JP5326489B2 - コラーゲンを原料とする保健的機能性と嗜好性向上効果を備えた食品・ペットフード素材 - Google Patents

コラーゲンを原料とする保健的機能性と嗜好性向上効果を備えた食品・ペットフード素材 Download PDF

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Description

本発明は、コラーゲンを原料として調製する抗酸化作用と嗜好性向上効果を備えた食品素材およびペットフード素材、それを含有する食品およびペットフード、並びにそれらの製造方法に関する。
コラーゲンやコラーゲンの分解により得られるコラーゲンペプチドは、様々な食品、サプリメント、化粧品、ペットフードなどに盛んに利用されている(非特許文献1)。このような製品のパッケージには、肌の状態を改善するような美容的な効果や関節の状態を改善するといった保健的な効果がイメージされるような表現が多く見られる。
コラーゲンは、ヒトや動物の体を構成する全タンパク質の約30%を占めていることからも、生体内における存在意義がきわめて大きいことは疑いない。繊維状の構造を有する非常に丈夫なタンパク質であるコラーゲンは、皮膚、骨、軟骨、腱、歯などの重要な構成成分となっている。しかし、生体内における重要性と、食品などの形で摂取する意義はまったく別のものである。ヒトや動物が口から摂取したコラーゲンは、消化管内で分解されてペプチドやアミノ酸となってから吸収されるため、摂取したコラーゲンがそのまま体を構成するコラーゲンになることはあり得ない。
コラーゲンの摂取により期待される美容的あるいは保健的効果は、分解されて生成するアミノ酸やペプチドにあると考えるのが妥当である。コラーゲンを構成するアミノ酸は、非常に特徴的なもので(グリシン33%、プロリン+ヒドロキシプロリン22%、アラニン11%)、他のタンパク質とは大きく異なる。また、トリプトファンなどの必須アミノ酸含量が決定的に少ないため、栄養価の低いタンパク質である。コラーゲンには特殊なアミノ酸であるヒドロキシプロリンが多く含まれているが、このアミノ酸が体内でコラーゲンの合成に利用されることもないとされている。しかし、コラーゲンの摂取により、グリシン、プロリン、アラニンといった特定のアミノ酸の生体内における濃度が高くなることが、細胞の活動に影響を与えることが示唆されている。さらに、ヒドロキシプロリンが表皮細胞増殖促進活性やコラーゲン合成促進活性を有するという報告も見られる。これらのことから、コラーゲンの摂取により期待される作用には、コラーゲンを構成するアミノ酸がその一端を担っているとも言えるが、科学的に十分に示されているとは言い難い状況である。
一方、コラーゲンの分解により生成するペプチドの働きも注目され、コラーゲン分解物から、アンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチドなども発見されている(非特許文献2,3)。また、コラーゲンやコラーゲンペプチドを経口摂取すると、血液中にプロリンとハイドロキシプロリンが結合したペプチド(Pro-Hyp)が検出されることが報告され(非特許文献4)、Pro-Hypがコラーゲンやコラーゲンペプチドを摂取した際に示す働きに重要な役割を演じていているとの指摘もあるが、推定の域を出ていない。
コラーゲンの経口摂取による作用の中には、関節炎の症状を軽減させる効果のように比較的臨床的データが整っているものもある。しかし、美容効果とも言える毛髪や皮膚への効用については研究報告はされているものの、十分な科学的証明がされているという状況にはいたっていない。
以上に述べたように、コラーゲンやコラーゲンペプチドは産業的に広く利用されているにもかかわらず、その摂取による効果効用に関しての科学的な解明が乏しい状況であり、多分にイメージ的な素材であるとも言えよう。
ところで、様々な食品タンパク質をプロテアーゼ処理(分解)することにより、生理活性ペプチドが生成することが、これまでに数多く報告されている(非特許文献5)。このような生理活性ペプチドのひとつに抗酸化ペプチドがあり、本発明者らも、食肉タンパク質分解物から、Asp-Leu-Tyr-Ala等の抗酸化ペプチドを発見し、抗疲労作用等を有することを示している(特許文献1)。抗酸化作用は、活性酸素に起因する様々な疾病を予防する効果があることから注目されており、抗酸化ペプチドに限らず、ポリフェノール、カテキンなどの抗酸化物質が食品等に盛んに利用されている。
