JP5310578B2 - 発電機能付き電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、発電機能付き電子機器に関する。
発電機能を備えた時計は、電池交換が不要な利点を備えるため、広く利用されるようになった。
発電機能付き電子時計においては、発電手段で発電された電力を蓄電手段に充電して利用している。従って、発電していない場合は、蓄電手段に蓄えられた電力を利用して指針の運針などを行っている。
このような発電機能付き電子時計において、発電の有無を検出し、発電が行われていない場合には、時刻表示等を停止する節電状態に移行し、蓄電手段の電圧が所定値V1以下に低下すると、警告表示を行い、警告表示が所定期間継続して蓄電手段の電圧が所定値V2(V2<V1)以下に低下すると、内部時計の計時を停止するものが知られている(特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の時計では、発電が行われていない状態では、時計表示を停止しているので、消費電力を低減でき、蓄電手段の電圧低下を抑制できる。また、蓄電手段の電圧が所定値V1以下に低下すると、警告表示を行うので、時計の利用者に充電などの復旧を示唆できる。このため、警告表示時に蓄電手段への充電を行えば、計時手段が停止することも防止でき、再起動の際の時刻合わせなどの操作も不要にできる。
特開2009−162486号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の時計では、警告表示を行うことで、計時手段が停止する前に蓄電手段に充電させるように促すが、利用者が警告表示に気がつかない場合には、計時手段が停止してしまう。この場合、特許文献1では、発電などで蓄電手段が充電されて電圧値が所定値V1よりも大きくなると、標準電波の強制受信などを行って時刻合わせを行い、通常の運針状態に復帰していた。
このため、蓄電手段が電圧V1に戻るまでは時計を利用することができず、使い勝手が良くないという問題があった。
すなわち、時計を外して机の中など、発電が行われない状態で長期間放置していた場合、利用者が警告に気がつかず、そのまま計時手段の停止状態に移行する可能性が高い。
このような停止状態になっている時計を、利用者が机の中などから取り出して使用しようとしても、特許文献1では、前述の通り、充電などで蓄電手段の電圧が所定値V1よりも高くなるまで停止状態が解除されない。このため、利用者は、その時計を即座に利用することができず不便であり、また、時計が故障していると誤解してしまい、利用者に不安感を与えてしまうという問題があった。
本発明は、上記問題を解決するものであり、発電停止等で運転が停止された状態から、運転を再開する際に、即座にかつ一定期間は運転を継続することができ、利便性を高めることができる発電機能付き電子機器を提供することを目的とする。
本発明は、発電手段と、前記発電手段で発電された電気エネルギーを蓄積する蓄電手段と、前記蓄電手段に蓄積された前記電気エネルギーで運転される装置と、前記発電手段の発電状態を検出する発電検出手段と、前記蓄電手段の電圧を検出する電圧検出手段と、前記装置の運転状態を制御する運転制御手段とを備え、前記運転制御手段は、前記電圧検出手段で検出された電圧が通常運転停止電圧以下に低下した際に、前記装置を運転停止状態に制御する運転停止部と、前記装置が運転停止状態となっている場合に、前記装置の運転を再開する運転再開部とを備え、前記運転再開部は、前記発電検出手段で発電状態を検出し、かつ、この時点で前記電圧検出手段にて検出された初期電圧が運転再開電圧よりも大きい場合は、少なくとも予め設定された所定時間は前記装置の運転を継続し、前記運転再開電圧は、前記通常運転停止電圧よりも低い値であり、かつ、前記発電手段が非発電状態の場合に、前記蓄電手段に蓄積された電気エネルギーのみで前記装置を前記所定時間運転しても、前記蓄電手段の電圧値が前記装置を運転できなくなる停止電圧以下に低下しない値に設定されていることを特徴とする発電機能付き電子機器である。
ここで、前記蓄電手段に蓄積された前記電気エネルギーで運転される装置とは、例えば、電子機器が時計であれば、時刻を表示する時刻表示装置が該当する。すなわち、指針を用いたアナログ式の時刻表示装置であれば、モーターや、このモーターで駆動される輪列、指針等で構成される時刻表示装置である。また、液晶パネルなどを用いたデジタル式の時刻表示装置であれば、液晶パネルやその駆動ドライバーなどで構成される時刻表示装置である。
本発明によれば、前記運転制御手段は、運転停止部を備えているので、発電が停止される等で蓄電手段の電圧が通常運転停止電圧以下に低下した場合等に、前記装置の運転を停止することができる。このため、時計等の電子機器を放置して利用していない場合などに、装置の運転を自動的に停止することができ、無駄な電力消費を抑えることができる。
そして、本発明によれば、運転再開部を備えているので、装置が運転停止状態にある場合に、発電状態を検出し、かつ、蓄電手段の電圧が運転再開電圧よりも大きくなれば、装置の運転を再開する。この装置の運転が再開された際には、仮に運転継続中に、発電が停止されて蓄電手段の電圧が運転再開電圧以下に低下した場合でも、少なくとも所定時間は運転が継続する。
このため、運転再開時に蓄電手段の電圧が運転再開電圧よりも大きければ、蓄電手段の充電を待たずに即座に運転を再開でき、かつ、その運転を前記所定時間は継続できる。従って、蓄電手段の電圧が、通常運転時に装置の運転を停止する通常運転停止電圧よりも上昇するまで待たずに、装置の運転を再開できる。従って、運転再開時に電子機器を即座に利用することができ、利便性を向上できる。
その上、上記の運転再開時には、例えば、発電状態が継続せず、蓄電手段の電圧が運転再開電圧以下に低下した場合でも、少なくとも所定時間は運転を継続することができる。このため、利用者は、運転の再開直後に、運転停止状態になってしまうという不安感を持つことが無く、この点でも、電子機器の利便性を向上できる。
さらに、通常運転停止電圧は、運転再開電圧よりも高い値に設定されているので、電子機器を放置することなどで発電が停止し、蓄電手段の電圧が低下した際に、最初に通常運転停止電圧のレベルに低下して運転が停止される。そして、運転停止中の消費電力は、運転中に比べて非常に小さくできるので、運転停止状態で長期間放置されていても、電池電圧を運転再開電圧以上に維持することも可能となる。従って、運手停止中に発電を検出して運転を再開した際には、蓄電手段の電圧が運転再開電圧以上である可能性が高く、その場合、即座に運転を再開でき、この点でも、電子機器の利便性を向上できる。
本発明の発電機能付き電子機器において、前記運転停止部は、前記運転再開部で運転が再開されて前記所定時間の運転が行われた時点で、前記蓄電手段の電圧が前記初期電圧以下の場合には、前記装置の運転を停止し、前記蓄電手段の電圧が前記初期電圧よりも大きく、その後、前記蓄電手段の電圧が初期電圧以下に低下することなく前記通常運転停止電圧よりも大きくなった場合には、通常運転モードに移行して再度通常運転停止電圧以下に低下するまで運転を継続し、前記蓄電手段の電圧が前記初期電圧よりも大きく、その後、前記蓄電手段の電圧が前記通常運転停止電圧よりも大きくなることなく前記初期電圧以下に低下した場合には、その時点で運転を停止することが好ましい。
運転再開から所定時間経過した時点で、蓄電手段の電圧が初期電圧以下に低下していれば、所定時間の運転の間、発電手段が非発電状態であり、蓄電手段の電気エネルギーが消費されていることになる。このため、そのまま運転を継続すると、蓄電手段の電圧が停止電圧以下に低下するおそれがある。
これに対し、本発明では、所定時間経過時に蓄電手段の電圧が初期電圧以下であれば、運転停止部により装置の運転が停止されるので、所定時間の運転継続という最低限の運転は行いながら、その後は運転を停止して電気エネルギーの消費を抑えることができる。従って、蓄電手段の電圧が停止電圧以下に低下してしまうことを防止できる。
一方、運転再開から所定時間経過した時点で、蓄電手段の電圧が初期電圧よりも大きくなれば、発電手段が発電状態になって蓄電が行われていることになる。従って、所定時間経過後に装置の運転を継続することができ、利便性が高まる。
その上、蓄電手段の電圧が、通常運転停止電圧以上に上昇した場合には、通常運転に復帰したことになるため、運転停止部は、通常運転停止電圧以下に低下するまでは装置の運転を継続する。従って、装置の運転を比較的長く維持できるとともに、発電が停止して電圧が通常運転停止電圧以下に低下した際には、装置の運転を停止し、それ以上の電圧低下を抑制できる。このため、再度、発電が行われた際に、比較的高い電圧で運転を再開できる。
