JP5321042B2 - 電気ボイラ - Google Patents

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Description

本発明は、電気ボイラに関するものである。
従来、貫流式の電気ボイラとして、下記特許文献1に開示されるものが知られている。この種の電気ボイラでは、各水管に設けられる電気ヒータは、U字形に曲げたシーズヒータとされており、オンかオフの二位置で制御されている。
特開昭61−134503号公報
従来の電気ボイラでは、電気ヒータがオンかオフの二位置で制御されるだけなので、蒸気の利用負荷の変動に柔軟に対応することができない。また、蒸気の利用負荷が小さい場合、電気ヒータの発停が多くなり、電気接点が消耗しやすい。仮にこれを防止しようとして、蒸気圧の変動幅を広くしたのでは、蒸気圧が安定しない。また、蒸気の利用負荷が小さい場合に、複数の水管の内、一部の水管の電気ヒータだけを停止させるのでは、すべての水管が上昇管とならず、貫流ボイラといえなくなる。
しかも、蒸気の利用負荷が小さい場合に、複数の水管の内、一部の水管の電気ヒータだけを停止させるのでは、電気ヒータへの通電の有無により水管内の水の沸騰状態が異なる。具体的には、電気ヒータが停止することで水管内の水の加熱を図られない水管(下降管)は、電気ヒータが動作することで水管内の水の加熱を図られる水管(上昇管)に比べて水位が低くなる。従って、水位制御に不都合を生じるし、上昇管の電気ヒータが停止した場合、前記水位差が戻ろうとして水面が揺れ、この点からも水位制御に不都合を生じる。
本発明が解決しようとする課題は、蒸気の利用負荷に応じて蒸発量を柔軟に変えることができる電気ボイラを提供する点にある。また、電気ヒータを3位置以上で制御することで、電気ヒータやこれを発停させるリレーなどの寿命を向上させると共に、蒸気圧や水位の調整を安定して行うことができる貫流式電気ボイラを提供することを課題とする。
本発明は、前記課題を解決するためになされてもので、請求項1に記載の発明は、複数の水管のそれぞれに、電気ヒータを備え、この各電気ヒータは、それぞれ複数のヒータエレメントを備え、前記前記電気ヒータにおける前記複数のヒータエレメントは、複数の前記ヒータエレメントごとに、複数のヒータエレメント群に分けられて、このヒータエレメント群ごとに三相交流が給電可能とされ、前記各電気ヒータは、前記ヒータエレメント群を一対備え、前記各ヒータエレメント群は、デルタ結線された3つの前記ヒータエレメントから構成され、前記各電気ヒータの前記各ヒータエレメント群への給電の有無は、前記各電気ヒータの前記一対のヒータエレメント群の片方同士ともう片方同士とに分けて切り替えられることを特徴とする電気ボイラである。
請求項1に記載の発明によれば、各電気ヒータは、少なくとも二つのヒータエレメント群を備え、各ヒータエレメント群が個別にオンオフ制御される。これにより、蒸気の利用負荷に応じて蒸発量を柔軟に変えることができる。また、電気ヒータやこれを発停させるリレーなどの寿命を向上させることもできる。
また、請求項1に記載の発明によれば、全ての管において、各水管内の水は同様に加熱されるので、複数の水管が上昇管と下降管に分かれることがなく、簡易な構成で3位置制御の電気ボイラを実現することができる。また、蒸気圧や水位の調整も安定して行うことができる。
請求項2に記載の発明は、上下に離隔して配置される上部管寄せおよび下部管寄せと、前記下部管寄せから上方へ延出して設けられる複数の水管と、前記各水管の周側壁上部から分岐してさらに上方へ延出すると共に、その上端部が前記上部管寄せに接触される複数の上昇管と、前記各水管の上端部から下方へ差し込まれて前記各水管の上端部に保持される複数の電気ヒータを備え、前記各電気ヒータは、6つの前記ヒータエレメントの各鞘管が、共通のフランジに取り付けられて構成され、前記各電気ヒータの一対のヒータエレメント群の内、片方のヒータエレメント群に通電される状態、両方のヒータエレメント群に通電される状態、いずれかのヒータエレメント群へも通電されない状態の三位置で、前記各水管内の加熱量が制御されることを特徴とする請求項1に記載の電気ボイラである。
