JP5317620B2 - 鉄道システム - Google Patents

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Description

本発明は、列車の運行に必要な資源の残量を管理する鉄道システムに関する。
列車の運行には様々な資源を必要とし、その供給量の制限内で列車を運行しなければならない。例えば、変電所から供給される電力量は有限であるから、1つのき電区間において運行できる列車数には限界がある。また、列車制御に無線通信を利用する場合、無線周波数帯も資源の1つであって、やはり、1つの無線区間において運行できる列車数には限界がある。
列車の運行は、通常、資源の供給量の制限を考慮して決められたダイヤに従って行われる。しかし、事故などにより、ひとたびダイヤが乱れると、指令所と駅などの各拠点の間で連絡を取り合いながら列車を運行しなければならないため、連絡ミスなどが発生した場合、電力不足又は無線周波数帯の不足などにより列車を駅間で停車させてしまうことが懸念される。列車が駅間で停車すると、乗客が安全に降車することさえできないので、安全な列車の運行に大きな支障が生じる。したがって、このような非常事態において、資源の供給量を考慮した列車の運行に関わる鉄道システムの技術開発が求められていた。
電力量を考慮した列車の運行に関わる技術としては、例えば特許文献1に開示されたものがある。しかしながら、この技術は、1つのき電区間において、電力を有効に利用し、列車の出発制御を効率的に行うものであって、上記の問題に対して有効と言えるものではなかった。
特開平9−76911号公報
本発明の課題は、安全な列車の運行に効果的に寄与し得る鉄道システムを提供することである。
上述した課題を解決するため、本発明に係る鉄道システムは、資源情報保持部と、解析部とを含む。
前記資源情報保持部は、列車の運行にあたって資源を共有する資源共有区間を示す路線図情報と、前記資源共有区間ごとに割り当てられた資源の供給量の情報とを保持する。
前記解析部は、列車位置情報と前記路線図情報とから前記資源共有区間ごとに在線する列車を特定することによって資源の使用量を算出し、前記使用量と前記供給量とに基づいて、前記資源共有区間ごとの資源の残量を含む残資源情報を得る。
この鉄道システムに依れば、資源共有区間ごとに資源の供給量から使用量を差し引くことによって残量を算出し、さらに、この残量から、例えば、資源共有区間において運行できる列車本数なども算出することができる。
このようにして得た残資源情報は、列車の運行管理にあたって有効に活用することができる。すなわち、ダイヤが乱れたとき、残資源情報に従って、資源の残量が少ない資源共有区間に列車が進行しないように、列車に指令を与えることができる。このとき、本鉄道システムから直接、列車を進路制御又は減速制御してもよいし、また、残資源情報をPRC(Programmed Route Control)装置に通知して、PRC装置に列車を制御させてもよい。もちろん、単純に、モニターなどに残資源情報を表示して、これを列車運行の担当者が見て列車に指令を与えるようにしてもよい。
したがって、本発明に係る鉄道システムに依れば、ダイヤが乱れたときであっても、資源の不足から列車を駅間で停車させてしまうなどの事態を未然に防ぐことができる。
以上述べたように、本発明によれば、安全な列車の運行に効果的に寄与し得る鉄道システムを提供することができる。
図1に、本発明に係る鉄道システムを示す。列車運行管理装置1は、指令所に設置され、資源情報保持部11と、解析部13と、列車制御部14と、通知部12と、表示部15とを含む。以下に、それぞれについて説明する。なお、通知部12と表示部15については、それぞれ他の実施形態に係るものとして説明することとする。
資源情報保持部11は、列車Tの運行にあたって資源を共有する資源共有区間を示す路線図情報Kと、資源共有区間ごとに割り当てられた資源の供給量Sの情報とを保持する。路線図情報Kと、供給量Sの情報は、列車制御部14と解析部13に出力される。
