以下に、本発明を実施するための形態を図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
先ず、実施の形態1の宅内の通信ネットワークシステム(以下、「宅内ネットワークシステム」という。)を図1を用いて説明する。図1は、実施の形態1の宅内ネットワークシステムの構成図である。
実施の形態1の宅内ネットワークシステムは、図1に示すように、第1のテレビ101と、第2のテレビ102と、第1のレコーダ103と、第2のレコーダ104と、IPネットワーク105と、リモコン106(以下、「第1のリモコン106」という。)とにより構成されている。部屋Aには、第1のテレビ101、第1のレコーダ103、及び第1のリモコン106が存在し、部屋Bには、第2のテレビ102及び第2のレコーダ104が存在する。
第1のテレビ101及び第2のテレビ102は、コンテンツの再生及び表示を行う機器であり、第1のレコーダ103及び第2のレコーダ104は、自身が保持する記録媒体に記録することによりコンテンツを保持し、要求されたコンテンツを送出する機器である。IPネットワーク105は宅内に配置される、有線及び無線の少なくともいずれかにより構成される電気的な通信ネットワークである。第1のリモコン106は、ユーザの指示を受け付け、赤外線を用いて第1のテレビ101、第2のテレビ102、第1のレコーダ103、及び第2のレコーダ104のうちの少なくともいずれか一つを制御する機器である。第1のテレビ101、第2のテレビ102、第1のレコーダ103、第2のレコーダ104、及び第1のリモコン106は、IPネットワーク105に接続されており、それにより相互に接続されている。なお、第1のリモコン106は、通信機能を有するリモコンであって、無線LANによりIPネットワーク105に接続されており、IPネットワーク105を介して通信することができる。
第1のテレビ101、第2のテレビ102、第1のレコーダ103、及び第2のレコーダ104は、赤外線を受ける機能と、赤外線を受けた場合、赤外線を受けたことを示す受光メッセージをIPネットワーク105にマルチキャストする機能とを有する。第1のリモコン106は、ユーザの操作により又は定期的に赤外線を発する機能と、赤外線を発した場合、赤外線を発したことを示す発光メッセージをIPネットワーク105にブロードキャストする機能とを有する。
第1のリモコン106が部屋Aに存在する場合、部屋Aに設置されている第1のテレビ101及び第1のレコーダ103は、第1のリモコン106が発する赤外線を受けるが、部屋Bに設置されている第2のテレビ102及び第2のレコーダ104は、第1のリモコン106が発する赤外線を受けない。なぜなら、第1のリモコン106は部屋Aに存在するので第1のリモコン106が発する赤外線は部屋Aの内部にのみ到達し、部屋Aと部屋Bとを区切る壁により部屋Bに到達しないからである。
IPネットワークに接続される宅内の機器は等位に扱われる。そのため、各機器が存在する部屋を識別するためには、同じ部屋内にのみ伝わる信号を用いることができれば、それは有効である。赤外線は、家庭用の機器のリモコン及び携帯電話等で普及しており、また、光通信である以上、壁を越えて伝わることは皆無であるので、各機器が存在する部屋を識別する目的に使用することは好適である。そこで、実施の形態1では、その目的を達成するため、赤外線を受ける機能を有する第1のテレビ101、第2のテレビ102、第1のレコーダ103、及び第2のレコーダ104と、赤外線を発する機能を有する第1のリモコン106とが用いられる。
以下では、第1のテレビ101、第2のテレビ102、第1のレコーダ103、及び第2のレコーダ104は、固定して設置される機器であるので固定機器と呼び、第1のリモコン106は、ユーザとともに移動する可能性がある機器であるので移動機器と呼ぶ。
以下に、固定機器と移動機器とを順に説明する。
先ず、固定機器を図2を用いて説明する。図2は固定機器200の構成図である。図2に示すように、固定機器200は、受光素子201と、受光認識部202と、受光部203と、受光側判断部204と、受光側記憶部205と、受光側アプリケーション部206と、受光側通信部207と、受光側ネットワーク端子208とを有する。
受光素子201は、赤外線を受け、赤外線に含まれるメーカコード、リモコンコード及びコマンドを含む信号を受光部203に出力する。受光認識部202は、受光素子201が赤外線を受けた場合、受光素子201が赤外線を受けたことを認識し、認識した結果(以下、「受光認識信号」という。)を受光側判断部204に通知する。
受光部203は、受光素子201からの信号に含まれるメーカコード及びリモコンコードを解釈し、コマンドを受光側アプリケーション部206に通知する。受光部203は、受光素子201からの信号が予め決められたメーカコード及びリモコンコードを含まない場合、受光素子201が赤外線を受けても受光側アプリケーション部206には何も通知しない。受光素子201からの信号が予め決められたメーカコード及びリモコンコードを含まない場合は、例えば、受光素子201が受けた赤外線が自身が設けられている固定機器200のメーカとは異なるメーカのリモコンからの赤外線である場合である。なお、受光認識部202と受光部203とは、上述したように機能が異なるため図2では別のブロックにより表示されているが、受光認識部202の機能と受光部203の機能とを一つの手段により実現することができれば、一つの手段にまとめられてもよい。また、受光側アプリケーション部206におけるアプリケーションがコマンドを必要としない場合、受光部203は不要である。
