JP5315697B2 - 液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェット式記録ヘッドなどの液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置に関し、特に、ノズル開口を列設してなる複数のノズル群とノズル開口に連通する圧力発生室とを備え、圧力発生室内の液体に圧力変動を生じさせることで当該圧力発生室に対応するノズル開口から液体を噴射させる液体噴射ヘッド、及び、これを備える液体噴射装置に関する。
液体噴射装置は、液体を噴射可能な液体噴射ヘッドを備え、この液体噴射ヘッドから各種の液体を噴射する装置である。この液体噴射装置の代表的なものとして、例えば、液体噴射ヘッドとしてのインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)を備え、この記録ヘッドのノズル開口から液体状のインクをインク滴として記録紙等の記録媒体(噴射対象物)に対して噴射・着弾させてドットを形成することで記録を行うインクジェット式プリンタ等の画像記録装置を挙げることができる。また、近年においては、この画像記録装置に限らず、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造装置等、各種の製造装置にも液体噴射装置が応用されている。
上記インクジェット式プリンタ(以下、単にプリンタという)におけるインク滴の噴射は、複数の噴射パルスを一連に含む駆動信号の中から噴射パルスを選択的に圧力発生手段(例えば、圧電振動子(電気機械変換素子)や発熱素子(電気熱変換素子))に印加してこれを駆動することにより、圧力発生室内のインクに圧力変動を生じさせ、この圧力変動を制御することで行われる(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−103619号公報
ところで、この種のプリンタでは、より少ないインク量で効率良く画像等を記録することが求められている。特に記録紙に画像を記録する場合、インクに含まれる水分によって記録紙に歪み(凹凸)が生じたり、記録画像が滲んだりする虞があるので、記録紙に着弾するインクの総量はできるだけ少ない方が望ましい。また、インクカートリッジ内のインクの消費が早いと、頻繁にインクカートリッジを交換する必要性が生じ、これにより、ランニングコストの面でユーザに負担を強いることとなり、また、環境保護の観点においても問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、より少ない液体量で噴射対象物上の領域をドットで効率良く埋めることが可能な液体噴射装置を提供することにある。
本発明の液体噴射ヘッドは、上記目的を達成するために提案されたものであり、複数のノズル群を有し、ノズル群を構成する各ノズル開口から液体を噴射するための圧力発生室を備えた液体噴射ヘッドであって、
ノズル形成部材の厚さに対して厚みを薄くした凹状部を形成し、当該凹状部にノズル開口を形成し、
同一ノズル群内における複数のノズル開口の組をノズルセットとし、当該ノズルセットを1つの圧力発生室に対応させて配設し、
各ノズルセットを、ノズルセット列設方向に相対的にずらした状態で配置し、
前記ノズルセットを構成する各ノズル開口を、ノズルセット列設方向に対し斜めに配置し、当該ノズル開口の配置方向が、ノズルセット列設方向に対し45°の角度を有し、
前記凹状部を、ノズル開口毎に個別に形成したことを特徴とする。
この構成によれば、同一ノズル群内における複数のノズル開口の組をノズルセットとし、当該ノズルセットを圧力発生室毎に対応させて配設したので、一度の噴射動作で駆動対象の圧力発生室に対応するノズルセットの各ノズル開口から同時に液体を噴射することができ、各ノズル開口から噴射された液体によって、従来よりも少ない液体量で噴射対象物上の所定の領域を効率良くドットで埋めることができる。これにより、液体の消費を従来よりも抑えることができ、その結果、例えば、水分による記録紙の歪みや記録画像の滲みを抑制することが可能となる。また、液体の消費を抑えることができるので、ランニングコストの低減や環境保全に寄与することが可能となる。
また、隣り合うノズル群における一方のノズル群の各ノズルセットと他方のノズル群の各ノズルセットとを、ノズルセット列設方向に相対的にずらした状態で配置したので、製造上の都合により圧力発生室のノズルセット列設方向の幅を小さく作成できない場合、すなわち、一つのノズル群においてノズルセットをノズルセット列設方向に等間隔で配置できない場合においても、一方のノズル群と他方のノズル群とで噴射タイミングを異ならせるだけでヘッドの走査回数(パス)を増加させることなく、ノズルセット列設方向に一定の間隔で一直線上にドットを並べることができる。その結果、記録速度等の液体噴射処理速度の向上に寄与することが可能となる。
さらに、凹状部の底部における板厚は周囲の板厚に比べて薄いので、この凹状部の底部にノズル開口を開設することにより、その際の塑性加工に用いられる雄型(ポンチ)への負荷が軽減され、雄型の座屈等を防止することができる。また、凹状部をノズル開口毎に個別に設けることで、各ノズル開口の周囲の形状を揃えることができ、これにより、各ノズル開口から噴射される液体の飛翔曲がりを低減することができる。