コラーゲンに関しては、これまでに牛皮や豚皮由来のコラーゲンの分解により生成する抗酸化ペプチドが、報告されている(非特許文献6)。しかし、コラーゲンの著しく偏ったアミノ酸組成のためか、食肉タンパク質のようなバランスの良いアミノ酸組成を有するタンパク質の分解物から得られるペプチドに比べると、その活性は高くない(本発明者らによる未発表データ)。現在、食品やペットフードに利用されることが多いコラーゲンペプチドについて、本発明者らが市販製品を調べたところ、抗酸化活性(スーパーオキシドイオン消去能など)は他の食品タンパク質分解物などと比べてかなり低いだけではなく、加熱処理によりさらに低下するという欠点を見出した。したがって、従来のコラーゲンペプチドは、抗酸化作用という観点からは魅力に乏しい食品素材である。
一方、食品の重要な機能である嗜好性の面では、市販のコラーゲンペプチドはほとんど無味に近いものであり、嗜好性を向上させる効果を期待することは難しい。これはコラーゲンの極端に偏ったアミノ酸組成に起因すると考えられる。本発明者は、畜肉や魚肉タンパク質を分解させることにより得られるペプチド性素材が、優れた嗜好性向上効果を示すことを見出した(特許文献2)。しかし、このような効果をコラーゲン分解物(コラーゲンペプチド)に求めることは難しい。
大崎茂芳. 2007. コラーゲンの話 −健康と美をまもる高分子−. 中公新書. Kim, S. K., Byun, H. G., Park, P. J., & Shahidi, F. 2001. Angiotensin I converting enzyme inhibitory peptide purified from bovine skin gelatin hydrolysate. Journal of Agricultural and Food Chemistry, 49 : 2992-2997. Saiga, A., Okumura, T., Makihara, T., Katsuta, S., Shimizu, T., Yamada, R., & Nishimura, T. 2003. Angiotensin I-converting enzyme inhibitory peptides in a hydrolyzed chicken breast muscle extract. Journal of Agricultural and Food Chemistry, 51 : 1741-1745. Iwai, K., Hasegawa, T., Taguchi, Y., Morimitsu, F., Sato, K., Nakamura, Y., Higashi, A., Kido, Y., Nakabo, Y., & Ohtsuki, K. 2005. Identification of food-derived collagen peptides in human blood after oral ingestion of gelatin hydrolysates. Journal of Agricultural and Food Chemistry, 53 : 6531-6536. Arihara, K. 2006. Functional properties of bioactive peptides derived from meat proteins. In Advanced Technologies for Meat Processing (Eds. Nollet, L. M. L. and Toldra, F.) 245-273. Boca Raton, FL, CRC Press. Li, B., Chen, F., Wang, X., Ji, B., & Wu, Y. 2007. Isolation and identification of antioxidative peptides from porcine collagen hydrolysate by consecutive chromatography and electrospray ionization-mass spectrometry. Food Chemistry, 102 : 1135-1143. 特開2007-45794号公報 特願2007-188378号
かかる状況に鑑み、本発明の目的は、比較的安価な水産・畜産副産物として得られるコラーゲンを含む原料から調製したコラーゲン分解物から、保健的機能性と嗜好性向上効果に優れ、かつ安全性の高い新しい素材を開発すると共に、この素材を利用した魅力的な食品やペットフード等を提供することにある。