請求項2に記載の発明によれば、複数の水管が上昇管と下降管に分かれることがなく、簡易な構成で3位置制御の電気ボイラを実現することができる。また、蒸気圧や水位の調整も安定して行うことができる。
請求項3記載の発明は、前記各ヒータエレメントは、絶縁性の芯材に電熱線が巻き付けられた発熱コイルと、この発熱コイルが収容される円筒状の鞘管と、この鞘管と前記発熱コイルとの隙間に充填される絶縁粉末と、前記電熱線の両端に接続され前記鞘管の開口部から水密状態に導出される一対の電極を備え、前記各電気ヒータは、前記各ヒータエレメントの前記各鞘管が共通のフランジに取り付けられて構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気ボイラである。
請求項3に記載の発明によれば、発熱コイルは、絶縁性の芯材に電熱線を巻き付けて構成され鞘管に収容される。従って、鞘管と電熱線との距離を一定とでき、精度の高いヒータエレメントを構成できる。これにより、ワット密度の高いヒータエレメントを、コンパクトに構成することができる。
請求項4に記載の発明は、一または複数の水管それぞれに、電気ヒータを備え、この各電気ヒータは、それぞれ複数のヒータエレメントを備え、前記各電気ヒータにおける前記複数のヒータエレメントは、一または複数の前記ヒータエレメントごとに、一対のヒータエレメント群に分けられて、このヒータエレメント群ごとに三相交流が給電可能とされ、前記各電気ヒータにおける前記一対のヒータエレメント群の内の一方のヒータエレメント群は、前記三相交流の各相の内、一つの共通相と残りの各相の内一方の相との間で、それぞれ一つまたは複数の前記ヒータエレメントへ給電可能とされると共に、前記一対のヒータエレメント群の内の他方のヒータエレメント群は、前記共通相と前記残りの各相の内の他方の相との間で、それぞれ一つまたは複数の前記ヒータエレメントへ給電可能とされ、前記残りの各相の内の一方の相と前記共通相とに接続された前記ヒータエレメントへの給電と、前記残りの各相の内の他方の相と前記共通相とに接続された前記ヒータエレメントへの給電とが、個別に切替可能とされたことを特徴とする電気ボイラである。
請求項4に記載に発明によれば、たとえば、R相、S相およびT相の三相交流において、S相を共通相として、R相とS相との間で二つ(または一つ)のヒータエレメントへ給電可能とし、T相とS相との間で残り一つ(または二つ)のヒータエレメントへ給電可能とし、それぞれへの給電を個別にオンオフ制御することができる。このようにして、より細かな発熱量の制御が可能となる。
請求項5に記載の発明は、前記各電気ヒータは、3の倍数のヒータエレメントを備えることを特徴とする請求項4に記載の電気ボイラである。
請求項5に記載の発明によれば、3の倍数のヒータエレメントを備えることで、三相交流との相性がよい。
さらに、請求項6に記載の発明は、前記各ヒータエレメントは、絶縁性の芯材に電熱線が巻き付けられた発熱コイルと、この発熱コイルが収容される円筒状の鞘管と、この鞘管と前記発熱コイルとの隙間に充填される絶縁粉末と、前記電熱線の両端に接続され前記鞘管の開口部から水密状態に導出される一対の電極とを備え、前記各電気ヒータは、3の倍数の且つ6以上の前記ヒータエレメントを備えると共に、これらヒータエレメントの前記各鞘管が共通のフランジに取り付けられて構成されることを特徴とする請求項4又は5に記載の電気ボイラである。
請求項6に記載の発明によれば、発熱コイルは、絶縁性の芯材に電熱線を巻き付けて構成され鞘管に収容される。従って、鞘管と電熱線との距離を一定とでき、精度の高いヒータエレメントを構成できる。これにより、ワット密度の高いヒータエレメントを、コンパクトに構成することができる。
本発明の電気ボイラによれば、貫流ボイラでありながら、蒸気の利用負荷に応じて蒸発量を柔軟に変えることができる。また、電気ヒータを3位置以上で制御することで、電気ヒータやこれを発停させるリレーなどの寿命を向上させることができる。さらに、蒸気圧や水位の調整を安定して行うことも可能となる。
