以下、添付の図面を参照して、本発明の液滴吐出装置について説明する。本実施形態の液滴吐出装置は、例えば、有機EL装置(詳細は後述する)等の、いわゆるフラットパネルディスプレイの製造装置に適用され、機能液滴吐出ヘッドを用い、そのノズル面とワークである基板の表面との間のワークギャップを調整した状態で、基板に発光材料等の機能液を吐出する描画動作を行い、有機EL装置の発光機能を為すR・G・B3色の発光層および正孔注入層を形成するものである。
まず、本実施形態の液滴吐出装置について説明する。図1ないし図3に示すように、実施形態の液滴吐出装置1は、機能液滴吐出ヘッド81を搭載した描画装置11と、機能液滴吐出ヘッド81の保守等に用いる各種の装置からなるメンテナンス装置12(保守装置)とを備えている。また、液滴吐出装置1は、チャンバ装置2内に収容されており、描画動作を含む一連の製造工程を、チャンバ装置2で構成するドライエアーの雰囲気中で行うようにしている。
描画装置11は、床上に設置した架台21と、架台21上に設置した石定盤22と、石定盤22上に設置したX軸テーブル23およびこれに直交するY軸テーブル24と、X軸テーブル23に移動自在に搭載された吸着テーブル25(ワークテーブル)と、Y軸テーブル24に吊設するように設けたメインキャリッジ26(キャリッジ)と、メインキャリッジ26に搭載したヘッドユニット27と、吸着テーブル25上にセットされたワークWの表面とヘッドユニット27に搭載された機能液滴吐出ヘッド81のノズル面103との間のワークギャップを調整するギャップ調整装置28と、を備えている。描画装置11には、この他にも、ヘッドユニット27(機能液滴吐出ヘッド81)の位置認識を行うヘッド認識カメラ29や、ワークWの位置認識を行うためのワーク認識カメラ30、ワークWに吐出した機能液滴の描画結果を観察するための描画観察カメラ31、真空ポンプ34(後述する)を駆動させるための吸引用スイッチユニット32等の各種装置が備えられている。
また、描画装置11は、チャンバ装置2の外部に別置きとして、描画装置11に機能液を供給する機能液供給装置33、および吸着テーブル25に連なるワークW吸着用の真空ポンプ34を備えている。そして、液滴吐出装置1には、図外のホスト・コンピュータ3が接続されており、ホスト・コンピュータ3により、描画装置11およびメンテナンス装置12の統括制御が行われている。
機能液供給装置33は、後述する3個の機能液滴吐出ヘッド81に、それぞれR・G・B3色の機能液を供給するものであり、R・G・B3色の機能液タンク(図示省略)と、機能液タンクを収容するケース41と、ケース41を支持する装置架台42とを有している。装置架台42には、回収した機能液を貯留する機能液回収タンクや洗浄液を貯留する洗浄液タンク(図示省略)と、各装置を駆動・制御するための圧縮エアー(ドライエアー)を供給する圧縮エアー供給装置35とが組み込まれている。なお、図示は省略するが、3個の機能液タンクから延びる機能液チューブや、圧縮エアー供給装置35から延びるエアーチューブは、一箇所にまとめられ、チャンバ装置2の後部から描画装置11に取り込まれる。
吸着テーブル25は、X軸テーブル23のθテーブル61(後述する)に支持されており、上記の真空ポンプ34に連なる真空チューブ(図示省略)が接続され、そのエアー吸引によってセットされたワークWが平坦度を維持するように、すなわちワークWの表面がX・Y平面と平行になるように、これを吸着している。また、詳細は後述するが、吸着テーブル25の表面には、その厚さ方向(上下方向)に貫通した取付穴51が設けられており、取付穴51には、ギャップ調整装置28のキャリブレーション用治具183が配設されている。
X軸テーブル23は、石定盤22上に直接設置されており、上記の吸着テーブル25を支持するθテーブル61と、θテーブル61をX軸方向にスライド自在に支持するX軸エアースライダ(図示省略)と、θテーブル61および吸着テーブル25を介して、ワークWをX軸方向に移動させるX軸リニアモータ(図示省略)と、X軸エアースライダに併設したX軸リニアスケール(図示省略)と、を備えている。X軸テーブル23では、X軸リニアモータの駆動により、θテーブル61および吸着テーブル25等からなるセットテーブル63が、X軸エアースライダを案内にしてX軸方向に移動する。
なお、X軸エアースライダ、X軸リニアモータおよびX軸リニアスケールは、X軸に対して平行に配設されており、X軸ボックス62内に収容されている。また、θテーブル61には、上記のヘッド認識カメラ29が固定されており、吸着テーブル25に対して、ヘッドユニット27の位置を補正可能となっている。
Y軸テーブル24は、石定盤22に立設されたスタンド付のY軸フレーム71に載置されており、X軸テーブルを跨ぐようにしてX軸テーブル23に直交する方向に延在している。Y軸フレーム71にスライド自在に支持され、メインキャリッジを支持するY軸エアースライダ(図示省略)と、Y軸エアースライダを介して、ヘッドユニット27をY軸方向に移動させるY軸リニアモータ(図示省略)と、Y軸エアースライダに併設したY軸リニアスケール(図示省略)と、を有している。
そして、Y軸テーブル24は、これに搭載したヘッドユニット27(機能液滴吐出ヘッド81)を、X軸テーブル23の直上部に位置する描画エリアと、後述するギャップ調整装置28のノズル面用距離センサ181の直上部やメンテナンス装置12の各ユニットの直上部との相互間で、適宜移動させる。すなわち、Y軸テーブル24は、吸着テーブル25にセットしたワークWに描画を行う場合には、ヘッドユニット27を描画エリアに臨ませ、ワークギャップの微調整を行う場合には、ヘッドユニット27をノズル面用距離センサ181に臨ませ、機能液滴吐出ヘッド81の機能回復や吐出検査を行う場合には、ヘッドユニット27をメンテナンス装置12の各ユニットに臨ませる。
なお、Y軸フレーム71には、Y軸エアースライダの他に、カメラ用エアースライダ(図示省略)がスライド自在に支持されており、カメラ用エアースライダには、上記のワーク認識カメラ30および描画観察カメラ31が固定されている。カメラ用エアースライダとY軸スライダは、独立して移動可能に構成されており,Y軸リニアモータの駆動により、ワーク認識カメラ30および描画観察カメラは、メインキャリッジ26とは独立にY軸方向に移動する。
図4に示すように、ヘッドユニット27は、3個の機能液滴吐出ヘッド81と、機能液滴吐出ヘッド81を位置決め固定するための3個の装着開口83が横並びに形成されたヘッドプレート82と、を備えている。3個の機能液滴吐出ヘッド81は、上記のR・G・B3色の発光層617bを形成するための3種類の機能液に対応させたものであり、それぞれの機能液滴吐出ヘッド81に、R・G・B3色の発光層617bを形成する機能液が1種類ずつ対応するようになっている。また、ヘッドユニット27は、メインキャリッジ26に対し着脱自在に保持されている。
図5に示すように、機能液滴吐出ヘッド81は、いわゆる2連のものであり、2連の接続針92を有する機能液導入部91と、機能液導入部91に連なる2連のヘッド基板93と、機能液導入部91の下方(図5では上方)に連なり、内部に機能液で満たされるヘッド内流路が形成されたヘッド本体94と、を備えている。各接続針92は、配管アダプタ(図示省略)を介して、機能液タンクから延びる機能液チューブに接続されており、機能液滴吐出ヘッド81は、各接続針92から機能液の供給を受けるようになっている。
