JP5311949B2 - 業務支援システム - Google Patents

Description

本発明は、証券会社等で用いられる業務支援システムに係り、特に顧客の属性をアイコンによってわかり易く表示できる業務支援システムに関する。

［先行技術の説明］
証券会社や金融会社等で用いられる業務支援システムは、主体となる勘定系システムから、日々、顧客毎の預り残高や取引履歴等のデータ提供を受けて、データベースを構築し、営業業務を支援するための情報系システムである。

このような業務支援システムでは、システムを利用して業務を行うユーザによって設定された検索条件に基づいて、データベースを検索し、顧客属性の詳細情報、預り残高の明細、取引履歴の明細、売買手数料や営業資産額等の集計データを表示することができるようになっている。
例えば、ユーザが検索条件として顧客属性の条件として、名前、住所等の文字情報や、資産額、時価評価額、売買回数、売買手数料額等の数値情報を指定すると、該当する顧客を抽出して顧客属性画面として一覧表示する。

[先行技術文献]
金融業務や証券業務を支援する業務支援システムの従来技術としては、特開２００６−３５０７９３「金融業務支援システム」（出願人：株式会社日立国際電気、発明者：山口博之）がある（特許文献１）。
特許文献１には、コンプライアンスチェック条件で顧客情報・取引情報・預り資産情報の検索ができるようにした金融業務支援システムにおいて、過去の取引状況・預り資産の増減情報を含む検索結果の一覧を表示する手段と、該検索結果を外部ファイルに出力する手段とを設けた金融業務支援システムが記載されている。

特開２００６−３５０７９３号公報

しかしながら、従来の業務支援システムでは、検索結果として表示される顧客属性画面が文字情報を中心とした画面構成であったため、ユーザは、表示されている顧客属性の内容を一目で直感的に把握することが困難であるという問題点があった。

本発明は、上記実状に鑑みて為されたもので、顧客属性画面において各顧客の属性に応じたアイコンを表示して、ユーザが、顧客属性の概略を直感的に把握することができる業務支援システムを提供することを目的とする。

上記従来例の問題点を解決するための本発明は、ユーザの指示によるクライアントからの顧客属性の検索要求に基づいて、記憶されている顧客属性の情報の中から検索条件に合致する情報を抽出し、顧客属性画面として要求元のクライアントに出力する業務支援サーバを備えた業務支援システムであって、業務支援サーバが、顧客属性の項目と内容に対応付けて標準アイコンを規定するアイコン属性テーブルと、ユーザによって特定の顧客及び特定の顧客属性の項目に対応して任意に登録されたカスタムアイコンを、ユーザ毎に記憶するユーザ別アイコン割り当てテーブルと、検索結果として抽出された顧客属性の情報について、アイコン属性テーブルを参照して、顧客毎に、顧客属性の項目と内容に対応する標準アイコンを割り当てる処理を行う制御部とを備え、制御部が、検索要求元のユーザに対応するユーザ別アイコン割り当てテーブルに、顧客及び顧客属性の項目に対応してカスタムアイコンが記憶されていなければ、顧客属性画面に前記割り当てられた標準アイコンを組み込んでクライアントに出力し、ユーザ別アイコン割り当てテーブルに、顧客及び顧客属性の項目に対応してカスタムアイコンが記憶されていれば、前記顧客及び顧客属性の項目に対応する標準アイコンに代えて、カスタムアイコンを顧客属性画面に組み込んでクライアントに出力することを特徴としている。

本発明によれば、業務支援サーバが、顧客属性の項目と内容に対応付けて標準アイコンを規定するアイコン属性テーブルと、ユーザによって特定の顧客及び特定の顧客属性の項目に対応して任意に登録されたカスタムアイコンを、ユーザ毎に記憶するユーザ別アイコン割り当てテーブルと、検索結果として抽出された顧客属性の情報について、アイコン属性テーブルを参照して、顧客毎に、顧客属性の項目と内容に対応する標準アイコンを割り当てる処理を行う制御部とを備え、制御部が、検索要求元のユーザに対応するユーザ別アイコン割り当てテーブルに、顧客及び顧客属性の項目に対応してカスタムアイコンが記憶されていなければ、顧客属性画面に前記割り当てられた標準アイコンを組み込んでクライアントに出力し、ユーザ別アイコン割り当てテーブルに、顧客及び顧客属性の項目に対応してカスタムアイコンが記憶されていれば、前記顧客及び顧客属性の項目に対応する標準アイコンに代えて、カスタムアイコンを顧客属性画面に組み込んでクライアントに出力する業務支援システムとしているので、クライアントは、顧客属性をアイコンで表した顧客属性画面を表示して、ユーザは文字情報を読まなくても顧客属性を一目で把握することができ、利便性を向上させることができ、また、カスタムアイコンによって表示をカスタマイズして使い勝手を向上させることができる効果がある。