資源共有区間は、資源を供給する単位区間であって、電力資源の場合は、き電区間が該当し、無線資源の場合は、無線区間が該当する。つまり、図1において、資源共有区間Aと資源共有区間Bは、別々の変電所から電力を供給され、あるいは、別々の無線周波数帯域が割り当てられている。なお、以降は同様に、資源として電力資源又は無線資源を例に挙げて説明するが、資源の概念は、これらに限定されるものではない。
図2は、資源共有区間を示す路線図である。ここで、実線は軌道Rを表し、丸で囲まれた数字は、駅を表している。また、一点鎖線は、資源共有区間の境界線を表している。このように、資源共有区間を示す路線図情報Kは、通常の路線図情報に資源共有区間の境界線の情報を加え、各資源共有区間の範囲を明示するものである。なお、符号E1〜E3は、待避所を表しており、詳細は後述する。
また、符号イ〜リは、路線図情報Kに含まれる情報ではないが、以降の説明のために各地点に在線する列車Tを例示している。この列車イ〜ニの在線地点を示す情報は、それぞれ、後述する列車位置情報Pとして検出されるものである。列車イ〜ニは、駅0から駅9に向かう方向、又は、駅0から駅7に向かう方向に進行するものであって、これらと反対方向に進行する列車は図2に示されていないが、以降の説明は、反対方向に進行する列車Tについても同様とする。列車イ〜ニは、資源共有区間Aに在線するから、資源を共有して運行される。資源共有区間Bに在線する列車ホ〜トについても同様である。
資源の供給量Sは、電力資源の場合は、変電所が供給する電力量が該当し、無線資源の場合は、無線制御装置が使用可能なチャンネル数が該当する。
資源情報保持部11は、メモリやハードディスクドライブなどの記憶装置である。資源情報保持部11には、パソコンなどの端末5を接続して、上述したような情報を含む資源情報RSCを直接書き込むことができる。あるいは、資源情報保持部11を、LANなどのネットワークNWを介して、外部のデータベース6と通信可能に接続し、ここから資源情報RSCを読み出すようにしてもよい。この場合、周期的に、データベース6から資源情報RSCを読み出して、資源情報保持部11に保持された資源情報RSCを自動更新するように構成すれば、利便性が向上する。
解析部13は、列車位置情報Pと路線図情報Kとから資源共有区間ごとに在線する列車Tを特定することによって資源の使用量Uを算出し、使用量Uと供給量Sとに基づいて、資源共有区間ごとの資源の残量Zを含む残資源情報Iを得る。解析部13は、CPUなどの演算処理回路などから構成されている。
具体的には、解析部13は、路線図情報Kに基づいて、列車位置情報Pから列車Tが在線する資源共有区間を検索する。例えば、図2のように、列車イ〜リが運行されている場合において、資源共有区間Aには列車イ〜ニ、資源共有区間Bには列車ホ〜ト、資源共有区間Cには列車チ、資源共有区間Dには列車リが在線していることを認識する。
列車位置情報Pは、各駅に設置されたCTC(Centralized Traffic Control)駅装置3から得られ、少なくとも列車位置と、対応する列車名が含まれる。ここで、列車名とは、例えば「東都環状線10号」のように、運行中の列車Tを具体的に特定する名称である。
解析部13と列車制御部14は、CTC駅装置3と通信可能に接続され、列車位置情報Pを取得する。CTC駅装置3は、連動装置などを介して、軌道Rの各部に備えられた軌道回路とそれぞれ接続され、ここから列車Tの在線を検知する。なお、CTC駅装置3は公知であるため、詳細な説明は省略する。
次に、解析部13は、各列車Tの資源の消費量から資源共有区間全体の資源の使用量Uを算出する。例えば、図2において、列車イ〜リが同一の消費量Cであると仮定した場合、資源共有区間Aの使用量はU=4×C、資源共有区間Bの使用量はU=3×C、資源共有区間Cの使用量はU=C、資源共有区間Dの使用量はU=Cとなる。