ヘッド本体94は、2連のポンプ部101(ピエゾ圧電素子)と、共晶メッキ(黒色)が施されたステンレス板からなり、ノズル面103を有する方形のノズルプレート102と、で構成されている。ノズル面103には、多数(180個)のノズル105からなるノズル列104が2列形成されている。そして、機能液滴吐出ヘッド81は、ポンプ部101の作用によりノズル105から機能液を吐出するようになっている。なお、ノズル面103がワークWの表面に対して傾いてメインキャリッジ26(キャリッジ本体111)に搭載されている場合、ノズル面103の4隅となる4箇所の測定箇所106のうちの1箇所がノズル面103のうち最も下方に位置する箇所となる。詳細は後述するが、各機能液滴吐出ヘッド81の4箇所の測定箇所106(計12箇所)について、ギャップ調整装置28のノズル面用距離センサ181により上下方向の位置が測定される。
図6に示すように、メインキャリッジ26は、上記のヘッドユニット27を着脱自在に搭載するキャリッジ本体111と、キャリッジ本体111を吊設するように保持したヘッド調整機構112と、停電時など装置の非常停止時に、ヘッドユニット27が自身の重みで下がることを防止するため、3本の引張りばね114を有するヘッドバランス機構113と、で構成されている。メインキャリッジ26は、Y軸テーブル24に移動自在に取り付けられているが、Y軸テーブル24への取付け姿勢を調整するための上下一対の姿勢調整ねじ116を有する姿勢調整機構115により、ヘッドプレート82に搭載された機能液滴吐出ヘッド81のノズル面103の平行度を全体として調整することができるようになっている。
図7に示すように、キャリッジ本体111は、ヘッドユニット27を吊設支持するヘッドホルダ121と、ヘッドホルダ121の上部に配設された一対のあおり調整機構122と、を備えている。
一対のあおり調整機構122は、それぞれあおり調整ねじ123を有しており、このあおり調整ねじ123を上下させることにより、ヘッドホルダ121の支持姿勢(あおり)が調整される。すなわち、一対のあおり調整機構122により、ヘッドホルダ121に搭載された3個の機能液滴吐出ヘッド81のノズル面103の平行度を全体として調整することができるようになっている。
ヘッド調整機構112は、キャリッジ本体111を吊設支持し、キャリッジ本体111を介してヘッドユニット27を回転させるヘッド回転機構131(回転手段)と、ヘッド回転手段を吊設支持し、ヘッド回転機構131を介して、ヘッドユニット27を昇降させるヘッド昇降機構132(Z軸移動手段)と、を備えている。
ヘッド回転機構131は、ヘッドユニット27を、メインキャリッジ26の軸心であるθ軸を中心に回転させることにより、X・Y平面内(ワークWの表面と平行な面内)における機能液滴吐出ヘッド81の向きを自在に変更させるものであり、ワークWの種類に合わせて、ノズル105のノズル間隔や機能液滴の塗布密度を調節する場合や、ギャップ調整装置28のノズル面用距離センサ181に対応させて、機能液滴吐出ヘッド81の向きを変更する場合等に用いられる。
図8に示すように、ヘッド回転機構131は、ヘッドホルダ93を吊下げるように支持する吊設部材141と、吊設部材141を回転自在に支持するヘッド支持フレーム142と、吊設部材141を介し、ヘッドホルダ93に搭載されたヘッドユニット27(機能液滴吐出ヘッド81)を回転させるためのヘッド回転モータ143と、ヘッド回転モータ143の動力を吊設部材141に伝達する動力伝達機構144と、を備えており、動力伝達機構144を介して、吊設部材141をθ軸を中心に回転させる。そして、ヘッドユニット27は、その軸心がθ軸と一致するように、キャリッジ本体111に搭載されているため、この吊設部材141の回転により、ヘッドユニット27がその軸心を中心に回転する。
このように、ヘッド回転機構131は、ヘッド昇降機構132とキャリッジ本体111とを相互に連結すると共に、キャリッジ本体111を介してヘッドユニット27をX・Y平面内において正逆回転させる。これにより、ヘッドユニット27の初期位置決め段階において、ヘッドユニット27をθ軸方向に位置補正することができる。また、詳細は後述するが、ヘッド回転機構131は、機能液滴吐出ヘッド81のノズル面103の四隅となる4箇所を、ギャップ調整装置28のノズル面用距離センサ181に臨ませるときにも使用される。なお、ヘッド支持フレーム142には、アーム部材145を介して、ギャップ調整装置28のワーク厚さ用距離センサ182(後述する)が取り付けられている。
本実施形態では、ヘッドユニット27に搭載された機能液滴吐出ヘッド81の姿勢がY軸方向に対して平行となる位置を所定のヘッド基準位置として、ヘッドユニット27がメインキャリッジ26に取り付けられており、ヘッドユニット27を、この所定のヘッド基準位置である0°から±90°の範囲で回動させるようになっている。
ヘッド昇降機構132は、ヘッド回転機構131およびキャリッジ本体111を介してヘッドユニット27を昇降させるものであり、メンテナンス装置12の各ユニットに対応させて、機能液滴吐出ヘッド81のノズル面103を適切な所定の高さ位置に調節する他、ワークギャップを微調整する昇降手段としても用いられる。
図9に示すように、ヘッド昇降機構132は、ヘッド回転機構131を支持する左右一対の支持ブロック151と、左右一対の支持ブロック151を上下方向にスライド自在に支持する昇降ブロック152と、支持ブロック151の移動を案内する左右一対のヘッド昇降ガイド153と、昇降ブロック152に螺合したヘッド昇降ボールねじ154と、ヘッド昇降ボールねじ154の一端に連結したヘッド昇降モータ155(ブレーキ付サーボモータ)と、で構成されている。そして、ヘッド昇降モータ155が正逆回転すると、昇降ブロック152を介して支持ブロック151が昇降し、ヘッドユニット27(機能液滴吐出ヘッド81)が上下方向に移動するようになっている。
以上に述べたように、ヘッドプレート82に搭載された3個の機能液滴吐出ヘッド81は、キャリッジ本体111およびヘッド調整機構112を介して、Y軸テーブルによりY軸方向に移動可能となっている。そして、姿勢調整機構115およびあおり調整機構122により、機能液滴吐出ヘッド81のノズル面103の平行度を全体として調整することができるようになっている。一方、各機能液滴吐出ヘッド81は、その構造上のバラツキや組付け構造のバラツキに基づいて、ヘッドプレート82に対して傾いて搭載されていたり、交換時にノズル面103の上下方向の位置が変更されたり、3個の機能液滴吐出ヘッド81が相互に上下方向に位置ずれしてヘッドプレート82に搭載されていたりすることから、ノズル面103が上下方向に位置ずれしている。そのため、例えばワークWを吸着テーブル25にセットする毎に、ギャップ調整装置28によりノズル面103の上下方向の位置ずれを正確に測定することで、ノズル面103がワークWの表面に接触することを防止している(詳細は後述する)。
ここで、描画装置11の一連の動作について簡単に説明する。まず、機能液を吐出する前の準備として、ワークWにワーク認識カメラ30を臨ませ、吸着テーブル25にセットされたワークWの位置補正を行うと共に、ヘッド認識カメラ29およびヘッドユニット27を移動させてヘッド認識カメラ29にヘッドユニット27を臨ませ、ヘッド認識カメラ29により、ヘッドユニット27の位置補正を行う。