さらに、ノズルセットを構成する各ノズル開口を、ノズルセット列設方向に対し斜めに配置することで、各ノズル開口のノズルセット列設方向の配置間隔を規定の間隔(例えば、ドット形成密度の設計値)から変更することなく、同一ノズルセット内のノズル開口同士の間隔を広げることができる。これにより、プレス加工によってノズル開口を形成する際の加工容易性を向上させることができる。
また、同一ノズルセット内のノズル開口同士の間隔を広げることで、噴射された液体同士が近接することによる悪影響を抑制することができ、これにより、各ノズル開口から液体を噴射したときの液体の飛翔曲がりを低減することができる。
さらに、同一ノズルセット内のノズル開口から液体を噴射させると、2つのドットがノズルセット列設方向に対して斜めに並んで記録紙等の噴射対象物上に形成される。このようにドットが斜めに並んで形成されることにより、ノズルセット列設方向とこれに直交する方向で偏り無く所定の領域をドットで被覆することができる。
また、ノズルセットを構成する各ノズル開口を、ノズルセット列設方向に対し45°の角度で配置することで、最小限のスペース内でノズル開口の間隔を最も広げることができる。
また、この構成において、一方のノズルセットと他方のノズルセットのずれ量が、ノズルセットの配置間隔Pの1/2とすることが望ましい。
なお、「ノズルセットの配置間隔」とは、当該ノズルセットの中心からその隣のノズルセットの中心までの距離を意味する。
また、上記構成において、ノズルセットを構成する各ノズル開口を、P/n(n:自然数)の間隔で配置することが望ましい。
そして、この構成においてn=4とすることが望ましい。
さらに、圧力発生室内の液体に圧力変動を生じさせるための圧力発生手段を有し、
前記圧力発生手段は、電気機械変換素子又は電気熱変換素子によって構成することが望ましい。
また、本発明の液体噴射装置は、上記何れかの構成の液体噴射ヘッド備えることを特徴とする。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下においては、本発明の液体噴射装置として、図1に示すインクジェット式プリンタ(以下、プリンタと略記する)を例示する。
プリンタ1は、液体噴射ヘッドの一種である記録ヘッド2が取り付けられると共に、インクカートリッジ3が着脱可能に取り付けられるキャリッジ4と、記録ヘッド2の下方に配設されたプラテン5と、記録ヘッド2が搭載されたキャリッジ4を記録紙6(噴射対象物)の紙幅方向に移動させるキャリッジ移動機構7と、紙幅方向に直交する方向である紙送り方向に記録紙6を搬送する紙送り機構8等を備えて概略構成されている。ここで、紙幅方向とは、主走査方向(ヘッド走査方向)であり、紙送り方向とは、副走査方向(すなわち、ヘッド走査方向に直交する方向)である。なお、インクカートリッジ3としては、キャリッジ4に装着するタイプでも、或いはプリンタ1の筐体側に装着してインク供給チューブを介して記録ヘッド2に供給するタイプでもよい。
キャリッジ4は、主走査方向に架設されたガイドロッド9に軸支された状態で取り付けられており、キャリッジ移動機構7の作動により、ガイドロッド9に沿って主走査方向に移動するように構成されている。キャリッジ4の主走査方向の位置は、リニアエンコーダ10によって検出され、検出信号が位置情報としてプリンタコントローラ12(図4参照)に送信される。これにより、プリンタコントローラ12はこのリニアエンコーダ10からの位置情報に基づいてキャリッジ4(記録ヘッド2)の走査位置を認識しながら、記録ヘッド2による記録動作(噴射動作)等を制御することができる。
また、記録ヘッド2の移動範囲内であってプラテン5よりも外側には、記録ヘッド2の走査起点となるホームポジションが設定してある。このホームポジションには、キャッピング機構13が設けられている。このキャッピング機構13は、キャップ部材14によって記録ヘッド2のノズル面を封止し、ノズル開口15(図2参照)からのインク溶媒の蒸発を防止する。また、このキャッピング機構13は、封止状態のノズル面に負圧を与えてノズル開口15からインクを強制的に吸引排出するクリーニング動作に用いられる。
図2は、上記記録ヘッド2の構成を説明する要部断面図である。この記録ヘッド2は、ヘッドケース16と、このヘッドケース16内に収納されるアクチュエータユニット17と、ヘッドケース16の底面(先端面)に接合される流路ユニット18等を備えている。上記ヘッドケース16は、例えば、エポキシ系樹脂により作製され、その内部にはアクチュエータユニット17を収納するための収納空部19が形成されている。アクチュエータユニット17は、櫛歯状に切り分けられた複数の圧電振動子20(本発明における圧力発生手段に相当し、電気機械変換素子の一種)と、この圧電振動子20が接合される固定板21とを備えている。また、アクチュエータユニット17の各圧電振動子20には、フレキシブルケーブル22が接続されており、駆動信号発生回路24(図4参照)からの駆動信号がこのフレキシブルケーブル22を通じて供給されるようになっている。