受光側判断部204は、受光認識部202から受光認識信号を受けた場合、受光素子201が赤外線を受けたことを示す第1の受光メッセージを、受光側通信部207によりIPネットワーク105にブロードキャストさせる。受光素子201が赤外線を受けた時と、受光側通信部207が、他の機器が赤外線を受けたことを示す第2の受光メッセージをIPネットワーク105を介して受信した時との差が想定される通信遅延期間内にある場合、受光側判断部204は、自身が設けられている固定機器200と他の機器とが同じ部屋に存在すると判断する。なお、想定される通信遅延期間は、IPネットワーク105において発生する通信データの遅延を考慮して定められた期間であって、例えば1秒間又は2秒間である。しかし、想定される通信遅延期間は、実際には個々の通信ネットワークにおいて想定される通信データの最大遅延期間を基に定められればよい。また、「同じ部屋」は、受光素子201が受けた赤外線の到達区域内の一例であるとともに、所定の空間が光を遮蔽する境界部材によって物理的に複数の部分空間に区画されている場合における各部分空間の一例である。受光側判断部204が行う処理の詳細は後述する。
受光側記憶部205は、自身が設けられている固定機器200が設置されている部屋に存在すると認識された機器の識別子を記憶する。
受光側アプリケーション部206は、自身が設けられている固定機器200に固有の処理を行う手段であり、固定機器200がテレビであるかレコーダであるか等により、受光側アプリケーション部206が行う処理の内容は異なる。また、受光側アプリケーション部206は、固定機器200が設置されている部屋に存在する機器の識別子を受光側記憶部205から取得することにより、その機器をユーザフレンドリに表示するための効果的なユーザインターフェイス(UI)を提供する。UIの例は後述する。
受光側通信部207はIPネットワーク通信を行う手段である。例えば、受光側通信部207は、受光側判断部204が受光認識部202から受光認識信号を受け取った場合、受光素子201が赤外線を受けたことを示す第1の受光メッセージをIPネットワーク105にマルチキャストする。また、受光側通信部207は、他の機器が赤外線を受けたことを示す第2の受光メッセージをIPネットワーク105を介して受信する。また、受光側通信部207は、受光側アプリケーション部206におけるアプリケーションがコンテンツをストリーミングする機能を有する場合、IPネットワーク105を介してコンテンツをストリーミングする。更に、受光側通信部207は、ストリーミングされたコンテンツを受信する。
受光側ネットワーク端子208はデータを通信するための端子である。
次に、移動機器を図3を用いて説明する。図3は移動機器300の構成図である。図3に示すように、移動機器300は、発光素子301と、発光部302と、発光側判断部303と、発光側記憶部304と、発光側アプリケーション部305と、発光側通信部306と、発光側ネットワーク端子307とを有する。
発光素子301は、赤外線を発する素子である。発光素子301は、赤外線を発する際、移動機器300のメーカコード及びリモコンコードと、発光部302からのコマンドとを含む赤外線を発する。発光部302は、発光素子301にコマンド等のデータを送る手段であるとともに、発光素子301が赤外線を発した場合、発光素子301が赤外線を発したことを示す情報(以下、「発光認識信号」という。)を発光側判断部303に伝える。発光部302が出力するコマンドは、移動機器300を使用するユーザによって移動機器300に与えられる指示である。
発光側判断部303は、発光部302から発光認識信号を受けた場合、発光素子301が赤外線を発したことを示す発光メッセージを、発光側通信部306によりIPネットワーク105にマルチキャストさせる。発光側判断部303が行う処理の詳細は後述する。
発光側記憶部304は、自身が設けられている移動機器300が設置されている部屋に存在すると認識された機器の識別子を記憶する。
発光側アプリケーション部305は、自身が設けられている移動機器300に固有の処理を行う手段である。発光側通信部306は、IPネットワーク通信を行う手段であって、発光メッセージをIPネットワーク105にマルチキャストするとともに、受光メッセージを受信する。
発光側ネットワーク端子307はデータを通信するための端子である。
固定機器200及び移動機器300それぞれは、機器に固有の識別子である機器Identifier(ID)を受光側記憶部205又は発光側記憶部304により保持している。機器IDは個々の機器を識別することができれば任意のものでよい。機器IDの例は、機器が持つEtherNetのMedia Access Control address(MACアドレス)である。MACアドレスは機器毎に異なるので、機器を区別するための機器IDとして好適である。
次に、受光側判断部204が行う処理の詳細を図4等を用いて説明する。先ず、受光側判断部204が受け取る情報を説明する。
受光側判断部204が受け取る情報は以下の(1)〜(5)の5個の情報である。
(1)受光認識部202からの受光認識信号
(2)他の固定機器からの受光マルチキャストIPメッセージ
(3)移動機器からの発光マルチキャストIPメッセージ
