JP5322719B2 - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録ヘッドに関する。
インクジェット記録方式は、記録液の小滴を発生させ、それを紙等の被記録媒体へ付着させて記録を行う記録方式である。この方式によれば、記録動作時の騒音が極めて少なく、かつ高速で記録することが可能であり、しかもインクジェット記録ヘッドを極めて小型化できる。従って、インクジェット記録方式は、カラー化およびコンパクト化に有利な記録方式であるといえる。
図8は、インクジェット記録ヘッドの概略構成を示す斜視図である。図8に示すインクジェット記録ヘッド1100では、記録液滴を吐出するための記録素子基板1101と電気配線基板1102とが、記録液収納容器1109上に組み付けられている。
図9は、図8に示した記録素子基板1101の表面及び裏面を示す概略構成図である。図10は、図8に示した記録素子基板1101が接合される支持部材の接合面を示す図である。
記録素子基板1101は、その裏面側が支持部材1150の接合面1115へ接着剤1104によって接合されている。そして、記録素子基板1101が接合された支持部材1150は、記録液収納容器1109に固定されている。記録液収納容器1109から供給される記録液は、支持部材1150の開口部である記録液流路1106を通じて、記録素子基板1101に形成された記録液供給口1105へ供給される。記録液供給口1105に供給された記録液は、記録素子基板1101に形成された発熱素子(不図示)を加熱させることで生じる吐出圧力によって吐出口1103から吐出され、被記録媒体に付着する。このようにして、被記録媒体への画像記録が行われる。
近年では、高速高画質プリントが望まれる中、記録素子基板を大型化することで、つまり吐出口の数を増加させることで記録の高速化や吐出口の高密度化を達成する手法が知られている。しかしながら、記録素子基板を単純に大型化するだけでは、大幅なコストアップとなってしまう。そこで、性能向上とコストダウンとの両立を図るために、前述したような記録液流路が形成された支持部材と記録素子基板とを接着剤にて接合する技術が、特許文献1に開示されている。特許文献1には、吐出口の高密度化のために、記録液供給口同士や記録液流路同士のピッチを小さくした場合の構成が開示されている。
なお、記録液供給路が形成された支持部材が成形品である場合、支持部材の記録素子基板が接合される接合面の通常の精度は約50μmである。ここで、接合面の精度とは、上記の接合面における最も高い部分と最も低い部分との高低差を意味している。支持部材の接合面と記録素子基板との間に隙間が生じたり、接合面に対して記録素子基板が傾いたりすることを防ぐために、接着剤によって記録素子基板を支持部材に接合することによって、そのような高低差が吸収される。一般に、接合面への接着剤の塗布は、ディスペンサーのニードルから接合面の上に接着剤を吐出することによって行われる。
特開2002−154209公報
しかしながら、記録素子基板の更なるコストダウンを図るために供給口1105の間隔を狭めることで記録素子基板の小型化を行ったところ以下の課題が生じた。つまり、供給口1105の間隔を狭めることで、支持部材1150側の記録液供給路の間隔(ピッチ)も小さくなる。このように、記録液供給路を高密度なピッチで配列した場合、十分な量の記録液を供給するためには、記録液供給路の開口はあまり小さくできない。よって、支持部材の記録液流路を仕切る隔壁の厚みを小さくすることになる。それにより、隔壁の厚みは例えば0.5mm以下と極端に薄くなってしまう。このような隔壁の上に、記録素子基板を支持部材に接合するための接着剤の塗布を従来通りに行ったところ、接着剤を支持部材の隔壁上に安定して塗布することができず、接着剤が支持部材の記録液流路内に流れ落ちるという不具合が発生した。この不具合の原因を解析した結果、隔壁上に安定して接着剤の塗布を行うためには、隔壁に対するニードルの位置決め精度を今まで以上に高くする必要があることが明らかとなった。接合面と平行な平面内のXY方向(図10参照)において必要とされる両者の位置決め精度は、従来では±100μmであるのに対して、記録液供給路のピッチを上記のように小さくした場合には±25μmが必要となることがわかった。
上記課題に対してニードル径を細くすることで位置決め精度を高くすることも可能であるが、その場合には、接着剤の流抵抗が増加するため単位時間当たりの接着剤の吐出量が減少し、1つの支持部材あたりに要する接着剤の塗布時間が増加してしまう。接着剤の塗布時間が増加すると、結果的に記録ヘッドの生産性の低下およびコスト増加につながってしまうので好ましくない。
