JP5302030B2 - コンバイン - Google Patents

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本発明は、刈取装置によって圃場の未刈り穀稈を刈取り、脱穀装置によってその刈取り穀稈を脱穀してグレンタンクに穀粒を貯留すると共に、機体天井部上方に位置しグレンタンクに連通した排出オーガによって機体外に穀粒を排出取出しできるようにしたコンバインに係るものであり、要するに、トラック荷台又はコンテナ等にグレンタンク内の穀粒を排出する排出オーガを備えるコンバインに関するものである。
従来のコンバインは、走行機体の前側に昇降可能に配設した刈取装置によって、圃場の未刈り穀稈を刈取り、刈取った穀稈を脱穀装置によって脱穀してグレンタンク内に穀粒を貯留するように構成している。そして、グレンタンクに連通連結した排出オーガにより機体外に排出して取出すように構成している。かかる排出オーガの先端側に排出筒を設ける構造としたものがあり、しかも、排出筒は、穀粒の排出方向を変更可能に連設しており、排出オーガと平行に排出筒を折畳み自在に構成した技術がある(特許文献1参照)。更には、排出オーガの軸線回りに排出筒を回動させる技術も公知である(特許文献2参照)。
特開2001−78557号公報 特開2006−14号公報
かかるコンバインでは、排出筒によって排出オーガの送出終端側を穀粒送出方向に簡単に延長できるが、グレンタンクから穀粒を排出しないときにも、排出オーガの先端側の開口が排出筒を介して外部に連通されていることから、排出オーガと排出筒との連結部から穀粒が漏れ出るのを防止できない等の問題がある。また、長期間格納状態で、ネズミ等が排出筒から排出オーガ内に入り込むのを防止できない等の問題がある。したがって、排出オーガの送出終端側の開口を閉塞するには、特別に閉塞部材を設ける必要があり、排出オーガや排出筒の構造が複雑になる等の問題がある。
かかる問題を解消すべく、排出筒を排出オーガの先端において、水平位置から下方に回動自在に首振りするように構成し、水平、すなわち、排出オーガと軸線を同じくする形態とした場合には排出オーガの先端は閉塞されて穀粒は排出されないように構成し、排出筒が下方に回動した場合には排出オーガ先端が開放されて穀粒の排出を可能とし、しかも、排出筒の下方回動角度によって排出筒の穀粒排出方向も調整可能とすることが考えられる。
しかし、先端排出筒をこのように支軸を中心に回動可能として排出オーガ先端の開閉を行うべく構成した場合に、先端排出筒からの穀粒排出作業中に不用意に先端排出筒が物に激突し、また、排出オーガ或は先端排出筒の収納時に不用意に機体の一部に接触して先端排出筒に強制回動負荷がかかった場合、先端排出筒の支軸部や回動するための連動機構に負荷がかかり損傷するおそれがある。
本発明の目的は、先端排出筒の回動操作を自動制御する場合や手動制御する場合に不用意に先端排出筒が作業者や周辺物に当接した場合に、その衝撃負荷が先端排出筒に連結した連動機構に伝達されると、連動機構の枢支部分やギヤ噛合部分に損傷を起すおそれがあるため先端排出筒に不用意な負荷がかかった場合は、それを連動機構に設けた摩擦機構によって逃がすようにしたコンバインを提供せんとするものである。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、走行機体と、刈取装置及び脱穀装置と、脱穀装置で脱穀した穀粒を貯溜するグレンタンクと、グレンタンクに連通して貯溜穀粒を機外に排出する排出オーガとを具備したコンバインにおいて、排出オーガの排出オーガ筒終端部に支軸を介して先端排出筒を回動自在に連設し、先端排出筒回動用の電動モータからの出力軸と先端排出筒との間に介設した連動機構により先端排出筒を穀粒排出姿勢と穀粒非排出姿勢とに上下回動変位させることで、送出終端部の排出口である下方開口部を開閉可能として、先端排出筒を穀粒非排出姿勢となした場合には、先端排出筒の軸線と排出オーガ筒の軸線とが略同一となるように構成すると共に、先端排出筒が下方開口部を閉塞する排出口シャッタとして機能するように構成し、しかも、先端排出筒の連動機構における回動個所に摩擦機構を介設することにより、外部から先端排出筒にかかる負荷を吸収すべく構成したことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のコンバインにおいて、摩擦機構は、電動モータの出力軸に連動連結した開閉ギヤと、先端排出筒の支軸に連動連設したロッド基端との間に介設したことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のコンバインにおいて、電動モータの出力軸の回転半径よりも、出力に噛合した開閉ギヤの回転半径を大きくすると共に電動モータの出力軸に連動連結した開閉ギヤは、ギヤ支軸を介して回転自在に構成し、ギヤ支軸には、連動リンクの基端を枢支し、連動リンクの先端は、ピン軸を介して先端排出筒に連動連結したロッド基端に連結しており、開閉ギヤと連動リンクとの間には、ギヤ支軸を軸とした摩擦機構としての多板クラッチを介設したことを特徴とする
請求項1の発明によれば、先端排出筒を穀粒非排出姿勢となした場合には、先端排出筒の軸線と排出オーガ筒の軸線とを略同一となしてコンパクトに収納することができる。つまり、排出オーガ筒の下面側に先端排出筒の下面側が突出する寸法を小さく形成することができる。そのため、脱穀装置の上面側カバー等に先端排出筒の下面側が接触するのを防止することができると共に、脱穀装置の上面側カバー等に排出オーガ筒を接近させて収納することができる。
