JP5311435B2 - インク補充キットおよびインク補充方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクカートリッジにインクを補充するインク補充キットおよびインク補充方法に関し、特に負圧材が充填されたインクカートリッジに適切な量のインクを補充するのに適したインク補充キットおよびインク補充方法に関する。
インクジェットプリンタなどのプリンタ装置においては、液体のインクを被印刷物に噴射してプリントする。プリンタ装置では、特に家庭用の小型プリンタ装置では、インクをインクカートリッジに貯留し、インクカートリッジからプリンタヘッドにインクを供給しつつ、プリントしている。しかし、装置を小型化する必要性から、プリンタの使用頻度を勘案しても、インクカートリッジ自体を小さなものとしており、その容量も限られたものとなっている。そこで、インクカートリッジの交換、あるいは、インクカートリッジへのインクの補充が、しばしば要求されることになる。
資源の有効利用からインクカートリッジを交換せず、インクカートリッジへインクを補充することが好ましいが、一般消費者がインクカートリッジにインクを補充すると、誤って負圧材の吸収容量以上のインクを注入してしまい、再使用時にインクジェットヘッドへインク供給口からインクが漏れ落ちる(以下、「ボタ落ち」という。)等のトラブルを生ずることが多いのが実情である。そこで、インクを自重によりインクカートリッジに補充し、インクカートリッジ内の負圧材の上部に配置されたインクボトルに連通する空気口をインクが塞ぐことによりそれ以上のインクが注入されないようにする試みがある(特許文献1参照)。
特許第3255517号公報(第5頁、図1および図2)
しかし、上記の試みでは空気口を塞ぐためには、インクが負圧材を超えて注入されなければならず、結果としてインクのボタ落ちを防止しきれないと考えられる。また、インクを自重により補充し、インクカートリッジへインクを注入するインク供給口とインクボトルに連通する空気口とが隣接して設けられているので、負圧材に注入されたインクは負圧材中に充分拡散する前に空気口を塞いでしまう可能性が高い。
そこで、本発明は、再使用時にインクのボタ落ちが起きないようにインクをインクカートリッジに補充するインク補充キットおよびインク補充方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係るインク補充キットは、例えば図1に示すように、負圧材120が充填されたインクカートリッジ100にインク10を補充するインク補充キット1であってインクカートリッジ100に補充されるインク10と、空気が収容される空間部14を有し押圧されることにより変形して内容積が減少するとともに一つの開口22が形成されたインクボトル20と開口22に嵌合する嵌合部材30とからなりインク10を収容することができるインクタンクと6、嵌合部材30は、インク10をインクタンク6から流出させるインク取り出し口32と、空間部14に空気を流入させる空気孔34が形成されインクカートリッジ100の負圧材120に所定の深さ挿入され、インク取り出し口32と連通し、インクタンク6に収容されたインク10を負圧材120内に注入するインク注入針50とインクカートリッジ100の負圧材120に、インク注入針50より浅く挿入され、空気孔34と連通し、インクカートリッジ100から空気を吸引する空気抜きノズル60と、空気孔34とインクタンク6内に配設される所定の長さの空気供給ノズル80とが空気チューブ70によって連通され、インク注入針50は、負圧材120に挿入される先端部52とは別の位置に、インク10を負圧材120内に注入するインク流路54が形成され、空気抜きノズル60は、負圧材120に挿入される先端部68とは別の位置に、前記空気を吸引する空気流路69が形成され、インク流路54は、負圧材120に挿入される先端部52から形成された溝54であり、空気流路69は、負圧材120に挿入される先端部68から形成された溝69であり、インクタンク6をインク注入針50が下を向くように傾け、インクカートリッジ100の上方に設置して、インクカートリッジ100の負圧材120に所定の深さに挿入しつつ、インクタンク6を、手で押圧することにより、収容されたインク10がインク注入針50からインクカートリッジ100の負圧材120に流出するように構成される。
このように構成すると、インクボトルのインク取り出し口と連通するインク注入針がインクカートリッジの負圧材に所定の深さに挿入され、インクボトルの空気孔と連通する空気抜きノズルがインク注入針より浅く負圧材に挿入されるので、インクタンクのインクがインクカートリッジに注入され、空気抜きノズルが挿入された深さまでインクが注入されると、インクが次第に空気供給ノズルまで上昇し、インクタンク内とインクカートリッジ内の液面の差圧が空気供給ノズル内とインクカートリッジ内の液面の差圧と等しくなったときにインクの注入が自然に停止する。すなわち、所定量以上のインクの注入を防止するインク補充キットとなる。
また、請求項に記載の発明に係るインク補充キットでは、例えば図1および図3(a)に示すように、インク注入針50は、負圧材120に挿入される先端部52とは別の位置に、インク10を負圧材120内に注入するインク流路54が形成されてもよい。
このように構成すると、負圧材に注入することにより、注入針の先端部に形成される孔が負圧材により閉塞されても、インクを注入するための流路が確保され、インクを注入するための抵抗が大きくなることを防止できる。
また、請求項に記載の発明に係るインク補充キットでは、例えば図3(a)に示すように、インク流路は、負圧材に挿入される先端部52から形成された溝54でもよい。
このように構成すると、細いインク注入針の先端部においても、加工が容易となる。
また、請求項に記載の発明に係るインク補充キットでは、例えば図1および図3(b)に示すように、空気抜きノズル60は、負圧材120に挿入される先端部68とは別の位置に、空気を吸引する空気流路69が形成されてもよい。
このように構成すると、負圧材に注入することにより、空気抜きノズルの先端部に形成される孔が負圧材により閉塞されても、空気を吸引するための流路が確保され、空気を吸引するための抵抗が大きくなることを防止できる。
また、請求項に記載の発明に係るインク補充キットでは、例えば図3(b)に示すように、空気流路は、負圧材に挿入される先端部68から形成された溝69でもよい。
このように構成すると、細い空気抜きノズルの先端部においても、加工が容易となる。
また、請求項に記載の発明に係るインク補充キットでは、例えば、図1および図2に示すように、空気チューブ70は少なくとも一部が透明であり、インク10が空気抜きノズル60の先端まで溜まることにより、インク10が空気抜きノズル60と連接された空気チューブ70まで流れ込むことで空気チューブ70内部を流れるインク10を視認可能な請求項1に記載のインク補充キットと構成してもよい
このように構成すると、空気抜きノズルが挿入された深さまでインクが注入され、インクが空気チューブ内部を流れていることを視認できるので、所定量のインクが注入されたことを容易に確認できる。
また、請求項に記載の発明に係るインク補充キットでは、例えば図1および図4に示すように、請求項1または請求項のいずれか1項に記載のインク補充キット1において、空気抜きノズル60内、空気供給ノズル80内、あるいは空気抜きノズル60と空気供給ノズル80との間に、インクタンク6からインクカートリッジ100への空気の流れを防止する逆止弁36を有するように構成してもよい。
このように構成すると、インクの注入し始めや注入の途中においてインクが流れにくいときには、インクタンクを手で押圧することによりインク流路に生じている抵抗を超える圧力が掛かり、インクタンクから空気がインクカートリッジに流れることは逆止弁で防止されているので、インク取り出し口からインク注入針を通じてインクがインクカートリッジに注入され、その後、円滑にインクが流れる。