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1および図2は、本発明の電気ボイラ1の一実施例を示す概略図であり、図1は正面図、図2は左側面図であり、それぞれ一部を断面にして示している。
本実施例の電気ボイラ1は、蒸気ボイラとして構成される。本実施例の電気ボイラ1は、上部管寄せ2と下部管寄せ3との間を、一または複数(図示例では六つ)の水管4および上昇管5で接続して構成される缶体6を備える。
上部管寄せ2と下部管寄せ3とは、それぞれ横向きの中空円筒状に形成されており、その両端面は閉塞されている。上部管寄せ2と下部管寄せ3とは、その軸線を左右方向へ沿って配置され、上下に離隔して配置される。この際、上部管寄せ2は、下部管寄せ3に対し、後方へ設定距離だけ離隔して配置される(図2)。
各水管4は、中空円筒状に形成されており、その軸線を上下方向へ沿って配置される。各水管4は、左右に等間隔で配置され、下端部が下部管寄せ3に接続される。その際、下部管寄せ3の周側壁上部に、各水管4の下端部が接続される。このようにして、各水管4は、下部管寄せ3から上方へ延出して設けられる。本実施例では、各水管4は、上部管寄せ2と下部管寄せ3との間の中央部まで延出して設けられる。
各上昇管5は、下端部が略四分の一の円弧状に湾曲されたパイプから構成される。そして、各上昇管5は、下端部が各水管4の周側壁上方後部に接続される一方、上端部が上部管寄せ2の周側壁下部に接続される。このようにして、各上昇管5は、各水管4の周側壁上部から後方へ延出した後、上方へ延出して上部管寄せ2に接続される。
各水管4には、その上端部から電気ヒータ7が下方へ差し込まれて、着脱可能に設けられる。各電気ヒータ7は、複数(本実施例では六つ)のヒータエレメント8,8,…を備える。各ヒータエレメント8は、同一の形状および大きさとするのがよく、本実施例では丸棒状とされる。
図3は、電気ヒータ7のヒータエレメント8の一例を示す概略断面図である。本実施例のヒータエレメント8は、セラミックなどの絶縁性の芯材9に、ニクロム線などの電熱線10が巻き付けられた発熱コイル11を備える。発熱コイル11は、より具体的には、細長い円筒状の絶縁性の芯材9の外周面に、電熱線10がコイル状に巻き付けられて構成される。
発熱コイル11は、ステンレス鋼などの円筒状の鞘管12内に収容される。鞘管12は、一端部が閉塞され他端部が開口する円筒状に形成されている。鞘管12と発熱コイル11との隙間には、酸化マグネシウム(MgO)などの絶縁粉末13が充填される。鞘管12は、発熱コイル11および絶縁粉末13が収容された状態で、絞られて縮径されるのが好ましい。これにより、絶縁粉末13の充填領域の圧密化を図り、ワット密度の向上を図ることができる。
鞘管12の開口部には、一対の電極線14,14が配置されており、各電極線14の端部が、電熱線10の各端部に接続される。この際、コイル状の電熱線10の各端部に、芯材9の中空穴を介して電極線14を接続することができる。鞘管12は、その開口部から各電極線14を導出した状態で、開口部が封止材15により閉塞される。このようにして、一対の電極線14,14を介して、電熱線10に電力が供給可能とされる。
このような構成のヒータエレメント8が複数本まとめられて、図1および図2に示すように電気ヒータ7が構成される。具体的には、電気ヒータ7は、段付きのフランジ16を備え、このフランジ16に各鞘管12の上端部が通されて固定される。本実施例では、六本のヒータエレメント8が、共通のフランジ16にその周方向に等間隔に配置されて、各鞘管12が固定される。フランジ16は、下方の小径部17が水管4の上部開口への装着部とされる一方、上方の大径部18が水管4の上端面に載せられて取り付けられる。このような構成の電気ヒータ7は、各ヒータエレメント8の内、電熱線10がコイル状に巻かれた部分が発熱部とされる。
下部管寄せ3の周側壁下部には、45度エルボ状の短管19が設けられることで、排水口20が形成されている(図1)。この排水口20には、排水管(図示省略)が接続される。また、下部管寄せ3には、給水管(図示省略)が接続され、給水ポンプ(図示省略)を介して水(通常は軟水が用いられる)が供給可能とされる。