そして、先端排出筒の連動機構における回動個所に摩擦機構を介設したので、先端排出筒に大きな負荷がかかった場合、連動機構における回動個所において摩擦機構がその負荷を吸収することができることになり、先端排出筒に連結した連動機構の損傷を防止することができる効果がある。
請求項2の発明によれば、原動部の出力部に連結した開閉ギヤと先端排出筒の支軸に連動連結したロード基端との間に介設したために、連動機構において先端排出筒にかかる負荷を最も吸収しやすい個所で無理なく、負荷を逃がすことができ、開閉ギヤとロッド基端との連動部以外の連動機構に負荷の影響を与えず、先端排出筒の回動機構全体の保護に役立つ効果を有する。
請求項3の発明によれば、開閉ギヤからロッドに連なる連動機構中において、開閉ギヤの支軸をロッドに連なる連動リンク基端の枢支部とし、ギヤ支軸を軸とした多板クラッチを開閉ギヤと連動リンクとの間に介設したので、開閉ギヤと連動リンクとの間の多板クラッチで先端排出筒にかかる衝撃などの負荷を吸収することができ、通常は、多板クラッチで必要な動力を伝達しながら不用意な負荷が発生した場合にはその負荷を逃がすことができる効果を有し、特に電動モータの下手方向部分において負荷を逃しているので可及的に電動モータの出力軸に負荷がかからない構造となり、動力発生源となる電動モータの出力軸に関する保護に役立つ効果を有する。
本発明の4条刈り用のコンバインの左側面図である。 コンバインの右側面図である。 コンバインの平面図である。 オーガクラッチの構造を示す平面図である。 図4のX-X線における断面構造を示す断面図である。 穀粒排出コンベヤと先端排出筒の拡大断面図である。 先端排出筒の作動説明図である。 投出口体と先端排出筒の拡大断面図である。 摩擦機構の構造を示す平面図である。 操作盤における各種操作スイッチの配置を示す図である。 排出筒駆動用電動モータの制御回路図である。
以下、本発明に係るコンバインを図面に基づいて説明する。
〔1.コンバイン100の全体構成について〕
図1〜図3に示すように、コンバイン100は、左右一対の走行クローラ2(走行部)にて支持された走行機体1を備え、走行機体1の前部には、穀稈を刈取る4条刈り用の刈取装置3が、単動式の昇降用油圧シリンダ(図示せず)によって刈取回動支点軸4a回りに昇降調節可能に装着されており、走行機体1には、フィードチェン6を有する脱穀装置5と、脱穀後の穀粒を貯留するグレンタンク7とが並列に搭載されている。なお、脱穀装置5は、走行機体1の前進方向に向かって左側に配置され、グレンタンク7は、走行機体1の前進方向に向かって右側に配置されている(図3参照)。
グレンタンク7の後方には、グレンタンク7内の穀粒を機体外部に排出するために機体天井部9に沿って穀粒排出コンベヤ8における排出オーガ14が回動自在に配設されている。グレンタンク7の前方で走行機体1の右側前部には、運転部10が設けられ、運転部10の下方の走行機体1には、動力源としてのエンジン20が配置されている。
図1及び図2に示すように、走行機体1の下面側には、左右の走行フレーム21を配置し、走行フレーム21には、走行クローラ2を設けている。しかも、走行クローラ2の前側は、駆動スプロケット22によって支持され、走行クローラ2の後側は、テンションローラ23によって支持され、走行クローラ2の接地側は、トラックローラ24によって支持されている。
刈取装置3には、図1〜図3に示すように、圃場の未刈り穀稈を引起す4条分の穀稈引起装置31と、圃場の未刈り穀稈の株元を切断するバリカン式の刈刃装置32と、穀稈引起装置31からフィードチェン6の前端部(送り始端側)に刈取り穀稈を搬送する穀稈搬送装置33とが備えられている。従って、穀稈引起装置31によって圃場の未刈り穀稈が引起され、刈刃装置32によって未刈り穀稈の株元が切断され、穀稈引起装置31によってフィードチェン6の前端部に刈取り穀稈が搬送される。
脱穀装置5には、穀稈脱穀用の扱胴51と、扱胴51の下方に落下する脱粒物を選別する揺動選別機構としての揺動選別盤52と、揺動選別盤52に選別風を供給する唐箕ファン53と、扱胴51の後部から取出される脱穀排出物を再処理する処理胴54と、揺動選別盤52の後部の排塵を機外に排出する排塵ファン61とを備えている。
フィードチェン6の後端側(送り終端側)には、図1及び図2に示すように、排藁チェン62が配置されている。フィードチェン6の後端側から排藁チェン62に受け継がれた排藁は、長い状態で走行機体1の後方に排出されるか、又は脱穀装置5の後方側に設けた排藁カッタ63にて適宜長さに短く切断されたのち、走行機体1の後方下方に排出される。また、揺動選別盤52の下方側には、揺動選別盤52にて選別された穀粒(一番選別物)を取出す一番コンベヤ55と、穀粒や藁屑や枝梗付き穀粒等が混合した二番選別物を取出す二番コンベヤ56とが設けられている。
揺動選別盤52は、扱胴51の下方に落下した脱穀物を揺動選別するように構成し、揺動選別盤52から落下した穀粒(一番選別物)は、その穀粒中の粉塵が唐箕ファン53からの選別風によって除去され、一番コンベヤ55に落下する。一番コンベヤ55の終端部は、上下方向に延びる一番揚穀筒57に連通連結されており、一番コンベヤ55から取出された穀粒は、一番揚穀筒57に内設された一番揚穀コンベヤ(図示せず)からグレンタンク7内に搬入され、グレンタンク7の内部に貯留される。
揺動選別盤52は、揺動選別(比重選別)によって、枝梗付き穀粒等の二番選別物(穀粒と藁屑等が混在した再選別用の還元再処理物)を二番コンベヤ56に落下させるように構成されている。二番コンベヤ56によって取出された二番選別物は、二番還元筒58及び二番処理部59を介して揺動選別盤52の上面側に戻されて再選別される。また、扱胴51からの脱粒物中の藁屑及び粉塵等は、唐箕ファン53からの選別風と排塵ファン61の吸排塵作用とによって、走行機体1の後部から圃場に向けて排出される。