上記の課題を解決すべく、本発明者らは、鋭意研究を進め、コラーゲンを含む水産・畜産副産物などの原料をプロテアーゼで処理してペプチドを調製した後に、還元糖を添加し、加熱することによりメイラード反応を生じさせ、抗酸化作用と嗜好性に優れた素材が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は以下の通りである。
1.コラーゲン分解物に還元糖を加え、これを加熱処理することによって調製される素材であり、加熱処理に伴い生成するメイラード反応生成物を含むことを特徴とする、抗酸化作用と嗜好性向上効果を備えた安全性の高い食品素材またはペットフード素材。
2.コラーゲン分解物が、コラーゲンを含む原料をプロテアーゼで処理して得られるものである、上記1記載の食品素材またはペットフード素材。
3.プロテアーゼがパパインである、上記2記載の食品素材またはペットフード素材。
4.コラーゲンを含む原料が、鶏副産物である、上記2または3記載の食品素材またはペットフード素材。
5.還元糖がキシロースである、上記1〜4のいずれかに記載の食品素材またはペットフード素材。
6.加熱処理時にpH調整剤を添加して調製される、上記1〜5のいずれかに記載の食品素材またはペットフード素材。
7.pH調整剤が炭酸ナトリウムである、上記6記載の食品素材またはペットフード素材。
8.上記1〜7のいずれかに記載の素材を用いて製造した食品またはペットフード。
9.上記1〜7のいずれかに記載の素材を用いて製造したサプリメント。
10.コラーゲン分解物に還元糖を加え、これを加熱処理し、メイラード反応を主とする反応を生じさせることを含む、上記1記載の食品素材またはペットフード素材の製造方法。
11.加熱処理時にpH調整剤を添加することを特徴とする、上記10記載の方法。
12.pH調整剤が炭酸ナトリウムである、上記11記載の方法。
13.コラーゲン分解物を還元糖を含む組成物に加え、これを加熱処理することにより調製れれる食品またはペットフードであり、加熱処理により生成するメイラード反応生成物を含むことを特徴とする、抗酸化作用と嗜好性向上効果を備えた安全性の高い食品またはペットフード。
14.コラーゲン分解物を還元糖を含む組成物に加え、これを加熱処理し、メイラード反応を主とする反応を生じさせることを含む、上記13記載の食品またはペットフードの製造方法。
本発明によると、保健的機能性として価値の高い抗酸化活性を有し、しかも嗜好性に優れた食品およびペットフード素材を提供することができる。この素材を用いて製造した食品やペットフードは、活性酸素の関わる疾病の予防が期待できると共に、嗜好性にも優れたものである。
本発明の食品素材またはペットフード素材は、コラーゲンを含む原料をプロテアーゼで処理し、得られたコラーゲン分解物に還元糖、および必要に応じpH調整剤を添加した後に加熱処理を行うことにより調製することができ、加熱処理に伴うメイラード反応生成物を主たる有効成分とする素材である。
上記コラーゲンを含む原料は、コラーゲンを含む皮などの動物組織を用いて調製することができる。用いる動物組織としては、入手のしやすさなどから、鶏、豚、牛といった家禽・家畜の皮や腱などのコラーゲンを多く含む組織が適している。安定した品質の素材製品を調製しやすい鶏の副産物(皮、手羽先、足先)を好ましい原料として以下の実施例では用いているが、これらに限定されるものではない。動物種は、家禽・家畜以外でも、魚介類(皮や鱗など)も利用可能であるし、部位や状態は、特に限定されるものではない。原料の調製方法も、コラーゲンを加熱抽出し、相当量のコラーゲン(ゼラチン)を含む材料が得られるのであれば、任意の方法が使用できる。もちろん、製品として販売されている精製されたコラーゲン(ゼラチン)を用いてもよい。
加熱抽出したコラーゲン(ゼラチン)の分解に用いるプロテアーゼは、特定のものに限定されるものではなく、ゼラチンを適度に分解するものであれば、種類は問わない。プロテアーゼ処理は、ゼラチンを含む材料にそのまま、あるいは加水して粉砕または磨砕により水懸濁液としたものに、プロテアーゼを添加して行うことができる。プロテアーゼとしては、パパイン、ブロメライン、フィシン、サーモリシンなどを好適に例示することができるが、適度な程度の分解物が得られる酵素としてパパインを用いることが特に好ましい。なお、コラーゲン(ゼラチン)の分解は、水に溶けないコラーゲンを可溶化させ、メイラード反応を効率よく起こさせるために行う。
プロテアーゼを作用させる場合、温度、pH等を、それぞれのプロテアーゼの至適条件に設定すると、速やかに分解物を得ることができるが、プロテアーゼの添加量や反応時間によっても制御可能であるため、特定の条件に限定されるものではない。プロテアーゼによりゼラチンを含む材料を分解した後に、溶液を85〜100℃程度に加熱して、プロテアーゼ活性を消失させることが好ましい。
