池監視装置20は電池セル10の電圧が過充電を検出する閾値と過放電を検出する閾値との間にあるかを監視することとなる。
また、故障診断機能は、過充放電を検出するための閾値が何らかの原因(例えば回路の故障等)で変化したことを検出する機能である。すなわち、故障診断機能は、過充放電検出用の閾値の異常の有無を診断するための故障検出用の閾値を用いて、過充放電検出機能を実現する各部の異常(故障、外乱等)を検出する機能である。
このような電池監視装置20は、複数の診断用抵抗30と、均等化放電回路40と、監視回路50と、ブロック電圧検出部60と、マイクロコンピュータ70(以下、マイコン70という)と、を備えている。
複数の診断用抵抗30は、各電池セル10それぞれの正極側と監視回路50との間にそれぞれ接続された抵抗器である。各診断用抵抗30は例えば1Ω〜100Ωの既知の値を有し、この抵抗値はマイコン70に記憶されている。
均等化放電回路40は、電池セル10のセル電圧が一定範囲を超えたときに電池セル10から診断用抵抗30を介して流れる電流を電池セルの負極側に流すことにより、セル電圧を一定範囲内に調節する回路である。この均等化放電回路40は、電池セル10の正極側から負極側に電流を流す電流経路としての役割を果たす放電回路を電池セル10ごとに備えている。
放電回路は、抵抗41とスイッチ42とを備えている。抵抗41は、診断用抵抗30と監視回路50との分岐点に接続され、この抵抗41にスイッチ42が直列接続されている。また、スイッチ42は電池セル10の負極側に接続されている。したがって、スイッチ42がオンすると、電池セル10の正極側から電流が診断用抵抗30、抵抗41、およびスイッチ42を介して電池セル10の負極側に流れる。これにより、電池セル10のセル電圧が下げられ、セル電圧が一定範囲内に含まれるように調節される。
スイッチ42は、セル電圧を一定範囲内に調節するべく自発的にオンするように構成されている。また、スイッチ42は、故障診断の際に、マイコン70からの指令によりオン/オフ制御される。
なお、「マイコン70からの指令により」というのは、マイコン70がスイッチ42を直接制御する場合や、マイコン70が監視回路50に指令を出し、監視回路50がスイッチ42を制御する場合のいずれをも含む意味である。
監視回路50は、電池セル10の両端のセル電圧を電池セル10毎にそれぞれ入力してセル電圧と閾値とそれぞれ比較し、その比較結果をそれぞれ出力するように構成された回路である。この監視回路50はブロック11毎に設けられている。また、監視回路50として、例えばICが用いられる。
図2は、1個の電池セル10に対する監視回路50の回路構成を示した図である。この監視回路50は、第1監視回路80と第2監視回路90とを備え、これら第1監視回路80および第2監視回路90により二重系の回路が構成されたものである。すなわち、第1監視回路80および第2監視回路90は、同じ回路構成になっている。
第1監視回路80は、閾値と電池セル10のセル電圧とを比較してその比較結果を出力するものであり、第1切替部81、第1バンドギャップ部82、第1比較器83、およびトランジスタ84を備えている。
第1切替部81は、電池セル10のセル電圧から閾値に相当する閾値電圧を生成するものである。このため、第1切替部81は、電池セル10の正電圧に電気的に接続された第1配線51と、電池セル10の負電圧に電気的に接続された第2配線52との間に接続されている。
このような第1切替部81は、閾値である閾値電圧を生成するべく、複数の抵抗85と複数のスイッチ86とを備えて構成されている。複数の抵抗85は第1配線51と第2配線52との間に直列に接続され、電池セル10のセル電圧を分圧するために用いられる。
また、スイッチ86は、例えば抵抗素子やトランジスタ等により構成された経路切替回路である。そして、各スイッチ86は各抵抗85の接続点にそれぞれ接続されると共に、各スイッチ86が並列接続されている。各スイッチ86が並列接続された接続点は第1比較器83の非反転入力端子(+端子)に接続されている。
本実施形態では、11個の抵抗85が直列に接続され、10個のスイッチ86が各抵抗85の接続点にそれぞれ接続されている。各抵抗85のうちもっとも第2配線52側に位置する抵抗85は、過充電検出を行うための可変抵抗である。一方、各抵抗85のうちもっとも第1配線51側に位置する抵抗85は過放電検出を行うための抵抗である。
