JP5308059B2 - 光電式エンコーダ用スケール - Google Patents

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Description

本発明は、光電式エンコーダに用いられるスケールに関する。
光電式エンコーダに用いられるスケールは振幅格子型スケールと位相格子型スケールに大別される。振幅格子型スケールは、高い反射率の格子部と低い反射率の格子部とが所定のピッチで配置された構成を有する。光電式エンコーダは、スケールに光を照射し、高い反射率の格子部と低い反射率の格子部とによって生ずる光の反射状態の違いからスケールとの相対位置を測定する。
高い反射率を有する格子部を形成する材料としては金(Au)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)等の金属が用いられているが、低い反射率を有する格子部については、その光学的な原理によって異なる構造や材料が用いられている。
特開2000−18973号公報 特開2008−45931号公報
低い反射率を有する格子部は、光の吸収、反射、干渉、散乱等の原理に基づいている場合が多いが、スケールの基材との関係において(1)薄膜内部の応力の抑制、(2)格子材料加工時の基材へのダメージの抑制、(3)高温高湿環境下での耐腐食(耐錆性)、(4)面内均一性を確保等の要求を満たすことが望まれる。特に、スケールが長尺になって巻き取りを可能とするために基材として薄い金属板(金属テープ)を用いた場合にこれらの要求が厳しくなる。
例えば、ステンレス(SUS)を基材に用いた従来のスケールでは、防錆性を高めるために表面コーティングや表面処理が必要となり、製造プロセスの複雑化及び製造コストの増大が問題となっている。また、表面コーティングや表面処理には、エンコーダにおける光検出に悪影響を及ぼさないような光学的特性が求められる。
本発明の1つの態様は、所定の波長範囲の光の反射を検出する光電式エンコーダに用いられるスケールであって、基材と、前記基材の表面に形成されたDLC層を含む光吸収層と、前記波長範囲の光に対する反射率が前記光吸収層より高く、前記光吸収層上に格子状に形成された光反射層と、を備え、前記DLC層は、前記基材の表面のうち少なくとも前記光反射層の格子が形成された領域及び格子間の領域を覆うように形成されていることを特徴とする。
このような構成を有することによって、光反射層で構成される格子部と光吸収層が露出した格子部とから反射する光によってスケールとの相対的な位置を検出することができる。
特に、光吸収層に化学的に安定で機械的な強度も強いDLC層を含めることによって、下地となる基材の腐食や錆の発生や傷が付くことを防ぎつつ、同時に光吸収層としての機能を発揮させることができる。
また、基材の保護膜と光吸収層とをDLC層のみで実現することができ、製造プロセスを簡素化することができる。したがって、製造コストの低減に繋がる。また、DLC層は成膜プロセスにおける膜厚制御が容易である。さらに光反射層として金属を用いた場合には、金属をエッチングして格子部を形成する際のエッチャントによる基材の損傷を防ぐこともできる。
また、前記光反射層が形成されている前記基材の面における前記DLC層の厚さは250nm以上1μm以下であることが好適である。特に、DLC層の内部応力を考慮した場合には400nm以下の厚さとすることが好適である。このような膜厚とすることによって、DLC層の膜厚のバラツキによらない安定した反射率を得ることができる。また、下地となる基材の腐食や錆の発生や傷が付くことを十分に防ぐことができる。
また、前記基材の全表面に前記DLC層が形成されていることが好適である。DLC層を基材の全面に形成することによって、基材の全面において腐食や錆、傷の発生を抑制することができる。
また、前記光吸収層は、前記基材と前記DLC層との間に少なくとも金属を含むバインダ層を備えることが基材との密着性を高めるために好適である。例えば、バインダ層はタングステン、炭化タングステン、クロム及びチタンの少なくとも1つを含むことが好適である。また、例えば、バインダ層が炭化タングステンを含む場合、厚さ方向に沿って炭素とタングステンとの組成比が変化していることが好適である。この場合、基材からDLC層に向けて炭素が増加するように組成を変化させた炭化タングステン層を形成することがより好適である。
