JP5308085B2 - 球状金属酸化物粉末の製造方法 - Google Patents

球状金属酸化物粉末の製造方法 Download PDF

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本発明は、球状金属酸化物粉末の製造方法に関するものである。
球状金属酸化物粉末は、天然に産出される珪石を粉砕したものや、アルミナ等の金属酸化物を粉砕して粉状にしたものなどを原料とし、それを粉末状態のまま(例えば特許文献1)、又は水、アルコール等の媒体中に分散させてスラリーとして(例えば特許文献2〜4)、火炎中に噴射して球状化することにより製造される。
通常、球状金属酸化物粉末は、原料粉末を燃料ガス供給手段、助燃ガス供給手段及び原料粉末供給手段を備えるバーナーから一定量高温火炎中に供給され、溶融球状化される。球状化された粒子は冷却工程を経て捕集工程に送られる。捕集工程は、サイクロン、バッグフィルター等の捕集装置が設置され、所望粒度の粒子が段階的に捕集される。
球状金属酸化物粉末は、例えば半導体封止材の分野においては半導体デバイスの小型化、ワイヤーの狭ピッチ化に伴い、低粘度、高流動性樹脂組成物を製造するために、高球形度の粒子どうしの融着の少ないものが望まれている(例えば特許文献5)。
特開平10−095607号公報 特開2002−179409号公報 特開2004−51409号公報 特開2006−182594号公報 特開2003−176399号公報 特開2000−229234号公報
本発明の目的は、原料粉末をバーナーを用いて火炎中で球状化する球状金属酸化物粒子の製造方法において、高溶融率かつ高球形度の球状金属酸化物粉末を高効率で製造する製造方法を提供するものである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決するものである。
(1)金属酸化物粉末及び金属水酸化物粉末からなる群より選ばれる1種以上の原料粉末を、バーナーを用いて火炎中で球状化する球状金属酸化物粒子の製造方法において、バーナーは燃料ガス供給手段、助燃ガス供給手段及び原料粉末供給手段を備えた複数本で1群を構成し、且つバーナーを複数群設置することを特徴とする球状金属酸化物粉末の製造方法。
(2)バーナーの複数群が2群から6群であり、隣り合う各バーナー群の最近接バーナーの中心間の設置距離が、原料の平均粒径が3〜15μmの場合、バーナー半径の2.5倍〜5.6倍、原料の平均粒径が15μmを超え50μm以下の場合、バーナー半径の2.5倍〜3.7倍であることを特徴とする前記(1)に記載の球状金属酸化物粉末の製造方法。
(3)原料粉末をバーナー1群当たり100〜300kg/時で火炎中に噴射することを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の球状金属酸化物粉末の製造方法。
(4)火炎中に噴射する原料粉末供給量に対する燃料比が0.175(Nm/kg)未満であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか一項に記載の球状金属酸化物粉末の製造方法。
(5)前記(1)〜(4)のいずれか一項に記載の球状金属酸化物粉末の平均球形度が0.80以上、溶融率が98.0%以上であることを特徴とする球状金属酸化物粉末の製造方法。
本発明による効果は以下のとおりである。
複数群のバーナーを用いて、球状金属酸化物粉末を製造する場合、複数群のバーナーで形成された火炎同士が互いに干渉しあい、高温火炎の領域は拡張される。しかしながら、1群のバーナー本数が多くなると中心部に配置されたバーナーと外周部に配置されたバーナーで製造される球状金属酸化物粉末の球形度、溶融率が不均一となる。本発明においては、1群のバーナーの本数と火炎干渉度を考慮した位置に複数群のバーナーを設置することにより、高溶融率かつ高球形度の球状金属酸化物粉末を高効率で製造することができる。
バーナー群同士の火炎干渉度を調整することにより、粗粉原料から微粉原料まで同一形式の溶融炉で製造が可能となる。
本発明で用いる原料粉末は、金属酸化物粉末及び金属水酸化物粉末の少なくとも一方からなる。それを例示すると、金属酸化物粉末については、シリカ粉末、アルミナ粉末、ムライト粉末、コージェライト粉末などである。シリカ粉末としては、天然珪石の粉砕物や、例えばゾルゲル法等による合成物などがある。金属水酸化物粉末については、水酸化アルミニウムなどがある。アルミナ粉末の市販品としては、商品名LS−13で株式会社日軽金から販売されているものなどがある。シリカ粉末の市販品としては、商品名F−2075で株式会社ニッチツから販売されているものなどがある。
