JP5308733B2 - 非一体型カソード電極及びプラズマcvd装置 - Google Patents

非一体型カソード電極及びプラズマcvd装置 Download PDF

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Description

本発明は、プラズマCVD法によって基板の表面上に微結晶Siや非晶質Siなどの半導体薄膜を成膜するプラズマCVD装置用の非一体型カソード電極、及びこの非一体型カソード電極を用いたプラズマCVD装置に関する。
薄膜太陽電池は、薄型で軽量、かつ製造コストが安価であり、大面積化が容易であることなどから、太陽光を利用して電力を発生させる太陽電池の主流となると考えられ、電力供給用以外に、建物の屋根や窓などに取付けて利用される業務用、一般住宅用にも需要が広がって来ている。
このような薄膜太陽電池の製造方法としては、各成膜室内を連続的に移動する基板上に連続的に層を成膜するロールツーロール方式と、各成膜室内で同時に停止させた基板上に成膜し、その後、成膜が終了した基板部分を次の成膜室へ送り出すステッピングロール方式とがある。
図5は、共通真空室内に複数の成膜室を有し、鉛直にして搬送される基板の一面上に薄膜を形成するようにしたステッピングロール成膜方式の薄膜製造装置を示す概略構成図である。図6は図5における成膜室の詳細を示す概略構成図であり、(A)は基板搬送時、(B)は成膜時を示している。
図5に示す薄膜製造装置は、長尺の可撓性基板51を巻いた巻出しロール52が収容される巻出し室53と、可撓性基板51を巻取る巻取りロール54が収容される巻取り室55と、これら巻出し室53と巻取り室55との間で可撓性基板51の搬送方向に沿って配置され、可撓性基板51に金属電極層、光電変換層及び透明電極層などの薄膜を形成するために設けられた複数個の独立した処理空間としての成膜室56とを備えている。
このような薄膜製造装置において、可撓性基板51は、巻出し室53内の巻出しロール52から巻出され、巻取り室55の巻取りロール54に巻き取られる間に、複数の成膜室56で成膜されるように構成されている。
各成膜室56内には、図6に示すように、プラズマCVD法(プラズマ化学気相成長法)で可撓性基板51に薄膜を形成するために、高電圧の高周波を印加する平行平板のカソード電極(高周波電極)57とアノード電極(接地電極)58とが互いに間隔を置いて対向して配置されている。カソード電極57には、高周波電源59及びガス供給管60が接続されており、ガス供給管60に導入された原料ガスが、シャワー電極として多数の孔を有するカソード電極57の表面から成膜室56内へシャワー状に供給されるようになっている。アノード電極(接地電極)58には、可撓性基板51を加熱するためのヒータ58aが内蔵されている。
成膜室56は、断続的に搬送されて来る可撓性基板51の上下に対向して配置され、ボックス形状を形成する上部壁体61と下部壁体62とを備えている。そして、成膜時には、図6(B)に示すように、上部壁体61が下降し、アノード電極58が搬入された可撓性基板51を押さえ、下部壁体62の開口側端部のシール部材63に接触する。これにより、下部壁体62と可撓性基板51とから、排気管64に連通する気密に密閉された成膜空間65が形成される。この状態で、カソード電極57へ高周波電圧を印加することにより、プラズマを成膜空間65に発生させ、ガス供給管60に導入された原料ガスを分解して可撓性基板51の表面に薄膜が形成され、成膜が行われることになる。
ところで、一般的な平行平板のカソード電極を用いたプラズマCVD法の成膜では、成膜速度が高速になるほど、膜中の構成原子の未結合手(ダングリングボンド)やピンホールなどが生じて膜質が悪化する傾向にある。このため、良質な薄膜を得るには、成膜速度を低速にせざるを得ないが、所望の量産性を維持する上では問題がある。
そこで従来から、溝からなる複雑な凹凸構造を一体的に設けたカソード電極を用いて、凹凸構造がもたらすエッジ効果により、ホローカソードプラズマを発生させることで、高密度のプラズマを形成し、反応ガスの分解効率を高めると共に、電子温度を低減させることによって、高品質な非晶質Si膜を高速成膜することができる技術が提供されている(例えば、特許文献1)。
また、カソード電極の凹凸構造のパターンについては、カソード板表面形状として、長円筒状の凹部を格子状に並べたものを溝で連結させた凹凸のある3次元的な構造を用いることにより、高密度のプラズマがカソード板表面の長円筒状の凹部から噴き出し、7〜10nm/s程度での高品質な微結晶Si膜の高速成膜を可能とした技術も提供されている(例えば、特許文献2)。