また、蓄電手段の電圧が、所定時間経過後も、通常運転停止電圧以下の場合には、運転停止部は、初期電圧以下に低下した際に運転を停止する。このため、装置の運転をできるだけ継続しつつ、発電停止などで電圧が初期電圧以下に低下した際には運転を停止し、それ以上の電圧低下を抑制できる。このため、蓄電手段の電圧が停止電圧以下に低下してしまうことを防止でき、再度、発電が行われた際に、運転を迅速に再開できる。
その上、蓄電手段の電圧が初期電圧まで低下した時点で運転を停止すれば、発電が停止している場合も早期に運転を停止できるので、蓄電手段の電圧低下を抑制でき、次の運転再開時までに蓄電手段の電圧が停止電圧以下に低下することを防止できる。
電子機器が時計であれば、蓄電手段の電圧が停止電圧以下に低下すると、ICなどの電気回路なども動作させることができなくなり、時刻を計時する計時手段も停止してしまい、運転再開時に時刻合わせ作業が必要となる。これに対し、本発明によれば、時刻表示装置の運転停止中も、消費電流が小さい計時処理を継続することもでき、運転再開時に時刻合わせ作業を不要にでき、この点でも利便性を向上できる。
ここで、前記運転停止部は、前記初期電圧が前記通常運転停止電圧よりも大きく、かつ、前記運転再開部で運転が再開されて前記所定時間の運転が行われた時点の前記蓄電手段の電圧が前記初期電圧よりも大きい場合は、その後、前記蓄電手段の電圧が初期電圧以下に低下した時点で装置の運転を停止するものでもよい。
初期電圧が通常運転停止電圧よりも大きく、運転再開後の所定時間経過時点での蓄電手段の電圧が初期電圧よりも大きい場合に、その後、蓄電手段の電圧が初期電圧以下に低下した時点で運転を停止すれば、蓄電手段の電圧を通常運転停止電圧以上に維持することができる。従って、発電を検出した際に即座に運転を再開することができる。
本発明の発電機能付き電子機器において、前記装置の運転再開後の経過時間を計測するタイマーと、前記装置の運転の持続時間を表示する持続時間表示手段とを備え、前記運転再開部によって装置の運転が再開された場合、前記持続時間表示手段は、前記所定時間から前記タイマーで計測される経過時間を減算した残り時間を持続時間として表示し、前記運転再開部は、少なくとも前記持続時間表示手段で表示する持続時間が0時間になるまで前記装置の運転を継続することが好ましい。
タイマーおよび持続時間表示手段を備えている場合、利用者は、装置の運転継続残り時間を容易に把握できる。また、本発明では、運転再開時に少なくとも所定時間は装置の運転を継続するが、前記持続時間表示手段にも前記所定時間に応じた持続時間が表示されるため、利用者は安心して電子機器を利用できる。
本発明の発電機能付き電子機器において、前記運転停止部は、前記運転再開部で運転が再開されて前記所定時間の運転が行われた時点で、前記蓄電手段の電圧が前記初期電圧以下の場合には、前記装置の運転を停止し、前記蓄電手段の電圧が前記初期電圧よりも大きく、その後、前記蓄電手段の電圧が初期電圧以下に低下することなく前記通常運転停止電圧よりも大きくなった場合には、通常運転モードに移行し、前記蓄電手段の電圧が前記初期電圧よりも大きく、その後、前記蓄電手段の電圧が前記通常運転停止電圧よりも大きくなることなく前記初期電圧以下に低下した場合には、その時点で運転を停止し、前記通常運転モードでは、前記持続時間表示手段は、前記蓄電手段に発電手段による電気エネルギーが蓄積された場合にはその蓄電量に応じて持続時間を加算し、前記装置の運転で前記蓄電手段の電気エネルギーが消費された場合にはその消費量に応じて持続時間を減算し、前記運転再開部は、前記持続時間表示手段で表示される持続時間が0時間になるまで前記装置の運転を継続することが好ましい。
なお、前記持続時間表示手段は、持続時間が0時間となった際に、蓄電手段の電圧が通常運転停止電圧以上となるように設定することが好ましい。
本発明によれば、持続時間表示手段は、発電によって蓄電手段に蓄積される電気エネルギーと、装置の運転によって消費される電気エネルギーによって持続時間を算出しているので、運転再開部は、発電が停止すると持続時間が0になった時点で装置の運転を停止できる。
このため、例えば、持続時間が0時間になった際に通常運転停止電圧以上となるように設定すれば、蓄電手段の電圧が停止電圧以下に低下することを確実に防止でき、運転再開時には即座に装置を運転できる。その上、運転停止が持続時間表示と連動するため、利用者の利便性もより向上できる。
本発明の発電機能付き電子機器において、前記通常運転停止電圧は、前記発電手段が非発電状態の場合に、前記蓄電手段に蓄積された電気エネルギーによる前記装置の前記所定時間の運転を予め設定された回数実行しても、前記蓄電手段の電圧値が前記運転再開電圧以下に低下しない値に設定されていることが好ましい。
本発明によれば、蓄電手段の電圧が通常運転停止電圧以下に低下して装置の運転が停止された後、運転の再開により前記所定時間の運転が設定回数行われるまで、蓄電手段の電圧は運転再開電圧まで低下することがない。
従って、運転再開時に十分な発電が行われずに所定時間経過後に運転停止となった場合でも、前記設定回数繰り返されるまでは、再度の運転再開時に所定時間の運転継続を実現でき、利便性を向上できる。
本発明の発電機能付き電子機器において、前記運転再開部は、前記所定時間の長さを、前記初期電圧の値によって設定することが好ましい。
本発明によれば、例えば、初期電圧が高い場合には装置の運転継続時間を長くし、低い場合には短くすることで、蓄電手段の電圧レベルに応じて運転継続時間を調整できる。このため、運転再開後に非発電状態となった場合に、蓄電手段の電圧が停止電圧以下に低下することを防止しながら、運転継続時間を長く確保できる。
第1実施形態における発電機能付き電子時計の構成を示すブロック図。 前記実施形態における電子時計の回路ブロック図。 前記実施形態における電子時計の文字板部分を示す図。 前記実施形態における発電手段および持続時間表示手段の構成を示す図。 前記実施形態における運転停止状態からの運転再開処理を示すフローチャート。 前記実施形態における蓄電池電圧と可動期間の関係を示すグラフ。 前記実施形態における第1運転モードの処理を示すフローチャート。 前記実施形態における第2運転モードの処理を示すフローチャート。 第2運転モード時の蓄電池電圧と可動期間の関係を示すグラフ。 前記実施形態における第3運転モードの処理を示すフローチャート。 前記実施形態における通常運転モードの処理を示すフローチャート。 第2実施形態における運転停止状態からの運転再開処理を示すフローチャート。 前記実施形態における第4運転モードの処理を示すフローチャート。 第4運転モード時の蓄電池電圧と可動期間の関係を示すグラフ。 第4運転モード時の蓄電池電圧と可動期間の関係を示すグラフ。 前記実施形態における第5運転モードの処理を示すフローチャート。 前記実施形態における第6運転モードの処理を示すフローチャート。 二次電池の蓄電池電圧と蓄電量との関係を示すグラフ。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
[電子時計の全体構成]
電子時計1は、図1に示すように、回転錘2、りゅうず3、発電手段4、整流手段5、電流検出手段6、蓄電手段である二次電池7、積分手段8、持続時間表示制御手段9、持続時間表示用モーター駆動手段10、持続時間表示用モーター11、発振手段12、分周手段13、運転制御手段である時刻表示制御手段14、時刻表示用モーター駆動手段15、時刻表示用モーター16を備えている。
電子時計1は、さらに、二次電池7の電圧を検出する電圧検出手段である電池電圧検出手段71を備えている。
ここで、図2のハードウェア構成図にも示すように、電流検出手段(電流検出回路)6、分周手段(分周回路)13、各モーター駆動手段(モーター制御回路)10,15、電池電圧検出手段(電池電圧検出回路)71は、バス100を介してCPU(central processing unit)101、ROM(read only memory)102、RAM(random access memory)103に対してデータを入出力可能に接続されている。
また、積分手段8、持続時間表示制御手段9、時刻表示制御手段14は、CPU101、ROM102、RAM103を用い、所定のソフトウェアを実行させることによって実現されている。