これら原料粉末は、種類が相違していても、本発明の製造方法においては、ほぼ同等な製造条件によって製造することができるので、以下、原料粉末としてシリカ粉末を用い、球状金属酸化物粉末を製造する場合を例にとって、更に詳しく本発明について説明する。
本発明において、高温火炎を形成するための燃料ガスは、プロパン、ブタン、プロピレン、アセチレン、天然ガス、水素等が使用される。又、助燃ガスとしては、酸素、空気、酸素/空気混合ガスが一般的に使用される。火炎温度は1730℃〜2200℃、特に1800℃〜2000℃が好ましい。
本発明で使用される装置は、高温火炎の形成、ないしは高温火炎の形成と共に原料シリカ粉末を高温火炎中に噴射できるバーナーを複数本配置した1群を多数群設置した溶融炉からなっている。本装置には、球状金属酸化物粉末の捕集工程が含まれていることが好ましい。溶融炉は、高温火炎の形成と原料シリカ粉末の溶融、球状化を行う溶融部と、溶融球状粒子を冷却固化する冷却部を有する。
溶融炉冷却部では充分に冷却出来ないので、捕集工程で空気等の冷却ガスを吸引して強制冷却を行う。捕集工程はサイクロン、バッグフィルター等の捕集機で構成し、それら捕集機の性能に応じた粒度の粒子を段階的に捕集して回収する。
本発明で使用されるバーナーは燃料ガス供給手段と助燃ガス供給手段と原料粉末供給手段を備えることを必須とし、1群複数本が複数群設置される。
本発明で使用されるバーナーにおいて、燃料ガスと助燃ガスとはあらかじめ混合されていてもよいし、それらを別々に供給しバーナーで合流させる形式であってもよい。また、原料粉末の火炎中への噴射は、燃料ガス、助燃ガス、両者の混合ガスのいずれか、または、バーナー中央部付近からこれらとは別のガスに混合して行われる。いずれの場合でも、原料粉末はテーブルフィーダー、スクリューフィーダー等の定量供給機によりバーナーから噴射させることが好ましい。原料粉末の平均粒径は3〜50μmが好ましい。
所望する、球状金属酸化物粒子の溶融率や球形度は、火炎への原料粉末の噴射量、燃焼ガス量、燃焼ガスの種類等により調節することができる。本発明による1群のバーナー数は、3本〜8本が好ましく、特に3本〜6本が好ましい。各群のバーナー群は同心円状に配置する。
原料の平均粒径が3〜15μmの微粉原料溶融の場合、隣り合う各バーナー群の最近接バーナーの中心間の設置距離は、バーナー半径(rmm)に対してr×2.5〜r×5.6の範囲が好ましい。特にr×3.5〜r×4.3が好ましい。隣り合うバーナー群間の距離をr×2.5未満の距離に設置した場合、両バーナー群の火炎の融合が生じて、粒子の融着が発生して好ましくない。また、隣り合うバーナー群間の距離をr×5.6超える距離に設置した場合、両バーナー群の火炎間に余剰の低温ガスが流入して溶融率の低下を招く。
原料の平均粒径が15μmを超え50μm以下の粗粉原料溶融の場合、隣り合う各バーナー群の最近接バーナーの中心間の設置距離は、バーナー半径(rmm)に対してr×2.5〜r×3.7の範囲が好ましい。特にr×2.9〜3.3の範囲が好ましい。隣り合うバーナー群間の距離をr×2.5未満の距離に設置した場合、両バーナー群の火炎の融合が過度に生じて、粒子の融着が発生して好ましくない。また、隣り合うバーナー群間の距離をr×3.7超える距離に設置した場合、両バーナー群間に余剰の低温ガスが流入して溶融率の低下を招く。
バーナー群を複数群構成するに当たり、バーナー群数は2〜6群が好ましい。6群を超える構成にした場合、平面中心部の空間が大きくなり燃焼効率の低下を来す。また、これを避けるため中心に1群を配置した構成では外周群の火炎の干渉により融着粒子が発生して好ましくない。
各群の配置を適切にした場合、1群のバーナー当たりの原料粉末の単位時間原料噴射量が重要となる。すなわち、1群のバーナー当たり原料粉末を100〜300kg/時で火炎中に噴射するように調整しなければならない。特に150〜250kg/時が好ましい。
原料粉末の供給量が100kg/時未満では火炎中に噴射するために使用するガスの使用量が多くなる。例えば、助燃ガスを噴射するために使用した場合、原料の分散に必要なガスが火炎を冷却するため、球形度が低下する。噴射ガスに可燃ガスを使用した場合、原料の分散に必要なガス量が過大となり、粒子の融着が発生する。
