JP5319193B2 - 液晶表示装置製造用多階調フォトマスク、液晶表示装置製造用多階調フォトマスクの製造方法及びパターン転写方法 - Google Patents

液晶表示装置製造用多階調フォトマスク、液晶表示装置製造用多階調フォトマスクの製造方法及びパターン転写方法 Download PDF

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Description

本発明は、撮像素子、液晶表示装置(Liquid Crystal Display:以下、LCDと呼ぶ)や半導体装置の製造などに用いられる多階調フォトマスク及びパターン転写方法に関する。
現在、LCDの分野において、薄膜トランジスタ液晶表示装置(Thin Film Transistor Liquid Crystal Display:以下、TFT−LCDと呼ぶ)は、CRT(陰極線管)に比較して、薄型にし易く消費電力が低いという利点から、現在商品化が急速に進んでいる。TFT−LCDは、マトリックス状に配列された各画素にTFTが配列された構造のTFT基板と、各画素に対応して、レッド、グリーン、及びブルーの画素パターンが配列されたカラーフィルタが液晶層の介在の下に重ね合わされた概略構造を有する。TFT−LCDでは、製造工程数が多く、TFT基板だけでも5枚〜6枚のフォトマスクを用いて製造されていた。このような状況の下、TFT基板の製造を4枚のフォトマスクを用いて行う方法が提案された(例えば非特許文献1)。
この方法は、遮光部と透光部と半透光部を有する多階調フォトマスク(以下、フォトマスクという)を用いることにより、使用するマスク枚数を低減するものである。ここで、半透光部とは、マスクを使用してパターンを被転写体に転写する際、透過する露光光の透過量を所定量低減させ、被転写体上のフォトレジスト膜の現像後の残膜量を制御する部分をいい、そのような半透光部を、遮光部、透光部とともに備えているフォトマスクを多階調フォトマスクという。
「月刊エフピーディ・インテリジェンス(FPD Intelligence)」、1999年5月、p.31−35
近年、特にTFTチャネル部のパターンの微細化に伴い、多階調フォトマスクにおいてもますます微細なパターンが必要とされてきている。例えば、TFTにおけるソース、ドレインに対応する部分を遮光部として形成し、該ソース、ドレインの間に位置するチャネル部に相当する部分を半透光部として形成した多階調フォトマスクを使用することができる(図3(b)参照)。こうした多階調フォトマスクのTFTチャネル部のパターンにおけるチャネル幅(Channel Length)に相当する部分、すなわち遮光膜間の半透光部の幅が7μm程度ある場合においては、このマスク使用時の露光機における、該半透光部の透過光の光強度分布は、図12に示すようになる。なお、露光機の露光光源としては、例えばg線(波長436nm)やi線(波長365nm)を含む350nm〜450nmの波長領域の光源が用いられる。この光強度分布にしたがって、被転写体上のレジスト膜が露光され、この後レジストの現像工程を経てレジストパターンが形成される。このため、このグレートーンマスクの半透光部における光強度分布は、形成されるレジストパターンの形状に反映することになる。
一方、半透光部のパターンの形状がさらに微細化し、遮光膜間の半透光部の幅が例えば3.6μmとなった場合においては、このマスク使用時の露光機における、該半透光部の透過光の光強度分布は、図13に示すようになる。図13から分かるように、この光強度分布曲線の形状は、図12に示す光強度分布曲線の形状の場合と異なり、ピーク付近にプラトー領域(平坦部)がほとんどない。
一般に、遮光部との境界近傍の半透光部では、露光機の解像度に応じ、光の回折により所定の傾斜を描くが、半透光部の寸法(幅)が例えば6μm以下と小さくなると、露光光波長や露光機の解像度に対して回折の影響が無視できない程度に大きくなるため、図13に示すようなほとんどプラトー領域のない光強度分布形状になるものと考えられる。このため、こうしたマスクを用いて露光を行うと、被転写体上のレジスト膜が露光され、現像工程を経て形成されるレジストパターンには、ほとんどプラトー領域がない正規分布型の形状が転写される。一般に、得られるレジストパターンの断面は、基板に対して垂直に立ち上がることが望ましいが、上記のレジストパターンではエッジにテーパー状の断面が形成され、テーパー角が、チャネル幅が大きかった従来のものに比べて小さく(傾斜が寝る方向)なる傾向にある。このようなテーパー状の断面形状をもち、ほとんどプラトー領域がない正規分布型の形状のレジストパターンを用いて、被転写体においてエッチングを行うと、エッチングにより形成される被加工層のパターン寸法の変化が大きく、パターンの寸法制御が非常に困難であり、線幅精度が劣化してしまう恐れがある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、半透光部のパターンの形状が微細化しても、被転写体上のレジストパターンが、その後の加工工程の寸法制御を容易とするものになり、線幅精度を向上させることができる多階調フォトマスク及びパターン転写方法を提供することを目的とする。