［発明の概要］
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態に係る業務支援システムは、業務支援サーバが、予め顧客属性の各項目の区分に応じたアイコンを記憶しておき、顧客属性を表示する際に、各顧客の顧客属性に対応するアイコンを選択して顧客属性画面に組み込んで表示するものであり、ユーザは文字を読まなくても顧客属性を把握することができるものである。

本発明の実施の形態に係る業務支援システムは、業務支援サーバが、標準アイコンとして、性別・年齢等を表すキャラクタを設定し、更に当該キャラクタの表情によって預かり証券の損益を表現する基本アイコンと、優良度合い、売買頻度、資産額等を表すアイコンを段階（区分）別に複数記憶しておき、検索結果で抽出された顧客属性について、顧客毎の性別、年齢、預り証券の損益に基づいて対応する標準アイコンを選択し、また、顧客毎の優良度合い、売買頻度、資産額の区分に基づいて対応する標準アイコンを選択して、それらのアイコンを顧客属性画面に組み込んで表示するようにしており、ユーザは、文字を読まなくても顧客毎の性別、年齢、預り損益の区分、優良度合い、売買頻度、資産額といった顧客属性を直感的に把握することができるものである。

また、本発明の実施の形態に係る業務支援システムは、業務支援サーバが、ユーザの要求に応じて、特定の顧客の属性に対応してユーザが独自に設定した任意のカスタムアイコンを登録可能とし、顧客属性表示の際に、当該ユーザ及び当該顧客に対応するカスタムアイコンが登録されていればカスタムアイコンを表示し、カスタムアイコンが表示されていなければ属性に対応した標準アイコンを表示するようにしており、表示をカスタマイズして、使い勝手を向上させることができるものである。

[実施の形態の構成：図１]
本発明の実施の形態に係る業務支援システムの概略構成について図１を用いて説明する。図１は、本発明の実施の形態に係る業務支援システム（本システム）の概略構成ブロック図である。
図１に示すように、本システムは、業務支援サーバ１と、複数のクライアント２-1
〜２-nとを備え、業務支援サーバ１とクライアント２とはネットワーク３によって接続されている。
また、図示は省略するが、業務支援サーバ１は、ネットワークを介して上位の勘定系システムに接続されており、勘定系システムから、顧客属性データ、預かり残高のデータ、取引履歴のデータ、集計データ（売買手数料、営業資産額等）の提供を受けて、内部に記憶している。

そして、本システムの業務支援サーバ１は、クライアント２からの要求に基づいて、内部に記憶した顧客属性データを検索し、検索条件に合致する顧客のデータを抽出して、クライアント２に顧客属性表示画面として一覧等により表示させる処理を行う。

クライアント２は、ユーザが使用する端末装置であり、入力部及び表示部を備え、検索条件を入力したり、顧客属性表示画面を表示したり、カスタムアイコンの登録を行うものである。

[業務支援サーバ１の構成：図２]
業務支援サーバ１の構成について図２を用いて説明する。図２は、業務支援サーバ１の構成ブロック図である。
図２に示すように、業務支援サーバ１は、コンピュータで構成されており、顧客属性データの検索や、通信制御等の処理を行う制御部１１と、制御部１１のワークメモリとしての主メモリ１２と、処理プログラムや各種データを記憶する記憶部１３と、ネットワークに接続するインタフェース部１４とを、基本的に備えている。制御部１１はＣＰＵ（Central Processing Unit）等から成り、記憶部１３はハードディスク等で構成される。

更に、制御部１１は、処理手段として、後述する顧客属性テーブルを作成する顧客属性テーブル作成手段と、各顧客属性にアイコンを割り当てるアイコン割り当て手段と、クライアント２に顧客属性画面を表示させる顧客属性画面表示手段とを備えている。
これらの各処理手段は、予め記憶部１３に記憶されている各手段に対応する処理プログラムが、制御部１１の動作により読み出されて、主メモリ１２に展開され起動されることによって実現されるものである。
制御部１１の動作については後で詳細に説明する。