また、請求項に記載の発明に係るインク補充キットでは、例えば図1および図6に示すように、請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のインク補充キット1において、インク取り出し口32とインク注入針50とを連接するインクチューブ170であって、インク取り出し口32のインク注入50針からの高さを変更可能なインクチューブ170を備えてもよい。
このように構成すると、インクタンク内のインクの量が減った時にもインクタンク内のインク液面とインクカートリッジ内のインク液面との一定の差を確保できるので、自重の低下、すなわちインクの注入圧低下によるインクの注入速度の低下を防止できる。
また、請求項に記載の発明に係るインク補充キットでは、例えば図1に示すように、請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のインク補充キット1において、嵌合部材30は、弾性部材、または硬質プラスチック部材のいずれかで選択される部材で構成されるように構成してもよい。
このように構成すると、インクボトルと嵌合部材を別に製造できるので、製造が容易となる。
前記目的を達成するために、請求項に記載の発明に係るインク補充方法は、例えば図1、図2および図7に示すように、負圧材120が充填されたインクカートリッジ100にインク10を補充するインク補充方法であってインク10を収容し、空気が収容される空間部14を有するインクタンク6に、負圧材120内にインク10を注入するインク注入針50を接続する工程(S20)とインクタンク6に、インクカートリッジ100から空気を吸引する空気抜きノズル60を接続し、空気抜きノズル60をインクタンク6内に配設された空気供給ノズル80と連通する工程(S30)とインク注入針50をインクカートリッジ100の負圧材120の所定の深さに挿入する工程(S50)と空気抜きノズル60を、インク注入針50から所定の長さ離れた位置で、インク注入針50が挿入された深さより浅くインクカートリッジ100の負圧材120に挿入する工程(S40)とインク注入針50にインク10を導くようにインクタンク6を傾ける工程(S60)と空気供給ノズル80の空気抜きノズル60と連通する側とは反対側の端部84を空間部14に配置する工程(S60)とインクタンク6をインクカートリッジ100の上部に配置し、インクタンク6からインクカートリッジ100にインク10を流す工程(S70)とを備える。
このように構成すると、インクボトルに接続するインク注入針がインクカートリッジの負圧材に所定の深さに挿入され、空気供給ノズルと連通する空気抜きノズルがインク注入針より浅く負圧材に挿入され、インク注入針にインクが流出し、空気抜きノズルがインク供給ノズルを介して空間部に連通するので、インクタンクのインクがインクカートリッジに注入され、空気抜きノズルが挿入された深さまでインクが注入されると、インクが次第に空気供給ノズルまで上昇し、インクタンク内とインクカートリッジ内の液面の差圧が空気供給ノズル内とインクカートリッジ内の液面の差圧と等しくなったときにインクの注入が自然に停止する。すなわち、所定量以上インクが注入されないインク補充方法となる。さらに、空気抜きノズルがインク注入針から所定の長さ離れているので、インク注入針から負圧材に注入されたインクが、負圧材中に充分拡散する前に空気抜きノズルから吸引されることが防止される。
前記目的を達成するため、請求項に記載の発明に係るインク補充キットは、例えば図8に示すように、負圧材120が充填されたインクカートリッジ100にインク10を補充するインク補充キット201であってインクカートリッジ100に補充されるインク10と、インク10を収容するインクタンク206であって、空気が収容される空間部14を有し、インク10をインクタンク206から流出させるインク取り出し口32が形成されたインクタンク206とインクカートリッジ100の負圧材120に所定の深さ挿入され、インク取り出し口32と連通し、インクタンク206に収容されたインク10を負圧材120内に注入するインク注入針50と空間部14を大気に連通し、空間部14を大気圧に保持する吸気流路290とインクカートリッジ100の負圧材120に、インク注入針50より浅く挿入され、インクカートリッジ100から空気を吸引する空気抜きノズル260と空気抜きノズル260に連通し、空間部14以上の高さにまで配設されるバランスチューブ280とを備えインク注入針50および空気抜きノズル260が、インクカートリッジ100を気密に保持する嵌合部248・266を有する。
このように構成すると、インクタンクのインクがインクカートリッジに注入され、空気抜きノズルが挿入された深さまでインクが注入されると、インクが次第にバランスチューブに上昇し、インクタンク内とインクカートリッジ内の液面の差圧がバランスチューブ内とインクカートリッジ内の液面の差圧と等しくなったときにインクの注入が自然に停止する。すなわち、所定量以上のインクの注入を防止するインク補充キットとなる。
本発明に係るインク補充キットによれば、インクカートリッジに補充されるインクと、インクを収容するインクタンクであって空気が収容される空間部を有しインクをインクタンクから流出させるインク取り出し口と空間部に空気を流入させる空気孔が形成されたインクタンクと、インクカートリッジの負圧材に所定の深さ挿入されインク取り出し口と連通しインクタンクに収容されたインクを負圧材内に注入するインク注入針と、インクカートリッジの負圧材にインク注入針より浅く挿入され空気孔と連通しインクカートリッジから空気を吸引する空気抜きノズルと、空気孔に連通しインクタンク内に配設される所定の長さの空気供給ノズルとを備えるので、インクタンクのインクがインクカートリッジに注入され、空気抜きノズルが挿入された深さまでインクが注入されると、インクが次第に空気供給ノズルまで上昇し、インクタンク内とインクカートリッジ内の液面の差圧が空気供給ノズル内とインクカートリッジ内の液面の差圧と等しくなったときにインクの注入が自然に停止する。すなわち、所定量以上インクが注入されないインク補充キットとなる。よってインクのボタ落ちを防止できる。
また、本発明に係るインク補充方法によれば、インクを収容し、空気が収容される空間部を有するインクタンクに負圧材内にインクを注入するインク注入針を接続する工程と、インクタンクにインクカートリッジから空気を吸引する空気抜きノズルを接続し空気抜きノズルをインクタンク内に配設された空気供給ノズルと連通する工程と、インク注入針をインクカートリッジの負圧材の所定の深さに挿入する工程と、空気抜きノズルをインク注入針から所定の長さ離れた位置でインク注入針が挿入された深さより浅くインクカートリッジの負圧材に挿入する工程と、インク注入針にインクを導くようにインクタンクを傾ける工程と、空気供給ノズルの空気抜きノズルと連通する側とは反対側の端部を空間部に配置する工程と、インクタンクをインクカートリッジの上部に配置しインクタンクからインクカートリッジにインクを流す工程とを備えるので、インクタンクに接続するインク注入針がインクカートリッジの負圧材に所定の深さに挿入され、空気供給ノズルと連通する空気抜きノズルがインク注入針より浅く負圧材に挿入され、インク注入針のインクが流出し、空気抜きノズルが空間部にインク供給ノズルを介して連通することにより、インクタンクのインクがインクカートリッジに注入される。空気抜きノズルが挿入された深さまでインクが注入されると、インクが次第に空気供給ノズルまで上昇し、インクタンク内とインクカートリッジ内の液面の差圧が空気供給ノズル内とインクカートリッジ内の液面の差圧と等しくなったときにインクの注入が自然に停止する。すなわち、所定量以上インクが注入されないインク補充方法となる。よってインクのボタ落ちを防止できる。さらに、空気抜きノズルがインク注入針から所定の長さ離れているので、インク注入針から負圧材に注入されたインクが、負圧材中に充分拡散する前に空気抜きノズルから吸引されることが防止される。