そして、各スイッチ86のうちのいずれか1つがオンされることにより、各抵抗85によって電池セル10のセル電圧が分圧され、この分圧が閾値電圧として第1比較器83の非反転入力端子に入力される。したがって、各スイッチ86のうちもっとも第1配線51側のスイッチ86がオンされると、第1配線51に接続された1つの抵抗85と第2配線52に接続された10個の抵抗85との分圧が過放電検出閾値つまり閾値電圧として第1比較器83に入力される。各スイッチ86はマイコン70によりオン/オフ制御される。
このように、各スイッチ86が切り替えられることにより、過充電検出閾値、第1閾値〜第8閾値、過放電検出閾値の各閾値のいずれかに相当する電池セル10の分圧が閾値電圧として第1切替部81から第1比較器83に出力される。
これら過充電検出閾値、第1閾値〜第8閾値、過放電検出閾値の各閾値は、電池セル10の電圧の範囲内に設定されている。電池セル10としてリチウムイオン電池が用いられる場合には、過充電検出閾値は例えば4.3Vであり、過放電検出閾値は例えば2.0Vに設定される。したがって、過充電検出閾値と過放電検出閾値との間の第1閾値〜第8閾値は電池セル10の使用電圧範囲に設定され、例えば2.0Vと4.3Vとの間にそれぞれ設定される。
また、第1閾値〜第8閾値の各閾値は、マイコン70が閾値の特性ずれ等の監視回路50の異常を検出する故障診断を行うために用いられる。これら第1閾値〜第8閾値の各閾値は、一定値で複数段階に相対変化するように設定されている。例えば、一定値を0.1Vとすると、第1閾値と第2閾値との差が0.1V、第2閾値と第3閾値との差が0.1V、となるように各閾値が設定されている。言い換えると、各閾値が一定の値で段階的に変化するように、各抵抗85の抵抗値が決められている。本実施形態では、故障診断の際に、もっとも大きい第1閾値からもっとも小さい第8閾値まで段階的に切り替えられる。
このように、第1閾値〜第8閾値は、電池セル10で使用される電圧の範囲内で段階的に切り替えられる。このように各閾値を設定することにより、電池セル10の電圧の最小値から最大値(例えば0V〜5V)までの全範囲に対して閾値を段階的に切り替えなくて済む。また、閾値を1段階だけ切り替える場合よりも閾値を細かく分割しているので、第1監視回路80の故障の検出精度が向上する。
第1バンドギャップ部82は、一定の第1基準電圧を発生させる電圧源である。この第1バンドギャップ部82は、第1比較器83の反転入力端子(−端子)と第2配線52との間に接続されている。
第1比較器83は、第1切替部81から閾値電圧を入力すると共に第1バンドギャップ部82から第1基準電圧を入力し、これらの比較結果を出力端子から第1出力としてマイコン70に出力する比較回路である。このような第1比較器83としてはコンパレータを用いることができる。
上述のように、第1比較器83の反転入力端子に第1基準電圧が入力され、非反転入力端子に閾値電圧が入力される。したがって、閾値電圧が第1基準電圧よりも大きいときには第1出力はハイレベルの信号となり、閾値電圧が第1基準電圧よりも小さいときには第1出力はローレベルの信号となる。
トランジスタ84は、電池セル10が使用されていない状態で第1配線51と第2配線52とを繋ぐ各抵抗85に暗電流が流れること防止するための暗電流遮断手段である。これにより、電池セル10が使用されていないときには暗電流により電池セル10が消費されることを防止できるようになっている。このトランジスタ84は、マイコン70により制御される。
第2監視回路90は、第1監視回路80と共に二重系の回路を構成するものである。第2監視回路90の回路構成は、第1監視回路80の回路構成と同じである。すなわち、第2監視回路90は、閾値と電池セル10のセル電圧とを比較してその比較結果を出力するものであり、第2切替部91、第2バンドギャップ部92、第2比較器93、およびトランジスタ94を備えている。
第2切替部91は、第1切替部81と同様に、電池セル10のセル電圧から閾値に相当する閾値電圧を生成するものであり、第1配線51と第2配線52との間に接続されている。第2切替部91は、第1切替部81と同じ構成であり、複数の抵抗95と複数のスイッチ96とを備えて構成されている。
これら複数の抵抗95および複数のスイッチ96の接続形態は、上記の各抵抗85および各スイッチ86の接続形態と同じである。そして、各スイッチ96が並列接続された接続点は第2比較器93の非反転入力端子(+端子)に接続されている。スイッチ96の構成は、第1切替部81のスイッチ86と同じ構成になっている。