プロテアーゼ活性消失後、得られたコラーゲン分解物は、懸濁液としてそのまま、あるいは、冷蔵・凍結など適切な保存方法を経た後に利用してもよいし、凍結乾燥、噴霧乾燥、ドラム乾燥などの適当な方法により乾燥させ、パウダー状に加工してもよい。乾燥・パウダー化させた素材は、長期間の貯蔵に適する形状である。
プロテアーゼ処理により調製したコラーゲン分解物(ペプチドおよびアミノ酸の含有物)は、キシロース等の還元糖を添加した後に加熱処理によりメイラード反応を起こさせる。
使用する還元糖としては、グルコース、キシロース、フルクトース、ラクトースなどが挙げられ、特にキシロースが好ましい。また、コラーゲン分解物に還元糖を加える代わりに、還元糖を含む組成物にコラーゲン分解物を混合した後に、加熱処理を行うことにより、メイラード反応を起こさせることも可能である。この方法は、特に高温加熱処理過程を伴って製造されるペットフードにおいては効率的である。還元糖を含む組成物としては特に限定されることはなく、グルコース、キシロース、フルクトース、ラクトースといった還元糖を初めから含有している原料であっても、これらの還元糖を後から添加したものでも構わない。例えば、還元糖を含む植物性素材(穀類など)等の原料を用いてもよい。
メイラード反応はアルカリ側で進みやすいので、加熱前に、炭酸ナトリウム等のpH調整剤を添加することにより、添加しない場合よりも低温あるいは短時間で反応を終えることができる。
加熱処理は、メイラード反応を生じさせる条件で行えばよく、使用するコラーゲン分解物の種類や量、還元糖の種類や量、pH調整剤の種類や量などによっても異なる。好ましくは、80〜150℃で、10〜240分間、特に好ましくは炭酸ナトリウムなどのpH調整剤を適量添加した後に90〜120℃で、30〜180分間行う。
メイラード反応(アミノ・カルボニル反応)は、アミノ化合物(アミノ酸やペプチド)とカルボニル化合物(還元糖など)の混合物を加熱したときに起る反応であり、加熱食品において風味や色調形成に重要な役割を演じている(加藤博通,2004,メイラード反応により生成する色素,色から見た食品のサイエンス,サイエンスフォーラム(東京) p.183-191; グゥエン ヴァン チュエン, 山口敬子, 葛西真知子, 畑裕生,2005,ペプチドのメイラード反応,食品加工技術, 25 : 59-65)。また、近年、メイラード反応による生成物であるメラノイジン等には、抗酸化作用などの保健的機能があることも注目されている。コラーゲンは偏ったアミノ酸組成を有するタンパク質であるが、一方でメイラード反応を起こしやすいアミノ酸であるグリシンが非常に多く含まれている(約33%)という特徴を有している。したがって、コラーゲン分解物(コラーゲンペプチド)は、メイラード反応を起こしやすいと言える。
また、アミノ酸のひとつであるアスパラギンと還元糖を高温で加熱した際に、メイラード反応により発ガン性のあるアクリルアミドが生成することが危惧され、ポテトチップスのような高温加熱処理を経て製造される食品におけるアクリルアミドの生成が問題視されている(Mottram, D. S.,Bronislaw, L. W., & Dodson, A. T,2002,Acrylamide is formed in the Maillard reaction,Nature,419:448-449)。しかし、幸いなことにコラーゲンにはアスパラギンが構成アミノ酸として含まれていないため、メイラード反応によるアクリルアミドの生成もまったく心配なく、安全性の面においてもコラーゲンペプチドはメイラード反応を行う原料として優れている。以上のごとく、グリシンを多く含むと共にアスパラギンをまったく含まないコラーゲン分解物は、効率のよいメイラード反応により安全性の高い食品・ペットフード素材を製造するために好適な原料である。また、コラーゲン分解物を還元糖を含む組成物と共に加熱処理することによっても、保健的機能や嗜好性向上効果をもたらすメイラード反応生成物を含む食品やペットフードを調製することができる。
本発明の素材が抗酸化作用を示すことは、後述の実施例2において実証されている。さらに、実施例5および6は、本発明素材の嗜好性向上効果を示している。