また、発明に係る負圧材が充填されたインクカートリッジにインクを補充するインク補充キットによれば、インクカートリッジに補充されるインクと、インクを収容するインクタンクであって空気が収容される空間部を有しインクをインクタンクから流出させるインク取り出し口が形成されたインクタンクと、インクカートリッジの負圧材に所定の深さ挿入されインク取り出し口と連通しインクタンクに収容されたインクを負圧材内に注入するインク注入針と、空間部を大気に連通し空間部を大気圧に保持する吸気流路と、インクカートリッジの負圧材にインク注入針より浅く挿入されインクカートリッジから空気を吸引する空気抜きノズルと、空気抜きノズルに連通し空間部以上の高さにまで配設されるバランスチューブとを備え、インク注入針および空気抜きノズルがインクカートリッジを気密に保持する嵌合部を有するので、インクタンクのインクがインクカートリッジに注入され、空気抜きノズルが挿入された深さまでインクが注入されると、インクが次第にバランスチューブに上昇し、インクタンク内とインクカートリッジ内の液面の差圧がバランスチューブ内とインクカートリッジ内の液面の差圧と等しくなったときにインクの注入が自然に停止する。すなわち、所定量以上のインクの注入を防止するインク補充キットとなる。よってインクのボタ落ちを防止できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、互いに同一または相当する装置には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
図1は、本発明の実施の形態としてのインク補充キット1をインクカートリッジ100に装着した状態を示す断面図である。インクカートリッジ100は、例えばプリンタ装置(不図示)に用いられるインクカートリッジであり、インクがほぼ使い果たされている。インクカートリッジ100では、プラスチック製のカートリッジケース110にプリンタ装置にインクを供給するインク供給口102が形成されている。カートリッジケース110の内部空間には負圧材120が充填されている。カートリッジケース110のインク供給口102が形成された面と相対する面には、インク注入孔112と空気抜き孔114が形成されている。インク注入孔112と空気抜き孔114は予め形成されている場合もあるが、インクを使い果たした後でインクを補充するときに形成してもよい。カートリッジケース110がプラスチック製であるので、錐等の簡単な工具(不図示)で孔を形成することができる。
インクカートリッジ100は、インク供給口102を下に、インク注入孔112と空気抜き孔114を上に向けて置かれる。カートリッジケース110の内部空間で、負圧材120は下方にずれるので、上部に僅かな隙間が形成される。負圧材120は、スポンジ、綿、不織布などの毛管現象によりインク10を保留することができる材料で構成される。
インクボトル20にはインク10が収容され、インクボトル20の開口22は嵌合部材30で栓がされている。嵌合部材30には、インクボトル20の内部と外部を連通する貫通孔であるインク取り出し口32と空気孔34が形成されている。インク10をインクボトル20で貯蔵するためには、インク取り出し口32や空気孔34を密封するために、不図示の蓋が取り付けられる。インクボトル20と嵌合部材30とで、インクタンク6を構成する。インクボトル20は、典型的にはポリプロピレンで形成され、手で押圧することにより容易に変形する。また、嵌合部材30は、弾性変形するゴム等で形成され、開口22と密着し、また、後述するインク取り出しノズル40やインク供給ノズル80等がインク取り出し口32や空気孔34にきっちりと嵌るように構成される。
空気孔34には、インクボトル20内部に配設され、インクボトル20の開口22の反対側である底部(図1では、インクボトル20の上下を逆にして図示しているので、図1では上側に描かれている。)の近くまで延伸する空気供給ノズル80が連接する。なお本書では、「連接する」という場合には、孔、流路等の空間が互いにつながる場合と、孔、流路等の空間を有する部材同士において、一の部材の空間内に他の部材が挿入される場合との両方の場合を含む。空気供給ノズル80は、インクボトル20の開口22を下に向けた場合に、空気孔34と連接するのとは反対側の端部である先端84がインク10の液面
上で空気がたまっている空間部である液面上部空間14に出る長さを有していればよく、先端84がインク10の液面上部空間14に出る長さが所定の長さとなる。空気供給ノズル80は、嵌合部材30の空気孔34に挿入され、また、インクボトル20の配置される向きに関わらず先端84がインクボトル20の底部近くに位置するように、剛であることが好ましく、例えば塩化ビニル等のプラスチックで形成される。
空気孔34の空気供給ノズル80が挿入されるのとは反対側には、空気チューブ70が接続する。空気チューブ70は、典型的には、軟質塩化ビニルで形成され、柔軟性を有する。また、空気チューブ70を透明とすると、空気チューブ70をインク10が流れることが視認できるので好ましい。このことについては、インク補充キット1を用いてインク10をインクカートリッジ100に補充する方法のところで、説明する。空気チューブ70の他端は、空気抜きノズル60の空気通路62に接続する。
空気抜きノズル60は、カートリッジケース110の空気抜き孔114に嵌合される部材で、空気抜き孔114から挿入されてその先端部68が負圧材120に挿入される円筒形のノズル挿入部66と、ノズル挿入部66と同軸に接続する円筒形でノズル挿入部66より断面が広く空気抜き孔114を覆う広がり部64と、広がり部64に接続して手でつまみ易い形状・大きさの空気抜き摘み65とを有する。先端68からノズル挿入部66の軸に沿った空気通路62が形成され、空気通路62は、広がり部64で90度曲がり、広がり部64の側面に貫通し、そこで空気チューブ70と接続する。ノズル挿入部66は、その先端部68が負圧材120に僅かに挿入する程度の長さである。空気抜きノズル60は、典型的には、寸法安定性の良好なポリエキシメチレン等のプラスチックで形成する。
嵌合部材30のインク取り出し口32には、インク取り出しノズル40が嵌入される。インク取り出しノズル40は、インク取り出し口32に嵌入される円筒形の嵌合部44と、カートリッジケース110のインク注入孔112に嵌入される円筒形の挿入部48と、嵌合部44と挿入部48とを繋ぎ両者より広い断面積の円筒形でインク注入孔112を覆う広がり部46とを有する。嵌合部44から広がり部46を経て挿入部48を貫通するインク通路42が形成されている。インク通路42の挿入部48側には、インク注入針50が接続する。インク取り出しノズル40は、典型的には、寸法安定性の良好なポリエキシメチレン等のプラスチックで形成する。
インク注入針50は、細い鋼製の中空針で、インクカートリッジ100の負圧材120に深く挿入され、カートリッジケース110のインク供給口102が形成された面の近く、またはインク供給口102周辺にフィルター等の装置が設置されている場合はそれらの装置の近くにまで達する。インク注入針50は、インク取り出しノズル40のインク通路42に嵌入されることにより固定されてもいいし、接着剤等の固定手段を用いて固定されてもよい。
次に、インク補充キット1を用いてインク10をインクカートリッジ100に補充する方法について説明する。図1に示すように、インクカートリッジ100の上部にインクボトル20を開口22を下向きに配置し、インク取り出しノズル40の嵌合部44側の先端がインク10の中にあり、空気供給ノズル80の先端84がインクボトル20中のインク10の液面上部空間14に突き出した状態とする。