〔2.穀粒排出コンベヤ8について〕
穀粒排出コンベヤ8は、図2に示すように、グレンタンク7内の底部に配置する横送りオーガ11と、グレンタンク7の後部の外側に立設する縦送りオーガ12及び縦送りオーガ筒13と、縦送りオーガ12の上端側に連結し、機体天井部9に載置された排出オーガ14及び排出オーガ筒15とから構成されている。縦送りオーガ12の略垂直なオーガ軸心線の上端回りには排出オーガ筒15の基端側を中心に先端側を旋回させるオーガ旋回用電動モータ16と、排出オーガ筒15の基端側を支点に排出オーガ筒15の先端側を昇降させるオーガ昇降用油圧シリンダ17とを備える。従って、排出オーガ筒15の先端側はオーガ旋回用電動モータ16又はオーガ昇降用油圧シリンダ17を介して、任意位置に旋回又は昇降することができる。なお、排出オーガ筒15の基端側の旋回及び昇降の作動を行うためには、排出オーガ筒15基端側と縦送りオーガ筒13の上端側とを枢支部mを介して連動連結している。
図1〜図3に示すように、横送りオーガ11は、グレンタンク7内底部の前後方向に敷設し、グレンタンク7の前部から後部にグレンタンク7内の穀粒を移動させるように構成しており、グレンタンク7内から走行機体1の機体天井部9にかけては、縦送りオーガ12を立設し、グレンタンク7内底部の横送りオーガ11の送り終端側と縦送りオーガ12の下端側の送り始端とを穀粒受渡し可能に接続しており、グレンタンク7内の穀粒を機体天井部9方向に搬送可能に構成している。26は横送りオーガ11の後端部と縦送りオーガ12の始端部とを直角方向に連動連結した連結ギヤ部を示し、ベベルギヤ等の歯車を介設して構成している。刈取装置3及び脱穀装置5の上面側、すなわち機体天井部9上には前後方向に排出オーガ14を横架させ、縦送りオーガ12の上端部の送り終端側と排出オーガ14の後端側送り始端とを穀粒受渡し可能に接続して穀粒をグレンタンク7から排出オーガ14の終端まで搬送させる。
かかる各オーガを総称する穀粒排出コンベヤ8には、エンジン20からの動力が動力伝達機構を介して伝達されており、その動力伝達機構の中途には、穀粒排出コンベヤ8への動力の断続を行うためのオーガクラッチ25が介設されている。すなわち、エンジン20からグレンタンク7内の横送りオーガ11へ動力を伝達する個所、例えば、図2に示すように、横送りオーガ11の搬送始端部にオーガクラッチ25としてのクラッチ機構を設けており、オーガクラッチ25の断続作動によって穀粒排出コンベヤ8における下手側最終オーガたる排出オーガ14の穀粒排出動作の入切を行うことができる。
なお、オーガクラッチ25としてのクラッチ機構は、エンジン20からの動力伝達機構の終端に位置する出力軸(図示せず)と横送りオーガ11のオーガ軸11a始端との間に摩擦クラッチ盤(図示せず)を介設し、該クラッチ盤の圧接、離反操作によりクラッチ機構の断続を行うことができるように構成されている。また、クラッチ機構の断続操作は、手動操作やオート運転操作により行われると共に、後述するように先端排出筒69の一定の回動範囲における作動と関連する。
すなわち、オーガクラッチ25としてのクラッチ機構は、図4及び図5に示すように、次のように構成されている。すなわちエンジン20の横突出状の出力軸20-1の先端に駆動プーリ20-2を設け、同駆動プーリ20-2はベルト20-3を介して連動プーリ20-4に動力を伝達すべく構成しており、連動プーリ20-4の連動軸20-5は走行機体1の横方向に延設されており、連動軸20-5の先端はベベルギヤ20-6を介して動力を直角方向に伝達し、直角方向先端にはオーガ駆動プーリ20-7連結しており、オーガ駆動プーリ20-7と横送りオーガ11の始端軸に設けたオーガ受動プーリ20-8との間にはオーガベルト20-9を懸架している。しかもオーガベルト20-9の中途にはテンションプーリ20-10を圧接自在としている。
オーガクラッチ25は、主にオーガ駆動プーリ20-7とオーガ受動プーリ20-8とオーガベルト20-9と圧接自在のテンションプーリ20-10によって構成されており、テンションプーリ20-10の圧接離反作動は、運転部10の操作盤Y等に設けたオーガクラッチスイッチY14の操作により行われる。
すなわち、テンションプーリ20-10の支持アーム20-11の基端は、エンジン20からオーガ駆動プーリ20-7にかけての連動機構をケーシングした連動ケース20-12に枢支されており、この枢支部にはオーガクラッチモータ20-13を装着して、オーガクラッチモータ20-13のON/OFF作動により支持アーム20-11を介したテンションプーリ20-10の圧接或いは離反操作を行うことができるように構成している。なお、図4中20-14は、エンジン20の出力軸20-1と連動プーリ20-4との間に略懸架したベルト20-3に圧接自在のテンションプーリを示す。
上記したようにオーガクラッチ25の断続操作は、後述する運転部10の操作盤Yや穀粒排出コンベヤ8の終端近傍位置に配設した或いは携帯可能とした操作盤YのオーガクラッチスイッチY14により行う。