次に、ギャップ調整装置28により、ワークギャップを微調整する(詳細は後述する)。また、ヘッド回転機構131により、ヘッドユニット27を回転させて、ノズル列104の列方向がY軸方向に対して平行になるように機能液滴吐出ヘッド81の向きを調整する。
続いて、X軸テーブル23が、ワークWを主走査(X軸)方向に往動させる。ワークWの往動と同期して、機能液滴吐出ヘッド81が選択的に駆動され、ワークWに対する機能液の選択的な吐出動作が行われる。ワークWが一往動すると、Y軸テーブル24は、メインキャリッジ26を副走査(Y軸)方向に移動させる。そして、X軸テーブル23により、ワークWを復動させると共に、これと同期して機能液滴吐出ヘッド81の選択的な駆動を行う。ワークWの一復動が終了すると、Y軸テーブル24により、メインキャリッジ26を副走査させる。そしてこれを、数回繰り返すことで、ワークWの端から端まで(全領域)の描画が行われる。
一方、メンテナンス装置12は、図1に示すように、機能液滴吐出ヘッド81から予備吐出された機能液を受けるためのフラッシングユニット161と、機能液滴吐出ヘッド81のポンプ吸引を行う吸引ユニット162と、機能液滴吐出ヘッド81のノズル面103に付着する汚れを払拭するためのワイピングユニット163と、機能液滴吐出ヘッド81から吐出される機能液の吐出状態を検査するための吐出検査ユニット164と、機能液滴吐出ヘッド81から吐出された機能液の重量を測定する重量測定ユニット165と、を備えている。フラッシングユニット161、吸引ユニット162、ワイピングユニットおよび吐出検査ユニット164は、X軸テーブル23の図示の左側に配設され、重量測定ユニット165は、X軸テーブル23の図示の右側に配設されている。そして、これら各ユニットは、Y軸方向に移動するヘッドユニット27の移動軌跡上に配設されており、Y軸テーブル24によるヘッドユニット27の移動を利用して、ヘッドユニット27に臨み、ヘッド昇降機構132によりノズル面103との距離が調整された後、保守に供するようになっている。なお、ワークWに対して機能液を吐出させる直前に行う吐出前フラッシング用に、吸着テーブル25の前後には、吐出前フラッシングユニット166,166がそれぞれ設けられている。
また、X軸テーブル23の図示の左側には、吸引ユニット162および吐出検査ユニット164を支持する共通支持フレーム171がX軸テーブル23と横並びに設置されている。図10に示すように、共通支持フレーム171は、石定盤22上に設置したベース部172と、ベース部172の長手方向の一端に立設したスタンド部173とを有しており、ベース部172は吐出検査ユニット164を載置し、スタンド部173は吸引ユニット162を支持する吸引ユニット支持台174を載置している。なお、吸引ユニット支持台174には、Y軸方向に延びたセンサ支持部材175を介して、平面視長方形のノズル面用距離センサ181が配設されている。
続いて、図11および図12を参照して、本実施形態のギャップ調整装置28について詳細に説明する。ギャップ調整装置28は、上記の吸引ユニット支持台174に配設され、ノズル面103の複数の箇所との距離を測定するノズル面用距離センサ181と、上記のヘッド支持フレーム142に取り付けられ、ワークの厚さを測定するワーク厚さ用距離センサ182と、上記の吸着テーブル25に配設されたキャリブレーション用治具183と、を備えている。さらに、ギャップ調整装置28は、ノズル面103の複数の測定箇所106をノズル面用距離センサ181に順に臨ませるように、機能液滴吐出ヘッド81をワークWの平面と平行な平面内において移動させるギャップ測定系移動機構と、機能液滴吐出ヘッド81をワークWに対して上下方向に移動させてワークギャップを微調整する昇降手段と、機能液滴吐出ヘッド81をワークWの表面に平行な平面内において回転させる回転手段と、ノズル面用距離センサ181の測定結果に基づき昇降手段を制御する制御手段と、を備え、上記のY軸テーブル24およびヘッド回転機構131、ヘッド昇降機構132ホスト・コンピュータ3を、それぞれ移動手段および回転手段(ギャップ測定系移動機構)、昇降手段、制御手段として機能させている。なお、ノズル面用距離センサ181は、上下方向にキャリブレーション用治具183を挟んでヘッドユニット27に対向するように配設されている。
ノズル面用距離センサ181は、吸着テーブル25の表面の上下方向の位置をゼロ点とし、ノズル面103の4隅となる4箇所の測定箇所106、すなわち、3個の機能液滴吐出ヘッド81について12箇所の測定箇所106の上下方向の位置を測定するものであって、レーザ光の反射を利用して上記の各位置を精度よく測定する。また、ノズル面103の4隅となる4箇所の測定箇所106のうちの1箇所がノズル面103のうち最も下方に位置する箇所であることから、距離測定手段により、ノズル面103のうち最も下方に位置する箇所を確実に測定することができる。この測定結果はホスト・コンピュータ3に出力され、ホスト・コンピュータ3により複数の測定結果の最も近い位置が判定される。なお、測定箇所の個数や位置は任意であって、例えば、各機能液滴吐出ヘッド81がメインキャリッジ26(ヘッドプレート82)に対して平行に精度よく搭載されている場合には、各ノズル面103の任意の1箇所の上下方向の位置を測定すればよい。
また、ノズル面用距離センサ181が新設または交換された場合等には、ノズル面用距離センサ181によりキャリブレーション用治具183の第1測定基準面192(後述する)との上下方向の第1基準距離の測定が行われる。この場合、第1測定基準面192とワークWの表面との間の寸法は管理されており、この測定結果はホスト・コンピュータ3に出力され、ホスト・コンピュータ3により第1基準距離に基づいてノズル面用距離センサ181のゼロ点補正が行われる。したがって、ノズル面用距離センサ181を新設または交換した場合であっても、ノズル面用距離センサ181のゼロ点補正が行われるため、ノズル面用距離センサ181による測定結果が、測定面に対するレーザ光の反射率による影響を受けることがないため、ノズル面用距離センサ181によるノズル面103の複数の測定箇所106との距離の測定結果に対して、正確なゼロ点補正を行うことができる。
ノズル面用距離センサ181は、ヘッド回転機構131を駆動して、ノズル列の列方向がY軸方向と平行(所定のヘッド基準位置に対して+90°の位置)となるようにヘッドユニット27を回転させ、各ノズル面103の一方の短辺側をノズル面用距離センサ181上に位置させる。次に、3個の機能液滴吐出ヘッド81の各ノズル面103の4隅となる12箇所の測定箇所106のうち、各ノズル面103の一方の短辺の両端となる6箇所の測定箇所106を、Y軸テーブル24によりノズル面用距離センサ181に順に臨ませ、6箇所の測定箇所106の上下方向の位置が測定される。続いて、ヘッド回転機構131により、ヘッドユニット27をθ軸を中心に180°(所定のヘッド基準位置に対して−90°の位置)回転させ、各ノズル面103の他方の短辺側をノズル面用距離センサ181上に位置させる。そして、12箇所の測定箇所106のうち、各ノズル面103の他方の短辺の両端となる6箇所の測定箇所106を、Y軸テーブル24によりノズル面用距離センサ181に順に臨ませ、6箇所の測定箇所106の上下方向の位置が測定される。
