JP5321893B2 - 外反母趾矯正用具 - Google Patents

外反母趾矯正用具 Download PDF

Info

Publication number
JP5321893B2
JP5321893B2 JP2009103487A JP2009103487A JP5321893B2 JP 5321893 B2 JP5321893 B2 JP 5321893B2 JP 2009103487 A JP2009103487 A JP 2009103487A JP 2009103487 A JP2009103487 A JP 2009103487A JP 5321893 B2 JP5321893 B2 JP 5321893B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hallux valgus
knitted fabric
correcting
compression member
foot
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009103487A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009279399A (ja
Inventor
光男 新宅
幸夫 浦辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hiroshima University NUC
Original Assignee
Hiroshima University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hiroshima University NUC filed Critical Hiroshima University NUC
Priority to JP2009103487A priority Critical patent/JP5321893B2/ja
Publication of JP2009279399A publication Critical patent/JP2009279399A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5321893B2 publication Critical patent/JP5321893B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Orthopedics, Nursing, And Contraception (AREA)

Description

本発明は、外反母趾の矯正、外反母趾に起因する転倒の防止に効果のある外反母趾矯正用具に関する。
外反母趾は、足指に強い圧迫力が作用するハイヒール等を着用する女性に多く発症すると云われていた。しかし、高齢化社会を迎え高齢者の外反母趾発症者が男女を問わず多々見られるようになり、外反母趾に対する予防・治療は社会的にも重要になってきている。外反母趾の特徴的な症例は、母趾が身体の中心軸の方向から外側に離れていることである。この現象について、内部骨格をみると、母趾の外反、第1中足骨の骨頭の肥厚、種子骨の外側転移、あるいは第1中足骨の内反が生じており、その要因として、第1中足頭の増大、第1中足の足根関節の異常、母趾外転筋・内転筋の異常、第1中足骨の長大、あるいは靱帯の弛緩等が挙げられている。
このような外反母趾を生ずる要因に着目し、種々の外反母趾矯正用具が提案されている。例えば、特許文献1に、足の中足関節部及び第5中足骨基底部に当接する部分を他の部分より弾力性が強い部材で構成するようにした外反母趾矯正用靴下に於て、親指及び小指を嵌入する袋部を足先両側に形成し、中足関節部及び第5中足骨基底部を押圧する力により親指及び小指がより外方に拡開し、足裏に横アーチを再生させ、足裏全体のバランスを整えられる如くした足のバランス矯正靴下が提案されている。
特許文献2に、親指と第2指との間および第4指と第5指の間の指間パットと、中足関節部、及び小指側の第5中足骨基底部に当接するパット等のクッション材と、さらに、足底部の土踏まずにクッション材とが設けられるとともに、足の母指球部の支点と第5中足骨基底部である作用点までを覆って、中足関節部、及び第5中足骨基底部を内方に押圧するようにした外反母趾及び内反小指矯正用サポータが提案されている。