(4)他の固定機器からの同部屋ペア(固定機器)のマルチキャストIPメッセージ
(5)他の固定機器からの同部屋ペア(移動機器)のマルチキャストIPメッセージ
次に、(1)〜(5)の5個の情報それぞれを説明する。
「(1)受光認識部202からの受光認識信号」は、受光認識部202から通知される情報であって、受光認識部202が、受光素子201が赤外線を受けたことを認識した結果である。
「(2)他の固定機器からの受光マルチキャストIPメッセージ(以下、「RcvIR Msg」と示す。)」は、他の固定機器からの、他の固定機器が赤外線を受けたことを示す第2の受光メッセージであって、他の固定機器の機器IDを含む。受光側判断部204は、受光側通信部207を介してRcvIR Msgを受け取る。
「(3)移動機器からの発光マルチキャストIPメッセージ(以下、「SndIR Msg」と示す。)」は、移動機器300が赤外線を発したときに移動機器300から発せされる、移動機器300が赤外線を発したことを示す発光メッセージであって、移動機器300の機器IDを含む。受光側判断部204は、受光側通信部207を介してSndIR Msgを受け取る。
「(4)他の固定機器からの同部屋ペア(固定機器)のマルチキャストIPメッセージ(以下、「FixPair Msg」と示す。)」は、他の固定機器がそれが設置されている部屋に固定機器200が設置されていることを認識した場合、他の固定機器からマルチキャストされるメッセージであって、他の固定機器の機器IDと固定機器200の機器IDとの組を含む。受光側判断部204は、受光側通信部207を介してFixPair Msgを受け取る。
「(5)他の固定機器からの同部屋ペア(移動機器)のマルチキャストIPメッセージ(以下、「MovPair Msg」と示す。)」は、他の固定機器がそれが設置されている部屋に移動機器300が存在していることを認識した場合、他の固定機器からマルチキャストされるメッセージであって、他の固定機器の機器IDと移動機器300の機器IDとの組を含む。受光側判断部204は、受光側通信部207を介してMovPair Msgを受け取る。なお、MovPair Msgに他の固定機器の機器IDと移動機器300の機器IDとの組が含められる場合、その組の中では、他の固定機器の機器IDが前に配置され、移動機器300の機器IDが後ろに配置される。例えば、他の固定機器の機器IDが“P”であり、移動機器300の機器IDが“Q”である場合、MovPair Msgは、“MovPair Msg[P,Q]”と表現される。
次に、受光側判断部204の動作を図4を用いて説明する。図4は受光側判断部204の動作の各ステップを示す第1のフローチャートである。
受光側判断部204は、受け取った情報が受光認識部202からの受光認識信号であるか否かを判断する(S1)。受光側判断部204が受け取った情報が受光認識信号であると判断した場合(S1でYes)、固定機器200の機器IDを含む、受光素子201が赤外線を受けたことを示す第1の受光メッセージを、受光側通信部207によりIPネットワーク105にマルチキャストさせる(S2)。第1の受光メッセージは、他の機器にとっては第2の受光メッセージ(RcvIR Msg)である。
なお、一般的に、ユーザが音量を変化させる操作を移動機器300(第1のリモコン106)に対して行う場合、その操作を連続的に行うので、移動機器300は、非常に高い頻度で、すなわち非常に短い時間間隔で赤外線を発する。受光側判断部204が受光認識信号を受け取った全ての場合に第1の受光メッセージをIPネットワーク105にマルチキャストさせると、IPネットワーク105が輻輳する。その問題を解消するために、受光側判断部204は、受光認識信号を受け取った全ての場合、つまり受光素子201が赤外線を受けた全ての場合、第1の受光メッセージを受光側通信部207により、IPネットワーク105にマルチキャストさせなくてもよい。換言すると、受光側判断部204は、受光側通信部207により第1の受光メッセージを一度マルチキャストさせると、その第1の受光メッセージをマルチキャストさせた時から輻輳緩和のための期間が経過するまでに受光素子201が受けた赤外線に対しては、第1の受光メッセージをマルチキャストさせなくてもよい。これにより、移動機器300が高い頻度で、すなわち非常に短い時間間隔で赤外線を発しても、IPネットワーク105は輻輳しない。輻輳緩和のための期間は、IPネットワーク105における通信データの輻輳を緩和することを考慮して定められた期間であって、例えば1秒間又は2秒間である。しかし、輻輳緩和のための期間は、実際には個々の通信ネットワークにおいて想定される通信データの輻輳の最大緩和期間を基に定められればよい。
受光側判断部204は、第1の受光メッセージ(RcvIR Msg)をマルチキャストすると(S2)、受光素子201が赤外線を受けたという情報を短期間保持するために受光タイマをONにする(S3)。
受光側判断部204は、第2の受光メッセージであるRcvIR Msgを受光側通信部207を介して受け取った場合(S4でYes)、第2の受光メッセージは他の固定機器の機器IDを含むので、他の固定機器の機器IDを受光側記憶部205に記憶させるとともに、他の固定機器の機器IDを短期間保持するためにRecタイマをONにする(S5)。