電子時計1は、図3に示すように、時針21、分針22、秒針23からなる時刻表示用指針20を備えており、この時刻表示用指針20は前記時刻表示用モーター16によって駆動される。
また、電子時計1の文字板24の9時位置には、時刻表示用指針20とは別に設けられる持続時間表示用指針である表示針(副表示針)31および持続時間表示用目盛板32が設けられている。表示針31は、前記持続時間表示用モーター11によって駆動される。
なお、文字板24の3時位置には窓241が形成され、文字板24の裏面に配置された日車によって日付が表示可能とされている。この日車は、前記時刻表示用モーター16に連動している。
このように構成される電子時計1においては、前記発振手段12、分周手段13、時刻表示制御手段14を備えて計時制御手段が構成され、時刻表示用モーター駆動手段15、時刻表示用モーター16、時刻表示用指針20を備えて時刻表示手段が構成されている。そして、この時刻表示手段が、本発明において運転制御の対象となる装置を構成している。
また、電流検出手段6により発電検出手段が構成されている。
さらに、持続時間表示制御手段9、持続時間表示用モーター駆動手段10、持続時間表示用モーター11、表示針31、持続時間表示用目盛板32を備えて持続時間表示手段が構成されている。なお、持続時間表示手段の指針は表示針31で構成されている。
また、時刻表示制御手段14は、時刻表示手段(装置)の運転を停止する運転停止部141と、運転を再開する運転再開部142と、分周手段13からの基準信号を利用して設定された時間を計測するタイマー143とを備えている。
[発電手段]
発電手段4は、図4にも示すように、時計1のケース内部に配置された回転錘2を用いた自動巻き発電と、りゅうず3を用いた手巻き発電とを行えるように構成されている。
すなわち、発電手段4は、発電装置40と、発電装置40に回転錘2からの機械的エネルギーを伝達する自動巻き発電用伝達手段46と、発電装置40にりゅうず3からの機械的エネルギーを伝達する手巻き発電用伝達手段47とを備えている。
発電装置40は、ローター41が回転可能に配置されたステーター42と、コイル43が巻回されたコイルブロック44とを備えた一般的な交流発電機である。
自動巻き発電用伝達手段46は、回転錘2と一体で回転する回転錘車461と、回転錘車461の回転が伝達される切換車463を備えている。切換車463はローター41のかなに噛み合い、回転錘2が回転すると、その回転力は回転錘車461、切換車463を介してローター41に伝達され、発電装置40において発電が行われる。
なお、切換車463は、図示しないラチェット車を備えた構成であり、手巻き発電時の力の伝達と、自動巻き発電時の回転錘の動きからの力の伝達が干渉しないように構成されている。
手巻き発電用伝達手段47は、巻真471、きち車472、丸穴車473、揺動車474、第一手巻伝え車475、第二手巻伝え車476、第三手巻伝え車477、前記切換車463を備えている。
そして、巻真471の先端にはりゅうず3が取り付けられているため、使用者がりゅうず3を回すと、巻真471が回転する。巻真471の回転は、きち車472、丸穴車473を介して揺動車474に伝達され、揺動車474の回転が第一手巻伝え車475に伝達され、第一手巻伝え車475の回転は、第二手巻伝え車476および第三手巻伝え車477を介して切換車463に伝達される。
この際、揺動車474は、巻真471の一方向への回転時にのみ第一手巻伝え車475のかな475Aと噛み合うようになっている。具体的には、揺動車474が取り付けられた受け478にはスリット478Aが設けられており、このスリット478A内に揺動車474の支持軸474Aが摺動自在に嵌め込まれている。従って、図4の場合でいえば、巻真操作により丸穴車473が時計方向に回転した場合には、揺動車474が反時計方向に回転しながら第一手巻伝え車475の中心側に移動し、かな475Aと噛み合う。一方、第一手巻伝え車475が切換車463側からの駆動により反時計方向に回転すると、揺動車474が時計方向に回転しながらかな475Aから離間し、第一手巻伝え車475との噛み合いが外れる。このような構成により、回転錘2の回転が巻真471に伝達されないようになっている。
[整流手段]
整流手段5は、発電装置40から出力される交流電流を整流するものであり、全波整流回路、半波整流回路などの公知の整流回路が利用できる。
[電流検出手段]
電流検出手段6は、整流手段5で整流された電流の大きさを検出可能に構成されたものである。
この電流検出手段6は、従来から公知の各種電流検出回路が利用できる。例えば、整流手段5および二次電池7間に配置された抵抗と、この抵抗を流れる電流を測定して発電電流のピーク値を検出するピーク検出回路と、ピーク検出回路で検出された値を閾値と比較する比較回路とを備えた電流検出手段等が利用できる。
このような構成の電流検出手段6は、CPU101からの信号により、所定のサンプリングレート(サンプリング周期)で駆動され、二次電池7に充電される充電電流のサンプリングを行う。
ピーク検出回路では、整流手段5から出力された発電電流をサンプリングし、各サンプリングにおけるピーク値を検出する。比較回路では、ピーク検出回路で検出されたピーク値を、所定の閾値と比較し、その検出結果信号を積分手段および持続時間表示制御手段9に出力可能に構成されている。
なお、本実施形態の比較回路は、積分手段8の積算値などに基づいて、CPU101からの信号によって前記閾値の大きさ、つまり検出レベルを切り替えることができるように構成されている。
[蓄電手段]
蓄電手段は、発電電流を充電可能な二次電池7で構成されている。二次電池7は、例えば、リチウムイオン電池で構成されている。
そして、発電手段4の出力は、整流手段5で整流され、電流検出手段6を介して二次電池7に充電されている。なお、蓄電手段としては、二次電池7に限らず、キャパシターを利用してもよい。
[積分手段]
積分手段8は、電流検出手段6から出力される検出結果信号に基づいて平均電流値を算出し、その平均電流値を積算する。
すなわち、積分手段8は、予め各サンプリングにおける発電電流のピーク値の値と、そのピーク値の場合の平均電流値との関係を実験などで調べておき、その関係テーブルをROM102に保存している。そして、電流検出手段6から出力される検出結果信号(ピーク値)に対応する平均電流値を前記テーブルから求め、その平均電流値を積算している。
本実施形態の積分手段8は、発電量カウンターを備えている。発電量カウンターは、RAM103の一部に構成されている。
発電量カウンターは、1回の発電時毎に前記平均電流値を積算し、1回の発電の積算値(発電量)を記憶するカウンターである。
[持続時間表示制御手段]
持続時間表示制御手段9は、積分手段8の出力つまり発電量(蓄電量)と、時刻表示制御手段14から出力される装置の運転状態による電力消費量とに基づいて持続時間を算出し、持続時間表示用モーター駆動手段10を制御している。すなわち、持続時間表示制御手段9は、積分手段8の発電量カウンターを参照し、発電量に応じて持続時間を加算し、かつ、時刻表示手段の運転による電力消費量に応じて持続時間を減算してカウントする持続時間カウンターを備えている。そして、持続時間表示制御手段9は、この持続時間カウンターのカウンター値つまり持続時間を表示針31で指示するように持続時間表示用モーター駆動手段10を制御する。
持続時間カウンターは、前記計時制御手段が起動して持続時間が0にリセットされた場合や、後述するように、発電が行われずに運針が継続したために持続時間カウンターが0に戻った時点からの発電量や消費量を積算した積算値をカウントしている。
具体的には、持続時間カウンターは、電子時計1の作動継続時間をカウントしており、前記発電電流の積算値(発電量)が予め設定された1日分の発電量に達する毎に、通常時に表示する持続時間を1日分だけステップアップしている。また、電子時計1の消費電流が1日分になると、持続時間カウンターの積算値を減算し、持続時間が1日分短くなる毎に持続時間の表示を1日分、ステップダウンしている。
なお、前記1日分の発電量や消費電流は、電子時計1の消費電流を測定して毎日の消費量を算出し、その測定した消費量に基づいて1日分の発電量を設定してもよいが、この場合、消費電流を測定する回路などを組み込まなければならず、腕時計のような小型の電子時計1においては実現が難しい。