また、記憶部１３には、顧客属性テーブル３１と、アイコン属性テーブル３２と、アイコン割り当てテーブル３３と、ユーザ別アイコン割り当てテーブル３４とが設けられている。更に、図示は省略するが、上位の勘定系システムから取得した顧客属性データや集計データ等を記憶している。
各テーブルの詳細については後で説明する。

[クライアント２の構成：図３]
クライアント２の構成について図３を用いて説明する。図３は、クライアント２の構成ブロック図である。
図３に示すように、クライアント２も業務支援サーバ１と同様にコンピュータで構成されており、基本的に、制御部２１と、主メモリ２２と、記憶部２３と、インタフェース部２４と、入力部２５と、表示部２６とを備えている。

入力部２５は、ユーザが、検索条件や、顧客属性画面の表示指示や、カスタムアイコンの登録指示等を入力する操作部である。
表示部２６は、顧客属性画面等を表示するものである。
制御部２１は、入力部２１からの指示に従ってネットワーク３を介して業務支援サーバ１に検索条件を出力し、業務支援サーバ１から出力された顧客属性画面を表示部２６に表示させるものである。

[本システムにおける顧客属性画面表示の処理の概略：図４]
次に、本システムの業務支援サーバ１における顧客属性画面表示の処理の流れについて図４を用いて説明する。図４は、業務支援サーバ１における顧客属性画面表示の処理の流れを示す模式説明図である。
業務支援サーバ１では、クライアント２からの要求に基づいて、顧客属性情報の中から表示すべき顧客の情報を抽出して、顧客属性テーブル３１を生成する。本実施の形態では、顧客属性テーブル３１は、全ての顧客属性情報の中からユーザの検索条件に基づいて抽出された顧客属性を記憶するテーブルとしており、ユーザ及び検索条件に対応したものである。

そして、図４に示すように、業務支援サーバ１では、抽出された顧客属性を記憶している顧客属性テーブル３１と、顧客属性に対応する標準アイコンを規定するアイコン属性テーブル３２とに基づいて、顧客毎に、標準アイコンを自動的に割り当てるアイコン自動割り当て処理を行い、アイコン自動割り当て処理の結果をアイコン割り当てテーブル３３に記憶する。

一方、クライアント２から、ユーザの指示でカスタムアイコンを登録する要求が入力された場合には、業務支援サーバ１は、ユーザ別にカスタムアイコンを登録するユーザ別アイコン割り当て処理を行い、その結果をユーザ別アイコン割り当てテーブル３４に記憶する。

そして、業務支援サーバ１は、顧客属性テーブル３１と、アイコン割り当てテーブル３３と、ユーザ別アイコン割り当てテーブル３４に基づいて、顧客属性画面の表示データを生成して、クライアント２に表示出力する。これにより、クライアント２では、検索結果として、アイコンが組み込まれた顧客属性画面が表示される。
このようにして、業務支援サーバ１における顧客属性画面表示の処理が行われるものである。

[顧客属性テーブル３１：図５]
次に、業務支援サーバ１に記憶されている顧客属性テーブル３１について図５を用いて説明する。図５は、顧客属性テーブル３１の模式説明図である。
図５に示すように、顧客属性テーブル３１は、業務支援サーバ１が記憶している全ての顧客属性情報の中から、クライアント２からの検索要求に基づいて抽出された顧客の情報について、顧客毎に、顧客識別コードと、法人／個人の区分と、住所と、氏名と、生年月日と、年齢と、性別の区分と、預り証券の損益の区分と、優良度合いの区分と、売買頻度の区分と、資産額の区分等の各項目のデータを記憶しているものである。

すなわち、本システムでは、顧客属性テーブル３１は、ユーザからの要求に基づいて、制御部１１の検索処理の結果として顧客属性テーブル作成手段によって生成されるものであり、図示は省略するが、どのユーザからの要求で生成されたものであるか識別可能となっている。顧客属性テーブル３１は、クライアント２において顧客属性画面を表示する際の元となるデータが記憶されている。

[アイコン属性テーブル３２]
次に、業務支援サーバ１に記憶されているアイコン属性テーブル３２について説明する。アイコン属性テーブル３２は、標準アイコンと各標準アイコンが示す顧客属性とを対応付けて記憶するテーブルであり、本システムでは、顧客属性の項目に対応して、基本アイコン属性テーブル３２１、優良度合いアイコン属性テーブル３２２、売買頻度アイコン属性テーブル３２３、資産額アイコン属性テーブル３２４を備えている。