原料粉末の供給量が300kg/時を超える場合には1群のバーナー当たりの原料粉末濃度が濃くなり、粒子間にはさまれ充分に温度上昇できないため、溶融されない粒子が発生すると共に粒子の衝突が増え、融着も発生するのでこのましくない。
装置としては、バーナーを備えた縦型の炉体に捕集装置が接続されたものを用いることができる。炉体は横型であってもよい。捕集装置としては、例えばサイクロン、強制渦流分級機等の分級機と、例えばバッグフィルター等の捕集機とが接続されている。分級機は所望する回収球状シリカ粉末の平均粒径に応じ、適宜数設置される。図1に示されるものは、炉体下部からの捕集紛も含め、粒度分布の異なる三種の回収球状シリカ粉末が捕集タンクに捕集されることを示している。特開平11−57451号公報に図示されるように、分級機はなくてもよい。その場合には、粒度分布の異なる二種の回収球状シリカ粉末が捕集されることになる。分級機の市販品の一例に、日清エンジニアリング株式会社製、ターボクラシファイアがある。なお、炉壁保護のため、炉内壁に沿わせて、又は炉内壁を旋回させて冷却ガス(例えば空気)を流通することは好ましい。
火炎中に原料粉末を噴射する場合、単位時間当たりの原料粉末供給量が高い、高生産操業の場合には原料粉末濃度が高くなるため、原料粉末供給量に対する必要燃料量は多くなる。この燃料効率を表現する方法として、供給される原料粉末1kg当たりの必要燃料量(Nm)を燃料比として表現する。生産性、省エネルギー面より燃料比は低い方が望ましい。従来技術では、球形度0.8以上の球状金属酸化物粉を製造するためには、燃料比が0.190以上必要であったが、本発明の方法によれば燃料比0.175未満でも所望の球状金属酸化物粉末を製造可能となった。
実施例1〜9、11〜19及びA〜R、比較例1、2、A及びBの球状金属酸化物粉末の製造は、図1に示される装置、すなわち、溶融炉1の頂部に燃料ガス供給管2、助燃ガス供給管3、原料粉末供給管4が接続されているバーナー5を用いて行った。バーナー5は、複数本でバーナーの1群が構成され、且つバーナー群は複数群設置されている。但し、比較例においては、バーナー群は1群だけである。更に、溶融炉から排出された球状粒子が、サイクロン6、バッグフィルター7、ブロワー8からなる捕集工程に空気輸送されるように直列に接続された装置を用い、シリカ粉末の球状化を行った。この結果を表1と表2に示す。同様の装置を用い、アルミナ系原料の球状化を行った結果を表3と表4に示す。ただし、球状アルミナの場合は、球形度のみで評価を行った。なお、複数群のバーナーは、図2及び図3に例示すように、配置した。
バーナーの火炎による原料シリカ粉末の球状化には、燃料ガスとしてLPGを原料粉末供給量に対する燃料比が0.170(Nm/kg)、助燃ガスとして酸素をLPG比5倍(Nm/Nm)、原料シリカ粉末として、株式会社ニッチツ製、商品名F2075、平均粒径20μmを使用した。原料シリカ粉末は分級して、微粉原料と粗粉原料に分けて、それぞれを噴射して球状化を行い、サイクロンで捕集した溶融品の溶融率と球形度を以下の測定方法に従い測定した。それらの結果を、バーナー条件と共に表1に示す。
溶融率測定は粉末X線回折装置(RIGAKU社製Mini Flex)を用い、Cuκ線の2θが26°〜27.5°の範囲において、試料のX線回折分析を行った。結晶質シリカは2θが26.7°に主ピークが存在するが、溶融シリカではこの位置にはピークは存在しない。溶融シリカと結晶質シリカが混在していると、混在の比率に応じた26.7°のピーク高さが得られる。
結晶質シリカ標準試料のX線強度に対する試料のX線強度の比から、結晶質シリカ混在率(試料のX線強度/結晶質シリカのX線強度)を算出し、下式で溶融率を求めた。
溶融率(%)=(1−結晶シリカ混在率)×100
平均球形度は、SYSMEX社製FPIA3000で測定した。試料10gを200mLビーカーに秤取り、イオン交換水150mLを加える。超音波で3分間分散し、JIS篩45μmで篩い分け篩い上を測定サンプルとする。篩い上より0.02〜0.03gを分取して20mLガラス容器に投入、25質量%プロピレングリコール水溶液5mLを加えて、フロー式粒子像分析装置で溶融品の100個の粒子について平均球形度を測定した。