本実施形態における圧電振動子20は、電界方向に直交する方向に変位する所謂縦振動モードの圧電振動子であり、駆動信号が供給されると圧電体及び電極の積層方向とは直交する方向に変位(伸縮)する。また、各圧電振動子20は、流路ユニット18の圧力発生室26の形成ピッチと同じピッチで切り分けられており、1つの圧力発生室26(図6参照)に対して1つずつ対応するように構成されている。
図3は、本実施形態における流路ユニット18の構成を説明する分解斜視図である。この流路ユニット18は、圧力室形成基板27の一方の面にノズルプレート28(ノズル形成部材の一種)を、圧力室形成基板27の他方の面に振動板29を、それぞれ接合して一体化することにより作製されており、図2に示すように、リザーバ30から、インク供給口31、圧力発生室26、ノズル連通口32、及びノズル開口15に至るまでの一連のインク流路を形成する。
上記ノズルプレート28は、副走査方向に複数のノズル開口15を列状に穿設した金属製の薄いプレートである。本実施形態では、このノズルプレート28をステンレス製の板材によって構成し、ノズル開口15の列(ノズル群)を複数、本実施形態では2列設けている。1つのノズル群は、例えば360個のノズル開口15を列設することによって構成される。そして、同一ノズル群内における複数のノズル開口15の組、例えば、副走査方向に隣り合う2つのノズル開口15の組をノズルセット33とし、各ノズルセット33は圧力発生室26(圧力室形成基板27の空部38)にそれぞれ1対1に対応して副走査方向に180dpiで配置されている。したがって、本実施形態においては、1つの圧力発生室26に対して、1セットのノズルセット33、すなわち、2つのノズル開口15の組を配置するように構成されている。
また、本実施形態においては、図6及び図7に示すように、ノズルプレート28を厚さ方向の途中まで窪ませて、同一ノズルセット33を構成する各ノズル開口15に共通な平面視楕円形状の凹状部34(第2ノズル)をノズルセット毎に形成している。そして、この凹状部34の底部に各ノズル開口15をそれぞれ開設している。つまり、凹状部34は、同一ノズルセットを構成する各ノズル開口を含めるように形成されている。この凹状部34の底部における板厚は周囲の板厚に比べて薄いので、この凹状部34の底部にノズル開口15を開設することにより、その際の塑性加工に用いられる雄型(ポンチ)への負荷が軽減され、雄型の座屈等を防止することができる。また、凹状部34は、同一ノズルセット33を構成する各ノズル開口15に共通となっているため、ノズル開口毎に凹状部を形成する構成と比較して加工が容易であり、また、これを形成するためのポンチの強度を確保することができる。
なお、各ノズル群は、一方のノズル群の各ノズルセット33と他方のノズル群の各ノズルセット33とを、ノズルセット列設方向に相対的にずらした状態でノズルプレート28に配置されている。この点の詳細については後述する。
ノズルプレート28と振動板29との間に配置される圧力室形成基板27は、インク流路となる部分、具体的には、リザーバ30となる開口部36、インク供給口31となる溝部37、及び、圧力発生室26となる空部(圧力室空部)38が区画形成された板状の部材であり、本実施形態においては、結晶性を有する基材であるシリコンウェハーを異方性エッチング処理することによって作製されている。上記の空部38は、主走査方向に細長い凹状部であり、一端が溝部37を介して開口部36と連通すると共に、他端はノズル連通口32を通じてノズルプレート28のノズル開口15に連通するように構成されている。そして、この空部38は、圧力室形成基板27において副走査方向に複数列設されている。
上記振動板29は、例えばステンレス鋼等の金属製の支持板39の表面にPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂フィルムを弾性薄膜部40としてラミネートした複合板材によって構成されている。この振動板29には、圧電振動子20の伸縮駆動に応じて変形して圧力発生室26内のインク(液体の一種)に圧力変動を生じさせ得るダイヤフラム部41が形成されている。このダイヤフラム部41は、圧電振動子20の先端面が接続される部分を島部42として残した状態でその周囲の支持板39をエッチング処理で除去して弾性薄膜部40のみとすることで構成されている。
また、この振動板29には、圧力室形成基板27の開口部36の一方の開口面を封止し、リザーバ30の一部を区画するコンプライアンス部43が形成されている。このコンプライアンス部43は、リザーバ30(開口部36)に対応する領域の支持板39を、エッチング加工によって除去することにより、弾性薄膜部40のみとされている。そして、このコンプライアンス部43は、圧電振動子20の駆動時のリザーバ30内のインクの圧力変動を緩和するダンパーとして機能する。