このため、本実施形態では、電子時計1の標準的な1日の消費電流を予め工場において測定、算出しておき、その消費量に対応する1日の発電量を予め設定してROM102等に記憶している。そして、積算した発電量が前記ROM102に記憶された1日分の発電量になれば持続時間カウンターを1日分加算している。一方、電子時計1が通常運針で1日経過する毎に、1日分の消費電流が消費されたものとみなして、持続時間カウンターを1日分減算している。
[持続時間表示用モーター駆動手段]
持続時間表示用モーター駆動手段10は、持続時間表示制御手段9から出力される駆動制御信号に基づいて、持続時間表示用モーター11のモーターコイル111に駆動パルスを出力して持続時間表示用モーター11の駆動を制御している。
[持続時間表示用モーターおよび表示針31の駆動輪列]
持続時間表示用モーター11は、図4に示すように、モーターコイル111が巻かれたコイルブロック112と、ローター114が回転自在に配置されたステーター113とを備えている。
前記ローター114のローターかなには、中間車34が噛み合い、この中間車34のかなには表示車33が噛み合っている。そして、この表示車33に前記表示針31が取り付けられている。この表示針31により、持続時間を表示している。
なお、表示車33は、その外周の一部のみに歯が形成されており、前記モーター11によって一定角度範囲内のみで回動可能に設けられ、表示車33に取り付けられた表示針31も一体角度範囲で回動可能に設けられている。
このため、持続時間表示用目盛板32は平面扇形に形成されており、前記表示針31の先端の移動軌跡に沿って円弧状に目盛321が形成されている。
目盛321は、針位置0を示す第0目盛321Aから針位置10を示す第10目盛321Bまで10分割されている。すなわち、目盛321の目盛線は針位置0から針位置10まで11本設けられ、11の状態を表示可能にされている。
そして、表示針31が持続時間を指示する持続計として用いられている場合、1目盛りあたり1週間(7日)相当の持続時間を示し、最大10週間分の持続を表示可能に構成されている。
すなわち、持続時間カウンターのカウンター値が0日になると、表示針31は第0目盛321Aを指す。なお、持続時間カウンターが0日になると、その情報は時刻表示制御手段14にも伝えられ、運転停止部141により時刻表示手段の運針が停止される。
また、持続時間カウンターが1週間(7日)になると、表示針31は第1目盛を指す。なお、持続時間カウンターが1〜6日の場合は、前記第0目盛321Aおよび第1目盛間を7等分した対応する各位置に表示針31が移動する。従って、利用者は、表示針31の位置を確認することで、持続時間が1〜6日の場合もその持続時間を把握できる。
以下、持続時間が1日増える毎に表示針31は移動する。従って、持続時間が1週間(7日)増える毎に、表示針31は第2〜10目盛を指示する。
なお、本実施形態では、持続時間カウンターは、表示針31で表示可能な最大値の持続時間である10週間(70日)になると、発電があっても、それ以上の積算は行わないように構成されている。すなわち、持続時間カウンターの最大値は70日であり、その場合、表示針31は第10目盛321Bを指す。
そして、前述のように発電が行われて持続時間カウンターが1日分加算されると、持続時間表示用モーター駆動手段10は表示針31を反時計回り方向に1日分(各目盛間の1/7分)移動する。
一方、発電が行われずに時刻表示手段において指針が1日分移動したこと、つまり1日分の電力が消費されて持続時間カウンターが1日分減算されると、持続時間表示用モーター駆動手段10は表示針31を時計回り方向に1日分(各目盛間の1/7分)移動する。
なお、発電および運針が共に行われている場合には、発電による増加分と、運針による減少分とを加減算することで持続時間カウンターが変化する。
[計時制御手段および時刻表示手段]
一方、通常の時刻を表示するための計時制御手段および時刻表示手段は、従来からある一般的なアナログ式クオーツ時計の構成であるため、詳細な説明は省略する。
すなわち、発振手段12は、水晶振動子および発振回路などで構成され、所定周波数の信号を出力する。分周手段13は、発振手段12からの信号を分周し、例えば1Hzの基準信号を出力する。
時刻表示制御手段14は、分周手段13の基準信号に基づいて時刻表示用モーター駆動手段15に駆動信号を出力する。通常、発振手段12から1Hzの基準信号が入力される毎に、駆動信号を出力する。時刻表示用モーター駆動手段15は、前記駆動信号に基づいて時刻表示用モーター16のモーターコイルに入力し、時刻表示用モーター16は時刻表示用指針20をステップ運針する。
なお、時刻表示制御手段14の運転停止部141は、持続時間表示制御手段9からの制御信号により、持続時間が0になった際には、時刻表示用指針20の運針を停止するスリープモードに移行するように構成されている。
また、本実施形態では、前記発振手段12、分周手段13、時刻表示制御手段14などから時計用回路が構成される。
[二次電池の電圧検出手段]
二次電池7の電圧は電池電圧検出手段71で検出される。電池電圧検出手段71は、二次電池7の電圧を所定のサンプリングタイミングでほぼリアルタイムに検出する一般的な電圧検出手段で構成されている。
[電子時計1の動作説明]
次に、このような構成の電子時計1における動作に関し、図5のフローチャートも参照して説明する。
なお、図5のフローチャートによる制御は、時刻表示手段(装置)の運転が停止状態の際に実行されるものである。
時刻表示手段の運転が停止されている場合、時刻表示制御手段14の運転再開部142は、発電検出手段である電流検出手段6において発電が検出されたか否かをチェックしている(ステップ1、以下ステップを「S」と略す)。
S1で発電が検出されるまでは、運転再開部142は、発電検出のチェックを継続する。
一方、S1で発電が検出されると、運転再開部142は、発電検出時の二次電池7の電圧(初期電圧)Vs1を電池電圧検出手段71で検出し、RAM103に記憶する(S2)。
次に、運転再開部142は、RAM103に記憶された電圧Vs1を、予め設定された通常運転停止電圧V1、運転再開電圧V2、システム停止電圧V3と比較する。
ここで、各電圧V1,V2,V3の大きさは、図6に示すように、V1>V2>V3の関係とされている。
従って、運転再開部142は、最初に初期電圧Vs1が通常運転停止電圧V1よりも大きいかを判断し(S3)、S3でNoの場合、初期電圧Vs1が運転再開電圧V2よりも大きいかを判断する(S4)。さらに、S4でNoの場合、初期電圧Vs1がシステム停止電圧V3よりも大きいかを判断する(S5)。
ここで、システム停止電圧V3は、電子時計1のCPU101等の各電気回路を作動するために最低限必要な電圧であり、二次電池7の電圧がV3以下になると、発振手段12、分周手段13やCPU101等も停止する。このため、時刻を計時する計時手段も停止してしまい、時刻表示手段の運転を再開した際に、時刻合わせが必要となる。
運転再開電圧V2は、電池電圧が低い領域であるかを判断するための閾値である。すなわち、二次電池7の電圧が電圧V2以下かつV3よりも大になると、時刻表示制御手段14は、電池電圧が低下していることを利用者に告知するために、警告運転を行う。警告運転とは、例えば、秒針23を2秒ステップ運針するなど、通常の運針とは異なる運転を行うことで、利用者に異常な運針であることを知らせるものである。
なお、本実施形態では、前記電圧V2の値は、二次電池7の電圧がV2であり、発電手段4による発電が行われてない状態から、時刻表示用モーター16が二次電池7の電力のみで前記所定時間Tだけ運転された時点で、前記二次電池7の電圧がV3以下にならないように設定されている。
通常運転停止電圧V1は、通常運転が可能な電圧であるかを判断するための閾値である。この電圧V1の値は、二次電池7の電圧がV1である時に、発電手段4による発電が行われてない状態で、時刻表示用モーター16が二次電池7の電力のみで前記所定時間Tだけ運転された時点で、前記二次電池7の電圧がV2以下にならないように設定されている。
なお、電圧V1は、二次電池7の電圧がV1である時に、発電手段4による発電が行われてない状態で、時刻表示用モーター16が二次電池7の電力のみで前記所定時間Tの運転動作を複数回(例えば2〜3回)行っても、前記二次電池7の電圧がV2以下にならないように設定することが好ましい。
そして、運転再開部142は、S3で「Yes」の場合、つまりVs1>V1であれば、第1運転モードで装置の運転を再開する(S10)。
また、運転再開部142は、S4で「Yes」の場合、つまりV1≧Vs1>V2であれば、第2運転モードで装置の運転を再開する(S20)。