このようにして、3個の機能液滴吐出ヘッド81の各ノズル面103の4隅となる12箇所の測定箇所106の上下方向の位置が測定される。したがって、複数のノズル面用距離センサ181を機能液滴吐出ヘッド81に取り付けた場合のように相互の上下方向の取付け精度が問題となることなく、機能液滴吐出ヘッド81のノズル面103の上下方向の位置ずれを正確に測定することができる。また、描画動作時やメンテナンス動作時に使用されるY軸テーブル24およびヘッド回転機構により、ノズル面103の測定箇所106を容易に距離測定センサに臨ませることができるため、機能液滴吐出ヘッド81をノズル面用距離センサ181に臨ませるための手段をさらに備える必要がなく、液滴吐出装置1全体の構造を単純化することができる。
なお、ノズル面103の複数の測定箇所106をノズル面用距離センサ181に順に臨ませるためには、ノズル面用距離センサ181を吸着テーブル25に配設し、機能液滴吐出ヘッド81およびノズル面用距離センサ181の両方を移動させるようにしてもよい。また、複数のノズル面用距離センサ181を、複数の測定箇所に相当する位置に、上下方向に相互に精度よく配設し、複数のノズル面用距離センサ181により複数の測定箇所106に対する上下方向の位置をそれぞれ測定するようにしてもよい。
また、ノズル面用距離センサ181は、X軸方向に移動する吸着テーブル25の移動軌跡上に位置するため、X軸テーブル23による吸着テーブル25の移動を利用して、キャリブレーション用治具183に臨むようになっている。
ワーク厚さ用距離センサ182は、吸着テーブル25の表面の上下方向の位置をゼロ点とし、ワークWの表面の位置を測定するものであり、レーザ光の反射を利用して上記の位置を精度良く計測する。この測定結果はホスト・コンピュータ3に出力され、ホスト・コンピュータ3によりワークWの厚みが算出される。
また、ワーク厚さ用距離センサ182が新設または交換された場合等には、ノズル面用距離センサ181同様に、ワーク厚さ用距離センサ182によりキャリブレーション用治具183の第2測定基準面197(後述する)との上下方向の第2基準距離の測定が行われる。この場合、第2測定基準面197とワークWの表面との間の寸法は管理されており、この測定結果はホスト・コンピュータ3に出力され、ホスト・コンピュータ3により第2基準距離に基づいてワーク厚さ用距離センサ182のゼロ点補正が行われる。
なお、上下方向の位置を測定・計測するには、本実施形態で用いたノズル面用距離センサ181やワーク厚さ用距離センサ182のようにレーザ光の反射を利用したもの(レーザ距離センサ)の他、画像認識によるセンサや受発光素子からなるフォトセンサ等、各種の測定手段を用いることができる。
図12に示すように、キャリブレーション用治具183は、ノズル面用距離センサ181およびワーク厚さ用距離センサ182のゼロ点補正に用いられるものであって、ステンレス板からなる円板状の基準板191と、その上面に同心円状に形成された凹部193に嵌合され、石英ガラスからなる円板状のガラス板196と、を備えている。基準板191は、裏面側の周縁部が段部を介して薄肉に形成され、この段部の部分で半部を没入させるようにして取付穴51(吸着テーブル25の表面)に装着される。基準板191の裏面側は、第1測定基準面192を形成する部位であり、この裏面にはノズルプレート102と同様の共晶メッキ(黒色)が施されている。ガラス板196は、その表面が第2測定基準面197となっており、基準板191の表面と面一になるように凹部193に嵌め込まれている。凹部193の周囲に位置して、基準板191には4個のねじ穴195が周方向に均等間隔で形成されており、これらのねじ穴195に螺合する4個のねじ(図示省略)の座面により、ガラス板196を凹部193上に4箇所で固定するようになっている。
キャリブレーション用治具183は、第1測定基準面192が下方を向き、第2測定基準面が上方を向くように、取付穴51に配設されている。また、第1測定基準面192は、吸着テーブル25の表面から基準板191の厚さに相当する距離に位置管理され、第2測定基準面197は、吸着テーブル25の表面からガラス板196の厚さに相当する距離に位置管理されている。この第1測定基準面192、第2測定基準面と吸着テーブル25とのそれぞれの差分は、ホスト・コンピュータ3のデータに加味されている。
図11において仮想線で示すように、基準板191の第1測定基準面192は、ノズル面用距離センサ181のゼロ点補正を行う際に基準となるものであって、ノズル面用距離センサ181により第1測定基準面192にレーザ光が照射され、第1基準距離の測定が行われる。この第1基準距離と、吸着テーブル25の表面から第1測定基準面192までの距離(基準板191の厚さ)とから、吸着テーブル25の表面の上下方向の位置がゼロ点となるようにゼロ点補正が行われる。基準板191は、ノズルプレート102と同様に共結メッキが施されたステンレス板からなるため、その第1測定基準面192は、ノズル面103に対するレーザ光の反射率と略等しい反射率を有している。したがって、ノズル面用距離センサ181による測定結果が、測定面に対するレーザ光の反射率による影響を受けることがなく、ノズル面103と第1測定基準面192とを同一条件下で測定することができ、ノズル面用距離センサ181によるノズル面103との距離の測定結果に対して、正確なゼロ点補正を行うことができる。
基準板191の第2測定基準面197は、第1測定基準面192と同様に、ワーク厚さ用距離センサ182のゼロ点補正を行う際に基準となるものであって、ワーク厚さ用距離センサ182により第2測定基準面197にレーザ光が照射され、第2基準距離の測定が行われる。第2測定基準面197はガラス板196に形成されているため、ワークW(石英のガラス基板)に対するレーザ光の反射率と略等しい反射率を有している。したがって、ワーク厚さ用距離センサ182による測定結果が、測定面に対するレーザ光の反射率による影響を受けることがなく、ワークWの表面と第2測定基準面197とを同一条件下で測定することができ、ワーク厚さ用距離センサ182によるワークWの表面との距離の測定結果に対して、正確なゼロ点補正を行うことができる。
図11に示すように、ホスト・コンピュータ3は、ノズル面用距離センサ181およびワーク厚さ用距離センサ182の測定結果に基づいて、ヘッド昇降機構132の昇降動作を制御している。ノズル面用距離センサ181およびワーク厚さ用距離センサ182は、上述したように、吸着テーブル25の表面の上下方向の位置をゼロ点とするものであって、その新設または交換時等において、ゼロ点調整が行われている。
ノズル面用距離センサ181により3個の機能液滴吐出ヘッド81について12箇所の測定箇所106の上下方向の位置が測定され、その測定結果がホスト・コンピュータ3に送られる。ホスト・コンピュータ3は、12個の測定結果から最小の測定値(最も近い測定箇所106との距離)を選択する。
また、ワークWが吸着テーブル25にセットされると、ワーク厚さ用距離センサ182によりワークWの表面の上下方向の位置が測定され、その測定結果、すなわちワーク厚さデータがホスト・コンピュータ3に送られる。ホスト・コンピュータ3は、記憶されているワーク厚さデータを更新するデータ更新手段201を有しており、ワークWがセットされる毎にワーク厚さデータが更新される。このため、ワークWの厚さに応じてワークギャップを微調整することができる。