ここでは、各列車の消費量Cを固定値として使用量UA,B,C,Dを算出したが、資源が電力量である場合、消費量Cは列車編成や速度に依存して変化するから、使用量Uはおおまかな値となってしまう。したがって、より正確な使用量Uを得るためには、資源情報RSCに列車編成と速度に応じた消費量Cの情報も含めて資源情報保持部11に保持しておき、列車位置情報Pから列車編成情報と速度情報を得て、資源情報保持部11から適当な消費量Cを検索し、算出するほうが好ましい。一方、資源が無線周波数である場合、各列車Tは、1チャンネルのみを使用することがほとんどであるため、消費量Cを固定値1として使用量Uを算出しても、正確性に影響はない。
解析部13は、資源共有区間ごとに資源の供給量Sから使用量Uを差し引くことによって残量Zを算出する。さらに、この残量Zと消費量Cから、例えば、資源共有区間において運行できる列車本数なども算出することができる。
このようにして得た残資源情報Iは、列車Tの運行管理にあたって有効に活用することができる。すなわち、ダイヤが乱れたとき、残資源情報Iに従って、資源の残量Zが少ない資源共有区間に列車Tが進行しないように、列車Tに指令を与えることができる。
まず、列車運行管理装置1から直接、列車Tを進路制御又は減速制御するための実施形態について説明する。列車制御部14は、解析部13から得た残量Zに応じて列車Tを制御するものであって、CPUなどの演算処理回路などから構成されている。
図1のように、この列車制御部14は、CTC駅装置3と通信可能に接続され、進路制御信号CT1を送信する。CTC駅装置3は、連動装置などを介して、各所の信号機Sに備えられているリレー装置Dと接続され、また、軌道Rの各所に備えられている転てつ器Mに接続されている。CTC駅装置3は、進路制御信号CT1に従って、リレー装置Dを駆動して信号機Sの現示を変更し、あるいは、転てつ器Mを制御してポイント切替することができる。一部の転てつ器Mは、列車Tの進路を本線から所定の待避所Eに切替える。
また、列車制御部14は、軌道Rに沿って各所に設置されているATC地上装置4と通信可能に接続され、設定速度の情報を含む減速制御信号CT2を送信する。ATC地上装置4は、所定位置を通過する列車Tに対し、軌道Rを介して減速指示信号を送信する。これを受けて、列車Tに設けられたATC車上装置dは設定速度まで減速制御する。なお、ATC地上装置4及びATC車上装置dは公知であるため、詳細な説明は省略する。
列車制御部14は、列車Tごとに、その列車位置に応じた異なる制御を行う。これについて以下に説明する。
(1)第1の制御
列車制御部14は、残量Zが所定量Xより少なくなった資源共有区間を検出したとき、この検出した資源共有区間と軌道Rが連接する資源共有区間に在線し、検出した資源共有区間に向かって進行する列車Tを、駅まで進行させ、その駅より先には進行させないように進路制御する。このとき、列車制御部14は、列車位置情報Pが属する資源共有区間内で進行方向に駅がある列車Tのみを進路制御する。
図2の場合を例として具体的に説明する。列車制御部14は、資源共有区間Bの残量Zが所定量Xより少なくなったことを検出したとき、資源共有区間Bと軌道Rが連接する資源共有区間Aに在線し、資源共有区間Bに向かって進行する列車イ,ロ,ニを検知する。このうち、列車イ,ロは、それぞれ資源共有区間B内で進行方向に駅0,1があるから、列車制御部14は、列車イを駅0まで、列車ロを駅1まで進行させ、駅0,1より先には進行させないように、CTC駅装置3に進路制御信号CT1を送信する。これを受けてCTC駅装置3は、駅0,1の出発信号機Sを停止現示にする。これにより、列車イ,ロを、駅間ではなく、それぞれ駅0,1に停車させ、待機させることができる。なお、駅0,1は、停車可能な駅であれば何でも良く、列車イ,ロの本来の停車駅でなくともよい。
一方、資源共有区間Bの残量Zが所定量Xより多くなったことを検出したとき、列車制御部14は、CTC駅装置3に進路制御停止信号を送信して、列車イ,ロの進路制御を停止する。これにより、駅0,1の出発信号機Sを進行現示にすることができ、列車イ,ロの待機状態を解除して、それぞれ駅0,1から進行させることができるようになる。
