JP5311360B2 - 水溶性重合体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水溶性重合体の製造方法に関し、詳しくは、残存モノマーの少ない水溶性重合体の製造方法に関する。
アクリルアミド系モノマーおよび/またはアニオン性ビニルモノマーの水溶性単独重合体または水溶性共重合体(以下、これらをまとめて水溶性重合体と記す)は、優れた凝集作用を有し、上水道または廃水処理用高分子凝集剤などとして広く用いられている。
このような水溶性重合体中には、未反応のモノマー(残存モノマー)が存在しないことが、環境および取扱い上の理由から必要とされている。特に、アクリルアミドは毒性を有しているので、水溶性重合体中の残存アクリルアミドの量は、できるだけ少なくすることが求められている。例えば、水溶性重合体を凝集剤として上水道に使用する場合は、残存アクリルアミドの量は500ppm以下、一般廃水処理に使用する場合は、残存アクリルアミドの量は2000ppm以下とされている。
また、水溶性重合体は、その分子量が高いほど凝集性能が優れている。そのため、水溶性重合体の分子量、粘度、組成等を変化させることなく、すなわち高分子凝集剤としての機能を低下させることなく、未反応のモノマーを低減することが求められている。
水溶性重合体中の残存モノマーを減少させる方法が、これまでにいくつか提案されている。
特開昭56−103207号公報には、水溶性重合体に亜硫酸水素アルカリ金属塩、亜硫酸アルカリ金属塩等を添加し、これらを混合した後、乾燥する方法が提案されている。しかしながら、この方法により水溶性重合体中の残存モノマーは減少するものの、水溶性重合体の粘度が著しく低下してしまい、高分子凝集剤としての性能が劣化してしまうという問題があった。
特開平9−302022号公報には、アルカリ剤と、仕込みモノマーに対して2〜15重量%の亜硫酸水素アルカリ金属塩、亜硫酸アルカリ金属塩等とを、含水状態の水溶性重合体に添加し、これらを混合した後、乾燥する方法が提案されている。しかしながら、この方法によって水溶性重合体中の残存モノマーは減少するものの、この方法は、水溶性重合体を加水分解させることを必須としているため、水溶性重合体の組成が変化し、高分子凝集剤の性能が変化もしくは低下してしまうという問題があった。
発明が解決しようとする課題
よって、本発明の目的は、高分子凝集剤としての水溶性重合体の性能を劣化、変化させることなく、水溶性重合体中の残存モノマーが低減された水溶性重合体を得ることができる水溶性重合体の製造方法を提供することにある。
課題を解決するための手段
【課題を解決するための手段】
本発明の水溶性重合体の製造方法は、少なくともアクリルアミド系モノマー、あるいは、少なくともアクリルアミド系モノマーおよびアニオン性ビニルモノマーを重合して得られた含水状態の水溶性重合体を乾燥するに際し、含水状態の水溶性重合体に、まず、仕込みモノマーに対して0.6質量%以上1.2質量%以下の亜硫酸アルカリ金属塩、亜硫酸水素アルカリ金属塩およびピロ亜硫酸アルカリ金属塩からなる群より選ばれた少なくとも1種を添加し、ついで、仕込みモノマーに対して0.5質量%以上1.0質量%以下のアルカリ剤を添加した後、含水状態の水溶性重合体を乾燥する水溶性重合体の製造方法であって、前記亜硫酸アルカリ金属塩、亜硫酸水素アルカリ金属塩およびピロ亜硫酸アルカリ金属塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の添加量と前記アルカリ剤の添加量との比(亜硫酸塩の添加量/アルカリ剤の添加量)が、1.0以上1.2以下であることを特徴とする。
また、前記アニオン性ビニルモノマーは、アクリル酸、アクリル酸の塩、メタアクリル酸、メタクリル酸の塩、ビニルスルホン酸およびビニルスルホン酸の塩からなる群から選ばれた少なくとも1種であることが望ましい。
以下、本発明について説明する。
本発明における水溶性重合体は、アクリルアミド系モノマーおよび/またはアニオン性ビニルモノマーと、必要に応じて他のビニル系モノマーとを重合して得られる単独重合体または共重合体である。
前記アクリルアミド系モノマーとしては、アクリルアミド、メタクリルアミドおよびこれらの塩などが挙げられる。