また、前記光吸収層は、前記波長範囲の光に対する反射率が20%以下であることが好適である。DLC層を含むことによって、可視光領域において反射率が20%以下である光吸収層を形成することができ、この反射率より高い反射率を有する光反射層との組み合わせによって、光電式エンコーダに適したスケールを形成することができる。
本発明によれば、DLC層を含む光吸収層によって基材の腐食、錆、傷の発生を効果的に防ぐことができる光電式エンコーダ用のスケールを提供することができる。
本発明の実施の形態における光電式エンコーダ用スケール100は、図1に示すように、基材10,光吸収層12及び光反射層14を含んで構成される。なお、図1では、スケール100の表面を拡大して図示しており、スケール100は図1の左右を長辺方向として長く延びる形状を有している。また、図1では、スケール100の構成を分かりやすく示すために、各部のサイズは適宜誇張して図示している。
基材10は、スケール100の構造を支える部材であり、金属、ガラス、プラスチック等で構成される。例えば、ステンレス鋼、膨張係数がゼロである結晶化ガラス等を用いることが好適である。
基材10は、光電式エンコーダの用途等に応じて様々な形状とされる。本実施の形態では、基材10は一般的な細長い短冊形状として説明する。ただし、これに限定されるものではなく、一般的には細長い角柱、円柱等の形状としてもよい。また、スケール100を巻き取ることができるように、金属製の基材10を0.1mm以上5mm以下の薄い板状とすることも好適である。
光吸収層12及び光反射層14の光学的な特性を低下させないように、基材10の表面はラップ処理により平坦にすることが好適である。ラップ処理は、基材10の表面の凹凸が光反射層14の厚さに比べて十分小さくなるように行う。
光吸収層12は、光学式エンコーダで用いられる光源から発せられる光の波長範囲において光反射層14よりも反射率が低い層として形成される。例えば、光吸収層12は、用いられる光の波長に対して20%以下の反射率であることが好適である。
光吸収層12はDLC(Diamond Like Carbon)層12aを含んで構成される。DLC層12aは、炭素を主とする非晶質(アモルファス)の硬質膜である。DLC層12aは、その水素含有量や炭素の結合性等によって光学的特性、化学的特性及び機械的特性を調整することができる。
図2は、波長880nmの光を入射光とした場合のDLC層12aの膜厚に対する反射率(0次光)を示す図である。図2において、実線はDLC層12aに対して垂直(0°)に光を入射させた場合の反射率を示し、破線はDLC層12aに対して45°の角度で光を入射させた場合の反射率を示す。図2に示されるように、膜厚が50nmではDLC層12aは30%近くの反射率を示し、膜厚を250nmに増加させるにつれて反射率は10%〜15%程度まで一旦低下した後、再び20%程度まで増加する。さらに膜厚を250nm以上に増加させると、入射角が0°において反射率は17%程度、入射角が45°において反射率は18%程度で膜厚によらずに安定する。
したがって、光吸収層12としてDLC層12aの膜厚は250nm以上とすることが好適である。このような膜厚にすることによって、スケール100内及びスケール100毎の膜厚のバラツキによる反射率のバラツキを抑えることができる。DLC層12aの反射率のバラツキを小さくすることによって、反射光の検出部やその信号の処理回路を簡素化することができる等の利点がある。ただし、DLC層12aの膜厚を十分に制御できる場合等ではDLC層12aは250nm以下の膜厚としてもよい。
また、製造時間の短縮や製造コストの低減という観点からは、DLC層12aの膜厚は1μm以下とすることが好適である。さらに、DLC層12aの膜厚が厚くなるとその内部応力が増加するので、内部応力の増加に伴う膜の密着性の低下を考慮すると、DLC層12aの膜厚は400nm以下とすることが好適である。
また、本実施の形態では、基材10とDLC層12aとの間にバインダ層12bを設けている。バインダ層12bは、基材10の表面にDLC層12aを直接形成したときに基材10とDLC層12aとの密着性が十分でない場合のバッファとして機能する。したがって、基材10とDLC層12aとの密着性を十分保てる場合にはバインダ層12bを設けなくてもよい。