本発明の多階調フォトマスクは、透明基板上に半透光膜及び遮光膜を有し、前記半透光膜及び前記遮光膜のパターンにより遮光部、透光部、及び半透光部が形成された多階調フォトマスクであって、前記多階調フォトマスクは、平面視において、離間した2つの前記遮光部間に位置し、半透光膜が形成されてなる幅6μm以下の前記半透光部を有し、前記半透光部は、第1透過率を持つ第1半透光領域と、前記2つの遮光部と前記第1半透光領域との間にそれぞれ設けられ、前記第1透過率よりも高い第2透過率を持つ第2半透光領域と、を有し、前記第2半透光領域には、前記第1半透光領域より透過率の高い半透光膜が形成され、かつ、前記半透光部の前記透光部に対する位相差が60°以下であることを特徴とする。
本発明の多階調フォトマスクは、平面視において、前記半透光部に対する波長350nm〜450nmの範囲内の波長域を含む光の光透過強度分布曲線において、前記透光部の露光光透過率を100%とし、前記半透光部の幅方向の中央を含み、透過率の変動量が2%以下の領域をプラトー領域とするとき、前記プラトー領域が前記幅の50%を超えるものであることを特徴とする。
これらの構成によれば、遮光膜と半透光膜との間の境界部分、特に、多階調フォトマスクに対する露光条件における解像限界以下の境界部分の透過率を相対的に高めることができ、これにより、光強度分布におけるピークの両側の光強度を高めることができ、結果としてプラトー領域を含む形状を実現できる。このため、半透光部のパターンの形状が微細化しても、被転写体上のレジストパターンの寸法制御が容易となり、線幅精度を向上させることができる。
本発明の多階調フォトマスクにおいては、前記第2半透光領域の幅は、前記多階調フォトマスクに対する露光条件における解像限界以下の寸法であることが好ましい。
本発明の多階調フォトマスクにおいては、前記第1半透光領域の透光率と前記第2半透光領域の透光率との間の差分が10%〜50%であることが好ましい。
本発明の多階調フォトマスクにおいては、前記第1半透光領域は、透明基板上に形成された第1半透光膜と第2半透光膜の積層によってなり、第2半透光膜は、透明基板上に形成された前記第1又は第2半透光膜によってなることにより、前記第2半透光領域は、前記第1半透光領域より透過率が高いものとすることができる。
本発明の多階調フォトマスクにおいては 前記第1半透光領域は、透明基板上に形成された第1膜厚の半透光膜によってなり、前記第2半透光領域は、透明基板上に形成された第2膜厚の半透光膜によってなることにより、前記第2半透光領域は、前記第1半透光領域より透過率が高いものとすることができる。
本発明の多階調フォトマスクにおいては、前記多階調フォトマスクは、被転写体上のレジスト膜に、膜厚の異なる部分をもつレジストパターンを形成するものであることが好ましい。
本発明の多階調フォトマスクにおいては、薄膜トランジスタ用基板製造用のフォトマスクであることが好ましい。
本発明の多階調フォトマスクを製造する方法においては、透明基板上に半透光膜及び遮光膜を有し、前記半透光膜及び前記遮光膜のパターンにより遮光部、透光部、及び半透光部が形成された多階調フォトマスクの製造方法において、平面視において、離間した2つの前記遮光部間に半透光膜が形成されてなる、幅が6μm以下の前記半透光部を配置し、前記半透光部は、第1透過率を持つ第1半透光領域と、前記2つの遮光部と前記第1半透光領域との間にそれぞれ設けられ、前記第1透過率よりも高い第2透過率を持つ第2半透光領域とを配置し、前記第2半透光領域には、前記第1半透光領域より透過率の高い半透光膜が形成され、前記半透光部の前記透光部に対する位相差が60°以下であることによって、前記半透光部の露光光透過率カーブの平坦部を大きくすることを特徴とする。
本発明のパターン転写方法は、上記多階調フォトマスクを用いて、被転写体に形成したレジスト膜における前記半透光部に対応する部分に、前記遮光部又は前記透光部と異なる膜厚のレジスト膜が形成されるような潜像を、前記レジスト膜に転写することを特徴とする。
本発明の多階調フォトマスクは、平面視において、離間した2つの前記遮光部間に位置する半透光部を有し、前記半透光部は、第1透過率を持つ第1半透光領域と、前記2つの遮光部と前記第1半透光領域との間にそれぞれ設けられ、前記第1透過率よりも高い第2透過率を持つ第2半透光領域と、を有する、あるいは、平面視において、前記半透光部に対する波長350nm〜450nmの範囲内の波長域を含む光の光透過強度分布曲線において、前記透光部の露光光透過率を100%とし、前記半透光部の幅方向の中央を含み、透過率の変動量が2%以下の領域をプラトー領域とするとき、前記プラトー領域が前記幅の50%を超えるものであるので、これを用いて露光したとき、被転写体上のレジストパターンにおいても、十分な平坦部と、立ち上がりのシャープなエッジ断面が得られる。そして、このレジストパターンを用いたエッチング加工において、被加工体の寸法制御が容易となり、線幅精度を向上させることができる。