[基本アイコン属性テーブル：図６]
基本アイコン属性テーブル３２１について図６を用いて説明する。図６は、基本アイコン属性テーブル３２１の模式説明図である。
図６に示すように、基本アイコン属性テーブル３２１は、図５に示した顧客属性テーブルの内、個人／法人の区分と、年齢と、性別の区分と、預り証券の損益の区分の５つの項目に基づいて規定されるアイコンを記憶しているものである。
具体的には、基本アイコン属性テーブル３２１は、アイコン識別名称と、個人／法人の区分と、年齢範囲と、性別の区分と、預り証券の損益の区分と、それに対応するアイコンデータとを記憶している。

例えば、「基本０１」の標準アイコンは、個人客の２０〜４０歳の男性で、預かり証券に利益が出ている顧客を示す標準アイコンである。
また、「基本１１」の標準アイコンは、個人客６０〜８０歳女性で、預かり証券に損失が出ている顧客を示す標準アイコンである。
同様に、「基本３１」の標準アイコンは、法人客で利益が出ている顧客を示す標準アイコンである。

すなわち、本システムでは、基本アイコン属性テーブル３２１において、個人／法人、年齢、性別、預り証券の損益といった顧客に関する基本的な属性を表す標準アイコンを規定している。
尚、アイコンデータの例については図７を用いて後述するが、アイコンファイルとして記憶部３内に記憶されており、各アイコン属性テーブル３２では、アイコンデータが記憶されている位置を特定している。

[基本アイコンの例：図７]
基本アイコンの例について図７を用いて説明する。図７は、基本アイコンの例を示す説明図である。
図７に示すように、基本アイコンは、図６に示した基本アイコン属性テーブル３２１に対応するアイコンデータである。
（ａ）は、「基本０１」のアイコンであり、図６において説明したように、個人客の２０〜４０歳の男性で、預かり証券に利益が出ている顧客を示すものである。
また、（ｂ）は、「基本１１」のアイコンであり、個人客６０〜８０歳女性で、預かり証券に損失が出ている顧客を示すものである。同様に、（ｃ）は、法人客で利益が出ている顧客を示すものである。

このように、本システムでは、個人／法人、年齢層、性別といった顧客の基本的な属性を端的に表すキャラクタを設定し、更に、預かり損益の区分をそれらのキャラクタの表情で表すようにしている。すなわち、「益」は笑顔で、「損」は悲しそうな顔で、「損得なし」は普通の顔で表している。
これにより、本システムでは、ユーザが顧客属性テーブルで基本アイコンを見た場合に、顧客の基本的な属性を一目で把握できるようにしている。

[優良度合いアイコン属性テーブル：図８]
優良度合いアイコン属性テーブルについて図８を用いて説明する。図８は、優良度合いアイコン属性テーブル３２２を示す模式説明図である。
図８に示すように、優良度合いアイコン属性テーブル３２２は、優良度合いの区分に応じた標準アイコンを規定するものであり、アイコン識別名称と、優良度合いの区分と、アイコンデータとを対応付けて記憶している。
標準アイコン「優良度０１」は「優良」を表し、「優良度０２」は「普通」を表し、「優良度０３」は「要注意」を表し、「優良度０４」は「売買停止」を表している。

[売買頻度アイコン属性テーブル：図９]
売買頻度アイコン属性テーブルについて図９を用いて説明する。図９は、売買頻度アイコン属性テーブル３２３の模式説明図である。
図９に示すように、売買頻度アイコン属性テーブル３２３は、売買頻度の区分に応じた標準アイコンを規定するものであり、アイコン識別名称と、売買頻度の区分と、アイコンデータとを対応付けて記憶している。
アイコン「売買頻度０１」は「多」を表し、「売買頻度０２」は「普通」を表し、「売買頻度０３」は「少」を表し、「売買頻度０４」は「無し」を表している。

[資産額アイコン属性テーブル：図１０]
資産額アイコン属性テーブルについて図１０を用いて説明する。図１０は、資産額アイコン属性テーブル３２４の模式説明図である。
図１０に示すように、資産額アイコン属性テーブル３２４は、資産額の区分に応じた標準アイコンを規定するものであり、アイコン識別名称と、資産額の区分と、アイコンデータとを対応付けて記憶している。
アイコン「資産額０１」は「多」を表し、「資産額０２」は「普通」を表し、「資産額０３」は「少」を表し、「資産額０４」は「無し」を表している。