また、第2切替部91における過充電検出閾値、第1閾値〜第8閾値、過放電検出閾値の各閾値は、第1切替部81の各閾値と同じ値に設定されている。そして、各スイッチ96が切り替えられることにより、過充電検出閾値、第1閾値〜第8閾値、過放電検出閾値の各閾値のいずれかに相当する分圧が閾値電圧として第2切替部91から第2比較器93に出力される。
第2バンドギャップ部92は、第1バンドギャップ部82と同様に、一定の第2基準電圧を発生させる電圧源である。第2バンドギャップ部92で生成される第2基準電圧は、第1バンドギャップ部82で生成される第1基準電圧と同じ値の電圧である。このような第2バンドギャップ部92は、第2比較器93の反転入力端子(−端子)と第2配線52との間に接続されている。
第2比較器93は、第2切替部91から閾値電圧を入力すると共に第2バンドギャップ部92から第2基準電圧を入力し、これらの比較結果を出力端子から第2出力として出力するものである。このような第2比較器93として、第1比較器83と同様にコンパレータが用いられる。
また、第2比較器93の反転入力端子に第2バンドギャップ部92から第2基準電圧が入力され、非反転入力端子に第2切替部91から閾値電圧が入力される。そして、閾値電圧が第2基準電圧よりも大きいときには第2出力はハイレベルの信号となり、閾値電圧が第2基準電圧よりも小さいときには第2出力はローレベルの信号となる。
トランジスタ94は、第1監視回路80のトランジスタ84と同様に、電池セル10が使用されていない状態で各抵抗85に流れる暗電流を遮断するための暗電流遮断手段である。トランジスタ94は、マイコン70により制御される。
以上のように、第1監視回路80および第2監視回路90は同じ構成になっている。なお、図2に示される第1監視回路80および第2監視回路90の構成は1つの電池セル10に対する構成である。したがって、実際には各電池セル10に対して図2に示される各監視回路80、90が監視回路50にそれぞれ設けられている。
図1に示されるブロック電圧検出部60は、ブロック11の両端の電圧、すなわち6個の電池セル10が直列接続されたブロック電圧を検出するものである。このため、ブロック電圧検出部60はブロック11のうち最も高電圧側に位置する電池セル10の正極側と、最も低電圧側に位置する電池の負極側とに接続されている。ブロック電圧検出部60で検出されたブロック電圧はマイコン70に出力される。
マイコン70は、監視回路50の比較結果に基づいて複数の電池セル10それぞれの状態を判定する監視機能や、複数の電池セル10毎に監視回路50の閾値を複数段階に相対変化させてセル電圧と比較させると共に当該比較結果に基づいて監視回路50や均等化放電回路40の異常を検出する故障診断機能を備えたものである。このようなマイコン70は、図示しないCPU、ROM、EEPROM、RAM等を備え、ROM等に記憶されたプログラムに従って電池セル10の状態の監視や監視回路50の故障診断を行う。なお、ROMには監視回路50の閾値情報も記憶されている。
マイコン70は、電池セル10の状態の監視や監視回路50・均等化放電回路40の故障診断を行う際、第1監視回路80における第1切替部81の各スイッチ86のオン/オフおよび第2監視回路90における第2切替部91の各スイッチ96のオン/オフを切り替える。これにより、第1切替部81および第2切替部91から出力される閾値電圧を切り替える。すなわち、マイコン70は、各スイッチ86、96のオン状態またはオフ状態を切り替えて電池セル10の電圧を各抵抗85、95によりそれぞれ分圧することにより、閾値を複数段階にそれぞれ相対変化させる。
そして、電池セル10の監視の際には、マイコン70は、第1切替部81および第2切替部91それぞれが過充電検出閾値または過放電検出閾値に相当する閾値電圧を出力するように、第1切替部81および第2切替部91それぞれに対してスイッチ86およびスイッチ96を切り替える。そして、第1監視回路80および第2監視回路90から入力した第1出力および第2出力により、電池セル10の過放電または過充電の監視を行う。
一方、故障診断の際には、マイコン70は各スイッチ86、96のオン/オフを切り替えることにより、第1監視回路80および第2監視回路90に対して閾値を第1閾値から第8閾値まで複数段階に切り替えてセル電圧と比較させる。そして、第1監視回路80の比較結果(第1出力)と第2監視回路90の比較結果(第2出力)とが異なるとき、監視回路50に異常が生じていることを検出する。「監視回路50に異常が生じている」とは、第1監視回路80や第2監視回路90の構成要素に故障が生じたことを意味している。