脱穀装置5の上面側、すなわち機体天井部9上には、図1〜図3に示すように、オーガスタンド18を立設し、オーガスタンド18を介して収納位置(非排出位置)に排出オーガ筒15を支持する。排出オーガ14及び排出オーガ筒15は、前側排出オーガ14a及び前側排出オーガ筒15aと、後側排出オーガ14b及び後側排出オーガ筒15bとより構成されており、収穫作業中は、後側排出オーガ筒15bにロックレバー19を介して前側排出オーガ筒15aを一直線に連結し、コンバイン100の右側後部から左側前部に向けて排出オーガ筒15が延長された姿勢で支持される。他方、非収穫作業中、例えば、トラックによるコンバインの運搬や納屋への格納時には、ロックレバー19の連結を解除して、前側排出オーガ筒15aを後側排出オーガ筒15bの左側方に二つ折りに折畳み、脱穀装置5の上面に前側排出オーガ筒15aを後側排出オーガ筒15bと共にコンパクトに収納する。
〔3.排出オーガ14及び先端排出筒69について〕
次に、図6〜図8を参照して、穀粒排出コンベヤ8における排出オーガ14の穀粒排出構造を説明する。図6〜図8に示すように、排出オーガ14の送出終端部である前側排出オーガ筒15aの先端部にはガイド筒体66が連設されており、前側排出オーガ筒15aの先端開口部にガイド筒体66の基端側の基端開口部66aが連通状態に形成されている。ガイド筒体66の下端側に形成した下方開口部66bは下向きに開口しており、ガイド筒体66の閉塞前側壁66cにはベアリング軸受67を介して前側排出オーガ14aのオーガ軸先端が回転自在に軸支されている。なお、ガイド筒体66は、四角筒をL形に折り曲げた形状に形成され、基端開口部66aと下方開口部66bとがL形通路66dによって連通されている。
図6〜図8に示すように、穀粒排出コンベヤ8における排出オーガ14の送出終端部には、四角筒形状の先端排出筒69を、支軸68を介して回動可能に連設しており、排出オーガ14の終端部には、先端排出筒69を穀粒排出姿勢と穀粒非排出姿勢とに変位させる穀粒排出操作体としての排出筒駆動用電動モータ70(先端排出筒69回動用の電動モータ70)が設けられている。ガイド筒体66の内底面に立設した遮蔽壁66eの外側には、基端開口部66a縁の下端側の延長部分により軸受フック66fを形成し、軸受フック66fに支軸68を回動可能に支持している。
図6〜図8に示すように、先端排出筒69は、水平状態では軸線を排出オーガ14の軸線と略同じくし、水平状態では排出オーガ14の排出口シャッタ69aを形成する。すなわち、先端排出筒69が穀粒非排出姿勢に変位されているときには、排出口シャッタ69aとして機能して、穀粒排出コンベヤ8の送出終端部の排出口である下方開口部66bを閉塞する。
穀粒排出コンベヤ8における排出オーガ14の排出口縁のうち、ガイド筒体66の穀粒排出上手側の排出口縁(下方開口部66b縁)には、図6〜図8に示すように、支軸68が架設されている。そして、先端排出筒69の穀粒受入れ側開口部69b縁のうち、排出口シャッタ69a近傍の穀粒受入れ側開口部69b縁は、支軸68を介してガイド筒体66に回動可能に軸支されている。また、排出口シャッタ69aによって下方開口部66bを閉塞しているときには、穀粒排出コンベヤ8の排出オーガ14の穀粒排出方向にガイド筒体66から先端排出筒69の穀粒放出開口部69c縁が突出するように構成している。穀粒放出開口部69c縁には締結バンド73を介して軟質樹脂製筒状体74が連結されている。
また、前述したようにガイド筒体66の側壁の後端下部には、遮蔽壁66eが垂設されていると共に、ガイド筒体66の前端には閉塞前側壁66cが設けられており、閉塞前側壁66cの上端角隅部は傾斜状に切削して傾斜受板66gを形成している。また、先端排出筒69の後端開口部の上方側壁は、下方に傾斜し、傾斜壁69dを形成しており、ガイド筒体66を支軸68を中心に下方に回動した場合、閉塞前側壁66cの上部角隅部の傾斜受板66gと当接し、ガイド筒体66の回動範囲の規制をするように構成している。
従って、図6及び図8に示すように、ガイド筒体66の一部又は全部が先端排出筒69中に被嵌された状態で、ガイド筒体66中に配置した排出オーガ14の延長方向において、先端排出筒69の穀粒放出開口部69cを変位可能に構成している。即ち、先端排出筒69が穀粒非排出姿勢に支持されているとき、換言すると、排出口シャッタ69aによって下方開口部66bが閉塞されているときには、ガイド筒体66の全部が先端排出筒69に内包される(図6参照)。その結果、穀粒非排出姿勢に先端排出筒69が支持されているときは、排出オーガ14の延長方向に突出する先端排出筒69の長さを短く形成できる。
一方、先端排出筒69が穀粒排出姿勢に支持されているとき、換言すると、排出口シャッタ69aが下方開口部66b閉塞位置から後方に移動して、下方開口部66bが開放されているときには、ガイド筒体66の一部(下方開口部66b縁)に先端排出筒69の穀粒受入れ側開口部69b縁が被嵌される(図8参照)。その結果、先端排出筒69が穀粒排出姿勢に支持されているときは、ガイド筒体66の下方に突出する先端排出筒69の長さを長く形成できる。
排出オーガ14先端の開閉と先端排出筒69との関連は、上記のように構成されているので、穀粒排出コンベヤ8の排出オーガ14の送出終端側を穀粒送出方向に簡単に延長でき、また、グレンタンク7から穀粒を排出しないときには、穀粒排出コンベヤ8の排出オーガ14送出終端側の開口を簡単に閉塞でき、例えば、収穫作業中(穀粒非排出時)、下向きに開口したガイド筒体66の下方開口部66b排出口が前記排出口シャッタ69aにて閉塞されることによって、穀粒排出コンベヤ8の排出オーガ14排出口側から残留穀粒が漏れ出るのを防止でき、また、長期間格納状態で、ネズミ等が穀粒排出コンベヤ8の排出オーガ14の排出口側から排出オーガ14内に入り込むのを防止できる。