本発明者は、遮光膜による微細パターンによる半透光部とする多階調フォトマスクにおいて、図13のような光強度分布の傾斜を、光強度分布において、よりシャープな立ち上がりとし、プラトー領域を含む形状とすることを検討した。例えば、半透光部に、露光機の解像限界以下の遮光パターンを配置することにより、所望の透過率をもつ半透光部とする方法が考えられる。この場合、半透光部において、比較的平坦な部分をもつ光強度部分を得ることはある程度可能である。ただしこの場合、透過光の光強度が低下してしまい、被転写体のレジスト膜への露光量を自由に選択することが困難である。ここで、半透光部の適切な透過率とは、透過部における露光光透過率を100%としたとき、10%〜70%の範囲内で、該マスクユーザの所望の露光量である。好ましくは、20%〜60%の範囲、より好ましくは30%〜60%の範囲である。そして、こうした範囲内において、マスクユーザの適用するレジスト材料や露光環境などの加工条件に適合するように、広い範囲で選択できることが肝要である。そこで、光強度を得るために、半透光部の遮光パターンのすきま寸法を大きくすると、露光の際に解像してしまい、やはりプラトー領域を含む形状の光強度分布が得られなくなる。つまり、従来の微細遮光パターンタイプの多階調フォトマスクでは、半透光部のパターンの微細化とプラトー領域を含む形状の光強度分布の両方を得ることは困難であった。
本発明者は、プラトー領域のない形状の光強度分布と遮光膜間の半透光膜のパターンとを鋭意検討し、遮光膜と半透光膜との間の境界部分、特に、多階調フォトマスクに対する露光条件における解像限界以下の境界部分に着目し、この境界部分の透過率を相対的に高めることにより、光強度分布におけるピークの両側の光強度を高めることができ、結果としてプラトー領域を含む形状を実現できることを見出した。
すなわち、本発明の骨子は、平面視において、離間した2つの前記遮光部間に位置する半透光部を有し、前記半透光部は、第1透過率を持つ第1半透光領域と、前記2つの遮光部と前記第1半透光領域との間にそれぞれ設けられ、前記第1透過率よりも高い第2透過率を持つ第2半透光領域と、を有することにより、半透光部のパターンの形状が微細化しても、被転写体上のレジストパターンの形状を、被加工体のエッチング時の寸法制御が容易となるようにし、、線幅精度を向上させることができる多階調フォトマスクを実現することである。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る多階調フォトマスクにおけるパターンを示す平面図である。多階調フォトマスクは、例えば液晶表示装置(LCD)の薄膜トランジスタ(TFT)やカラーフィルタ、またはプラズマディスプレイパネル(PDP)などの製造工程で使用されるものである。露光光の照射によって、被転写体上のレジスト膜に、膜厚の異なる部分をもつレジストパターンを形成するためのものである。図1に示す多階調フォトマスクにおけるパターンは、遮光部11間に挟まれた半透光部12,13を含むものである。具体的には、多階調フォトマスクの使用時に露光光を遮光(透過率が略0%)させる遮光部11と、露光光を略100%透過させる透光部と、露光光の透過率を20%〜60%程度に低減させる半透光部とを有して構成される。これらの遮光部11、透光部、及び半透光部は、ガラス基板などの透明基板上に形成された半透光膜及び遮光膜を、それぞれパターニングして得られる。図1に示すとおり、該パターンは、左から透光部、遮光部、半透光部、遮光部、透光部の順に配列している。以下において、半透光部などの幅は、この配列方向における幅をいう。なお、図1に示す遮光部11及び半透光部のパターン形状はあくまでも代表的な一例であって、本発明はこれに限定されない。
半透光膜を構成する材料としては、クロム化合物、MoSi、Si、W、Alなどが挙げられる。このうち、クロム化合物には、酸化クロム(CrOx)、窒化クロム(CrNx)、酸窒化クロム(CrOxN)、フッ化クロム(CrFx)や、これらに炭素や水素を含むものがある。また、遮光膜を構成する材料としては、Cr、Si、W、Alなどが挙げられる。遮光部11の透過率は、遮光膜の膜材質と膜厚との選定によって設定される。また、半透光部の透過率は、半透光膜の膜材質と膜厚との選定によって設定される。
半透光部は、第1透過率を持つ第1半透光領域12と、遮光部11と第1半透光領域12との間に設けられ、第1透過率よりも高い第2透過率を持つ第2半透光領域13と、を有する。このように、第1半透光領域12の外側に第1透過率よりも高い第2透過率を持つ第2半透光領域13を設けることにより、第1半透光領域12の外側(両側)の領域の透過率を相対的に高めることができる。そして、この第2半透光領域13の幅を、多階調フォトマスクに対する露光条件における解像限界以下の寸法であることが好ましい。このようにすることで、第2半透光領域の形状がそのまま解像されるのではなく、半透光部の透過率を高め、光強度分布の立ち上がりを急峻にすることができる。すなわち、図2に示すように、この多階調フォトマスクは、光強度分布の半透光部においてプラトー領域Pを含む形状を有している。ここで、光強度分布の半透光部においてプラトー領域Pを含むとは、半透光部に対する波長350nm〜450nmの範囲内の波長域を含む光の光透過強度分布曲線において、透光部の露光光透過率を100%とし、半透光部の幅方向の中央を含み、透過率の変動量が2%以下の領域をプラトー領域とするとき、プラトー領域が幅Aの50%を超えるものであることをいう。
上記のように、第2半透光領域13の幅は、多階調フォトマスクに対する露光条件における解像限界以下の寸法であることが好ましく、半透光部の寸法に応じて決定される。例えば、6μm以下の幅の半透光部に対しては、第2半透光領域13の幅が2μm以下、好ましくは1μm以下0.1μm以上であることが好ましい。この場合の露光条件とは、露光光源波長、使用する露光機の解像度などである。本発明の多階調フォトマスクは、露光波長が350nm〜450nm(i線〜g線)用のものとして好適である。なお、本発明は、多階調フォトマスクに適用する露光機が、開口数NAが0.1〜0.07程度の光学系を有するものである場合に顕著な効果が得られる。