さらに、マイコン70は、故障診断の際に、均等化放電回路40のスイッチ42をオンして電池セル10の放電を行い、均等化放電回路40をオンさせたときのセル電圧と複数段階に相対変化させた閾値とが比較された比較結果を監視回路50から取得する。なお、「均等化放電回路40をオンさせる」とは、上述のように均等化放電回路40のスイッチ42をオンすることである。
また、マイコン70は、均等化放電回路40をオンしたことにより診断用抵抗30に電流が流れたときに診断用抵抗30の両端に生じるドロップ電圧が降下したセル電圧を推定し、この推定したセル電圧と複数段階に相対変化させた閾値とを比較した推定結果を取得する。そして、この推定結果と監視回路50の比較結果とが異なるとき、均等化放電回路40の異常を検出する。
以上が本実施形態に係る電池監視装置20および電池監視システムの全体構成である。なお、上述のように、実際には複数のブロック11が直列接続され、複数の監視回路50がブロック11毎に接続されている。そして、各監視回路50が共通のマイコン70に電気的に接続されている。図1ではそのうちの1つのブロック11および1つの監視回路50が示されている。
次に、電池監視装置20の監視の作動すなわち過充放電検出の作動について説明する。電池監視装置20における監視の作動や過充放電検出の作動は、例えば、電池監視装置20の電源がオンされたときやオフされたとき、電池監視装置20が外部からの指令を受けたとき等に開始される。
電池監視装置20の過充放電検出機能には、過充電検出モードと過放電検出モードとがある。まず、過充電検出について説明する。電池監視装置20において、過充電検出モードが開始されると、マイコン70により第1監視回路80の第1切替部81および第2監視回路90の第2切替部91から過充電検出閾値に相当する閾値電圧が出力されるように各スイッチ86、96が切り替えられる。
そして、各比較器83、93で過充電検出閾値に相当する閾値電圧と第1、第2基準電圧との大小関係が比較され、その結果が各比較器83、93からマイコン70にそれぞれ入力される。マイコン70では、各比較器83、93の各出力がハイレベルかまたはローレベルかにより、電池セル10の電圧が過充電になっているか否かが検出される。
一方、電池監視装置20において、過放電検出モードが開始されると、マイコン70により各切替部81、91から過放電検出閾値に相当する閾値電圧が出力されるように各スイッチ86、96が切り替えられる。そして、各比較器83、93で過放電検出閾値に相当する閾値電圧と第1、第2基準電圧とが比較され、その結果が各比較器83、93からマイコン70にそれぞれ入力される。マイコン70では、各比較器83、93の出力がハイレベルかまたはローレベルかにより、電池セル10の電圧が過放電になっているか否かが判定される。
なお、上記では、各監視回路80、90の出力に基づいて過充放電検出が行われているが、各監視回路80、90のうちのいずれか一方の出力のみに基づいて過放電検出が行われても良い。
次に、電池監視装置20の故障診断の作動について、図3を参照して説明する。図3(a)は監視回路50の異常として閾値の特性ずれが無いとき、図3(b)は監視回路50の異常として閾値の特性ずれがあるときの第1比較器83および第2比較器93の入出力のタイミングチャートである。
なお、図3(a)および図3(b)に示される上下のタイミングチャートのうち、上段のタイミングチャートの縦軸は第1比較器83または第2比較器93の反転入力端子の電圧(−端子電圧)と非反転入力端子の電圧(+端子電圧)をそれぞれ示している。また、下段のタイミングチャートの縦軸は第1比較器83の第1出力または第2比較器93の第2出力の各出力電圧をそれぞれ示している。上下の各タイミングチャートの横軸は、第1閾値から第8閾値までの各閾値の切り替え段階をそれぞれ示している。
電池監視装置20において、故障診断モードが開始されると、マイコン70により、第1切替部81の各スイッチ86が切り替えられて電池セル10のセル電圧が分圧され、第1切替部81から第1閾値に相当する閾値電圧が出力される。同様に、第2切替部91の各スイッチ96が切り替えられて電池セル10のセル電圧が分圧され、第2切替部91から第1閾値に相当する閾値電圧が出力される。言い換えると、第1切替部81および第2切替部91は、第1基準電圧および第2基準電圧を複数段階にそれぞれ相対変化させていると言える。