すると、インクボトル20中のインク10から、インク取り出しノズル40のインク通路42、インク注入針50の中空部、インクカートリッジの内部、空気抜きノズル60の空気通路62、空気チューブ70、空気供給ノズル80、インクボトル20内の液面上部空間14に至る流路が形成される。そこで、インクボトル20内のインク10は、インク通路42、インク注入針50を通って、インクカートリッジ100内に落下する。すなわち、インクボトル20からインクカートリッジ100にインク10が注入される。インクカートリッジ100に注入されたインク10の体積分だけ、インクボトル20内が減圧するが、その体積に等しい空気が、インクカートリッジ100から空気通路62、空気チューブ70、空気供給ノズル80を通って液面上部空間14に流れるので、圧力はバランスし、インク10はインクカートリッジ100に注入され続ける。インク10は、負圧材120によりインクカートリッジ100内に拡散し、インクカートリッジ100内にインクが溜まる。なお、インク10の注入を開始したときに、例えばインクカートリッジ100の負圧材120から空気通路62、空気チューブ70、空気供給ノズル80へ流れる空気に、負圧材120に残存した微量のインク10が混ざり込み、空気通路62、空気チューブ70、空気供給ノズル80内で気泡を生じ、インク10が流れにくくなる場合もある。このような場合には、インクボトル20の底部の近くに吸気流路390(図10参照)等を形成しておいて、吸気流路390等を開放してインク10を流してもよい。すなわち、吸気流路390等を開放することにより液面上部空間14は大気圧に保持され、インク通路42、インク注入針50を通ってインク10が流れる。インク10が流れ始めたら、吸気流路390等は封止する。空気通路62、空気チューブ70、空気供給ノズル80内に生じた気泡は、流れ始めたインク10により押し出される。
図2に示すように、空気抜きノズル60のノズル挿入部66の先端部68にまでインク10が溜まると、空気通路62、空気チューブ70および空気供給ノズル80の内部には、空気ではなく、インク10が流れ込む。図2は、インク補充キット1をインクカートリッジ100に装着した状態で、インク10が所定量注入された状態を示す断面図である。インク10が空気供給ノズル80に流れ、空気通路62、空気チューブ70および空気供給ノズル80、液面上部空間14、インクボトル20内のインク10、インク取り出しノズル40のインク通路42、インク注入針50の中空部とで、液面上部空間14を挟んでインク10が満たされた2つの液体流路を有する閉じた流路系が構成される。空気供給ノズル80内の液面が、インクボトル20内のインク10の液面と一致すると、閉じた流路系内での2つの液体流路の圧力が平衡し、インク10は流れなくなる。なお、空気通路62、空気チューブ70および空気供給ノズル80側には、インクカートリッジ100の負圧材120内に溜まったインク10が流れ込むので、空気を巻き込むことがある。空気を巻き込むと空気通路62、空気チューブ70あるいは空気供給ノズル80内に気泡を生ずる。気泡が含まれるとその分、インク10の自重が減少するので、空気供給ノズル80内のインク10の液面がインクボトル20内のインク10の液面より僅かに上昇したところでインク10が流れなくなる。このように気泡の分だけ空気供給ノズル80内のインク10の液面が上昇した場合も、液面が一致したときの概念に含まれるものとする。このように、所定量のインク10をインクカートリッジ100に注入すると、それ以上のインク10が注入されることを防止できる。
そこで、注入されるインク10の量は、空気抜きノズル60のノズル挿入部66の先端部68の位置に大きく影響される。インクカートリッジ100では、負圧材120にインク10が充分拡散した状態で、かつ、負圧材120が保留することができる以上のインク10を注入しないことが好ましい。すなわち、負圧材120が保留できる以上のインク10を注入すると、プリンタ装置(不図示)に装着した際に、インクのボタ落ち等を生ずる可能性が高く、その限界以下に留め、かつ、大量にインク10を注入することが好ましいからである。そのために、ノズル挿入部66の先端部68は、負圧材120に僅かに挿入された位置とするのが好ましい。負圧材120の上方に位置すると、負圧材120が保留できるインク10の量を超えて、負圧材120の上に溜まってから、インク10が空気通路62、空気チューブ70、空気供給ノズル80に流れ込み始めるので、負圧材120が保留できる以上のインク10を注入することになる。一方、あまり深く負圧材120に挿入すると、負圧材120にインク10が充分に拡散する前にインク10が空気通路62、空気チューブ70、空気供給ノズル80に流れ込み、インク10の注入が止まってしまう。
また、インク注入針50は、負圧材120に深く挿入した方が、ノズル挿入部66の先端部68からの高さの差が大きく離れた位置で負圧材120にインク10を注入するので、インク10が拡散した後の空気通路62、空気チューブ70、空気供給ノズル80に流れ込み大量のインク10を注入できて好ましいが、深く挿入されていなくてもよい。インク注入針50が空気抜きノズル先端68より浅く挿入された場合においては、注入されたインク10はインクカートリッジ100の底部の負圧材120に行き渡る前に空気抜きノズル60の溝69に到達し、更に空気チューブ70及び/または空気供給ノズル80に流入し、インクカートリッジ100内のインク注入針50の先端52からインクボトル20内のインク液面までの高さと空気抜きノズル60の溝69から空気チューブ70または空気供給ノズル80内のインク液面の高さとがバランスしたときにインク10の注入は停止する。つまり、インク10が負圧材120の上部に先に注入されると負圧材120の下部の空気が排除され難くなり、インク補充キット1の本来の機能を充分に果たせない可能性がある。従って、インク注入針50の先端52は、フィルターなどの装置(不図示)に接触しない程度に所定の深さ以上に挿入することが望ましい。ここで、所定の深さは、インクカートリッジ100の形状や負圧材120によっても異なるが、図1あるいは図2における平坦ではない負圧材120の上面に確実に挿入される深さであり、好ましくは、インクカートリッジ100の高さ(インク注入孔112が形成される面とインク供給口102が形成される面との間隔)の2分の1以上の深さ、さらに好ましくは4分の3以上の深さ、さらには、インク供給口102が形成される面の近くである。
また、インク注入針50が挿入される位置と、ノズル挿入部66が挿入される位置とは離隔していることが好ましい。インク注入針50およびノズル挿入部66が挿入されると、周囲の負圧材120はそれだけ押しのけられて、周囲で密になる。すると、その部分で毛管力が上昇し、インク注入針50から注入されたインク10は、インクカートリッジ100内に拡散する前に、まず、インク注入針50の周囲に広がる。もし、ノズル挿入部66がインク注入針50の近くに挿入されると、インク注入針50から注入されたインク10が、インク注入針50の周囲の毛管力の高い部分から直接ノズル挿入部66の周囲の毛管力の高い部分に流れ、インクカートリッジ100内に充分拡散する前にノズル挿入部66の先端部68からインク10が流れ込み、インク10の注入が止まってしまう。そこで、インク注入針50が挿入される位置とノズル挿入部66が挿入される位置との間隔はそれぞれの周囲で負圧材120が密になる範囲が一緒になることがない長さを有していることが好ましい。この長さが、インク注入針50が挿入される位置からノズル挿入部66が挿入される位置までの所定の長さとなる。負圧材120の材質等によっても異なるが、例えば、負圧材120の高さ(図1の上下方向に測った高さ)が30mmで、幅(図1の左右方向に測った幅)が55mmのインクカートリッジ100では10mm以上、好ましくは15mm以上離す。