さらに、半透光部において透過光の光強度分布がプラトー領域Pを含む形状となるように、半透光部の幅Aに対する第2半透光領域13の幅について考慮することが好ましい。第2半透光領域13の幅は、一方が(2/5)A以下(両側を足すと(4/5)A以下)とすることが好ましい。より好ましくは、第2半透光領域13の幅は、一方が(1/4)A以下である。特に、一方が(1/10)A(両側(1/5)A)以上が好ましい。なお、第1半透光領域12の両側の第2半透光領域13の幅は略同じであることが望ましいが、本発明の効果を損わない限りにおいては異なっていても良い。
遮光部11間に挟まれた半透光部の幅は、得ようとするTFTの動作速度、及び多階調マスクの加工性を考慮すると、3μm〜6μmであることが好ましい。また、第1半透光領域12の透過率と第2半透光領域13の透過率との間の差分は、大型マスク用露光機の光学系が有する解像度のもと、図2に示すような平坦部をもつ釣鐘型の透過率カーブを得ることを考慮すると、10%〜50%であることが好ましい。さらに、半透光部の透光部に対する位相差は、チャネル部の上下に暗線が生じないことが好ましい点を考慮すると、60°以下であることが好ましい。
遮光部、透光部及び半透光部を含む転写パターンをもつ3階調のフォトマスクを用いて露光し、被転写体上のレジスト膜にパターンを転写するとき、レジスト膜の受ける光強度分布は、おおよそ図3(a)に示すような形状となる。図3(a)は、図3(b)に示す遮光部Aに挟まれた半透光部Bの透過率曲線を示す。したがって、被転写体上に形成されるレジストパターンは、図3(a)を上下反転したような形状となり、そのすり鉢状の極小値が、例えばレジスト残膜値(Rt)に対応する。このようなレジストパターンを用いて、エッチング加工により薄膜を加工しようとしたとき、レジストパターンの断面は略矩形、すなわち立ち上がりが垂直であることが好ましい。これは、レジストパターンを減膜し、これをマスクとして、下層側の薄膜をエッチングする際に、寸法精度高く加工できるからである。このため、例えば、光強度変化に対して、鋭敏な感光性をもつレジスト材を用いることが考えられる。しかしながら、このようなレジスト材は、僅かな露光量変化によって残膜値が変化するので、結局、レジストパターンの形状が不安定になるので望ましくない。
そこで、レジストの感光特性を変えずに、マスクの性能で、レジストパターン断面形状の垂直性(立ち上がりの急峻さ)を高くすることが求められる。すなわち、線幅が狭い領域、例えばTFTのチャネル部に対応する(遮光部に挟まれた半透光部を持つパターン)部分のレジストパターン形状を考えたとき、ボトム領域の面積が大きいほど良く、壁面は極力急峻に立ち上がる垂直面であることが望まれる。本発明のように、異なる膜透過率を持つ複数の半透光部を用いることにより、所望の透過率の半透光部を設計することができ、設計の自由度が広がる。
半透光部における第1半透光領域12及び第2半透光領域13の膜構成については、特に限定されないが、例えば、図4(a)〜(c)に示す構成が挙げられる。図4(a)に示す構成は、透明基板10上に半透光膜14が形成されており、半透光膜14の半透光部において半透光膜14の厚さが異なっている構成、すなわち、第2半透光領域13の膜厚が相対的に薄く(透過率高)、第1半透光領域12の膜厚が相対的に厚く(透過率低)、遮光部11に遮光膜を設けた構成である。すなわち、この構成の半透光部は、一つの膜で構成されており、その厚さを変えることにより第1半透光領域12及び第2半透光領域13を形成している。
図4(b)に示す構成は、透明基板10上に半透光膜14が形成されており、半透光膜14の半透光部の第1半透光領域12上に他の半透光膜15を設け、遮光部11に遮光膜を設けた構成である。すなわち、この構成の半透光部は、二つの半透光膜14,15で構成されており、一つの半透光膜14で第2半透光領域13を構成し(透過率高)、二つの半透光膜14,15の積層膜で第1半透光領域12を構成している(透過率低)。
図4(c)に示す構成は、透明基板10上に半透光膜14が形成されており、半透光膜14の半透光部の第1半透光領域12上に他の半透光膜15を設け、遮光部11に遮光膜を設けた構成である。すなわち、この構成の半透光部は、二つの半透光膜14,15で構成されており、一つの半透光膜15で第2半透光領域13を構成し(透過率高)、二つの半透光膜14,15の積層膜で第1半透光領域12を構成している(透過率低)。
図4(a)に示す構造は、例えば、図5(a),(b)に示す工程により製造することができる。なお、図4(a)に示す構造の製造方法は、これらの方法に限定されるものではない。ここでは、半透光膜14の材料をモリブデンシリサイドとし、遮光膜の材料をクロムとする。また、以下の説明において、レジスト層を構成するレジスト材料、エッチングの際に用いるエッチャント、現像の際に用いる現像液などは、従来のフォトリソグラフィ及びエッチング工程において使用できるものを適宜選択する。例えば、エッチャントに関しては、被エッチング膜を構成する材料に応じて適宜選択し、現像液に関しては、使用するレジスト材料に応じて適宜選択する。