本発明の素材は、食品やペットフードに利用する素材として利用できる。抗酸化作用や嗜好性向上効果を示すのに必要な添加量は、通常の食品やペットフードの場合は0.1〜10重量%程度である。ただし、1回の摂取量が少ない特殊な食品、ペットフード、サプリメント、医薬品の場合は、10重量%以上の添加を行ってもよい。本発明の素材を食品やペットフードに添加する場合、本発明の効果が損なわれない範囲で、添加剤(ビタミン類、ミネラル類等の栄養添加剤、甘味料、香料、色素等の呈味・矯臭剤・外観改善剤等)などを利用することができる。
本発明の素材は、熱安定性に優れているため、適当な食品やペットフード等に添加・加工(混合、加熱等)する際に、機能性や嗜好性に関して何ら問題を生じない。この素材を利用して食品やペットフードを製造する方法としては、食品やペットフード原料に配合(添加あるいは混合)しても、また、製造された食品やペットフード表面に被覆してもよく、特定の方法に限定されない。食品やペットフードを製造する場合、加熱処理が行われる場合が多い。特にペットフードの製造過程における加熱処理は、通常高温で行われ、例えば、ドライフードの場合、エクストルーダーでの加熱温度は110〜135℃程度、その後の乾燥は140℃程度で行われる場合が多いが、このような処理によって本発明の素材の効果が著しく損ねられることはない。
本発明の素材を利用する食品やペットフードの種類としては特に制限されない。水等にきわめて溶けやすいため、飲料にも好適に利用できる。例えば、食品であれば、ジュース、コーヒー、紅茶、スポーツ飲料等の各種飲料や、プリン、クッキー、ケーキ等の菓子類、うどん、そば等の麺類、ハム、ソーセージ等の食肉製品や魚肉製品、チーズ、バター等の乳製品、調味料類、各種惣菜などをあげることができる。また、ペットフードであれば、ドライタイプやウェットタイプのドッグフードやキャットフード、ペット用各種飲料、ソーセージやペースト等のペット用練り製品、ペット用スナック類などをあげることができる。
さらに、本発明の素材は、抗酸化作用を利用した人間用のサプリメントや犬や猫などの愛玩動物用サプリメントとして用いるのにも適している。特に愛玩動物用サプリメントの場合では、嗜好性が低いと動物が十分に摂取せず効果が発揮できないため、嗜好性の高いことも重要な要件となる。また、この素材は人間や動物の医薬品として使用することにも期待ができる。
なお、本発明における抗酸化作用とは、特定のものに限定されるものではない。生体内においては、活性酸素(あるいはフリーラジカル)の生成に伴い酸化ストレスが生じる。酸化ストレスは細胞膜等の損傷をはじめとする生体防御システムの攪乱をもたらすことにより、数多くの疾病(たとえば、循環器疾患、消化器疾患、腎疾患、皮膚疾患、脳神経疾患、糖尿病、呼吸器疾患、血液疾患、眼疾患)の誘因ともなる。本発明における抗酸化作用とは、「酸化ストレス(フリーラジカル生成)の係る生体システムの攪乱を招く現象を防止するもの」と言い換えることもできる。
以下、本発明を実施例で説明する。なお、以下の実施例は、本発明を説明するためにあげた例であり、これにより本発明を限定するものではない。
(実施例1)
(コラーゲンを原料とするメイラード反応生成物素材の調製方法)
コラーゲンを含む原料から本発明のメイラード反応生成物素材を調製する過程の概略を図1に示した。以下、鶏皮をコラーゲン原料とした場合の例を示す。食鶏処理場において得られた鶏皮を使用時まで凍結保存したものを用いた。解凍した鶏皮は、脂肪をできるだけ取り除いた後に細切し、ミンチを行いやすいように加水(等量)した。コラーゲンがプロテアーゼによる分解を受けやすくするために、加熱(90℃、30分間)し、可溶化(ゼラチン化)させた。冷却後、プロテアーゼとしてパパイン(精製パパインFL−3、アサヒフードアンドヘルスケア株式会社)を1重量%量添加した。50℃で15分間酵素反応(分解反応)を行った後、85℃で1時間加熱してパパインを失活させた。濾過および遠心分離により脂肪や不溶物を除去し、凍結乾燥させた後に粉砕し、得られた粉末をコラーゲンペプチドとした。なお、乾燥工程はエアードライ法やドラムドライ法のような加熱乾燥法によっても問題なく、特に大量に調製する場合には、コスト面において凍結乾燥法よりも優れている。また、以下のメイラード反応を直ちに実施する場合は、乾燥を経ずに行うことも可能である。
コラーゲンペプチド(鶏皮分解物)を50mg/mlとなるように水に溶かし、以下の実験の目的に応じてキシロース(還元糖)と炭酸ナトリウム(pH調整剤)を適宜量添加した。これらを入れた容器を密栓し、ヒートブロック上で加熱し、メイラード反応を起こさせた。加熱温度は、90℃〜120℃として、加熱時間は0〜240分間の範囲とした。加熱終了後、冷却した溶液をメイラード反応生成物溶液として以下の検討に用いた。なお、必要に応じて、凍結乾燥により粉末状のメイラード反応生成物も得たが、乾燥工程はエアードライ法やドラムドライ法のような加熱乾燥法によっても問題なく、特に大量に調製する場合には、コスト面において凍結乾燥法よりも優れている。