特許文献3に、靴下を足に装着時、外反母趾の出っ張った親指のつけ根中足関節部に当接する部分及び第5中足骨基底部に当接する部分を他の部分より弾力性が強い環体で形成したねじれ矯正用靴下及び外反母趾の出っ張った親指のつけ根部分及び第5中足骨基底部に当接する部分に押圧部材又は補強部材を形成し、足裏全体のねじれを矯正する如くした足のねじれ矯正用靴下が提案されている。
特許文献4に、足指の第1中足指関節部全体を覆い足底及び足甲の周囲に装着される関節部装着部と、母趾の周囲に装着される母趾装着部と、該母趾装着部の第2趾側と前記関節部装着部の第1趾側を斜めにつないで装着され、両者の間に引張力を作用させる連結ベルトからなる外反母趾矯正用サポーターが提案されている。そして、その明細書に、外反母趾を矯正して母趾及び第1中足骨を正しい位置に戻すには、単に母趾に内反方向の外力を加え、第1中足骨に外反方向の外力を加えるというだけでなく、同時にこのひねりを矯正する外力を加える必要があるのであるが、従来例はいずれも外反母趾におけるひねりについて着目したものがなかったとの記載がされている。
特許文献5に、中足骨靭帯に対応する足裏部及びその両側部に当接する部分を弾性の高い高弾性材で構成し、中足骨靭帯に対応する足表部に当接する部分を前記弾性材より弾性の低い低弾性材で構成し、履いたときに両側部から締め付けることで中足骨靭帯を横アーチ状の再生方向に矯正する矯正機能付き靴下が提案されている。
特開2001-262405号公報 特開2007-167180号公報 特開2000-328304号公報 特開平11-76283号公報 特開2005-42213号公報
特許文献1〜4に示されているように、従来の外反母趾矯正用具は、外反母趾患者の症状に注目し、中足関節部から第5中足骨基底部を押圧して矯正するようにした外反母趾矯正用具が多い。これに対し、外反母趾の矯正において、特許文献4に示される外反母趾矯正用サポーターのように、さらに母趾にひねり力を加えるようにした外反母趾矯正用具や、特許文献5に示される矯正機能付き靴下のように、中足骨靭帯に矯正力を加えるようにした外反母趾矯正用具の例は少ない。特に、母趾外転筋の強化に注目した外反母趾矯正用具は、見あたらない。
外反母趾の矯正においては、症状のみではなく、その要因に着目すべきである。特許文献1〜5に示されるような従来の外反母趾矯正用具においては、特に母趾外転筋の衰えに起因する高齢者の外反母趾の矯正は、容易でないものと思われる。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、装着者に苦痛や不具合感を与えることがなく、効果的に外反母趾を矯正することができ、高齢者の外反母趾の矯正にも効果的な外反母趾矯正用具を提供することを目的とする。
本発明者等は、高齢者の外反母趾の患者が増大していることに着目し、外反母趾の矯正には、母趾外転筋を局部的かつ集中的に圧迫すると効果があるとの知見を得て、本発明を完成させた。
本発明に係る外反母趾矯正用具は、足を周回する編地と、母趾外転筋を押圧する圧迫部材とを有する外反母趾矯正用具であって、前記編地は、足甲部を覆う低伸縮性の編成からなる形保持編地部と、足底部をなす高伸縮性の編成からなる伸縮編地部とを有し、前記圧迫部材は、前記形保持編地部の内面側に設けられた袋部に収納されてなるものである。
また、本発明に係る外反母趾矯正用具は、足及び足首を覆う編地と、母趾外転筋を押圧する圧迫部材とを有する外反母趾矯正用具であって、前記編地は、足甲部を覆う低伸縮性の編地からなる形保持編地部と、足首部、踵部、足底部及び足袋部を覆う高伸縮性の編地からなる伸縮編地部とを有し、前記圧迫部材は、前記形保持編地部の内面側に設けられた袋部に収納されてなるものである。
上記発明において、袋部は、高伸縮性の編地からなるものであるのがよい。
圧迫部材は、公定水分率が4.5%以下の繊維からなるものであるのがよく、また、円柱状であるのがよい。
形保持編地部は、タック編みにより編成されるものであるのがよく、伸縮編地部は、畦編みにより編成されるものであるのがよい。
足袋部は、第一足趾を収容する母趾袋部と、第二足趾〜第五足趾を収容する大袋部とを有する二股状であるものがよい。
本発明に係る外反母趾矯正用具は、長期間にわたり装着した場合でも装着者に苦痛や不具合感を与えることがなく、効果的に外反母趾を矯正することができる。また、老齢者等の母趾外転筋の強化を助けることができるので、歩行時の体のバランスがくずれにくくなり、転倒の危険性を少なくし膝関節の損傷の防止を図ることができる。
本発明に係る外反母趾矯正用具の構成を示す説明図である。 図1のAA断面を示す断面図である。 図2のBB断面を示す断面図である。 他の実施例の説明図である。 発明品の着用効果試験結果を示すグラフである。 発明品の長期着用効果試験結果を示すグラフである。 発明品の他の長期着用効果試験結果を示すグラフである。