そして、第1比較器83では、第1バンドギャップ部82から入力された第1基準電圧と第1切替部81から入力された第1閾値に相当する閾値電圧とが比較され、その比較結果が第1出力としてマイコン70に出力される。同様に、第2比較器93では、第2バンドギャップ部92から入力された第2基準電圧と第2切替部91から入力された第1閾値に相当する閾値電圧とが比較され、その比較結果が第2出力としてマイコン70に出力される。
この場合、閾値電圧が第1、第2基準電圧よりも大きいときには第1出力および第2出力はそれぞれハイレベルの信号となり、閾値電圧が第1、第2基準電圧よりも小さいときには第1出力および第2出力はそれぞれローレベルの信号となる。
マイコン70では、第1監視回路80から入力された第1出力と第2監視回路90から入力された第2出力とが比較される。この後、上記と同様に、マイコン70により各監視回路80、90の閾値が第2閾値から第8閾値まで切り替えられる。そして、閾値毎に第1監視回路80の第1出力および第2監視回路90の第2出力がそれぞれマイコン70に入力され、比較される。
そして、第1監視回路80および第2監視回路90において閾値の特性ずれ等の故障が無いときには、各切替部81、91の入出力は図3(a)のように示される。
上述のように、第1切替部81と第2切替部91との各構成はまったく同じであり、第1バンドギャップ部82と第2バンドギャップ部92とで生成される第1、第2基準電圧はまったく同じ電圧である。したがって、第1監視回路80および第2監視回路90において閾値の特性ずれ等の故障が無いときには、第1比較器83に入力される閾値電圧および第1基準電圧は図3(a)に示される波形となり、この波形は第2比較器93に入力される閾値電圧および第2基準電圧と同じである。
マイコン70が第1切替部81および第2切替部91の出力を第1閾値から順に閾値の値が大きくなるように閾値を段階的に切り替えていったとき、例えば、第1閾値から第5閾値まではこれら各閾値に相当する閾値電圧が第1、第2基準電圧よりも大きいという大小関係であれば第1比較器83の第1出力および第2比較器93の第2出力は同じハイレベルの出力電圧となる。つまり、第1比較器83および第2比較器93の各比較結果は同じハイレベルの出力電圧となる。
そして、第6閾値の切り替え段階で当該第6閾値に相当する閾値電圧と第1、第2基準電圧との大小関係が反転して閾値電圧が第1、第2基準電圧よりも小さいという大小関係となると、第1比較器83の第1出力および第2比較器93の第2出力は同じローレベルの出力電圧となる。つまり、第5閾値から第6閾値への切り替えタイミングが各比較器83、93の各出力の反転タイミングとなり、各比較器83、93の各比較結果は同じローレベルの出力電圧となる。
このように、第1監視回路80および第2監視回路90において閾値の特性ずれ等の故障が無いときには、第1比較器83および第2比較器93の入出力は図3(a)に示されるようにまったく同じ結果となる。したがって、マイコン70では、第1閾値から第8閾値までの第1監視回路80および第2監視回路90の比較結果は同じであると判定され、この判定により第1監視回路80および第2監視回路90に異常がないことが検出される。
一方、第1監視回路80および第2監視回路90において閾値の特性ずれ等の故障があるときには、各切替部81、91の入出力は同じにはならない。閾値の特性ずれ等の故障は、例えば、第1バンドギャップ部82や第2バンドギャップ部92の特性変化、各抵抗85、95の抵抗値の変動等が原因で起こる。
ここで、例えば、第1監視回路80では閾値の特性ずれが発生し、第2監視回路90では閾値の特性ずれは発生しない場合を例に説明する。また、第1監視回路80における閾値の特性ずれは、第1切替部81の出力が一定値だけ大きくシフトする特性ずれであるとする。すなわち、図3(b)に示されるように、第1監視回路80における第1比較器83の非反転入力端子の電圧(+端子電圧)は第2比較器93の非反転入力端子の電圧よりも一定値だけ大きくなっている。
そして、マイコン70が第1切替部81および第2切替部91の出力を第1閾値から順に切り替えていったとき、閾値の特性ずれがない第2監視回路90では、例えば、第1閾値から第5閾値まではこれら各閾値に相当する閾値電圧が第2基準電圧よりも大きいという大小関係であれば上記と同様に第1比較器83の第1出力および第2比較器93の第2出力は同じハイレベルの出力電圧となる。つまり、第1閾値から第5閾値までは第1比較器83および第2比較器93の各比較結果は同じハイレベルの出力電圧となる。