受光側判断部204は、SndIR Msgを受光側通信部207を介して受け取った場合(S6でYes)、SndIR Msgは移動機器300の機器IDを含むので、移動機器300が自機器(固定機器200)が存在している部屋に存在していることを認識するために移動機器300の機器IDを受光側記憶部205に記憶させるとともに、移動機器の機器IDを短期間保持するためにSndタイマをONにする(S7)。
受光側判断部204は、FixPair Msgを受光側通信部207を介して受け取った場合(S8でYes)、FixPair Msgに自機器(固定機器)の機器IDが含まれているか否かを判断し、自機器IDが含まれていると判断した場合(S9でYes)、FixPair Msgに含まれる他の固定機器の機器IDを、他の固定機器が自機器が存在している部屋に存在していることを示す同部屋機器のIDとして受光側記憶部205に登録し記憶させる(S10)。
例えば、図5に示すように、固定機器200の機器IDが“C”であり、他の固定機器の機器IDが“A”であって、受光側判断部204が“FixPair Msg[A,C]”を受光側通信部207を介して受け取った場合、受光側判断部204は、FixPair Msgに含まれている他の固定機器の機器IDである“A”を、他の固定機器が自機器(固定機器200)が存在している部屋に存在していることを示す同部屋機器のIDとして受光側記憶部205に記憶させる。以下の説明では再び図4を用いる。
受光側判断部204は、MovPair Msgを受光側通信部207を介して受けた場合(S11でYes)、後述する同一部屋判断処理(S14)を実行するために、MovPair Msgを受光側記憶部205に一旦記憶させる(S12)。次に、受光側判断部204は、MovPair Msgを短時間情報保持するため、作成したタイマを更新するとともに、規定の時間を経過したタイマを削除する(S13)。その後、受光側判断部204は、同一部屋判断処理(S14)を実行する。
次に、同一部屋判断処理(S14)を図6を用いて説明する。図6は、受光側判断部204が行う同一部屋判断処理の各ステップを示すフローチャートであって、受光側判断部204の動作の各ステップを示す第2のフローチャートである。
受光側判断部204は、受光認識信号を受け取った時と、第2の受光メッセージであるRcvIR Msgを受け取った時との差が想定される通信遅延期間内にあるか否かを判断する(S21)。受光認識信号を受け取った時とRcvIR Msgを受け取った時との差が想定される通信遅延期間内にあると判断した場合(S21でYes)、受光側判断部204は、固定機器200とRcvIR Msgに含まれている機器IDを有する他の固定機器とが同じ部屋に存在していると判断する。そして、受光側判断部204は、RcvIR Msgに含まれている機器IDを、受光側記憶部205に一時的に記憶させる(S22)。
なお、受光側判断部204が受光認識信号を受け取った時は受光タイマがONとなった時であり、受光側判断部204がRcvIR Msgを受け取った時はRecタイマがONとなった時である。また、受光側判断部204が受光認識信号を受け取った時は、受光素子201が赤外線を受けた時と実質上同じ時であり、受光側判断部204がRcvIR Msgを受け取った時は、受光側通信部207がRcvIR Msgを受け取った時と実施上同じ時である。
受光側判断部204は、RcvIR Msgに含まれている機器IDを受光側記憶部205に記憶させた後(S22)、自機器(固定機器200)の機器IDと、受光側記憶部205に記憶させたRcvIR Msgに含まれている機器IDとを組にし、その組を含むFixPair Msgを受光側通信部207によりマルチキャストさせる(S23)。
例えば、図7に示すように、自機器(固定機器200)の機器IDが“A”であり、他の固定機器の機器IDが“B”であって、受光認識信号を受け取った時と、機器ID“B”を含む“RcvIR Msg[B]”を受け取った時との差が想定される通信遅延期間内にある場合、受光側判断部204は以下に示す動作を実行する。すなわち、受光側判断部204は、自機器と機器ID“B”を有する他の固定機器とが同じ部屋に存在していると判断し、機器ID“B”を受光側記憶部205に記憶させる。それとともに、受光側判断部204は、受光素子201が赤外線を受けたことを示す第1の受光メッセージとして、自機器の機器ID“A”を含む“RcvIR Msg[A]”を受光側通信部207によりマルチキャストさせる。更に、受光側判断部204は、自機器の機器ID“A”と他の固定機器の機器ID“B”とを含む“FixPair Msg[A,B]”を受光側通信部207によりマルチキャストさせる。以下の説明では再び図6を用いる。
受光認識信号を受け取った時とSndIR Msgを受け取った時との差が想定される通信遅延期間内にあると判断した場合(S24でYes)、受光側判断部204は、固定機器200とSndIR Msgに含まれている機器IDを有する移動機器300とが同じ部屋に存在していると判断し、SndIR Msgに含まれている機器IDを受光側記憶部205に一時的に記憶させる(S25)。なお、受光側判断部204がSndIR Msgを受け取った時はSndタイマが実質上ONとなった時である。また、受光側判断部204がSndIR Msgを受け取った時は、受光側通信部207がSndIR Msgを受け取った時と実施上同じ時である。