また、資源共有区間Cの残量Zが所定量Xより少なくなったことを検出したときは、同様に、列車ホを駅3まで、列車ヘを駅5まで進行させ、駅3,5より先には進行させないように進路制御する。なお、所定量Xは、列車T数本分の資源の消費量とするなど、設計に応じて適宜決定すればよいものであり、以降の説明においても同様とする。
(2)第2の制御
列車制御部14は、残量Zが所定量Xより少なくなった資源共有区間を検出したとき、この検出した資源共有区間と軌道Rが連接する資源共有区間に在線し、検出した資源共有区間に向かって進行する列車Tを、乗客が降車可能な所定の待避所Eに向けて進路制御する。このとき、列車制御部14は、資源共有区間の境界を挟んで隣同士となる2つの駅間の軌道R(図2において太線の丸で示す駅同士の間を指す。以下、境界区間と呼称する。)に在線する列車Tのみを進路制御する。
図2の場合を例として具体的に説明する。列車制御部14は、資源共有区間Bの残量Zが所定量Xより少なくなったことを検出したとき、資源共有区間Bと軌道Rが連接する資源共有区間Aに在線し、資源共有区間Bに向かって進行する列車イ〜ニを検知する。このうち、列車制御部14は、資源共有区間A,Bの境界区間に在線する列車ニを待避所E1に進行させるように、CTC駅装置3に進路制御信号CT1を送信する。これを受けてCTC駅装置3は、適当な転てつ器Mを制御してポイント切替を行う。これにより、列車ニを、待避所E1に誘導して停車させることができる。
また、列車制御部14は、資源共有区間Dの残量Zが所定量Xより少なくなったことを検出したときは、資源共有区間A,Dの境界区間に在線する列車ハを待避所E2に進行させるように進路制御する。同様に、資源共有区間Cの残量Zが所定量Xより少なくなったことを検出したときは、資源共有区間B,Cの境界区間に在線する列車トを待避所E3に進行させるように進路制御する。
このように、在線する資源共有区間内に停車可能な駅がない列車T、つまり、境界区間に在線する列車Tでも、待避所Eに停車させることで、駅間に停車する事態を回避できる。なお、待避所Eは、例えば車両基地など、乗客を安全に降車させることができる場所であればよい。
この進路制御は、資源復旧の見込みがなく、列車Tの運行が極めて困難になったときに行われる。例えば、図2の場合において、列車制御部14は、資源共有区間Bと資源共有区間Cと、さらに、その先の連接する資源共有区間においても資源不足(つまり、残量Z<所定量X)を検知したとき、あるいは、資源共有区間Bの資源不足状態が所定時間以上継続したとき、資源復旧の見込みはないと判断する。この場合、列車ニは、ダイヤの復旧はもとより、実質的に運行が不可能となる。したがって、列車ニを進路制御して待避所E1に誘導することによって、乗客を安全に降車させることができるとともに、列車ニを本線から撤去することができるから、資源復旧、及び、列車運行の復旧を促進することができる。このため、待避所Eとしては、より多くの列車Tを収容可能な場所を選択することが望ましい。
(3)第3の制御
列車制御部14は、残量Zが所定量Xより少なくなった資源共有区間を検出したとき、この検出した資源共有区間と軌道Rが連接する資源共有区間に在線し、検出した資源共有区間に向かって進行する列車Tを、減速制御する。このとき、列車制御部14は、資源共有区間の境界を挟んで隣同士となる2つの駅間の軌道R(つまり、境界区間)に在線する列車Tのみを減速制御する。
図2の場合を例として具体的に説明する。列車制御部14は、資源共有区間Bの残量Zが所定量Xより少なくなったことを検出したとき、資源共有区間Bと軌道Rが連接する資源共有区間Aに在線し、資源共有区間Bに向かって進行する列車イ〜ニを検知する。このうち、列車制御部14は、境界区間に在線する列車ニを減速制御するように、適当な位置のATC地上装置4に減速制御信号CT2を送信する。これを受けたATC地上装置4は、列車ニに減速指示信号を送信し、列車ニはATC車上装置dによって減速する。