また、図6〜図8に示すように、穀粒排出コンベヤ8の排出口縁のうちガイド筒体66の排出口縁には支軸68を架設し、先端排出筒69の先端の穀粒放出開口部69cは支軸68を中心に回動するように構成されており、穀粒排出コンベヤ8の排出オーガ14の軸線の延長方向(穀粒送出方向)において、先端排出筒69の回動範囲を、0度から125度の範囲に設定できる。即ち、90度の真下向きの穀粒の放出方向を中心に、先端排出筒69の前向き放出角度と、先端排出筒69の後向き放出角度の間で大きな放出角度をそれぞれ設定できることになり、トラックの荷台やコンテナ等への穀粒排出作業性を向上できるようにしている。
〔4.先端排出筒69の開閉構造について〕
次に、図6及び図7を参照して、先端排出筒69が支軸68を中心に回動して排出オーガ14の先端の開閉を行う開閉構造について説明する。すなわち、図6に示すように、排出筒駆動用電動モータ70は、前側排出オーガ筒15aの右外側面にボルト81にて締結されており、前側排出オーガ筒15aの右外側面には、扇形の開閉ギヤ82がギヤ支軸83を介して回動可能に軸支されており、排出筒駆動用電動モータ70の出力軸84に出力ギヤ85を介して開閉ギヤ82を歯合させている。開閉ギヤ82には、長さ調節可能なターンバックル付ロッド86の一端側がピン軸87にて連結されている。支軸68に設けた開閉リンク88にターンバックル付ロッド86の他端側を連結している。排出筒駆動用電動モータ70の正逆転操作によって先端排出筒69が開閉作動するように構成している。
このように、先端排出筒69と排出筒駆動用電動モータ70との間には出力軸84や出力ギヤ85や開閉ギヤ82やターンバックル付ロッド86や開閉リンク88などの各種構成部材からなる連動機構Rが介設されている。
図7、図11に示すように、排出オーガ14や先端排出筒69の操作を行うための機器としては、運転部10に設ける運転側開閉スイッチ91及びタイマ設定器92及びモード切換スイッチ93と、穀粒排出コンベヤ8の送出終端部に設ける先端側開閉スイッチ94と、コンピュータによって形成した穀粒排出コントローラ95とを備える。穀粒排出コントローラ95には、運転側開閉スイッチ91及びタイマ設定器92及びモード切換スイッチ93と、先端側開閉スイッチ94とを入力接続させており、また、穀粒排出コントローラ95には排出筒駆動用電動モータ70を出力接続させており、運転側開閉スイッチ91の操作又は先端側開閉スイッチ94の操作によって排出筒駆動用電動モータ70を正転又は逆転作動させる。すなわち、タイマ設定器92によって設定された時間だけ排出筒駆動用電動モータ70を正転又は逆転作動させる。このように、モード切換スイッチ93の操作によって、排出筒駆動用電動モータ70が正転又は逆転作動して先端排出筒69が所定位置に所定姿勢で停止したり、排出筒駆動用電動モータ70が繰返し正転又は逆転作動して先端排出筒69が所定範囲内(穀粒排出範囲内)で往復(首振り)揺動するように構成している。
本願発明の実施例における先端排出筒69は、上記のように構成されているので、穀粒排出コンベヤ8の延長方向(穀粒送出方向)に先端排出筒69をコンパクトに収納でき、しかも先端排出筒69の折畳み上下幅寸法、即ち先端排出筒69の収納状態で、穀粒排出コンベヤ8たる排出オーガ14の下面側に先端排出筒69の下面側が突出する寸法を小さく形成でき、また、脱穀装置5の上面側カバー等に先端排出筒69の下面側が接触するのを防止できると共に、脱穀装置5の上面側カバー等に穀粒排出コンベヤ8の排出オーガ14を接近させて収納でき、更にはコンバイン100の上下幅寸法をコンパクトに形成できることから、運搬作業性や格納作業性を向上できる。
〔5.連動機構Rにおける摩擦機構Fについて〕
先端排出筒69と排出筒駆動用電動モータ70との間には各種構成部材からなる連動機構Rが介設されていることは前述した通りであり、かかる連動機構Rは、排出筒駆動用電動モータ70から出力ギヤ85、開閉ギヤ82、ターンバックル付ロッド86、開閉リンク88、支軸68を介して先端排出筒69に開閉動力を伝達するように構成されている。
本発明の特徴とするところは、かかる連動機構Rの動力伝達過程において、開閉ギヤ82とターンバックル付ロッド86との間に、摩擦機構Fを介設したことにある。
すなわち、摩擦機構Fは多板クラッチより構成しており、具体的には、該ロッド86の基端にピン軸87を介して、長板状の連動リンク82´の先端を連設すると共に、連動リンク82´の後端を開閉ギヤ82のギヤ支軸83に枢支することにより、ピン軸87とギヤ支軸83との間に連動リンク82´を介設している。
また、開閉ギヤ82は、ギヤ支軸83を中心に回動可能に構成し、しかも、連動リンク82´のギヤ支軸83周辺の支軸部分と開閉ギヤ82のギヤ支軸83周辺の支軸部分との間に、摩擦機構Fが介設されている。
図9に示すように、摩擦機構Fはギヤ支軸83を軸支機構として開閉ギヤ82に2枚の摩擦板801を当接し、2枚の摩擦板801の間に連動リンク82´を挾持し、連動リンク82´に当接した摩擦板801の外側には2枚の押え板802を配設し、2枚の押え板802の間に皿バネ803を介設し、最外側の押え板802の外側においては、ギヤ支軸83端部にナット804を螺合している。
ナット804を螺進することにより皿バネ803の付勢力は摩擦板801を介して開閉ギヤ82と連動リンク82´とを圧着状態とする。従って、排出筒駆動用電動モータ70の出力軸84から回転動力を受けた開閉ギヤ82は、圧着状態の摩擦板801の摩擦抵抗を介して連動リンク82´に回転力を伝達し、連動リンク82´から連動機構Rを介して先端排出筒69へ回動力を伝達する。
特に、排出筒駆動用電動モータ70からの出力軸84に設けた出力ギヤ85の径を、これに噛合した開閉ギヤ82の径よりも小さくしているので両ギヤ85、82の回転応力の差は出力ギヤ85は小となり、開閉ギヤ82は大となる。