以下に、発明を実施するための形態について、図面を基に説明する。図1は、本発明に係る外反母趾矯正用具の一実施例の構成を示す説明図である。図2は、図1のAA断面を示す断面図であり、図3は、図2のBB断面を示す断面図である。本外反母趾矯正用具は、図1に示すように、足及び足首50を覆う編地からなり、その編地は、足甲部20、足首部23、踵部25、足底部30、足袋部27をなす編地からなる。そして、図2に示すように、この編地の内面側には、袋部45が設けられ、その内部に圧迫部材40が収納されている。
上記編地の足甲部20は、図1及び2に示すように足側面部分をも覆うようになっており、低伸縮性の編地からなる。足甲部20は、例えば、タック編みにより編成することができる。足甲部20は、低伸縮性の編地から構成されており、その形状がほとんど変わらないので、形保持編地部として機能する。なお、図1において、網目状に示す部分がタック編みにより編成されている。
一方、足首部23、踵部25、足底部30、足袋部27は、高伸縮性の編地からなり、例えば、伸縮性の高い畦編みにより編成することができる。足首部23、踵部25、足底部30、足袋部27は、高伸縮性の編地から構成されているので容易に伸縮し、伸縮編地部として機能する。なお、図1において、斜線で示す部分が畦編みにより編成されている部分である。
足甲部20の形保持編地部と足底部30の伸縮編地部の伸縮の程度は、以下のように決められる。すなわち、足甲部20と足底部30により、本外反母趾矯正用具を装着する者の足の断面方向に所定の押圧力を与えることができるように、それぞれの伸縮の程度が決められる。足首部23、踵部25、足袋部27の伸縮編地部の伸縮の程度は、本外反母趾矯正用具を装着する者が、本外反母趾矯正用具を容易に装着することができるとともに、継続して装着しても不快感を与えないように決められる。足首部23においては、図1に示すように、畦編み部23a、23bとタック編み部23cを適度に設け、本外反母趾矯正用具が足首からずり落ちないようにすることができる。
また、低伸縮性の編地の伸縮の度合いは伸び率で30〜100%、高伸縮性の編地の伸縮の度合いは伸び率で80〜200%とすることができる。高伸縮性の編地の伸び率は、低伸縮性の編地の伸び率に対して1.0〜3.0倍とすることができ、1.5〜2.5倍が好ましい。
本発明は、また、図1に示すように、三角形状の高伸縮性の編地からなる緩衝部29を設けることができる。この緩衝部29は、足甲部20と足袋部27との間に設けられ、第二足趾根本部分から第五足趾根本部分に向かう直線と、第二足趾根本部分から外側方向甲高部分に向かう直線から構成される三角形状をなしている。この緩衝部29の高伸縮性の編地と、母趾の根本部分から足の甲部分にわたる足甲部20の低伸縮性の編地とにより、母趾を内側斜上方に持ち上げる力が作用し、外反母趾を効果的に矯正することができるようになる。そして、この母趾を内側斜上方に持ち上げる作用は、転倒防止にも効果を発揮する。
足袋部27は、図1に示すように、第一足趾を収容する母趾袋部27aと、第二足趾〜第五足趾を収容する大袋部27bとを有する二股状にするのがよい。これにより、母趾を内側斜上方に持ち上げる力を、母趾に有効に作用させることができる。
このように構成される編地の内面側には、図2に示すように、袋部45が設けられている。袋部45は、高伸縮性の編地から編成され、薄いものであるのがよい。これにより、以下に説明する圧迫部材40を容易に収納することができ、また、圧迫部材40を所定位置に保持しやすくすることができる。
袋部45は、図1に示すように、形保持編地部の内面側にあり、ちょうど母趾外転筋の筋腹に当たる位置に設けられている。また、圧迫部材40の長手方向が、足底から足甲に向かう方向になるように設けられている。これにより、母趾外転筋の筋腹を確実に押圧できるようになる。なお、袋部45の位置は、圧迫部材40が母趾外転筋の中央部かやや踵骨よりの筋腹を、水平方向に押圧できるように設けるのが好ましい。
圧迫部材40は、母趾外転筋の筋腹を局部的かつ集中的に圧迫できるものがよい。例えば、図3に示すように、圧迫部材40の断面の形状が、5〜10mmの円形状にすることができる。圧迫部材40の長さは、5〜30mmとすることができる。一般には20mm程度がよい。