電気ボイラ1は、さらに電極式水位検出器21を備える。この電極式水位検出器21は、図1に示すように、上部管寄せ2と下部管寄せ3とに連通して設けられる水位検出筒22と、これに差し込まれる複数(図示例では三本)の電極棒23〜25とを備える。
水位検出筒22は、導電性材料により形成された中空容器であり、上部連通管26を介して上部管寄せ2に接続される一方、下部連通管27を介して下部管寄せ3に接続される。その際、上部連通管26は、水位検出筒22の上部と、上部管寄せ2の周側壁上部とを接続する。また、下部連通管27は、水位検出筒22の下部と、下部管寄せ3の周側壁とを接続する。
水位検出筒22には、長さの異なる複数の電極棒23〜25が、その下端部の高さ位置を互いに異ならせて、挿入され保持される。本実施例では、給水停止電極棒23、給水開始電極棒24、および低水位検出電極棒25が、順に下端部の高さ位置を低くして、水位検出筒22内に挿入されている。各電極棒23〜25は、導電性材料により形成された細長い棒材であり、その上部が絶縁性材料のガイシを介して、水位検出筒22の上壁に保持される。
そして、水位検出筒22を共通電極としつつ、各電極棒23〜25が制御器(図示省略)に接続される。各電極棒23〜25は、その下端部が水に浸かれば、水位検出筒22との間で電気的な導通が確保される。従って、制御器は、各電極棒23〜25に流れる電流の有無によって、各電極棒23〜25の下端部に水があるか否かを検出する。
各電極棒23〜25による水位検出の有無に基づき、缶体6内の水位は、制御器により調整される。具体的には、制御器は、給水開始電極棒24が水を検出しなくなると、給水ポンプを作動させる一方、給水停止電極棒23が水を検出すると、給水ポンプを停止させる。これにより、缶体6内の水位は、給水開始電極棒24の下端部と、給水停止電極棒23の下端部との範囲に維持される。また、制御器は、電気ボイラ1の運転中、低水位検出電極棒25により、水位が所定以下か否かを監視する。万一、低水位検出電極棒25が水を所定時間検出しなければ、各水管4を過熱するおそれがあるとして、その旨の警報を出すと共に、各電気ヒータ7への給電を遮断する。
図1に示すように、上部管寄せ2の周側壁上部からは、主蒸気弁28を介して蒸気が導出可能とされる。さらに、上部管寄せ2の周側壁上部には、安全弁29および安全用圧力スイッチ30が設けられると共に、制御用圧力スイッチとして、低圧側圧力スイッチ31と高圧側圧力スイッチ32とが設けられる。
安全弁29は、缶体6内の圧力が所定値を超えると、自動的に開弁して蒸気を外部へ逃し、缶内圧力が過度に上昇するのを防止する。安全用圧力スイッチ30は、缶体6内の圧力が設定以上に上昇した場合には、電気ヒータ7への給電を遮断する圧力スイッチである。
また、低圧側圧力スイッチ31と高圧側圧力スイッチ32とは、それぞれ缶体6内の圧力に基づき各電気ヒータ7のヒータエレメント8への通電の有無を切り替える圧力スイッチである。具体的には、各圧力スイッチ31,32は、それぞれ、設定圧力とディファレンシャルとが設定されて使用される。そして、缶体6内が設定圧力になると、所定のヒータエレメント8への通電を遮断する一方、前記設定圧力からディファレンシャル分だけ圧力が低下すると、前記所定のヒータエレメント8への通電を再開する。
図4は、図1の電気ボイラ1の各電気ヒータ7の各ヒータエレメント8への給電構造を示す概略配線図である。前述したように、各水管4には、それぞれ電気ヒータ7が設けられ、各電気ヒータ7は、複数のヒータエレメント8を備える。そして、各電気ヒータ7におけるヒータエレメント8は、一または複数のヒータエレメント8ごとに複数のグループ(X,Y)に分けられる。このグループを、ヒータエレメント群と呼ぶことにする。
各電気ヒータ7に設けるヒータエレメント8の数、各電気ヒータ7に設けるヒータエレメント群の数、および各ヒータエレメント群を構成するヒータエレメント8の数は、適宜に設定される。但し、これらの数は、各水管4が同一の構成の場合、各水管4において互いに数を合わせた同一の構成とするのがよい。また、各電気ヒータ7に三相交流で給電する場合、各電気ヒータ7は、3の倍数のヒータエレメント8を備えるのが好ましい。特に、3の倍数の且つ6以上のヒータエレメント8を備え、各ヒータエレメント群X,Yは、デルタ結線した三つのヒータエレメント8,8,8から構成するのが簡易である。