ホスト・コンピュータ3は、データ更新手段201により更新されたワーク厚さデータと、選択した最小の測定値とから、その最も近い測定箇所106とワークWの表面との離間距離を演算する。そして、ホスト・コンピュータ3は、演算された離間距離が設定したワークギャップ(例えば、0.15mm)となるように、ヘッド昇降機構132を駆動し、ヘッドユニット27(ノズル面103)を昇降させて、ヘッドギャップが微調整される。したがって、ノズル面用距離センサ181による12個の測定結果の最も近い位置とワークWの表面との離間距離が設定したワークギャップとなるため、ノズル面103がワークWの表面に接触することがない。
なお、ワークギャップを微調整するためには、ワークWを上下させてもよく、ヘッドユニット27およびワークWの両者を上下させてもよい。
次に、本実施形態の液滴吐出装置1を用いて製造される電気光学装置(フラットパネルディスプレイ)として、カラーフィルタ、液晶表示装置、有機EL装置、PDP装置、電子放出装置(FED装置、SED装置)等を例に、これらの構造およびその製造方法について説明する。
まず、液晶表示装置や有機EL装置等に組み込まれるカラーフィルタの製造方法について説明する。図13は、カラーフィルタの製造工程を示すフローチャート、図14は、製造工程順に示した本実施形態のカラーフィルタ500(フィルタ基体500A)の模式断面図である。
まず、ブラックマトリクス形成工程(S1)では、図14(a)に示すように、基板(W)501上にブラックマトリクス502を形成する。ブラックマトリクス502は、金属クロム、金属クロムと酸化クロムの積層体、または樹脂ブラック等により形成される。金属薄膜からなるブラックマトリクス502を形成するには、スパッタ法や蒸着法等を用いることができる。また、樹脂薄膜からなるブラックマトリクス502を形成する場合には、グラビア印刷法、フォトレジスト法、熱転写法等を用いることができる。
続いて、バンク形成工程(S2)において、ブラックマトリクス502上に重畳する状態でバンク503を形成する。即ち、まず図14(b)に示すように、基板501及びブラックマトリクス502を覆うようにネガ型の透明な感光性樹脂からなるレジスト層504を形成する。そして、その上面をマトリクスパターン形状に形成されたマスクフィルム505で被覆した状態で露光処理を行う。
さらに、図14(c)に示すように、レジスト層504の未露光部分をエッチング処理することによりレジスト層504をパターニングして、バンク503を形成する。なお、樹脂ブラックによりブラックマトリクスを形成する場合は、ブラックマトリクスとバンクとを兼用することが可能となる。
このバンク503とその下のブラックマトリクス502は、各画素領域507aを区画する区画壁部507bとなり、後の着色層形成工程において機能液滴吐出ヘッド81により着色層(成膜部)508R、508G、508Bを形成する際に機能液滴の着弾領域を規定する。
以上のブラックマトリクス形成工程及びバンク形成工程を経ることにより、上記フィルタ基体500Aが得られる。
なお、本実施形態においては、バンク503の材料として、塗膜表面が疎液(疎水)性となる樹脂材料を用いている。そして、基板(ガラス基板)501の表面が親液(親水)性であるので、後述する着色層形成工程においてバンク503(区画壁部507b)に囲まれた各画素領域507a内への液滴の着弾位置精度が向上する。
次に、着色層形成工程(S3)では、図14(d)に示すように、機能液滴吐出ヘッド81によって機能液滴を吐出して区画壁部507bで囲まれた各画素領域507a内に着弾させる。この場合、機能液滴吐出ヘッド81を用いて、R・G・Bの3色の機能液(フィルタ材料)を導入して、機能液滴の吐出を行う。なお、R・G・Bの3色の配列パターンとしては、ストライブ配列、モザイク配列およびデルタ配列等がある。
その後、乾燥処理(加熱等の処理)を経て機能液を定着させ、3色の着色層508R、508G、508Bを形成する。着色層508R、508G、508Bを形成したならば、保護膜形成工程(S4)に移り、図14(e)に示すように、基板501、区画壁部507b、および着色層508R、508G、508Bの上面を覆うように保護膜509を形成する。
即ち、基板501の着色層508R、508G、508Bが形成されている面全体に保護膜用塗布液が吐出された後、乾燥処理を経て保護膜509が形成される。
そして、保護膜509を形成した後、基板501を個々の有効画素領域毎に切断することによって、カラーフィルタ500が得られる。
図15は、上記のカラーフィルタ500を用いた液晶表示装置の一例としてのパッシブマトリックス型液晶装置(液晶装置)の概略構成を示す要部断面図である。この液晶装置520に、液晶駆動用IC、バックライト、支持体などの付帯要素を装着することによって、最終製品としての透過型液晶表示装置が得られる。なお、カラーフィルタ500は図14に示したものと同一であるので、対応する部位には同一の符号を付し、その説明は省略する。
この液晶装置520は、カラーフィルタ500、ガラス基板等からなる対向基板521、及び、これらの間に挟持されたSTN(Super Twisted Nematic)液晶組成物からなる液晶層522により概略構成されており、カラーフィルタ500を図中上側(観測者側)に配置している。
なお、図示していないが、対向基板521およびカラーフィルタ500の外面(液晶層522側とは反対側の面)には偏光板がそれぞれ配設され、また対向基板521側に位置する偏光板の外側には、バックライトが配設されている。
カラーフィルタ500の保護膜509上(液晶層側)には、図15において左右方向に長尺な短冊状の第1電極523が所定の間隔で複数形成されており、この第1電極523のカラーフィルタ500側とは反対側の面を覆うように第1配向膜524が形成されている。
一方、対向基板521におけるカラーフィルタ500と対向する面には、カラーフィルタ500の第1電極523と直交する方向に長尺な短冊状の第2電極526が所定の間隔で複数形成され、この第2電極526の液晶層522側の面を覆うように第2配向膜527が形成されている。これらの第1電極523および第2電極526は、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電材料により形成されている。
液晶層522内に設けられたスペーサ528は、液晶層522の厚さ(セルギャップ)を一定に保持するための部材である。また、シール材529は液晶層522内の液晶組成物が外部へ漏出するのを防止するための部材である。なお、第1電極523の一端部は引き回し配線523aとしてシール材529の外側まで延在している。
そして、第1電極523と第2電極526とが交差する部分が画素であり、この画素となる部分に、カラーフィルタ500の着色層508R、508G、508Bが位置するように構成されている。
通常の製造工程では、カラーフィルタ500に、第1電極523のパターニングおよび第1配向膜524の塗布を行ってカラーフィルタ500側の部分を作成すると共に、これとは別に対向基板521に、第2電極526のパターニングおよび第2配向膜527の塗布を行って対向基板521側の部分を作成する。その後、対向基板521側の部分にスペーサ528およびシール材529を作り込み、この状態でカラーフィルタ500側の部分を貼り合わせる。次いで、シール材529の注入口から液晶層522を構成する液晶を注入し、注入口を閉止する。その後、両偏光板およびバックライトを積層する。