空気チューブ70の少なくとも一部が透明で、中を流れるインク10を視認できるように構成されると、インク10が空気通路62、空気チューブ70、空気供給ノズル80に流れ込んだ状態を確認できるので好適である。すなわち、空気チューブ70がインク10で満たされたならば、インク10の注入が終了したことが、ユーザに容易に認識される。
次に、図3を参照して、インク注入針50の先端部52と空気抜きノズル60のノズル挿入部66の先端部68の好ましい形状について説明する。図3は、インク注入針50の先端部52と空気抜きノズル60のノズル挿入部66の先端部68の構造を説明する正面図で、(a)はインク注入針50の先端部52を、(b)は空気抜きノズル60のノズル挿入部66の先端部68を示す。図3(a)に示すように、インク注入針50の先端部52は、負圧材120(図1参照)に挿入し易いように、斜めにカットされているが、安全のため先端部52が鋭利とならないように先端は平らに、あるいは丸く加工されている。また、先端部52から溝54が所定の深さに形成されている。インク注入針50の中空は先端部52まで貫通しているが、細いので負圧材120に挿入したときに負圧材120が中空に詰まってしまうことがある。そこで、中空の先端が詰まった場合のインク流路として溝54を形成する。溝54を通ってインク10(図1参照)を注入できるように、溝54は所定の深さに形成される。所定の深さとは、中空の先端から負圧材120で詰まっても、その深さまでは詰まらないような深さであり、例えば長さが30mmのインク注入針50で3mm程度の深さである。溝54を形成する替わりに、インク注入針50の先端部52以外の位置に中空と外部とを連通する貫通孔を形成してもよいが、溝54とすると加工が容易で好ましい。溝54の形成される本数に制限はないが、インク注入針50は細い鋼製の中空針を用いるのが一般的であり、典型的には1本か2本の溝54を形成する。
図3(b)に示すように、空気抜きノズル60のノズル挿入部66の先端部68の形状も、基本的にインク注入針50の先端部52と同様であり、空気流路としての溝69が形成される。しかし、空気抜きノズル60はプラスチック製であり、ノズル挿入部66はインク注入針50より太く形成されるので、溝69の本数を増やしたり、幅を広く形成したりして、浅く形成するのが一般的である。溝69が形成されている場合には、空気抜きノズル60のノズル挿入部66の先端部68にまでインク10が溜まる深さ(図2参照)は、溝69の最深部までインク10が溜まる深さとなる。溝69に替えて、空気通路62に至る空気流路としての貫通孔を形成してもよいのは、インク注入針50の場合と同様である。
次に図1および図4を参照して、より確実にインクを注入するための空気孔34の構造について説明する。図4は、空気孔34に逆止弁36を備える嵌合部材30を説明するための断面図である。空気孔34は、空気供給ノズル80側から見ると、空気供給ノズル80が嵌入される太い部分に続いて90度曲がり、そこで細くなり、細くなった部分に空気チューブ70が接続する。太い部分から細くなる位置に段差が設けられ、その段差を弁座として空気孔34の細くなった部分に蓋をするように逆止弁36が設置されている。逆止弁36は、プラスチック製の薄板でよく、いわゆるスウィングタイプとして逆止弁36の上部を回動可能に支持されており、空気供給ノズル80から空気チューブ70を経てインクカートリッジ100内に空気を逆流しようとすると、逆止弁36が閉塞して空気の流れを止める。一方、インクカートリッジ100から空気供給ノズル80を経てインクボトル20(図1参照)に至る空気の流れは、逆止弁36が図4の矢印方向に移動することにより閉塞されることなく流れる。
空気孔34に逆止弁36が設置されると、インクボトル20を手で押圧・解放を繰り返すことにより、強制的にインクボトル20内のインク10をインク注入針50を介してインクカートリッジ100内に注入し、インクカートリッジ100内の空気をインクボトル20内に送ることができる。すなわち、インクボトル20を手で押圧することによりインクボトル20内の圧力が高まり、ヘッド差による圧力に加えて押圧による圧力によりインクボトル20からインク10がインクカートリッジ100内に注入される。空気供給ノズル80、空気孔34、空気チューブ70および空気抜きノズル60を通る空気の流れは逆止弁36で止められる。押圧を止め解放すると、例えばポリプロピレンで形成されたインクボトル20は弾性的にもとの形状に戻るので、中が減圧状態となる。そこで、空気抜きノズル60、空気チューブ70、空気孔34および空気供給ノズル80を通ってインクカートリッジ100から空気を吸引する。インク注入針50等を通ってインク10も吸引するが、インク注入針50は細く、かつ、インク10の粘性が空気より大きいので、実質的には空気だけを吸引する。インク補充キット1をインクカートリッジ100に装着し、インク10を流し始めるときには、表面張力のために特にインク10が流れにくいことがあり、そのような場合に、上述のようにインクボトル20を手で押圧し、強制的にインク10を流し始めることは有効である。なお、逆止弁36は、必ずしも空気孔34に設置される必要はなく、空気抜きノズル60の空気通路62から空気供給ノズル80に至る空気の流路のいずれかに設置されればよい。
続いて、図5を参照して、嵌合部材30の変形例としての嵌合部材130を説明する。図5は、硬質のプラスチックで形成し、スプリング弁140を設けた嵌合部材130を説明する断面図である。嵌合部材130は、例えばポリオキシメチレン等で形成される。硬質プラスチックで形成されると、弾性変形するゴム等で形成された場合と異なり、インクボトル20の開口22(図1参照)と気密(液密を含む)に嵌合するためにOリング135が配設される。また、インク取り出しノズル40が嵌入されるインク取り出し口132にもOリング134が配設される。また、空気チューブ70との接続は、嵌合部材130と一体のチューブ用嵌合部としてのノズル136を突出させ、ノズル136に空気チューブ70を嵌合する。このように構成すると、空気チューブ70の弾性により、気密に接続される。空気供給ノズル80との接続も同様に空気供給ノズル用嵌合部としてのノズル138を突出させ、ノズル138に空気供給ノズル80を嵌合する。
スプリング弁140は、嵌合部材130のインク取り出し口132を覆うように設置される。スプリング弁140は嵌合部材130からインクボトル20の内側方向(図1参照)に複数の脚部141と脚部141に支えられた平板143とにより構成されるスプリング支え142と、スプリング支え142の平板に一端が固定され弁板144を嵌合部材130のインク取り出し口132方向に付勢する弦巻バネのスプリング146と、インク取り出し口132を覆う弁板144とを有する。弁板144がスプリング146により付勢されインク取り出し口132を覆うことにより、インク取り出し口132は閉塞される。すなわち、インク取り出し口132からインク10(図1参照)は流れ出さない。しかし、インク取り出し口132にインク取り出しノズル40が挿入されることにより、嵌合部44が弁板144をスプリング146の付勢力に抗して嵌合部材130から離間させることにより、インク取り出しノズル40のインク通路42(図1参照)がインクボトル20(図1参照)の内部と連通し、インク10が流れ出す。嵌合部44の先端が斜めに形成されているので、インク通路42は弁板144によって閉塞されない。
嵌合部材130は硬質プラスチックで形成され、Oリング134、135並びに空気チューブ70および空気供給ノズル80を用いて気密に接続する構成となっているので、長期間の使用により気密性が低下しても、容易に部品を交換し、気密性を維持することができる。また、スプリング弁140を備えているので、インク取り出しノズル40を装着しなければインク10が流れ出すことがなく、インク10の漏出を防止できる。なお、スプリング弁140の構造は図5のものに限られず、他の周知な弁手段でよく、あるいは、スプリング弁140に替えて周知の閉塞手段を用いてもよい。