すなわち、排出筒駆動用電動モータ70からの出力ギヤ85は小さな回転力f1で開閉ギヤ82を回転させ、回転力を摩擦機構Fを介して連動リンク82´に伝達することができる。
これに対し、反対方向からの動力伝達、すなわち、連動リンク82´から摩擦機構Fを介して開閉ギヤ82に伝達され、開閉ギヤ82から出力ギヤ85に伝達される動力は大きな回転力f2を要する。
すなわち、摩擦機構Fの摩擦応力fをf1よりも大とし、f2よりも小に調整しておくことにより出力ギヤ85から開閉ギヤ82、摩擦機構F、連動リンク82´への動力は小さな回転力でも充分に伝達される。他方、連動リンク82´に先端排出筒69からの不用意なf2以上の衝激応力がかかった場合は、摩擦機構Fは、摩擦応力fがf2よりも小のために摩擦板801は滑動して連動リンク82´と開閉ギヤ82との動力伝達は切断される。
従って、先端排出筒69に物や作穀が当接して先端排出筒69に不用意な負荷がかかっても、この負荷は連動機構Rの中途に介設した摩擦機構Fによって吸収されて、出力ギヤ85、出力軸84から排出筒駆動用電動モータ70に伝達されることはなく、排出筒駆動用電動モータ70への異常な負荷伝達を防止し、連動機構の安全性を向上することができる。
なお、先端排出筒69が衝撃により一旦変形回動した場合は、上記のようにその回動動力は摩擦機構Fにより吸収されるが変形回動した先端排出筒69は、作業員が手動で元の位置に復元することにより、その後の自動操作制御、手動操作制御に支障とならないようにする。
〔6.操作盤Yについて〕
運転部10の操作盤Yや穀粒排出コンベヤ8の終端近傍位置に配設した或いは携帯可能とした操作盤Yは、図10に示すように、上段部・中段部・下段部の三段階に分かれており、それぞれにスイッチ類を適宜配設している。
上記の各操作盤の上段部は、排出オーガ14のオートセット及びオートリターン、すなわちオート運転操作に関する各操作スイッチを有する。図10に示すように、自動収納スイッチY11(「前」表示ボタン)は、上段部の上位に配設されており、自動右旋回スイッチY12(「右」表示ボタン)は、上段部の中位に配設されており、自動後旋回スイッチY13(「後」表示ボタン)は、上段部の下位に配設されている。また、最下位には、オーガクラッチ25の断続を操作するオーガクラッチスイッチY14(「クラッチ」表示ボタン)が配設されている。
上記の各操作盤の中段部は、排出オーガ14の手動操作による旋回又は昇降に関する各操作スイッチを有する。中段部の略中央には、図10に示すように、上位には上昇スイッチY21(「上」表示ボタン)、中位には左旋回スイッチY22(「左」表示ボタン)と右旋回スイッチY23(「右」表示ボタン)、下位には降下スイッチY24(「下」表示ボタン)が配設されている。
上記の各操作盤の下段部は、先端排出筒69の開閉作動するための各操作スイッチを有する。下段部の略中央には、図10に示すように、左側に開スイッチY31(「セット」表示ボタン)、右側に閉スイッチY32(「リターン」表示ボタン)がそれぞれ配設されている。
ここで、まず手動操作による排出オーガ14及び先端排出筒69の作動に関して説明する。
まず、手動操作による排出オーガ14及び先端排出筒69の穀粒排出位置までの変位について説明する。上昇スイッチY21を押すことによって、排出オーガ14は、機体天井部9のオーガスタンド18から仰角45度の角度まで上昇する。
次に、例えば、右旋回スイッチY23を押すことによって、仰角45度の角度まで上昇した排出オーガ14は、右旋回することとなり、走行機体1の右側まで変位する。
そして、コンバインのグレンタンク7から排出する穀粒を受け止めるために走行機体1の右側に配置されたトラック荷台やコンテナなどの上方、すなわち排出位置に排出オーガ14が変位したことを確認した後に、先端排出筒69の回動を操作する開スイッチY31を押すことにより、先端排出筒69は回動し真下方向を向いた状態、すなわち傾斜角度が90度の位置まで変位する。なお、先端排出筒69が傾斜角度0度から90度の間を回動中に、先端排出筒69の回動を操作する閉スイッチY32を押すことにより、先端排出筒69を傾斜角度0度から90度の間での所望の位置で停止させることができる。
また、先端排出筒69の変位位置を更に調整したい場合には、再度、開スイッチY31を押すか、閉スイッチY32を押すことによって先端排出筒69を更に回動させて所望の傾斜角度にする。例えば、先端排出筒69が傾斜角度90度の位置にある際に開スイッチY31を押すことによって、先端排出筒69は傾斜角度90度から125度の間で変位させることができる。逆に、先端排出筒69が傾斜角度90度の位置にある際に閉スイッチY32を押すことによって、先端排出筒69は傾斜角度65度から90度の間で所望の位置に変位させることができる。
なお、先端排出筒69が傾斜角度0度から65度の間、或いは傾斜角度125度を越える位置にある場合にはオーガクラッチスイッチY14はONにすることができない。よって、排出オーガ14と連動連結したオーガクラッチ25は接続作動しない。
また、先端排出筒69が傾斜角度65度から125度の位置にある場合には、オーガクラッチスイッチY14をONにすることができるので、オーガクラッチスイッチY14を押すことにより、オーガクラッチ25が入り、穀粒排出コンベヤ8が作動し、グレンタンク7に貯留された穀粒を機体外のトラックの荷台やコンテナ等に排出する。穀粒排出後、オーガクラッチスイッチY14を再度押すことにより、オーガクラッチ25が切れ、穀粒排出コンベヤ8の作動が停止する。