さらに、運転再開部142は、S5で「Yes」の場合、つまりV2≧Vs1>V3であれば、第3運転モードで装置の運転を再開する(S30)。
また、S5で「No」の場合、つまりV3≧Vs1の場合はシステム停止電圧の領域であるため、装置の運転は再開されず、運転停止部141による運転停止状態が維持される(S6)。
また、時刻表示制御手段14は、運転再開部142による第1〜3運転モードが終了すると、第1〜3運転モードにおいて運転停止状態に移行した場合を除き、通常運転モードで装置を運転する(S50)。
以下、各運転モードの動作について、図7〜9に基づいて説明する。
[第1運転モード]
第1運転モード(S10)は、前述の通り、運転再開時の二次電池7の電圧Vs1が通常運転停止電圧V1よりも大きい場合に実行される運転再開モードである。
このように第1運転モードでは、二次電池7の電圧が比較的高い状態であり、かつ、本実施形態では、持続時間を表示する持続時間表示用モーター11および表示針31を備えている点を考慮した制御が行われる。
すなわち、運転再開部142は、第1運転モードが実行されると、図7に示すように、まず、タイマー143に所定時間Tを設定してオン(駆動)するとともに、表示針31で指示する持続時間を所定時間Tに設定する(S11)。
なお、前記所定時間Tは、本実施形態を適用する電子時計1に応じて適宜設定できるが、例えば、1日〜7日間程度に設定される。
ここで、前記タイマー143は、オンされてからの経過時間を計測し、設定されたタイマー時間が経過した時点で計測を停止するように設定されている。
本実施形態では、タイマー時間として、所定時間T(本実施形態では7日=168時間)を設定している。このため、タイマー143のオンから1日経過した時点では、タイマー143は経過時間として24時間を出力する。
また、タイマー143は、前記タイマー時間から経過時間を減算することで、タイマー残時間も出力できるように設定されている。このため、タイマー143のオンから1日経過した時点では、タイマー143はタイマー残時間として144時間を出力する。
また、運転再開部142は、持続時間表示制御手段9、持続時間表示用モーター駆動手段10を介して持続時間表示用モーター11を駆動し、表示針31の指示を所定時間Tの位置に移動する。すなわち、所定時間Tが7日であれば、目盛321の第1目盛を指示する位置に表示針31を移動する。
次に、運転再開部142は、持続時間表示制御手段9を介して、表示針31により持続時間を表示する(S12)。
ここで、持続時間は、「所定時間T−タイマー経過時間±蓄電増減分」で求めている。ここで、蓄電増減分を加減算しているのは、発電が行われた際にはその発電分の蓄電量(電気エネルギー)が増加して二次電池7の電圧も高くなるため、結果として持続時間が長くなる一方で、モーター16により時刻表示用指針20が運針されている際にはその駆動分の蓄電量(電気エネルギー)が消費されて二次電池7の電圧が低くなるためである。
従って、具体的には、持続時間表示制御手段9は、「所定時間T−タイマー経過時間」で求めた時間に、運転再開後に積分手段8によってカウントされている発電量に相当する持続時間を加算し、時刻表示用指針20の運針継続時間に基づく電力消費量に基づく時間を減算して算出された持続時間を表示するように制御している。
次に、運転再開部142は、タイマー143の残時間が0より大きいかを判定する(S13)。そして、タイマー残時間が0になるまでは、S13は「Yes」と判断されるので、S12の持続時間表示が継続され、時刻表示用指針20の運針も継続する。
運転再開部142は、S13でタイマー残時間が0時間以下と判定された場合(Noの場合)、電池電圧検出手段71によって検出されるその時点の二次電池7の電圧が、S2で記憶した運転再開時の初期電圧Vs1よりも大きいかを判定する(S14)。
そして、S14で「No」と判定された場合には、運転再開時の電圧Vs1よりも現在の電池電圧が低下しているので、運転停止部141は時刻表示用指針20の運転を停止し(S15)、計時処理のみを行うスリープモードに移行して第1運転モードを終了する(S16)。
すなわち、図6の矢印151に示すように、運転再開時の初期電圧Vs1がV1よりも大きく、かつ、所定時間経過時に二次電池7の電圧が初期電圧Vs1よりも低下した場合には、所定時間が経過した時点で、運転停止部141により装置(時刻表示手段)の運転が停止する。なお、図6では、運転開始時を白丸で表示し、運転停止時を黒丸で表示し、発電状態から発電停止状態に変化した時点を二重丸で表示している。
一方、S14で「Yes」と判定された場合には、通常運転モードS50に移行する。
すなわち、第1運転モードは、運転再開時の初期電圧Vs1が通常運針を行う電圧V1よりも高いため、図6の矢印152に示すように、所定時間経過後の電圧が初期電圧Vs1よりも高い場合には、その時点で運転を停止する必要は無く、運転を継続できる。このため、矢印152の場合において、所定時間経過後は、通常運転モードS50で処理している。この通常運転モードS50の具体的な処理は後述する。
[第2運転モード]
第2運転モード(S20)は、前述の通り、運転再開時の二次電池7の電圧Vs1が電圧V1以下でかつ警告運転領域となる電圧V2よりも大きい場合に実行される運転再開モードである。
運転再開部142は、第2運転モードが実行されると、図8に示すように、第1運転モードのS11と同じく、タイマー143に所定時間Tを設定してオン(駆動)するとともに、表示針31で指示する持続時間を前記所定時間Tに設定する(S21)。
次に、運転再開部142は、持続時間表示制御手段9を介して、表示針31により持続時間を表示する(S22)。持続時間は、「所定時間T−タイマー経過時間」で求めている。ここで、第1運転モードのように、蓄電増減分を加減算していないのは、運転再開時の電圧Vs1が通常運転に必要な電圧V1以下と低いため、一旦、所定時間Tの運転を行った時点で運転を継続するかを判断することを優先したためである。つまり、所定時間Tの間に発電されてもその時点では持続時間を加算しないように制御するためである。
そして、運転再開部142は、タイマー残時間が0より大きいかを判定し(S23)、「0」以下になるまでは(S23で「Yes」)、S22の持続時間表示を継続し、時刻表示用指針20の運針も継続する。タイマー経過時間は常に増加するため、持続時間は常に減少することになる。
運転再開部142は、S23でタイマー残時間が0時間以下と判定された場合(Noの場合)、その時点の二次電池7の電圧が、前記初期電圧Vs1よりも大きいかを判定する(S24)。
そして、S24で「No」と判定された場合には、運転再開時の電圧Vs1よりも現在の電池電圧が低下しているので、運転停止部141は時刻表示用指針20の運転を停止し(S25)、計時処理のみを行うスリープモードに移行して第2運転モードを終了する(S26)。
すなわち、図9の矢印105に示すように、V1≧Vs1>V2であり、かつ、所定時間経過時に二次電池7の電圧が初期電圧Vs1よりも低下した場合には、所定時間が経過した時点で、運転停止部141により装置(時刻表示手段)の運転が停止する。
一方、S24で「Yes」と判定された場合には、発電が行われていて二次電池7の電圧が高くなっている状態であるため、運転再開部142は運転を継続する(S27)。この際、二次電池7の電圧も定期的に確認する。
そして、運転再開部142は、電池電圧が通常運転停止電圧V1より大きいかを判定する(S28)。すなわち、S24で「Yes」と判定されて発電が行われていることが確認できても、通常運針に戻るには、二次電池7の電圧がV1よりも大きいレベルに復帰しているのかを確認する必要があるためである。
従って、S28で「Yes」と判定された場合、時刻表示制御手段14は通常運転モードS50に移行する。このため、矢印156の場合において、所定時間経過後は、通常運転モードS50で処理している。
一方、S28で「No」と判定された場合には、S24に戻り処理を継続する。このため、S24,S27,S28の処理を繰り返している際に、発電が停止等して電池電圧が初期電圧Vs1以下に低下すると、その時点で運転が停止される(S25)。
[第3運転モード]
第3運転モード(S30)は、前述の通り、運転再開時の二次電池7の電圧Vs1が運転再開電圧V2以下でかつシステム停止電圧V3よりも大きい場合に実行される運転再開モードである。
運転再開部142は、第3運転モードが実行されると、図10に示すように、警告運転領域であるため2秒運針モードで時刻表示用指針20の秒針23を駆動するとともに、表示針31で指示する持続時間表示は0時間に設定する(S31)。