しかしながら、マイコン70が第1切替部81および第2切替部91の出力を第6閾値に切り替えたとき、閾値の特性ずれがない第2監視回路90では、閾値電圧と第2基準電圧との大小関係が反転する一方、閾値の特性ずれがある第1監視回路80では、閾値電圧と第1基準電圧との大小関係は反転しない。このため、第2比較器93の第2出力はローレベルの出力電圧となり、第1比較器83の第1出力はハイレベルの出力電圧が維持される。つまり、第5閾値から第6閾値への切り替えタイミングが第2監視回路90における出力の反転タイミングとなる。
続いて、マイコン70が各切替部81、91の出力を第7閾値に切り替えたときも同様に、第2比較器93の第2出力はローレベルの出力電圧が維持され、第1比較器83の第1出力はハイレベルの出力電圧が維持される。つまり、第6閾値および第7閾値では第1比較器83および第2比較器93の各比較結果は異なる結果となる。
この後、マイコン70が各切替部81、91の出力を第8閾値に切り替えたとき、閾値の特性ずれがある第1監視回路80では、閾値電圧と第1基準電圧との大小関係が反転する。このため、第1比較器83の第1出力はローレベルの出力電圧が維持される。第2比較器93の第2出力は、第6閾値に切り替えられたときからローレベルの出力電圧が維持されている。つまり、第7閾値から第8閾値への切り替えタイミングが第1監視回路80における出力の反転タイミングとなる。
このように、第1監視回路80において閾値の特性ずれ等の故障があるときには、第1比較器83および第2比較器93の入出力は図3(b)に示されるように第6閾値および第7閾値で各比較器83、93の比較結果が異なる。したがって、マイコン70は、第1閾値から第8閾値までの第1監視回路80および第2監視回路90の比較結果は異なると判定し、この判定により第1監視回路80および第2監視回路90に異常があることを検出する。すなわち、マイコン70は、第1出力と第2出力との反転タイミングの違いで閾値の特性ずれを検出している。このようにして、閾値の特性ずれ等の故障が検出される。
マイコン70は、上記のような故障診断を複数の電池セル10毎に順番に行う。
次に、故障診断中に均等化放電回路40の異常を検出する作動について、図4を参照して説明する。図4(a)は均等化放電回路40が故障していないとき、図4(b)は均等化放電回路40が故障しているときの第1比較器83および第2比較器93の入出力のタイミングチャートである。
この場合、まず、マイコン70はブロック電圧検出部60からブロック電圧を入力する。そして、マイコン70は、ブロック電圧から電池セル10のセル電圧を推定し、このセル電圧を用いて診断用抵抗30に電流が流れたときに診断用抵抗30の両端に生じるドロップ電圧が降下したセル電圧を推定する。
この「推定されたセル電圧」は、均等化放電回路40をオンさせて診断用抵抗30に電流を流すことにより診断用抵抗30の両端に生じたであろうドロップ電圧が降下したセル電圧に相当する。
そして、マイコン70は、推定したセル電圧と複数段階に相対変化させた閾値とを比較する。これにより、例えば、均等化放電回路40が正常に作動していれば、閾値が第5閾値から第6閾値に切り替わるタイミングで各比較器83、93の出力が反転する、という推定結果が得られる。
続いて、マイコン70は、故障診断の対象となっている電池セル10に係るスイッチ42をオンし、電池セル10の放電を行い、診断用抵抗30に放電電流を流す。これにより、電池セル10のセル電圧は、均等化放電回路40が故障していなければ診断用抵抗30のドロップ電圧分だけ電圧が下がり、均等化放電回路40が故障していれば診断用抵抗30のドロップ電圧分の電圧は下がらない。したがって、均等化放電回路40の異常の有無によりセル電圧の大きさに差が生じる。
そして、監視回路80、90により、均等化放電回路40がオンしたときのセル電圧と複数段階に相対変化させた閾値とが比較され、その比較結果がマイコン70に入力される。
この後、マイコン70は、ブロック電圧から推定した推定結果と監視回路80、90の比較結果とを比較する。そして、図4(a)に示されるように、監視回路80、90の比較結果が、第5閾値から第6閾値に切り替わるタイミングで各比較器83、93の出力が反転する結果である場合、監視回路80、90の比較結果とマイコン70の推定結果とが一致する。つまり、均等化放電回路40に異常は生じていない。したがって、マイコン70は、「均等化放電回路40は正常である」と判定する。