従って、本発明は、記録液供給路のピッチを高密度に配列した構成であっても、高い生産性を確保しつつ記録素子基板と支持部材との確実な接合が可能なインクジェット記録ヘッドを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のインクジェット記録ヘッドは、記録液を吐出する複数の吐出口が配列されてなる複数の吐出口列が一方の面に形成され、前記複数の吐出口列の各々に記録液を供給する複数の供給口が前記一方の面とは反対側の他方の面に形成された記録素子基板と、記記録素子基板の前記他方の面が接着剤によって接合された接合面を備え、該接合面に、前記複数の供給口に記録液をそれぞれ供給する複数の供給路の開口が設けられた支持部材と、を有するインクジェット記録ヘッドにおいて、前記複数の供給路の各々を隔てる隔壁の少なくとも1つの側面は、前記隔壁の、前記接合面を形成する端面に前記接着剤が塗布された際に該接着剤が前記端面で保持されるように、前記端面を含む位置に、該隔壁が延びる延在方向に繰り返し形成された凹部と凸部を有しており、前記凹部及び前記凸部の前記延在方向における輪郭が、直線と曲線との組み合わせによって形成されており、前記凹部を形成する曲線は、前記延在方向に沿う前記隔壁の中心線に向かって凸状に突出していることを特徴とする。
本発明によれば、記録液供給路のピッチを高密度に配列した構成であっても高い生産性を確保しつつ記録素子基板と支持部材との確実な接合が可能なインクジェット記録ヘッドを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの分解斜視図である。 図1に示したインクジェット記録ヘッドにおける記録素子基板が接合される支持部材の接合面を示す図である。 図2に示した接合面に接着剤を塗布した状態を示す模式図である。 図3のC−C線及びC'−C'線に沿った断面図である。 ディスペンサーによる接着剤の塗布経路を示す模式図である。 図2に示した支持部材の接合面における他の形態を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドにおける、記録素子基板が接合される支持部材の接合面を示す図である。 インクジェット記録ヘッドの概略構成を示す斜視図である。 図8に示した記録素子基板の表面及び裏面を示す概略構成図である。 図8に示した記録素子基板が接合される支持部材の接合面を示す図である。
本発明において、「記録」とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合に限られない。要するに、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、又は媒体の加工を行う場合を含む。
ここで、「記録媒体若しくは被記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板等、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能な物も言うものとする。
さらに、「インク」(「液体」という場合もある)とは、上記「記録」の定義と同様広く解釈されるべきものである。すなわち、記録媒体上に付与され、画像、模様、パターン等の形成又は記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色材の凝固又は不溶化)に供され得る液体を言うものとする。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの分解斜視図である。
インクジェット記録ヘッド100の、記録液収納容器109とそれを覆う蓋(図1では不図示)とによって形成された記録液収納室内には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色からなる記録液が収納されている。さらに、記録液収納室内には、各記録液を保持するための吸収体(不図示)が収容されている。記録液収納容器109の底部には、記録液吐出用の記録素子基板101が接合された支持部材150が取り付けられている。記録素子基板101には、記録液を吐出するための発熱素子、記録液の流路、記録液を吐出する吐出口、及びそれらの吐出口が配列されて形成された各吐出口列に記録液を供給する記録液供給口(いずれも不図示)が予め形成されている。記録素子基板101は、記録液を吐出する複数の吐出口(不図示)が配列されてなる複数の吐出口列が一方の面に形成され、複数の吐出口列の各々に記録液を供給する複数の記録液供給口(不図示)がその反対側の他方の面に形成されている。なお、本実施形態における記録素子基板101の各構成は図9を参照して説明した構成と同様であるため、ここではそれらの詳細な説明は省略する。