この減速制御にあたって、列車制御部14は、資源共有区間Bに在線する列車ホ〜トの列車位置情報Pから、資源共有区間Bの資源不足状態が解消する所要時間を予測する。そして、この所要時間の経過後に列車ニが資源共有区間Bに進入できるように、最適な速度を算出し、これを設定速度として減速制御信号CT2を生成する。これにより、列車ニを、駅間に停車させることなく、資源共有区間Bの残量Zが十分に増加した後、資源共有区間Bに進入させることができる。
一方、資源共有区間Bの残量Zが所定量Xより多くなったことを検出したとき、列車制御部14は、ATC地上装置4に減速制御停止信号を送信して、列車ニの減速制御を停止する。これにより、列車ニは、減速状態を解除されて、通常速度で走行することができる。
このように、在線する資源共有区間内に停車可能な駅がない列車T、つまり、境界区間に在線する列車Tでも、減速させることで、駅間に停車させることなく、適時に隣の資源共有区間に進入させることができる。したがって、この減速制御は、上述した第2の制御の場合とは反対に、進入する資源共有区間の資源復旧の見込みがあるときに行われるものである。
これまで述べた第1〜第3の制御は、列車Tごとに、その列車位置に応じて使い分けるものとしたが、これに限定されるものではなく、同様の効果を奏する限り、設計に応じて適宜に用いればよい。例えば、境界区間に在線する列車Tでなくとも減速制御してよいし、進入可能な待避所Eがあれば、そこに向けて進路制御してもよい。
また、第1〜第3の制御のうち、少なくとも1つの制御を採用しても、上述した効果は得られるが、やはり全てを採用したほうが望ましい。図3は、この場合の列車制御部14の動作フローを示す。この動作フローは、資源共有区間ごとに繰り返し実行されるものである。
まず、列車制御部14は、解析部13から得た残量Zが所定量Xより少ないか否かを判定する(符号St1)。残量Z<所定量Xであれば、該当する資源共有区間と軌道Rが連接する列車Tを検知する(符号St2)。さらに、この検知した列車Tのうち、境界区間に在線する列車Tの有無を判定する(符号St3)。
境界区間に在線する列車Tがない場合は、境界区間以外に在線する列車Tの有無を判定する(符号St6)。そして、境界区間以外に在線する列車Tあれば、該当する列車Tに、上述した第1の制御を実行する(符号St7)。これにより、列車Tを適当な駅に停車させ、待機させることができる。
一方、境界区間に在線する列車Tがある場合は、さらに、該当する資源共有区間の資源復旧の見込みの有無を判定する(符号St4)。具体的には、上述したように、軌道Rに沿って資源不足の資源共有区間が所定数連続して検知されたとき、あるいは、資源不足状態が所定時間以上継続したときは、復旧の見込みがないと判定する。
資源復旧の見込みがある場合、上述した第3の制御を実行する(符号St5)。これにより、列車Tを減速させることができる。一方、資源復旧の見込みがない場合、上述した第2の制御を実行する(符号St9)。これにより、列車Tを誘導して待避所Eに停車させることができる。そして、境界区間以外に在線する列車Tあれば、該当する列車Tに、上述した第1の制御を実行する(符号St6,St7)。
このように、列車制御部14は、列車位置に応じて、好適に列車Tを停止・進路変更・減速させるが、資源不足状態でないときは、指令所に設置されたPRC装置2が列車Tの運行管理を行っている。このPRC装置2は、列車制御部14と同様に、各駅のCTC駅装置3と通信可能に接続され、列車Tの進路制御を行う。なお、PRC装置2は公知であるため、詳細な説明は省略する。
各CTC駅装置3では、PRC装置2と列車制御部14の両方から制御信号が入力されるので制御動作の競合が発生し得る。しかし、列車制御部14は、資源不足が発生した際のフェイルセーフの観点から進路制御を行うものであるため、各CTC駅装置3では、列車制御部14の制御信号CT1を優先して制御動作する。一方、制御動作の競合を避けたい場合は、列車制御部14による制御を行わず、残資源情報IをPRC装置2に通知して、PRC装置2だけに列車Tを進路制御させてもよい。