[アイコン割り当てテーブル：図１１]
本システムの業務支援サーバ１では、顧客属性画面にアイコンを組み込んで表示するための画面表示フォーマットを予め記憶部１３に記憶している。本システムでは、顧客属性画面に４種類のアイコン（基本アイコン、優良度合いアイコン、売買頻度アイコン、資産額アイコン）を表示するようになっている。
４種類のアイコンは、それぞれ画面中に表示する表示エリアが特定されている。

図１１は、アイコン割り当てテーブル３３の模式説明図である。
そして、図１１に示すように、アイコン割り当てテーブル３３は、顧客属性に基づいて顧客毎に割り当てられた標準アイコンを記憶するものであり、業務支援サーバ１の制御部１１のアイコン割り当て手段によって生成されるテーブルである。
アイコン割り当てテーブル３３は、顧客識別コード毎に、アイコン番号とそれに対応するアイコン識別名称が記憶されている。「アイコン番号」は、アイコン番号１〜４はそれぞれ基本アイコン、優良度合いアイコン、売買頻度アイコン、資産額アイコンに相当している。そして、予め設定された特定の表示エリアに表示されるものである。
図１１の例では、顧客識別コードＫ111111の顧客にはアイコン「基本０１」「優良度０１」「売買頻度０３」「資産額０２」の４種類の標準アイコンが割り当てられている。同様に、他の顧客にも顧客属性に対応する標準アイコンが割り当てられている。

ここで、本システムの特徴として、業務支援サーバ１で顧客属性テーブル３１が生成されると、制御部１１のアイコン割り当て手段が、顧客属性テーブル３１に記載されている全ての顧客について上述した４種類の標準アイコンを割り当て、アイコン割り当てテーブル３３に記憶するアイコン自動割り当て処理を行うようになっている。

[カスタムアイコン]
本システムの特徴として、上述した標準アイコンとは別に、ユーザが独自に登録したアイコン（カスタムアイコン）を特定の顧客に割り当てて表示させることも可能である。

カスタムアイコンの登録は、クライアント２からのカスタムアイコン登録の指示によって、業務支援サーバ１の制御部１１が行うものであり、クライアント２から、ユーザ識別コードと、顧客識別コードとが特定され、更にアイコン番号に対応してカスタムアイコンの識別番号及びその画像データが送信されると、制御部１１は、それらを対応付けてユーザ別アイコン割り当てテーブル３４に登録するようにしている。

そして、当該顧客の顧客属性を表示する際には、制御部１１は、ユーザ別アイコン割り当てテーブル３４を参照して、ユーザと顧客とアイコン番号に対応するカスタムアイコンが登録されていればカスタムアイコンを優先して表示し、カスタムアイコンが登録されていなければ、アイコン割り当てテーブル３３に記憶されている標準アイコンを表示するようにしている。

[ユーザ別アイコン割り当てテーブル３４：図１２]
ユーザ別アイコン割り当てテーブル３４について図１２を用いて説明する。図１２は、ユーザ別アイコン割り当てテーブル３４の模式説明図である。
図１２に示すように、ユーザ別アイコン割り当てテーブル３４は、ユーザ識別コードと、顧客識別コードと、アイコン番号と、アイコン識別名称とを対応付けて記憶している。
図１２の例では、ユーザ識別コードＵ111のユーザのカスタムアイコンとして、アイコン番号「１」（基本アイコン）に対応して「カスタムアイコン０１」が記憶されており、アイコン番号「２」〜「４」にはカスタムアイコンは登録されていないことを示している。
アイコン割り当てテーブル３３が、抽出された顧客属性テーブル３１に対応して生成されるものであるのに対して、ユーザ別アイコン割り当てテーブル３４は、ユーザによってカスタムアイコンの登録が行われた場合に生成されるものである。

[顧客属性画面：図１３]
次に、クライアント２において表示される顧客属性画面について図１３を用いて説明する。図１３は、顧客属性画面の模式説明図である。
図１３に示すように、顧客属性画面は、図１１に示したアイコン割り当てテーブル３３及び図１２に示したユーザ別アイコン割り当てテーブル３４に基づいて、顧客表示画面フォーマットの中にアイコンが組み込まれた画面である。
図１３では、実際のアイコン画像は示していないが、顧客識別コード毎に、アイコン１（基本アイコン）、アイコン２（優良度アイコン）、アイコン３（売買頻度アイコン）、アイコン４（資産額アイコン）に対応するアイコン識別名称が記憶されている。
例えば、顧客識別コードＫ111111に対応して、「基本０１」「優良度０１」「売買頻度０３」「資産額０２」の標準アイコンが表示される。