上記流路ユニット構成部材、すなわち、振動板29、圧力室形成基板27、及びノズルプレート28には、位置決めピン(図示せず)に挿通可能な基準穴44(44a,44b,44c)が各部材の板厚方向を貫通してそれぞれ開設されている。そして、各流路ユニット構成部材は、各々の基準穴44に位置決めピンを挿通することで相対的な位置が合わされた上で接着剤等によって接合され、ノズルプレート28を下側にした姿勢でヘッドケース16に固定される。
図4はプリンタの電気的な構成を示すブロック図である。本実施形態におけるプリンタ1は、プリンタコントローラ12とプリントエンジン45とで概略構成されている。プリンタコントローラ12は、ホストコンピュータ等の外部装置からの印刷データ等が入力される外部インタフェース(外部I/F)46と、各種データ等を一時的に記憶するワークメモリとして利用されるRAM47と、各種データ処理のための制御プログラムやフォントデータ及びグラフィック関数等を記憶したROM48と、各部の制御を行う制御部49と、クロック信号を発生する発振回路50と、記録ヘッド2へ供給する駆動信号を発生する発駆動信号発生回路24と、印刷データをドット毎に展開することで得られた噴射データや駆動信号等を記録ヘッド2に出力するための内部インタフェース(内部I/F)52とを備えている。
制御部49は、ROM48に記憶されている制御プログラムに基づいて、各部の統合的な制御を行うほか、外部装置から外部I/F46を通じて受信した印刷データを、記録ヘッド2で用いられる噴射データ(ドットパターンデータ)に変換する。そして、記録ヘッド2の1回の主走査で記録可能な1行分の噴射データが得られたならば、制御部49は、出力バッファに格納されている1行分の噴射データを内部I/F52を通じて記録ヘッド2に出力する。
上記プリントエンジン45は、記録ヘッド2、キャリッジ移動機構7、紙送り機構8、及び、リニアエンコーダ10を備えている。キャリッジ移動機構7は、記録ヘッド2が取り付けられたキャリッジ4と、このキャリッジ4をタイミングベルト等を介して走行させる駆動モータ等からなり、記録ヘッド2を主走査方向に移動させる。紙送り機構8は、紙送りモータ及び紙送りローラ等からなり、記録紙6を順次送り出して副走査を行う。また、リニアエンコーダ10は、キャリッジ4に搭載された記録ヘッド2の走査位置に応じたエンコーダパルスを、主走査方向における位置情報として内部I/F52を通じて制御部49に出力する。
上記の駆動信号発生回路24は、複数の噴射パルス(噴射波形)を含んだ一連の駆動信号を発生する。この噴射パルスは、圧電振動子20を伸縮駆動してノズル開口15からインク滴を噴射させ得るパルスであり、図5に例示した駆動信号COMは、一記録周期T内に2つの噴射パルス(第1噴射パルスP1,第2噴射パルスP2)を含んでいる。そして、駆動信号発生回路24は、この駆動信号COMを記録周期T毎に繰り返し発生する。これらの噴射パルスP1,P2は、何れも同じ波形の信号によって構成されており、中間電位VMから最高電位VHまでインク滴を噴射させない程度の一定勾配で電位を上昇させる膨張要素p1と、最高電位VHを所定時間保持する膨張ホールド要素p2と、最高電位VHから最低電位VLまで急勾配で電位を下降させる噴射要素p3と、最低電位VLを所定時間保持する収縮ホールド要素p4と、最低電位VLから中間電位VMまで電位を復帰させる制振要素p5とを含んで構成されている。
これらの噴射パルスP1,P2を圧電振動子20に供給すると、各噴射パルスP1,P2が供給される毎に規定量のインク滴が、1つのノズルセット33を構成する2つのノズル開口15から同時に噴射される。本実施形態においては、1つのノズル開口15から噴射されるインク滴の量は5plに設定されている。即ち、1つの噴射パルスを圧電振動子20に印加することにより、対応する圧力発生室26の各ノズル開口15から5plずつ合計10plのインク滴が一度に噴射される。
そして、プリンタ1では、記録紙などの記録媒体上に単位画素を形成する場合に、第1噴射パルスP1及び第2噴射パルスP2を用いて連続的にインク滴を噴射することで、記録紙6に対して主走査方向に複数のインク滴を着弾させるように構成されている。なお、本実施形態において、単位画素の設計上の解像度(基本解像度或いはドット形成密度の設計値)は、縦(副走査方向)×横(主走査方向)=360dpi×360dpi(=70μm×70μm)に設定されている。つまり、この寸法に設定された領域にインク滴を着弾させてドットを形成し、このドットで当該領域を埋めることにより単位画素を形成する。
次に、上記のプリンタ1における記録ヘッド2の実施形態について説明する。図6は、圧力室形成基板27の要部平面図、図7は、流路ユニット18のY−Y線断面図、図8は、各ノズル群の配置関係を説明する図である。図6に示すように、本実施形態では、隣り合う2つのノズル開口15によって1つのノズルセット33が構成され、このノズルセット33を構成する各ノズル開口15は、副走査方向に沿って配列されている。同一ノズル群における各ノズルセット33は、図8に示すように、例えば180dpiに対応する規定ピッチPで副走査方向に配設され、ノズルセット33を構成する各ノズル開口15は、規定ピッチPよりも小さいP/n(n:自然数)のピッチで配列されている。本実施形態において、各ノズル開口15は、例えば720dpi、即ち、P/4のピッチで副走査方向(ノズルセット列設方向)に並べて配列されている。また、隣り合うノズル群における一方のノズル群Aの各ノズルセット33と他方のノズル群Bの各ノズルセット33とを、ノズルセット列設方向(本実施形態の場合、副走査方向)に相対的にずらした状態で配置している。より具体的には、一方のノズル群Aと他方のノズル群Bのずれ量が、例えば360dpiとなるように、即ち、同一ノズル群におけるノズルセット33の配置間隔Pの1/2となるように、ノズルプレート28に各ノズル群が千鳥状に配置されている。したがって、各ノズルセット33の各ノズル開口15は、副走査方向で見て720dpi(P/4)で配列されている。