各電気ヒータ7は、ヒータエレメント群X,Yごとに給電可能とされる。この際、各電気ヒータ7における各ヒータエレメント群X,Yへの給電の有無を、個別に切替可能とされる。各電気ヒータ7が一対のヒータエレメント群X,Yを有する場合、各ヒータエレメント群X,Yへの給電の有無は、各電気ヒータ7の一対のヒータエレメント群の片方同士X,X,…ともう片方同士Y,Y,…とに分けて切り替えるのが好ましい。
本実施例では、各電気ヒータ7は、それぞれ六つのヒータエレメント8,8,…を備え、この六つのヒータエレメント8,8,…は、二つのヒータエレメント群X,Yに分けられる。そして、各ヒータエレメント群X,Yは、三つのヒータエレメント8,8,8から構成される。この際、各ヒータエレメント群X,Yにおいて、三つのヒータエレメント8,8,8は、図4に示すようにデルタ結線するのが簡易である。そして、各水管4における一対のヒータエレメント群X,Yの内、片方のヒータエレメント群同士X,X,…と、もう片方のヒータエレメント群同士Y,Y,…は、それぞれ、給電の有無がすべての水管4,4,…で一括して制御される。
具体的には、各水管4の一対のヒータエレメント群X,Yの内、片方のヒータエレメント群X,X,…への給電は、第一リレー33を介して、統一的にオンオフ制御される。また、同様に、各水管4の一対のヒータエレメント群X,Yの内、もう片方のヒータエレメント群Y,Y,…への給電は、第二リレー34を介して、統一的にオンオフ制御される。各リレー33,34を介して、各ヒータエレメント群X,Yへは、三相交流が給電可能とされる。
第一リレー33は、低圧側圧力スイッチ31により制御され、第二リレー34は、高圧側圧力スイッチ32により制御される。各圧力スイッチ31,32の設定圧力およびディファレンシャルは、適宜に設定される。この際、低圧側圧力スイッチ31の設定圧力は、高圧側圧力スイッチ32の設定圧力と同一でもよいが、通常はそれよりも低く設定される。
典型的には、下限圧力(低圧側圧力スイッチ31の設定圧力)未満では、全てのヒータエレメント8に通電され、その下限圧力以上になると、半分のヒータエレメント8にのみ通電され、上限圧力(高圧側圧力スイッチ32の設定圧力)以上になると、全てのヒータエレメント8への通電が停止される。つまり、各電気ヒータ7の一対のヒータエレメント群X,Yの内、両方のヒータエレメント群X,Yに通電される状態、片方のヒータエレメント群Yにのみ通電される状態、およびいずれのヒータエレメント群X,Yへも通電されない状態の三位置で、各水管4内の加熱量が制御される。
本実施例の電気ボイラ1によれば、各水管4に設けられる各電気ヒータ7は、少なくとも二つのヒータエレメント群X,Yを備え、各ヒータエレメント群X,Yが個別にオンオフ制御される。しかも、そのオンオフ制御は、各ヒータエレメント群X,Yへの給電の有無を切り替えるリレー33,34を、上部管寄せ2に設けた圧力スイッチ31,32で切り替えるだけで行われる。そして、各圧力スイッチ31,32における設定圧力およびディファレンシャルの設定を変えることで、様々な利用が可能となる。このようにして、蒸気の利用負荷に応じて蒸発量を柔軟に変えることができる。
また、電気ヒータ7やこれを発停させるリレー33,34などの寿命を向上させることもできる。さらに、本実施例の電気ボイラ1によれば、複数の水管4が上昇管と下降管とに分かれることがなく、簡易な構成で3位置制御の電気式貫流ボイラを実現することができる。しかも、缶体6内の水は、すべての水管4において均等に加熱されるので、水管4同士で水位や濃縮度に差が生じることもない。
ところで、缶体6内の水は、濃縮するので、燃焼時間に応じて適宜排水(ブローと呼ばれる)する必要があるが、このブローを行うまでの運転時間は、発熱量に応じて変更される。たとえば、本実施例では一対のヒータエレメント群X,Yの内、蒸気の低負荷時には一方のみに通電され、高負荷時には双方に通電されるので、低負荷時には高負荷時の半分の時間で積算するのがよい。