そして、受光側判断部204は、自機器(固定機器200)の機器IDと、受光側記憶部205に記憶させた、SndIR Msgに含まれている機器IDとを組にし、その組を含むMovPair Msgを受光側通信部207によりマルチキャストさせる(S26)。この動作は、移動機器300が赤外線を発した場合、移動機器300が存在する部屋に設置されている固定機器の機器IDを移動機器300に確実に認識させるために行われる。
また、受光側判断部204は、SndIR Msgに含まれている機器IDとは別の機器IDが受光側記憶部205に既に記憶されていた場合、別の機器IDと、SndIR Msgに含まれている機器IDとを組にし、その組を含むFixPair Msgを受光側通信部207によりマルチキャストさせる。
例えば、図8に示すように、自機器(固定機器200)の機器IDが“D”であり、移動機器300の機器IDが“X”であって、他の固定機器の機器ID“B”が受光側記憶部205に既に記憶されている状態で、受光認識信号を受け取った時と機器ID“X”を含む“SndIR Msg[X]”を受け取った時との差が想定される通信遅延期間内にある場合、受光側判断部204は以下に示す動作を実行する。すなわち、受光側判断部204は、機器ID“X”を受光側記憶部205に記憶させるとともに、自機器の機器ID“D”を含む“RcvIR Msg[D]”を受光側通信部207によりマルチキャストさせる。また、受光側判断部204は、受光側記憶部205に既に記憶されている機器ID“B”と移動機器300の機器ID“X”との組を含む“FixPair Msg[B,X]”を受光側通信部207によりマルチキャストさせる。更に、受光側判断部204は、自機器の機器ID“D”と移動機器300の機器ID“X”との組を含む“MovPair Msg[D,X]”を受光側通信部207によりマルチキャストさせる。以下の説明では再び図6を用いる。
固定機器200が設置されている部屋から移動機器300が別の部屋に移動した場合、移動機器300の機器IDを受光側記憶部205から削除する必要がある。そこで、受光側判断部204は、MovPair Msgを受光側通信部207を介して受け取った場合(S27でYes)、MovPair Msgに含まれている固定機器の機器IDが受光側記憶部205に記憶されている自機器(固定機器200)の機器ID又は他の機器IDと一致するかどうかを判断する(S28)。受光側判断部204は、MovPair Msgに含まれている固定機器のIDが受光側記憶部205に記憶されている自機器の機器IDとも機器IDのいずれとも一致しないと判断した場合(S28でNo)、MovPair Msgに含まれている移動機器300の機器IDが受光側記憶部205に記憶されているか否かを判断する(S29)。移動機器300の機器IDが受光側記憶部205に記憶されていると判断した場合(S29でYes)、受光側判断部204は、移動機器300の機器IDを受光側記憶部205から削除する(S30)。これにより、固定機器200が設置されている部屋から移動機器300が別の部屋に移動した場合、固定機器200は、自身が設置されている部屋には移動機器300は既に存在せず、移動機器300が別の部屋に移動したことを認識することができる。
例えば、図9に示すように、自機器(固定機器200)の機器IDが“E”であり、他の固定機器の機器IDが“D”であり、移動機器300の機器IDが“Z”であって、機器ID“D”及び機器ID“Z”が受光側記憶部205に既に記憶されている状態で、“MovPair Msg[A,Z]”を受け取った場合、受光側判断部204は以下に示す動作を実行する。すなわち、“MovPair Msg[A,Z]”に含まれる他の固定機器の機器ID“A”は自機器の機器IDでも受光側記憶部205に記憶されている他の機器の機器IDでもなく、“MovPair Msg[A,Z]”に含まれる移動機器300の機器ID“Z”が受光側記憶部205に記憶されているので、受光側判断部204は、移動機器300が自機器が設置されている部屋から別の部屋に移動したと判断し、受光側記憶部205から移動機器300の機器ID“Z”を削除する。
なお、受光側判断部204は、MovPair Msgを受け取った直後に、他の固定機器から自機器(固定機器200)の機器IDを含むFixPair Msgを受け取ることがあるので、MovPair Msgを受け取って直ぐにステップS27、ステップS28、ステップS29、及びステップS30を実行するのではなく、MovPair Msgを受け取ってから判断待機期間が経過した後に、ステップS27、ステップS28、ステップS29、及びステップS30を実行する。判断待機期間は、IPネットワーク105における通信データの遅延を考慮して定められた期間であって、例えば1秒間又は2秒間である。しかし、判断待機期間は、実際には個々の通信ネットワークにおける通信の最大遅延期間を基に定められればよい。
次に、移動機器300の発光側判断部303が行う処理の詳細を図10等を用いて説明する。図10は発光側判断部303の動作の各ステップを示すフローチャートである。
発光側判断部303が受け取る情報は、発光部302からの発光認識信号、並びに、発光側通信部306からの(2)RcvIR Msg、(3)SndIR Msg、(4)FixPair Msg、及び(5)MovPair Msgである。
発光側判断部303は、発光素子301が赤外線を発したことを認識した結果である発光認識信号を発光部302から受け取った場合(S31でYes)、発光側記憶部304に記憶されている全ての機器IDを削除する(S32)。これは、移動機器300は自身が部屋を移動したという認識を持つことができず、赤外線を発する度に移動機器300が存在する部屋に設置されている固定機器の機器IDを初期化する必要があるためである。そして、発光側判断部303は、移動機器300の機器IDを含むSndIR Msgを発光側通信部306によりマルチキャストさせ(S33)、発光タイマをONにする(S34)。