例えば、基材10をステンレスとした場合、バインダ層12bはタングステン(W)、炭化タングステン(WC)、クロム(Cr)、チタン(Ti)又はこれらの組み合わせとすることができる。タングステン(W)はステンレスとの密着性が高く、炭化タングステン(WC)はDLC層12aとの密着性が高いので、基材10側はタングステン(W)の含有率が高く、DLC層12a側に向かうにつれて炭素(C)の含有率を高くした炭化タングステン(WC)を形成することも好適である。また、基材10がステンレスである場合、膨張係数が近いチタン(Ti)をバインダ層12bとすることも好適である。バインダ層12bを設ける場合、100nm以上500nm以下程度の膜厚とすることが好適である。
また、DLC層12aは化学的及び機械的に強固な材料であり、光吸収層12としてDLC層12aを用いることによって、基材10に生ずる腐食、錆、傷等を防ぐことができる。図3は、光吸収層12を基材10の全面に形成したスケール100の例を示す図である。図3(a)はスケール100の全体斜視図であり、図3(b)は切断面A−Aに沿った断面図であり、図3(c)は切断面B−Bに沿った断面図である。図3では、説明を簡単にするために光吸収層12はDLC層12aのみで形成されているものとしている。なお、図3では図を分かり易く示すために各部のサイズは適宜変更して示している。
スケール100として機能させるためには基材10において少なくとも光源から光が照射される領域に光吸収層12を形成すればよいが、図3に示すように、基材10の全面に少なくともDLC層12aを形成することによって基材10の全面を腐食、錆、傷等から保護することができる。
光反射層14は、光電式エンコーダの光源から照射される光を反射する層である。光反射層14は、光電式エンコーダの光源から照射される光の波長領域に対して光吸収層12よりも高い反射率を有する材質で形成される。
光反射層14は、反射率の高いアルミニウム(Al)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、金(Au)、銀(Ag)、チタン(Ti)、タングステン(W)等の金属とすることが好適である。光反射層14の膜厚は、その反射率が光吸収層12よりも高くなるように設定することが好適である。具体的には、光電式エンコーダで用いられる光源の波長範囲においてその反射率が50%以上となる膜厚とすることが好適である。例えば、上記材料を用いた場合、光反射層14の膜厚を100nm以上とすることによって光吸収層12よりも高い反射率を得ることができる。
光反射層14は、スケール100として少なくとも光が照射される面に形成される。光反射層14は、基材10の長手方向に所定の幅W及びピッチPで格子状に並列に形成される。図1では、光反射層14が図面に対して奥方向に延設されている様子を示している。光反射層14の幅W及びピッチPは、光電式エンコーダの反射光の検出器の構成に応じて設定することが好適である。例えば、光反射層14の幅Wは4μm以上20μm以下程度に設定し、ピッチPは8μm以上40μm以下程度に設定することが好適である。
<製造方法>
本実施の形態におけるスケール100は、図4に示すフローに従って製造することができる。
ステップS10では、基材10のラッピング処理(研磨処理)を行う。例えば、砥粒を樹脂マトリックスに配した砥材を用いて表面を研磨する方法等を適用することができる。ラッピング処理は、基材10の表面の凹凸が光反射層14の厚さに比べて十分小さくなる程度まで行う。例えば、光反射層14の膜厚の1/10以下の凹凸になるまで研磨することが好適である。
ステップS12では、光吸収層12を形成する。光吸収層12にバインダ層12bが含まれる場合には、本ステップはバインダ層12bの形成ステップ及びDLC層12aの形成ステップを含むものとなる。
バインダ層12bは、スパッタリング法やイオンプレーティング法等の物理的成膜法によって形成することができる。スパッタリング法やイオンプレーティング法には既存の装置を用いることができる。具体的には、バインダ層12bの材料となるタングステン(W)、炭化タングステン(WC)、クロム(Cr)、チタン(Ti)等の原料ターゲットを真空チャンバ内に配し、希ガス(アルゴンガス等)のプラズマを真空チャンバ内に形成することによって原料ターゲットをイオンにより弾き出し、基材10の表面に原料ターゲットから供給された材料からなるバインダ層12bを形成する。スパッタリング法を用いた場合の成膜条件は、例えば、成膜時の圧力を0.1Pa以上1Pa以下とし、スパッタ電力を3000W以上6000W以下とし、基板バイアス電圧を100V以上1000V以下とすることが好適である。ただし、成膜条件は真空チャンバのサイズ、ターゲットの種類,サイズ、ターゲットと基板との距離等の条件に応じて変更してもよい。