図5は、図4の変形例を示す図である。この変形例では、各水管4の各電気ヒータ7は、三つのヒータエレメント8,8,8を備える。そして、三相交流の各相の内、一つの共通相と残りの各相との間で、それぞれ一つまたは複数のヒータエレメント8へ給電可能とされる。図示例では、ブレーカ35およびリレー36,37を介して、三相交流が給電可能とされる。また、前記残りの各相の内の一方の相と前記共通相とに接続されたヒータエレメント8への給電と、前記残りの各相の内の他方の相と前記共通相とに接続されたヒータエレメント8への給電とが、個別に切替可能とされる。
より具体的には、たとえば、R相、S相およびT相の三相交流において、S相を共通相として、R相とS相との間で二つのヒータエレメント8,8へ給電可能とし、T相とS相との間で残り一つのヒータエレメント8へ給電可能とし、それぞれへの給電を個別にオンオフ制御することができる。このようにして、より細かな発熱量の制御が可能となる。なお、R相とS相との間で一つのヒータエレメント8へ給電可能とし、T相とS相との間で残り二つのヒータエレメント8,8へ給電可能とするなど、ヒータエレメント8の数や、ヒータエレメント8への給電に用いる相は、適宜に変更可能である。
本変形例の場合、三つのヒータエレメント8の内、一つのみに通電される状態、それに代えてまたはそれに加えて、残り二つに通電される状態、およびいずれにも通電されない状態で、各水管4内の加熱量が制御される。一つのヒータエレメント8にのみ給電可能であるから、図4の場合と比べて三分の一の発熱量で運転することも可能となる。ところで、図5では、二つのリレー36,37を用いているが、図5において左側のリレー37は右側のリレー36のT相に入れることで、左側のリレー37を省略することもできる。
本発明の電気ボイラ1は、前記実施例の構成に限らず、適宜変更可能である。特に、缶体6の構成は、一例であって、適宜に変更可能である。たとえば、図1では、上部管寄せ2と下部管寄せ3とを、六つの水管4および上昇管5で接続したが、水管4および上昇管5の本数は、適宜に増減可能である。
また、図1では、各電気ヒータ7には、六本のヒータエレメント8を設けたが、ヒータエレメント8の本数は、適宜に増減可能である。但し、三相交流との接続を考慮すると、一の電気ヒータ7には、3の倍数のヒータエレメント8を設けるのが好ましい。
また、図4および図5において、各電気ヒータ7におけるヒータエレメント8の数、ヒータエレメント群の数、各ヒータエレメント群を構成するヒータエレメント8の数は、適宜に変更可能である。たとえば、図4において、それぞれの水管4の電気ヒータ7に、デルタ結線した三つのヒータエレメント8,8,8から構成されるヒータエレメント群を追加し、それぞれの水管4に追加したヒータエレメント群は第三の圧力スイッチにより統一的にオンオフ制御してもよい。あるいは、図4において、それぞれの水管4の電気ヒータ7に、図5に示されるような配線のヒータエレメント群の一方または双方を追加してもよい。さらに、図5において、一つの共通相と残りの各相との間に接続するヒータエレメント8の数は、それぞれ適宜に変更可能である。
本発明の電気ボイラの一実施例を示す概略正面図であり、一部を断面にして示している。 図1の電気ボイラの概略左側面図であり、一部を断面にすると共に、他の一部を拡大して示している。 図1の電気ボイラの電気ヒータのヒータエレメントの一例を示す概略断面図である。 図1の電気ボイラの電気ヒータの各ヒータエレメントへの給電構造を示す概略配線図である。 図4の変形例を示す図である。
符号の説明
1 電気ボイラ
2 上部管寄せ
3 下部管寄せ
4 水管
5 上昇管
7 電気ヒータ
8 ヒータエレメント
9 芯材
10 電熱線
11 発熱コイル
12 鞘管
13 絶縁粉末
14 電極線(電極)
16 フランジ
33 第一リレー
34 第二リレー
X ヒータエレメント群
Y ヒータエレメント群

Claims (6)

  1. 複数の水管のそれぞれに、電気ヒータを備え、
    この各電気ヒータは、それぞれ複数のヒータエレメントを備え、