このように構成することにより、製造上の都合により圧力発生室26や圧電振動子20の副走査方向の幅を小さく作成できない場合、すなわち、一つのノズル群においてノズルセット33を副走査方向(ノズルセット列設方向)に小さなピッチ(高密度)で等間隔で配置できない場合においても、一方のノズル群Aと他方のノズル群Bとで主走査における噴射タイミングを異ならせるだけで走査回数(パス)を増加させることなく、副走査方向に一定の間隔(本実施形態の場合720dpi)で一直線上にドットを並べることができる。その結果、記録速度の向上に寄与することが可能となる。
図7に示すように、振動板29の島部42とアクチュエータユニット17の圧電振動子20と圧力発生室26とは、ノズルセット33に対して1対1に設けられている。ノズルセット33を構成する隣り合うノズル開口15同士は、1つの圧力発生室26に対して1セットずつ配置されている。このノズルセット33に対応した各圧力発生室26同士は、図7に示すように、区画壁54によって区画されている。この様に、各圧力発生室26に対応して複数のノズル開口15の組となるノズルセット33を配置することで、従来の様に、1つのノズル開口15に対して1つずつ圧力発生室26を設ける必要が無くなる。すなわち、同じ個数のノズル開口15で構成したノズル群においては、圧力発生室とノズル開口を1対1に対応させる従来の構成と比較して、これらのノズル開口15に対応した圧力発生室26の数を減らすこと(半減)ができる。若しくは、ノズル群に関し、圧電振動子20や圧力発生室26の個数を増やすことなく、ノズル開口15の個数を増やすこと(倍増)ができる。本実施形態においては、1つのノズル群が360個のノズル開口15で構成されているのに対し、これらのノズル開口15に対応した圧力発生室26は、その半分の180個で構成される。これにより、各圧力発生室26同士を区画する区画壁54を、圧力発生室26をノズル開口15と同じ数だけ設ける従来構成に比較して、厚くすることができる。この結果、区画壁54の剛性を従来構成の場合よりも高めることができ、隣り合う各圧力発生室26の噴射動作によって発生する圧力波の影響を防止することができる。このことから、クロストークを防止でき、噴射特性を安定させることができる。
そして、上記構成の記録ヘッド2では、図5に示すように、フレキシブルケーブル22を通じて圧電振動子20に噴射パルスが供給されると、まず、膨張要素p1によって圧電振動子20が素子長手方向に収縮して島部42が圧力発生室26から離隔する方向に変位し、これにより駆動対象の圧力発生室26が、中間電位VMに対応する基準容積から最高電位VHに対応する膨張容積まで膨張する。この圧力発生室26の膨張により、各圧力発生室26内にはリザーバ30側からインク供給口31を通じてインクが供給される。そして、この圧力発生室26の膨張状態は、膨張ホールド要素p2の供給期間中に亘って維持される。
その後、噴射要素p3が供給されて圧電振動子20が伸長して島部42が圧力発生室26に近接する方向に変位する。これにより、圧力発生室26は、膨張容積から最低電位VLに対応する収縮容積まで急激に収縮される。圧力発生室26の収縮により、内部のインクが加圧され、駆動対象の圧力発生室26に対応するノズルセット33の各ノズル開口15から同時にインク滴が噴射される。圧力発生室26の収縮状態は、収縮ホールド要素p4の供給期間に亘って維持され、この間に、インク滴の噴射によって減少した圧力発生室26の内圧は、その固有振動によって再び上昇する。この上昇タイミングにあわせて制振要素p5が供給される。この制振要素p5の供給により、圧力発生室26が基準容積まで膨張復帰し、圧力発生室26内のインクの圧力変動が吸収される。
ところで、上述したように、本実施形態における単位画素は、360dpi×360dpiに設定されている。したがって、記録紙上に単位画素を形成するには、70μm×70μmの正方形の領域全体をドットで埋める必要がある。従来のプリンタでは、記録紙上に単位画素を形成する際、上記の正方形に外接する直径100μm程度のドットを当該領域に形成していた。そして、従来ではこのドットを形成するために約40plのインクを消費していた。このように従来では、単位画素を形成するために比較的多量のインクを消費するため、インクに含まれる水分によって記録紙に歪み(凹凸)が生じたり、記録画像が滲んだりする虞があった。また、インクカートリッジ内のインクの消費が早いため、頻繁にインクカートリッジを交換する必要性が生じ、これにより、ランニングコストの面でユーザに負担を強いることとなり、また、環境保護の観点においても問題があった。