図5(a)に示すように、透明基板10上に半透光膜14を形成し、その上に遮光膜を形成し、その後、第2半透光領域13の半透光膜14が露出するように遮光膜をパターニングする。次いで、図5(b)に示すように、パターニングされた遮光膜をマスクにして半透光膜14をエッチングして膜厚を薄くする。その後、第1半透光領域12の遮光膜を除去する。
図4(b)に示す構造は、例えば、図6(a)〜(c)に示す工程により製造することができる。なお、図4(b)に示す構造の製造方法は、これらの方法に限定されるものではない。ここでは、半透光膜14の材料をモリブデンシリサイドとし、半透光膜15の材料を酸化クロムとし、遮光膜の材料をクロムとする。また、以下の説明において、レジスト層を構成するレジスト材料、エッチングの際に用いるエッチャント、現像の際に用いる現像液などは、従来のフォトリソグラフィ及びエッチング工程において使用できるものを適宜選択する。例えば、エッチャントに関しては、被エッチング膜を構成する材料に応じて適宜選択し、現像液に関しては、使用するレジスト材料に応じて適宜選択する。
図6(a)に示すように、透明基板10上に半透光膜14を形成し、その上に遮光膜を形成し、その後、半透光部の半透光膜14が露出するように遮光膜をパターニングする。次いで、図6(b)に示すように、全面に半透光膜15を形成し、その上にレジスト膜16を形成する。その後、第1半透光領域12を露光してレジストを硬化させる(図中の参照符号16a)。次いで、図6(c)に示すように、レジストを現像し、残存したレジスト膜をマスクにして半透過膜15をエッチングする。
図4(c)に示す構造は、例えば、図7(a)〜(g)に示す工程により製造することができる。なお、図4(c)に示す構造の製造方法は、これらの方法に限定されるものではない。ここでは、半透光膜14の材料をモリブデンシリサイドとし、半透光膜15の材料を酸化クロムとし、遮光膜の材料をクロムとする。また、以下の説明において、レジスト層を構成するレジスト材料、エッチングの際に用いるエッチャント、現像の際に用いる現像液などは、従来のフォトリソグラフィ及びエッチング工程において使用できるものを適宜選択する。例えば、エッチャントに関しては、被エッチング膜を構成する材料に応じて適宜選択し、現像液に関しては、使用するレジスト材料に応じて適宜選択する。
図7(a)に示すように、透明基板10上に半透光膜14を形成し、その上に遮光膜を形成し、その後、半透光部の半透光膜14が露出するように遮光膜11をパターニングする。次いで、図7(b)に示すように、全面にレジスト膜16を形成する。その後、第1半透光領域12を露光してレジストを硬化させる(図中の参照符号16a)。次いで、図7(c)に示すように、レジストを現像し、図7(d)に示すように、残存したレジスト膜をマスクにして半透過膜14をエッチングする。
図7(e)に示すように、全面に半透光膜15を形成し、その上にレジスト膜16を形成する。その後、半透光部を含む領域を露光してレジストを硬化させる(図中の参照符号16b)。次いで、図7(f)に示すように、レジストを現像し、図7(g)に示すように、残存したレジスト膜をマスクにして半透過膜15をエッチングする。
このような本発明の多階調フォトマスクの半透光部における光強度分布は、本発明の多階調フォトマスクを用いて被転写体のレジスト膜を露光し、現像工程を経て形成されるレジストパターンの形状にも反映される。すなわち、本発明の多階調フォトマスクを用いて、被転写体に形成したレジスト膜における前記半透光部に対応する部分に、前記遮光部又は前記透光部と異なる膜厚のレジスト膜が形成されるような潜像を、前記レジスト膜に転写する場合において、多階調フォトマスクにおける幅Aの前記半透光部に対応する部分において、前記透光部又は遮光部に対応する、現像後のレジスト膜厚を100%とし、前記半透光部に対応する現像後のレジスト膜の幅方向の中央を含み、膜厚変動が2%以下の領域をプラトー領域とするとき、前記プラトー領域の幅が前記幅Aの50%を超えるものであるレジストパターンを形成することができる。
したがって、本発明の多階調フォトマスクを用いて、半透光部を被転写体のレジスト膜に転写したときに、略一定膜厚の平坦部を有し、かつ所望の膜厚範囲のレジストパターンを形成することができる。これにより、被転写体に形成するパターンの寸法制御がし易くなり、パターンの線幅精度が向上する。
また、本発明によれば、上記説明した効果に加え、従来の遮光膜による微細パターンを形成した半透光部(微細パターンタイプの多階調フォトマスク)と比べて、半透光部のパターン(半透光膜で形成される半透光膜形成部)の許容される線幅範囲が広く、マスク製作時の線幅管理が容易である。したがって、量産上の利点が大きい。更に、マスクユーザが、適用しようとする加工プロセス(レジスト素材、現像条件、エッチング条件など)を考慮したときに、所望の高さのレジストパターンを得るための、所望の透過率をもつマスクを得ることができる。この設計は、半透光部に含まれる2種の半透光領域の透過率を、それぞれ所望のものに設定すれば良い。また、本発明によれば、デバイス製造に極端に高解像度(光NA)の露光機を用意する必要がなく、現行の露光機を使用しても、TFTチャネル部の微細化に十分対応できるので、デバイス製造において大きな利点である。
次に、本発明の効果を明確にするために行った実施例について説明する。
(実施例)