実施形態の液滴吐出装置1は、例えば上記のセルギャップを構成するスペーサ材料(機能液)を塗布すると共に、対向基板521側の部分にカラーフィルタ500側の部分を貼り合わせる前に、シール材529で囲んだ領域に液晶(機能液)を均一に塗布することが可能である。また、上記のシール材529の印刷を、機能液滴吐出ヘッド81で行うことも可能である。さらに、第1・第2両配向膜524,527の塗布を機能液滴吐出ヘッド81で行うことも可能である。
図16は、本実施形態において製造したカラーフィルタ500を用いた液晶装置の第2の例の概略構成を示す要部断面図である。
この液晶装置530が上記液晶装置520と大きく異なる点は、カラーフィルタ500を図中下側(観測者側とは反対側)に配置した点である。
この液晶装置530は、カラーフィルタ500とガラス基板等からなる対向基板531との間にSTN液晶からなる液晶層532が挟持されて概略構成されている。なお、図示していないが、対向基板531およびカラーフィルタ500の外面には偏光板等がそれぞれ配設されている。
カラーフィルタ500の保護膜509上(液晶層532側)には、図中奥行き方向に長尺な短冊状の第1電極533が所定の間隔で複数形成されており、この第1電極533の液晶層532側の面を覆うように第1配向膜534が形成されている。
対向基板531のカラーフィルタ500と対向する面上には、カラーフィルタ500側の第1電極533と直交する方向に延在する複数の短冊状の第2電極536が所定の間隔で形成され、この第2電極536の液晶層532側の面を覆うように第2配向膜537が形成されている。
液晶層532には、この液晶層532の厚さを一定に保持するためのスペーサ538と、液晶層532内の液晶組成物が外部へ漏出するのを防止するためのシール材539が設けられている。
そして、上記した液晶装置520と同様に、第1電極533と第2電極536との交差する部分が画素であり、この画素となる部位に、カラーフィルタ500の着色層508R、508G、508Bが位置するように構成されている。
図17は、本発明を適用したカラーフィルタ500を用いて液晶装置を構成した第3の例を示したもので、透過型のTFT(Thin Film Transistor)型液晶装置の概略構成を示す分解斜視図である。
この液晶装置550は、カラーフィルタ500を図中上側(観測者側)に配置したものである。
この液晶装置550は、カラーフィルタ500と、これに対向するように配置された対向基板551と、これらの間に挟持された図示しない液晶層と、カラーフィルタ500の上面側(観測者側)に配置された偏光板555と、対向基板551の下面側に配設された偏光板(図示せず)とにより概略構成されている。
カラーフィルタ500の保護膜509の表面(対向基板551側の面)には液晶駆動用の電極556が形成されている。この電極556は、ITO等の透明導電材料からなり、後述の画素電極560が形成される領域全体を覆う全面電極となっている。また、この電極556の画素電極560とは反対側の面を覆った状態で配向膜557が設けられている。
対向基板551のカラーフィルタ500と対向する面には絶縁層558が形成されており、この絶縁層558上には、走査線561及び信号線562が互いに直交する状態で形成されている。そして、これらの走査線561と信号線562とに囲まれた領域内には画素電極560が形成されている。なお、実際の液晶装置では、画素電極560上に配向膜が設けられるが、図示を省略している。
また、画素電極560の切欠部と走査線561と信号線562とに囲まれた部分には、ソース電極、ドレイン電極、半導体、およびゲート電極とを具備する薄膜トランジスタ563が組み込まれて構成されている。そして、走査線561と信号線562に対する信号の印加によって薄膜トランジスタ563をオン・オフして画素電極560への通電制御を行うことができるように構成されている。
なお、上記の各例の液晶装置520,530,550は、透過型の構成としたが、反射層あるいは半透過反射層を設けて、反射型の液晶装置あるいは半透過反射型の液晶装置とすることもできる。
次に、図18は、有機EL装置の表示領域(以下、単に表示装置600と称する)の要部断面図である。
この表示装置600は、基板(W)601上に、回路素子部602、発光素子部603及び陰極604が積層された状態で概略構成されている。
この表示装置600においては、発光素子部603から基板601側に発した光が、回路素子部602及び基板601を透過して観測者側に出射されるとともに、発光素子部603から基板601の反対側に発した光が陰極604により反射された後、回路素子部602及び基板601を透過して観測者側に出射されるようになっている。
回路素子部602と基板601との間にはシリコン酸化膜からなる下地保護膜606が形成され、この下地保護膜606上(発光素子部603側)に多結晶シリコンからなる島状の半導体膜607が形成されている。この半導体膜607の左右の領域には、ソース領域607a及びドレイン領域607bが高濃度陽イオン打ち込みによりそれぞれ形成されている。そして陽イオンが打ち込まれない中央部がチャネル領域607cとなっている。
また、回路素子部602には、下地保護膜606及び半導体膜607を覆う透明なゲート絶縁膜608が形成され、このゲート絶縁膜608上の半導体膜607のチャネル領域607cに対応する位置には、例えばAl、Mo、Ta、Ti、W等から構成されるゲート電極609が形成されている。このゲート電極609及びゲート絶縁膜608上には、透明な第1層間絶縁膜611aと第2層間絶縁膜611bが形成されている。また、第1、第2層間絶縁膜611a、611bを貫通して、半導体膜607のソース領域607a、ドレイン領域607bにそれぞれ連通するコンタクトホール612a,612bが形成されている。
そして、第2層間絶縁膜611b上には、ITO等からなる透明な画素電極613が所定の形状にパターニングされて形成され、この画素電極613は、コンタクトホール612aを通じてソース領域607aに接続されている。
また、第1層間絶縁膜611a上には電源線614が配設されており、この電源線614は、コンタクトホール612bを通じてドレイン領域607bに接続されている。
このように、回路素子部602には、各画素電極613に接続された駆動用の薄膜トランジスタ615がそれぞれ形成されている。
上記発光素子部603は、複数の画素電極613上の各々に積層された機能層617と、各画素電極613及び機能層617の間に備えられて各機能層617を区画するバンク部618とにより概略構成されている。
これら画素電極613、機能層617、及び、機能層617上に配設された陰極604によって発光素子が構成されている。なお、画素電極613は、平面視略矩形状にパターニングされて形成されており、各画素電極613の間にバンク部618が形成されている。
バンク部618は、例えばSiO、SiO2、TiO2等の無機材料により形成される無機物バンク層618a(第1バンク層)と、この無機物バンク層618a上に積層され、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等の耐熱性、耐溶媒性に優れたレジストにより形成される断面台形状の有機物バンク層618b(第2バンク層)とにより構成されている。このバンク部618の一部は、画素電極613の周縁部上に乗上げた状態で形成されている。
そして、各バンク部618の間には、画素電極613に対して上方に向けて次第に拡開した開口部619が形成されている。