この場合の実施形態において、列車運行管理装置1は、通知部12を含む。通知部12は、PRC装置2と通信可能に接続され、残資源情報IをPRC装置2に通知する。通知部12は、通信制御用LSIなどで構成され、残資源情報Iを、PRC装置2に従ったデータ形式に変換した上で送信する。この実施形態に依れば、既存設備であるPRC装置2を使用できるとともに、列車運行管理装置1から列車制御部14を省くことができるから、低コスト化することができる。
もちろん、単純に、モニターなどに残資源情報Iを表示して、これを列車運行の担当者が見て列車Tに指令を与えるようにしてもよい。この場合の実施形態において、列車運行管理装置1は、表示部15を含む。表示部15は、資源共有区間ごとに残資源情報Iを表示する。この残資源情報Iは、資源共有区間において残量Zにより運行できる列車本数を含む。
図4は、資源が電力である場合の表示部15の画面表示例である。ここで、「余剰電力」は、残量Zの数値であり、「減少レベル」は、残量Zの数値に従った段階的なレベルを表している。例えば、X>Zのときに「A」、2×X>Z≧Xのときに「B」、Z≧2×Xのときに「C」と表示する。
「進入可能列車本数」は、資源共有区間に進入可能な列車本数を、路線ごとに表している。これは、残量Zを列車Tの消費量Cで割ることによって算出できる。ここで、消費量Cは、予め資源情報保持部11に路線ごとの数値を記憶させておけばよい。
また、「接近中の列車名」は、上述したように、列車位置情報Pとともに出力される列車名から得ることができる。この実施形態に依れば、列車制御を行わないから、低コストという効果だけでなく、極めて実現容易という効果も得られる。
次に、隣り合う資源共有区間の一部に重複する区間(以下、資源重複区間と呼称する。)が存在する場合について説明する。図5は、資源重複区間が存在する場合の資源共有区間を示す路線図である。ここで、隣り合う資源共有区間A,Bに資源重複区間が存在しており、その範囲は、資源共有区間A,Bの一端である線分L1と線分L2に挟まれる部分とする。
この例では、資源共有区間Bが資源不足状態(残量Z<所定量X)であるときに、資源重複区間に在線する列車ハ,ニの制御が問題となる。そこで、列車ハ,ニが線分L2より前方に進行した場合を考えると、列車ハ,ニは、資源共有区間Aに割り当てられた資源を使うことができなくなるから、運行できなくなることがあり得る。したがって、この例では、線分L2を資源共有区間A,Bの境界線とみなして制御を行う。
すなわち、上述した第1の制御によって列車ハを駅4まで進行させ、資源共有区間Bの資源不足状態が解消するまで待機させる。また、資源不足状態の解消の見込みがないとき、上述した第2の制御によって列車ニを待避所E2へと誘導して停車させる。一方、そうでないときは、上述した第3の制御によって列車ニを減速制御し、資源共有区間Bの資源不足状態が解消した後、線分L2より前方に進行させる。これにより、上述した内容と、同じ効果が得られることになる。つまり、資源重複区間が存在する資源共有区間が資源不足状態であることを検出したとき、その資源重複区間は、検出された資源重複区間ではなく、これと軌道が連接する隣の資源共有区間とみなして列車Tを制御すればよい。
これまで述べた実施形態では、本発明に係る鉄道システムを指令所に設置される列車運行管理装置1に適用したものとして例示しているが、これに限られるものではなく、ATC地上装置4などの列車制御装置に適用することもできる。ただし、この場合には、上述したような、ATC地上装置及びCTC装置等の他装置との通信手段を適宜に設ける必要があるのは言うまでもない。
このように、本発明に係る鉄道システムに依れば、ダイヤが乱れたときであっても、資源の不足から列車を駅間で停車させてしまうなどの事態を未然に防ぐことができる。したがって、本発明によれば、安全な列車の運行に効果的に寄与し得る鉄道システムを提供することができる。
以上、好ましい実施例を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