次に図6を参照して、インクボトル20のインク10が少なくなったときに、インク10のヘッドを稼ぐ治具としてのインクチューブ170について説明する。図6は、インクチューブ170について説明する図で、(a)はインクチューブ170を使用しない場合のインク取り出しノズル41とインク注入針50との接続を示し、(b)はインク取り出しノズル41とインク注入針50との間にインクチューブ170を使用した場合の接続を示し、(c)はインクチューブ170を使用した場合のインク補充キット1をインクカートリッジ100に装着した状態を示す。
図6(a)に示すように、インク取り出しノズル41は、挿入部47から細い突起49が突出し、インク注入針50に接続するキャップ56と嵌合する。すなわち、キャップ56の内径は、突起49の外径と同じに形成される。また、キャップ56の外径は、インク注入孔112(図1参照)と嵌合するよう段差を持つ。突起49には挿入部47からインク通路42が延長され、キャップ56にはインク注入針50の中空が連通する貫通孔が形成され、インク取り出しノズル41のインク通路42は、インク注入針50の中空と連通する。
図6(b)に示すように、インクチューブ170を使用するには、インク取り出しノズル41の突起49にジョイント160を接続する。ジョイント160は、突起49の外径に嵌合する内径を有し、弾性変形により突起49と気密に嵌合するチューブである。ジョイント160の突起49と反対側にインクチューブ170を嵌合する。インクチューブ170は、突起49と等しい外径を有するチューブで、典型的には硬質プラスチックで形成される。インクチューブ170の外径が突起49の外径と等しいので、インク注入針50に接続するキャップ56をインクチューブ170に嵌合することができる。このようにして、インク取り出しノズル41とインク注入針50との間にインクチューブ170を配置する。
図6(c)に示すように、インクチューブ170を使用して、インク補充キット1からインクカートリッジ100にインク10を注入するには、図1に示した場合と同様にインクボトル20、空気抜きノズル60等を装着する。インクチューブ170を使用することによりインクボトル20とインクカートリッジ100との間隔が長くなる。なお、空気チューブ70は柔軟性を有しているので、インクボトル20とインクカートリッジ100との間隔が長くなっても空気抜きノズル60と空気孔34(図1参照)および空気供給ノズル80との連通は容易である。インクチューブ170を追加し、インクボトル20のインクカートリッジ100上に設置される高さを高くすることにより、インクボトル20内のインク10の量が減少し、インクボトル20内のインク10の液面からインクカートリッジ100内のインク10の液面までの高さの差による圧力が低くなったとしても、インクチューブ170の長さの分だけヘッドが上昇するので、インク10はインクボトル20からインクカートリッジ100に流れ易い。なお、種々の長さのインクチューブ170を用意して、インクボトル20内のインク10の残量に応じて、インクボトル20を高くする程度を変えてもよい。
ここで、図1、図2および図7を参照して、これまで説明したようなインク補充キット1を用いて負圧材120が充填されたインクカートリッジ100にインク10を補充する方法についてまとめて説明する。なお、図1および図2に示すインク補充キット1を用いてインク10を補充するものとして説明するが、他のインク補充キットを用いてもよい。図7は、インクカートリッジ100にインク10を補充する方法を示すフローチャートである。先ず、インクカートリッジ100のインク供給口102が形成された面と相対する面にインク注入孔112と空気抜き孔114とを形成する(ステップS10)。孔112・114の形成には、錐等(不図示)を用いるのがよい。インク注入孔112と空気抜き孔114とは、インク注入針50から注入されたインク10が負圧材120に充分に拡散する前に空気抜きノズル60から吸引されることがないように離す。次に、インク10を収容するインクタンク6にインク注入針50を接続する(ステップS20)。インクタンク6とインク注入針50との間にインクチューブ70(図6参照)を挟んで接続してもよい。続いて、インクタンク6に空気抜きノズル60を接続する(ステップS30)。空気抜きノズル60とインクタンク6とは直接接続されても、間に空気チューブ70を介して接続されてもよい。空気抜きノズル60は、インクタンク6と接続されることにより、空気供給ノズル80と接続することになる。なお、空気供給ノズル80は予め、嵌合部材30の空気孔34と連通し、嵌合部材30に固定しておく。
空気抜きノズル60をインクカートリッジ100の空気抜き孔114から、先端68が負圧材120に挿入するまで差し込む(ステップS40)。次に、インク注入針50をインクカートリッジ100のインク注入孔112から、先端部52が負圧材120に充分に深く挿入するまで差し込む(ステップS50)。なお、ステップS40とステップS50とは、順序を逆に行うこともある。この場合に、インク注入針50がインクタンク6に接続されているので、手にインクタンク6を持って行なうことになる。すなわち、インクタンク6をインクボトル20が上でインク取り出し口32が下になり、インク注入針50が下を向くように傾け(逆さにして)、インク注入針50をインク注入孔112に差し込み、インクタンク6をインクカートリッジ100の上方に設置する(ステップS60)。インクタンク6が逆さ(インクボトル20の開口22が下に位置する状態)にされるので、インク10はインク注入針50に導かれ、空気供給ノズル80の先端84は、インクタンク6内のインクの液面上(インク面上部空間)14に出る。
上述のようにインクタンク6を設置することでインク10の注入が始まる。インク10の注入が始まったことは、通常、空気チューブ70または空気供給ノズル80に気泡が流れることを視認することにより、確認できる。インク10の注入し始めにインク10が流れにくい場合には(ステップS70)、インクタンク6を手で押圧してもよい(ステップS80)。あるいは、吸気流路390(図10参照)等を一時的に開放してもよい。インク10が流れたら、空気チューブ70にインク10が流れ込むかどうかを目視する。空気チューブ70にインク10があるかまたはインク10が流れるのを視認したら、インク10がインクカートリッジ100に充分に注入されたことを示しているので、インク10の補充は終了する(ステップS90)。なお、そのまま放置しておいても、インク10が次第に空気供給ノズル80まで上昇し、インクタンク6内とインクカートリッジ100内の液面の差圧が空気供給ノズル80内とインクカートリッジ100内の液面の差圧と等しくなったときにインク10の注入が自然に停止する。インク10の補充は自然に終了するので、所定量を超えてインク10を注入してしまうことは防止される。なお、上記で説明した各ステップは、順序を入れ替えて、あるいは、同時に行ってもよい。