さらに、カソード電極板に複数の突起を設けて、これら突起にガス供給孔を設けた技術も提供されている(例えば、特許文献3)。
特開平2−294482号公報 特許第3837539号公報 特開2004−200345号公報
しかしながら、このような凹凸構造が一体となった従来のカソード電極においては、その構造が複雑であり、一般的に製作が困難であるために、通常の平行平板電極と比べてコスト高となることが明白である。
また、通常、プラズマCVD法の成膜においては、品質維持の観点から、ある程度の膜厚を成膜した段階で、カソード電極をプラズマCVD装置から取外して、サンドブラスト処理や化学エッチング処理によるクリーニングが必要である。しかし、カソード電極が複雑な凹凸構造を有する場合、サンドブラスト処理などの物理的手法は、凹凸構造の部分を損傷する可能性があり、適切な処理方法とは言えなかった。また、化学エッチング処理方法を用いた場合でも、カソード電極自体を取り扱う際に、カソード電極の自重によって凹凸構造が損傷しやすいという問題を有していた。
さらに、従来のカソード電極は、一体型で重量があるため、プラズマCVD装置から取外す作業に手間が掛かると共に、クリーニング作業が面倒であり、メンテナンス上及びクリーニング作業性に問題があった。しかも、カソード電極を交換する場合は、その全体を交換しなければならないので、コスト高を招来するという問題があった。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、製作が簡単であると共に、容易に大面積化が可能であり、取付作業及び取外作業が容易で、かつメンテナンス性に優れ、低コスト化が図れる非一体型カソード電極及びプラズマCVD装置を提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、プラズマCVD法によって基板の表面上に薄膜を成膜する際に用いられるカソード電極であって、ガス供給管より原料ガスが導かれるガス分散空間形成部に取外し可能に取付けられ、前記ガス分散空間形成部の原料ガスを表面から流出させるシャワーヘッド型平板電極と、外周を外枠部とするような形状で複数のガス流通孔が形成された外枠付き仕切り板とを備え、前記シャワーヘッド型平板電極に前記外枠付き仕切り板を取外し可能に固定することにより構成した非一体型カソード電極において、前記ガス分散空間形成部内には、供給された原料ガスを均一に分散させるガス分散空間が設けられ、前記ガス分散空間内には、前記ガス供給管側へ突出する突起片と、前記シャワーヘッド型平板電極のガス流通孔よりも疎な密度で設けられた拡散孔を有するガス拡散板が配設され、該ガス拡散板によって、前記ガス分散空間が第1空間部と第2空間部とに画成され、導入された原料ガスを前記突起片に当てて横方向へ拡散させながら前記第1空間部に供給するとともに、前記拡散孔より前記第2空間部に原料ガスを供給するように構成されている。
また、本発明において、具体的には次のように構成されていることが好ましい。
すなわち、前記シャワーヘッド型平板電極には、2枚以上の前記外枠付き仕切り板が重ねられて固定されており、重ね合わせられる前記外枠付き仕切り板の前記ガス流通孔は、径及び形状の少なくとも一方が互いに異なるように形成されている。
一方、本発明の非一体型カソード電極は、プラズマCVD法によって基板の表面上に薄膜を成膜すべく、プラズマCVD装置において、高周波電圧を印加する平行平板のカソード電極として用いられている。
上述の如く、本発明に係る非一体型カソード電極は、プラズマCVD法によって基板の表面上に薄膜を成膜する際に用いられるカソード電極であって、ガス供給管より原料ガスが導かれるガス分散空間形成部に取外し可能に取付けられ、前記ガス分散空間形成部の原料ガスを表面から流出させるシャワーヘッド型平板電極と、外周を外枠部とするような形状で複数のガス流通孔が形成された外枠付き仕切り板とを備え、前記シャワーヘッド型平板電極に前記外枠付き仕切り板を取外し可能に固定することにより構成しており、前記ガス分散空間形成部内には、供給された原料ガスを均一に分散させるガス分散空間が設けられ、前記ガス分散空間内には、前記ガス供給管側へ突出する突起片と、前記シャワーヘッド型平板電極のガス流通孔よりも疎な密度で設けられた拡散孔を有するガス拡散板が配設され、該ガス拡散板によって、前記ガス分散空間が第1空間部と第2空間部とに画成され、導入された原料ガスを前記突起片に当てて横方向へ拡散させながら前記第1空間部に供給するとともに、前記拡散孔より前記第2空間部に原料ガスを供給するように構成されているので、簡単な構造で凹凸を有する平板電極を得ることができる。しかも、本発明の非一体型カソード電極は、安価に製作できると共に、ホローカソード効果を利用して高品質な薄膜を高速成膜することができ、複雑な凹凸構造を有する一体型のカソード電極と同様の効果が得られる。