平均球形度の計算式={(対象粒子の投影面積)*4π)}2/(対象粒子の投影周囲長)2
(比較例1)
バーナー24本を1群で構成し、シリカ微粉原料粉末25kg/時・本、合計600kg/時で噴射した条件での結果を表1に示す。バーナー24本を1群のみで構成したため、溶融率、球形度共に低い結果となった。
(実施例1)
1群のバーナーを6本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.9の距離に設置したバーナー群にシリカ微粉原料粉末25kg/時・本、合計600kg/時で噴射した条件での結果を表1に示す。1群のみでバーナーを構成した、比較例1に比べ溶融率、球形度共に優っており高効率で製造できた。
(実施例2)
1群のバーナーを6本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×2.5の距離に設置したバーナー群にシリカ微粉原料粉末25kg/時・本、合計600kg/時で噴射した条件での結果を表1に示す。比較例1に比べ溶融率、球形度共に優った球状シリカ粉末が得られた。実施例1に比べると若干融着があるため、球形度は低かった。
(実施例3)
1群のバーナーを6本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×5.6の距離に設置したバーナー群にシリカ微粉原料粉末25kg/時・本、合計600kg/時で噴射した条件での結果を表1に示す。比較例1に比べ溶融率、球形度共に優った球状シリカ粉末が得られた。実施例1に比べるとバーナー群の設置距離が遠いため、溶融率が若干低い結果となった。
(実施例4)
1群のバーナーを6本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.9の距離に設置したバーナー群にシリカ微粉原料粉末16.7kg/時・本、合計400kg/時で噴射した条件での結果を表1に示す。実施例1に比べるとバーナー1群当たりの原料粉末の噴射量が少ないため、若干球形度の低いシリカ粉末が得られた。
(実施例5)
1群のバーナーを6本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.9の距離に設置したバーナー群にシリカ微粉原料粉末50kg/時・本、合計1200kg/時で噴射した条件での結果を表1に示す。実施例1に比べるとバーナー1群当たりの噴射量が多いため、溶融率、球形度共に若干低いシリカ粉末が得られた。
(実施例6)
1群のバーナーを8本で2群構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.9の距離に設置したバーナー群にシリカ微粉原料粉末25kg/時・本、合計400kg/時で噴射した条件での結果を表1に示す。比較例1に比べ溶融率、球形度共に優った球状シリカ粉末が得られた。
(実施例7)
1群のバーナーを3本で6群構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.9の距離に設置したバーナー群にシリカ微粉原料粉末25kg/時・本、合計450kg/時で噴射した条件での結果を表1に示す。比較例1に比べ溶融率、球形度共に優った球状シリカ粉末が得られた。
(実施例8)
原料粉末の平均粒径を15μmにした以外の条件は実施例1と同様の条件で噴射した結果を表1に示す。実施例1と同様に、溶融率、球形度が共に優れた球状シリカ粉末が得られた。
(実施例9)
1群のバーナーを6本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×6.0の距離に設置したバーナー7群にシリカ微粉原料粉末25kg/時・本、合計1050kg/時で噴射した条件での結果を表1に示す。バーナーが7群の構成の場合、設置距離が遠いため、溶融率、球形度共に実施例1よりはやや低いシリカ粉末が得られた。
(比較例A)
バーナー12本を1群で構成し、シリカ粗粉原料粉末25kg/時・本、合計600kg/時で噴射した条件での結果を表2に示す。バーナー12本を1群のみで構成したため、溶融率、球形度共に低い結果となった。
(実施例A)
1群のバーナーを3本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.1の距離に設置したバーナー群にシリカ粗粉原料粉末50kg/時・本、合計600kg/時で噴射した条件での結果を表2に示す。1群のみでバーナーを構成した、比較例Aに比べ溶融率、球形度共に優っており高効率で製造できた。