次に、手動操作による排出オーガ14及び先端排出筒69の収納位置までの変位について説明する。例えば、排出オーガ14が走行機体1の右側にある場合には、左旋回スイッチY22を押すことにより、排出オーガ14を左旋回させ、機体天井部9に設けられたオーガスタンド18の位置の上方まで変位させる。なお、このとき、排出オーガ14の仰角の角度及び先端排出筒69の傾斜角度は穀粒排出作業時のままである。
このオーガスタンド18の上方位置、すなわち収納位置に排出オーガ14が変位したことを確認し、閉スイッチY32を押すことにより、傾斜角度が65度から125度の間のいずれかの位置に変位している先端排出筒69を排出オーガ14と軸線を同一とする水平状態、すなわち傾斜角度0度の位置まで戻す。
更に、降下スイッチY24を押すことにより、排出オーガ14は下降してオーガスタンド18上に載置収納される。
次に、オートセット及びオートリターン、すなわちオート運転操作による排出オーガ14及び先端排出筒69の作動に関して説明する。
まず、オートセットについて説明する。例えば、自動右旋回スイッチY12を押すことにより、排出オーガ14は、機体天井部9のオーガスタンド18から自動的に仰角45度の角度まで上昇し、右旋回することにより、走行機体1の右側まで変位する。なお、自動後旋回スイッチY13を押した場合には、排出オーガ14は走行機体1の後側まで変位する。
そして、先端排出筒69は自動的に回動し真下方向を向いた状態、すなわち傾斜角度が90度の位置まで変位する。なお、閉スイッチY32を押すことにより、傾斜角度が65度から90度の間における所望の位置で止めることもできる。
そして、オーガクラッチスイッチY14を押すことにより、オーガクラッチ25が入ることで穀粒排出コンベヤ8が作動し、グレンタンク7に貯留された穀粒を機体外のトラックの荷台やコンテナ等に排出する。穀粒排出後、オーガクラッチスイッチY14を再度押すことにより、オーガクラッチ25が切れ、穀粒排出コンベヤ8の作動が停止する。
次に、オートリターンについて説明する。穀粒の排出が終了した後、操作盤Yの上段部に設けられた自動収納スイッチY11を押すことにより、排出オーガ14は、仰角45度の位置まで自動的に変位し走行機体1の右側や後側の変位位置から機体天井部9に設けられたオーガスタンド18の位置の上方、すなわち収納位置まで自動的に旋回変位する。なお、このとき、先端排出筒69の傾斜角度は穀粒排出作業時のままである。
また、オーガクラッチスイッチY14を再度押すことなく自動収納スイッチY11を押した場合、すなわちオーガクラッチ25が接続作動している際に自動収納スイッチY11を押した場合には、オーガクラッチ25が自動的に切れてから、排出オーガ14が、仰角45度の位置まで自動的に変位し走行機体1の右側や後側の変位位置から機体天井部9に設けられたオーガスタンド18の位置の上方、すなわち収納位置まで自動的に旋回変位する。
排出オーガ14が収納位置に戻った後に、先端排出筒69は自動的に回動し排出オーガ14と軸線を同一とする水平状態、すなわち傾斜角度0度の位置まで変位する。そして、先端排出筒69が水平状態の位置に戻った後に、排出オーガ14は下降してオーガスタンド18上に載置収納される。
以上述べたように、操作盤Yは、上記のように構成されており、操作盤Yによる先端排出筒69や排出オーガ14の各種作動は、上記説明した通りである。
かかる操作盤Yは、運転席29に固設されて配線を介して各種アクチュエータに結線されて作業者が運転席29から操作するように構成されているが、操作盤Yをリモートコントローラ(図10に示す)として使用する場合もある。
すなわち、操作盤Yから無線を介して各種アクチュエータの操作が可能に構成することもできる。
かかるリモートコントローラ式の操作盤Yは、運転席29の所定個所に設置したり、作業者が必要に応じて携帯して穀粒排出現場で特に先端排出筒69の上下回動操作を行うように構成している。
かかるリモートコントローラ式の操作盤Yは、赤外線の発信部を有し、各種操作スイッチを操作することにより発信部からの赤外線を排出筒駆動用電動モータ70の作動スイッチに設けた受信部により受信して電動モータの作動スイッチのON、OFF操作をすることができる。
〔7.穀粒排出制御について〕
排出筒駆動用電動モータ70(図11参照)の穀粒排出制御は次のように実行される。即ち、タイマ設定器92のタイマ設定値が読込まれ、運転部10のオペレータによって操作盤Yの運転側開閉スイッチ91がオン操作され、排出筒駆動用電動モータ70が正回転したときに、タイマ設定器92のタイマ設定値に基づき設定時間だけ排出筒駆動用電動モータ70が正回転動作し、その結果、図7に示すように、先端排出筒69が閉位置Aから斜め前方位置Bに移行し、穀粒排出コンベヤ8の穀粒送り方向で斜め前方に向けて先端排出筒69から穀粒が排出される。なお、排出筒駆動用電動モータ70の穀粒排出制御は、図示しないトラックの荷台又はコンテナの上方に先端排出筒69を支持している状態で実行される。
また、運転側開閉スイッチ91のオン操作によって、排出筒駆動用電動モータ70が再び正回転したときに、タイマ設定器92のタイマ設定値に基づき設定時間だけ排出筒駆動用電動モータ70がさらに正回転動作し、先端排出筒69が斜め前方位置Bから下向き位置Cに移行し、穀粒排出コンベヤ8の穀粒送り方向と直交する下向き方向に先端排出筒69から穀粒が排出される。
さらに、運転側開閉スイッチ91のオン操作によって、排出筒駆動用電動モータ70が再び正回転したときに、タイマ設定器92のタイマ設定値に基づき設定時間だけ排出筒駆動用電動モータ70がさらに正回転動作し、先端排出筒69が下向き位置Cから斜め後方位置Dに移行し、穀粒排出コンベヤ8の穀粒送り方向で斜め後方に向けて先端排出筒69から穀粒が排出される。