また、顧客識別コードＫ444444の場合、図１２に示したユーザ別アイコン割り当てテーブルにおいて「アイコン番号１」に対応して、「カスタムアイコン０１」が登録されている。
そこで、図１３に示す顧客属性表示画面においては、顧客識別コードＫ444444に対応して、「カスタムアイコン０１」「優良度０１」「売買頻度０３」「資産額０２」のアイコンが表示されるようになっている。
尚、ここではアイコンについてのみ記載しているが、文字情報を合わせて表示するようにしてもよい。

[本システムの動作]
本システムにおける動作について説明する。
クライアント２の入力部２５から、検索条件とユーザ識別コード及び検索の指示が入力されると、クライアント２の制御部２１は、業務支援サーバ１に検索条件とユーザ識別コードを付して検索の指示を出力する。

業務支援サーバ１が、クライアント２からユーザ識別コードを付して顧客属性の検索要求があると、業務支援サーバ１の制御部１１の顧客属性テーブル生成手段が、記憶されている全ての顧客属性情報の中から検索条件に合致する顧客を抽出して、顧客属性テーブル３１を生成する。その際、制御部１１は、検索要求に付されたユーザ識別コードを保持しておく。

そして、制御部１１のアイコン割り当て手段が、顧客属性テーブル３１とアイコン属性テーブル３２（基本アイコン属性テーブル３２１、優良度アイコン属性テーブル３２２、売買頻度アイコン属性テーブル３２３、資産額アイコン属性テーブル）に基づいて、抽出された顧客の顧客属性に標準アイコンを割り当て、アイコン割り当てテーブル３３に記憶する。

そして、制御部１１の顧客属性画面表示手段がアイコン割り当てテーブル３３に基づいて、画面フォーマットに標準アイコンを組み込んで表示データを生成し、クライアント２に出力する。このとき、制御部１１は、要求元のユーザ識別コードに対応するユーザ別アイコン割り当てテーブル３４が登録されており、その中に、表示すべき顧客識別コードに対応するカスタムアイコンが登録されているかどうかを判断し、カスタムアイコンが登録されている場合には、標準アイコンに代えてカスタムアイコンを組み込んでクライアント２に出力する。

そして、クライアント２の制御部２１は、業務支援サーバ１から入力された顧客属性画面の表示データを表示部２６に出力して、顧客属性画面を表示させる。
このようにして、本システムの動作が行われるものである。

次に、本システムの業務支援サーバ１における処理について具体的に説明する。
[アイコン自動割り当て処理：図１４]
制御部１１のアイコン自動割り当て処理について図１４を用いて説明する。図１４は、アイコン自動割り当て処理を示すフローチャート図である。
図１４に示すように、業務支援サーバ１の制御部１１（アイコン割り当て手段）は、顧客属性テーブル３１から顧客識別コードを読み取り（１００）、顧客識別コードに対応する個人／法人の区分、年齢、性別、預り証券の損益の区分に応じて、基本アイコン属性テーブル３２１を参照して基本アイコンを特定する（１０２）。

そして、制御部１１は、顧客属性テーブル３１から読み取った優良度合いの区分に応じて、優良度合いアイコン属性テーブル３２２を参照して優良度合いアイコンを特定する（１０４）。
そして、制御部１１は、顧客属性テーブル３１から読み取った売買頻度の区分に応じて、売買頻度アイコン属性テーブル３２３を参照して売買頻度アイコンを特定する（１０６）。

同様に、制御部１１は、顧客属性テーブル３１から読み取った資産額の区分に応じて、資産額アイコン属性テーブル３２４を参照して資産額アイコンを特定する（１０８）。
そして、制御部１１は、顧客識別コードと特定されたアイコンとを対応付けてアイコン割り当てテーブル３３に記憶する。

そして、制御部１１は、顧客属性テーブル３１の顧客識別コードを全て読み取ったかどうかを判断し（１１２）、まだ読み取っていないものがある場合には処理１００に移行して、次の顧客識別コードを読み取る。また、制御部１１は、顧客識別コードを全て読み取った場合には処理を終わる。
このようにして、制御部１１のアイコン自動割り当て処理が行われるものである。

[顧客属性画面の表示処理：図１５]
次に、業務支援サーバ１の制御部１１における顧客属性画面の表示処理について図１５を用いて説明する。図１５は、制御部１１における顧客属性画面の表示処理を示すフローチャート図である。
図１５に示すように、業務支援サーバ１の制御部１１（顧客属性画面表示手段）は、アイコン自動割り当て処理が終了すると、検索要求元のユーザに対応するユーザ別アイコン割り当てテーブル３４があるかどうかを判断する（２００）。
ない場合（Noの場合）には、制御部１１は、アイコン割り当てテーブル３３に基づいて標準アイコンを顧客属性画面に組み込む（２２０）。そして、クライアントに顧客属性画面を表示出力して（２３２）、処理を終了する。