(実施例2)
(メイラード反応生成物の抗酸化活性)
加熱によるメイラード反応を行う際の条件を検討するために、実施例1で得られたメイラード反応生成物の抗酸化活性を測定した。抗酸化活性の測定には、スーパーオキサイドイオンを化学発光法によって定量する方法を用いた。ペプチド等の測定試料の存在下でヒポキサンチンにキサンチンオキシダーゼを反応させ、スーパーオキシドイオンを生成させ、これに発光試薬である2−メチル−6−p−メトキシフェニルエチニルイミダゾピラノジン(MPEC、アトー株式会社)を反応させ、発光量をルミネッセンサーAB−2200(アトー株式会社)で測定した。以下の式により、抗酸化活性を算出した。

抗酸化活性(%)=(対照の測定値−試料の測定値)÷対照の測定値×100
メイラード反応を行う際に糖質(還元糖)として添加するキシロースの添加量と反応生成物の抗酸化活性の関係を検討した結果を図2に示した。メイラード反応生成物は、実施例1の鶏皮コラーゲン分解物溶液(50mg/ml)に、キシロースを0〜50mg/mlの濃度になるように添加し、100℃で90分間加熱して調製した。キシロース添加量が0〜50mg/mlの範囲では、添加量が多いほど抗酸化活性は高く、還元糖であるキシロースの存在によりメイラード反応が進行したものと考えられた。なお、メイラード反応の指標として反応液の色調(褐色の強さ)を用いることができるが、キシロースの添加量が多いほど、反応液は濃い色調を呈していた(データ略)。
メイラード反応を行う際に、pH調整剤として添加する炭酸ナトリウムの添加量と反応生成物の抗酸化活性の関係を検討した結果を図3に示した。メイラード反応生成物は、実施例1の鶏皮コラーゲン分解物(50mg/ml)とキシロース(40mg/ml)を含む溶液に、炭酸ナトリウムを0〜1mg/mlの濃度になるように添加し、90℃で60分間加熱して調製した。加熱温度90℃では、炭酸ナトリウム無添加の場合(0mg/ml)、メイラード反応はほとんど起らず(データ略)、抗酸化活性もまったく認められなかった。しかし、炭酸ナトリウム0.5mg/ml以上添加した場合では高い活性が認められた。なお、0.5mg/mlの濃度になるように炭酸ナトリウムを添加した場合、加熱前の溶液のpHは9.5であったが、加熱後は8.0になった。
以上の結果から、メイラード反応を行う際のキシロース添加量を40mg/ml、炭酸ナトリウム添加量を0.5%とすることが、好ましい条件のひとつであると判断した。この条件の溶液を90℃で加熱した際の反応時間を0〜240分間として、反応生成物の抗酸化活性を測定した結果を図4に示した。この条件では、90℃という比較的低い温度条件においても、加熱時間により高い抗酸化活性を示すメイラード反応生成物を得ることができた。なお、メイラード反応生成物中の抗酸化成分の特定については、透析等による分子量に基づく分画や逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による疎水性(親水性)に基づく分画などを実施した結果、広範な分子量や疎水性分布からなる複雑な混合物(メラノイジン等)であると推定され、特定の単一あるいは少数成分が活性を担っているものではないものと考えられた。
(実施例3)
(メイラード反応生成物の経口投与が酸化ストレス度に及ぼす影響)
マウスにメイラード反応生成物を経口投与した場合の、酸化ストレス度に及ぼす影響を検討した。ここでは、生体内における酸化ストレス指標として知られている血清ヒドロペルオキシド値の測定により判定した。
鶏皮コラーゲンを原料とするメイラード反応生成物は、実施例1の鶏皮コラーゲン分解物(50mg/ml)とキシロース(40mg/ml)を含む溶液を、120℃で30分間加熱して調製した。なお、ここでのメイラード反応生成物の調製にはpH調整剤は使用しなかった。凍結乾燥したメイラード反応生成物を、5〜6週齢のICR系雄マウス(日本チャールズ・リバー株式会社)にステンレス製胃ゾンデを用いて経口投与した。メイラード反応生成物の投与量は、マウス体重100gあたり200mgとし、投与容量は1匹あたり0.2mlとした。なお、同量(0.2ml)の水を経口投与したものを対照群とした。投与は1日1回、5日間行った。最終投与から30分後に心臓採血を行い、血清ヒドロペルオキシド値を測定した。ヒドロペルオキシド値の測定にはフリーラジカル評価システムFREE(株式会社ウイスマー研究所)を用いた。