(実施例B)
1群のバーナーを3本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×2.5の距離に設置したバーナー群にシリカ粗粉原料粉末50kg/時・本、合計600kg/時で噴射した条件での結果を表2に示す。比較例Aに比べ溶融率、球形度共に優った球状シリカ粉末が得られた。実施例1に比べると若干融着があるため、球形度は低かった。
(実施例C)
1群のバーナーを3本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.7の距離に設置したバーナー群にシリカ粗粉原料粉末50kg/時・本、合計600kg/時で噴射した条件での結果を表2に示す。比較例Aに比べ溶融率、球形度共に優った球状シリカ粉末が得られた。実施例1に比べるとバーナー群の設置距離が遠いため、溶融率が若干低い結果となった。
(実施例D)
1群のバーナーを3本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.1の距離に設置したバーナー群にシリカ粗粉原料粉末33.3kg/時・本、合計400kg/時で噴射した条件での結果を表2に示す。実施例Aに比べるとバーナー1群当たりの原料粉末の噴射量が少ないため、若干球形度の低いシリカ粉末が得られた。
(実施例E)
1群のバーナーを3本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.1の距離に設置したバーナー群にシリカ粗粉原料粉末100kg/時・本、合計1200kg/時で噴射した条件での結果を表2に示す。実施例Aに比べるとバーナー1群当たりの噴射量が多いため、溶融率、球形度共に若干低いシリカ粉末が得られた。
(実施例F)
1群のバーナーを8本で2群構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.1の距離に設置したバーナー群にシリカ粗粉原料粉末50kg/時・本、合計800kg/時で噴射した条件での結果を表2に示す。比較例Aに比べ溶融率、球形度共に優った球状シリカ粉末が得られた。
(実施例G)
1群のバーナーを3本で6群構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.1の距離に設置したバーナー群にシリカ粗粉原料粉末50kg/時・本、合計900kg/時で噴射した条件での結果を表2に示す。比較例Aに比べ溶融率、球形度共に優った球状シリカ粉末が得られた。
(実施例H)
原料粉末の平均粒径を16μmにした以外の条件は実施例1と同様の条件で噴射した結果を表2に示す。実施例Aと同様に、溶融率、球形度が共に優れた球状シリカ粉末が得られた。
(実施例I)
1群のバーナーを3本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×4.1の距離に設置したバーナー7群にシリカ粗粉原料粉末50kg/時・本、合計1050kg/時で噴射した条件での結果を表2に示す。バーナーが7群の構成の場合、設置距離が遠いため、溶融率、球形度共に実施例Aよりはやや低いシリカ粉末が得られた。
(比較例2)
バーナー24本を1群で構成し、アルミナ微粉原料粉末25kg/時・本、合計600kg/時で噴射した条件での結果を表3に示す。バーナー24本を1群のみで構成したため、球形度は低い結果となった。
(実施例11)
1群のバーナーを6本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.9の距離に設置したバーナー群にアルミナ微粉原料粉末25kg/時・本、合計600kg/時で噴射した条件での結果を表3に示す。1群のみでバーナーを構成した、比較例2に比べ球形度は優っており高効率で製造できた。
(実施例12)
1群のバーナーを6本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×2.5の距離に設置したバーナー群にアルミナ微粉原料粉末25kg/時・本、合計600kg/時で噴射した条件での結果を表3に示す。比較例2に比べ球形度に優った球状アルミナ粉末が得られた。実施例11に比べると若干融着があるため、球形度は低かった。