また、圧迫部材40は、長時間にわたって、母趾外転筋の所定位置の筋腹を圧迫するものであるから、外反母趾矯正用具を装着する者に不快感を与えないようなものであるのが好ましい。例えば、圧迫部材40は、公定水分率(JIS L0105)が4.5%以下の繊維からなるものがよい。圧迫部材40が水分を吸収すると硬くなり、外反母趾矯正用具を装着する者に不快感を与えるからである。また、圧迫部材40にカビ等の菌が繁殖するのを防止することができるからである。
形状、公定水分率、硬さ等を考慮して圧迫部材40の好ましいものとして、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニール、ポリエステル、ナイロン等の繊維をニット編成した布を円柱状に丸めたものを使用することができる。なかでも、圧迫部材40として、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニールの繊維をニット編成した布を円柱状に丸めたものが好ましく、例えば、ポリ塩化ビニールの繊維をニット編成した布を丸めて直径9mm、長さ24mmにしたもので、500グラムの加重により厚さ3mmに圧縮されるようなものを使用することができる。
以上、本外反母趾矯正用具について説明した。本外反母趾矯正用具は、図1に示すように、靴下としても使用することができるものであり、本外反母趾矯正用具を装着した状態で通常の人と同様に日常生活を過ごすことができる。そして、本外反母趾矯正用具の第一足趾の根本部と足甲部20は形保持編地部からなり、足袋部27、緩衝部29及び足底部30は伸縮編地部からなるとともに、第一足趾は母趾袋部27aに収容され、第二足趾〜第五足趾は大袋部27bに収容され、それぞれが分離された状態に保持されるようになっている。これにより、本外反母趾矯正用具を装着する者は、通常の日常生活を送る中で、母趾を内側斜上方に持ち上げる力の作用を受け、外反母趾を効果的に矯正することができる。
また、本外反母趾矯正用具は、靴下としても使用することができ、装着する者に苦痛感を与えることなく常時装着することができる。そして、圧迫部材40は形保持編地部に保持され、形保持編地部と伸縮編地部との協働により足断面部に常時押圧力を与えることができるようになっている。これにより、形保持編地部の内面側に収納された圧迫部材40は所定の位置に保持され、圧迫部材40により母趾外転筋の筋腹を局部的、集中的かつ持続的に圧迫することができるので、本外反母趾矯正用具を装着する者は、母趾外転筋の強化による外反母趾矯正効果を享受することができる。
以上、本発明に係る外反母趾矯正用具として、靴下型の実施例について説明したが、本発明は、上記実施例に限定されない。例えば、図4に示す外反母趾矯正用具であってもよい。この外反母趾矯正用具は、簡便に使用することができ、安価に製作することができる。
図4に示す外反母趾矯正用具は、足を周回する編地と圧迫部材とから構成されている。すなわち、本例の外反母趾矯正用具においては、足を周回する編地が、足甲部20をなす低伸縮性編地と、足底部30をなす高伸縮性の編地とから構成され、図1に示す外反母趾矯正用具と同様に、圧迫部材40が母趾外転筋の筋腹を圧迫できるようになっている。なお、本例の外反母趾矯正用具においては、足甲部20がタック編みにより編成されて形保持編地部の機能を有し、足底部30が畦編みにより編成されて伸縮編地部の機能を有する。また、図4のAA断面は、図2と同様である。
なお、本例の外反母趾矯正用具において、本外反母趾矯正用具の足への保持性を向上させるために、図4に示すように、足底部30の形保持編地部の両縁部に高伸縮性の編地からなる弾力部21a、21bを設けることができる。
図1に示す外反母趾矯正用具(発明品)を装着したときの効果確認試験を行った。効果確認試験は、正常な人又は外反母趾患者を問わず任意の女子40名について、裸足状態、市販靴下を装着した状態、発明品を装着した状態の各状態において外反母趾角及び足圧中心前方移動距離の測定試験、ファンクショナルリーチテスト(Functional Reach Test:FRT)を行った。なお、効果確認試験を行った女子は、年齢21.5±2.2才、身長160.0±6.0cm、体重53.6±5.8kgであった。また、外反母趾角の測定は、第一中足骨と基節骨外側縁からなる角度を計測する全履協計測法によった。足圧中心前方移動距離の測定は、足圧分布測定機(Zebris Medical GmbH製)上で静止立位を10秒間保持後、前方への最大荷重を行い、画面上での踵から最大前方移動点までの距離を測定することにより行った。ファンクショナルリーチテストは、ファンクショナルリーチ測定機(OG技研株式会社製)により行った。なお、以下に示す外反母趾角の測定はすべて全履協計測法により行った。