一方、図4(b)に示されるように、監視回路80、90の比較結果が、第3閾値から第4閾値に切り替わるタイミングで各比較器83、93の出力が反転する結果である場合、監視回路80、90の比較結果とマイコンの推定結果とが異なる。つまり、均等化放電回路40に放電量が大きいという異常が生じている。したがって、マイコン70は均等化放電回路40は異常であると判定する。
なお、監視回路80、90の各比較結果のうちいずれか一方の比較結果のみを採用しても良いし、両方の比較結果を採用しても良い。
また、均等化放電回路40の異常としては、放電回路を構成する抵抗41やスイッチ42の故障や、放電回路における電流経路の配線抵抗が増大する故障等が考えられる。これらの故障により、均等化放電回路40をオンすれば電池セル10から本来流れるはずの放電電流が流れないために診断用抵抗30のドロップ電圧がセル電圧から降下しない。このため、マイコン70にてブロック電圧から推定された出力の反転タイミングと監視回路80、90の各比較器83、93の反転タイミングとがずれるので、マイコン70の推定結果と監視回路50の比較結果とが異なる。したがって、均等化放電回路40の異常を検出することができる。
マイコン70は、故障診断中に上記のような均等化放電回路40の故障診断を複数の電池セル10毎に順番に行う。
以上説明したように、本実施形態では、監視回路50の故障診断中に均等化放電回路40をオンさせたときのセル電圧と閾値とを比較し、その比較結果とマイコン70の推定結果とを比較することが特徴となっている。
このように、故障診断の際に、均等化放電回路40をオンさせているので、均等化放電回路40が故障していなければ診断用抵抗30に放電電流が流れてセル電圧がドロップ電圧分だけ降下し、均等化放電回路40が故障していれば診断用抵抗30に放電電流は流れずに(または流れにくくなり)セル電圧がドロップ電圧分だけ降下しない。これにより、均等化放電回路40の異常に応じて監視回路50に入力されるセル電圧に差を生じさせることができる。このため、セル電圧と閾値とを比較したときに、セル電圧と閾値との大小関係が反転するタイミングがずれるので、このタイミングのずれを検出することにより、均等化放電回路40の異常を検出することができる。
均等化放電回路40の異常として、抵抗41やスイッチ42の故障や放電回路の配線抵抗の増大を検出することができる。また、均等化放電回路40に放電電流が流れないので、電池セル10と均等化放電回路40との間の配線抵抗の増大や診断用抵抗30にも異常が生じていると判定することもできる。
また、本実施形態では、ブロック電圧検出部60にてブロック電圧を検出していることが特徴となっている。これにより、監視回路50により電池セル10ごとにセル電圧をそれぞれ測定しなくても良いようにすることができる。また、上述のように、均等化放電回路40は自発的に各電池セル10のセル電圧が一定範囲内となるように作動するため、各電池セル10のセル電圧は一定範囲内に揃っている。このため、ブロック電圧検出部60にて検出したブロック電圧からセル電圧を高精度に推定することができる。
さらに、本実施形態では、故障診断中に診断用抵抗30に放電電流を流す手段として、均等化放電回路40を用いることが特徴となっている。これにより、診断用抵抗30に電流を流す回路と均等化放電回路40とを共用することができる。このため、診断用抵抗30に電流を流すための回路を別途用意する必要はない。
なお、本実施形態の記載と特許請求の範囲の記載との対応関係については、均等化放電回路40が特許請求の範囲の「電池セル放電手段」に対応し、監視回路50が特許請求の範囲の「監視手段」に対応する。また、ブロック電圧検出部60が特許請求の範囲の「ブロック電圧検出手段」に対応し、マイコン70が特許請求の範囲の「判定手段」に対応する。
(他の実施形態)
上記実施形態では、電池監視装置20は電池セル10として二次電池の過充放電を検出していたが、過充放電の両方の監視を行わなくても良く、過充電もしくは過放電のいずれか一方を監視するだけでも良い。
さらに、上記実施形態では、電池セル10としてリチウムイオン二次電池を例に説明したが、他の二次電池を採用しても良い。また、この二次電池はハイブリッド車等の電気自動車に搭載される車載バッテリに適用することができる。
上記実施形態では、各切替部81、91は、閾値の特性ずれ等の故障診断を行うための閾値を第1閾値〜第8閾値の8段階に切り替えるように構成されていたが、この切り替え段数は一例である。