また、バインダ層12bをタングステン(W)/炭化タングステン(WC)の二層構造とする場合、真空チャンバ内にタングステン(W)のターゲットと炭素(C)のターゲットを配し、それぞれを独立してスパッタリングできる構成とする。成膜初期には、タングステン(W)のターゲットのみをスパッタリングし、基材10の表面にタングステン(W)層を形成する。その後、タングステン(W)のターゲットに加えて炭素(C)のターゲットもスパッタリングする条件に変更することによって、タングステン(W)層上に炭化タングステン(WC)層を形成することができる。このとき、炭素(C)のターゲットのスパッタリングを徐々に強くすることによって、基材10側はタングステン(W)の含有率が高く、DLC層12a側に向かうにつれて炭素(C)の含有率を高くした炭化タングステン(WC)を形成することもできる。
なお、基材10にDLC層12aを直接形成する場合にはこのバインダ層12bの形成ステップは省略することができる。
DLC層12aは、スパッタリング法やイオンプレーティング法等の物理的成膜法又は化学気相成長法等の化学的成膜法を用いて形成することができる。
DLC層12aを物理的成膜法で形成する場合、バインダ層12bと同様に既存の装置を用いることができる。具体的には、DLC層12aの材料となる炭素(C)の原料ターゲットを真空チャンバ内に配し、希ガス(アルゴンガス等)のプラズマを真空チャンバ内に形成することによって原料ターゲットをイオンにより弾き出し、基材10の表面(又は、バインダ層12bの表面)にDLC層12aを形成する。例えば、スパッタリング法を用いた場合のDLC層12aの成膜条件は、成膜時の圧力を0.1Pa以上1Pa以下とし、スパッタ電力を3000W以上6000W以下とし、基板バイアス電圧を100V以上1000V以下とすることが好適である。ただし、成膜条件は真空チャンバのサイズ、ターゲットの種類,サイズ、ターゲットと基板との距離等の条件に応じて変更してもよい。
また、DLC層12aを化学的成膜法で形成する場合、原料ガスとしてメタン(CH4)を用いることができる。基材10を真空チャンバ内に配置し、そこに原料ガスを導入すると共に、プラズマ用アンテナから50W以上500W以下の電力を供給することによって原料ガスをプラズマ化して基材10の表面に供給する。このとき、基材10を室温から400℃以下の温度に維持することによって基材10の表面(又は、バインダ層12bの表面)にDLC層12aを形成することができる。また、基材10に100V以上1000V以下のバイアス電圧を印加することも好適である。ただし、成膜条件は真空チャンバのサイズ、ターゲットの種類,サイズ、ターゲットと基板との距離等の条件に応じて変更してもよい。
また、基材10の全面にバインダ層12bやDLC層12aを形成する場合、真空チャンバ内に配置する基材10の向きを適宜変更して複数回の成膜処理を施してもよい。このとき、化学的成長法を用いることによって基材10の端部からの原料の回り込みが生じ、基材10の全面にDLC層12aを形成するにはより適している。
DLC層12aは、従来のスケールに適用されていた光吸収層の材料に比べて、成膜時の膜厚制御性が高く、製造工程を簡易化することができる点でも優れている。
ステップS14では、光反射層14を形成する。光反射層14は、スパッタリング法や真空蒸着法で形成することができる。これらの方法には既存の装置を適用することができる。本実施の形態では、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、金(Au)、銀(Ag)、チタン(Ti)、タングステン(W)の少なくとも1つを含む材料を用いて光反射層14を形成する。光反射層14は、スケール100として少なくとも光が照射される面に形成する。
ステップS16では、レジスト層16を形成する。レジスト層16は、光反射層14を格子状にエッチングするためのマスク層として用いられる。レジスト層16は、スピンコート法やスクリーン印刷法等を用いて光反射層14上に形成することができる。レジスト層16には必要に応じてプリベーキング等の処理を施してもよい。