前記アニオン性ビニルモノマーとは、水溶液中でイオンに解離してアニオン(陰イオン)となるビニル系モノマーである。中でも、得られる重合体が水溶性、凝集性能等に優れることから、アクリル酸、メタアクリル酸、ビニルスルホン酸およびそれらの塩が好適に用いられる。ビニルスルホン酸としては、例えば、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸などが挙げられる。
これらアクリルアミド系モノマーおよび/またはアニオン性ビニルモノマーと共重合させる他のビニル系モノマーとしては、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等のアクリル酸系モノマー、アクリロニトリル、N−ビニルアセトアミドなどが挙げられる。
他のビニル系モノマーの仕込量は、全仕込みモノマーに対して、好ましくは40mol%以下、より好ましくは20mol%以下とされる。他のビニル系モノマーの仕込量が40mol%を超えると、凝集性能に優れた水溶性重合体が得られないおそれがある。
本発明における水溶性重合体は、少なくともアクリルアミド系モノマーおよび/またはアニオン性ビニルモノマーを重合してゲル、スラリー、分散液等の含水状態の水溶性重合体を得て、これに、亜硫酸アルカリ金属塩、亜硫酸水素アルカリ金属塩およびピロ亜硫酸アルカリ金属塩からなる群より選ばれた少なくとも1種とアルカリ剤とをあらかじめ添加した後、含水状態の水溶性重合体を乾燥することによって製造される。
重合方法は、ビニル系モノマーの重合に採用される方法であれば特に制限されい。重合方法としては、例えば、モノマーを水等の水性媒体中で重合する水溶液重合法が挙げられる。
重合に際しては、通常使用される重合開始剤を用いることができる。これら重合開始剤として、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、過硫酸塩などの過酸化物系開始剤、2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロライド、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ系開始剤、酸化物と還元剤の組合せのようなレドックス触媒などが挙げられる。レドックス触媒の酸化剤としては、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩が挙げられる。また、還元剤としては、例えば、亜硫酸水素ナトリウム、硫酸第1鉄、塩化第1鉄などが挙げられる。
アゾ系開始剤の添加量は、仕込み調合液に対して、好ましくは10〜4000ppm、より好ましくは50〜800ppmである。レドックス触媒の添加量は、通常、酸化剤、還元剤ともに、仕込み調合液に対して、好ましくは1〜1000ppm、より好ましくは5〜500ppmである。酸化剤および還元剤は、それぞれ異なる量で使用することができるが、通常は、ほぼ等モル量で使用される。
水性媒体中におけるモノマー濃度は、通常、15〜35質量%、好ましくは22〜30質量%である。モノマー濃度が15質量%未満では、重合後における乾燥工程に時間がかかりすぎる。モノマー濃度が35質量%を超えると、重合反応系が高温となり、水溶性重合体の品質が低下しやすく、また、水溶性重合体の種類によっては高濃度ゲルとなり、取扱いが困難となる。
重合温度は、通常、−10〜100℃であり、重合開始温度は、−5〜20℃である。重合時間は、特に限定されず、通常、0.5〜10時間程度である。
含水状態の水溶性重合体に添加される、亜硫酸アルカリ金属塩、亜硫酸水素アルカリ金属塩およびピロ亜硫酸アルカリ金属塩(以下、これらを亜硫酸塩と記す)の中でも、残存モノマー削減効果の点で、亜硫酸アルカリ金属塩と亜硫酸水素アルカリ金属塩が好ましく、亜硫酸アルカリ金属塩が特に好ましい。アルカリ金属としては、水への溶解性の点で、ナトリウム、カリウムが好ましく、特に好ましくはナトリウムである。したがって、本発明においては、含水状態の水溶性重合体の乾燥は、亜硫酸ナトリウムおよび/または亜硫酸水素ナトリウムの存在下、特に亜硫酸ナトリウムの存在下で行われる。
これら亜硫酸塩の添加量は、仕込みモノマー質量に対して、0.1質量%以上2.0質量%未満、好ましくは0.3〜1.9質量%、より好ましくは0.5〜1.8質量%である。亜硫酸塩の添加量が0.1質量%未満では、未反応アクリルアミド等の残存モノマーが多くなる。亜硫酸塩の添加量が2.0質量%以上では、水溶性重合体の粘度が低下して、凝集性能が低下する。