上記機能層617は、開口部619内において画素電極613上に積層状態で形成された正孔注入/輸送層617aと、この正孔注入/輸送層617a上に形成された発光層617bとにより構成されている。なお、この発光層617bに隣接してその他の機能を有する他の機能層を更に形成しても良い。例えば、電子輸送層を形成する事も可能である。
正孔注入/輸送層617aは、画素電極613側から正孔を輸送して発光層617bに注入する機能を有する。この正孔注入/輸送層617aは、正孔注入/輸送層形成材料を含む第1組成物(機能液)を吐出することで形成される。正孔注入/輸送層形成材料としては、例えば、ポリエチレンジオキシチオフェン等のポリチオフェン誘導体とポリスチレンスルホン酸等の混合物を用いる。
発光層617bは、赤色(R)、緑色(G)、又は青色(B)の何れかに発光するもので、発光層形成材料(発光材料)を含む第2組成物(機能液)を吐出することで形成される。また、第2組成物の溶媒(非極性溶媒)としては、正孔注入/輸送層120aに対して不溶なものが好ましく、例えば、シクロヘキシルベンゼン、ジハイドロベンゾフラン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン等を用いることができる。このような非極性溶媒を発光層617bの第2組成物に用いることにより、正孔注入/輸送層617aを再溶解させることなく発光層617bを形成することができる。
そして、発光層617bでは、正孔注入/輸送層617aから注入された正孔と、陰極604から注入される電子が発光層で再結合して発光するように構成されている。
陰極604は、発光素子部603の全面を覆う状態で形成されており、画素電極613と対になって機能層617に電流を流す役割を果たす。なお、この陰極604の上部には図示しない封止部材が配置される。
次に、上記の表示装置600の製造工程を図19〜図27を参照して説明する。
この表示装置600は、図19に示すように、バンク部形成工程(S21)、表面処理工程(S22)、正孔注入/輸送層形成工程(S23)、発光層形成工程(S24)、及び対向電極形成工程(S25)を経て製造される。なお、製造工程は例示するものに限られるものではなく必要に応じてその他の工程が除かれる場合、また追加される場合もある。
まず、バンク部形成工程(S21)では、図20に示すように、第2層間絶縁膜611b上に無機物バンク層618aを形成する。この無機物バンク層618aは、形成位置に無機物膜を形成した後、この無機物膜をフォトリソグラフィ技術等によりパターニングすることにより形成される。このとき、無機物バンク層618aの一部は画素電極613の周縁部と重なるように形成される。
無機物バンク層618aを形成したならば、図21に示すように、無機物バンク層618a上に有機物バンク層618bを形成する。この有機物バンク層618bも無機物バンク層618aと同様にフォトリソグラフィ技術等によりパターニングして形成される。
このようにしてバンク部618が形成される。また、これに伴い、各バンク部618間には、画素電極613に対して上方に開口した開口部619が形成される。この開口部619は、画素領域を規定する。
表面処理工程(S22)では、親液化処理及び撥液化処理が行われる。親液化処理を施す領域は、無機物バンク層618aの第1積層部618aa及び画素電極613の電極面613aであり、これらの領域は、例えば酸素を処理ガスとするプラズマ処理によって親液性に表面処理される。このプラズマ処理は、画素電極613であるITOの洗浄等も兼ねている。
また、撥液化処理は、有機物バンク層618bの壁面618s及び有機物バンク層618bの上面618tに施され、例えば4フッ化メタンを処理ガスとするプラズマ処理によって表面がフッ化処理(撥液性に処理)される。
この表面処理工程を行うことにより、機能液滴吐出ヘッド81を用いて機能層617を形成する際に、機能液滴を画素領域に、より確実に着弾させることができ、また、画素領域に着弾した機能液滴が開口部619から溢れ出るのを防止することが可能となる。
そして、以上の工程を経ることにより、表示装置基体600Aが得られる。この表示装置基体600Aは、図1に示した液滴吐出装置1のセットテーブル63に載置され、以下の正孔注入/輸送層形成工程(S23)及び発光層形成工程(S24)が行われる。
図22に示すように、正孔注入/輸送層形成工程(S23)では、機能液滴吐出ヘッド81から正孔注入/輸送層形成材料を含む第1組成物を画素領域である各開口部619内に吐出する。その後、図23に示すように、乾燥処理及び熱処理を行い、第1組成物に含まれる極性溶媒を蒸発させ、画素電極(電極面613a)613上に正孔注入/輸送層617aを形成する。
次に発光層形成工程(S24)について説明する。この発光層形成工程では、上述したように、正孔注入/輸送層617aの再溶解を防止するために、発光層形成の際に用いる第2組成物の溶媒として、正孔注入/輸送層617aに対して不溶な非極性溶媒を用いる。
しかしその一方で、正孔注入/輸送層617aは、非極性溶媒に対する親和性が低いため、非極性溶媒を含む第2組成物を正孔注入/輸送層617a上に吐出しても、正孔注入/輸送層617aと発光層617bとを密着させることができなくなるか、あるいは発光層617bを均一に塗布できない虞がある。
そこで、非極性溶媒ならびに発光層形成材料に対する正孔注入/輸送層617aの表面の親和性を高めるために、発光層形成の前に表面処理(表面改質処理)を行うことが好ましい。この表面処理は、発光層形成の際に用いる第2組成物の非極性溶媒と同一溶媒またはこれに類する溶媒である表面改質材を、正孔注入/輸送層617a上に塗布し、これを乾燥させることにより行う。
このような処理を施すことで、正孔注入/輸送層617aの表面が非極性溶媒になじみやすくなり、この後の工程で、発光層形成材料を含む第2組成物を正孔注入/輸送層617aに均一に塗布することができる。
そして次に、図24に示すように、各色のうちの何れか(図24の例では青色(B))に対応する発光層形成材料を含有する第2組成物を機能液滴として画素領域(開口部619)内に所定量打ち込む。画素領域内に打ち込まれた第2組成物は、正孔注入/輸送層617a上に広がって開口部619内に満たされる。なお、万一、第2組成物が画素領域から外れてバンク部618の上面618t上に着弾した場合でも、この上面618tは、上述したように撥液処理が施されているので、第2組成物が開口部619内に転がり込み易くなっている。
その後、乾燥工程等を行う事により、吐出後の第2組成物を乾燥処理し、第2組成物に含まれる非極性溶媒を蒸発させ、図25に示すように、正孔注入/輸送層617a上に発光層617bが形成される。この図の場合、青色(B)に対応する発光層617bが形成されている。
同様に、機能液滴吐出ヘッド81を用い、図26に示すように、上記した青色(B)に対応する発光層617bの場合と同様の工程を順次行い、他の色(赤色(R)及び緑色(G))に対応する発光層617bを形成する。なお、発光層617bの形成順序は、例示した順序に限られるものではなく、どのような順番で形成しても良い。例えば、発光層形成材料に応じて形成する順番を決める事も可能である。また、R・G・Bの3色の配列パターンとしては、ストライブ配列、モザイク配列およびデルタ配列等がある。
以上のようにして、画素電極613上に機能層617、即ち、正孔注入/輸送層617a及び発光層617bが形成される。そして、対向電極形成工程(S25)に移行する。