また、本発明のカソード電極は、非一体型の構造であるため、交換時やクリーニング時の取付作業及び取外作業を簡単に行うことができ、メンテナンス性に優れている。それに加えて、ユーザの要求などに応じて容易に電極の大面積化が可能である。したがって、低コスト化も可能となる。
さらに、本発明に係る非一体型カソード電極の外枠付き仕切り板は、シャワーヘッド型平板電極から取外した際は軽量となるため、化学エッチング処理で迅速かつ確実にクリーニングすることができると共に、重量のある一体型のカソード電極のように、自重によって凹凸構造が損傷することもない。
そして、本発明において、前記シャワーヘッド型平板電極には、2枚以上の前記外枠付き仕切り板が重ねられて固定されており、重ね合わせられる前記外枠付き仕切り板の前記ガス流通孔は、径及び形状の少なくとも一方が互いに異なるように形成されている場合には、複雑な3次元空間を簡単に得ることが可能となるので、低コスト化を図ることができる。また、本発明によれば、高密度のプラズマを形成して、原料ガスの分解効率を高めることができ、より一層、高品質な薄膜を高速で成膜することができる。
一方、本発明の非一体型カソード電極が、プラズマCVD法によって基板の表面上に薄膜を成膜すべく、プラズマCVD装置において、高周波電圧を印加する平行平板のカソード電極として用いられている場合には、高品質な薄膜を高速成膜することが可能になるので、優れた生産効率のプラズマCVD装置を提供することができる。
以下、本発明に係る非一体型カソード電極及びプラズマCVD装置について、図面を参照しながら、その実施形態に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る非一体型カソード電極の断面図、図2は本実施形態における非一体型カソード電極を構成する外枠付き仕切り板の平面図、図3は本実施形態における非一体型カソード電極を構成するシャワーヘッド型平板電極の平面図、図4は本実施形態における非一体型カソード電極の平面図である。
図1に示す本発明の実施形態に係る非一体型カソード電極1は、プラズマCVD法によって可撓性基板の表面上に薄膜を成膜すべく、プラズマCVD装置において、高周波電圧を印加する平行平板のカソード電極として用いられるものである。
このようなプラズマCVD装置は、例えば、ステッピングロール方式で成膜を行うように構成されている。すなわち、本発明の実施形態に係る非一体型カソード電極が適用されるプラズマCVD装置は、図示しないが、例えば一端側から他端側へ向かって順に、巻出し室、複数の成膜室、及び巻取り室が形成されており、巻出し室の巻出しロールから巻出された可撓性基板は、各成膜室に入り、該成膜室で一旦停止されてそれぞれ表面への成膜が行われた後、巻取り室の巻取りロールに巻取られるように構成されている。そのため、各成膜室内には、本実施形態の非一体型カソード電極(高周波電極)1と図示しないアノード電極(接地電極)とが互いに間隔を置いて対向して配置されており、成膜時には、アノード電極が可撓性基板を押さえ、成膜空間を形成した状態で、非一体型カソード電極1へ高周波電圧を印加することによりプラズマを発生させ、供給された原料ガス(例えば、シラン及び水素などのSi化合物ガス)を分解して可撓性基板の表面上に薄膜が形成され、成膜が行われるようになっている。
本実施形態のカソード電極1は、図1に示すように非一体型であり、原料ガスGが導かれるガス分散空間形成部2に取外し可能に取付けられ、該ガス分散空間形成部2の原料ガスGを表面から流出させるシャワーヘッド型平板電極3と、外周を外枠部5aとするような形状で複数のガス流通孔4が形成された外枠付き仕切り板5とを備えている。そして、カソード電極1は、締結手段であるネジ(ボルト、スクリュ等でも良い)6を用いて、シャワーヘッド型平板電極3に外枠付き仕切り板5を取外し可能に固定して組付けすることにより、構成されている。すなわち、本実施形態のカソード電極1では、ガス分散空間形成部2、シャワーヘッド型平板電極3及び外枠付き仕切り板5がそれぞれ別体に形成されている。