例えば、図11に示すように、自機器(移動機器300)の機器IDが“Y”であり、機器ID“B”及び機器ID“C”が発光側記憶部304に既に記憶されている状態で発光認識信号を受け取った場合、発光側判断部303は、発光側記憶部304から機器ID“B”及び機器ID“C”を削除する。また、発光側判断部303は、自機器の機器ID“Y”を含む“SndIR Msg[Y]”を発光側通信部306によりマルチキャストさせる。以下の説明では再び図10を用いる。
発光側判断部303は、RcvIR Msgを発光側通信部306を介して受け取った場合(S35でYes)、RcvIR Msgは他の固定機器の機器IDを含むので、他の固定機器の機器IDを発光側記憶部304に記憶させるとともに、他の固定機器の機器IDを短期間保持するためにRecタイマをONにする(S36)。
発光側判断部303は、図12に示すようにSndIR Msgを発光側通信部306を介して受け取っても(S37でYes)、何も実行しない。発光側判断部303は、SndIR Msgを受け取らなくても(S37でNo)、何も実行しない。それは、発光素子301を有する移動機器300は他の移動機器に関するメッセージを処理する必要が無いからである。
発光側判断部303は、FixPair Msgを発光側通信部306を介して受け取っても(S38でYes)、FixPair Msgを受け取らなくても(S38でNo)、何も実行しない。
発光側判断部303は、図13に示すようにMovPair Msgを発光側通信部306を介して受け取っても(S39でYes)、何も実行しない。発光側判断部303は、MovPair Msgを受け取らなくても(S39でNo)、何も実行しない。
次に、発光側判断部303は全てのタイマを更新する(S40)。
その後、発光側判断部303は、発光認識信号を受け取った時とRcvIR Msgを受け取った時との差が想定される通信遅延期間内にあるか否かを判断する(S41)。受光認識信号を受け取った時とRcvIR Msgを受け取った時との差が想定される通信遅延期間内にあると判断した場合(S41でYes)、発光側判断部303は、自機器(移動機器300)とRcvIR Msgに含まれている機器IDを有する他の固定機器とが同じ部屋に存在していると判断し、RcvIR Msgに含まれている機器IDを、発光側記憶部304に一時的に記憶させる(S42)。
なお、発光側判断部303が発光認識信号を受け取った時は受光タイマがONとなった時であり、発光側判断部303がRcvIR Msgを受け取った時はRecタイマがONとなった時である。また、発光側判断部303が発光認識信号を受け取った時は、発光素子301が赤外線を発した時と実質上同じ時であり、発光側判断部303がRcvIR Msgを受け取った時は、発光側通信部306がRcvIR Msgを受け取った時と実施上同じ時である。
例えば、図14に示すように、自機器(移動機器300)の機器IDが“Y”であり、機器ID“B”及び機器ID“C”が発光側記憶部304に既に記憶されている状態で、発光認識信号を受け取った時と“RcvIR Msg[D]”を受け取った時との差が想定される通信遅延期間内にあると判断した場合、発光側判断部303は以下に示す動作を実行する。すなわち、発光側判断部303は、発光側記憶部304から機器ID“B”及び機器ID“C”を削除するとともに、“RcvIR Msg[D]”に含まれている機器ID“D”を発光側記憶部304に記憶させる。また、発光側判断部303は、自機器の機器ID“Y”を含む“SndIR Msg[Y]”を発光側通信部306によりマルチキャストさせる。
上述したように、移動機器300が赤外線を発することにより、それを契機として、固定機器200及び移動機器300は、自身が存在する部屋に存在する機器を認識することができる。これにより、ユーザが固定機器200を使用するとき、固定機器200が設置されている部屋に設置されている他の機器を、固定機器200が設置されている部屋とは別の部屋に設置されている機器と区別して表示することが可能となり、ユーザに自然な操作感を与えることができる。同様に、ユーザが移動機器300を使用するとき、移動機器300が存在する部屋に設置されている他の機器を、移動機器300が存在する部屋とは別の部屋に設置されている機器と区別して表示することが可能となり、ユーザに自然な操作感を与えることができる。
そこで次に、固定機器200が設置されている部屋に設置されている他の機器を、固定機器200が設置されている部屋とは別の部屋に設置されている機器と区別して表示するとともに、移動機器300が存在する部屋に設置されている他の機器を、移動機器300が存在する部屋とは別の部屋に設置されている機器と区別して表示するUIを、図15を用いて説明する。
図15はUIの例を示す図である。図15(A)は図1における第1のテレビ101のUIの例を示しており、図15(A)では、選択可能なサーバの一番手として第1のテレビ101が設置されている部屋に設置されている第1のレコーダ103が大きく表示されている。図15(A)により示されるUIを見ることにより、ユーザは第1のテレビ101と第1のレコーダ103とが同じ部屋に設置されていることを直ぐに認識することができる。すなわち、図15(A)により示されるUIは、ユーザに自然な操作感を与えることができる。