発明品は、形保持編地部がタック編みで編成され、伸縮編地部が畦編みにより編成されているものを使用した。圧迫部材40は、ポリ塩化ビニール繊維をニット編成した布を丸めて直径×長さ(約9×20mm)にしたものを使用した。形保持編地部と伸縮編地部の伸び率は以下の通りであった。すなわち、形保持編地部と同等材質の長さ80mm×幅80mm×厚さ約2mmのタック編地、形保持編地部と同等材質の長さ80mm×幅80mm×厚さ約1.5mmの畦編地に荷重5kgを付加し、カツラギ精機株式会社製ソックスストレッチテスターを使用して伸び率を測定したところ、タック編地は、縦(ウェール)方向の伸び率55%、横(コース)方向の伸び率80%であった。畦編地は、縦方向の伸び率105%、横方向の伸び率170%であった。畦編地の伸び率のタック編地の伸び率に対する比は、縦方向1.9倍、横方向2.1倍であった。
外反母趾角の測定試験の結果を図5に示す。図5に示すように、発明品を装着した状態の外反母趾角は7.9±4.7度で、裸足状態が13.1±5.3度、市販靴下を装着した状態が15.5±5.1度であるから、発明品を装着することにより、外反母趾角が矯正されていることが分かる。すなわち、発明品を装着した場合は、外反母趾角が裸足状態の場合と比較して5.2度改善され、市販靴下を装着した場合と比較して7.6度改善されている。また、市販靴下を装着した状態では外反母趾角が拡大しており、市販されている一般の靴下を装着した場合は、外反母趾角を増大させる傾向があることが分かる。すなわち、市販靴下の場合もハイヒール等の靴を着用した場合と同様にその着用により外反母趾になりやすくなる傾向があるものと思われる。なお、本試験のp値は、図中に示すように、0.01以下である。
足圧中心前方移動距離の測定試験の結果を図6に示す。図6に示すように、発明品を装着した場合は、足圧中心前方移動距離が裸足状態の場合よりも5.5mm前方へ移動し、市販靴下を装着した場合よりも4.5mm前方へ移動している。図6によると、前足部への荷重の移動が発明品の装着により可能になったのではないかと考えられる。なお、図6に示す結果のp値は、0.05以下である。
ファンクショナルリーチテストによる試験結果を図7に示す。図7に示すように、発明品を装着した場合は、FRT値が裸足状態の場合よりも21.3mm長く、市販靴下を装着した場合よりも14.5mm長くなっている。図7によると、発明品の装着により体のバランス安定性が改善されていることが分かる。なお、図7に示す結果のp値は、0.05以下である。
発明品を長期間装着したときの効果確認試験を行った。効果確認試験は、外反母趾の患者4名について、先ず裸足状態、市販靴下を装着した状態及び発明品を装着した状態で外反母趾角を計測し、次に発明品を装着して日常生活を過ごしてもらい4月間経過したときに、裸足状態、市販靴下を装着した状態及び発明品を装着した状態で外反母趾角を計測することにより行った。なお、発明品は、各人において1日当たり10時間以上の装着を行った。発明品は、実施例1の場合と同等のものを使用した。
試験を行った外反母趾の患者4名について、発明品の4月間の長期にわたる装着にもかかわらず本発明品の長期装着に対する苦痛、苦情等の報告はなかった。発明品の長期間装着による効果確認試験の結果を表1に示す。表1に示すように、裸足、市販靴下を装着した状態及び発明品を装着した状態のすべてにおいて、外反母趾角が6〜8度改善されていることが分かる。また、本発明品の長期装着による外反母趾角の改善度合いは、測定状態によってほとんど変わらず、測定状態により影響を受けないことが分かる。なお、表1に示す数値は平均値である。
また、裸足状態と市販靴下を装着した状態における外反母趾角を比較すると、実施例1の場合と同様な結果を示しており、市販靴下を装着した状態の外反母趾角は、試験開始前及び4月間経過後のいずれにおいても裸足状態の外反母趾角より大きくなっている。
Figure 0005321893
外反母趾を有する60才以上の女性15人について、発明品を2月間装着したときの効果確認試験を行った。効果確認試験の結果を表2に示す。表2に示すように、外反母趾角は、発明品を2月間装着することにより、裸足状態で比較して7.9度、発明品を装着した状態で比較して8.3度改善していることが分かる。なお、表2に示す数値は平均値である。発明品は、実施例1の場合と同等のものを使用した。
Figure 0005321893
10 外反母趾矯正用具
20 形保持編地部
21a、21b 弾力部
23 足首部
23a、23b、23c 弾力部
25 踵部
27 足袋部
27a 母趾袋部
27b 大袋部
29 緩衝部
30 足底部
40 圧迫部材
45 袋部
50 足及び足首