血清ヒドロキシペルオキシド値を測定した結果を図5に示した。対照群(水投与群)と比べ、メイラード反応生成物を投与した群は、酸化ストレス度が有意に低下した。この結果から、メイラード反応生成物の経口投与により生体内で酸化ストレスが軽減されることが示された。
(実施例4)
(メイラード反応生成物の経口投与がラットに対して示す血圧調節作用)
抗酸化物質の経口投与が、血圧調節作用を示すことが知られている。そこで、自然発症高血圧ラットを用いて、本発明のメイラード反応生成物の経口投与が血圧調節作用を示すかを検討した。
鶏皮コラーゲンを原料とするメイラード反応生成物(実施例3に記載した条件で調製)を、自然発症高血圧ラット(日本チャールズ・リバー株式会社、各群9匹、20〜25週齢雄)にステンレス製胃ゾンデを用いて経口投与した。メイラード反応生成物の投与量は、ラット体重100gあたり5mgとし、投与容量は1匹あたり1mlとした。なお、同量(1ml)の水を経口投与したものを対照群とした。胃ゾンデによる経口投与を行った4時間後の尾動脈の血圧(収縮期圧)値を測定し、投与直前の血圧値を減じた値を算出して、血圧変動値とした。血圧の測定は、非観血式血圧測定装置BP−98A(株式会社ソフトロン)を用い、テイル・カフ(tail cuff)法により行った。
各試料を自然発症高血圧ラットに経口投与した後の、血圧(収縮期圧)の変化を見た結果を図6に示した。メイラード反応生成物を投与した群では血圧降下が認められた。ただし、ここで示された血圧降下作用は、メイラード反応生成物によるものと推定されたが、抗酸化作用によるものと断定することはできない。なぜなら、アンジオテンシンI変換酵素阻害活性を示す物質も血圧降下作用を示すことがよく知られており、本発明のメイラード反応生成物にもこの活性が認められた(データ略)。
(実施例5)
(ヒトにおける嗜好性試験)
食品素材として嗜好性はきわめて重要な性質である。そこで、ヒトを対象とした嗜好性試験を行った。嗜好性試験に用いた試料は、実施例1に記載した方法で調製した鶏皮コラーゲン分解物(コラーゲンペプチド)を、実施例2で設定した条件(コラーゲン分解物50mg/ml、キシロース40mg/ml、炭酸ナトリウム0.5mg/ml、90℃)で加熱して調製した。このとき、加熱時間は、0時間(対照)、60分間(メイラード反応生成物(1))、240分間(メイラード反応生成物(2))とし、加熱終了後、凍結乾燥により粉末を得た。これら3種類の粉末試料を用いて、22歳から28歳の健康な20名(男女各10名)のパネラーを対象として、嗜好性試験を行った。嗜好性試験は、3種類の粉末試料の「香り」、「味」、「総合評価」の3項目の順位をつけてもらうこと(順位法)により実施した。
ヒトにおける嗜好性試験の結果を図7に示した。香りは、20人のパネラーのうち13人がメイラード反応生成物(2)(240分間加熱により調製)に高い評価を与えた。また、味と総合評価は、メイラード反応生成物(1)(60分間加熱により調製)で評価が高かった。この結果から、コラーゲンペプチドから調製されるメイラード反応生成物は、嗜好性に優れていることが判明した。
(実施例6)
(イヌにおける嗜好性試験)
ペットフードの品質を評価する因子として嗜好性はきわめて重要である。ペットが摂取を拒めば、優れた保健的作用を備えたペットフードであっても、市場性はきわめて低くなる。また、ペットが喜んでペットフードを摂取する姿に飼い主も強い満足感を示し、購入行動に結びつく。代表的な愛玩動物である犬を用いて、コラーゲンを原料とするメイラード反応生成物の嗜好性を検討した。
鶏皮コラーゲンを原料とするメイラード反応生成物を実施例1に記載した方法に基づき調製した。すなわち、50mg/mlの鶏皮パパイン分解物に、40mg/mlになるようにキシロースを添加し、120℃で30分間加熱した。なお、ここでのメイラード反応生成物の調製にはpH調整剤は使用しなかった。凍結乾燥したメイラード反応生成物500mgを、後述のドッグフード20gに添加した(振りかけた)ものを用いて嗜好性試験の試料とした。なお、対照として何も添加しない(振りかけない)ドッグフード20gを用いた。嗜好性試験には、小型あるいは中型のイヌ5匹を対象として、それぞれのイヌの前に2種のドッグフード(メイラード反応生成物を添加したものと無添加のもの)を置き、どちらのドッグフードから食べ始めるかにより判定した(食い付き試験)。嗜好性試験は、「食い付き試験」により実施した。ペットフードを与えた場合、「食い付き」の良さは飼い主に喜ばれる重要な特性であることから、今回、この試験方法を採用した。