図15(B)は図1における第1のリモコン106のUIの例を示す。第1のリモコン106はDMCであり、DMSであるサーバとDMRである表示機器を指定することができるようにUIは構成されている。サーバについては、図15(A)と同様に、第1のリモコン106が存在する部屋に設置されている第1のレコーダ103が大きく表示されている。表示機器については、第1のリモコン106が存在する部屋に設置されている第1のテレビ101が選択可能な一番手として大きく表示されており、ユーザが別の表示機器を選択する場合、「その他」のボタンを押して別の表示機器を指定させるようにUIは構成されている。それは、ユーザは、通常、第1のリモコン106が存在する部屋に設置されている表示機器にコンテンツを表示させ、第1のリモコン106が存在しない部屋に設置されている表示機器にコンテンツを表示させることは稀であるからである。
図15(B)により示されるUIを見ることにより、ユーザは、第1のリモコン106と第1のテレビ101及び第1のレコーダ103とが同じ部屋に存在していることを直ぐに認識することができる。すなわち、図15(B)により示されるUIは、ユーザに自然な操作感を与えることができる。
このように一つの固定機器の使用に際し、別の固定機器を併用する場合、それら二つの固定機器が同じ部分空間に存在する機器として記憶部に記憶されているとき、それら二つの固定機器を記憶部に記憶されている固定機器の中から選択することにより、ユーザに自然な操作感を与えることができる。
なお、図15はUIの一例であって、UIは図15に示すものに限定されない。UIは、各機器が、その機器が存在する部屋に他の機器が存在するか否かを区別して表示することができればよい。
上述したように、固定機器200の受光側判断部204は、受光認識信号を受け取った時とRcvIR Msgを受け取った時との差が想定される通信遅延期間内にあると判断した場合、固定機器200とRcvIR Msgに含まれている機器IDを有する他の固定機器とが同じ部屋に存在していると判断する。これにより、固定機器200は、ユーザに初期設定を行わせることなく、移動機器300が発する赤外線を受けた場合にそれを契機として、自身が存在する部屋に存在する他の機器を認識することができる。固定機器200は、その認識により、固定機器200が設置されている部屋に存在する他の機器をそれ以外の機器と区別して表示することができ、その表示によりユーザに自然な操作感を与えることができる。
また、移動機器300の発光側判断部303は、発光認識信号を受け取った時とRcvIR Msgを受け取った時との差が想定される通信遅延期間内にあると判断した場合、移動機器300とRcvIR Msgに含まれている機器IDを有する他の固定機器とが同じ部屋に存在していると判断する。これにより、移動機器300は、自身が存在する部屋に存在する固定機器を認識することができる。移動機器300は、その認識により、移動機器300が存在する部屋に存在する固定機器をそれ以外の機器と区別して表示することができ、その表示によりユーザに自然な操作感を与えることができる。
なお、上述した実施の形態1では、固定機器200が発光メッセージ及び他の固定機器からの受光メッセージを受信したかどうかを監視し、移動機器300が受光メッセージを受信したかどうかを監視する。しかしながら、IPネットワーク105に監視装置を接続し、その監視装置が、固定機器200が発光メッセージ及び受光メッセージを受信したかどうかを監視するとともに、移動機器300が受光メッセージを受信したかどうかを監視してもよい。要するに、固定機器200が発光メッセージ及び受光メッセージを受信したかどうかを監視するとともに、移動機器300が受光メッセージを受信したかどうかを監視する機能(監視機能)は、宅内ネットワークシステムに設けられていればよい。
同様に、実施の形態1では、固定機器200は固定機器200が設置されている部屋に存在する機器の機器IDを記憶し、移動機器300は移動機器300が存在する部屋に存在する機器の機器IDを記憶する。しかしながら、それらの機器IDは、IPネットワーク105に接続されているテーブルに記録されてもよい。要するに、固定機器200が設置されている部屋に存在する機器の機器IDと、移動機器300が存在する部屋に存在する機器の機器IDとは、宅内ネットワークシステムに設けられているテーブル等の記憶手段に区別されて記録されればよい。
また、上述した実施の形態1では、コンテンツを表示する機器として第1のテレビ101及び第2のテレビ102が用いられている。しかしながら、コンテンツを表示する機器は、通信ネットワークからコンテンツを受信して表示する機器であれば、パーソナルコンピュータ、セットトップボックス、デジタルメディアプレイヤ、又は、ネットワーク機能付ディスクプレイヤ等であってもよい。また、実施の形態1の第1のレコーダ103及び第2のレコーダ104は、ネットワークにコンテンツを送信するものであれば、ネットワークディスク、記憶装置付オーディオ装置、パーソナルコンピュータ、又はAVサーバ等に置き換えられてもよい。