次に、運転再開部142は、二次電池7の電圧が初期電圧Vs1よりも大きいかを判定する(S32)。
そして、S32で「No」と判定された場合には、初期電圧Vs1よりも現在の電池電圧が低下しているので、運転停止部141は時刻表示用指針20の運転を停止し(S33)、計時処理のみを行うスリープモードに移行して第3運転モードを終了する(S34)。
一方、S32で「Yes」と判定された場合には、発電が行われていて二次電池7の電圧が高くなっている状態であるため、運転再開部142は、2秒運針モードでの運転を継続する(S35)。この際、二次電池7の電圧も定期的に確認する。
そして、運転再開部142は、電池電圧が電圧V2より大きいかを判定する(S36)。S36で「No」と判定された場合には、S32に戻り処理を継続する。
一方、S36で「Yes」と判定された場合、二次電池7の電圧は警告運転領域から外れているので、運転再開部142は、2秒運針を解除し(S37)、通常の運針による運転を継続する(S38)。この際、二次電池7の電圧も定期的に確認する。
そして、運転再開部142は、電池電圧が通常運転停止電圧V1より大きいかを判定する(S39)。そして、S39で「Yes」と判定された場合、時刻表示制御手段14は通常運転モードS50に移行する。
一方、S39で「No」と判定された場合には、S36に戻り処理を継続する。このため、一旦、電池電圧がV2よりも大きくなって2秒運針が解除された場合でも、通常運転モードに移行する前に、発電が停止等して電池電圧がV2以下に低下すると、S36で「No」と判定され、S32,S35,S36の処理が繰り返される。従って、再度、S35が実行されて、2秒運針が行われる場合もある。
[通常運転モード]
通常運転モード(S50)は、前述の通り、運転再開後に、二次電池7の電圧が通常運転領域であるかを判断する電圧V1よりも大きくなった場合に、時刻表示制御手段14によって実行される運転モードである。
通常運転モードでは、二次電池7の電圧が高い状態であり、かつ、本実施形態では、持続時間を表示する持続時間表示用モーター11および表示針31を備えている点を考慮した制御が行われる。
すなわち、通常運転モードになると、図11に示すように、持続時間表示制御手段9は、表示針31で指示する持続時間表示を、電池電圧がV1となった時点以降の蓄電増減分に応じた時間に設定する(S51)。
すなわち、二次電池7の電圧がV1である場合を持続時間0時間とし、二次電池7の電圧がV1となった以降の発電量に基づく時間を加算し、電力消費量に基づく時間を減算する。このため、通常運転モードに移行した場合、通常は、持続時間表示は0より大きくなる。
そして、時刻表示制御手段14は、持続時間表示が0よりも大きいか否かを判定する(S52)。ここで、持続時間表示が0以下になっている場合には、運転停止部141は時刻表示用指針20の運転を停止し(S53)、計時処理のみを行うスリープモードに移行して通常運転モードを終了する(S54)。
一方、S52で「Yes」と判定された場合、時刻表示制御手段14は、持続時間表示がmax未満であるかを判定する(S55)。本実施形態では、目盛321が10週間(70日=1680時間)であるため、二次電池7の電圧で設定される持続時間表示がこのmax値(=1680時間)未満であるか否かを判定する。
S55で「No」と判定された場合、時刻表示制御手段14は、持続時間表示をmaxにし(S56)、時刻表示用指針20の通常運針を継続する(S57)。また、運転を継続しながら、二次電池7の電圧を定期的に確認する。そして、S52の処理から繰り返す。
一方、S55で「Yes」と判定された場合、時刻表示制御手段14は、前回持続時間に、前回S54またはS56で持続時間を設定した後の蓄電増減分に基づく時間を加減算して新たな持続時間を算出する(S58)。
例えば、持続時間を1時間毎に算出する場合、前回算出された持続時間に対して、前回算出時以降の発電量に基づく時間を加算し、運針などで消費された電力消費量に基づく時間を減算して、新たな持続時間を算出する。
そして、S58で持続時間を算出後に、S57で運転を継続し、S52の処理に戻る。
従って、通常運転モードでは、発電が行われている場合には、図6,9の矢印152,156に示すように、発電量に応じて持続時間が加算され、時刻表示用指針20の運転は継続される。
一方、発電が停止すると、図6,9の矢印153,157に示すように、運針による電力消費によって電池電圧も低下し、持続時間も減少する。そして、持続時間が0になった時点(矢印153,157の先の黒丸)で運転が停止される。
なお、前記持続時間は、初期設定では、電池電圧がV1の際に0時間となるように設定しており、この持続時間が0時間となる電圧は持続時間がmax値である状態から発電が継続している場合に上昇することはあるが、低下することはない。このため、通常運転モードでは、持続時間表示が0時間になった際に、電池電圧はV1以上に維持されることになる。
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)運転停止状態(スリープモード)から運転を再開する際に、その運転再開時の二次電池7の電圧Vs1を検出、記録し、その電圧に応じて、第1〜3運転モードを使い分けている。このため、電圧Vs1に応じて適切な運転再開処理を行うことができる。
特に、第1、2運転モードでは、少なくとも所定時間T(本実施形態では7日間)は運転を継続するように制御しているので、運転再開直後に再度運転が停止してしまうことを防止でき、利便性を向上できるとともに、利用者に対し、その時計1が故障しているなどの不安感を与えることも防止できる。
その上、二次電池7の電圧が通常運転停止電圧V1以下であっても、運転再開電圧V2よりも大きければ、停止状態の時計を即座にかつ所定時間継続して利用できるため、利便性を向上できる。
(2)本実施形態では、S12,S51,S58において持続時間を求める際に、所定の持続時間分の発電量があればその時間分だけ持続時間を加算し、運針などによって所定の持続時間分の電力消費があればその時間分だけ持続時間を減算しているので、持続時間を常に正確にできるとともに、簡単なアルゴリズムで処理を実行できるため、処理の負荷も軽減できる。
(3)本実施形態では、持続時間表示が「0」の状態で運針が継続することはあるが、運針を停止する場合には、必ず持続時間が「0」になっている。このため、持続時間表示で残時間が表示されている状態で運針が停止することがないため、使用者は運針を継続できる最低限の時間は正確に把握でき、利便性が向上する。
(4)また、運針を停止する場合も、二次電池7は電子時計1を正常に動作可能な電圧を維持できるように設定しておくことができるため、発電が行われれば、動作停止状態からすぐに安定した動作状態に復帰でき、使用者は直ちに時刻を確認でき、利便性を向上できる。
(5)通常運転モードでは、持続時間にはmax値があるため、発電が継続して二次電池7の電圧が上昇しても、最大持続時間はmax値に制限される。このため、持続時間がmax値になった後に発電されて電池電圧が上昇した場合には、持続時間が0になって運転が停止した際の電池電圧を前記上昇分だけ高くすることができる。
従って、運転再開時に電池電圧を高いレベルに維持でき、電子時計1を即座に利用可能な状態にできて利便性を向上できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図12〜17を参照して説明する。
第2実施形態の電子時計1は、第1実施形態に対して、持続時間を表示する持続時間表示手段を備えていない点が相違する。すなわち、第2実施形態では、持続時間表示用モーター駆動手段10や持続時間表示用モーター11、表示針31、持続時間表示用目盛板32等は設けられていない。但し、その他の構成は、前記第1実施形態と同一であるため、その説明を省略する。
また、第2実施形態では、持続時間表示手段を備えていないために、運転再開時の処理において持続時間による制御は行われない。
この第2実施形態における運転再開時の制御を、以下に説明する。
第2実施形態においても、運転停止状態において発電検出が行われると、運転再開部142は、図12に示す運転再開処理を実行する。
ここで、図12におけるS61〜S66の処理は、第1実施形態におけるS1〜S6の処理と同一であるため、説明を省略する。
そして、運転再開部142は、S63で「Yes」の場合、つまりVs1>V1であれば、第4運転モードで装置の運転を再開する(S70)。