記録素子基板101は電気配線基板102と接合される。電気配線基板102には、記録素子基板101を組み込むためのデバイスホール120と、記録素子基板101に設けられた電極に接続される電極端子121とが設けられている。さらに、電気配線基板102には、記録本体装置からの駆動制御信号を受け取るための外部信号入力端子122が形成されている。外部入力端子122と電極端子121とは銅箔の配線で電気的に接続されている。
図2は、図1に示したインクジェット記録ヘッドにおける、記録素子基板が接合される支持部材の接合面を示す図である。図2(a)はその接合面を示す平面図、図2(b)はその接合面における隔壁の一部を拡大して示す図である。
記録素子基板101を支持する支持部材150は樹脂成形によって形成されており、本実施形態では、その樹脂材料として、形状的剛性を向上させるためにガラスフィラ―を35%混入した樹脂材料を使用している。支持部材150には、記録液収納室内に収納された各色の記録液を記録素子基板101の各記録液供給口へ供給するための複数の記録液供給路106が形成されている。各々の記録液供給路106の間には隔壁108が形成されており、各色の記録液が互いに混色しないように、隣接する記録液供給路106は隔壁108によって互いに仕切られている。
隔壁108の両側には、隔壁108の長手方向に沿って交互に配置された複数の凹部108aと凸部108bとが形成されている。本実施形態では、隔壁108の長手方向における凹部108a及び凸部108bの輪郭が、直線の組み合わせによって形成されている。また、本実施形態では、凹部108aにおける隔壁108の厚み寸法w1は0.4mmであり、凸部108bにおける隔壁108の厚み寸法w2は0.7mmである。また、隔壁108の長手方向における凹部108a及び凸部108bのそれぞれの寸法は0.4mmであり、凸部108bの配置ピッチは0.8mmである。さらに、図2の紙面に対して垂直な方向における凹部108aの深さ寸法は0.4mmである。尚、本発明において凹部108aと凸部108bは、隔壁108のX方向における凹部先端と凸部先端との間の中心線を基準としたものである。
続いて、図3〜図5を参照して、ディスペンサーによる接合面115への接着剤104の塗布工程について説明する。図3は、図2に示した接合面に接着剤を塗布した状態を示す模式図である。図4は、図3のC−C線及びC'−C'線に沿った断面図である。図5は、ディスペンサーによる接着剤の塗布経路を示す模式図である。
接着剤104としては、塗布後の接着剤104が隔壁108上に安定して形状を保持できる粘性を有する接着剤を適宜選択して用いることができる。本実施形態では、粘度が14000mPa・sで、チクソ比が1.8の粘性を有する接着剤を使用した。また、ディスペンサーのニードル径を0.4mmとした。
接着剤104は、ディスペンサーのニードル(不図示)から支持部材150の接合面115及び隔壁108の上に塗布される。隔壁108の上に接着剤104を塗布するときの、隔壁108に対するニードルの相対的な移動方向をY方向とした場合、隔壁108の凸部108bはニードルの移動方向に対して垂直な方向であるX方向に延びている。
まず、ニードルを隔壁108の長手方向(Y方向)に延びる中心線に沿って移動させながら隔壁108の上に接着剤104を塗布する場合(隔壁108に対するニードルの位置ずれが0μmである場合)について説明する。ニードルから吐出され、隔壁108の凸部108bを成す部分の上に塗布された接着剤104は、自身の表面張力によって凸部108bの全体に広がる一方で、自身の粘性によって凸部108bの上で安定化した形状となる(図4(a)参照)。その後、ニードルは接着剤104を吐出したまま隔壁108の凹部108aを成す部分の上に移動し、そこに接着剤104が塗布される。隔壁108の凹部108aを成す部分の上に塗布された接着剤104は、自身の粘性によりその上に留まる(図4(b)参照)。加えて、凹部108aと凸部108aの外縁輪郭によって形成される凹凸部に生じるメニスカス力により、隔壁108の上に塗布された接着剤104は、そこから流れ落ちることなく安定して隔壁108の上に保持される。
次に、隔壁108の長手方向(Y方向)に延びる中心線からニードルを上記X方向に100μm偏らせて隔壁108の上に接着剤104を塗布する場合について説明する。この場合には、Y方向に移動するニードルから吐出された接着剤104は、隔壁108の長手方向に延びる中心線から偏った状態で隔壁108の上に塗布されることとなる。そのため、隔壁108の上に塗布された接着剤104の一部は、凹部108aから外側にはみ出した状態となる。このとき、接着剤104の凹部108aから外側にはみ出した部分は、隣接する2つの凸部108bによって支持された状態となる。しかしながら、この場合においても、隔壁108の上に塗布された接着剤104は自身の表面張力によって隔壁108の上に広がる。その一方で、接着剤104は、自身の粘性及び隔壁108の外縁輪郭の凹凸部に生じるメニスカス力により、隔壁108の上から流れ落ちることなく安定して隔壁108の上に保持される。