また、宅内のネットワークシステムは、以下のように表現されてもよい。すなわち、ネットワークシステムは、移動可能な移動機器と、固定して設置される固定機器とを備える。前記移動機器は、光を発する発光素子と、前記発光素子が光を発した場合、前記移動機器の識別子を含む、光を発したことを示す発光メッセージを通信ネットワークにマルチキャストする発光側送信部と、前記固定機器の識別子を含む、前記固定機器が光を受けたことを示す第1の受光メッセージを前記通信ネットワークを介して受信するとともに、他の機器の識別子を含む、前記他の機器が光を受けたことを示す第2の受光メッセージを前記通信ネットワークを介して受信する発光側受信部と、前記発光素子が光を発した時と、前記発光側受信部が前記第1の受光メッセージを受信した時との差が想定される通信遅延期間内にある場合、前記固定機器の識別子を保持し、前記発光素子が光を発した時と、前記発光側受信部が前記第2の受光メッセージを受信した時との差が前記想定される通信遅延期間内にある場合、前記他の機器の識別子を保持する発光側識別子保持部とを有し、前記発光側識別子保持部は、前記発光素子が光を発した場合、保持している識別子を削除する。前記固定機器は、光を受ける受光素子と、前記受光素子が光を受けた場合、前記第1の受光メッセージと、前記移動機器の識別子と前記固定機器の識別子とを含む第1のペアメッセージとを前記通信ネットワークにマルチキャストする受光側送信部と、前記発光メッセージと、前記第2の受光メッセージと、前記移動機器の識別子と前記他の機器の識別子とを含む第2のペアメッセージとを前記通信ネットワークを介して受信する受光側受信部と、前記受光側受信部が前記発光メッセージを受信した場合、前記第1の通信機器の識別子を保持し、前記受光素子が光を受けた時と前記受光側受信部が前記第2の受光メッセージを受信した時との差が前記想定される通信遅延期間内にある場合、前記他の機器の識別子を保持する受光側識別子保持部とを有し、前記受光側識別子保持部は、前記受光側受信部が前記第2のペアメッセージを受信した場合、前記他の機器の識別子を保持しておらず、かつ、前記第1の通信機器の識別子を保持しているとき、保持している前記第1の通信機器の識別子を削除する。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2の宅内ネットワークシステムを図16を用いて説明する。図16は、実施の形態2の宅内ネットワークシステムの構成図である。
実施の形態2の宅内ネットワークシステムは、図16に示すように、第1のテレビ101と、第2のテレビ102と、第1のレコーダ103と、第2のレコーダ104と、IPネットワーク105と、第2のリモコン406とにより構成されている。部屋Aには、第1のテレビ101、第1のレコーダ103、及び第2のリモコン406が存在し、部屋Bには、第2のテレビ102及び第2のレコーダ104が存在する。
実施の形態1の宅内ネットワークシステムは第1のリモコン106を有するが、実施の形態2の宅内ネットワークシステムは第1のリモコン106ではなく第2のリモコン406を有する。その点が実施の形態1と実施の形態2との相違点である。
第2のリモコン406は、通信機能を有しておらず、そのためIPネットワーク105に接続されていない。しかしながら、第2のリモコン406は、赤外線を発して第1のテレビ101、第2のテレビ102、第1のレコーダ103、及び第2のレコーダ104のうちの少なくともいずれか一つを制御する機能を有する。第2のリモコン406が赤外線を発した後の固定機器200の動作は実施の形態1において説明した動作と同じである。すなわち、固定機器200は、第2のリモコン406が赤外線を発すると、受光認識信号を受け取った時と、第2の受光メッセージであるRcvIR Msgを受け取った時との差が想定される通信遅延期間内にあるか否かを判断する。そして、受光認識信号を受け取った時とRcvIR Msgを受け取った時との差が想定される通信遅延期間内にあると判断した場合、固定機器200は、固定機器200とRcvIR Msgに含まれている機器IDを有する他の固定機器とが同じ部屋に存在していると判断する。
なお、第2のリモコン406は、単に適当な間隔で赤外線を発する機器に置き換えられてもよい。すなわち、第2のリモコン406は、適当な間隔で赤外線を発するペンダント(ビーコン機器)であってもよい。ユーザがそのペンダント(ビーコン機器)を首からぶら下げて宅内を歩き回ると、IPネットワーク105に接続されている機器はその機器が存在する部屋に存在する他の機器を認識することができる。
第2のリモコン406及びペンダント(ビーコン機器)は、IP接続されないので、小型、安価に製造することが可能である。
なお、固定機器200は、本発明の通信機器の一例である。また、受光側通信部207は、本発明の通信機器の送信部及び受信部の一例である。また、赤外線は、本発明の通信機器、関連機器特定方法、及びネットワークシステムにおいて記載されている光の一例である。
また、固定機器200は、固定機器200と他の固定機器とが同じ部屋に存在しているか否かを判断する処理を、1日に1回又は1か月に1回等の所定の間隔で行ってもよい。同様に、移動機器300も、移動機器300と他の機器とが同じ部屋に存在しているか否かを判断する処理を半日に1回又は1日に1回等の所定の間隔で行ってもよい。なぜなら、固定機器は一度設置されると、長くその位置に設置されるので、上述した判断を一度行うと、その判断結果を長く利用することができるからである。また、移動機器も、同じ部屋に数時間は位置することが多く、上述した判断を一度行うと、その判断結果を長く利用することができるからである。