また、運転再開部142は、S64で「Yes」の場合、つまりV1≧Vs1>V2であれば、第5運転モードで装置の運転を再開する(S80)。
さらに、運転再開部142は、S65で「Yes」の場合、つまりV2≧Vs1>V3であれば、第6運転モードで装置の運転を再開する(S90)。
以下、第4〜6の各運転モードの動作について、図13〜17に基づいて説明する。
[第4運転モード]
第4運転モード(S70)は、第1運転モード(S10)の処理に対し、持続時間の表示に関係する処理を除いて同じ処理を行っている。
すなわち、運転再開部142は、第4運転モードが実行されると、図13に示すように、タイマー時間が所定時間Tに設定されたタイマー143をオン(駆動)し、時刻表示用指針20の運針(装置の運転)を再開する(S71)。
次に、運転再開部142は、タイマー残時間が0時間より大きいかを判定する(S72)。S72での「Yes」の場合、つまりタイマーの経過時間が所定時間Tに達しておらず、タイマー残時間が0よりも大きい場合は、時刻表示用指針20の運針を継続する。
一方、運転再開部142は、S72でタイマー残時間が0時間以下と判定された場合(Noの場合)、二次電池7の電圧が、S62で記憶した運転再開時の初期電圧Vs1よりも大きいかを判定する(S73)。
そして、S73で「No」と判定された場合には、運転停止部141は時刻表示用指針20の運転を停止し(S74)、計時処理のみを行うスリープモードに移行して第4運転モードを終了する(S75)。
一方、S73で「Yes」と判定された場合には、時刻表示用指針20の運針を継続するとともに、定期的に電圧を確認する(S76)。S76の処理は、S73で「No」と判定されるまで繰り返す。
従って、第4運転モードでは、運転再開部142は、運転再開後、少なくとも所定時間Tは時刻表示用指針20の運針を継続し、その後は、電池電圧が初期電圧Vs1に戻るまで運転を継続し、初期電圧Vs1に戻ると運転を停止する。
このため、図14の矢印161に示すように、運転再開後、発電により電圧が上昇した場合は、所定時間Tを経過しても通常運針を継続し、矢印162に示すように、発電停止により電圧が低下して初期電圧Vs1に戻った時点で運転を停止する。
一方、図15の矢印163に示すように、運転再開後、発電が無くて電圧が下降した場合は、所定時間Tを経過した時点で電池電圧が初期電圧Vs1以下になっているため、その時点で運転を停止する。そして、十分な発電が行われない状態で、運転再開と運転停止とを繰り返すと、二次電池7の電圧は徐々に低下する。このため、矢印164に示すように、運転開始時の初期電圧Vs1が通常運転停止電圧V1よりも大きい場合でも、所定時間Tの運転により、二次電池7の電圧がV1以下に低下して停止することになる。従って、この状態での再度運転が再開された場合には、次に説明する第5運転モードでの運転となる。
なお、第4運転モードでは、S73で電池電圧が初期電圧Vs1以下になると運転を停止していたが、電池電圧が通常運転停止電圧V1以下になった時点で運転を停止するように制御してもよい。
[第5運転モード]
第5運転モード(S80)も、持続時間表示に関係する処理を除き、第2運転モードと同様の処理を行う。
運転再開部142は、第5運転モードが実行されると、図16に示すように、タイマー143に所定時間Tを設定してオン(駆動)し、運転を再開する(S81)。
次に、運転再開部142は、タイマー残時間が0時間より大きいかを判定する(S82)。S82での「Yes」の場合は、時刻表示用指針20の運針を継続する。
一方、運転再開部142は、S82でタイマー残時間が0時間以下と判定された場合(Noの場合)、二次電池7の電圧が、S62で記憶した運転再開時の初期電圧Vs1よりも大きいかを判定する(S83)。
そして、S83で「No」と判定された場合には、運転停止部141は時刻表示用指針20の運転を停止し(S84)、計時処理のみを行うスリープモードに移行して第5運転モードを終了する(S85)。
一方、S83で「Yes」と判定された場合には、時刻表示用指針20の運針を継続するとともに、定期的に電圧を確認する(S86)。
そして、電池電圧が閾値電圧V1よりも大きいかを判定し(S87)、「No」と判定された場合には、S83の処理から繰り返す。
また、S87で「Yes」と判定された場合、運転再開部142は、通常運針(装置の運転)を継続し、定期的に電圧を確認する(S88)。
そして、運転再開部142は、S88で確認された電池電圧がV1よりも大きい値を維持しているかを判定する(S89)。
S89において、「No」と判定された場合は、運転を停止し(S84)、第5運転モードを終了する(S85)。
また、S89において、「Yes」と判定されている間は、S88,S89の処理を繰り返す。すなわち、第5運転モードでは、S87で電池電圧が通常運転停止電圧V1よりも大きくなった場合には、通常運転モードと同様に、電池電圧が再度電圧V1以下に低下するまで運転を継続し、V1以下に低下した時点で運転を停止する。
[第6運転モード]
第6運転モード(S90)も、持続時間表示に関係する処理を除き、第3運転モード(S30)と同様の処理を行う。
運転再開部142は、第6運転モードが実行されると、図17に示すように、警告運転領域であるため2秒運針モードで時刻表示用指針20の秒針23を駆動する(S91)。
その後のS92〜S99までの処理は、第3運転モードにおけるS32〜S39までの処理と同一であるため、説明を省略する。
また、S99で「Yes」と判定された後に実行されるS100,S101の処理は、第5運転モードのS88,S89の処理と同一であるため、説明を省略する。
このような第2実施形態によれば、前記第1実施形態において、持続時間表示手段を備えていることによって得られる効果以外の同様の作用効果が得られる。
例えば、運転停止状態(スリープモード)から運転を再開する際に、その運転再開時の二次電池7の電圧Vs1を検出、記録し、その電圧に応じて、第4〜6運転モードを使い分けている。このため、電圧Vs1に応じて適切な運転再開処理を行うことができる。
特に、第4、5運転モードでは、少なくとも所定時間T(本実施形態では7日間)は運転を継続するように制御しているので、運転再開直後に再度運転が停止してしまうことを防止でき、利便性を向上できるとともに、利用者に対し、その時計1が故障しているなどの不安感を与えることも防止できる。
その上、二次電池7の電圧が通常運転停止電圧V1以下であっても、運転再開電圧V2よりも大きければ、停止状態の時計を即座にかつ所定時間継続して利用できるため、利便性を向上できる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記所定時間Tは予め設定された固定値であったが、前記所定時間Tを蓄電池電圧に応じて変更してもよい。
例えば、電池電圧検出手段71で検出される蓄電池電圧によって所定時間Tの長さを設定すればよい。すなわち、二次電池7の電圧が高いほど、非発電状態で運転した際に運転再開電圧V2以下に低下するまでの時間も長くできる。従って、二次電池7の電圧が高いほど、前記所定時間Tも長くすればよい。
さらに、電圧が高くなった際に所定時間Tを変化させる量も、二次電池7の電圧に応じて設定すればよい。例えば、二次電池7の特性が、図18に示すような蓄電量と電圧との関係を有する場合、A区間(約1.2〜1.4V)では、少しの電圧変動で蓄電量の増加が多くなる。このため、B区間(約0.9〜1.2V)やC区間(約1.4〜1.7V)と比較して、A区間においては、電圧が変化した際の所定時間の変化値を大きく取るようにすればよい。例えば、0.1V変化する毎に所定時間も変化させている場合、A区間において0.1V変化した際の所定時間の変化量を、B,C区間において0.1V変化した際の変化量よりも大きく設定すればよい。
このように蓄電池電圧により、所定時間Tの変化量(追加時間の長さ)を変えて設定することにより、より安定した動作を装置に与えることが可能となる。
また、第1実施形態の表示針31による持続時間の表示方法としては、持続時間が短くなったときに、折り返し表示などにより、持続時間を時間単位や分単位等でより細かく表示してもよい。
例えば、持続時間が1日になった時点で、前記針位置0〜10をそれぞれ、0,1,2,3,4,5,6,7,14,19,24時間の指示等に切り替えて表示してもよいし、さらには、持続時間が1時間になった時点で、前記針位置0〜10をそれぞれ、0,3,6,12,15,20,25,30,45,60分の指示等に切り替えて表示してもよい。