即ち、排出筒駆動用電動モータ70が開動する運転側開閉スイッチ91のオン操作回数によって、先端排出筒69が、閉位置Aから斜め前方位置Bに移行し、斜め前方位置Bから下向き位置Cに移行し、下向き位置Cから斜め後方位置Dに移行することによって、先端排出筒69から穀粒が広範囲にばら撒かれるように排出される。
一方、運転側開閉スイッチ91のオン操作によって、排出筒駆動用電動モータ70が逆回転したときに、タイマ設定器92のタイマ設定値に基づき設定時間だけ排出筒駆動用電動モータ70が逆回転動作し、先端排出筒69が斜め後方位置Dから下向き位置Cに移行する。また、運転側開閉スイッチ91のオン操作によって、排出筒駆動用電動モータ70が再び逆回転したときに、タイマ設定器92のタイマ設定値に基づき設定時間だけ排出筒駆動用電動モータ70がさらに逆回転動作し、先端排出筒69が下向き位置Cから斜め前方位置Bに移行する。さらに、運転側開閉スイッチ91のオン操作によって、排出筒駆動用電動モータ70が再び逆回転したときに、タイマ設定器92のタイマ設定値に基づき設定時間だけ排出筒駆動用電動モータ70が再び逆回転動作し、先端排出筒69が斜め前方位置Bから閉位置Aに移行し、穀粒の排出作業を終了する。
他方、運転側開閉スイッチ91のオン操作と同様に、先端側開閉スイッチ94のオン操作によって、排出筒駆動用電動モータ70が正回転し、タイマ設定器92のタイマ設定値に基づき設定時間だけ排出筒駆動用電動モータ70が正回転動作した場合、先端排出筒69が、閉位置Aから斜め前方位置Bに移行したり、斜め前方位置Bから下向き位置Cに移行したり、下向き位置Cから斜め後方位置Dに移行し、先端排出筒69から穀粒が広範囲にばら撒かれるように排出される。また、排出筒駆動用電動モータ70が逆回転し、タイマ設定器92のタイマ設定値に基づき設定時間だけ排出筒駆動用電動モータ70が逆回転動作した場合、先端排出筒69が、斜め後方位置Dから下向き位置Cに移行したり、下向き位置Cから斜め前方位置Bに移行したり、斜め前方位置Bから閉位置Aに移行し、穀粒の排出作業を終了する。
また、運転側開閉スイッチ91とモード切換スイッチ93がオン操作された場合、排出筒駆動用電動モータ70の正回転と逆回転の各動作が連続的に繰返し行われる。即ち、先端排出筒69が、斜め前方位置Bと斜め後方位置Dとの間を往復するように揺動し、図示しないトラックの荷台又はコンテナ等の内部に先端排出筒69から穀粒が広範囲にばら撒かれるように排出される。
図6〜図8に示すように、穀粒排出操作体を排出筒駆動用電動モータ70によって形成し、排出筒駆動用電動モータ70の作動時間によって先端排出筒69の開閉動作位置を設定し、排出筒駆動用電動モータ70によって先端排出筒69を開閉可能に構成している。このようにタイマ設定値による先端排出筒69の開閉角度の制御を行うことにより、先端排出筒69の開閉位置を検知して先端排出筒69の回動角度を検出する必要がなく、前記先端排出筒69の開閉位置検出のためのリミットスイッチやスイッチ配線設備としてのハーネス等が不要になり、先端排出筒69の回動位置を制御するための排出筒駆動用電動モータ70の制御構造を簡単に構成でき、またハーネス等の設置数を低減して排出筒駆動用電動モータ70等の組立作業性やメンテナンス作業性を向上できる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 走行機体
3 刈取装置
5 脱穀装置
7 グレンタンク
8 穀粒排出コンベヤ
9 機体天井部
14 排出オーガ
20 エンジン
25 オーガクラッチ
66 ガイド筒体
68 支軸
69 先端排出筒
69a 排出口シャッタ
70 排出筒駆動用電動モータ

Claims (3)

  1. 走行機体と、
    刈取装置及び脱穀装置と、
    脱穀装置で脱穀した穀粒を貯溜するグレンタンクと、
    グレンタンクに連通して貯溜穀粒を機外に排出する排出オーガと
    を具備したコンバインにおいて、
    排出オーガの排出オーガ筒終端部に支軸を介して先端排出筒を回動自在に連設し、先端排出筒回動用の電動モータからの出力軸と先端排出筒との間に介設した連動機構により先端排出筒を穀粒排出姿勢と穀粒非排出姿勢とに上下回動変位させることで、送出終端部の排出口である下方開口部を開閉可能として、先端排出筒を穀粒非排出姿勢となした場合には、先端排出筒の軸線と排出オーガ筒の軸線とが略同一となるように構成すると共に、先端排出筒が下方開口部を閉塞する排出口シャッタとして機能するように構成し、
    しかも、先端排出筒の連動機構における回動個所に摩擦機構を介設することにより、外部から先端排出筒にかかる負荷を吸収すべく構成したことを特徴とするコンバイン。
  2. 摩擦機構は、電動モータの出力軸に連動連結した開閉ギヤと、先端排出筒の支軸に連動連設したロッド基端との間に介設したことを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
  3. 電動モータの出力軸の回転半径よりも、出力に噛合した開閉ギヤの回転半径を大きくすると共に電動モータの出力軸に連動連結した開閉ギヤは、ギヤ支軸を介して回転自在に構成し、ギヤ支軸には、連動リンクの基端を枢支し、連動リンクの先端は、ピン軸を介して先端排出筒に連動連結したロッド基端に連結しており、開閉ギヤと連動リンクとの間には、ギヤ支軸を軸とした摩擦機構としての多板クラッチを介設したことを特徴とする請求項2に記載のコンバイン。
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