Claims (3)

  1. 足を周回する編地、または足及び足首を覆う編地と、母趾外転筋の筋腹を押圧する圧迫部材とを有する外反母趾矯正用具であって、
    前記圧迫部材は、前記編地の内面側に設けられた袋部に収納され、公定水分率が4.5%以下の繊維からなるものである外反母趾矯正用具。
  2. 前記袋部は、伸び率で80〜200%の高伸縮性の編地からなるものであることを特徴とする請求項1に記載の外反母趾矯正用具。
  3. 前記圧迫部材は、繊維をニット編成した布を丸めて断面形状が5〜10mm、長さが5〜30mmの円柱状にしたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の外反母趾矯正用具。
JP2009103487A 2008-04-22 2009-04-21 外反母趾矯正用具 Active JP5321893B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009103487A JP5321893B2 (ja) 2008-04-22 2009-04-21 外反母趾矯正用具

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008111012 2008-04-22
JP2008111012 2008-04-22
JP2009103487A JP5321893B2 (ja) 2008-04-22 2009-04-21 外反母趾矯正用具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009279399A JP2009279399A (ja) 2009-12-03
JP5321893B2 true JP5321893B2 (ja) 2013-10-23

Family

ID=41450469

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009103487A Active JP5321893B2 (ja) 2008-04-22 2009-04-21 外反母趾矯正用具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5321893B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA3147405A1 (en) 2019-08-09 2021-02-18 Toray Industries, Inc. Orthotic

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5769805U (ja) * 1980-10-09 1982-04-27
JPH10331003A (ja) * 1997-04-02 1998-12-15 Hirohisa Kida 靴 下
JP3055275U (ja) * 1998-06-24 1999-01-12 力 永野 足裏指圧用ハーフ靴下
JP4116516B2 (ja) * 2003-10-09 2008-07-09 株式会社シンエイ 靴底およびパッド
JP2005305085A (ja) * 2004-04-23 2005-11-04 Shigeru Toyoda 外反母趾矯正用サポーター
JP4925859B2 (ja) * 2007-02-22 2012-05-09 株式会社 Akaishi 外反母趾補正方法および外反母趾補正用履物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009279399A (ja) 2009-12-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5102611B2 (ja) 靴下
JP4355364B1 (ja) 足の変形を伴う疾患を予防または治療するためのサポーター構造体
US7757518B2 (en) Sock
US20110314591A1 (en) Leg Garment
US20100106110A1 (en) Reinforced stocking or sock for the prevention and/or treatment of hallux valgus
JP2007332470A (ja) 靴下又は筒状の下肢用サポーター
JP5021416B2 (ja) 靴下
KR101770617B1 (ko) 뒤틀림 방지용 기능성 양말
JP4950793B2 (ja) 靴下
JP2007332469A (ja) 靴下又は筒状の下肢用サポーター
US20120136293A1 (en) Support for foot injuries
JP6041066B1 (ja) 外反母趾改善用靴下
JP5548949B2 (ja) 矯正ストラップ及びこれを用いた足矯正具
JP2009518554A (ja) 糖尿病患者用靴下
JP5321893B2 (ja) 外反母趾矯正用具
JP5463576B2 (ja) 整形外科靴下
JP7217912B2 (ja) 靴下型サポーター
JP5249463B1 (ja) 外反母趾による痛み解消を目的とした靴下
JP3165090U (ja) 靴下又は筒状の下肢用サポーター
JP6402044B2 (ja) 足背アーチ調整バンド、足部アーチ調整バンド
JP2021014661A (ja) 下肢用着圧サポーター
JP5499249B2 (ja) 矯正ストラップ及びこれを有する足矯正靴下
JP3223538U (ja) 靴下
JP2018178323A (ja) 靴下
JP2014163006A (ja) 身体バランス機能向上靴下

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110630

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20110630

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121120

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130410

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130522

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130618

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130703

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5321893

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250