この点に鑑み、本発明に係るプリンタ1では、より少ないインク量で記録紙上にドットを効率良く埋めるように構成している。
ここで、図10は、インク量とドット径の関係を示すグラフである。同図に示すように、インク量に対するドット径を示すグラフは非線形となることが判っている。そして、直径100μmのドットを形成するのに必要なインク量が40plであるのに対し、その半分の50μmのドットを形成するのに必要なインク量は20plではなく、5plで足りること判った。
本発明に係るプリンタ1ではこのことを利用し、一つの記録周期Tにおいて、まず、第1噴射パルスP1を圧電振動子20に印加することで駆動対象の圧力発生室26に対応するノズルセット33の各ノズル開口15からそれぞれ5plのインク滴を同時に噴射するようにして、図9(b)に示すように、直径50μmのドットを副走査方向に720dpiで並んだ状態で記録紙6上に形成し、これらの2つのドットの組み(ドット要素d1)によって単位画素の半分(主走査方向の半分)の領域を埋める。次に、第2噴射パルスP2を圧電振動子20に印加することで、同様に各ノズル開口15からそれぞれインク滴を噴射して、副走査方向に並ぶ2つのドットの組み(ドット要素d2)によって単位画素の残りの半分の領域を埋める。すなわち、本実施形態における単位画素は、5plのインク滴からなる合計4つのドットによって構成される。
したがって、この構成では、5pl×4=20plのインク量で単位画素を形成することができる。つまり、従来の構成よりも約半分のインク量で単位画素を形成することが可能となっている。また、一度の噴射動作で複数のドットを同時に形成することができるので、本実施形態においては、副走査方向のドット形成密度が、見かけ上、本発明を適用しない従来構成と比べて2倍になるので、記録紙6の所定の領域をドットで隙間無く埋める所謂ベタ記録の際には、ヘッドの走査回数(パス)の増加を招くことがない。
次に、本発明の効果を単位画素の濃度の面で検証する。
図11は、単位画素に対して噴射するインク量と当該単位画素の印字濃度の関係を示す図である。同図において、実線のグラフは本発明に係る構成(圧力発生室に対して複数のノズルを対応させた構成)での実験結果を示し、破線のグラフは従来構成(圧力発生室に対して単一のノズルを対応させた構成)による実験結果を示すグラフである。同図に示すように、従来構成では、単位画素の印字濃度を示すOD(Optical Density)値が噴射インク量の増加に伴ってほぼ一次関数的に増加するのに対し、本発明に係る構成では、噴射インク量の増加に対してOD値が対数関数的に増加することが判る。
即ち、所定の領域をインク(ドット)によって隙間無く被覆するまでのインク噴射量の範囲においては、例えば図11において矢印Xで示すように、同じ量のインクを噴射したときのOD値は、従来構成よりも本発明に係る構成の方が大きい。また、矢印Yで示すように、同じOD値を得るためのインクの噴射量に関し、本発明の構成によれば従来構成に比べて少なくて済むことが判る。これは、所定の領域を1滴のインク、即ち、ドットで埋めるよりも、複数のドットで埋めるほうがより広い範囲にインクが広がり、インクによる被覆面積が広くなるためである。したがって、本発明に係る構成によれば、噴射対象物上の所定の領域をインクで効率良く埋めることができ、特に、インクの濃淡によって階調を表現する濃度階調により画像を形成する場合に好適である。
このように、上記の記録ヘッド2を搭載するプリンタ1では、副走査方向に隣り合う複数のノズル開口15を組とするノズルセット33に対して圧力発生室26を1つずつ対応させて設けたので、一度の噴射動作(吐出動作)で駆動対象の圧力発生室26に対応するノズルセット33の各ノズル開口15から同時にインク滴を噴射することができ、各ノズル開口15から噴射されたインク滴によって、従来よりも少ないインク量で記録紙(噴射対象物)上の所定の領域を効率良くドットで埋めることができる。これにより、インクの消費、つまり、画像等を記録する際の記録紙に着弾するインクの総量を抑えることができ、その結果、インクに含まれる水分による記録紙の歪みや記録画像の滲みを抑制することが可能となる。また、インクの消費を抑えることができるので、ランニングコストの低減や環境保全に寄与することが可能となる。
また、本発明は、圧電振動子20に関し、形成ピッチを変更する必要が無く、従前の構成のものをそのまま流用することができるので簡便であり、個々の圧電振動子20のサイズも従前と変わらないので、変位効率が低下することもない。
ところで、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の変形が可能である。
図12は、本発明の第2の実施形態における圧力室形成基板27の要部平面図である。また、図13は、本実施形態における各ノズル群の配置関係を説明する図である。