本発明に係る鉄道システムを示す。 資源共有区間を示す路線図である。 列車制御部の動作フローを示す。 資源が電力である場合の表示部の画面表示例である。 資源重複区間が存在する場合の資源共有区間を示す路線図である。
符号の説明
1 列車運行管理装置
11 資源情報保持部
12 通知部
13 表示部
14 列車制御部
15 表示部
2 PRC装置
T 列車
R 軌道

Claims (8)

  1. 資源情報保持部と、解析部と、列車制御部とを含む鉄道システムであって、
    前記資源情報保持部は、列車の運行にあたって資源を共有する資源共有区間を示す路線図情報と、前記資源共有区間ごとに割り当てられた資源の供給量の情報とを保持し、
    前記解析部は、列車位置情報と前記路線図情報とから前記資源共有区間ごとに在線する列車を特定することによって資源の使用量を算出し、前記使用量と前記供給量とに基づいて、前記資源共有区間ごとの資源の残量を含む残資源情報を獲得し、
    前記列車制御部は、前記残量が所定量より少ない前記資源共有区間を検出したとき、前記検出した資源共有区間に向かって進行する列車を、境界区間に在線するか否かに基づき制御する、
    鉄道システム。
  2. 請求項1に記載された鉄道システムであって、
    前記列車制御部は、前記残量が所定量より少ない前記資源共有区間を検出したとき、この検出した資源共有区間と軌道が連接する前記資源共有区間に在線し、前記検出した資源共有区間に向かって進行する列車を、駅まで進行させ、前記駅より先には進行させないように進路制御する、
    鉄道システム。
  3. 請求項1に記載された鉄道システムであって、
    前記列車制御部は、前記残量が所定量より少ない前記資源共有区間を検出したとき、この検出した資源共有区間と軌道が連接する前記資源共有区間に在線し、前記検出した資源共有区間に向かって進行する列車を、待避所に向けて進路制御し、
    前記待避所は、本線から前記列車を撤去するための場所である、
    鉄道システム。
  4. 請求項3に記載された鉄道システムであって、
    前記列車制御部は、前記資源共有区間の境界を挟んで隣同士となる2つの駅間の軌道に在線する列車のみを進路制御する、
    鉄道システム。
  5. 資源情報保持部と、解析部と、列車制御部とを含む鉄道システムであって、
    前記資源情報保持部は、列車の運行にあたって資源を共有する資源共有区間を示す路線図情報と、前記資源共有区間ごとに割り当てられた資源の供給量の情報とを保持し、
    前記解析部は、列車位置情報と前記路線図情報とから前記資源共有区間ごとに在線する列車を特定することによって資源の使用量を算出し、前記使用量と前記供給量とに基づいて、前記資源共有区間ごとの資源の残量を含む残資源情報を獲得し、
    前記列車制御部は、前記残量が所定量より少ない前記資源共有区間を検出したとき、この検出した資源共有区間と軌道が連接する前記資源共有区間に在線し、前記検出した資源共有区間に向かって進行する列車を、減速制御する、
    鉄道システム。
  6. 請求項5に記載された鉄道システムであって、
    前記列車制御部は、前記資源共有区間の境界を挟んで隣同士となる2つの駅間の軌道に在線する列車のみを減速制御する、
    鉄道システム。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載された鉄道システムであって、
    通知部を含み、
    前記通知部は、PRC装置と通信可能に接続され、前記残資源情報を前記PRC装置に通知する、
    鉄道システム。
  8. 請求項1乃至6の何れかに記載された鉄道システムであって、
    表示部を含み、
    前記表示部は、前記資源共有区間ごとに前記残資源情報を表示し、
    前記残資源情報は、前記資源共有区間において前記残量により運行できる列車本数を含む、
    鉄道システム。
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