対向電極形成工程(S25)では、図27に示すように、発光層617b及び有機物バンク層618bの全面に陰極604(対向電極)を、例えば蒸着法、スパッタ法、CVD法等によって形成する。この陰極604は、本実施形態においては、例えば、カルシウム層とアルミニウム層とが積層されて構成されている。
この陰極604の上部には、電極としてのAl膜、Ag膜や、その酸化防止のためのSiO2、SiN等の保護層が適宜設けられる。
このようにして陰極604を形成した後、この陰極604の上部を封止部材により封止する封止処理や配線処理等のその他処理等を施すことにより、表示装置600が得られる。
次に、図28は、プラズマ型表示装置(PDP装置:以下、単に表示装置700と称する)の要部分解斜視図である。なお、同図では表示装置700を、その一部を切り欠いた状態で示してある。
この表示装置700は、互いに対向して配置された第1基板701、第2基板702、及びこれらの間に形成される放電表示部703を含んで概略構成される。放電表示部703は、複数の放電室705により構成されている。これらの複数の放電室705のうち、赤色放電室705R、緑色放電室705G、青色放電室705Bの3つの放電室705が組になって1つの画素を構成するように配置されている。
第1基板701の上面には所定の間隔で縞状にアドレス電極706が形成され、このアドレス電極706と第1基板701の上面とを覆うように誘電体層707が形成されている。誘電体層707上には、各アドレス電極706の間に位置し、且つ各アドレス電極706に沿うように隔壁708が立設されている。この隔壁708は、図示するようにアドレス電極706の幅方向両側に延在するものと、アドレス電極706と直交する方向に延設された図示しないものを含む。
そして、この隔壁708によって仕切られた領域が放電室705となっている。
放電室705内には蛍光体709が配置されている。蛍光体709は、赤(R)、緑(G)、青(B)の何れかの色の蛍光を発光するもので、赤色放電室705Rの底部には赤色蛍光体709Rが、緑色放電室705Gの底部には緑色蛍光体709Gが、青色放電室705Bの底部には青色蛍光体709Bが各々配置されている。
第2基板702の図中下側の面には、上記アドレス電極706と直交する方向に複数の表示電極711が所定の間隔で縞状に形成されている。そして、これらを覆うように誘電体層712、及びMgOなどからなる保護膜713が形成されている。
第1基板701と第2基板702とは、アドレス電極706と表示電極711が互いに直交する状態で対向させて貼り合わされている。なお、上記アドレス電極706と表示電極711は図示しない交流電源に接続されている。
そして、各電極706,711に通電することにより、放電表示部703において蛍光体709が励起発光し、カラー表示が可能となる。
本実施形態においては、上記アドレス電極706、表示電極711、及び蛍光体709を、図1に示した液滴吐出装置1を用いて形成することができる。以下、第1基板701におけるアドレス電極706の形成工程を例示する。
この場合、第1基板701を液滴吐出装置1のセットテーブル63に載置された状態で以下の工程が行われる。
まず、機能液滴吐出ヘッド81により、導電膜配線形成用材料を含有する液体材料(機能液)を機能液滴としてアドレス電極形成領域に着弾させる。この液体材料は、導電膜配線形成用材料として、金属等の導電性微粒子を分散媒に分散したものである。この導電性微粒子としては、金、銀、銅、パラジウム、又はニッケル等を含有する金属微粒子や、導電性ポリマー等が用いられる。
補充対象となる全てのアドレス電極形成領域について液体材料の補充が終了したならば、吐出後の液体材料を乾燥処理し、液体材料に含まれる分散媒を蒸発させることによりアドレス電極706が形成される。
ところで、上記においてはアドレス電極706の形成を例示したが、上記表示電極711及び蛍光体709についても上記各工程を経ることにより形成することができる。
表示電極711の形成の場合、アドレス電極706の場合と同様に、導電膜配線形成用材料を含有する液体材料(機能液)を機能液滴として表示電極形成領域に着弾させる。
また、蛍光体709の形成の場合には、各色(R,G,B)に対応する蛍光材料を含んだ液体材料(機能液)を機能液滴吐出ヘッド81から液滴として吐出し、対応する色の放電室705内に着弾させる。
次に、図29は、電子放出装置(FED装置:以下、単に表示装置800と称する)の要部断面図である。なお、同図では表示装置800を、その一部を断面として示してある。
この表示装置800は、互いに対向して配置された第1基板801、第2基板802、及びこれらの間に形成される電界放出表示部803を含んで概略構成される。電界放出表示部803は、マトリクス状に配置した複数の電子放出部805により構成されている。
第1基板801の上面には、カソード電極806を構成する第1素子電極806aおよび第2素子電極806bが相互に直交するように形成されている。また、第1素子電極806aおよび第2素子電極806bで仕切られた部分には、ギャップ808を形成した素子膜807が形成されている。すなわち、第1素子電極806a、第2素子電極806bおよび素子膜807により複数の電子放出部805が構成されている。素子膜807は、例えば酸化パラジウム(PdO)等で構成され、またギャップ808は、素子膜807を成膜した後、フォーミング等で形成される。
第2基板802の下面には、カソード電極806に対峙するアノード電極809が形成されている。アノード電極809の下面には、格子状のバンク部811が形成され、このバンク部811で囲まれた下向きの各開口部812に、電子放出部805に対応するように蛍光体813が配置されている。蛍光体813は、赤(R)、緑(G)、青(B)の何れかの色の蛍光を発光するもので、各開口部812には、赤色蛍光体813R、緑色蛍光体813Gおよび青色蛍光体813Bが、所定のパターンで配置されている。
そして、このように構成した第1基板801と第2基板802とは、微小な間隙を存して貼り合わされている。この表示装置800では、素子膜(ギャップ808)807を介して、陰極である第1素子電極806aまたは第2素子電極806bから飛び出す電子を、陽極であるアノード電極809に形成した蛍光体813に当てて励起発光し、カラー表示が可能となる。
この場合も、他の実施形態と同様に、第1素子電極806a、第2素子電極806bおよびアノード電極809を、液滴吐出装置1を用いて形成することができると共に、各色の蛍光体813R,813G,813Bを、液滴吐出装置1を用いて形成することができる。
また、他の電気光学装置としては、金属配線形成、レンズ形成、レジスト形成および光拡散体形成等を包含する装置が考えられる。上記した液滴吐出装置1を各種の電気光学装置(デバイス)の製造に用いることにより、各種の電気光学装置を効率的に製造することが可能である。
以上に述べたように、本発明のギャップ調整装置および液滴吐出装置によれば、ノズル面の上下方向の位置ずれを正確に測定することでワークギャップを極力小さい値に調整することができる。したがって、機能液滴の飛行曲がりや着弾径等を精度良く管理することができる。
本発明の電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器によれば、機能液滴の飛行曲がりや着弾径等が精度良く管理された液滴吐出装置を用いて製造されるため、信頼性の高い高品質の電気光学装置や電子機器を提供することができる。