図12に示すように、本実施形態の構成は、隣り合う2つのノズル開口15によって1つのノズルセット33が構成されている点で上記第1の実施形態と同様であるが、ノズルセット33を構成している各ノズル開口15の配列が第1の実施形態と異なっている。具体的には、上記第1実施形態では、ノズルセット33を構成している各ノズル開口15をノズルセット列設方向(副走査方向)に沿って並べた構成であるのに対し、本実施形態においてはノズルセット33を構成する各ノズル開口15を、ノズルセット列設方向(副走査方向)に対して斜めに配置している。そして、各ノズル開口の配置方向が、ノズルセット列設方向に対し45°の角度を有している。即ち、同一ノズル群における各ノズルセット33の中心を結ぶ仮想線D1に対し各ノズル開口15の中心を結ぶ仮想線D2の成す角θが45°となっている。
図13に示すように、同一ノズル群における各ノズルセット33は、上記第1の実施形態と同様に規定ピッチPで副走査方向に配設されている。また、ノズルセット33を構成する各ノズル開口15のノズルセット列設方向における配置間隔は、P/n(n:自然数)となっている。この例では、各ノズル開口15のノズルセット列設方向における配置間隔は720dpi、即ち、P/4となっている。また、隣り合うノズル群における一方のノズル群Aの各ノズルセット33と他方のノズル群Bの各ノズルセット33とを、ノズルセット列設方向に相対的にずらした状態で配置している。この例では、一方のノズル群Aと他方のノズル群Bのずれ量が360dpiとなるように、即ち、同一ノズル群におけるノズルセット33の配置間隔Pの1/2となるように、ノズルプレート28に各ノズル群が千鳥状に配置されている。したがって、両ノズル群の各ノズル開口15は、副走査方向で見て720dpi(P/4)で配列されている。
このように、ノズルセット33を構成する各ノズル開口15を、ノズルセット列設方向(副走査方向)に対し斜めに配置することで、各ノズル開口15のノズルセット列設方向の配置間隔、即ち、副走査方向の記録密度(基本解像度)を変更することなく、同一ノズルセット33内のノズル開口15同士の間隔を広げることができる。特に、各ノズル開口の配置方向がノズルセット列設方向に対し45°に傾くように各ノズルを配置することにより、最小限のスペース内でノズル開口15同士の間隔を最も広げることができる。これにより、金属製のノズルプレート28に対しプレス加工によってノズル開口15を形成する際の加工容易性を向上させることができる。即ち、ノズル開口15同士が近接している構成では、プレス加工時のノズルプレート基材の流動(肉寄り)による影響(穴径の変形)等が生じる虞があるが、ノズル開口15同士の間隔を可及的に広げることでこのような影響を低減することが可能となる。
また、同一ノズルセット33内のノズル開口15同士の間隔を広げることで、各ノズル開口15からインクを噴射したときのインクの飛翔曲がりを抑制することができる。この点に関し、同一ノズルセット33内のノズル開口15から同時にインクを噴射したときに、それぞれのインクが互いに反発して飛翔方向が曲がってしまう現象が確認されている。これは、インク同士の間の空気抵抗と周囲の空気抵抗との差異によって抵抗の小さい方にインクが飛翔する等の種々の要因が考えられる。この様な現象に対しても、ノズル開口15同士の間隔を可及的に広げることで、インク同士が近接することによる悪影響を抑制することができる。これにより、インクの飛翔曲がりを低減することが可能となる。
さらに、同一ノズルセット33内のノズル開口15からインクを噴射させると、図14に示すように、2つのドットからなるドット要素がノズルセット列設方向(副走査方向)に対して斜め(図14の例では45°)に並んで記録紙6上に形成される。このようにドットが斜めに並んで形成されることにより、所定の領域を偏り無くインクで埋めることができる。即ち、ドットがノズルセット列設方向に沿って並ぶ構成では、この方向にインクを埋めていくことは容易であるが、これに直交する方向においては噴射のタイミングやインクの飛翔方向でドットの間隔が変わる虞があるためインクが埋まり難いという問題があった。これに対し、ノズルセット列設方向に対してドットを斜めに並べることにより、ノズルセット列設方向とこれに直交する方向で偏り無く所定の領域をドットで被覆することができる。
また、本実施形態においては、ノズルプレート28を厚さ方向の途中まで窪ませて、平面視円形状の凹状部34´(第2ノズル)をノズル開口15毎に個別に形成している。そして、この凹状部34´は、ノズル開口15よりも内径が大きい平面視円形状の窪みであり、その底部の中心部分にノズル開口15を開設している。つまり、凹状部34´は、対応するノズル開口15を含めるように形成されている。このように、凹状部34´をノズル開口15毎に個別に設けることで、各ノズル開口15の周囲の形状を揃えることができ、これにより、各ノズル開口15から噴射されるインクの飛翔曲がりを低減することができる。なお、本実施形態においても、上記第1の実施形態のように、同一ノズルセットを構成する各ノズル開口15に共通の凹状部34を採用することも可能である。