(実施例13)
1群のバーナーを6本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.9の距離に設置したバーナー群にアルミナ微粉原料粉末16.7kg/時・本、合計400kg/時で噴射した条件での結果を表3に示す。実施例11に比べるとバーナー1群当たりの原料粉末の噴射量が少ないため、若干球形度の低いアルミナ粉末が得られた。
(実施例14)
1群のバーナーを6本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.9の距離に設置したバーナー群にアルミナ微粉原料粉末50kg/時・本、合計1200kg/時で噴射した条件での結果を表3に示す。実施例11に比べるとバーナー1群当たりの噴射量が多いため、球形度の若干低いアルミナ粉末が得られた。
(実施例15)
1群のバーナーを8本で2群構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.9の距離に設置したバーナー群にアルミナ微粉原料粉末25kg/時・本、合計400kg/時で噴射した条件での結果を表3に示す。比較例2に比べ球形度に優った球状シリカ粉末が得られた。
(実施例16)
1群のバーナーを3本で6群構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.9の距離に設置したバーナー群にアルミナ微粉原料粉末25kg/時・本、合計450kg/時で噴射した条件での結果を表3に示す。比較例2に比べ、球形度に優った球状アルミナ粉末が得られた。
(実施例17)
原料粉末の平均粒径を15μmにした以外の条件は実施例1と同様の条件で噴射した結果を表3に示す。実施例11と同様に、球形度に優れた球状アルミナ粉末が得られた。
(実施例18)
1群のバーナーを6本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.9の距離に設置したバーナー群に水酸化アルミニューム微粉原料粉末25kg/時・本、合計600kg/時で噴射した条件での結果を表3に示す。実施例11と同等の球形度となっており、水酸化アルミニューム原料でも高効率で製造できた。
(実施例19)
1群のバーナーを6本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×6.0の距離に設置したバーナー7群にアルミナ微粉原料粉末25kg/時・本、合計1050kg/時で噴射した条件での結果を表3に示す。バーナーが7群の構成の場合、設置距離が遠いため、実施例11よりは低い球形度の若干低いアルミナ粉末が得られた。
(比較例B)
バーナー12本を1群で構成し、アルミナ粗粉原料粉末25kg/時・本、合計600kg/時で噴射した条件での結果を表4に示す。バーナー12本を1群のみで構成したため、球形度が低い結果となった。
(実施例J)
1群のバーナーを3本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.1の距離に設置したバーナー群にアルミナ粗粉原料粉末50kg/時・本、合計600kg/時で噴射した条件での結果を表4に示す。1群のみでバーナーを構成した、比較例Bに比べ球形度が優っており高効率で製造できた。
(実施例K)
1群のバーナーを3本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×2.5の距離に設置したバーナー群にアルミナ粗粉原料粉末50kg/時・本、合計600kg/時で噴射した条件での結果を表4に示す。比較例Bに比べ球形度に優った球状アルミナ粉末が得られた。実施例Jに比べると若干融着があるため、球形度は低かった。
(実施例L)
1群のバーナーを3本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.1の距離に設置したバーナー群にアルミナ粗粉原料粉末33.3kg/時・本、合計400kg/時で噴射した条件での結果を表4に示す。実施例Jに比べるとバーナー1群当たりの原料粉末の噴射量が少ないため、若干球形度の低いアルミナ粉末が得られた。
(実施例M)