ガス分散空間形成部2は、一方側に開口部を有する断面略コ字状に形成されており、その凹部内側には、供給された原料ガスGを均一に分散させるガス分散空間7が設けられている。また、ガス分散空間形成部2の他方側には、原料ガスGをガス分散空間7に導くガス供給管8が設けられており、該ガス供給管8の先端はガス分散空間7に連通され、該ガス供給管8の基端は図示しないガス供給源に接続されている。
しかも、ガス分散空間7内には、突起片10aと拡散孔10bを有するガス拡散板10が配設されており、該ガス拡散板10によって、ガス分散空間7が第1空間部7aと第2空間部7bとに画成されている。このガス拡散板10は、ガス供給管8から導入された原料ガスGを突起片10aに当てて横方向へ拡散させながら、ガス分散空間7の第1空間部7aに原料ガスGを供給するとともに、シャワーヘッド型平板電極3のガス流通孔4よりも疎な密度で設けられた拡散孔10bより、第2空間部7bに原料ガスGを均一に拡散させるための電極部品である。
また、シャワーヘッド型平板電極3は、図3に示すように、ガス分散空間7内の原料ガスGをシャワー状に流出すべく、多数の小孔9を有する平面視で四角形状の平板を用いて形成されており、これら小孔9は、例えば、隣接する小孔列が間に位置するようなパターン(任意のパターンが可能)で貫通して配設されている。また、本実施形態のシャワーヘッド型平板電極3は、図示しないネジなどを用いて、ガス分散空間形成部2の開口部周縁に取外し可能に取付けられている。なお、シャワーヘッド型平板電極3は、図6に示す従来例と同様、図示しない高周波電源に接続されている。
さらに、外枠付き仕切り板5は、一般的な機械加工法で、金属板あるいは合金板に孔開け加工することにより形成されている。すなわち、外枠付き仕切り板5は、図2及び図4に示すように、シャワーヘッド型平板電極3上に重ねられる平面視で四角形状のほぼ同寸法の平板を用いて形成されており、外枠部5aの内側には、平面視で四角形状のガス流通孔4がシャワーヘッド型平板電極3の小孔9と対応する位置に穿設されている。このため、ガス流通孔4は、小孔9と同様のパターンで貫通して配設されている。
この外枠付き仕切り板5は、シャワーヘッド型平板電極3の上に重ねた状態で、ネジ6にて外枠部5aを締付けることによりシャワーヘッド型平板電極3に取外し可能に固定されると、外枠付き仕切り板5の表面がガス流通孔4の内周縁部を介してシャワーヘッド型平板電極3の表面から板厚分だけ突出されることになり、これら外枠付き仕切り板5の表面、ガス流通孔4及びシャワーヘッド型平板電極3の表面によって凹凸構造が形成されることになる。したがって、本実施形態のカソード電極1においても、この凹凸構造がもたらすエッジ効果が得られ、これにより、高密度のプラズマを形成し、原料ガスGの分解効率を高めることが可能になる。
本発明の実施形態に係る非一体型カソード電極1の効果を確認するため、本実施形態の非一体型カソード電極1と、一般的な平行平板電極の2つを用いて、微結晶SiのプラズマCVDにおける成膜速度を比較した。
また、原料ガスGとして、SiH4とH2ガスの混合ガス(混合比約1:33)を用いて、圧力10Torr、放電周波数80MHzにおいて、パワー125Wの各条件で、微結晶SiをプラズマCVD法で成膜した。
それによると、本実施形態の非一体型カソード電極1による成膜速度は、2.5nm/secであったのに対し、一般的な平行平板電極による成膜速度は、2.3nm/secであった。また、本実施形態の非一体型カソード電極1による微結晶Siの欠陥密度は、9×1015cm-であったのに対し、一般的な平行平板電極による微結晶Siの欠陥密度は、5×1016cm-であった。
以上の結果から、本発明の実施形態に係る非一体型カソード電極1を用いたプラズマCVD装置では、一般的な平行平板電極を用いたものに比べ、ホローカソード効果を利用して、高品質な薄膜を高速で成膜し得ることが確認できた。
このように、本発明の実施形態の非一体型カソード電極1においては、ガス分散空間形成部2に取外し可能に取付けられ、原料ガスGを表面から流出させるシャワーヘッド型平板電極3と、外周を外枠部5aとするような形状で複数のガス流通孔4が形成された外枠付き仕切り板5とを備え、シャワーヘッド型平板電極3に外枠付き仕切り板5をネジ6で取外し可能に固定することにより構成しているので、簡単な構造で凹凸を有する平板電極を得ることができる。しかも、本実施形態の非一体型カソード電極1は、安価にかつ簡単に製作できると共に、ホローカソード効果を利用して高品質な薄膜を高速成膜することができる。