ステップS18では、レジスト層16の露光及び現像を行う。レジスト層16上にフォトマスクを配置し、マスキングした状態でレジスト層16を露光する。レジスト層16としてポジレジストを用いた場合には光反射層14を残す領域に光が当たらないようにフォトマスクを設け、レジスト層16としてネガレジストを用いた場合には光反射層14を残す領域に光が当たるようにフォトマスクを設けて露光を行う。例えば、図1に示すように、光反射層14の幅Wは4μm以上20μm以下程度に設定し、ピッチPは8μm以上40μm以下程度に設定することが好適である。
次に、レジスト層16の現像を行う。レジスト層16がポジレジストである場合、強アルカリ水溶液により露光された領域のレジスト層16を除去する。レジスト層16がネガレジストである場合、レジスト材に適した溶剤で露光された領域以外のレジスト層16を除去する。現像処理の後、レジスト層16には必要に応じてポストベーキング等の処理を施してもよい。
ステップS20では、光反射層14のエッチングを行う。光反射層14のエッチングには、エッチング液を用いたウエットエッチング法、反応性イオンエッチング(RIE)等のドライエッチングを適用することができる。例えば、光反射層14のエッチングは、光反射層14の材料に応じた周知の方法で行うことができる。
ステップS22では、レジスト層16の除去を行う。レジスト層16の除去処理には、レジストの剥離液を用いたウエット方式、反応性イオンエッチング(RIE)等を用いたアッシング方式等を適用することができる。レジスト層16の除去処理は、用いたレジストの種類、レジスト層16の膜厚等に応じて周知の方法で行うことができる。
以上のようなフローによって、本発明の実施の形態におけるスケール100を作成することができる。
本発明の実施の形態における光電式エンコーダのスケールの構成を示す図である。 DLC膜の膜厚と反射率との関係を示す図である。 本発明の実施の形態におけるDLC膜を全面に形成したスケールの例を示す図である。 本発明の実施の形態における光電式エンコーダのスケールの製造方法を示す図である。
符号の説明
10 基材、12 光吸収層、12a DLC層、12b バインダ層、14 光反射層、16 レジスト層、100 スケール。

Claims (7)

  1. 所定の波長範囲の光の反射を検出する光電式エンコーダに用いられるスケールであって、
    基材と、
    前記基材の表面に形成されたDLC層を含む光吸収層と、
    前記波長範囲の光に対する反射率が前記光吸収層より高く、前記光吸収層上に格子状に形成された光反射層と、
    を備え
    前記DLC層は、前記基材の表面のうち少なくとも前記光反射層の格子が形成された領域及び格子間の領域を覆うように形成されていることを特徴とするスケール。
  2. 請求項1に記載のスケールであって、
    前記光反射層が形成されている前記基材の面における前記DLC層の厚さは250nm以上1μm以下であることを特徴とするスケール。
  3. 請求項1又は2に記載のスケールであって、
    前記基材の全表面に前記DLC層が形成されていることを特徴とするスケール。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載のスケールであって、
    前記光吸収層は、前記基材と前記DLC層との間に少なくとも金属を含むバインダ層を備えることを特徴とするスケール。
  5. 請求項4に記載のスケールであって、
    前記バインダ層は、タングステン層、炭化タングステン層、クロム層及びチタン層の少なくとも1つを含むことを特徴とするスケール。
  6. 請求項4に記載のスケールであって、
    前記バインダ層は、厚さ方向に沿って炭素とタングステンとの組成比が変化している炭化タングステン層を含むことを特徴とするスケール。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載のスケールであって、
    前記光吸収層は、前記波長範囲の光に対する反射率が20%以下であることを特徴とするスケール。
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