次に、図8を参照して、別のタイプのインク補充キット201について説明する。図8は、本発明の第2の実施の形態としてのインク補充キット201をインクカートリッジ100に装着した状態を示す断面図である。図1に示すインク補充キット1と共通する点については重複する説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。インクタンク206のインクボトル220の底近く(図8では、インクボトル220の上下を逆にして図示しているので、図8では上側に描かれている。)の側面に吸気口292が形成され、吸気口292には吸気管294が接続している。吸気管294には、開閉弁としてのコック296が配設されている。吸気口292、吸気管294およびコック296で、吸気流路290を構成する。また、空気抜きノズル260は、空気チューブ70を経て、バランスチューブ280と連通している。バランスチューブ280の一の先端である開放端284は、液面上部空間14に位置している。バランスチューブ280は、空気供給ノズル80(図1参照)と同様にインクボトル220内に配設されているが、インクボトル220の外に配設されてもよく、その開放端284が液面上部空間14以上の高さにあればよい。液面上部空間14以上の高さとは、インクボトル220内のインク10の液面より高いことを指す。ただし、バランスチューブ280をインクボトル220内に配置すれば、インク10の補充が終了し、インクボトル220の開口22を上向きに戻すときに、バランスチューブ280に残存するインク10がインクボトル220内に戻るので好適である。
インク補充キット201では、インク取り出しノズル240の挿入部248は、インクカートリッジ100に形成されたインク注入孔112と気密に嵌合する。また、空気抜きノズル260のノズル挿入部266は、インクカートリッジ100に形成された空気抜き孔114と気密に嵌合する。インク注入孔112と空気抜き孔114とが気密にされることにより、インクカートリッジ100とインクボトル220とこれらを連結する流路42・50・62.70・280は気密な状態となる。
インク補充キット201を、上述のようにインクカートリッジ100に装着したならば、コック296を開放し、吸気流路290によりインクボトル220内の液面上部空間14を大気に連通する。大気とは、インクボトル220およびインクカートリッジ100周囲の空間である。液面上部空間14を大気に連通することで、液面上部空間14の圧力は大気圧に保持される。そこで、インクボトル220内のインク10は、インク通路42からインク注入針50を通って、インクカートリッジ100内に注入され、インクカートリッジ100内の空気が空気抜きノズル260の空気流路62から吸引され、バランスチューブ280を経て液面上部空間14に送出される。なお、このように真空により空気が吸引されず、吸引される空間(ここではインクカートリッジ100内)が加圧されることにより空気抜きノズル260の空気流路62に空気が流れても、「空気が吸引される」の概念に含まれるものとする。
図9に示すように、空気抜きノズル260のノズル挿入部266の先端68にまでインク10が溜まると、空気通路62、空気チューブ70およびバランスチューブ280の内部にインク10が流れ込む。図9は、インク補充キット201をインクカートリッジ100に装着した状態で、インク10が所定量注入された状態を示す断面図である。インク10がバランスチューブ280に流れ、インクボトル220内のインク10、インク通路42、インク注入針50の中空部、インクカートリッジ100内、空気通路62、空気チューブ70およびバランスチューブ280に至る、インク10の流路系が構成される。液面上部空間14は大気圧に保持されているが、インクカートリッジ100を含む上記の流路系は気密である。また、インク注入針50の先端52および空気抜きノズル260の先端68は、負圧材120に挿入され、インクカートリッジ100の上面(インク注入孔112および空気抜き孔114が形成される面)より下がって位置しているので、インクカートリッジ100内の空気抜きノズル260の先端68までインクが満たされるとバランスチューブ280にインクが流れる。したがって、インクボトル220内とインクカートリッジ100内の液面の差圧がバランスチューブ280内とインクカートリッジ100内の液面の差圧と等しくなったときにインクの注入が自然に停止する。このように、所定量のインク10をインクカートリッジ100に注入すると、それ以上のインク10が注入されることを防止できる。なお、図9ではインクカートリッジ100内のインク10の液面上の空間214が大きく示されているが、通常は空間214は小さな空間であるので、圧力の上昇により空気が圧縮される分のインクカートリッジ100内のインク10の液面上昇はほとんど生じない。
図8に示すように、吸気流路290は、吸気口292、吸気管294およびコック296で構成され、インク10を注入するときには、コック294を開放し、液面上部空間14を大気圧に保持するが、インク10を注入しないときには、コック294を閉止し、インク10が吸気流路290を通じて漏れ出ることがないようにする。吸気流路290は、流路の最も狭い部分で内径2mm以上、好ましくは3mm以上とすると、吸気流路290の内部にインク10が詰まることで空気が流れなくなることを防止できるので好ましい。また、吸気流路290は、通常、内径10mm以下とすることで、本インク補充キット201の取り扱いの邪魔になることを防止できるので好ましい。なお、吸気流路290は、インク10を補充中の液面上部空間14に連通する位置であれば、どこにでも設置できるが、インクボトル220の側面に設置するのが、取り扱いやすいので好ましい。また、吸気管294は、インク10の補充時にインク10が溜まらないように、インク10の補充時に水平あるいはインクボトル10方向に向けて下向きとなるようにするのがよい。
しかし、図10に示すように、吸気流路390は、他の構成でもよい。図10は、吸気流路390が吸気口392と吸気口392を密封するゴム栓394とにより構成されるインク補充キット301を示す断面図である。インクタンク306のインクボトル320がプラスチックで成形される場合には、通常、インクボトル320の底は平面ではなく、内部が窪んだ形状に成形される。そこで、内部が窪んだ位置に、貫通孔である吸気口392を形成し、吸気口392をゴム栓394で密封する。ゴム栓394は、吸気口392に嵌入される嵌入部分396と、吸気口392に挿入されたときにインクボトル320の外側に位置するつまみ398とを有する。インクボトル320をインクカートリッジ100から外して、開口22を上方に向けて平面上に載置したときに、平面に当接しない厚さにつまみ398は形成される。インク10を注入するときには、つまみ398を手でつまんでゴム栓394を吸気口392から取り外すことにより、液面上部空間14を大気に連通することができる。吸気流路390を吸気口392とゴム栓394とで構成すると、構成が単純になり、製作も容易となる。なお、吸気口392をインクボトル320の側面に形成してもよいが、できるだけ平面あるいは平面に近い形状の部分に形成すると、ゴム栓394で密封しやすく好ましい。
吸気流路の構成は、他の構成でもよく、例えば、液面上部空間14から嵌合部材30を貫通して大気に開口する管路で構成してもよい。管路とすると、中にインク10が溜まり易くなるが、インク10の補充時には液面上部空間14が大気と連通し、インクボトル220を開口22が上向きとなるように載置すれば、インク10が吸気流路の管路を通じて漏れることがなく、好適である。
本発明の実施の形態としてのインク補充キットをインクカートリッジに装着 した状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態としてのインク補充キットをインクカートリッジに装着 した状態で、インクが所定量注入された状態を示す断面図である。 インク注入針の先端部と空気抜きノズルのノズル挿入部の先端部の構造を説 明する正面図で、(a)はインク注入針の先端部を、(b)は空気抜きノズルのノズル挿入部の先端部を示す。 空気孔に逆止弁を備える嵌合部材を説明するための断面図である。 硬質のプラスチックで形成し、スプリング弁を設けた嵌合部材を説明する断 面図である。 インク取り出しノズルインクチューブについて説明する図で、(a)はイン クチューブを使用しない場合のインク取り出しノズルとインク注入針との接続を示し 、(b)はインク取り出しノズルとインク注入針との間にインクチューブを使用した場合の接続を示し、(c)はインクチューブを使用した場合のインク補充キットをインクカートリッジに装着した状態を示す。 インクカートリッジにインクを補充する方法を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態としてのインク補充キットをインクカートリッジ に装着した状態を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態としてのインク補充キットをインクカートリッジ に装着した状態で、インクが所定量注入された状態を示す断面図である。 吸気流路が吸気口と吸気口を密封するゴム栓とにより構成されるインク補 充キットを示す断面図である。