また、本実施形態のカソード電極1は、非一体型の構造であるため、外枠付き仕切り板5及びシャワーヘッド型平板電極3の交換時やクリーニング時の取付作業及び取外作業を簡単に行うことができ、優れたメンテナンス性を有している。それに加えて、ユーザの要求などに応じて容易にかつ低コストで大面積化のカソード電極1を得ることができる。
さらに、本実施形態の非一体型カソード電極1の外枠付き仕切り板5は、シャワーヘッド型平板電極3から取外した状態では軽量となるため、化学エッチング処理で迅速かつ確実にクリーニングすることができる上、重量のある一体型のカソード電極のように、自重によって凹凸構造が損傷することもない。
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
例えば、既述の実施形態ではステッピングロール方式のプラズマCVD装置としたが、ロールツーロール方式のプラズマCVD装置としてもよい。また、既述の実施形態のシャワーヘッド型平板電極3には、1枚の外枠付き仕切り板5が重ねられて固定されているが、2枚以上の外枠付き仕切り板5が重ねられて固定されても良い。
この場合、重ね合わせられる外枠付き仕切り板5のガス流通孔4は、径及び形状の少なくとも一方が互いに異なるように形成されていると良い。このような構成によると、複雑な3次元空間を簡単に得ることが可能となる。したがって、このような構造の非一体型カソード電極1によれば、より一層、高品質な薄膜を高速で成膜できると共に、低コスト化を図ることができる。
本発明の実施形態に係る非一体型カソード電極を示す断面図である。 本実施形態における非一体型カソード電極を構成する外枠付き仕切り板を示す平面図である。 本実施形態における非一体型カソード電極を構成するシャワーヘッド型平板電極を示す平面図である。 本実施形態における非一体型カソード電極を示す平面図である。 従来のステッピングロール方式の一般的な薄膜製造装置の一例を示す概略構成図である。 図5に示す一般的な薄膜製造装置の成膜室の詳細を示すものであって、(A)は基板搬送時、(B)は成膜時を示している。
符号の説明
1 非一体型カソード電極
2 ガス分散空間形成部
3 シャワーヘッド型平板電極
4 ガス流通孔
5 外枠付き仕切り板
6 ネジ
7 ガス分散空間
8 ガス供給管
9 小孔
10 ガス拡散板
G 原料ガス

Claims (3)

  1. プラズマCVD法によって基板の表面上に薄膜を成膜する際に用いられるカソード電極であって、ガス供給管より原料ガスが導かれるガス分散空間形成部に取外し可能に取付けられ、前記ガス分散空間形成部の原料ガスを表面から流出させるシャワーヘッド型平板電極と、外周を外枠部とするような形状で複数のガス流通孔が形成された外枠付き仕切り板とを備え、前記シャワーヘッド型平板電極に前記外枠付き仕切り板を取外し可能に固定することにより構成した非一体型カソード電極において、
    前記ガス分散空間形成部内には、供給された原料ガスを均一に分散させるガス分散空間が設けられ、前記ガス分散空間内には、前記ガス供給管側へ突出する突起片と、前記シャワーヘッド型平板電極のガス流通孔よりも疎な密度で設けられた拡散孔を有するガス拡散板が配設され、該ガス拡散板によって、前記ガス分散空間が第1空間部と第2空間部とに画成され、導入された原料ガスを前記突起片に当てて横方向へ拡散させながら前記第1空間部に供給するとともに、前記拡散孔より前記第2空間部に原料ガスを供給するように構成されていることを特徴とする非一体型カソード電極。
  2. 前記シャワーヘッド型平板電極には、2枚以上の前記外枠付き仕切り板が重ねられて固定されており、重ね合わせられる前記外枠付き仕切り板の前記ガス流通孔は、径及び形状の少なくとも一方が互いに異なるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の非一体型カソード電極。
  3. 請求項1または2に記載の非一体型カソード電極は、プラズマCVD法によって基板の表面上に薄膜を成膜すべく、高周波電圧を印加する平行平板のカソード電極として用いられていることを特徴とするプラズマCVD装置。
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