処理２００において、当該ユーザに対応するユーザ別アイコン割り当てテーブルがある場合（YESの場合）、制御部１１は、アイコン割り当てテーブル３３から顧客識別コードを読み取り（２０２）、ユーザ別アイコン割り当てテーブル３４に当該顧客識別コードが登録されているかどうかを判断する（２０４）。

ユーザ別アイコン割り当てテーブル３４に当該顧客識別コードが登録されていない場合（Noの場合）には、制御部１１は、当該顧客識別コードに対応する標準アイコンを顧客属性画面に組み込み（２２２）、全ての顧客識別コードについてチェックしたかどうかを判断し（２３０）、まだ顧客識別コードが残っていれば（Noの場合）、処理２０２に移行して、アイコン割り当てテーブル３３から次の顧客識別コードを読み取って同様の処理を行う。

処理２３０において、全ての顧客識別コードについてチェックした場合には、制御部１１は、処理２３２に移行して、クライアント２に顧客属性画面を表示出力し、処理を終わる。

また、処理２０４において当該顧客識別コードが登録されている場合（YESの場合）には、制御部１１は、更にアイコン割り当てテーブル３３からアイコン番号を読み取り（２０６）、当該アイコン番号に対応するカスタムアイコンが登録されているかどうかを判断する（２０８）。

アイコン番号に対応するカスタムアイコンが登録されている場合（YESの場合）には、制御部１１は、ユーザ別アイコン割り当てテーブル３４に登録されているカスタムアイコンを顧客属性画面に組み込む（２１０）。
また、処理２０８においてアイコン番号に対応するカスタムアイコンが登録されていない場合（Noの場合）には、当該アイコン番号に対応する標準アイコンを顧客属性画面に組み込む（２２４）。

そして、制御部１１は、顧客識別コードに対応する全てのアイコン番号についてチェックしたかどうかを判断し（２１２）、まだアイコン番号が残っていれば（Noの場合）、処理２０６に移行して次のアイコン番号について同様に処理を行う。
また、処理２１２で全てのアイコン番号をチェックした場合には（YESの場合）、制御部１１は、処理２３０に移行する。

これにより、ユーザによってカスタムアイコンが登録されているところはカスタムアイコンが表示され、カスタムアイコンが登録されていないところは自動的に割り当てられた標準アイコンが表示されるものである。

［実施の形態の効果］
本発明の実施の形態に係る業務支援システムによれば、業務支援サーバ１が、標準アイコンとして、個人／法人の区分、性別、年齢の区分、預かり証券の損益を表す基本アイコンと、優良度合いの区分を表す優良度合いアイコンと、売買頻度の区分を表す売買頻度アイコンと、資産額の区分を表す資産額アイコンとをそれぞれ複数記憶しておき、制御部１１が、ユーザからの検索要求に基づいて顧客属性を抽出して顧客属性テーブル３１を生成し、顧客属性テーブル３１に記憶された顧客属性について該当する基本アイコン、優良度合いアイコン、売買頻度アイコン、資産額アイコンを選択して、アイコン割り当てテーブル３３を生成し、アイコン割り当てテーブル３３に基づいて、アイコンを顧客属性表示画面に組み込んでクライアント２に出力する業務支援システムとしているので、クライアント２では顧客属性をアイコンで表した顧客属性画面を表示でき、ユーザは、顧客属性画面上で文字情報を読まなくても、顧客毎の個人／法人の区分、性別、年齢の区分、預かり証券の損益、優良度合い、売買頻度、資産額等の顧客属性を一目で把握することができる効果がある。

また、本システムによれば、基本アイコンとして、個人／法人の区分、性別、年齢の区分をキャラクタで表し、預かり証券の損益をキャラクタの表情によって表現するようにしているので、ユーザは、文字情報を読まなくても、顧客の性別や年齢及び損益を直感的に把握することができる効果がある。