このように、本実施形態によれば、隔壁108の長手方向に沿う面に交互に配置された凹部108aと凸部108bとを形成したことにより、隔壁の108幅寸法が極めて小さい凹部108aの上においても接着剤104を安定して塗布することが可能である。また、本実施形態における隔壁108では、隔壁108に対するニードルの位置がずれた状態でニードルから隔壁108の上に接着剤104を吐出させた場合であっても、隔壁108の上に接着剤104を良好に塗布することができる。
上記では隔壁108の長手方向に沿う両側の面に凹凸部108a,108bを形成した例を説明した。しかしながら、凹凸部108a,108bが隔壁108の長手方向に沿う少なくとも一方の面に形成されていれば、上記のように接着剤104を良好に保持する効果を得ることができる。
本実施形態においては、隔壁の長手方向において凸部108bの、隔壁の長手方向と直交する方向における長さである厚み寸法w2はすべて同じ長さで形成したがこれに限られるものではない。図6に示すように、隔壁の長手方向の両端部の凸部108bの厚み寸法w2を中央部の凸部108bの厚み寸法w2より大きくするとより好ましい。これは特に、ディスペンスによる接着剤の塗布開始時において接着剤が記録液流路内へ流れ落ちる可能性が高いため、端部の凸部108bの厚み寸法w2を相対的に大きくすることで流れ落ちを防止できる。一度、凸部108bに接着剤が乗れば上述した作用により接着剤の流れ落ちが防止されるので、隔壁の中央部の凸部108bの厚み寸法w2は相対的に小さくても構わない。このように部分的に凸部を小さくすることで、確実な接合を確保しつつ、インクの供給スペースを確保できるので好ましい。
<比較例>
上述した実施形態に対する比較例として、幅寸法が0.4mmで一定の隔壁の上に接着剤を塗布した。つまり、本比較例に用いる隔壁は、上述した実施形態における隔壁とは異なり、隔壁の長手方向に凹凸部が形成されていない。本比較例においても、接着剤の粘性特性、接着剤の吐出量、ニードルの径や移動速度は上述した実施形態と同様とした。
本比較例では、隔壁の長手方向に延びる中心線からニードルを50μm偏らせて隔壁の上に接着剤を塗布したところ、接着剤は隔壁の上から記録液流路内へ流れ落ち、記録液流路に接着剤による詰まりが生じた。
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドにおける、記録素子基板が接合される支持部材の接合面を示す図である。図7(a)はその支持部材の接合面を示す平面図、図7(b)はその支持部材における隔壁の一部を拡大して示す図である。
本実施形態においても、記録素子基板が接合される支持部材150に形成された隔壁108は、その長手方向に交互に配置された複数の凹部108aと凸部108bとを有している。ただし本実施形態では、隔壁108の長手方向における凹部108a及び凸部108bの輪郭が直線と曲線との組み合わせによって形成されている。特に、凹部108aの輪郭が、隔壁108の長手方向に沿った中心線に対して凸状に突出した曲線によって形成されている。本実施形態においても、凹部108aにおける隔壁108の厚み寸法w3は0.4mmであり、凸部108bにおける隔壁108の厚み寸法w4は0.7mmである。また、隔壁108の長手方向における凹部108a及び凸部108bのそれぞれの寸法は0.4mmであり、凸部108bの配置ピッチは0.8mmである。さらに、図7の紙面に対して垂直な方向における凹部108aの深さ寸法は0.4mmである。
本実施形態においても、粘度が14000mPa・sで、チクソ比が1.8の粘性を有する接着剤を使用した。また、第1の実施形態と同様に、ディスペンサーのニードル径を0.4mmとした。そして、第1の実施形態と同様に、接着剤をディスペンサーのニードル(不図示)から支持部材150の接合面115及び隔壁108の上に塗布した。
ニードルを隔壁108の長手方向(Y方向)に延びる中心線に沿って移動させながら隔壁108の上に接着剤を塗布する場合(隔壁108に対するニードルの位置ずれが0μmである場合)において、隔壁108の上に接着剤を良好に塗布することができた。また、隔壁108の長手方向(Y方向)に延びる中心線からニードルをX方向に100μm偏らせて隔壁108の上に接着剤を塗布した場合においても、第1の実施形態と同様に、隔壁108の上に接着剤を良好に塗布することができた。