これら亜硫酸塩は、含水状態の水溶性重合体に均一に接触させるために、水溶液として添加される。その濃度は、通常10〜30質量%である。
また、亜硫酸塩の添加量は、アルカリ剤の添加量以上、すなわち亜硫酸塩の添加量とアルカリ剤の添加量の比率(亜硫酸塩の添加量/アルカリ剤添加量)は、1.0以上であることが望ましい。亜硫酸塩の添加量/アルカリ剤添加量が1.0未満では、水溶性重合体の加水分解により水溶性重合体の組成が変化するため凝集性能が変化する。
アルカリ剤としては、アルカリ金属の水酸化物;無機酸、有機酸の塩等が挙げられる。具体的には、苛性ソーダ、苛性カリ、炭酸ソーダ、炭酸カリなど、ナトリウムやカリウム等の1価の塩類が挙げられる。
アルカリ剤の添加量は、仕込みモノマーに対して、0.1質量%以上2.0質量%未満、好ましくは0.3〜1.8質量%、より好ましくは0.5〜1.5質量%である。アルカリ剤の添加量が0.1質量%未満では、水溶性重合体の粘度が著しく低下する。アルカリ剤の添加量が2.0質量%以上では、水溶性重合体の加水分解により水溶性重合体の組成が変化する。
アルカリ剤は、含水状態の水溶性重合体に均一に接触させるために、水溶液として添加される。その濃度は、通常20〜50質量%である。
亜硫酸塩およびアルカリ剤は、含水状態の水溶性重合体が乾燥される前に存在させてあればよく、その添加手段は制限されない。水溶性重合体がゲル状である場合、亜硫酸塩およびアルカリ剤との混合を充分に達成するために、ゲル状物を適宜、細断、粉砕することが好ましい。細断には、肉引き機(チョッパー)等が用いられる。ゲル状物は、通常、3〜10mm程度のサイズに細断、粉砕される。
また、亜硫酸塩およびアルカリ剤を含水状態の水溶性重合体に添加する際には、まず、亜硫酸塩水溶液を含水状態の水溶性重合体に添加し、これらを混合した後、これにアルカリ剤水溶液を添加、混合することが望ましい。アルカリ剤を亜硫酸塩よりも先に含水状態の水溶性重合体に添加した場合、水溶性重合体の加水分解および水溶性重合体の粘度低下が生じるおそれがある。
亜硫酸ナトリウム等の亜硫酸塩およびアルカリ剤が添加された含水状態の水溶性重合体は、通常使用されている乾燥機、例えば、ドラムドライヤー、流動層乾燥機などによって乾燥される。
乾燥温度は、通常、40〜120℃であり、乾燥時間は、通常、1〜12時間である。乾燥温度をあまりに高温にすると、水溶性重合体のゲル化が進み、品質低下の原因となるので好ましくない。水溶性重合体の乾燥は、含水率が、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下になるまで行われる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明は、以下の例に限定されるものではない。
本実施例における、水溶性重合体のアニオン当量値(AV値)、0.1%粘度および残存アクリルアミドは、以下のようにして測定した。
[AV値]
0.1%ポリマー溶液5gを100mlビーカーに秤取し、純粋を加えて100gとする。マグネチックスターラーで攪拌した後、N/200メチルグリコールキトサン溶液5mlを加え、更に攪拌した後、N/400ポリビニル硫酸カリウム溶液(ファクター:f、通常は1.0)で滴定し終点(V1 )を求める。また別にブランクでの終点(V2 )を求める。f、V1 およびV2 を用いて次式によりAV値を算出する。
AV(meq/g)=f×(V2−V1)/2
[0.1%粘度]
イオン交換水にポリマーを添加し、0.1%ポリマー溶液としたのち、ブルックフィールド型粘度計にて25℃、ローターNo1、6rpmの条件で測定した。
[残存アクリルアミド]
水溶性重合体2.5gを溶剤(メタノール:水=8:2)25mlで24hr浸透抽出した後、ガスクロマトグラフィーにて測定した。
[実施例1]
5リットルのジュワー瓶にアクリルアミド(以下AAmと記す)25質量%を含有した水溶液3000gを入れた。ジュワー瓶内部を窒素ガスで置換し、10℃に調温した。重合開始剤として、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロライド200ppm、過硫酸アンモニウム10ppm、亜硫酸水素ナトリウム100ppmを加え、AAmを断熱重合させた。