図1に示すパターンにおいて、半透光部の幅を3.6μmとし、第2半透光領域13の幅をそれぞれ0.8μm(第1半透光領域12の幅が2.0μm)とした半透光部を有する多階調フォトマスクを上記の方法により作製した。このとき、パターンの構成は、図4(b)に示す構成とし、遮光膜を構成する材料としてクロムを用い、第2半透光領域13を構成する材料としてMoSiを用い、第1半透光領域12を構成する積層膜のもう一方の半透光膜を構成する材料として酸化クロムを用いた。また、第1半透光領域12の透過率が45%となり、第2半透光領域13の透過率が25%となるように半透光膜の厚さを調整した。尚、ここでいう半透光膜の透過率とは、膜固有の透過率であり、後述する実効透過率ではない。
このような多階調フォトマスクを用いて被転写体上のレジスト膜にパターン転写を行ったときの実効透過率Tのカーブを図8(a),(b)(図8(b)は図8(a)の部分拡大を示す)に示す。実際に形成されるレジストパターンの残膜値のレンジを直接的に支配するものとして実効透過率を挙げることができる。残膜値の管理を実効透過率の管理で行うことにより、狭い幅のパターンを有する場合においても、常に安定して所望の残膜値のレジストパターンを得ることができる。
ここで、実効透過率とは、マスクを実際に透過する露光光の透過率を、透光部(露光機の解像度に対して十分に広いもの)の透過率を100%としたときの、所定部分の透過率。パターン幅が小さくなると、回折の影響を受け、隣接するパターンの影響を受けて透過率が変化するが、そのような影響を反映させた透過率である。実効透過率は、膜固有の透過率に加えて光学条件やパターンデザインを考慮した指標であるので、残膜値の状況を正確に反映した指標であり、残膜値の管理のための指標として適切なものである。なお、所定の半透光部の実効透過率としては、半透光部を透過する光強度分布において最大値を持つ部分の透過率とすることもできる。これは、例えばこのフォトマスクを使用して、被転写体上にポジレジストのレジストパターンを形成したとき、半透光部に生じるレジスト残膜値の最小値と相関を持つからである。このようなレンジ管理については、例えば、薄膜トランジスタのチャネル領域の幅が5μm以下であるときに特に有効である。
上記の実効透過率を測定する手段としては、露光機による露光条件を再現、又は近似させることが好ましい。そのような装置としては、例えば図9に示す装置が挙げられる。この装置は、光源21と、光源21からの光をフォトマスク23に照射する照射光学系22と、フォトマスク23を透過した光を結像させる対物レンズ系24と、対物レンズ系24を経て得られた像を撮像する撮像手段25とから主に構成されている。
光源21は、所定波長の光束を発するものであり、例えば、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、UHPランプ(超高圧水銀ランプ)などを使用することができる。例えば、マスクを使用する露光機を近似する分光特性をもつ光源と使用することができる。
照射光学系22は、光源21からの光を導きフォトマスク23に光を照射する。この照射光学系22は、開口数(NA)を可変とするため、絞り機構(開口絞り27)を備えている。この照射光学系22は、フォトマスク23における光の照射範囲を調整するための視野絞り26を備えていることが好ましい。この照射光学系22を経た光は、マスク保持具23aにより保持されたフォトマスク23に照射される。この照射光学系22は筐体33内に配設される。
フォトマスク23はマスク保持具23aによって保持される。このマスク保持具23aは、フォトマスク23の主平面を略鉛直とした状態で、このフォトマスク23の下端部及び側縁部近傍を支持し、このフォトマスク23を傾斜させて固定して保持するようになっている。このマスク保持具23aは、フォトマスク23として、大型(例えば、主平面が1220mm×1400mm、厚さ13mmのもの、又はそれ以上のもの)、かつ、種々の大きさのフォトマスク3を保持できるようになっている。なお、略鉛直とは、図9中θで示す鉛直からの角度が約10度以内を意味する。フォトマスク23に照射された光は、このフォトマスク23を透過して、対物レンズ系24に入射される。
対物レンズ系24は、例えば、フォトマスク23を透過した光が入射され、この光束に無限遠補正を加えて平行光とする第1群(シミュレータレンズ)24aと、この第1群を経た光束を結像させる第2群(結像レンズ)24bとから構成される。シュミレータレンズ24aは、絞り機構(開口絞り27)が備えられており、開口数(NA)が可変となっている。対物レンズ系24を経た光束は、撮像手段25により受光される。この対物レンズ系24は筐体33内に配設される。
この撮像手段25は、フォトマスク23の像を撮像する。この撮像手段25としては、例えば、CCDなどの撮像素子を用いることができる。
この装置においては、照射光学系22の開口数と対物レンズ系24の開口数とがそれぞれ可変となっているので、照射光学系22の開口数の対物レンズ系24の開口数に対する比、すなわち、シグマ値(σ:コヒレンシ)を可変することができる。
また、この装置においては、撮像手段25によって得られた撮像画像についての画像処理、演算、所定の閾値との比較及び表示などを行う演算手段31、表示手段32を有する制御手段34及び筐体33の位置を変える移動操作手段35が設けられている。このため、得られた撮像画像、又は、これに基づいて得られた光強度分布を用いて、制御手段によって所定の演算を行い、他の露光光を用いた条件下での撮像画像、又は光強度分布や透過率を求めることができる。