なお、上記の各実施形態では、各ノズル開口15の開口径が全て同じである構成を例示したが、これには限られず、個々のノズル開口15の径を異ならせる構成を採用することもできる。例えば、上記ノズル群のうち、一方のノズル群に対応する各ノズル開口15の開口径に対し、他方のノズル群に対応するノズル開口15の開口径を大きく設定し、小ドットを形成する際には一方のノズル群に対応するノズル開口15からインク滴を噴射するようにし、大ドットを形成する際には両ノズル群のノズル開口15からインク滴を噴射することも可能である。これにより、記録速度の高速化と、記録画像の高画質化を両立することができる。
また、例えば、上記各実施形態では、副走査方向に隣り合う2つのノズル開口15の組をノズルセット33とした構成のものを例示したが、これには限られない。例えば、副走査方向に隣り合う3つ以上のノズル開口15の組をノズルセット33とする構成を採用することもできる。
また、圧力発生手段としては、上記各実施形態で例示した電気機械変換素子の一種である所謂縦振動型の圧電振動子20には限られず、同じく電気機械変換素子の一種である撓み振動型の圧電振動子や磁歪素子、電気熱変換素子の一種である発熱素子などを用いることも可能である。
さらに、本発明は、ノズル開口を所定のピッチで記録媒体の最大記録幅に相当する長さに配置してノズル群を形成した長尺な液体噴射ヘッド(ライン型液体噴射ヘッド)を装置本体に対して移動させることなく固定した状態で液体を噴射するように構成した液体噴射装置にも適用することが可能である。
また、以上では、液体噴射ヘッドとして、インクジェット式記録ヘッド2を例に挙げて説明したが、本発明は他の液体噴射ヘッドにも適用することができる。例えば、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも本発明を適用することができる。
さらに、本発明は、上記プリンタ以外の液体噴射装置にも適用できる。例えば、ディスプレー製造装置、電極製造装置、チップ製造装置等にも適用することができる。
プリンタの構成を説明する斜視図である。 記録ヘッドの構成を説明する要部断面図である。 流路ユニットの構成を説明する分解斜視図である。 プリンタの電気的構成を説明するブロック図である。 駆動信号の構成を説明する図である。 流路形成基板の構成を説明する要部平面図である。 図6におけるY−Y線断面図である。 各ノズル群の配置関係を説明する図である。 (a)は従来において単位画素を形成するためのドットの構成を説明する模式図、(b)は本発明における単位画素を形成するためのドットの構成を説明する模式図である。 インク量とドット径の関係を示すグラフである。 単位画素に対して噴射するインク量と当該単位画素のインクの濃度の関係を示す図である。 第2実施形態における流路形成基板の構成を説明する要部平面図である。 第2実施形態における各ノズル群の配置関係を説明する図である。 第2実施形態におけるドットの構成を説明する模式図である。
符号の説明
1…プリンタ,2…記録ヘッド,6…記録紙,15…ノズル開口,20…圧電振動子,24…駆動信号発生回路,26…圧力発生室,28…ノズルプレート,33…ノズルセット,34…凹状部,34´…凹状部

Claims (6)

  1. 複数のノズル群を有し、ノズル群を構成する各ノズル開口から液体を噴射するための圧力発生室を備えた液体噴射ヘッドであって、
    ノズル形成部材の厚さに対して厚みを薄くした凹状部を形成し、当該凹状部にノズル開口を形成し、
    同一ノズル群内における複数のノズル開口の組をノズルセットとし、当該ノズルセットを1つの圧力発生室に対応させて配設し、
    各ノズルセットを、ノズルセット列設方向に相対的にずらした状態で配置し、
    前記ノズルセットを構成する各ノズル開口を、ノズルセット列設方向に対し斜めに配置し、当該ノズル開口の配置方向が、ノズルセット列設方向に対し45°の角度を有し、
    前記凹状部を、ノズル開口毎に個別に形成したことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 一方のノズルセットと他方のノズルセットのずれ量が、ノズルセットの配置間隔Pの1/2であることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記ノズルセットを構成する各ノズル開口のノズルセット列設方向の配置間隔を、P/n(n:自然数)としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. n=4としたことを特徴とする請求項3に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 圧力発生室内の液体に圧力変動を生じさせるための圧力発生手段を有し、
    前記圧力発生手段は、電気機械変換素子又は電気熱変換素子によって構成されたことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 請求項1から請求項5の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドを備えたことを特徴とする液体噴射装置。
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