1群のバーナーを3本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.1の距離に設置したバーナー群にアルミナ粗粉原料粉末100kg/時・本、合計1200kg/時で噴射した条件での結果を表4に示す。実施例Jに比べるとバーナー1群当たりの噴射量が多いため、球形度の若干低いアルミナ粉末が得られた。
(実施例N)
1群のバーナーを8本で2群構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.1の距離に設置したバーナー群にアルミナ粗粉原料粉末50kg/時・本、合計800kg/時で噴射した条件での結果を表4に示す。比較例Bに比べ球形度に優った球状アルミナ粉末が得られた。
(実施例O)
1群のバーナーを3本で6群構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.1の距離に設置したバーナー群にアルミナ粗粉原料粉末50kg/時・本、合計900kg/時で噴射した条件での結果を表4に示す。比較例Bに比べ球形度に優った球状アルミナ粉末が得られた。
(実施例P)
原料粉末の平均粒径を16μmにした以外の条件は実施例Aと同様の条件で噴射した結果を表4に示す。実施例Jと同様に、球形度に優れた球状アルミナ粉末が得られた。
(実施例Q)
1群のバーナーを3本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×3.1の距離に設置したバーナー群に水酸化アルミニューム粗粉原料粉末50kg/時・本、合計600kg/時で噴射した条件での結果を表4に示す。実施例Jと同等の球形度となっており、水酸化アルミニューム原料でも高効率で製造できた。
(実施例R)
1群のバーナーを3本で構成し、隣り合うバーナー群の設置距離をr×4.1の距離に設置したバーナー7群にアルミナ粗粉原料粉末50kg/時・本、合計1050kg/時で噴射した条件での結果を表4に示す。バーナーが7群の構成の場合、設置距離が遠いため、実施例Jよりは低い球形度の低いアルミナ粉末が得られた。
Figure 0005308085
Figure 0005308085

Figure 0005308085

Figure 0005308085

表1〜表4の実施例と比較例が示すよう、本発明においては、1群のバーナーの本数と火炎干渉度を考慮した位置に複数群のバーナーを設置することにより、高溶融率かつ高球形度の球状金属酸化物粉末を高効率で製造することができる。
本発明の方法で製造された球状金属酸化物粉末は、半導体封止材の充填材、基板材料等として使用することができる。
球状金属酸化物粉末の製造装置概略図
微粉球状化バーナー配置概略図
粗粉球状化バーナー配置概略図
符号の説明
1 溶融炉
2 燃料ガス供給管
3 助燃ガス供給管
4 原料粉末供給管
5 複数群バーナー
6 サイクロン
7 バッグフィルター
8 ブロワー
A〜D 1群バーナー

Claims (4)

  1. 金属酸化物粉末及び金属水酸化物粉末からなる群より選ばれる1種以上の原料粉末を、バーナーを用いて火炎中で球状化する球状金属酸化物粒子の製造方法において、バーナーは燃料ガス供給手段、助燃ガス供給手段及び原料粉末供給手段を備えた3〜8本で1群を構成し、複数群で構成されるバーナー全体の中心から同心円状に群内のバーナーを均等に配置し、バーナーの複数群が2群から6群であり、バーナーの全体の本数が12〜24本であり、隣り合う各バーナー群の最近接バーナーの中心間の設置距離が、原料の平均粒径が3〜15μmの場合、バーナー半径の2.5倍〜5.6倍、原料の平均粒径が15μmを超え50μm以下の場合、バーナー半径の2.5倍〜3.7倍であることを特徴とする球状金属酸化物粉末の製造方法。
  2. 原料粉末をバーナー1群当たり100〜300kg/時で火炎中に噴射することを特徴とする請求項1に記載の球状金属酸化物粉末の製造方法。
  3. 火炎中に噴射する原料粉末供給量に対する燃料比が0.175(Nm/kg)未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の球状金属酸化物粉末の製造方法。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載の球状金属酸化物粉末の平均球形度が0.80以上、溶融率が98.0%以上であることを特徴とする球状金属酸化物粉末の製造方法。
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