得られた水溶性重合体ゲルを肉挽き機にて細断した。これに、20質量%亜硫酸ナトリウム水溶液を仕込みモノマーに対して表1中の割合になるように添加、混合し、さらに、24質量%苛性ソーダ水溶液を添加、混合した後、60℃で12時間乾燥した。得られた乾燥ペレットを粉砕機で粉砕し、粉末の水溶性重合体を得た。評価結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1と同様にして水溶性重合体ゲルを得て、これを肉挽き機にて細断し、亜硫酸ナトリウム水溶液および苛性ソーダ水溶液を添加せずに、60℃で12時間乾燥した。得られた乾燥ペレットを粉砕機で粉砕し、粉末の水溶性重合体を得た。評価結果を表1に示す。
[比較例2〜3]
実施例1と同様にして水溶性重合体ゲルを得て、これを肉挽き機にて細断した。これに、20質量%亜硫酸ナトリウム水溶液を仕込みモノマーに対して表1中の割合になるように添加、混合し、さらに、24質量%苛性ソーダ水溶液を添加、混合した後、60℃で12時間乾燥した。得られた乾燥ペレットを粉砕機で粉砕し、粉末の水溶性重合体を得た。評価結果を表1に示す。
[実施例2]
AAm22.5質量%、アクリル酸ソーダ(AANa)2.5質量%を含有した水溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして水溶性重合体ゲルを得た。
得られた水溶性重合体ゲルを肉挽き機にて細断した。これに、20質量%亜硫酸ナトリウム水溶液を仕込みモノマーに対して表1中の割合になるように添加、混合し、さらに、24質量%苛性ソーダ水溶液を添加、混合した後、60℃で12時間乾燥した。得られた乾燥ペレットを粉砕機で粉砕し、粉末の水溶性重合体を得た。評価結果を表1に示す。
[比較例4]
実施例2と同様にして水溶性重合体ゲルを得て、これを肉挽き機にて細断した。これに、20質量%亜硫酸ナトリウム水溶液を仕込みモノマーに対して表1中の割合になるように添加、混合した。さらに、24質量%苛性ソーダ水溶液を添加、混合した後、60℃で12時間乾燥した。得られた乾燥ペレットを粉砕機で粉砕し、粉末の水溶性重合体を得た。評価結果を表1に示す。
[実施例3]
AAm20.5質量%、アクリル酸ソーダ(AANa)4.5質量%を含有した水溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして水溶性重合体ゲルを得た。
得られた水溶性重合体ゲルを肉挽き機にて細断した。これに、20質量%亜硫酸ナトリウム水溶液を仕込みモノマーに対して表1中の割合になるように添加、混合し、さらに、24質量%苛性ソーダ水溶液を添加、混合した後、60℃で12時間乾燥した。得られた乾燥ペレットを粉砕機で粉砕し、粉末の水溶性重合体を得た。評価結果を表1に示す。
[比較例5]
実施例3と同様にして水溶性重合体ゲルを得て、これを肉挽き機にて細断し、亜硫酸ナトリウム水溶液および苛性ソーダ水溶液を添加せずに、60℃で12時間乾燥した。得られた乾燥ペレットを粉砕機で粉砕し、粉末の水溶性重合体を得た。評価結果を表1に示す。
[実施例4]
AAm18.0質量%、アクリル酸ソーダ(AANa)7.0質量%を含有した水溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして水溶性重合体ゲルを得た。
得られた水溶性重合体ゲルを肉挽き機にて細断した。これに、20質量%亜硫酸ナトリウム水溶液を仕込みモノマーに対して表1中の割合になるように添加、混合し、さらに、24質量%苛性ソーダ水溶液を添加、混合した後、60℃で12時間乾燥した。得られた乾燥ペレットを粉砕機で粉砕し、粉末の水溶性重合体を得た。評価結果を表1に示す。
[比較例6]
実施例4と同様にして水溶性重合体ゲルを得て、これを肉挽き機にて細断し、亜硫酸ナトリウム水溶液および苛性ソーダ水溶液を添加せずに、60℃で12時間乾燥した。得られた乾燥ペレットを粉砕機で粉砕し、粉末の水溶性重合体を得た。評価結果を表1に示す。
[実施例5]
AAm20.0質量%、アクリル酸ソーダ(AANa)2.0質量%、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム3.0質量%を含有した水溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして水溶性重合体ゲルを得た。