このような構成を有する図9に示す装置は、NAとσ値が可変となっており、光源の線源も変えることができるので、種々の露光機の露光条件を再現することができる。一般に液晶装置製造用などの大型フォトマスクの露光装置を簡易的に近似させる場合には、i線、h線、g線による光強度を同等とした照射光を用い、露光光学系としてNAが0.08程度、照射系と対物系のNA比であるコヒレンシーσが0.8程度の条件を適用すれば良い。
上記を考慮し、本発明においては、パターン形状と用いる半透光膜に基づき、(好ましくは露光機の光源波長分布、光学系の条件も考慮し)、実際に得ようとするフォトマスクの透過率(実効透過率)から、使用する半透光膜の透過率(十分に広い面積における透過率)を算定し、フォトマスクの設計を行うことが好ましい。
図8(a),(b)から分かるように、多階調フォトマスクにおける幅Aの前記半透光部に対応する部分において、前記透光部又は遮光部に対応する、現像後のレジスト膜厚を100%とし、前記半透光部に対応する現像後のレジスト膜の幅方向の中央を含み、膜厚変動が2%以下の領域をプラトー領域とするとき、前記プラトー領域の幅が前記幅Aの50%を超えるレジストパターンを形成することができると考えられる。
(比較例)
図1に示すパターンにおいて、半透光部の幅を3.6μmとし、半透光部を透過率が40%である半透光膜(MoSi膜)で構成すること以外実施例と同様にして多階調フォトマスクを作製した。このような多階調フォトマスクを用いて被転写体上のレジスト膜にパターン転写を行ったときの実効透過率Tのカーブを図8(a),(b)に示す。図8(a),(b)から分かるように、多階調フォトマスクにおける幅Aの前記半透光部に対応する部分においてプラトー領域がない形状であるレジストパターンとなった。
次に、本発明の多階調マスクを用いたTFT基板の製造工程の一例を図10及び図11を用いて説明する。ガラス基板41上に、ゲート電極用金属膜を形成し、フォトマスクを用いたフォトリソプロセスによりゲート電極42を形成する。次いで、ゲート絶縁膜43、第1半導体膜44(a−Si)、第2半導体膜45(Na−Si)、ソースドレイン用金属膜46、及びポジ型フォトレジスト膜47を形成する(図10(a))。次いで、図10(b)に示すように、遮光部51と透光部52と半透光部53とを有する多階調フォトマスク50を用いて、ポジ型フォトレジスト膜47を露光し、現像することにより、TFTチャネル部及びソースドレイン形成領域と、データライン形成領域とを覆い、かつチャネル部形成領域がソースドレイン形成領域よりも薄い第1レジストパターン47aを形成する。
次いで、図10(c)に示すように、第1レジストパターン47aをマスクとして、ソースドレイン金属膜46及び第2半導体膜45、第1半導体膜44をエッチングする。次いで、図11(a)に示すように、チャネル部形成領域の薄いレジスト膜を酸素によるアッシングにより除去し、第2レジストパターン47bを形成する。次いで、図11(b)に示すように、第2レジストパターン47bをマスクとして、ソースドレイン用金属膜46をエッチングし、ソース/ドレイン46a,46bを形成し、次いで、第2半導体膜45をエッチングし、最後に、図11(c)に示すように、残存した第2レジストパターン47bを剥離する。
このように、本発明の多階調フォトマスクを用いて、TFTパターンをレジスト膜に転写すると、略一定膜厚の平坦部を有し、かつ所望の膜厚範囲のレジストパターンを形成することができるので、被転写体に形成するTFTパターンの寸法制御がし易くなり、TFTパターンの線幅精度が向上する。
本発明は上記実施の形態に限定されず、適宜変更して実施することができる。上記実施の形態における部材の個数、サイズ、処理手順などは一例であり、本発明の効果を発揮する範囲内において種々変更して実施することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
本発明の実施の形態に係る多階調フォトマスクを示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る多階調フォトマスクにおける半透光部の波長365nm〜436nmに対する光透過強度分布曲線を示す図である。 (a)は透過率曲線を示す図であり、(b)は遮光部と半透光部を含むパターンを示す図である。 (a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る多階調フォトマスクの構成を示す図である。 (a),(b)は、図4(a)に示す構成の製造工程を説明するための図である。 (a)〜(c)は、図4(b)に示す構成の製造工程を説明するための図である。 (a)〜(g)は、図4(c)に示す構成の製造工程を説明するための図である。 (a),(b)は、本発明の実施の形態に係る多階調フォトマスク及び従来の多階調フォトマスクを用いて被転写体上のレジスト膜にパターン転写を行ったときの実効透過率を示す図である。 実効透過率を測定するための装置の概略構成を示す図である。 (a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る多階調フォトマスクを用いたTFT基板の製造工程を説明するための図である。 (a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る多階調フォトマスクを用いたTFT基板の製造工程を説明するための図である。 従来の多階調フォトマスクにおける半透光部の波長365nm〜436nmに対する光透過強度分布曲線を示す図である。 従来の多階調フォトマスクにおける半透光部の波長365nm〜436nmに対する光透過強度分布曲線を示す図である。