また、本システムによれば、業務支援サーバ１の制御部１１が、ユーザからの要求に応じて、ユーザ識別コードに対応したユーザ別アイコン割り当てテーブル３４に、顧客識別コード及びアイコン番号に対応してカスタムアイコンを記憶しておき、顧客属性画面表示時に、ユーザ識別コード、顧客識別コード、アイコン番号に対応したカスタムアイコンが記憶されていると、当該カスタムアイコンを顧客属性画面に組みこみ、対応したカスタムアイコンが記憶されていないと、アイコン割り当てテーブルに基づいて標準アイコンを組み込んで顧客属性画面を表示出力することができ、顧客属性画面をカスタマイズして使い勝手を向上させることができる効果がある。

また、本システムでは、業務支援サーバ１が、クライアント２からユーザの検索要求によって抽出された顧客の顧客属性のデータについてアイコンを割り当てて、アイコン割り当てテーブルを生成するようにしているが、予め記憶されている全ての顧客について、標準アイコンを割り当てて記憶しておき、クライアント２からの要求時には、既に標準アイコンが割り当てられた顧客属性を抽出して顧客属性テーブルを生成し、そのまま顧客属性画面としてクライアント２に表示出力するという方法も考えられる。

本発明は、顧客属性画面において各顧客の属性に応じたアイコンを表示して、ユーザが、顧客属性の概略を直感的に把握することができる業務支援システムに適している。

本発明の実施の形態に係る業務支援システム（本システム）の概略構成ブロック図である。 業務支援サーバ１の構成ブロック図である。 クライアント２の構成ブロック図である。 業務支援サーバ１における顧客属性画面表示の処理の流れを示す模式説明図である。 顧客属性テーブル３１の模式説明図である。 基本アイコン属性テーブル３２１の模式説明図である。 基本アイコンの例を示す説明図である。 優良度合いアイコン属性テーブル３２２を示す模式説明図である。 売買頻度アイコン属性テーブル３２３の模式説明図である。 資産額アイコン属性テーブル３２４の模式説明図である。 アイコン割り当てテーブル３３の模式説明図である。 ユーザ別アイコン割り当てテーブル３４の模式説明図である。 顧客属性画面の模式説明図である。 アイコン自動割り当て処理を示すフローチャート図である。 制御部１１における顧客属性画面の表示処理を示すフローチャート図である。

符号の説明

１…業務支援サーバ、 ２…クライアント、 ３…ネットワーク、 １１，２１…制御部、 １２，２２…主メモリ、 １３，２３…記憶部、 １４，２４…インタフェース部、 ２５…入力部、 ２６…表示部、 ３１…顧客属性テーブル、 ３２…アイコン属性テーブル、 ３３…アイコン割り当てテーブル、 ３４…ユーザ別アイコン割り当てテーブル ３２１…基本アイコン属性テーブル、 ３２２…優良度合いアイコン属性テーブル、 ３２３…売買頻度アイコン属性テーブル、 ３２４…資産額アイコン属性テーブル

Claims (2)

1. ユーザの指示によるクライアントからの顧客属性の検索要求に基づいて、記憶されている顧客属性の情報の中から検索条件に合致する情報を抽出し、顧客属性画面として要求元のクライアントに出力する業務支援サーバを備えた業務支援システムであって、
   前記業務支援サーバが、顧客属性の項目と内容に対応付けて標準アイコンを規定するアイコン属性テーブルと、
   ユーザによって特定の顧客及び特定の顧客属性の項目に対応して任意に登録されたカスタムアイコンを、ユーザ毎に記憶するユーザ別アイコン割り当てテーブルと、
   検索結果として抽出された顧客属性の情報について、前記アイコン属性テーブルを参照して、顧客毎に、顧客属性の項目と内容に対応する標準アイコンを割り当てる処理を行う制御部とを備え、
   前記制御部が、検索要求元のユーザに対応するユーザ別アイコン割り当てテーブルに、前記顧客及び顧客属性の項目に対応してカスタムアイコンが記憶されていなければ、顧客属性画面に前記割り当てられた標準アイコンを組み込んでクライアントに出力し、前記ユーザ別アイコン割り当てテーブルに、前記顧客及び顧客属性の項目に対応してカスタムアイコンが記憶されていれば、前記顧客及び顧客属性の項目に対応する標準アイコンに代えて、前記カスタムアイコンを顧客属性画面に組み込んで前記クライアントに出力することを特徴とする業務支援システム。
2. 請求項１に記載の業務支援システムにおいて、
   前記業務支援サーバは、更に優良度合いアイコン属性テーブルと、売買頻度アイコン属性テーブルとを記憶し、
   前記制御部は、前記顧客及び顧客属性の項目に対応する標準アイコンを顧客属性画面に組み込んで前記クライアントに出力することを特徴とする業務支援システム。

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