    前記各電気ヒータにおける前記複数のヒータエレメントは、複数の前記ヒータエレメントごとに、複数のヒータエレメント群に分けられて、このヒータエレメント群ごとに三相交流が給電可能とされ、
    前記各電気ヒータは、前記ヒータエレメント群を一対備え、
    前記各ヒータエレメント群は、デルタ結線された3つの前記ヒータエレメントから構成され、
    前記各電気ヒータの前記各ヒータエレメント群への給電の有無は、前記各電気ヒータの前記一対のヒータエレメント群の片方同士ともう片方同士とに分けて切り替えられる
    ことを特徴とする電気ボイラ。
  2. 上下に離隔して配置される上部管寄せおよび下部管寄せと、
    前記下部管寄せから上方へ延出して設けられる複数の水管と、
    前記各水管の周側壁上部から分岐してさらに上方へ延出すると共に、その上端部が前記上部管寄せに接続される複数の上昇管と、
    前記各水管の上端部から下方へ差し込まれて前記各水管の上端部に保持される複数の電気ヒータを備え、
    前記各電気ヒータは、6つの前記ヒータエレメントの各鞘管が、共通のフランジに取り付けられて構成され、
    前記各電気ヒータの一対のヒータエレメント群の内、片方のヒータエレメント群に通電される状態、両方のヒータエレメント群に通電される状態、いずれかのヒータエレメント群へも通電されない状態の三位置で、前記各水管内の加熱量が制御される
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気ボイラ。
  3. 前記各ヒータエレメントは、絶縁性の芯材に電熱線が巻き付けられた発熱コイルと、この発熱コイルが収容される円筒状の鞘管と、この鞘管と前記発熱コイルとの隙間に充填される絶縁粉末と、前記電熱線の両端に接続され前記鞘管の開口部から水密状態に導出される一対の電極とを備え、
    前記各電気ヒータは、前記各ヒータエレメントの前記各鞘管が共通のフランジに取り付けられて構成される
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気ボイラ。
  4. 一または複数の水管それぞれに、電気ヒータを備え、
    この各電気ヒータは、それぞれ複数のヒータエレメントを備え、
    前記各電気ヒータにおける前記複数のヒータエレメントは、一または複数の前記ヒータエレメントごとに、一対のヒータエレメント群に分けられて、このヒータエレメント群ごとに三相交流が給電可能とされ、
    前記各電気ヒータにおける前記一対のヒータエレメント群の内の一方のヒータエレメント群は、前記三相交流の各相の内、一つの共通相と残りの各相の内の一方の相との間で、それぞれ一つまたは複数の前記ヒータエレメントへ給電可能とされると共に、前記一対のヒータエレメント群の内の他方のヒータエレメント群は、前記共通相と前記残りの各相の内の他方の相との間で、それぞれ一つまたは複数の前記ヒータエレメントへ給電可能とされ、
    前記残りの各相の内の一方の相と前記共通相とに接続された前記ヒータエレメントへの給電と、前記残りの各相の内の他方の相と前記共通相とに接続された前記ヒータエレメントへの給電とが、個別に切替可能とされた
    ことを特徴とする電気ボイラ。
  5. 前記各電気ヒータは、3の倍数のヒータエレメントを備える
    ことを特徴とする請求項4に記載の電気ボイラ。
  6. 前記各ヒータエレメントは、絶縁性の芯材に電熱線が巻き付けられた発熱コイルと、この発熱コイルが収容される円筒状の鞘管と、この鞘管と前記発熱コイルとの隙間に充填される絶縁粉末と、前記電熱線の両端に接続され前記鞘管の開口部から水密状態に導出される一対の電極とを備え、
    前記各電気ヒータは、3の倍数の且つ6以上の前記ヒータエレメントを備えると共に、これらヒータエレメントの前記各鞘管が共通のフランジに取り付けられて構成される
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の電気ボイラ。
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