符号の説明
10 ガラス基板
11 遮光部
12 第1半透光領域
13 第2半透光領域
14,15 半透光膜
16 レジスト膜

Claims (9)

  1. 透明基板上に半透光膜及び遮光膜を有し、前記半透光膜及び前記遮光膜のパターンにより遮光部、透光部、及び半透光部が形成された液晶表示装置製造用多階調フォトマスクであって、
    前記多階調フォトマスクは、平面視において、離間した2つの前記遮光部間に位置する幅3μm〜6μmの半透光部を有し、
    前記半透光部は、第1透過率を持つ第1半透光領域を有するとともに、
    前記2つの遮光部と前記第1半透光領域との間に、それぞれ、前記第1透過率より高い第2透過率をもつ第2半透光部領域であって、かつi線〜g線の波長域を含む液晶表示装置製造用露光装置による露光条件下で解像限界以下の寸法をもつ第2半透光領域が、前記半透光部の光透過強度分布の平坦部が大きくなるように配置され、
    前記第2半透光領域には、前記第1半透光領域より透過率の高い半透光膜が形成され、
    かつ、前記半透光部の前記透光部に対する位相差が60°以下であることを特徴とする液晶表示装置製造用多階調フォトマスク。
  2. 記半透光部に対するi線〜g線の範囲内の波長域を含む光源をもつ、液晶表示装置製造用露光装置による露光条件下の光透過強度分布曲線を平面視した場合、前記透光部の露光光透過率を100%とし、前記半透光部の幅方向の中央を含み、透過率の変動量が2%以下の領域をプラトー領域とするとき、前記プラトー領域が前記幅の50%を超えるものであることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置製造用多階調フォトマスク。
  3. 前記第1半透光領域の透過率と前記第2半透光領域の透過率との間の差分が10%〜50%であることを特徴とする請求項1又は請求項に記載の液晶表示装置製造用多階調フォトマスク。
  4. 前記第1半透光領域は、透明基板上に形成された第1半透光膜と第2半透光膜の積層によってなり、第2半透光膜は、透明基板上に形成された前記第1又は第2半透光膜によってなることにより、前記第2半透光領域は、前記第1半透光領域より透過率が高いことを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の液晶表示装置製造用多階調フォトマスク。
  5. 前記第1半透光領域は、透明基板上に形成された第1膜厚の半透光膜によってなり、前記第2半透光領域は、透明基板上に形成された第2膜厚の半透光膜によってなることにより、前記第2半透光領域は、前記第1半透光領域より透過率が高いことを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の液晶表示装置製造用多階調フォトマスク。
  6. 前記多階調フォトマスクは、被転写体上のレジスト膜に、膜厚の異なる部分をもつレジストパターンを形成するものであることを特徴とする、請求項1から請求項のいずれかに記載の液晶表示装置製造用多階調フォトマスク。
  7. 前記多階調フォトマスクは、薄膜トランジスタ用基板製造用のフォトマスクであることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の液晶表示装置製造用多階調フォトマスク。
  8. 透明基板上に半透光膜及び遮光膜を有し、前記半透光膜及び前記遮光膜のパターンにより遮光部、透光部、及び半透光部が形成された多階調フォトマスクの製造方法において、
    平面視において、離間した2つの前記遮光部間に半透光膜が形成されてなる、幅3μm〜6μmの前記半透光部を配置し、
    前記半透光部は、第1透過率を持つ第1半透光領域を有するとともに
    前記2つの遮光部と前記第1半透光領域との間にそれぞれ前記第1透過率よりも高い第2透過率を持つ第2半透光領域であって、かつi線〜g線の波長域を含む液晶表示装置製造用露光装置による露光条件下で解像限界以下の寸法をもつ第2半透光領域を、前記半透光部の光透過強度分布の平坦部が大きくなるように配置し、
    前記第2半透光領域には、前記第1半透光領域より透過率の高い半透光膜が形成され、
    前記半透光部の前記透光部に対する位相差が60°以下であることによって、前記半透光部の露光光透過率カーブの平坦部を大きくすることを特徴とする液晶表示装置製造用多階調フォトマスクの製造方法。
  9. 請求項1から請求項のいずれかに記載の液晶表示装置製造用多階調フォトマスクを用いて、被転写体に形成したレジスト膜における前記半透光部に対応する部分に、前記遮光部又は前記透光部と異なる膜厚のレジスト膜が形成されるような潜像を、i線〜g線の波長域を含む液晶表示装置製造用露光装置を用いて前記レジスト膜に転写することを特徴とするパターン転写方法。
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