1 インク補充キット
6 インクタンク
10 インク
14 空間部(液面上部空間)
20 インクボトル
22 開口
30、130 嵌合部材
32、132 インク取り出し口
34 空気孔
36 逆止弁
40、41 インク取り出しノズル
42 インク通路
44 嵌合部
46 広がり部
47、48 挿入部
49 突起
50 インク注入針
52 先端部
54 溝(インク流路)
56 キャップ
60 空気抜きノズル
62 空気通路
64 広がり部
65 空気抜きつまみ
66 ノズル挿入部
68 ノズル先端部
69 溝(空気流路)
70 空気チューブ
80 空気供給ノズル
84 先端(端部)
100 インクカートリッジ
102 インク供給口
110 カートリッジケース
112 インク注入孔
114 空気抜き孔
120 負圧材
134、135 Oリング
136 チューブ用嵌合部
138 空気供給ノズル用嵌合部
140 スプリング弁
141 脚部
142 スプリング支え
143 平板
144 弁板
146 スプリング
160 ジョイント
170 インクチューブ
201、301 インク補充キット
206、306 インクタンク
214 インクカートリッジ内のインクの液面上の空間
220、320 インクボトル
240 インク取り出しノズル
248 挿入部
260 空気抜きノズル
268 ノズル先端部
280 バランスチューブ
284 開放端
290、390 吸気流路
292、392 吸気口
294 吸気管
296 コック
394 ゴム栓
396 嵌入部分
398 つまみ

Claims (7)

  1. 負圧材が充填されたインクカートリッジにインクを補充するインク補充キットであって、
    前記インクカートリッジに補充されるインクと、
    空気が収容される空間部を有し押圧されることにより変形して内容積が減少するとともに一つの開口が形成されたインクボトルと前記開口に嵌合する嵌合部材とからなり前記インクを収容することができるインクタンクと、
    前記嵌合部材は、前記インクを前記インクタンクから流出させるインク取り出し口と、前記空間部に空気を流入させる空気孔とが形成され、
    前記インクカートリッジの負圧材に所定の深さ挿入され、前記インク取り出し口と連通し、前記インクタンクに収容された前記インクを前記負圧材内に注入するインク注入針と、
    前記インクカートリッジの負圧材に、前記インク注入針より浅く挿入され、前記空気孔と連通し、前記インクカートリッジから空気を吸引する空気抜きノズルと、インクタンク内に配設される所定の長さの空気供給ノズルとが形成され、
    前記空気供給ノズルは嵌合部材の前記空気孔に挿入され、前記空気孔に接続された空気チューブが形成され、前記空気チューブの他端は前記空気抜きノズルの空気通路に接続され、
    前記インク注入針は、前記負圧材に挿入される先端部とは別の位置に、前記インクを前記負圧材内に注入するインク流路が形成され、
    前記空気抜きノズルは、前記負圧材に挿入される先端部とは別の位置に、前記空気を吸引する空気流路が形成され、
    前記インク流路は、前記負圧材に挿入される先端部から形成された溝であり、
    前記空気流路は、前記負圧材に挿入される先端部から形成された溝であり、
    前記インクタンクを前記インク注入針が下を向くように傾け、前記インクカートリッジの上方に設置して、前記インクカートリッジの負圧材に所定の深さに挿入しつつ、前記インクタンクを、押圧することにより、収容された前記インクが前記インク注入針から前記インクカートリッジの負圧材に流出するように構成されたことを特徴とするインク補充キット。
  2. 前記空気チューブは少なくとも一部が透明であり、
    前記インクが前記空気抜きノズルの先端まで溜まることにより、前記インクが前記空気抜きノズルと連接された前記空気チューブまで流れ込むことで該空気チューブ内部を流れるインクを視認可能なことを特徴とする請求項1に記載のインク補充キット。
  3. 前記空気抜きノズル内、前記空気供給ノズル内、あるいは前記空気抜きノズルと前記空気供給ノズルとの間に、前記インクタンクから前記インクカートリッジへの空気の流れを防止する逆止弁を有することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載のインク補充キット。
  4. 前記インク取り出し口と前記インク注入針とを連接するインクチューブであって、前記インク取り出し口の前記インク注入針からの高さを変更可能なインクチューブを備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のインク補充キット。
  5. 前記嵌合部材は、弾性部材または硬質プラスチック部材のいずれかで選択される部材で構成されることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のインク補充キット。
  6. 負圧材が充填されたインクカートリッジにインクを補充するインク補充方法であって、 前記インクを収容し、空気が収容される空間部を有するインクタンクに、前記負圧材内にインクを注入するインク注入針を接続する工程と、
    前記インクタンクに、前記インクカートリッジから空気を吸引する空気抜きノズルを接続し、前記空気抜きノズルを前記インクタンク内に配設された空気供給ノズルと連通する工程と、
    前記空気抜きノズルを、前記インク注入針から所定の長さ離れた位置で、前記インク注入針が挿入された深さより浅く前記インクカートリッジの負圧材に挿入する工程と、
    前記インク注入針を前記インクカートリッジの負圧材の所定の深さに挿入する工程と、
    前記インク注入針にインクを導くように前記インクタンクを前記インクカートリッジの上部に配置し、前記空気供給ノズルの前記空気抜きノズルと連通する側とは反対側の端部を前記空間部に配置する工程と、
    前記インクタンクから前記インクカートリッジに前記インクを流す工程と、を備えることを特徴とするインク補充方法。
  7. 負圧材が充填されたインクカートリッジにインクを補充するインク補充キットであって、
    前記インクカートリッジに補充されるインクと、
    前記インクを収容するインクタンクであって、空気が収容される空間部を有し、前記インクを前記インクタンクから流出させるインク取り出し口が形成されたインクタンクと、
    前記インクカートリッジの負圧材に所定の深さ挿入され、前記インク取り出し口と連通し、前記インクタンクに収容されたインクを前記負圧材内に注入するインク注入針と、
    前記空間部を大気に連通し、前記空間部を大気圧に保持する吸気流路と、
    前記インクカートリッジの負圧材に、前記インク注入針より浅く挿入され、前記インクカートリッジから空気を吸引する空気抜きノズルと、
    前記空気抜きノズルに連通し、前記空間部以上の高さにまで配設される空気供給ノズルと、を備え、
    前記インク注入針および前記空気抜きノズルが、前記インクカートリッジを気密に保持する嵌合部を有することを特徴とするインク補充キット。
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