得られた水溶性重合体ゲルを肉挽き機にて細断した。これに、20質量%亜硫酸ナトリウム水溶液を仕込みモノマーに対して表1中の割合になるように添加、混合し、さらに、24質量%苛性ソーダ水溶液を添加、混合した後、60℃で12時間乾燥した。得られた乾燥ペレットを粉砕機で粉砕し、粉末の水溶性重合体を得た。評価結果を表1に示す。
[比較例7]
実施例5と同様にして水溶性重合体ゲルを得て、これを肉挽き機にて細断し、亜硫酸ナトリウム水溶液および苛性ソーダ水溶液を添加せずに、60℃で12時間乾燥した。得られた乾燥ペレットを粉砕機で粉砕し、粉末の水溶性重合体を得た。評価結果を表1に示す。
Figure 0005311360
比較例1、5、6および7の水溶性重合体は、乾燥時に亜硫酸ナトリウムおよび苛性ソーダを添加していないので、残存AAmが多く検出された。
比較例2の水溶性重合体は、亜硫酸ナトリウムおよび苛性ソーダの添加量が2.0質量%以上であったため、水溶性重合体の加水分解によりAV値と粘度が上昇した。
比較例3の水溶性重合体は、苛性ソーダの添加量が2.0質量%以上であり、かつ亜硫酸ナトリウムの添加量よりも多いため、水溶性重合体の加水分解によりAV値と粘度が上昇した。
比較例4の水溶性重合体は、亜硫酸ナトリウムおよび苛性ソーダの添加量が0.1質量%未満であったため、残存AAmが多く検出された。
発明の効果
以上説明したように、本発明の製造方法は、少なくともアクリルアミド系モノマーおよび/またはアニオン性ビニルモノマーを重合して得られた含水状態の水溶性重合体を乾燥するに際し、含水状態の水溶性重合体に、仕込みモノマーに対して0.1質量%以上2.0質量%未満の亜硫酸アルカリ金属塩、亜硫酸水素アルカリ金属塩およびピロ亜硫酸アルカリ金属塩からなる群より選ばれた少なくとも1種と、仕込みモノマーに対して0.1質量%以上2.0質量%未満のアルカリ剤とをあらかじめ添加した後、含水状態の水溶性重合体を乾燥する方法であるので、高分子凝集剤としての水溶性重合体の性能を劣化、変化させることなく、水溶性重合体中の残存モノマーが低減された水溶性重合体を得ることができる。
また、前記アニオン性ビニルモノマーは、アクリル酸、アクリル酸の塩、メタアクリル酸、メタクリル酸の塩、ビニルスルホン酸およびビニルスルホン酸の塩からなる群から選ばれた少なくとも1種であれば、水溶性、凝集性能等に優れる水溶性重合体を得ることができる。
また、前記亜硫酸アルカリ金属塩、亜硫酸水素アルカリ金属塩およびピロ亜硫酸アルカリ金属塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の添加量は、前記アルカリ剤の添加量以上であれば、水溶性重合体の機能を低下させることなく、未反応のモノマーを低減することができる。

Claims (2)

  1. 少なくともアクリルアミド系モノマー、あるいは、少なくともアクリルアミド系モノマーおよびアニオン性ビニルモノマーを重合して得られた含水状態の水溶性重合体を乾燥するに際し、含水状態の水溶性重合体に、まず、仕込みモノマーに対して0.6質量%以上1.2質量%以下の亜硫酸アルカリ金属塩、亜硫酸水素アルカリ金属塩およびピロ亜硫酸アルカリ金属塩からなる群より選ばれた少なくとも1種を添加し、ついで、仕込みモノマーに対して0.5質量%以上1.0質量%以下のアルカリ剤を添加した後、含水状態の水溶性重合体を乾燥する水溶性重合体の製造方法であって、前記亜硫酸アルカリ金属塩、亜硫酸水素アルカリ金属塩およびピロ亜硫酸アルカリ金属塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の添加量と前記アルカリ剤の添加量との比(亜硫酸塩の添加量/アルカリ剤の添加量)が、1.0以上1.2以下であることを特徴とする水溶性重合体の製造方法。
  2. 前記アニオン性ビニルモノマーが、アクリル酸、アクリル酸の塩、メタアクリル酸、メタクリル酸の塩、ビニルスルホン酸およびビニルスルホン酸の塩からなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載の水溶性重合体の製造方法。
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