上記実施形態では、過放電検出閾値は第1閾値よりも大きく、過充電検出閾値は第8閾値よりも小さい値であったが、これらの各検出閾値の値は一例である。例えば、過放電検出閾値は第2閾値と第3閾値との間の値であっても良いし、過充電検出閾値は第6閾値と第7閾値との間の値であっても良い。
上記実施形態で示された監視回路50の回路構成は一例を示すものであり、他の回路構成でも構わない。例えば、上記実施形態では、監視回路50に2つの監視回路80、90を設けて二重系回路を構成していたが、1つの監視回路で電池セル10のセル電圧の監視や監視回路の故障診断を行うようにしても良い。
上記実施形態で示された均等化放電回路40における放電回路の構成は一例であり、他の回路構成を採用しても良い。
上記実施形態では、故障診断の際に電池セル10から電流を流させる手段として均等化放電回路40を用いていたが、電流を流させるための回路を別途設けても良い。
10 電池セル
30 診断用抵抗
40 均等化放電回路(電池セル放電手段)
50 監視回路(監視手段)
60 ブロック電圧検出部(ブロック電圧検出手段)
70 マイコン(判定手段)
85、95 抵抗
86、96 スイッチ

Claims (4)

  1. 直列接続された複数の電池セルの状態を監視する電池監視装置であって、
    前記電池セルの両端のセル電圧を前記複数の電池セル毎にそれぞれ入力し、前記セル電圧と閾値とをそれぞれ比較してその比較結果をそれぞれ出力する監視手段と、
    前記複数の電池セルそれぞれの正極側と前記監視手段との間にそれぞれ接続された複数の診断用抵抗と、
    前記監視手段の比較結果に基づいて前記複数の電池セルそれぞれの状態を判定する一方、前記複数の電池セル毎に前記監視手段の前記閾値を複数段階に相対変化させて前記セル電圧と比較させると共に当該比較結果に基づいて前記監視手段の異常を検出する故障診断を行う判定手段と、
    前記判定手段の指令に従ってオンした場合に前記電池セルから前記診断用抵抗を介して流れる電流を前記電池セルの負極側に流す電池セル放電手段と、を備え、
    前記監視手段は、各電池セルに対して、第1監視回路と、この第1監視回路と同じ回路構成の第2監視回路とを備え、これら第1監視回路および第2監視回路のそれぞれにて、前記セル電圧と前記閾値との比較が行われるようになっており、
    前記判定手段は、前記第1監視回路および前記第2監視回路に対して前記閾値を複数段階に相対変化させて前記セル電圧と比較させ、前記第1監視回路の比較結果と前記第2監視回路の比較結果とが異なるとき前記監視手段の異常を検出するようになっており、
    さらに、前記判定手段は、前記第1監視回路および第2監視回路の両方あるいはいずれか一方において、前記故障診断の際に前記電池セル放電手段をオンしたときのセル電圧と複数段階に相対変化させた閾値とが比較された比較結果と、前記診断用抵抗に電流が流れたときに前記診断用抵抗の両端に生じるドロップ電圧が降下したセル電圧を推定してこのセル電圧と複数段階に相対変化させた閾値とを比較した推定結果と、が異なるとき、前記電池セル放電手段の異常を検出することを特徴とする電池監視装置。
  2. 前記直列接続された複数の電池セルの両端のブロック電圧を検出して前記判定手段に出力するブロック電圧検出手段を備え、
    前記判定手段は、前記ブロック電圧から前記電池セルのセル電圧を推定し、このセル電圧を用いて前記診断用抵抗に電流が流れたときに前記診断用抵抗の両端に生じるドロップ電圧が降下したセル電圧を推定することを特徴とする請求項1に記載の電池監視装置。
  3. 前記電池セル放電手段は、前記電池セルのセル電圧が一定範囲を超えたときに前記電池セルから前記診断用抵抗を介して流れる電流を前記電池セルの負極側に流すことにより、前記セル電圧を一定範囲内に調節する均等化放電回路であることを特徴とする請求項1または2に記載の電池監視装置。
  4. 前記監視手段は、前記電池セルのセル電圧を分圧するための複数の抵抗と複数のスイッチとを有し、
    前記判定手段は、前記複数のスイッチのオン状態またはオフ状態を切り替えて前記電池セルの電圧を前記複数の抵抗により分圧することにより、前記閾値を複数段階に相対変化させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電池監視装置。
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