用いたドッグフードの原料組成は、穀類(とうもろこし、小麦粉)60.80%、糟糠類(グルテンフィード、ふすま、ビートパルプ)4.50%、魚介類(フィッシュミール)5.00%、肉類(チキンミール)10.00%、豆類(脱脂大豆)5.50%、植物性タンパク質(グルテンミール)5.50%、ビタミン類0.30%、ミネラル類1.40%、エキス類1.50%、油脂類(牛脂)5.50%とし、原料配合後、粉砕・混合し、加水したものをエクストルーダー(加熱加圧押出機)により押出成形(110℃、30秒間)し、乾燥(140℃、15分間)してペレット(ドライタイプのペットフード)を調製して試験に用いた。
イヌにおける嗜好性試験(食い付き試験)の結果を図8に示した。メイラード反応生成物を添加したドッグフードは、無添加(対照)のドッグフードと比較して食い付きが良く、5匹のイヌのうち4匹がメイラード反応生成物を添加したドッグフードから採食を開始した。この結果から、本発明の素材は、嗜好性の面からも優れたペットフード素材となることが示された。
コラーゲンを含む原料から酵素分解と加熱処理(メイラード反応)を経て得られる素材(メイラード反応生成物)の製造過程の概略を示す図である。 コラーゲン分解物の加熱処理(メイラード反応)を行う際のキシロース濃度が抗酸化活性に及ぼす影響を検討した結果を示す図である。 コラーゲン分解物の加熱処理(メイラード反応)を行う際の炭酸ナトリウム(pH調整剤)濃度が抗酸化活性に及ぼす影響を検討した結果を示す図である。 コラーゲン分解物の加熱処理(メイラード反応)を行う際の加熱時間が抗酸化活性に及ぼす影響を検討した結果を示す図である。 コラーゲンを原料として調製したメイラード反応生成物をマウスへ経口投与した場合の酸化ストレス度への影響を検討した結果を示す図である。 コラーゲンを原料として調製したメイラード反応生成物を高血圧自然発症ラットに経口投与した場合の血圧調節作用を検討した結果を示す図である。 コラーゲンを原料として調製したメイラード反応生成物のヒトにおける嗜好性試験を行った結果を示す図である。 コラーゲンを原料として調製したメイラード反応生成物のイヌにおける嗜好性試験を行った結果を示す図である。

Claims (13)

  1. コラーゲンを含む原料をプロテアーゼで処理して得られるペプチド含有コラーゲン分解物に還元糖を加え、これを加熱処理することによって調製される素材であり、加熱処理に伴い生成するメイラード反応生成物を含むことを特徴とする、抗酸化作用と嗜好性向上効果を備えた安全性の高い食品素材またはペットフード素材。
  2. プロテアーゼがパパインである、請求項記載の食品素材またはペットフード素材。
  3. コラーゲンを含む原料が、鶏副産物である、請求項1または2記載の食品素材またはペットフード素材。
  4. 還元糖がキシロースである、請求項1〜のいずれかの項記載の食品素材またはペットフード素材。
  5. 加熱処理時にpH調整剤を添加して調製される、請求項1〜のいずれかの項記載の食品素材またはペットフード素材。
  6. pH調整剤が炭酸ナトリウムである、請求項記載の食品素材またはペットフード素材。
  7. 請求項1〜のいずれかの項記載の素材を用いて製造した食品またはペットフード。
  8. 請求項1〜のいずれかの項記載の素材を用いて製造したサプリメント。
  9. コラーゲンを含む原料をプロテアーゼで処理し、得られるペプチド含有コラーゲン分解物に還元糖を加え、これを加熱処理し、メイラード反応を主とする反応を生じさせることを含む、請求項1〜6のいずれかの項記載の食品素材またはペットフード素材の製造方法。
  10. 加熱処理時にpH調整剤を添加することを特徴とする、請求項記載の方法。
  11. pH調整剤が炭酸ナトリウムである、請求項10記載の方法。
  12. コラーゲンを含む原料をプロテアーゼで処理して得られるペプチド含有コラーゲン分解物を還元糖を含む組成物に加え、これを加熱処理することにより調製される食品またはペットフードであり、加熱処理に伴い生成するメイラード反応生成物を含むことを特徴とする、抗酸化作用と嗜好性向上効果を備えた安全性の高い食品またはペットフード。
  13. コラーゲンを含む原料をプロテアーゼで処理し、得られるペプチド含有コラーゲン分解物を還元糖を含む組成物に加え、これを加熱処理し、メイラード反応を主とする反応を生じさせることを含む、請求項12記載の食品またはペットフードの製造方法。
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