また本実施形態のように直線と曲線との組み合わせによって凹部108a及び凸部108bの輪郭を形成することで、記録ヘッドの使用時に凹凸部に泡が滞留し難いので好ましい。また支持基板は射出成形等によって形成するので、凹凸部が曲面になっていたほうが離型性が良く、その結果精度の良い支持基板が形成できる点で好ましい。
[吸引回復性能の評価]
第1及び第2の実施形態のインクジェット記録ヘッドについて、気泡の吸引回復性能を評価した。通常、ユーザが記録ヘッドの使用を開始する際には、記録装置本体に備えられた吸引回復機構によって記録ヘッドの吐出口から記録液を強制的に吸引し、記録液供給路106等に存在している気泡を除去する吸引回復動作が行われる。記録装置は、記録ヘッドが記録装置本体に装着されると、吸引回復機構で記録ヘッドの吸引回復動作を行って記録ヘッド内に滞留している気泡を除去し、記録品位に影響が生じないように設計されている。
そこで、第1及び第2の実施形態のインクジェット記録ヘッドをそれぞれ記録装置本体に装着して、吸引回復機構によって吸引回復動作を行い、それぞれの記録ヘッドの吸引回復性能を評価した。その結果、第2の実施形態の記録ヘッドは、第1の実施形態の記録ヘッドに比べて記録液の吸引量を約20%少なくしても、気泡による記録品位の影響が抑えられ良好な記録画像を得ることができた。加えて、吸引回復動作に要する時間(吸引回復機構の駆動時間)を短縮することができた。このように、第2の実施形態の記録ヘッドでは、記録装置本体の吸引回復機構にかける負荷を第1の実施形態の記録ヘッドよりも少なくしても、良好な吸引回復性能が得られた。
これは、第2の実施形態の記録ヘッドでは凹部108aの輪郭が曲線で形成されていることに起因する(図7参照)。これにより、吸引回復動作時に、隣接する2つの凸部108bの間に形成される凹部108aを記録液が流れ易くなり、気泡が凹部108aに滞留し難くなる。そのため、記録液の吸引量を少なくしても気泡を良好に除去することができる。
[その他]
上述した2つの実施形態では隔壁108に形成される凹凸部108a,108bの形状の一例を示した。隔壁108に形成される凹凸部108a,108bの形状は、隔壁108上に塗布された接着剤104を安定して保持できるのであれば適宜選択できる。すなわち、凹部108a及び凸部108bの幅寸法、隔壁108の長手方向における凹部108a及び凸部108bのそれぞれの寸法、凸部108bの配置ピッチは適宜選択することができる。また、凹部108aの形状や深さ寸法は、吸引回復動作時に凹部108aを流れる記録液の流れやすさを考慮して適宜選択することができる。
なお、上記の各実施形態及び比較例では、記録素子基板101と記録液収納容器109とが一体構造となっている構成を例に挙げて説明したが、記録素子基板101と記録液収納容器109とが互いに分離された構成であってもよい。また、上記では記録素子基板101を支持する支持部材150を樹脂材料で構成する例を示したが、支持部材150はセラミックなどで構成してもよい。
100 インクジェット記録ヘッド
101 記録素子基板
106 記録液供給路
108 隔壁
108a 凹部
108b 凸部
150 支持部材

Claims (2)

  1. 記録液を吐出する複数の吐出口が配列されてなる複数の吐出口列が一方の面に形成され、前記複数の吐出口列の各々に記録液を供給する複数の供給口が前記一方の面とは反対側の他方の面に形成された記録素子基板と、
    記記録素子基板の前記他方の面が接着剤によって接合された接合面を備え、該接合面に、前記複数の供給口に記録液をそれぞれ供給する複数の供給路の開口が設けられた支持部材と、
    を有するインクジェット記録ヘッドにおいて、
    前記複数の供給路の各々を隔てる隔壁の少なくとも1つの側面は、前記隔壁の、前記接合面を形成する端面に前記接着剤が塗布された際に該接着剤が前記端面で保持されるように、前記端面を含む位置に、該隔壁が延びる延在方向に繰り返し形成された凹部と凸部を有しており、
    前記凹部及び前記凸部の前記延在方向における輪郭が、直線と曲線との組み合わせによって形成されており、前記凹部を形成する曲線は、前記延在方向に沿う前記隔壁の中心線に向かって凸状に突出していることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 前記延在方向における前記隔壁の中央部に形成される前記凸部の、前記延在方向と直交する方向における長さが、前記隔壁の端部に形成される前記凸部の、前記延在方向と直交する方向における長さよりも短い、請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
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