第1実施形態では、持続時間が0になった時点で運針を停止するため、持続時間は、運針動作が継続する残り時間を正確に表示することになる。従って、持続時間を時間単位や分単位で表示すれば、使用者は動作が継続する残り時間を正確に把握できる。
さらに、前記各実施形態では、運転停止状態になった場合、運転停止部141は、時刻表示用モーター駆動手段15および時刻表示用モーター16を停止して指針20による時刻表示のみを停止し、発振手段12、分周手段13、時刻表示制御手段14の駆動は継続し、内部的には時刻をカウントして、所定量の発電があった場合に時刻表示を現在時刻に復帰させるようにしていたが、発振手段12、分周手段13、時刻表示制御手段14の駆動も停止して時計動作を完全に停止してもよい。
また、持続時間が0になった時点での停止モードを、使用者が、前記実施形態のスリープモードと、時計動作を完全に停止するモードとから選択できるように設定してもよい。
持続時間表示手段としては、表示針31が一定角度範囲のみで移動可能なものに限らず、表示針31が1回転(360度)回転可能に設けられたものを用いてもよい。但し、前記実施形態の表示針31のように、一定角度範囲で移動するほうが、時計1の文字板部分に副針として組み込んだ際に、指針のサイズを大きくでき、視認性を向上できる。
また、持続時間表示手段としては、表示針31を用いたものに限らず、液晶ディスプレイ等の表示手段において、数字や、インジケーターなどを用いて表示してもよい。特に、第1実施形態では、持続時間は、動作継続時間を正確に表示することになるため、その持続時間をデジタル表示することで、正確な持続時間を使用者に対して表示することができる。
発電装置40としては、前記実施形態のような手巻き発電装置や自動巻き発電装置の他に、外部交流磁界による発電装置、ソーラー発電装置、温度差発電装置等の各種の発電装置が利用できる。また、電子時計1には、前記各種の発電装置を1種類組み込んでもよいし、複数種類の発電装置を組み合わせてもよい。
また、本発明は、腕時計に限らず、発電機能を備えていれば、懐中時計、置時計、掛け時計などの他の時計にも適用できる。さらに、本発明は、前記実施形態のような電子制御式機械時計に適用するものに限らず、置き時計、クロック等の各種時計、携帯型時計、携帯型の血圧計、携帯電話機、ページャー、歩数計、電卓、携帯用パーソナルコンピュータ、電子手帳、携帯ラジオ、オルゴール、メトロノーム、電気かみそり等の各種の電子機器にも適用することができる。特に、発電機能を備え、常時使用されるのではなく、必要な場合に利用される携帯型の電子機器に適している。
1…電子時計、4…発電手段、6…電流検出手段、7…二次電池、8…積分手段、9…持続時間表示制御手段、10…持続時間表示用モーター駆動手段、11…持続時間表示用モーター、14…時刻表示制御手段、15…時刻表示用モーター駆動手段、16…時刻表示用モーター、20…時刻表示用指針、31…表示針、32…持続時間表示用目盛板、40…発電装置、71…電池電圧検出手段、141…運転停止部、142…運転再開部、143…タイマー。

Claims (7)

  1. 発電手段と、
    前記発電手段で発電された電気エネルギーを蓄積する蓄電手段と、
    前記蓄電手段に蓄積された前記電気エネルギーで運転される装置と、
    前記発電手段の発電状態を検出する発電検出手段と、
    前記蓄電手段の電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記装置の運転状態を制御する運転制御手段とを備え、
    前記運転制御手段は、
    前記電圧検出手段で検出された電圧が通常運転停止電圧以下に低下した際に、前記装置を運転停止状態に制御する運転停止部と、
    前記装置が運転停止状態となっている場合に、前記装置の運転を再開する運転再開部とを備え、
    前記運転再開部は、前記発電検出手段で発電状態を検出し、かつ、この時点で前記電圧検出手段にて検出された初期電圧が運転再開電圧よりも大きい場合は、少なくとも予め設定された所定時間は前記装置の運転を継続し、
    前記運転再開電圧は、前記通常運転停止電圧よりも低い値であり、かつ、前記発電手段が非発電状態の場合に、前記蓄電手段に蓄積された電気エネルギーのみで前記装置を前記所定時間運転しても、前記蓄電手段の電圧値が前記装置を運転できなくなる停止電圧以下に低下しない値に設定されている
    ことを特徴とする発電機能付き電子機器。
  2. 請求項1に記載の発電機能付き電子機器において、
    前記運転停止部は、
    前記運転再開部で運転が再開されて前記所定時間の運転が行われた時点で、
    前記蓄電手段の電圧が前記初期電圧以下の場合には、前記装置の運転を停止し、
    前記蓄電手段の電圧が前記初期電圧よりも大きく、その後、前記蓄電手段の電圧が初期電圧以下に低下することなく前記通常運転停止電圧よりも大きくなった場合には、通常運転モードに移行して再度通常運転停止電圧以下に低下するまで運転を継続し、
    前記蓄電手段の電圧が前記初期電圧よりも大きく、その後、前記蓄電手段の電圧が前記通常運転停止電圧よりも大きくなることなく前記初期電圧以下に低下した場合には、その時点で運転を停止する
    ことを特徴とする発電機能付き電子機器。
  3. 請求項2に記載の発電機能付き電子機器において、
    前記運転停止部は、
    前記初期電圧が前記通常運転停止電圧よりも大きく、かつ、前記運転再開部で運転が再開されて前記所定時間の運転が行われた時点の前記蓄電手段の電圧が前記初期電圧よりも大きい場合は、その後、前記蓄電手段の電圧が初期電圧以下に低下した時点で装置の運転を停止する
    ことを特徴とする発電機能付き電子機器。
  4. 請求項1に記載の発電機能付き電子機器において、
    前記装置の運転再開後の経過時間を計測するタイマーと、
    前記装置の運転の持続時間を表示する持続時間表示手段とを備え、
    前記運転再開部によって装置の運転が再開された場合、
    前記持続時間表示手段は、前記所定時間から前記タイマーで計測される経過時間を減算した残り時間を持続時間として表示し、
    前記運転再開部は、少なくとも前記持続時間表示手段で表示する持続時間が0時間になるまで前記装置の運転を継続する
    ことを特徴とする発電機能付き電子機器。
  5. 請求項4に記載の発電機能付き電子機器において、
    前記運転停止部は、
    前記運転再開部で運転が再開されて前記所定時間の運転が行われた時点で、
    前記蓄電手段の電圧が前記初期電圧以下の場合には、前記装置の運転を停止し、
    前記蓄電手段の電圧が前記初期電圧よりも大きく、その後、前記蓄電手段の電圧が初期電圧以下に低下することなく前記通常運転停止電圧よりも大きくなった場合には、通常運転モードに移行し、
    前記蓄電手段の電圧が前記初期電圧よりも大きく、その後、前記蓄電手段の電圧が前記通常運転停止電圧よりも大きくなることなく前記初期電圧以下に低下した場合には、その時点で運転を停止し、
    前記通常運転モードでは、
    前記持続時間表示手段は、前記蓄電手段に発電手段による電気エネルギーが蓄積された場合にはその蓄電量に応じて持続時間を加算し、前記装置の運転で前記蓄電手段の電気エネルギーが消費された場合にはその消費量に応じて持続時間を減算し、
    前記運転再開部は、前記持続時間表示手段で表示される持続時間が0時間になるまで前記装置の運転を継続する
    ことを特徴とする発電機能付き電子機器。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の発電機能付き電子機器において、
    前記通常運転停止電圧は、
    前記発電手段が非発電状態の場合に、前記蓄電手段に蓄積された電気エネルギーによる前記装置の前記所定時間の運転を予め設定された回数実行しても、前記蓄電手段の電圧値が前記運転再開電圧以下に低下しない値に設定されている
    ことを特徴とする発電機能付き電子機器。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の発電機能付き電子機器において、
    前記運転再開部は、前記所定時間の長さを、前記初期電圧の値によって設定する
    ことを特徴とする発電機能付き電子機器。
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